？？？「『――”蛮族狩猟団 ”に栄光あれ！』」
――バラフーリッシュ廃鉱山 坑道跡地
トロッコを押す少女？「――あ、帰って来たのよ」
金毛のデカい犬？『ガルッ』 ｽｯ
黒毛のデカい犬？『……』ｽｯ
デカいドワーフ？「おう！早かったじゃねぇか！ケガしてる割には早かったなオイ！」
トロッコを押す少女？「父さんうるさいのよ――ガルザロ、ケーカグン、どうだったのよ？」
ガルザロ（金毛のデカい犬？）『ウゥゥゥゥ……』
ケーカグン（黒毛のデカい犬？）『……』
トロッコを押す少女？「『途中まで送っていったけど迎えが来た』、なのよ」
デカいドワーフ？「そうかよ！仲間か！やっぱ良いヤツにゃ仲間に恵まれるってもんだ！なぁ！」
トロッコを押す少女「私も暗い穴蔵から救い出してくれる仲間がほしいのよ」
デカいドワーフ？「がっははははは！なら助けてやるぜ！見ろ！」
トロッコを押す少女？「その塊は――アイオライトの、原石なのよ……？」
デカいドワーフ？「おうっ！拾った！」
トロッコを押す少女？「そうなのよ、それは良かっ――って待つのよ。『拾う』？拾うって言ったのよ？」
デカいドワーフ？「落ちてたんだよ！ここに！」
トロッコを押す少女？「落ちてたって……落したとしたら、落とし主はあの子達じゃないのよっ？」
デカいドワーフ？「分からん！どっかからこぼれたんじゃねぇのか！」
トロッコを押す少女？「まぁ……取りに来たら返せば良い、のよ？」
デカいドワーフ？「霊装に遣うんだから無理だ！」
トロッコを押す少女？「んー、それじゃ何か別のものを見繕ってお詫びするのよ。聞かれればだけど、なのよ」
デカいドワーフ？「ま、これで俺たちの用意も整ったぜ！あとはダッチたちの――」
ﾘｰﾝｺﾞｰﾝ、ﾘｰﾝｺﾞｰﾝ
トロッコを押す少女？「――噂をすれば、なのよ。兄さんから通信術式」
デカいドワーフ？「『――誰だっ！？』」 ｼﾞｷｯ
トロッコを押す少女？「その出方はどうかと思うのよ」
デカいドワーフ？「『こっちはたった今見つけたところだ！そっちはどうだ！助けが要るかっ！？』」
？？？『――いいや、要らん、要らんとも親父殿』
デカいドワーフ？「『ってこたぁ――』」
？？？『あぁ、見つけた。見つけたとも――』
？？？『――僕たちの宿願、永遠の航海――』
？？？『――深い厭わしい水牢に！嘆きの河 へ堕とされた家が！』
デカいドワーフ？「『お、おう……元気か、元気そうで良かったじゃねぇか』」
トロッコを押す少女「引かないでなのよ。兄さんのちょっとアレな感じに、父さんも引き気味なのは家長としてどうかと思うのよ」
？？？『――だがいささか厄介ではあるね。前教皇猊下のお出ましと来ている』
デカいドワーフ？「『ダッチ、あぁ息子だか娘だか分からない俺の子供よ！』」
デカいドワーフ？「『オメェは相手見て喧嘩売んのか！？相手が弱っちいからって因縁つけんのかよ！？』」
デカいドワーフ？「『――関係ねぇ！誰だろうと、敵は敵だ！』」
？？？『”教皇級”だからね。因果を断ち切るには相応しい相手だとも言えるよ』
デカいドワーフ？「『十字教に盗まれた俺たち の遺産』」
デカいドワーフ？「『アドリア海に長年縫い付けられた、最古の至宝が！ついに！』
デカいドワーフ？「『奪ってやるぜ！俺たちが過去そうだったように！大ブリテン島と極限航路で怖れられたように！』」
デカいドワーフ？「『奪ってやるぜ！お前たちが俺たちから盗んだモノを！』」
デカいドワーフ？「『薄汚い十字架をくくりつけた船を片端から沈めてやる！待っていやがれローマ正教のクソどもが！』」
デカいドワーフ？「『――”蛮族狩猟団 ”に栄光あれ！』」
−第二話へ続く−
トロッコを押す少女？「――あ、帰って来たのよ」
金毛のデカい犬？『ガルッ』 ｽｯ
黒毛のデカい犬？『……』ｽｯ
デカいドワーフ？「おう！早かったじゃねぇか！ケガしてる割には早かったなオイ！」
トロッコを押す少女？「父さんうるさいのよ――ガルザロ、ケーカグン、どうだったのよ？」
ガルザロ（金毛のデカい犬？）『ウゥゥゥゥ……』
ケーカグン（黒毛のデカい犬？）『……』
トロッコを押す少女？「『途中まで送っていったけど迎えが来た』、なのよ」
デカいドワーフ？「そうかよ！仲間か！やっぱ良いヤツにゃ仲間に恵まれるってもんだ！なぁ！」
トロッコを押す少女「私も暗い穴蔵から救い出してくれる仲間がほしいのよ」
デカいドワーフ？「がっははははは！なら助けてやるぜ！見ろ！」
トロッコを押す少女？「その塊は――アイオライトの、原石なのよ……？」
デカいドワーフ？「おうっ！拾った！」
トロッコを押す少女？「そうなのよ、それは良かっ――って待つのよ。『拾う』？拾うって言ったのよ？」
デカいドワーフ？「落ちてたんだよ！ここに！」
トロッコを押す少女？「落ちてたって……落したとしたら、落とし主はあの子達じゃないのよっ？」
デカいドワーフ？「分からん！どっかからこぼれたんじゃねぇのか！」
トロッコを押す少女？「まぁ……取りに来たら返せば良い、のよ？」
デカいドワーフ？「霊装に遣うんだから無理だ！」
トロッコを押す少女？「んー、それじゃ何か別のものを見繕ってお詫びするのよ。聞かれればだけど、なのよ」
デカいドワーフ？「ま、これで俺たちの用意も整ったぜ！あとはダッチたちの――」
ﾘｰﾝｺﾞｰﾝ、ﾘｰﾝｺﾞｰﾝ
トロッコを押す少女？「――噂をすれば、なのよ。兄さんから通信術式」
デカいドワーフ？「『――誰だっ！？』」 ｼﾞｷｯ
トロッコを押す少女？「その出方はどうかと思うのよ」
デカいドワーフ？「『こっちはたった今見つけたところだ！そっちはどうだ！助けが要るかっ！？』」
？？？『――いいや、要らん、要らんとも親父殿』
デカいドワーフ？「『ってこたぁ――』」
？？？『あぁ、見つけた。見つけたとも――』
？？？『――僕たちの宿願、永遠の航海――』
？？？『――深い厭わしい水牢に！
デカいドワーフ？「『お、おう……元気か、元気そうで良かったじゃねぇか』」
トロッコを押す少女「引かないでなのよ。兄さんのちょっとアレな感じに、父さんも引き気味なのは家長としてどうかと思うのよ」
？？？『――だがいささか厄介ではあるね。前教皇猊下のお出ましと来ている』
デカいドワーフ？「『ダッチ、あぁ息子だか娘だか分からない俺の子供よ！』」
デカいドワーフ？「『オメェは相手見て喧嘩売んのか！？相手が弱っちいからって因縁つけんのかよ！？』」
デカいドワーフ？「『――関係ねぇ！誰だろうと、敵は敵だ！』」
？？？『”教皇級”だからね。因果を断ち切るには相応しい相手だとも言えるよ』
デカいドワーフ？「『十字教に盗まれた
デカいドワーフ？「『アドリア海に長年縫い付けられた、最古の至宝が！ついに！』
デカいドワーフ？「『奪ってやるぜ！俺たちが過去そうだったように！大ブリテン島と極限航路で怖れられたように！』」
デカいドワーフ？「『奪ってやるぜ！お前たちが俺たちから盗んだモノを！』」
デカいドワーフ？「『薄汚い十字架をくくりつけた船を片端から沈めてやる！待っていやがれローマ正教のクソどもが！』」
デカいドワーフ？「『――”
−第二話へ続く−