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Clock(trial)

『ハピレスチャージプリキュア 第四話 ”決着、キュア一武道会!”』


〜ここまでのあらすじ〜


『上条当麻は改造人間である……ッ!』

上条「だから違ぇっつってんだろ。このボケ2回目だし」

『具体的にはドリルに換装している……ッ!』

上条「冤罪甚だしいわっ!?第一人体にドリル的なものは着いていないし!」

『あれ?でも幼女に後ろから突きつけてなかったっけ?』

上条「本物のな?比喩表現抜きでドリルだったよね?」

上条「それともテメー上条さんの下条さんドリルってるって言いたいのかコノヤロー?いつでもやったんぞ、あ?」

『ていうか一方通行のスピンオフってどう思う?』

上条「話の持って行き方が致命的にヘタクソだな!?なんでプロローグで今後の作品展開を話さなきゃいけないんだよ!?」

『いやほら、順番あるじゃんか?順番ってものが』

上条「あぁ何の話だ知らないけど、まぁ大抵はな」

『まず本編があってぇーの、「とある科学の超電磁砲」がスピンオフでやってきた訳で』

『二つから大分遅れて「とある科学の一方通行」が始まったよな』

上条「だからそれがどうしたよ」

『一方通行とネクロマンサーのおかしなコンビ!一部ファンには「なんかキャラ違くね?」と言われて大絶賛!』

上条「言われてないよ!?てか仮にそうだとしても某声優さんみたいに慣れるから!」

上条「超電磁砲のアニメ第1期だって、今になって見ればベストの配役だったしさ!」

『まぁそれは良いとしてさ。俺思ったんだよ』

『とある魔術の〜、の次がとある科学の〜じゃん?次もまた科学のっておかしくね?』

上条「おかしく……は、ないんじゃねぇの?一方通行は科学サイドだし、まぁ主人公になるんだったら妥当な――」

『てか次の主役、俺じゃねぇの?』

上条「あー……」

『あのさ、魔術・科学とくれば、こう間を取るじゃん?むしろ取れよ』

『200万だか240万人だかの学園都市で、フツーに暮らす一般学生の姿をコミカルな日常でお届けする新規約!』

上条「新機軸な?規約だとオトクで割高なプランになっちまうから」

『その名も!――「とある日常の浜面仕上」……ッ!!!』

上条「……」

『どーよ!バトルも人も死ななくて!ライトな層に訴えかけて人気倍増!』

『最近流行りを過ぎて供給過多にまでなった日常系マンガを!この浜面仕上が主人公でやっちまえばいいんじゃないのっ!』

上条「それ……「男子高校生の日○」とカブって――」

『ない!ないったらない!』

上条「個人的にはアークデーモ○可愛いな、と思う俺は異端なんだろうか……」

『リアルで暴力振るう女はNGで』

上条「あー……っとなぁ、どっから話したら良いもんか迷うんだけど」

『なにそれマジ説教始まりそうな前置き』

上条「物事にはさ、お前が言った通りに順番ってものがあるんだよ』

上条「何だってそうさ。例えば……禁書第三期が超電磁砲第三期の方が早いとか、そういうのは良くないな」

『それ対象の個人的感情じゃね?てか人気的に超電磁砲三期の方が早く来そう……』

上条「黙れよ!そんな残酷な現実なんて見たくないから良いんだよ!」

『一秒前と言ってる事違うし』

上条「前に神様――鎌池先生は仰いました。『三人の主人公』と!無印最終巻の後書きで!」

『そうそう。上条・一方通行・俺だな』

『……あーでもさ、そう考えるとさ?二人が主役の物語は出てんだし、順番からすれば次は俺になるのかー?』

『いやー、困ったなー!つい慌てちまったけどもそうだよなぁ、順番からすれば次は俺だよなぁ!』

上条「……いやその後にさ、『禁書目録の世界には、大きなストーリーラインの中に登場人物がいるのではなく、主人公に設定した登場の周りにストーリーが発生する〜』って」

上条「つまり……うん、その、なんだ」

『オイやめてくれよ!?何か俺がその場限りの主人公っぽい言い方はさ!』

『俺の出番がガリガリ削られてるのも!きっとスピンオフで補完するから神様(※鎌池先生)が気を遣ってくれるんだよ!いやマジで!』

上条「えーっと……ま、ぁ、いいと思うんだ。誰がなんと思おうと良いんだけどさ」

上条「俺はその『学園都市の日常生活』みたいなの良いと思うぜ?いや割かし一般学生がどんな暮らしをしてるのかってのは興味あるし」

『だろ!?だったら――』

上条「でも、さ?お前じゃなくても、うん、勤まるから」

『――誰だよ!?俺の希望を打ち砕――まさかっ!?』

上条「多分!もしそういう企画があるとすれば!ゆくゆくはやっぱりアニメ化!もしくは別媒体で展開する事を頭に入れてだ!」

上条「もっと集客力がある中の人のキャラが選ばれるんじゃないのか……っ!?」

『お、俺だって!』

上条「……柵の中のマウス……」

『っ!?』

上条「あの悪魔が……!可愛いけど残念な子が主役へ来るに決まってるだろ!?」

上条「そして言わせて貰えれば!どっちかっつーと超電磁砲のアーカイブスでやってるし!四コマ漫画はもう既に存在する!」

上条「だからわざわざオッサン(浜面)へスピンオフの話は来ないんだ……!」

『待ってくれよ!?俺だって、そう俺だって中の人は大人気だ!』

上条「違う……確かにアイン○様役で有名な中の人(予定)は人気があるさ!」

上条「でもな……お前JKの日常ものとチンピラの日常もの、どっちが見たい……?」

『ズリーよ!そんなん言ったら誰だって皆大好き中学生じゃねぇかよ!?』

上条「業界の流れなんだよ!お金を出す人達は取り敢えず若くて回収出来そうな方じゃないと出してくれないし!」

『……』

上条「浜面?」

『……チクショウっ!俺が、俺が主人公になってスピンオフが出来れば!「アイテム」内での序列に革命を起こせると思ったのに!』

上条「『アイテム』……一応聞いとくけど、どんな感じ?」

『麦野>絹旗>滝壺>>>フレメア≧俺』

上条「あー……で、でもさ!お前彼女持ちだし!そっちで頑張れ!なっ!?」

『……うんまぁ、アレだ。こうなったらもう第三の主人公、しかも神様曰く「男女関係で一番進んでる」担当で生きのCool!を謀るしか……』

上条「……」

『なに?どったん?』

上条「えっと、だな。最新巻で、新キャラが」

『顔だよなっ!結局はポッと出のちょっと顔が良くて力がハンパねぇだけのヤツが持て囃されるんだよ!』

『俺なんかなんのツテもないままロシア行って頑張ったっつーのに!アレだぜ!アニメではカットされるんだよなきっと!』



――キュア一武道会 会場

ハマッヅラ『――と、前回までのおさらいも済んだヅラで』

上条「何が?何一つも過去の事は振り返ってなかったよね?」

上条「ていうかここへ至るまでプリキュアの話題が皆無なんだが、せめて!せめて名前だけでも良いから!」

ハマッヅラ『魔法つかいプリキュアについて語るヅラ?』

上条「……いやうん、始まったばっか、しかもその当日に国家ぐるみのテロリストがかましてくれたお陰で、色々とツッコミどころが多いんだが」

ハマッヅラ『第一回放送直後に飛翔体()が飛んで、逆に笑ったヅラね。豚将軍は見てたヅラか?』

上条「あの家系がウルトラマ○のスタッフ呼んで怪獣映画作ってた事もあるし、ゼロとは言えないんだが……そんな事はどうでも良い」

ハマッヅラ『核開発と弾道ミサイル、ドラ二つ乗ってるのに日本政府の独裁化()しか心配しないジャーナスト()ヅラね!』

上条「そんな事もどうだっていいよ!連中は先鋭化しすぎて後が残ってないんだから!」

上条「7年前なら『黒人奴隷』の切り抜きで国会議員を自殺にまで追いやったのに、今は支持率が誤差の範囲で減るだけだから!」

上条「……いやいや、ツッコみたかったのはそこじゃなくてだな。なんで『魔法つかい』なんだって話だよ」

上条「てか今までの謎パワー兼プリキュアパワーも、散々魔法の国とか妖精の国とか言ってたじゃねぇか、なぁ?」

上条「魔法つかい言われても……うん、知ってた的な」

ハマッヅラ『途中で清々しいまでにぶん投げた、某魔法ショタ先生もビックリヅラねっ!』

上条「あれはまぁ……うん、中の子達が何年も経ってる間に、キャリアを積み過ぎたor業界から消えた的な」

上条「だったらアイマ○みたいに、売る時はビシッと売り切った方がお互いのためになるんだよなー、きっと」

上条「初期のネ○先生の村を襲った悪魔の伏線、結局回収しないままで放りっぱなしだし……」

ハマッヅラ『まぁ落ち込んでいても仕方が無いヅラ!ハマッヅラ達は業界の体質を一新すべく闘うヅラ!』

上条「俺達と業界はこれっぽっちも関係ねぇが、まぁ頑張ろう」

ハマッヅラ『そういえば今期の主人公、ベテランの方が――』

上条「――よーっし!今日はキュア一大会の決勝だな!だなっ!」

ハマッヅラ『トーマもやる気になってくれたようで嬉しいヅラねっ!面倒臭いから乗っとくヅラけども!』

上条「つーかさつーかさ、決勝?今日が?マシで?」

ハマッヅラ『どうしたヅラ?怖じ気づいたヅラ?』

上条「いや怖じ気的なものは最初っからドン引いてはいるんだが……そうじゃなく」

上条「昨日さ、予選戦ったよな?えっと……キュア変態」

ハマッヅラ『キュア・テレポートヅラね』

上条「うんその、キュアショタさんとよく分からない戦いを繰り広げた後、終ってからバードウェイと合流してから屋台冷やかしに行ったじゃん?」

ハマッヅラ『トーマが「人多いから、手ぇ繋いでやろうか?」とボケたのに、あの違法ロリは素直に繋いでたヅラ』

上条「……将来に禍根を残しそうだからお前のツッコミは無視するとして……その後、ホテル戻ってメシ食って風呂入って寝たよな?」

ハマッヅラ『ヅラね』

上条「その相づちは悪意があるなっ!……で、今日もご機嫌な勢い会場へ連れてこられたんだが――」

上条「――決勝、今日って早すぎねぇかな?」

ハマッヅラ『……』

上条「マンガのバトルトーナメントのお約束である、『やたら親切ないい人(敵チーム)』や『調子乗って足下救掬われる噛ませ犬チーム』とか」

上条「『なんかこう言いたい事は分かるんだけど、全力で空ぶっててネタにすらされないチーム』とか、全く無かったよね?皆無だったもんね?」

上条「そして何がアレかって、ライバルチーム兼優勝候補との絡みはどーした!?なんかこうフラグ立てに来る気配すらなかったよ!?」

ハマッヅラ『……そればヅラね、サタニスタ○の決勝戦と同じで、もう何か面倒臭くなったヅラ』

上条「ぶっちゃけちゃいけない所をぶっちゃけやがったな!?」

ハマッヅラ『――でもトーマ。油断はしちゃいけないヅラよ?』

上条「油断も何も。未だプリキュアファイトのルールすら掴めていないというのに……!」

ハマッヅラ『決勝の相手、きっとトーマは苦戦を強いられるヅラ。それだけは真実ヅラ』

上条「……何?俺の『右手』が効かない相手が出て来て、物理的に黙らせられんの?」

ハマッヅラ『そういうんじゃないヅラ。そうじゃなく、これは――』

ハマッヅラ『――大会の性質上、あまりアドバイスは出来ないヅラが――』

ハマッヅラ『――きっとトーマが、今までに戦った事のない相手だと思うヅラ』

上条「……分かった。気を付けてみるよ」

ハマッヅラ『心に迷いがあったら、プリキュアになった時の事を思い出すヅラ!』

上条「なった覚えはねぇよ!冤罪甚だしいよ!」



――キュア一武道会 決勝戦会場

司会『レッディィィィィィィィィィィィィィィィィィィィスッアンジェントルマンッッッッッッッッッッッッッッ!!!』

司会『全世界一千万人のプリキュア好きの皆さん!ついにこの日がやって来ました!』

司会『見ましたかねっ本放送っ!あたしは見たぜ、つーかキャスト見た瞬間に慟哭したぜ!』

司会『満を持してあの堀江由○さんがプリキュアに参戦だっ!』

司会『スクールランブ○でツンデレを演じ!化物○で片思いの少女を演じ!』

司会『数々のお友達が別の道へ吹っ飛んだ伝説は数知れず!今回もまたレジェンドを作ってしまうのか……っ!?』

観客 オオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!

司会『ま、それはさておき上条スケベさんの登場です!』

観客 オオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!

上条「出づらいわ!ものそい出づらいわっ!」

上条「こんなついでみたいな扱いされるんだっら、まだロリコ×だってイジられる方が幾らかマシだしな!」

上条「てか司会の呼び出しの9割は堀○さんのべた褒めしただけだろ!俺一個も関係ない!日和りやがってコノヤロー!」

司会『おーっと上条選手!今日もヒートアップしての入場だー!』

ハマッヅラ『相変わらずツッコめばツッコム程キュアパワーは下がるんですヅラが』

ハマッヅラ『逆にボケを放置すると、ツッコミ役の存在意義に関わるという、こう矛盾がある訳ヅラよ』

上条「ツッコミ入れさせてるんのはそっちの子がボケるからだろ!あとお前もな!」

司会『えぇまぁ確かに上条選手からツッコミを取れば、後は女運ぐらいしかありませんもんねー』

上条「ちょっと待って佐天さん?キミ今日はなんか最初から冷たいけど、何かあったの?」

上条「それとも昨日終ってから説教したの根に持ってんのかな?でもあれは、適度にしとかないと初春さんにも迷惑かけるっていう、俺の判――」

司会『続きまっしてアッカこぉなぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!選手の入場ですっ!』

上条「あ、曲流れてきた……てか相手にだけ呼び出しかかるんかい」

ハマッヅラ『なんだったら「キンタの大冒○」でも流すヅラか?』

上条「またピンポイントで受けを狙ってきたな!選曲に悪意があ――る?」

ゲ・ゲ・ゲゲゲの○ー……

上条「この曲……プリキュア全く関係ないけども、あの有名な妖怪ソングだよな?」

上条「つい先日亡くなられた、戦後の妖怪ブームの第一人者である水○先生の――まさかっ!?」

ハマッヅラ『――いや、違うヅラ!流石にそんなレジェンドは手に負えないヅラ!』

上条「だよなぁ。だったら、誰……?」

青年「――よぉ、兄弟」

上条「あ、うんどうも。てか兄弟?俺に兄弟呼ばわりするようなキャラって、居たか?」

上条「従妹の子以外には……父さんが外でホニャララしてる可能性は……捨てきれないが!」

青年「あー違う違う。お前と血縁があるって訳じゃない。つーかそういう意味じゃなくて、分からないかな?俺が?」

上条「えっと……ごめん、誰?」

青年「あぁじゃ改めて自己紹介。俺の名前は――」

青年「――陣内忍、まだ分からないか?」

上条「いやぁ……芸能人によくありそう――ん、妖怪?」

ハマッヅラ『なんかようかい』

上条「あ、ごめん。佐天さんその謎生物シバいてて?――じゃなくて!お前っ妖怪って言ったら!」

忍「――インテリビレッジから来ました!」

上条「別世界の主人公出ちゃったよ!?」

司会『それでは――色々因縁がありそうでーすーがっ!』

司会『プリキュアバトル決勝戦――ゴー、ファィッ!!!』 カーン

上条「待って!?いや本格的に待ちやがれ!?なんでこの人こっちまで来てんだ!?」

ハマッヅラ『取り敢えず完結おめでとう&と勢いヅラね』

上条「これだからキチガ×は!こっちの話が通用しない!」

忍「まぁ気にする必要なんてないぜ。俺は俺、お前はお前だから」

上条「お、おぉ……?」

忍「お前を倒せそう、ってのがたまたま俺だっただけで他意は無い」

上条「……ふーん?倒す?俺を?」

忍「あぁそうだよ上条!。俺はお前に勝てる――じゃない、お前は俺には勝てないんだよ!」

上条「確か……あー……能力らしい能力は無いんだったよな。だったらケンカが強いって事かよ」

忍「弱くはないが、それはお前だって同じだろ?それにケンカはやってみるまで結果は分からない」

上条「だよなー……つーか、性格が似ててやり辛い」

ハマッヅラ『ていうかトーマの別のペルソナが忍ヅラね』

上条「浜面煩い!メタ的な発言は止めて差し上げろ!」

忍「……あぁ別に良いんだ。俺は全然気にしてないから」

上条「そ、そうか?」

忍「俺達の冒険は終ってしまったが!それは元々予定調和であって、全っ然気になんかしてないんだから!」

上条「すいませんっ!ほんとーーーーーーーーーーーにっすいませんっ!」

忍「……まぁ?キャラ被ってるだの、上条当麻モドキだの言われてきたが――だが!俺は!お前を越える!いや――」

忍「――もう既に、越えてるんだよ……ッ!!!」

上条「……さっきから聞き捨てならねぇんだけど、ま、ケンカの強い弱いはやってみるまで分からねぇさ。それはいい」

上条「けどよ?一方的に負けないだの、既に勝ってる、みたいなのはどうかと思うぜ?」

忍「――98」 ボソッ

上条「――――――――――うん?」

忍「98、だ」

上条「……」

忍「……」

上条「――かはっ……っ!?」

司会『おぉーーーーーーーーーーーーーーーっと上条選手!?まさかのダウンだっ!』

司会『陣内選手の謎の発言だけで大ダメージを受けてしまったようですがー……これなんでしょうか!?謎の能力でしょうか、ハマッヅラさん?』

ハマッヅラ『……』 ガクガクブルブル

司会『おっとぉ!?司会席のハマッヅラさんも震えてますっ!これはどういう事でしょうかっ!?』

司会『特定の人間だけを対象にする攻撃なんでしょうかっ!恐ろしい相手ですよっ陣内選手!』

上条「お前――オマエぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!?」 ダッ

ハマッヅラ『ダメヅラトーマ!ここでツッコんでは相手の思うつぼヅラよ!』

忍「……98」 ボソッ

上条「ぐふあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

司会『上条選手っまたダウンだっ!?これは効いているぞっ!?』

司会『プリキュアファイト決勝戦、あまりにも力の差がありすぎるのかー!?それとも相性が悪いのか!』

司会『いずれにせよ上条選手、必殺の”男女平等(含む少女)パンチ”を放てずにいます!』

ハマッヅラ『これは……なんて恐ろしいヅラ!』

司会『ハマッヅラさん?』

ハマッヅラ『この攻撃はトーマには酷ヅラ!勝機が見出せないヅラ!』

司会『いやあの、ですから陣内選手は何をやっているんでしょうか?つーか上条選手はまだリング上でのたうち回ってますけど』

司会『なんかこう、ずっこい事してるとか、そういう話なんですか?』

忍「ちょっと待ってくれよ。俺は何一つしてアクションを起こしちゃいないさ」

司会『だったら――あ!なんかこう妖怪パワーで!』

忍「それもしていない。と言うか多分、上条の『右手』があればそんな攻撃を防げるだろう」

司会『あ、そっかー……でもそうすると、一体何が……?』

忍「――プラセボ効果を知っているか?」

司会『……はい?』

忍「偽薬効果と呼ばれているが、それが例えば本物でなくとも、思い込みだけで対象に効果を与える」

忍「灼けた鉄を押しつけられた、そう脳が思い込んでしまえば押しつけられた場所は火ぶくれになり、あっという間に火傷が出来る」

忍「……脳が認識してしまえば、だ」

上条「お前……クソッタレ!」

忍「お前はもう『負け』を認めているんだ。分かるか?」

上条「分からな――」

忍「いいや分かってる!98――この言葉が持つ意味をお前は知っている筈だ……ッ!」

上条「くっ……!」

忍「お前がどう思うと、脳がもう勝てないと判断してしまってるんだよ上条当麻!だからもうお前は決して俺に勝てない!」

ハマッヅラ『なんて恐ろしい……トーマの天敵ヅラ……!』

司会『あのー……?お話がよく分からないんで、司会進行としてお聞きしたいんですが』

司会『さっきからその、98ってなんですか?』

忍「俺の彼女のバスト数だ」

上条「ぐァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!?」

司会『――――――――すいません、今なんて?』

忍「今現在、俺が交際している彼女兼幼馴染みの胸囲が98センチだ!」

上条「……げふ……ッ」

ハマッヅラ『トーマ!?トーマが大ダメージヅラ!』

司会『待って下さい。意味が分からないんですけど』

忍「――つまり、俺は彼女がいる!作品が終ろうとも、シリーズがぶち切られて未踏召喚の方へリソースを割かれようとも!」

忍「それは仕方が無い。物語は必ず終る、それはなんだってそうだ――だが!」

忍「俺には!98センチの!彼女がいる!」

忍「この一点だけにおいては――上条当麻にも負けていない!」

司会『……えっと?』

ハマッヅラ『トーマは、そうトーマだって彼女は欲しいヅラよ!なんだかんだ言って性欲を持て余すお年頃ヅラ!』

ハマッヅラ『しかも持ってる円盤と過去の言動からして、年上の巨乳美人!しかも管理人さんっぽい子がどストライクヅラ!』

ハマッヅラ『そんなトーマに戦闘力98の彼女を持つ忍に勝つ要素が見当たらないヅラ……!』

司会『すいません解説のハマッヅラさん。長々と説明されてもあたし分かんないです』

ハマッヅラ『しかも――座敷童!そう座敷童とは究極の管理人さんとも言える存在ヅラ……!!!』

司会『つまり、話をまとめると「スッゴイ彼女を神内選手が持っているから、上条さんは羨ましくて悶絶してる」、ですか?』

ハマッヅラ『大体そんな感じヅラ』

上条「クソ……あぁチクショウ!」

忍「俺は何もしていないさ。ただ事実を告げただけさ」

忍「だがプリキュアファイトは心の戦い!弱い心であれば容易く折れるのだよフハハハハハハハハハハハハハッ!」

ハマッヅラ『……戦闘力98の彼女持ち……!これは相当の自信を持っているヅラ!』

司会『いやもうなんかわっけわかんな――え?何?タイム?』

ハマッヅラ『どうしたヅラか?』

司会『えぇ今運営の方から試合の一時停止を支持されました。あー、選手のお二人はそのままで』

ハマッヅラ『これは……ドクターストップヅラか……まぁ、トーマは良くやったヅラよ』

上条「……ハマッヅラ……!」

忍「そうだぜ兄弟。確かに彼女は俺が勝ってるが、確かに彼女では俺が勝ってはいるが!」

忍「お前にはまだ未来がある!おっぱい大きな彼女を作ればいいじゃないか!」

上条「……陣内」

忍「忍と呼んでくれ!」

上条「……あぁ!」

司会『えぇっと、今ですね。運営の方から指示が――――――はい?』

司会『マジですか?いやでも……あ、はい読みます読みます』

上条「……俺の負けって事になんのかねぇ。つーか勝てる気はしないわ」

忍「お前も無敵だって訳じゃないんだろ?だったら今日ぐらいは譲っ――」

司会『えー、キュア一武道会運営本部からの正式な発表になります』

司会『結論から申し上げますと――』

司会『――陣内忍選手、大会規約を満たしていないため失格!だ、そうです』

上条・忍「「ハアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!?」」

忍「ま、待ってくれよ!?どう見ても勝ってただろ、俺が!」

上条「……だなぁ。認めたくはねぇけども、俺も勝てる気がしないわ。98には」

司会『いやあのですね、この大会って基本プリキュア的な人が出る大会じゃないですか?』

忍「あくまでも(自称)だろ!?だったら俺にだって出場資格は――」

司会『その項目の一つにですね、こう「ピュアじゃないと」みたいなのがありまして』

上条「――――――あ」

忍「どういう事だよ!?」

上条「そういや昨日、ハマッヅラはこんな事言ってたっけ――」

忍「な、なんだよ!」

ハマッヅラ(回想)『なに言ってるヅラか?プリキュアはティーンだけと決まってる訳ではないヅラ!』

ハマッヅラ(回想)『むしろピュアなハート(と、下半身)を盛った人間でなければなれないヅラよ!』

忍「それ伏線かよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!汚え、汚えよっ!」

上条「……良いじゃん別に。その審査で弾かれるって事は、彼女さんと宜しくやってんだって事だからさ」

忍「だけどさ!」

司会『よってキュア一武道会優勝者は――』

司会『――上条当麻選手に決定致しましたーーーーーーーーーーっ!!!』

ハマッヅラ『おめでとうヅラ!トーマ、よく頑張ったヅラね!』

上条「嬉しくはねぇな!てか最後の最後までグダグダなままだし!」

上条「ていうか良いのか!?いつもいつもいつもそうだけど、プリキュア関係ないし!」

ハマッヅラ『あ、いや今回はそうでも無いヅラ』

上条「何がだよ」

ハマッヅラ『だってトーマは魔法つかい()ヅラよね?』

上条「ウルセぇわ!激しくウルセェよっ!!!何が何でもシモで終らせようとすんなや!」

ハマッヅラ『けど今年の夏に量産されるであろう薄い本はヅラね』

上条「商売だからな?一般ものだと確実に売れ行きが違うから必死なんだよ!」

司会『――と、上条選手が魔法つかい()だとキレイに落ちた所で!キュア一武道会は終わりとなります!』

司会『頑張って下さいね――全国大会も!』

上条「絶対に!断るッ!!!」



『ハピレスチャージプリキュア 第四話 ”決着、キュア一武道会!”−終−』

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