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Clock(trial)

上条「俺が――プリキュアに?」


――新章突入


――学校の帰り道

上条「……」

上条(今日の帰りは……肉屋さんで豚バラ肉が安いっと)

上条(ハンバーグにしようか?それともロールキャベツにしようか?)

上条(ミートソースと絡めてお肉たっぷりパスタも捨てがたい……ん?)

キラッ☆

上条(何か落ちてるな……?なんだろう……) ヒョイッ

上条(コンパクト?……あぁオモチャっぽいやつだから、女の子が使うヤツ――)

上条(落とし物かな。どっかに名前でも書いて――)

ピカーーーーーーーーーーッ!

上条「うわっ!?光っ――」

上条(――光が収まって、何?何が起きた?)

小さいチンピラ『やあ、僕の名前はハマッヅラヅラ!妖精の国から来たヅラ!」

上条「……」

小さいチンピラ『陽性の王国がピンチなんだヅラ!だから助けてほしいヅラ!』

上条「あ、すいません。人違いです。それじゃっ!」 パチンッ

小さいチンピラ『コンパクトを閉じないで欲しいヅラ!?人違いなんかじゃないヅラよ!」

上条「えーっと、そのアレだ。どっから突っ込めばいいのか……」

上条「まずアレじゃね?こういう時の定番って、妖精さんが出て来るんだよな?こう、もふもふっとした」

上条「なのにお前どっからどう見てもそこら辺のチンピラを小さくしたようにしか見えないんだが……?」

小さいチンピラ『チンピラじゃないヅラ!ハマッヅラはハマッヅラって名前があるヅラ!』

上条「いやだから、口調だけ可愛くされても……」

ハマッヅラ(CV.日野聡)『人間の多様性を否定するのは良くないヅラ!』

上条「声も妙に格好良いしな!違和感ハンパねぇぜ!」

ハマッヅラ『そんな事よりも魔法の国が大変なんだヅラ!助けて欲しいヅラ!』

上条「アレでしょ?なんかこう変身して世界を救ってよ、みたいな展開なんでしょ?」

上条「日曜朝にやってる物理的に戦う変身ヒロインものの話なんだよなぁ?」

ハマッヅラ『そうヅラ!ぶっちゃけ魔法の国なんてどうでもいいヅラ!』

上条「設定は守れ、な?俺いつもいつも佐天さんに言ってるけど、その一線だけは守ろう、な?」

ハマッヅラ『……で、でも匿名掲示板を見てみても中の人がどうとか、パンツ見えそうとか、俺の嫁としか書いていないヅラ……』

上条「ごめんなさい!全国の俺達がごめんなさいっ!……いやいや、主旨は分かったけどさ」

上条「だから『変身ヒロインの相方探してします』って話なんだよな?」

ハマッヅラ『そうヅラ!ハマッヅラは何も考えずに戦ってくれるエロ可愛い子を探しているヅラ!』

上条「エロ?お前今エロっつったか?なぁ?」

ハマッヅラ『……でも最近の女の子はなりたがる子が少なくなっているヅラ……悲しいヅラ……』

上条「あー……そうだよなぁ。希望を持てない子が多いっつーか、現実的なんだろうけど」

ハマッヅラ『薄い本でエロい事されまくるのがイヤだって……』

上条「理由違くね?つーかそれはむしろ俺達なの?俺達がごめんなさいした方がいいの?」

ハマッヅラ『――そこでっ!トーマが変身すれば問題ないヅラっ!』

上条「――ごめん。俺ちょっと急いでるから」 ググッ!

ハマッヅラ『コンパクトを無理矢理閉めないでヅラッ!?中身出ちゃうヅラっ!』

上条「つーか無理だって!ムリムリっ!」

ハマッヅラ『何でヅラ?魔法の国がピンチヅラよ!?』

上条「具体的には?」

ハマッヅラ『えっと……こう、あれヅラ!少子高齢化と近隣諸国の軍拡、シーレーンの確保で大変なんだヅラ!』

上条「魔法いっこも関係なくね?ファンシー要素皆無だよね?」

ハマッヅラ『大丈夫ヅラ!魔法の国にはどんな敵が来ても絶対に守れるシールドがあるヅラ!』

上条「あーはいはい。イージスの盾みたいな感じ?」

ハマッヅラ『そうヅラ!この盾があれば絶対に戦争は起きないヅラよ!――その名も!』

ハマッヅラ『けんぽ――』

上条「はぁぁぁいっ!ストップーーーーー!それ以上出すと面倒臭いから!」

ハマッヅラ『ウクライナとチベットとウイグルにはこの盾がなかったヅラか?』

上条「――で、だ!俺が引き受けないのにはもう一つワケがある……ッ!!!」

ハマッヅラ『勢いで誤魔化すのは良くないヅラ』

上条「アレだろ?こう、俺も変身して戦うんだろ?」

上条「……流石に低年齢層女子向けの服着て戦うのは、さぁ?なんつーか抵抗しかねぇっつーか」

ハマッヅラ『あ、大丈夫ヅラよ。あの服には認識阻害装置っぽいものがついているヅラ』

ハマッヅラ『実際に、今までのヒロイン達は正体がバレる事はなかったヅラ』

上条「あー……まぁ確かに。言われてみれば身バレして大騒ぎになった、ってのはあんまないよな」

ハマッヅラ『そうヅラ!だから安心していいヅラ!』

上条「一応聞きたいんだけど、その認識阻害装置?ってどんな働きになってんの?」

ハマッヅラ『簡単ヅラ!ただ変身するだけで効果は現れるヅラ!』

上条「お、すっげーな魔法世界!……ていうかようやくファンシー要素が出てきた……!」

ハマッヅラ『魔法?使ってないヅラよ?』

上条「え?でも、認識を阻害するって――」

ハマッヅラ『や、だから使ってないヅラ』

上条「いやいや。だったらなんでそんなスゲー効果あんの?」

ハマッヅラ『そうヅラねー……例えば、学校で授業を抜け出して女の子が変身するヅラ?』

上条「あぁ。なんか戦って、また元へ戻るわな」

ハマッヅラ『で、クラスへ何事もなかったように戻ると、隣の子がこう言ってくれるヅラ』

ハマッヅラ『「あーうん!全然見てなかった、見てなかったよ!」』

ハマッヅラ『「ていうか他の子にもバレてないから!大丈夫だから!」』

上条「お前それ正体100%バレてんじゃねーか!?みんな気ぃ遣ってくれてんだよっ!?」

ハマッヅラ『トーマは人を疑うヅラか?気づいてないつってんだから、気づいてないに決まってるヅラ!』

上条「この世界には優しい嘘があるんだよ!女のお笑い芸人に『かーわーいーいー』って言うのと同じで!」

ハマッヅラ『そしてお家へ帰っても、ママさんはこう言ってくれるヅラ』

ハマッヅラ『「……あなたが決めたんだから、ママは応援しているわよ」ってヅラ』

上条「……おかあさん優しいなぁ……」

ハマッヅラ『あーでも、トーマの場合は男の魔法少女だからより強いハイパージャマーになるヅラね』

上条゜今の扱いでも相当だが……どんなの?」

ハマッヅラ『まず変身したまま街を歩いても、一般の人には見えなくなるヅラ!』

上条「お、おぉ?それは凄い、よな?」

ハマッヅラ『その証拠に誰も視線を合わせてくれないし、居ないものとして扱ってくれるヅラ!』

上条「引かれてんだよ!キチガ×を相手にしたくないから無視されてるのに気づいてあげて!?」

ハマッヅラ『なので安心ヅラ!さぁ早く変身するヅラ!』

上条「言っとくけどな、魅力的な所は一つもねーぞ?マイナスにマイナス足したってプラスにはなんねーんだからな?」

ハマッヅラ『もしトーマが変身してくれるんだったら”キュアラッキー”になるヅラ!』

上条「マジで!?俺がラッキーなの!?ラッキー名乗っていいの!?」

上条「アレだよね、響きからすると超絶幸運な魔法少女っぽいじゃん!」

上条「……あぁ、もしかして普段不幸だったのは、こういう時に運を溜めてるみたいな設定だったのか……!」

ハマッヅラ『キュアラッキーの能力(ギフト)は凄いヅラ!人類の半分が羨む能力ヅラよ!』

上条「そっか……俺にもそんな幸運が舞い込んできたのか……ッ!」

ハマッヅラ『まず……キュアラッキーが街を歩いてたとするヅラ、そうすると――』

上条「うんうん」

ハマッヅラ『――前を歩いていたおねーさんが風でパンチラするヅラ!ラッキーヅラ!』

上条「……うん?」

ハマッヅラ『そして家へ帰って手を洗おうとすれば――なんとシャワー中の妹どドッキリするヅラ!』

ハマッヅラ『他にも転んでおっぱいタッチするのは当たり前!出会い頭にキスするのもよくあるヅラ!』

上条「お前それラッキーはラッキーでも”ラッキースケベ”じゃねぇかよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!?」

ハマッヅラ『え、でも結構人気がある能力ヅラ?』

上条「あるかもしんねーけどさ!今の俺には不要だよ!つーかデフォでその力発動してるし!」

ハマッヅラ『ちなみにDVD版だと湯気が薄くなってエロが増えるヅラよ!』

上条「お前アレだよね?さっきから殊更にエロ強調するよね?」

上条「まさかと思うけど、『男なら取り敢えずエロで釣っとけば何とかなる』とか思ってねーだろうな?あ?」

ハマッヅラ『エスパー……ッ!?』

上条「――はーい、お疲れー」 ギギギギッ

ハマッヅラ『だからコンパクトを無理矢理閉めないでほしいヅラ!?中身出ちゃうヅラよ!』

上条「お前ニンゲン舐めてんだろ、なぁ?それともケンカ売ってんだったら買うぜ?」

ハマッヅラ『待つヅラ!トーマは最後の希望ヅラ!』

上条「最後て。また大げさな」

ハマッヅラ『他の四人はもう揃ってるヅラ!だからトーマさえ引き受けてくれればハピレスプリキュアは完成するヅラ!』

上条「スゲーな学園都市!こんなバカ話に騙されたヤツが他に四人も居んのかよ!?」

上条「あとハピネス(Happy-ness)じゃなくてハピレス(Happy-less)だと、幸せじゃないって意味になっちまうんだが……」

ハマッヅラ『あ、紹介するヅラ!仲良くするヅラよ!』

上条「いやだからやんねーって……あ、でも少しどんな面子か興味はあるな」

上条「――ま、いつものメンバーなんだろうけどもだっ!」

ハマッヅラ『第一のプリキュアは”キュアシスター”ヅラ!』

上条「あー……ビリビリ?御坂さんでしょ?シスターって言ったらね?」

上条「それともアレか。御坂妹辺りがやってんのか?あぁ?」

???「輝く光は妹の光、輝き穢す悪い子は――」

???「――妹に蹴られて死んじまえ――とうっ!」 シュッ

上条「出る台詞おかしくないか?あ、おかしいのは多分頭だと思うが」

土御門(キュアシスター)「――キュアシスター、見・参っ!」 ドヤァッ

上条「テメーかよ!?御坂さんじゃなかったよ!?」

土御門「てゆーかカミやん!第三位に比べれば、確かに俺は小物かも知れない――だがしかし!」

土御門「妹愛する熱きハートであるならば、誰にも負けない自信があるぜいっ!」

上条「違うよね?土御門さんと御坂さんの『妹』って意味が違うよね?」

上条「御坂の方はあくまでも『肉親として』なんだろうけど、お前は100%リビドーだもんね?」

土御門「何を言うんだにゃー!だとしても俺の方が妹を好きに決まってる!」

上条「否定しろよ。せめて性欲入っているところだけは否定しなさいよ」

土御門「じゃあ過去の事件を見てみるけど――第三位は妹が殺されても、結局不殺を貫いたよな?」

上条「あー……そう、かな?一応は」

土御門「でも俺はっ!舞夏が殺されそうになったらガンガンしたぜぃ!どーだ!」

上条「……そう言われるとお前の方が拗らせている気がするな、悪い意味で」

ハマッヅラ『どうヅラ!?凄い人材ヅラよ!』

上条「否定はしねぇが……」

ハマッヅラ『第二のプリキュア――”キュアスター”!』

上条「え!?まだ居るんだ?つーか物好きな……ん?スター?」

上条「あー、分かっちゃったもの。アレだろ?これ多分☆なんだよな?」

上条「おっぱい大きくて残念な食蜂さんでしょ?どうかな?」

ハマッヅラ『出て来るヅラ!キュアスターっ!』

???「輝く光は☆の光、輝き穢す悪い子は――」

???「――自分大好きごめんなさいよ――とうっ!」 シュッ

上条「てかスターとシスターってほぼ被ってねぇか?」

アレイスター(キュアスター)「――キュアスター、見・参っ!」 ドヤァッ

上条「理事長ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!?」

上条「何やってんだ理事長っ!?つーかテメー二次創作でもやって良い事悪い事があんだろ!?」

アレイスター「変身、変身……」

上条「な、なんだよ?」

アレイスター「魔法少女のパンチ×は研究のテーマに相応しい……!」

上条「アレイスターはそんな事言わない」

上条「最初の巻の方でローラさんとバカ話してたような気もするけど!あれはなかった事になってるからな!アニメでもなくなってたし!

ハマッヅラ『そして次が第三の刺客――』

上条「主旨変わってんだろ!プリキュアの紹介じゃねーのか!」

ハマッヅラ『”キュアウルフ”!出て来るヅラ!』

???「輝く光は獣の光、輝き穢す悪い子は――」

???「――俺の出番はどうなった――とうっ!」 シュッ

上条「ウルフ……?」

フェンリル(キュアウルフ)「――キュアウルフ、見・参っ!」 ドヤァッ

上条「……」

フェンリル「……」

上条「……誰?」

上条「名前からすっとグレムリンの正規メンバーっぽいけど、俺と絡んだっけ?」

フェンリル「……いや、絡んでない」

上条「あ、じゃあ誰かと戦った?」

フェンリル「戦った――が、その描写はバッサリと……」

上条「……ふーん」

フェンリル「でもお前とは会ってる!憶えてないか、トールと戦っただろう!」

上条「学園都市――は、違うか。誰も居なかったし。それじゃオティヌスの力を放棄させに言った時の?」

フェンリル「そうだ!その時に会ってる!」

上条「具体的には?」

フェンリル「……トール、座ってたよな?」

上条「座って――あぁ、クレムリンの正規メンバーボコにして、その上にな」

フェンリル「その中に……俺が」

上条「へー……?」

フェンリル「……」

上条「……」

ハマッヅラ『どうヅラ?』

上条「うん、絡みづらい」

フェンリル「バカなっ!?」

上条「いやー、だってなぁ?つーかなんでコイツもメンバー入ってんの?」

上条「もっとキュアロリー×とか、キュアお姉様とかイロモノ居たじゃん?」

ハマッヅラ『……トーマ、それは良くないヅラ。物語の登場人物には役割があるヅラよ』

ハマッヅラ『主役が何人居ても成立しないヅラし、悪役だけでもダメヅラ』

ハマッヅラ『適材適所、人には人の持って生まれた役目があるヅラね』

上条「まー、そうだけどさ。それじゃキュアウルフの役割って何だ?」

ハマッヅラ『噛ませ犬ヅラ』

上条「謝って!フェンリルさんに謝って!?」

上条「『あ、ウルフとフェンリルって二重の意味で噛みませ犬なんだなー』とか思って言っちゃ駄目だからな!」

ハマッヅラ『――さぁついに最後のプリキュアヅラ!』

上条「キュア要素一つもないよね?てか四人もバカが揃ったのか……!」

ハマッヅラ『カマァン(※巻き舌)――”キュアキャプテン”!」

上条「キャプテン?そんなキャラ居たっけか?」

上条「アドリア海の女王だったら、ビアージオなんかそうかもだけど……?」

???「輝く光は維新の光、輝き穢す悪い子は――」

???「――攘夷に代ってオシオキよ――とうっ!」 シュッ

上条「攘夷?」

桂(キュアキャプテン)「――ヅラじゃない、桂だッ!!!」 ドヤァッ

上条「作品の垣根越えて来んなよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!?」

上条「ていうか銀魂!?なんでお前が来てんだよ!?なあぁっ!?」

ハマッヅラ『ノリでヅラ』

上条「乗ってねぇよ!?全然乗ってなんかないからなっ!」

桂「ヅラじゃない桂だ!」

上条「だから話に割り込んで来んなよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」

桂「ずっとスタンバっていました。ていうか涙子殿とはキャラが被っているからダメですか?」

上条「被ってねぇよ!確かにカオスな所は同じだけども!」

桂「なに、心配は要らん。これからは仲良くしようではないか、リーダー――いや」

桂「――キュアラッキー殿!」

上条「だぁぁぁぁぁぁぁぁかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁらあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

ハマッヅラ『あ、そうだトーマ!大事な事を言い忘れてたヅラ!』

上条「な、なんだよっ!?俺はもうおウチ帰りてぇんだよ!」

ハマッヅラ『この間テレビ見てたら”ノリの養殖”を”ロリの養殖”と聞き間違えたヅラ!』

上条「だからどーしたっ!?その話のどこが大事だっ!?」

ハマッヅラ『まな板に欲情するニッチな層もいるヅラ?』

上条「おっとボスの悪口はそこまでだ!じゃないと俺がハピネス注入され、ちま――」

バードウェイ「……」

上条「……違うんだ!これはきっと敵の魔術師の攻撃なんだよあばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばはばっ!?」

バードウェイ「人が、折角、加齢臭臭いオヤジを加齢臭臭い家へ送り届けて来てみたら!」

バードウェイ「言う事はそれだけかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!?」

上条「父さんにばばばばばばばばはば!?加齢臭臭いって連呼するのはばばばはばばばばは!やめばばばばばばばば!?」


――続かない

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