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Clock(trial)

鳴護「『異性能力開発セミナーのお知らせ』」



――とある風紀委員詰め所

佐天「――ちゃーっす!お疲れさーっす!お菓子ください!」

御坂「もっと本音を隠しなさいよ。ハロウィンか」

佐天「菓子をくれなきゃイタズラしますよ!『ここでミュウツ○の亜種をゲットできた!』と流しますよ!」

御坂「なんて地味で効果がある嫌がらせ!?確かに普通の民家でそれやられたら面倒以外の何物でもないわね!」

佐天「あ、御坂さんどうもっす、ちわっすー」

御坂「相変わらずその場のノリとテンションだけで生きてるようで何よりだわ」

佐天「それでですね、最近流行りの学生間での校内暴力についてコメント頂けたら嬉しいんですが」

御坂「い、色々当人にしか分からない事情かとかあると思うのよ!やっぱり全体的にレッテル貼るよりも個々のケースに目を向けないと!」

佐天「そんなことよりもお茶にしますか、それともコーヒーで?今日のお茶請け次第で変ると思うんですけど」

御坂「悩みがないようで何よりよねこのアマ。今日はあたしが持ってきたジャンボシュークリームだから、甘い系以外が合うと思うわ」

佐天「あざっす!ごちになりまーす!

御坂「あぁまぁいいんだけど……それよりもっと気にするものとか、ねっ?ほら、あるじゃない?」

佐天「もふもふもぐもぐもふっ?」
(※なんかありましたっけ?)

御坂「……食べてからいいから。あなたの相方さんを気にして上げて!」

佐天「――まさか初春があんなことにっ!?」

初春「には、なっていませんしその予定もないです。そして最初から居ましたお疲れさまです」

白井「よくもまぁわたくし達をスルーしてコントしやか゜りましたわね、ごきげんよう」

佐天「フルメンバーそろいましたねっ!」

白井「メンバーになった覚えはございませんわ。まぁ友人関係ではありますけど」

御坂「ま、まぁそうよねっ!メンバーみたいなものよねっ!」

初春「ほーらみてください佐天さん。抉らせた御坂さんがデレちゃったじゃないですかー」

佐天「えー、細かいこと言わなくてよくないー?あたしら特攻野郎Aチー○のような固い絆が」

初春「古いです。この間中の人が亡くなられたアレを誰が知ってんですか」

佐天「つーか初春がどうって言ってましたけど、なんかあったんですか?お仕事でまた何か?」

御坂「大まかには風紀委員の仕事なんだけどねー、それでちょっと黒子と初春さんの意見が分かれてね」

佐天「ほう!珍しい!それでそれで!?」

御坂「そういうとこよ?トラブルには必ず首突っ込んで引っかき回そうとするの危ないわよ?」

佐天「やだなー、あたしなりに心配してるんじゃないですか!魂のバディたる二人になんかあったのかなってね!」 ワクワク

御坂「そうね。満面の笑みじゃなかったら信じてたかもしれないわね」

佐天「マジ何かあったんですか?ケンカにしちゃ丁々発止っちゅー感じでもないですけど」

御坂「リアルで丁々発止って言葉使ってる人始めて見たな!?いや仕事の話なんだけど!」

初春「……いつまで経っても平行線なので佐天さんの意見も聞いてみません?」

白井「まぁ……いいですわよ。初春に有利な条件にはならないでしょうし」

佐天「どうしたんです二人とも?微妙に空気悪いですが」

初春「まぁ直球で伺います、正直に答えてください――私と白井さん、人気があるのはどちらでしょうか?」

佐天「……あい?人気があるって、なんかの例えで?」

白井「そのままの意味ですわね。女子男子問わずに、という意味で」

佐天「あー……質問の意図は後から聞くとしまして――あたしが言うのもなんなんですが、初春は結構人気ありますよ。主に男子に偏ってますけど」

初春「そうなんですか?」

佐天「うん。女子から人気ないって訳じゃなくてね、『初春さんって可愛いよねー』みたいな話は男子からそこそこ聞くし」

御坂「どんな状況でそんな話するのよ」

佐天「『――初春にコクりたければまずあたしを倒してから行くがいい……ッ!!!』」

御坂「分かったわー。100%正しく理解したわー」

白井「今までその挑戦者は?」

佐天「今んとこいないっすわー。『風紀委員の彼氏とかいないの?』みたいなジャブ止まりですかね」

白井「くっ……!佐天さんの見方だと初春が流石に強いですわね……!」

佐天「あぁでも白井さんも人気っつーか、たまーに同中から聞かれたりしますよ?ホラよく一緒してるじゃないですか?多分そこ見られたんだけど思うんですけど」

初春「それも初耳ですねぇ。ちなみになんて?」

佐天「『あ、あのジャッジメントの女子、名前はなんていうんだブヒ?』」

白井「語尾が独特すぎますわね!?」

初春「先入観がハンパねぇですよね。大体『あぁあの異世界転生オークって呼ばれてるパイセンだな』って検討つきますけど」

御坂「異世界転生……あぁ、向こうからこっちに来る可能性も充分にあるのね」

佐天「あー、つかーこれはあたしの個人的な意見ですけど、白井さんは外見も可愛らしいですし、お嬢様らしい気品もある上に、他の人のこと下に見たりとかしないじゃないですか?」

佐天「なので人格者って言っていいぐらいの善人ですし、好意ではなく厚いの方の厚意を抱いている人は多いかと」

白井「め、面と向って言われると照れますわね……!」

佐天「ただ昔の芸人さんで『○の倍数はアホになる』方と同じく、御坂さんが関わるとアホになるという欠点を除けば完璧ですよ!誇っていいです!」

白井「最後にオトしてくれやがってありがとうございますのコノヤロー。もといコノアマ」

初春「白井さんから御坂さん成分を抜いたら残るのは品行方正で超有能なテレポーター――いいですねそれ。是非どっかで抜いて来てください」

白井「お黙りなさいな!これでわたくしの方が人気が広くあるっぽいですし、初春に決まりましてよ!」

初春「ま、まだですよ!佐天さんがいるじゃないですか!」

佐天「いやマジ何の話?今度はあたしと好感度背比べでもすんの?」

御坂「いやー、それがね。このチラシ見てくれる?」 ピラッ

佐天「どらどら拝見――『異能力開発セミナーのお知らせ』……?」

白井「最近流行っているらしいのですのよ。昨日たまたま駅前で配っているのを見つけまして」

佐天「へー、そうなんですかー。でもこれ……『能力の正しい使い方』とか『キャリアアップを図る方法』みたいに、無難なことしか書いてなくないですか?」

佐天「ま、怪しいっちゃ怪しいですけど。そこまで引っ張る必要は」

初春「ここ見てください、ここ。異能力の異と能の間に黄色いフォントで小さく書かれているのを」

佐天「あー………………あぁ!なんかあるね!間違い探しみたいなノリで!」

初春「続けて読むと?」

佐天「『異(性)能力開発セミナーのお知らせ』……なんじゃこりゃあ!?超怪しいな!」

御坂「……まぁ、そういう訳で潜入してくる風紀委員としてね。この二人がババ押しつけ対決、もとい知名度があるかないかを競ってるのよ」

佐天「あぁそういう主旨でしたか。初春と白井さんだったら、やっぱりレベル4としても名前と顔が知られてる方に軍配が上がるんじゃ?」

白井「えぇまぁという訳で真に真に遺憾ながら、今回の潜入捜査は初春が担当する、ということで」

初春「待ってくださいよ!?私だってアングラ業界じゃ『謎の凄腕ハッカー』として有名人なんですから!」

佐天「”謎”ってついてる時点でバレてないと思う。多分そういう風に情報操作してんだろうけどさ」

初春「いいでしょう……私の身体能力の低さを考慮に入れてもまだそういうことが言えますかねっ!?」

佐天「珍しくボケる初春も新鮮!」

御坂「……どのぐらいなの?」

白井「そうですわね……直近のタイムは15秒ですの」

御坂「あれ結構早くない?アスリート程じゃないけど、女子でそれだけなら充分じゃ」

初春「50m走のタイムですが何か?」

御坂「………………不安が!初春さん一人で行かせたら何かあっても対処できない!」

佐天「一抹の不安というか、とことん心配になりますよね。はじめてのおつか○レベル」

白井「あれはスタッフが完全防御しているので、まぁまず滅多なことにはならないですけど……」

佐天「あ、じゃあ御坂さんにお願いしてはどうでしょうか?ステゴロからセメントまでバーリトゥードの先駆者たる御坂さんが!」

御坂「あたしも二人がやりたくなさそうだし、『それじゃ代わりに行こうか?』って打診はしたのよ。乗り気じゃないけど」

佐天「しかし採用ならず、ですか?なんでまた?風紀委員の中の取り決めとか?」

初春「それ言い出したらまず潜入捜査が正式な活動からは外れます。ましてや一般の方を巻き込むのは論外ですし、場合によって退会などの重い重いペナルティが」

御坂「そう、なの?前に協力者って娘、もとい男の娘を連れてた風紀の娘いたわよ?」

白井「非常時でしたらそれもアリでしょうし、今回もお姉様が出張ったらスムーズに解決するとは思うのですけれど……」

佐天「ど?」

初春「――改めましてご紹介します、こちらは御坂美琴さんです」

御坂「どうも、御坂です」

佐天「あぁこりゃご丁寧にどもです。佐天”ガッ○”涙子と申します」

御坂「なんでミドルネームにベルセル○?」

佐天「あたしが替わってアホどもに鉄槌を喰らわすからですが!」

白井「逆の意味でオーバーキルですわね」

初春「それでですね、こちらの御坂さん実は――学園都市に7人しかいない『レベル5』のお一人なんですって」

佐天「な、なんだってーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!?」

佐天「――っていう反応になりますか。超有名人ですよね」

御坂「白モヤシが逮捕されるまでは、ま、うん、諸事情によりあたしが一番、うん……」

佐天「そうですかー、良いアイディアだと思ったんですがね――」

佐天「――っていう訳でそろそろお暇しようか思いますっ!シュークリーム美味しかったです!次また呼んでくださいねっ!」 グッ

白井「――逃がしませんのよ。アドリブが効いて演技もそこそこ上手く、かつなんといってもジッャク=バウア○並の行動力を持つ女を……!」

佐天「あ、あれ?白井さん、実は怒って、たり?」

初春「えぇまぁですのでね、佐天さんもそろそろ痛い目に遭った方がいいと思うんですよ?前は普通に殺人までやりかねない危険な相手でしたし」

初春「あ、丁度いいところに丁度良さげな相手が!中身がしょーもないですし、きっと大した危険もありませんよ!いいじゃないですか!」

佐天「あ、あたしの味方は御坂さんだけ!助けて下さいっ!?」

御坂「うーん……学習、ってまぁ必要じゃないかな?この間のは全員が危なかった訳だし、ねっ?」

佐天「ノウッ!?こういうときに助けてくれる人とは――」



――オービット・ポータル芸能事務所 翌日

佐天「――と、いう訳でARISAさんに潜入捜査を」

鳴護「ババが日付を跨いで回ってきたね!?え、今回は関係ないなって思ってたら指名される側!?」

佐天「ARISAさんならきっと!あたしよりも適役だと思うんですよ!」

鳴護「えーとっね、まず話を進める前にあたしの職業を思い出してくれるかな?もしかしてど忘れしてるか、悪意があるジョークなのか区別つかないけど」

佐天「職、業……?」

鳴護「ほら、アイド……?なに!?シンガーソングライ……?思い出して!」

鳴護「そして思い出した上でまだ話を続けようっていうんだったら!なんだったら肉体言語で話し合う用意もあるからね!」

佐天「なんて――なんて悲しいことをいうんですかっ!?」

鳴護「情緒不安定かな」

佐天「あたし達はこうやって普通にお喋りしたり遊んだり出来るじゃないですか!そこに何も垣根や壁がある訳じゃないですよ!」

佐天「あたしは!少なくともあたし達だけは!ARISAさんをアイドルではなく、人として見てるんですよ……ッ!!!」

鳴護「今かな?いい台詞だけど使う場面間違えてないかな?あたしが疎外感感じたりしてるときに使うんであって、人にババを押しつける際に言っちゃダメだよね?人間性を疑うよね?」

鳴護「てかあたし必要?ウチの元傭兵のマネージャーさん貸すから、頼めばいいんじゃないかな?」

佐天「それじゃダメなんですよ!モテそうじゃないですかあの人!」

鳴護「声が格好いいよね。島崎信○さんに激似」

佐天「でもARISAさんなら!もっさい私服形態だったら芸能人オーラゼロですし行けると思うんですよ!」

鳴護「うん、表出ようか?この間レッサーちゃんから習った縦四方をお見舞いするよ?」

佐天「お願いします!あたし一人じゃ心細いんです!」

鳴護「その判断基準が深く深くあたしの心を刺してくるんだけど……まぁ、うん」

佐天「チョッロwwwwwww」

鳴護「頼む態度ではないよね?だからといって今までがお願いする態度でもなかったけど」

佐天「あと当日は別のお仕事入るかお腹痛くなる予定ですんで!報告はお願いしまーす!」

鳴護「マネージャーさーん!ブブヅケとお塩持ってきて!」



――異(性)能力開発セミナー 会場前 数日後

鳴護「うぅ……来てしまった……!あれだけアホ企画だって分かってたのに断れず!」

鳴護「マネージャーさんもお姉ちゃんも『風物詩みたいなもんだから』って止めてくれないし!誰か!誰か助けて!」

上条「――いるさ!ここに一人な!」

鳴護「パクリから入るのはどうかと思うな。そして実はアレのオリジナルを知ってる人が少なくなりつつあるし」

上条「おっす、久しぶり!半年ぐらい会ってなかったっけ!」

鳴護「先週ガッツリ会ったよね?お仕事したよね?口に出すのも憚られる海の恐怖と戦ったときにね?」

上条「う、み……?――うっ!頭が!」

鳴護「当麻君その記憶ネタでボケるの良くないよ?みんなが軽めに気を遣うからね?」

上条「そして補足するのならシャーク・シーズ○(海)、ハウス・シャー○(家)、ウィジャ・シャー○(森とペンション)の三本中二本が屋内か陸だ!海とはあんま掠ってない!」

鳴護「もう安全地帯ないよね。地形相性【陸:S、海:S、空:S】のユニットだもん」

上条「こないだやったエ×同人ゲームにもラスボスよりも更に強い隠しサメボスがいたしな!」
(※DemonsRoot○。控えめにいってPCのメンタルが試される地獄のゲーム)

鳴護「それで当麻君はなんでまたここに……?」

上条「あぁ俺は知り合いからセミナーを勧められてだな!このチラシを持ってくると初回無料になるんだって!」

鳴護「え!?お金取るの!?」

上条「そりゃそうだろ!話半分だとしてもカノジョが5人できるんだぞ!」

鳴護「どういう計算式してるのかな?もしかして『10人できる』ってパンフレットに書いてあったとか?」

鳴護「あとカノジョさんが5人できたとしてもそれ大丈夫かな?流れ作業で5人から刺される未来しか待ってないよね?」

上条「折角だからアリサも行こうぜ!二人まで有効みたいだからな!」

鳴護「あたしはカノジョいらないです。音楽性の違いってみたいな感じですれ違うと思うし」

上条「あ、なんかこれから用事でもある?別に無理に誘うつもりはないけど……」

鳴護「あー……用事はあるっちゃあるんだけど。まぁ、いいかな。一人で行くよりは安心出来るし、付き合うよ」



――異(性)能力開発セミナー 会場

鳴護「思ったよりも広い会場借りてるんだねぇ。大体50人ぐらい入りそうな会議室、かな?」

上条「俺たちの他にもいっぱい人が来てる!スゲーな!効果があるかもしれないぜ!」

鳴護「うん、あのね?そのいっぱい来てる人たちが全員パンフ持参で、誰一人入場料払ってないって時点で……うーん」

赤ピ『――はーい、その二人でラストやんなー。ちゃっちゃと座っとぉー』

上条「あっはい、すいません」

鳴護「あれ……?あの人って」

上条「どした?通路側の席の方が良かったか?」

鳴護「それは別にどうでも、壁側の方が安心感があっていいけど。そうじゃなくて、あの前でマイク持ってる人って、当麻君のお友達に似てない?」

上条「え?いや全然違うだろ、青ピは青いピアスしてるけどあの人は赤いピアスだし?」

鳴護「バグってるのかな?それとも青以外のピアスつけたらいけないって縛りでも持ってる人?」

赤ピ『はいはいお前ら静かに!ただいまからセミナーの講師がいらっしゃいますんでくれぐれも失礼のように頼んまっせ!』

上条「あのー、すいません?質問いいですかー?」

赤ピ『なんやカミやん』

上条「青ピじゃないんですよね?」

赤ピ『あっっったりまえやん!この燦然と輝く赤ピからしてもう別人やんな!』

上条「ですよねー」

鳴護「茶番が酷い。もしくは当麻君も含めてグルの可能性が出てきたね……ッ!」

赤ピ『他になんか質問ないようなので!我らがゼミの主催者!±御門さんのご入場ーーーーーーーーーーーーーーっ!!!』

鳴護「ごめん聞き取れなかった。プラスマイナス……?なに?プラスマイナス御門さんって呼んだねぇ?」

上条「しっ!静かに!」

±御門『にゃっはっはっはっはっー!よく来たにゃーお前ら!迷えるカモネギどもよ!』

鳴護「信頼出来る要素が欠片もない人が来たよ!?ドチンピラでかつ胡散臭い人が!?」

鳴護「てかあの人も当麻君界隈の人だね?!前に一緒してるの見たもんあたし!」

上条「『I can't speak English. 』」
(※私は英語が話せません)

鳴護「嘘でしょ。芸風がレッサーちゃんそっくり」

±御門『はいはい、静かにするんだにゃーお前ら!確かに俺は怪しいんだぜぃ!こんなのが道歩いてたら写メ撮られまくる程度にはチンピラなんだにゃー!』

鳴護「自覚はあるんだね……良かった」

±御門『人は外見が9割――そんなタイトルの本があったようななかったような、まぁそんな感じだけども!俺は!俺は言いたい!』
(※以下、某セミナーに取材(と、称して詐欺師を見に行った)した際の様子をお楽しみください)

±御門『「人は外見を気にするというし、誰だってカッコイイカワイイ方がいいぜぃ!俺だって嫁にするんだったらそうするんだにゃー!』

鳴護「本音がだだ漏れてる。否定は……強くは……うん」

±御門『でも実際!それだけじゃダメだにゃー!残りの一割は大事ですたい!むしろ外見だけ気にする奴らが如何に薄っぺらいか!』

鳴護「個人的な感想だよね?そういう所がなくはないけど、それって一部の業界だけで」

±御門『ここにいるお前らだってそうだぜぃ!?実生活で正しく評価されないってことあったんじゃないかにゃー!?』

鳴護「むしろ正しい場面で正しく評価され続けてる人っているかな?あたしだって何回オーディションに落ちたか分かんないし、受かったのもとんだ地雷だったし」

上条「あの、アリサさんシーっでお願いできます?±御門さん、ここから見てもちょっと涙目になってっから」

鳴護「サングラスかけてるのによく分かるよね。それっやっぱり知り合いとしか思えないよね」

±御門『お前たちはダメだにゃー!世間様から正しく評価されないとはいえ、努力はしたのか!?限界までしたのかと俺は聞いてるんだにゃー!?』

±御門『そこのお前!ツンツン頭の少年よ!お前が過去一番頑張ったのはいつだぜぃ!?』

上条「半年前にトチ狂ったメンヘラ神を改心させて世界を救いました」

鳴護「当麻君、言い方。あたしも全容はまだよく知らないけど一行で済ませるような軽い話じゃなかったんだよね?」

±御門『なら、よし!よく頑張ったな!』

鳴護「あ、いいんだ?いいんだったら評価されてるってことかな……」

±御門『次にそこのお前!ツインテの少女はどうだにゃー!?』

白井「お姉様と愛のために戦いましたの……っ!!!」

鳴護「来てんじゃん白井さん!?あたしがこの闇鍋に来る必要なかったよねぇ!?」

上条「素晴らしい……!愛って偉大だよな!」

鳴護「黒子ちゃんが美琴ちゃんに向けるのは外堀をドンドン埋め立ててるだけのような……ディグダ○のように」

±御門『はいそこのピンク髪の子!お前はどうだにゃー!?』

鳴護「オーディションとか受けてまし、た?」

±御門『でもダメだったんでしょう!?お前らが望むような世界ではなかったはずだにゃー!』

±御門『何度でも言うぜぃ!お前らには価値が無い!百均で売ってるレンジ用のモチ料理網並の価値でしかないにゃー!』

鳴護「あれ結構売れてない?だってどこのダイソ○やシル○行っても必ず置いてあるよね?」

上条「チンする時間を間違えると液状化したモチになるぜ……ッ!」

±御門『お前らの人生それでいいのか!?モチのようにこう……いいのかっ!?』

鳴護「あぁ、モチでなんかそれっぽい事言おうとして失敗したんですね。てか当麻君が乗っかるから」

上条「最近はスーパーでいつでもサト○の切り餅が買えるから有り難みにかけるぜ……ッ!」

鳴護「でも食べないかなー。お正月が近づいてきて『あぁ買っとこう』って思い出すぐらいかなー」

±御門『だがしかぁし!誰が認めなくても俺が、そう俺たちだけが認めるぜぃ!今までの道のりが決して無駄ではなかったことを!』

±御門『お前らの頑張りを正しかったと!胸を張って言えるような社会を俺たちは作りたいんだにゃー!』

鳴護「もうなんか着地地点を見失ってる感が凄いよ。全てにおいて」

赤ピ『――はい!それではですね、お前らの頑張りを反映するためにもただいまからこの「モテ水」の販売へ移るんやけど!』

鳴護「当麻君そろそろ帰ろうか?見たいものは見たし、このあとは初春さんのお仕事だと思うから」

上条「い、いや一応最期まで見ていこう!詐欺だと俺は思うけど万が一本物である可能性も!」

鳴護「ないよ?だって販売元がまず負けている人たちだよ?」

赤ピ『これさえあれば!この「モテ水」さえ飲めば!お前らを不当に見放した社会を見返してやろうやん!』

上条「って言ってるし!」

±御門『いいですかにゃー?考え方を変えるんだぜぃ。「これは投資ではなく商品です」ってな』

鳴護「本気で怒られるよ?それ最近捕まった詐欺の人だよね?」

上条「なんて説得力……ッ!!!」

鳴護「再燃してくる『当麻君もグルなんじゃねぇか説』」

赤ピ『まぁお前らが信用できないと思うんは当然や!ボクだってポッと出されたらなんやこれ思うわ!』

赤ピ『だが待ちぃ!この「モテ水」に関わるエピソードを聞けば納得するっちゅー話やよ!』

上条「だ、騙されないぞ!信じたい気持ちはあるけど!せめて今年初めて良い事があってもいいと思うけども!」

鳴護「当麻君の境遇がまず悲しい。もうすぐ終わるからね、今年?」

±御門『えー、では前のスクリーンをご覧くださいにゃー。「モテ水」を使用した実例のお前らにお見せするんだぜぃ』 ピッ

佐天【――これはとある少年の一日を記録したドキュメントである……ッ!】

鳴護「お仕事あるって言ってたけどこっちの仕事!?もっと選ぼうよコンプラ的に!?」

佐天【少年……ここでは仮にKさんとしておこう。彼の一日はシスターさんにラッキースケベするところから始まるのだった……!】

Kさん『悪い!覗くつもりはなかったんだ!俺は全く俺のそのフラットなボディに興味は無い!だから信じてアーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!?』

Iさん『それはそれでおとめごころが傷つくんだよっ!がぶーーーーーーーーーーーーーーーっ!』

鳴護「すっごい……既視感です。ていうか、当麻君、これ、あの、なんていうか、いいの?大体モザイクで見えなくなってるけど、流して、も?」

上条「見ろよアリサ!Kさんは鈍感だからIさんに好意を持たれてるって知らないみたいだぜ!」

鳴護「ブーメラン投げてるけど大丈夫かな?それ確実に帰ってくるヤツだから、言葉は慎んだ方がいいかもしれないよ?」

佐天【そんなこんなで学校へ向うKさんであった!だがしかしそこに野生のMさんが現れた!】

鳴護「誰がこの原稿書いてるの?涙子ちゃんのアドリブ入ってない?」

Mさん『ぐ、偶然よねっ!別にアンタのこと待ってたんじゃないんだからねっ!?』

Kさん『あ、おはようございます。先を急ぐので失礼しまーす、お疲れさまでしたー』

Mさん『だぁからいつだっていつだってアンタはスルーかゴラアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!』 ビリビリビリッ

上条「あー、こいつアホだな!常盤台っぽい制服の子がちょくちょく出会うだなんてないのにな!」

鳴護「それはギャグで言っているのかな?それとも自覚があったりする?」

佐天【Kさん、学校へ着く!だがしかしそこで待ち受けていたものは!?】

K先生『はいはーい☆皆さん席に着くのですよー』

Kさん『はーい』

K先生『あ、KちゃんはHR終わったら先生の所へ来るのですよ?大事な大事な進級の相談があるのですからね?』

Kさん『……へーい』

佐天【フラグが立っていたのだった……ッ!】

鳴護「ナレーションが雑かな−。編集もそうだけど、学校編では先生がデレた訳でもなくただの日常業務だよね?」

上条「いや、実はフラグが立っているかもしれない!小萌先生を騙くらかせばワンチャンあるかも!」

鳴護「あ、やっぱり気づいてたんだ?それはそれで大事件だよ?全員分スルーしてたったことだがらね?」

佐天【そして昼休み!事件は唐突に起きたのだった!】

Hさん『K君。お昼一緒しよう』

Kさん『おー、いいぜ。机合体させて、いたたぎますっと。お、Hは弁当か?』

Hさん『うん。昨日ちょっとお夕飯作れすぎちゃって。食べる?』

Kさん『あ、興味ある。じゃ一口だけ』 モグモグ

Hさん『ど。どうかな?』

Kさん『――俺の作った旨煮の方が美味い……ッ!!!』

鳴護「最低か。ほぼ最低の切り返しか」

Hさん『K君は料理上手。私の嫁にしてあげてもいいかもしれない』

Kさん『お、マジで!?姫神って苗字超中二で格好いいよな!』

鳴護「……点数着けづらいなコレ!えっと、なんていうか、ねっ!?」

佐天『個人的にはもう超和風美人さんのルートでいいんじゃねぇかな』

鳴護「異議があります!ナレーションさんは中立に徹するべきだと思います!」

上条「でも――逆に考えればそんな最低男でもフラグは立ってるってことだよな!『モテ水』の効果ってスゲー!」

鳴護「ホントだよねー、本当に不思議だよねー」

佐天【そして放課後!ヤンキーに絡まれるKさんが!】

レッサー『おぅおぅお兄さんちょっとお金貸してくれるか私と国際結婚してくださいなっ!!!』

鳴護「違う、あぁいや根本的な所では違ってはいないんだけども、これはただの美人局だね」

上条「絡まれた瞬間にもうフラグが立った、だと!?」

鳴護「当麻君の認識もまぁ合ってるっちゃ合ってるよね。乙女の仁義的な観点から詳しくは言えないんだけど」

佐天【夕方!Kさんが足繁く通うアーケードで事件は起きたのでした!】

鳴護「火サ○のノリ。そして大した事件は起きてないな」

Kさん『……』 ジーッ

惣菜屋のおばちゃん『はいよこれ、コロッケ一つオマケしておいたからね!』

Kさん『ありがとうおばちゃん!これでIに叱られずに済む!』

上条「効果はおばちゃんにまで……ッ!?」

鳴護「普通に常連さんへ売れ残りをくれただけだと思うな。もしくは当麻君ちの家計を心配してくれたとか」

佐天【そしておばちゃんからモテて嬉しいですか?あたしはオジサンからモテたら恐怖を感じます】

鳴護「意味合い、がね。なんていうか、そのご時世的に、ねっ!?」

佐天【家に帰ったらまたそれはそれで大変なことに!】

Oさん『なぁ、たまにはフロ入りたいんだが。猫と一緒に洗うんじゃなくて、つーかあの猫、私の事新しいオモチャかなんかと思ってないか?』

上条「なんて怖ろしいんだ……ッ!?『モテ水』の魅力はフィギュアをも覚醒させるだなんて……!

鳴護「ジャンルが違う。収集がつかなくなる」

±御門『――ちゅー訳で如何にこの「モテ水」が効果があるか分かったんだにゃー?これを毎日飲むだけで人生激変間違いなしだぜぃ!』

赤ピ『本当やったら一本3万円の所を、な、な、なんと300円の特別ご奉仕!これを逃したらもうチャンスないんよ!ほら早く買わな!』

±御門『なお政府からの不当に弾圧を逃れるため、一見するとエビア○に偽装してるんだにゃー。ご理解くださいにゃー』

鳴護「値段設定が意外と良心的だな!?」

佐天【いえ、それはラベル張り替えする一手間すら惜しんでますから。消費期限間近のを大量に仕入れたんではないかと】

上条「――取り敢えず俺のサイフである限り売ってくれ!10本だ!」

鳴護「お財布に三千円しか入ってないのが悲しいよ。キャッシュレス時代でももっと持とう?」

±御門『お買い上げありがとうございますにゃー。流石はカミやん!』

上条「とんでもない!初対面なのにフランクな人!」

鳴護「やっぱりこれ当麻君もサクラなのかな?どうなのかなー?」

上条「これさえあれば――明日から俺もモテモテに……ッ!!!」

鳴護「なくても大丈夫だよ?なんだったらあと5秒後にカノジョもできるよ?正常な判断力さえあれば、うんきっと」

白井「――あの、ちょっとよろしいかしら?」

±御門『なんでも聞いてくれるといいぜぃ!誰の質問にだって答えるにゃー!』

白井「Kさんがその『モテ水』とやらを常飲している証拠はどちらに?」

赤ピ『えーっと、それはやんね』

白井「また詳しく成分を言って頂けないと、薬事法にも引っかかる可能性があるのですけれど、そこら辺はどうお考えですの?」

白井「言い後れましたがジャッジメントですの。このセミナーは悪質な詐欺の疑いがあり、全員今の位置から動かないでくださいませ。場合によって逮捕致しますので」

±御門『……くっ!ここまでか、すまんな赤ピ。お前のカノジョ(二次元)の購入費を助けてやりたかったのに!』

赤ピ『気にしぃな±御門!ボクやってお前のカノジョ(義妹)の遊興費稼がしたら思ぉたのも悪いんや!』

±御門『でも!お前が捕まることはない!俺が!俺一人が捕まればきっとそれだけで済むから!』

赤ピ『なんちゅーことをいうんや!?捕まるんやったらボクが先や!お前はなんも悪ぅない!』

±御門『俺が!』

赤ピ『いいやボクが!』

鳴護「なんだこの茶番」

上条「じゃ、じゃあ俺が!」

±御門・赤ピ『どうぞどうぞどうぞ』

上条「――くっ!なんて狡猾な罠なんだ!?あんなフリを見せられては乗らすにはいられないぜ……ッ!!!」

鳴護「どうしよう、当麻君がボケの世界に入りすぎて引っ込みが付かないところにまで来ている!」

白井「はいはい。どっちみち全員逮捕致しますのでそのまま動かないでくださいですの」



――風紀委員詰め所

上条「……ありがとうアリサ!アリサが証言してくれなかったら俺まで逮捕されてたよ!」

鳴護「動画に映ってたし、ほぼあっちの人たちの望むリアクションしてたしね。あとあたしは若干まだ疑ってるよ?」

上条「エビア○飲む?なんかいっぱいもらってきたから」

鳴護「怖くて飲めないかな−。品質がじゃなくて人の悲喜こもごもを吸収して呪いがかかりそうだし」

上条「俺が一回触ってるから大丈夫!」

鳴護「当麻君もっと『右手』生かしたらどうかな?呪いとかで困ってる人を助けるみたいな」

上条「あぁそれ闇咲から打診されてる。『卒業後に良かったら』って」

鳴護「あるんだ……まぁ、商売になるよね」

上条「でもいつまでもクヨクヨしちゃいけない!前向きにポジティブで生きるぜ!」

鳴護「反省はしよう?多分途中から楽しくなってやっちゃったんだろうけど、ギャグでもしていいことと悪い事があるからね?」

上条「そんなことよりも『ハッピークリスマス団の活動について』ってサイトがあってだな」

鳴護「反省まるでしてないな!?ニワトリ並の学習能力!?」

上条「なんでも【誰】が【誰(どこ)】へ【何】をプレゼントみたいなのを書くと実現するんだってさ!スゲーよな!」

鳴護「季節的にそうだけども!」

上条「今回運営が一週間ミスったらしく、もしかしたらクリスマス過ぎてからあるかもしれないから気をつけてな!」
(※先週サメを書かずにすれば良かった)

鳴護「もう関係各位に迷惑しかかけてないなサメ映画!」

上条「これできっとモテキングになった俺が無双するSSがついに……!」

鳴護「もうあるよ。ていうか原作がまずそうだよ」


-終-



【※告知】
クリスマス緊急企画ではSSのシチュエーションを募集しています
今年もやりますネタに詰まったときに読者様参加企画

【誰】が【誰】へ【どんなプレゼントを持っていく】のかを明記すると、そのSSが出来るかも知れません

なお基本的な制限は以下の通りとなっております

・とある魔術の禁書目録・超電磁砲のキャラクターのみ。含む新約・劇場版
・多くてもトータルで10人(話)ぐらいなので、まぁ早い者勝ちでどうぞ
・募集期間は12月6日ぐらい?場合によっては伸びます

基本的に分かればオッケーです。例として、

【御坂さん】が【アレイスター】さんへ【そろそろアニ……なに?時期的に、ねぇ?】とプレッシャーをかけにいく
【絹旗さん】が【HAMADURA】さんへ【煉○さん煉○さんって調子のってんじゃねぇぞコラ】と因縁をつけにいく
【垣根(白)さん】が【アイテムだった人たち】へ【アレだけ言ってたのにほったらしかい】とイヤミを言いにいく

みたいな感じで↓に書いておくとその内容がSS化するかもしれません
あまり人が多かったら無作為に抽選となりますが、残念ながらそんな事態は一度もなく (´・ω・`)





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