佐天「VS帰ってきたハッピークリスマス団……ッ!!!」
――棚中 放課後
佐天「……」
女子A「――ねーねールイコー、ちょっといーい?」
佐天「んー――あぁゴメンゴメン。ちょっと考え事してて」
女子A「や、それはいいんだけどさ。最近こうさ、あんたとカザリンってなんかあったんかなーって」
佐天「なんかって何?」
女子A「痴情のもつれ?」
佐天「辞書で意味調べてこいこのアマ。いつからあたしと初春がエロい関係になった」
女子B「えっ、違うの!?てっきり!」
女子A「あんたは黙れ、なっ?」
佐天「中一からマリ見○的な女子がいたら逆に引くよね。あぁいや一部の人には人気が出るかもだけど」
女子A「そーじゃなくてね、なんかこう、ケンカでもした、って感じ?」
女子B「『佐天×初春不仲説』が流れてる。マジで」
佐天「あたし達の知らないところでそんな無責任な噂が……」
佐天「てかまぁ百合カップルだって認知されてたのもエッラいショックだけどね!そっちの噂は順次否定していくけどさ!」
女子B「そんなことはいいから事実を正確に。どっちがネコ?」
女子A「主旨ちっげーだろ。そっちの話を聞きに来たんじゃねーし」
佐天「不仲、ってのはなんで?別にあたし達普通に話してるよね?」
女子A「まーそーなんだけどさ。カザリンがバイト休みんときなんか、あたしら四人でよく遊ぶじゃん?」
女子B「じゃん」
佐天「もう相づち打ち意味がわっかんないよね。まぁ、よく行くよね」
女子A「でもさ、最近は誘っても来ないっていうか。彼氏でもできてそっちで忙しいって訳でもなくて」
佐天「あぁ、できたら速攻自慢するよね。格好良い彼氏だったら」
女子B「カザリンも強く誘ったりはしないんだよねー。なんか引いてる?遠慮してるって感じ?」
佐天「はー……よく見てますなぁ」
女子A「……ルイコ?」
佐天「心配かけちゃってごめんね?」
女子A「べ、別に心配なんてしてねーし!気になっただけだし!」
女子B「それキャラ古いぞー」
佐天「別にケンカしてるとかそういうんじゃないから。今ちょっと……警戒してるんだけど」
女子A「ケーカイ?なんでまたそんな」
佐天「……時期がねー。去年のハロウインとクリスマス、そして今年のハロウィンで性懲りもなく復活しやがったアホどもがいるから。うん」
女子A「よく分かんないけど……まぁ、うん!頑張れ!あたしに関わりの無いところで存分に!」
佐天「友達甲斐が皆無だな!分かっちゃいたけども!」
女子A「うし。そんじゃルイコが大丈夫っていうんだったら大丈夫でしょ、何言ってるのか分かんなかったけど」
女子B「景気づけに遊びに行こうよー。バイト割引でオゴってあげるさ」
佐天「マジで!?やった!」
女子A「てか中一でバイトやってんのかよ」
女子B「設定は高一」
ピンポンパンポンッ
校内アナウンス『一年○○組の佐天涙子さん、一年○○組の佐天涙子さん。至急視聴覚室まで来てください。繰り返します、一年――』
佐天「……あれ?」
女子A・B「オイ今度は何やった?」
佐天「今度はって何よ!?前も特にしてませんけどォ!?」
女子A「大体あんたがやらかしてカザリンが謝るんでしょうが!今日はお母さんいないのに大丈夫なの!?」
佐天「誰が初めてのお使いか!まぁ確かに初春連れて行くと大抵ゲンコツ一発で許してもらえるってこともあるが!」
女子B「行動ルーチンが昭和か」
佐天「行きたくはない……けどもまぁ、ちょっくら行ってくるよ!遊び行くのはまた今度、四人でね!」
女子A「あー、そうだね。それじゃまた」
――視聴覚室
佐天「……しっつれーしまーす……?佐天涙子来ましたー……が?」
白井「遅かったですわね。真っ先に来るとばかり思っていましたのに」
初春「まぁ彼らとの戦いも四度目ですからねぇ。流石の佐天さんでももうお嫌ではないかと」
佐天「どこでもド○?学園都市のHENTAIは21世紀の人型ロボットも凌駕したの?」
白井「嫌ですわよ佐天さん。ここはあなたの学校のお部屋ですわ」
初春「ですよ、何言ってんですか。ねぇ?」
佐天「『お前だよ、何言ってんのはお前らだよ』ってあたしの中のツッコミ担当の人が囁いてます」
白井「まさにゴーストですわね。さっ、おかけになってくださいまし。立ち話もなんですから」
初春「今お茶を煎れますね−。あ、コーヒーの方が良かったですかー?」
佐天「この、風位委員支部でもされなかった好待遇……!あたしは今外堀を埋められている予感がする……!」
白井「というかこの状況でそうでなかったら、わたくし達はどれだけ暇人なのかと」
初春「ですよねぇ。全く佐天さんったら、最近あっちへ顔を出してくださらなかったので仕方がないですし」
佐天「面倒臭いからだよね?そして今スッゲー面倒臭いことに四度巻き込まれかけてるって話なんだよね?」
初春「あ、ロシアンティー淹れましたよー。お好みでジャムを入れるとベストです」
佐天「――まっ!話だけは聞こうじゃないか!話だけはね!」
白井「こう、雪崩のように型に嵌められていくのはどうかと……初春の佐天さんの御し方が怖いですわね」
初春「――と、いう訳で佐天さんには今度もまたアホどもの逮捕に御協力頂きたく」
佐天「唐突すぎる。まぁ初春が指してる人達の見当は大体つくけども!」
白井「年末や各種イベント近くに現れる暇を持て余した方々ですわね。てかそんな時間と行動力があるんだったらもっとマシなことに遣えと」
初春「タチ悪いのは噂が噂を呼んでいるらしく、連中の勢力は伸びる一方です」
佐天「去年も取り締まったもんね!……あれ?去年も中一だったような?学年、あれ?」
白井「まぁそういう細かいことはスルー致しませんと。『来年で禁書ほぼ一筋6年目』という現実に打ち震えているダメ人間だっているんですから」
佐天「怖いよねファンって。『人気投票一位になれないのがオイシイよね!』って人もいるんだから」
初春「『もう御坂さんだけでいいんじゃないかな?』って思いもありますし、まぁ」
佐天「てかアレでしょ?ハッピーナントカ団って人が騒いでんだよね、だからあたしに救援要請的な?」
白井「騒いでいる……というか、今回はどうにも動きが違いますのよ」
初春「自主的、というか自動的というか。まぁ今回も不愉快な動画があるんでご覧いただければ」
佐天「あの人たち人生楽しそうだよね。微妙に仲間になったら面白いと思わないでもない」
白井「そうですわね。わたくし達の仕事の邪魔をせず、かつ年末年始・イベント時期のクソ忙しいときに騒がなければ、まぁそう思わないでもないですわ」
佐天「サーセんでしたっ!いつも治安維持のお仕事お疲れ様でありますっ!」
――動画 どこかの路上 夕方
男子学生A「今年は台風だ大雨だで大変たったけど。年末も近づくとスッゲー寒くなってるよなぁ」
女子学生B「かもね。地球温暖化なんて言ってるけど、雪は降るしやっぱ寒いし」
男子学生A「雪は嫌い?」
女子学生B「見るのは好き。ただ電車が停まったりコンビニに物がなくなるのは勘弁してほしいわー」
男子学生A「なんて都会っ子」
女子学生B「みんなそうじゃね?自分と関係ないんだったら、まぁ、って感じだし?」
男子学生A「雪国で雪が降るのは普通だけど、都会だと処理に困る的な」
女子学生B「あーでもクリスマスに雪は降ってほしいかな。ホワイトクリスマスってテンション上がるんじゃん?」
女子学生B「ただし!積もったら困るから朝までに溶けて消えること!」
男子学生A「なんて暴君」
女子学生B「てかクリスマス・ロスじゃないけど、今の季節って『あー、もうすぐクリスマスだー!』ってテンション上がるよね?何となくは」
女子学生B「でもいざ過ぎちゃったら『あー終わったよもう年の瀬だぜーわー』って凹まね?」
男子学生A「だからお前は何目線で怒ってんだよ。クリスマスと正月離せってのか」
女子学生B「全国でイルミネーションを飾りすぎてお腹いっぱいになってる?」
男子学生A「まぁそれはね!俺も毎年毎年『新しい名所の〜』ってライトアップされた商店街が多すぎて憶えらんないけど!」
女子学生B「おぉ神の子は嘆いています――『その日、俺の誕生日じゃないんですけど』って」
男子学生A「マジで!?あんだけ盛り上がってんのに!?」
女子学生B「らしいっぽいね。ベースになった宗教の祭日をパクったとかなんとか」
男子学生A「もうクリスマスは商業主義〜なんて言ってる場合じゃないな!」
女子学生B「まっ、綺麗ならいいんじゃね?大体オッケーだし」
男子学生A「……まぁ、綺麗だよな」
女子学生B「オイオイオイオイ、そこツッコむところだろ。何マジになってんのよ」
男子学生A「や、あのさ、実は俺、前から思ってたんだよ。その、なんつーか」
女子学生B「オイちょっと待てよ!?なんか大事なこと流れで言おうとしてないかお前!?」
男子学生A「流れっつーかあるだろ!?こういうときでもないと言えないってのが!グダグダ先送りしてたら年明けするわ!」
女子学生B「そう、なの?そんなんでいいの?」
男子学生A「……勢いってのは良くないだろうけど、このままズルズル行くのもなんか、うん。違うかなぁって」
男子学生A「いや、でも迷惑だって言うんだったら、うん。スルーするのも悪くは」
女子学生B「ま、まぁ聞きますけどぉ!?結果どうなるかはわたし次第ですけどぉ!?」
男子学生A「そのリアクションでお腹いっぱいだけど……」
金髪グラサン「――見つけた」
女子学生B「取り込み中だろ!?誰がどう見てもコクってる最中に割り込んでくんなよ!?」
男子学生A「知り合い?」
女子学生B「いや知らないし。どこにでもいそうな量産型チンピラ?」
金髪グラサン「俺が誰だって?――誰でもないし、どうだっていい。お前が求める”答え”が欲しいんだったらくれてやる」
金髪グラサン「……ただ、お前が満足できるかは別の話だよ。それを決めるのはお前であって俺じゃない」
男子学生A「だから……何?何の人だよ?」
女子学生B「行こうよ。何か気持ち悪い」
金髪グラサン「それで――お前は”突破”できそうなのか?」
男子学生A「……突破……?」
女子学生B「え、なに?」
金髪グラサン「四月に降る雪は地上に降りる前に溶けて消える、か。あぁ、そうだとも。華に降る雪は嫌われると相場が決まっている」
金髪グラサン「痕跡など何も残さず、経過などお構いなしに消え失せる――だが、それでいいのか?」
金髪グラサン「お前の可能性は邪悪だと宿命付けられている!それも生まれる前に!そんなんでお前は納得するのかよ!?」
男子学生A「それは――」
女子学生B「可能性……?」
金髪グラサン「いるんだろう、”そこ”に?お前は、お前が!」
金髪グラサン「死神の影に怯え、未だ叶うことのない可能性を抱えているんだろう、”そこ”に!」
男子学生A「……」
女子学生B「行こ、A君。なんかちょっと怖いよ」
男子学生A「……ごめんよ、B。俺はもう行けなくなった」
女子学生B「え、ど、どういうことよ!?」
男子学生A「……俺にはもう、君に愛される資格はない――いや、最初からそんなものなかったんだ」
男子学生A「俺は、俺が俺で居られるためのチャンスを!全部捨ててしまったんだ!だから、だから……ッ!」
男子学生A「ここにいるのはAじゃない!」
金髪グラサン「あぁ……いたのか!やはり!お前は”そこ”に!」
男子学生A「……いいや違う。どこにでもいるし、どこにでもあるんだ。俺たちはそんな些細な邪悪であり、正義と相反している」
男子学生A「しかし俺たちに名前があるのであれば”可能性”と呼ぶ者もいるだろう、な」
金髪グラサン「――ふっ、違うだろう?そんなご大層なのじゃなく、もっと気取った名前があった筈だ」
男子学生A「なに?」
金髪グラサン「世界の”敵”として、だろ?」
男子学生A「あぁ……そうだな。霧○先生には出会った時間軸だったか、ここは」
女子学生B「A、君……?」
男子学生A「いいや、Aじゃない。今の俺は――」
男子学生A「――イマジネータ○・A。この世界の敵になるモノだ……ッ!!!」
――視聴覚室
佐天「いい加減にした方がいいよ?これ上遠○先生のファンにバレたらリアル世界でぶち殺されても文句言えないんじゃない?」
(※ごめんなさい)
初春「だ、大丈夫ですよ!ファンの人一名にアンケート取ったところ、『あぁ何この遊び俺も混ざりてえわ』って意見が100%でしたし!」
(※上司一人に聞きました)
白井「全く問題はありませんわ。19年ぶりの新作で『監督とキャラデザ原作知らねぇだろこれ』とやらかしまくったアニメに比べれば、まぁ全然全然?」
佐天「比較対象がどうかと思いますよ!?公開前から緒○先生に何の断りもなく話進めて一波乱あった訳ですし!?」
初春「歪曲○で羽○さんがドチンピラそのままになって出て来たときには一分ぐらい爆笑して、そのあと三日ぐらい欝になりましたよねぇ」
白井「名家のボンボン設定が吹き飛びましたからねぇ」
初春「そしてPVでクネクネ踊って戦うモ・マーダ○さんぽい人(※能力違う)と謎の能力者が戦うシーンはどこにもないっていうね」
佐天「いい加減にしよう?なんかこうこの一年あたしらも色々あったけども!『あっちに比べればまだマシ』って言っちゃおしまいだからね!?」
ガラッ
ツンツン頭「――あいつらおかしいんだよ!○ちゃんほぼ別人じゃねぇか!なんだよあの不思議ちゃん的な髪型は!何でも似合うからってあんまりだろ!」
ツンツン頭「てかティザームービーで原作にないシーンばっかだったから、『あ、水乃○さんのシーンやるんだ!またオリジナルだな!』って喜んだのに!」
ツンツン頭「見終わったあとには『水乃○さんのパ××白だった』しか頭に残らないよ!」
ガラガラッ
佐天「誰だ今の」
初春「濃いファンの人は『まぁこれはこれで』とどんな内容でも大抵受け入れるらしいですねー。要は地獄の住人ですね」
白井「と、いうわけで今回のハッピークリスマス団は、路上でいきなりカップルへ声をかけたかと思えば、ブギーポッ○ごっこを仕掛ける始末ですわ」
佐天「……いいじゃないですか。楽しそうだし、別にカップルの邪魔したり治安を乱してるわけじゃないですし」
初春「何を言うんですか!?これやってる本人は楽しいかもですが、ふと正気に戻ったら『なんであのときノリでやっちゃったんだろう?』で後悔するんですよ!?」
佐天「いやあたしの中二ハートも嫌いじゃないとは言っておくけどさ、流石に路上でこのネタを振られたら、引くかなぁ」
白井「それは。ありえませんの、一応理としては適っていますわ」
佐天「って言いますと?」
初春「『1.ブギーポッ○はとても面白い』」
初春「『2.だから知らない人はこの世に存在しない』」
初春「『3.よってごっこ遊びを仕掛けられたら、断るという選択肢はない』」
白井「と、見事な三段論法に」
佐天「あれあれ?流石にマズいと思って媚び始めたよ?てゆうか『芝刈り機を持ってないお前はホ×だ』ぐらいに間違ってるよ!」
佐天「……おかしくない?今回は潜入とかそういうんじゃないんだよね?だとしたらなんてあたしにお鉢が回ってきたんですか?」
初春「いいですか佐天さん。彼らの属性――”中二”ですよね」
佐天「ヤな属性だよね。男の子は誰しもが一度は通るって言うけどさ。別名黒歴史」
初春「なので目には目を、カエサルのものはカエサルに的な」
佐天「おい誤魔化すな?あたしの目を見てはっきり言いなよ、ねっ!?」
白井「そして二番目の例は間違いですわね」
佐天「……おし、オーケー話は理解した。百歩譲ってあたしが中二だったとしようよ、まぁそんなことはないんだけどさ」
初春「UMAとオカルトをこよなく愛するJCが棚に上げていますが、まぁ、はい。そうですね」
佐天「ただハッピーメール団?」
白井「クリスマス団ですの」
佐天「の、人達が中二で、なおかつあたしが中二だとしてもですよ。ただ単に意気投合して終わりなんじゃないですかね?」
初春「相手を引かせるぐらいに中二病を患った方が勝ちです!」
佐天「負けだよね?中二レベルが高いって負け以外の何者でもないよね?」
白井「しかしわたくし達に出来る選択肢が狭いのもまた事実ですのよ」
初春「相手がが”合法的に”声をかけて、かつ能力の使用が認められてない以上、強硬な手段は執れませんからねぇ」
佐天「あー、あのですね。お二人の発想は極端過ぎるっていいますか、もっとこう中間がありますよっていいますかね」
佐天「あ!『北風と太陽』!アレな人達に融和的な態度だけでは足りないんですよ!もっとガッツーン!かますのも時には必要かと!」
白井「……中二病罹患患者にどうしろと仰いますの?」
初春「別件逮捕するのも少し難しいですよ。少しですけど」
佐天「ううん、そうじゃなくてね、こう北風を吹かせてみればいいんだよ」
白井「物理的に?」
佐天「ではなくてですね。中二病に対抗するには――」
佐天「――リア充だ、と!」
――視聴覚室
佐天「――と、言うわけで歴戦の戦士を集めてみました!へいらっしゃい!」
フレンダ「……や、あのね?呼ばれて来た訳だけどさ、これは一体なに?つーか何?」
初春「金髪美人さんですねぇ」
フレンダ「まぁね!あんたよく分かってるじゃない!」
白井「(チョロいタイプですわよね)」
佐天「(しっ!今はおだてて機嫌良く仕事して貰わないと!)」
フレンダ「結局聞こえてる訳だし。隠しなさいよ!もっと丁寧に!」
佐天「いや今日はねリア充のフレンダさんにお願いしたいことがありまして」
フレンダ「えー、嫌だって訳よ。あたしだって暇じゃないしー、ましてやクリスマス近いのにアポ取るのも順番待ちって訳だしー?」
白井「その割りには呼び出し15分で駆けつけましたわね。まるでタクシーで飛ばして来たような」
初春「(白井さん!面白いからこのままで!)」
フレンダ「――ってちょっと待って?あんたなんつった?」
白井「まるでタクシーで」
フレンダ「あんたじゃない訳。ルイコの方なんだけど」
佐天「フレンダさんにお願い☆」
フレンダ「そんなキャッチーな言い方はしてなかった訳。それとその少し前よ」
佐天「リア充の?」
フレンダ「り、リア充?あたしか?」
佐天「……違うんですか?友達千人いたり、男の人達を下っ端として使ったり、プレゼント選び大変だったり、『リア充辛いわー』的な事言ってますよね?」
フレンダ「違――わないけど!」
佐天「あたしの知る限りでは一番リア充って感じの人だったんでお願いしたいんですけど、ダメです?」
フレンダ「ま、まぁね?そこまで頼られるんだったら仕方がない訳だけど!リア充だからね!」
白井「もうその言動自体がリア充とは違いますわよね?」
初春「いいですよー佐天さん。そのまま共倒れさせる方向でお願いします」
佐天「なので!ごっこ遊びしている人達へフレンダさんのリア充ぶりを見せつけてれば正気へ戻るって寸法ですよ!」
白井「その対策は……有効ですわね。何も向こうに付き合ってやる義理はないのですし」
初春「見せつけられた方も凹む。鬼ですか、あなた方」
――学生街 アーケード 夕方
佐天「って訳で早速来てみた感じなんだけど……」
フレンダ「まぁ普通な訳よね。カップルばっかでウザいわー、発破仕掛けたい訳ー」
初春(通信)『――もしもし、聞こえますか?』
佐天「『うん大丈夫。よく聞こえるよ』」
初春(通信)『取り敢えずそこが一番ハッピークリスマス団改め、イマジネータ○団の出現するポイントです』」
佐天「『改めなくていいと思うな?そこはこう、センシティブな問題に発展するかもだから、ハッピー団のままでいいんじゃない?』」
初春(通信)『ではそれで行きましょう。近くには白井さんも待機してますから、何かあったら直ぐに逃げて下さいね?』
佐天「『や、それはいいんだけどさ。この、通信機あるじゃない?あたしに支給されたの』」
初春(通信)『前回と同じく佐天さんの花型バレッタに偽装したのですね。今回のは新機能が』
佐天「『それもいいんだけど――なんであたしが協力するって前提なの?』」
初春(通信)『――はいっ、ではそういうことで!これ以上は不審に思われるので通信切りますね!』 ピッ
佐天「逃げられた……」
フレンダ「よく分かんないけどあんたも結局あんたも大変な訳よ」
佐天「協力するのは吝かじゃないんですけどね。この雪崩式に巻き込まれてるのが何とも」
フレンダ「ま、人生なんてそんなもんな訳。自分でナントカできる問題の方が少ない訳だし」
佐天「はぁ、そんなもんですか。それよりもフレンダさん自信の程は?」
フレンダ「いやまぁ?アニメやラノベが好きなのは良いと思う訳よ?スポーツが好きだったりブランドが好きなのと同じでさ」
フレンダ「ただねー、他人を羨んだり邪魔したりってのは論外な訳、分かる?持ってる人が羨ましいって気持ちは分けるけどね」
フレンダ「だから結局その連中は友達か悪いって訳。大体ねー、こういうのはさ、碌な知り合いがいないから抉らせちゃってんのよ」
佐天「ほうほう。流石はリア充の方は言うことが違いますなぁ」
フレンダ「まぁね!やっぱ大切なのはダチって訳よ!」
初春(通信)『――もしもしー、そちらでH団の出現を確認しました!お二人は至急現場へ向ってください!』
佐天「『了解!』――行きますよ!」
フレンダ「おっけ!……ってあんたもノリノリなように見える訳だけど」
佐天「だっての命の危険性は(多分)ない相手ですからね!精神的にはどうかと思いますが!」
フレンダ「あれ……?潜った修羅場の数ってこの子も結構……?」
――裏通り
土御門『――なぁ知ってるかカミやん。”最強”ってヤツの孤独、そして諦念をな』
土御門『誰も彼も知り得るものじゃない。俺が、俺故に持っている葛藤を!』
上条『いいや――お前こそ分かっていない。お前はもう知ってる筈だ』
土御門『何をだ?』
上条『上条当麻はもうここにいない。いるのはただ恥知らずの――』
上条『――イナズ○、だ……ッ!』
土御門『良く言った!それでこそ俺に挑戦する資格を持つというものだ!』
佐天「『えー、こちら佐天!本部へ対して発砲の許可を求めます!』」
初春(通信)『お気持ちは痛いほど分かりますし、「やれ☆」と言いたい所ですが無理です。てか武装すらさせてません』
佐天「『だって増えてるよ!?なんかクリスマス前なのに暇を持て余したヘンタイが!』」
上条『――ふ、お前が負けているのは俺にじゃない!青ピにだ!』
佐天「『あれ?効いてる?』」
初春(通信)『佐天さんのツッコミを耳にしてちょっと自分のやってることを一瞬振り返ったようですね』
フレンダ「なんか……こいつら全員動画撮ってアップして晒した方がいいんじゃないのそっちの方がいい訳だし」
初春(通信)『可哀想ですよ!?人類の歴史が続く限り永遠に笑いものにされるなんて!?』
佐天「――って相方は言ってるんだけど、個人的にはファンの間で”勇者”扱いされそうな……」
フレンダ「後悔の場でごっこ遊び、少し格好良く言ったら即興劇だしね。まぁそのクソ度胸は買う訳だけど……シタッパーズにほしい訳」
佐天「ではお願いします、先生!先生のリア充っぷりを連中に披露してやって下さい!」
フレンダ「任せなさい!あたしの素敵エピソードで全員改心させてやるってワ――」
浜面『俺はイマジネータ○HANADURA、世界を天元突破する男だぜ!』
佐天「それ世界の敵違う。グレンラカ○」
フレンダ「ごめんなさい。急に目の前が真っ暗に」
佐天「手で覆ってるからですよ?いないいないばあ、の、いないいない状態にセルフでしてるからですね」
フレンダ「コルイ気をつけなさい!敵の能力者の攻撃であしたはもリタイアするけど、知覚を奪う異能を使うみたいよ!」
佐天「離せ、手を!あ、こら頑なに握って離そうとしませんね!?」
浜面「あれフレンダじゃん?あぁあんたもブギーポ○ごっこに加わりに来たのか!歓迎するぜ!」
佐天「ほぉらご指名ですよフレンダさーん?類は友を呼ぶというかお名前を知ってる方がウェルカムですよー?」
フレンダ「知らない!あんなトリートメントを無視して安いカラーで染めてるから10年後はハゲ確定のチンピラ風の人なんて知らない訳よ!」
浜面「あ、だからお前『カラー変えた方がいい訳』って言ってんのな」
上条「どうした浜面、トラブルか?」
浜面「あぁ知り合いがちょっと」
フレンダ「こっち来ないで!」
土御門「あぁこれは『起きた』ばっかりなんだぜぃ。心配は要らない、思うようにすればいいさ」
佐天「なんだこれ!頼みの綱は合体前のベラリオ○並に役に立たないし包囲されている!」
上条「誰が未来ロボ・ダルタニア○のネタが分かんだよ、いい加減にしろ」
土御門「40年前のスーパーロボットネタを拾うカミやんもどうかと思うぜぃ」
佐天「で、でもあたしは負けないよ!確かにブギーポッ○ごっこ面白そうだけど!雰囲気に流されてたりなんかしないんだからね!」
初春(通信)『あ、これダメなパターンですね。ミイラ取りが埋葬されるヤツです』
上条「『――心配なんかしなくていいんだ。君の心に足りない”葉”は他の誰かから補填すればいい』」
佐天「そ、それは……アニメ版ではJKのおっぱ×凝視して、新手のHENTAIにしか見えなかった飛鳥○先生……ッ!?」
フレンダ「なんて悪意に溢れた説明台詞な訳」
土御門「うんまぁ、『見えるんだからCG入れてやれよ、じゃないと視線が胸に固定してそういう癖(へき)の人に見えるだけだよ』って」
初春(通信)『塾講師・JK・フワっとした、で既にドラ三つですからね』
上条「『さぁ、怖がることはない。中の人もね、”俺、イマジネータ○仁”ごっこが流行ったぐらいだ』」
佐天「それ面白いからですよね?中の人達もツボにハマってイジられまくってるだけですよね?」
上条「『でも、本当にそうなのかな?』」
佐天「え、でも……」
上条「『中の人達もイマジネータ○ごっこが流行った――実はそれはごっこではなく精神汚染が進んだ結果だった、とは考えられないかい?』」
佐天「言われてみれば確かに……!?」
初春(通信)『すいませんフレンダさん。佐天さんをぶん殴って正気付かせて下さい、私が許可します』
フレンダ「人選をまずミスってる訳よね?もっと他にちゃんとした風紀委員の子はいなかった訳?」
初春(通信)『多かれ少なかれ中二大好きって子が……』
フレンダ「ならしょうがないじゃない!他にいないって言うんだったら!」
佐天「……こうなったら誰か助け――」
少女の声『――どうかしたの?』
佐天「あ、あなたはっ!?」
姫神(少女の声)「どうも。姫神秋沙です」
佐天「勝てないよ!無理だよ!?だって持ってる雰囲気半端ないよ!?」
佐天「アレじゃん!シリーズ通してのラスボスとして降臨しそうな感じの『闇』だよ!」
姫神「そう言われても。一緒に遊ばないか誘われてついてきただけなのに」
佐天「普通に喋ってるだけでなんか能力者っぽい!ただ普通に話してる感じなのに!」
姫神「えっと――『心配はいらないよ。誰もが心配をしているのだから。一人ぐらい楽天的でも構いやしないさ』」
姫神「『普通が嫌だっい言うけどね君。それが一番難しいことだってわかっていないんじゃないのかい?』」
佐天「あ、ヤッバ!?ホンモノよりもホンモノっぽい人来ちゃった!?」
フレンダ「くっ……どうすれば!」
絹旗「――おーい、フレなんとかー?」
フレンダ「フレンダね?あんた何いい加減何年も付き合ってんのに憶えない訳!?」
絹旗「あぁ超いましたね。さっきから連絡してるのに超シカトかまして何やってんですか」
フレンダ「え、連絡?………………あ゛」 ピッ
絹旗「全くこれだからフレンダは。GPS――すいません、超なんでもないです」
フレンダ「待って?あたしの居場所を突き止めたトリックを開示して!?」
絹旗「偶然って超怖いですよね。さっ、お仕事ですよー」
上条「『――待つんだ』」
絹旗「――とあっ」
バスバスッ!!!
上条「そげぶっ!?」
浜面「おばろっ!?」
絹旗「あ、すいません。能力が超暴走してつい腹パンを」
フレンダ「嘘よ!?今前の人殴った後、明らかに浜面を浜面だって認識して殴りに行ってた訳!」
絹旗「『人が探しんのに何遊んでんだ』とかは、はい、全然全然?全く超関係ないですよ?」
佐天「えぇと……?」
絹旗「超お騒がせしました。フレンダとはまた遊んでやって下さいね、超失礼します」 シュタッ
フレンダ「ま、またねー!結局あたしが生きればだけどね!」 タッ
佐天「あ、はいお疲れ様でした。ほぼ役には立たなかったですけど」
姫神「世界の危機は去った」
佐天「そ、そうですか、ね……?」
土御門「あれだぜぃ、中二も単純な暴力の前では無力だったって話だにゃー」
佐天「はぁ、じゃ……解・決☆?」
初春(通信)『いいえ、ただの傷害事件です』
−終−
【※告知】
クリスマス緊急企画ではSSのシチュエーションを募集しています
今年もやりますネタに詰まったときに読者様参加企画
【誰】が【誰】へ【どんなプレゼントを持っていく】のかを明記すると、そのSSが出来るかも知れません
また「普通のクリスマスがいいなー」という方は、【誰】が【誰の家】へお呼ばれ(※含む自主的に)して遊びに行くと書いて頂ければそれなりに
なお基本的な制限は以下の通りとなっております
・とある魔術の禁書目録・超電磁砲のキャラクターのみ。含む新約・劇場版
・多くてもトータルで10人(話)ぐらいなので、まぁ早い者勝ちでどうぞ
・募集期間は11月いっぱいぐらいまで?
基本的に分かればオッケーです。例として、
【上条さん】が【常盤台女子寮】へ【とある科学の超電磁砲アニメ化おめでとう、良かったね】と難癖をつけに行く
【佐天さん】が【初春さん】に【好きな女性声優が結婚したんだって】とネチネチ責めに行く
【姫神さん】が学校でパーティを開いたらデスゲームに間違われる
みたいな感じで↓に書いておくとその内容がSS化するかもしれません
あまり人が多かったら無作為に抽選となりますが、残念ながらそんな事態は一度もなく (´・ω・`)
佐天「……」
女子A「――ねーねールイコー、ちょっといーい?」
佐天「んー――あぁゴメンゴメン。ちょっと考え事してて」
女子A「や、それはいいんだけどさ。最近こうさ、あんたとカザリンってなんかあったんかなーって」
佐天「なんかって何?」
女子A「痴情のもつれ?」
佐天「辞書で意味調べてこいこのアマ。いつからあたしと初春がエロい関係になった」
女子B「えっ、違うの!?てっきり!」
女子A「あんたは黙れ、なっ?」
佐天「中一からマリ見○的な女子がいたら逆に引くよね。あぁいや一部の人には人気が出るかもだけど」
女子A「そーじゃなくてね、なんかこう、ケンカでもした、って感じ?」
女子B「『佐天×初春不仲説』が流れてる。マジで」
佐天「あたし達の知らないところでそんな無責任な噂が……」
佐天「てかまぁ百合カップルだって認知されてたのもエッラいショックだけどね!そっちの噂は順次否定していくけどさ!」
女子B「そんなことはいいから事実を正確に。どっちがネコ?」
女子A「主旨ちっげーだろ。そっちの話を聞きに来たんじゃねーし」
佐天「不仲、ってのはなんで?別にあたし達普通に話してるよね?」
女子A「まーそーなんだけどさ。カザリンがバイト休みんときなんか、あたしら四人でよく遊ぶじゃん?」
女子B「じゃん」
佐天「もう相づち打ち意味がわっかんないよね。まぁ、よく行くよね」
女子A「でもさ、最近は誘っても来ないっていうか。彼氏でもできてそっちで忙しいって訳でもなくて」
佐天「あぁ、できたら速攻自慢するよね。格好良い彼氏だったら」
女子B「カザリンも強く誘ったりはしないんだよねー。なんか引いてる?遠慮してるって感じ?」
佐天「はー……よく見てますなぁ」
女子A「……ルイコ?」
佐天「心配かけちゃってごめんね?」
女子A「べ、別に心配なんてしてねーし!気になっただけだし!」
女子B「それキャラ古いぞー」
佐天「別にケンカしてるとかそういうんじゃないから。今ちょっと……警戒してるんだけど」
女子A「ケーカイ?なんでまたそんな」
佐天「……時期がねー。去年のハロウインとクリスマス、そして今年のハロウィンで性懲りもなく復活しやがったアホどもがいるから。うん」
女子A「よく分かんないけど……まぁ、うん!頑張れ!あたしに関わりの無いところで存分に!」
佐天「友達甲斐が皆無だな!分かっちゃいたけども!」
女子A「うし。そんじゃルイコが大丈夫っていうんだったら大丈夫でしょ、何言ってるのか分かんなかったけど」
女子B「景気づけに遊びに行こうよー。バイト割引でオゴってあげるさ」
佐天「マジで!?やった!」
女子A「てか中一でバイトやってんのかよ」
女子B「設定は高一」
ピンポンパンポンッ
校内アナウンス『一年○○組の佐天涙子さん、一年○○組の佐天涙子さん。至急視聴覚室まで来てください。繰り返します、一年――』
佐天「……あれ?」
女子A・B「オイ今度は何やった?」
佐天「今度はって何よ!?前も特にしてませんけどォ!?」
女子A「大体あんたがやらかしてカザリンが謝るんでしょうが!今日はお母さんいないのに大丈夫なの!?」
佐天「誰が初めてのお使いか!まぁ確かに初春連れて行くと大抵ゲンコツ一発で許してもらえるってこともあるが!」
女子B「行動ルーチンが昭和か」
佐天「行きたくはない……けどもまぁ、ちょっくら行ってくるよ!遊び行くのはまた今度、四人でね!」
女子A「あー、そうだね。それじゃまた」
――視聴覚室
佐天「……しっつれーしまーす……?佐天涙子来ましたー……が?」
白井「遅かったですわね。真っ先に来るとばかり思っていましたのに」
初春「まぁ彼らとの戦いも四度目ですからねぇ。流石の佐天さんでももうお嫌ではないかと」
佐天「どこでもド○?学園都市のHENTAIは21世紀の人型ロボットも凌駕したの?」
白井「嫌ですわよ佐天さん。ここはあなたの学校のお部屋ですわ」
初春「ですよ、何言ってんですか。ねぇ?」
佐天「『お前だよ、何言ってんのはお前らだよ』ってあたしの中のツッコミ担当の人が囁いてます」
白井「まさにゴーストですわね。さっ、おかけになってくださいまし。立ち話もなんですから」
初春「今お茶を煎れますね−。あ、コーヒーの方が良かったですかー?」
佐天「この、風位委員支部でもされなかった好待遇……!あたしは今外堀を埋められている予感がする……!」
白井「というかこの状況でそうでなかったら、わたくし達はどれだけ暇人なのかと」
初春「ですよねぇ。全く佐天さんったら、最近あっちへ顔を出してくださらなかったので仕方がないですし」
佐天「面倒臭いからだよね?そして今スッゲー面倒臭いことに四度巻き込まれかけてるって話なんだよね?」
初春「あ、ロシアンティー淹れましたよー。お好みでジャムを入れるとベストです」
佐天「――まっ!話だけは聞こうじゃないか!話だけはね!」
白井「こう、雪崩のように型に嵌められていくのはどうかと……初春の佐天さんの御し方が怖いですわね」
初春「――と、いう訳で佐天さんには今度もまたアホどもの逮捕に御協力頂きたく」
佐天「唐突すぎる。まぁ初春が指してる人達の見当は大体つくけども!」
白井「年末や各種イベント近くに現れる暇を持て余した方々ですわね。てかそんな時間と行動力があるんだったらもっとマシなことに遣えと」
初春「タチ悪いのは噂が噂を呼んでいるらしく、連中の勢力は伸びる一方です」
佐天「去年も取り締まったもんね!……あれ?去年も中一だったような?学年、あれ?」
白井「まぁそういう細かいことはスルー致しませんと。『来年で禁書ほぼ一筋6年目』という現実に打ち震えているダメ人間だっているんですから」
佐天「怖いよねファンって。『人気投票一位になれないのがオイシイよね!』って人もいるんだから」
初春「『もう御坂さんだけでいいんじゃないかな?』って思いもありますし、まぁ」
佐天「てかアレでしょ?ハッピーナントカ団って人が騒いでんだよね、だからあたしに救援要請的な?」
白井「騒いでいる……というか、今回はどうにも動きが違いますのよ」
初春「自主的、というか自動的というか。まぁ今回も不愉快な動画があるんでご覧いただければ」
佐天「あの人たち人生楽しそうだよね。微妙に仲間になったら面白いと思わないでもない」
白井「そうですわね。わたくし達の仕事の邪魔をせず、かつ年末年始・イベント時期のクソ忙しいときに騒がなければ、まぁそう思わないでもないですわ」
佐天「サーセんでしたっ!いつも治安維持のお仕事お疲れ様でありますっ!」
――動画 どこかの路上 夕方
男子学生A「今年は台風だ大雨だで大変たったけど。年末も近づくとスッゲー寒くなってるよなぁ」
女子学生B「かもね。地球温暖化なんて言ってるけど、雪は降るしやっぱ寒いし」
男子学生A「雪は嫌い?」
女子学生B「見るのは好き。ただ電車が停まったりコンビニに物がなくなるのは勘弁してほしいわー」
男子学生A「なんて都会っ子」
女子学生B「みんなそうじゃね?自分と関係ないんだったら、まぁ、って感じだし?」
男子学生A「雪国で雪が降るのは普通だけど、都会だと処理に困る的な」
女子学生B「あーでもクリスマスに雪は降ってほしいかな。ホワイトクリスマスってテンション上がるんじゃん?」
女子学生B「ただし!積もったら困るから朝までに溶けて消えること!」
男子学生A「なんて暴君」
女子学生B「てかクリスマス・ロスじゃないけど、今の季節って『あー、もうすぐクリスマスだー!』ってテンション上がるよね?何となくは」
女子学生B「でもいざ過ぎちゃったら『あー終わったよもう年の瀬だぜーわー』って凹まね?」
男子学生A「だからお前は何目線で怒ってんだよ。クリスマスと正月離せってのか」
女子学生B「全国でイルミネーションを飾りすぎてお腹いっぱいになってる?」
男子学生A「まぁそれはね!俺も毎年毎年『新しい名所の〜』ってライトアップされた商店街が多すぎて憶えらんないけど!」
女子学生B「おぉ神の子は嘆いています――『その日、俺の誕生日じゃないんですけど』って」
男子学生A「マジで!?あんだけ盛り上がってんのに!?」
女子学生B「らしいっぽいね。ベースになった宗教の祭日をパクったとかなんとか」
男子学生A「もうクリスマスは商業主義〜なんて言ってる場合じゃないな!」
女子学生B「まっ、綺麗ならいいんじゃね?大体オッケーだし」
男子学生A「……まぁ、綺麗だよな」
女子学生B「オイオイオイオイ、そこツッコむところだろ。何マジになってんのよ」
男子学生A「や、あのさ、実は俺、前から思ってたんだよ。その、なんつーか」
女子学生B「オイちょっと待てよ!?なんか大事なこと流れで言おうとしてないかお前!?」
男子学生A「流れっつーかあるだろ!?こういうときでもないと言えないってのが!グダグダ先送りしてたら年明けするわ!」
女子学生B「そう、なの?そんなんでいいの?」
男子学生A「……勢いってのは良くないだろうけど、このままズルズル行くのもなんか、うん。違うかなぁって」
男子学生A「いや、でも迷惑だって言うんだったら、うん。スルーするのも悪くは」
女子学生B「ま、まぁ聞きますけどぉ!?結果どうなるかはわたし次第ですけどぉ!?」
男子学生A「そのリアクションでお腹いっぱいだけど……」
金髪グラサン「――見つけた」
女子学生B「取り込み中だろ!?誰がどう見てもコクってる最中に割り込んでくんなよ!?」
男子学生A「知り合い?」
女子学生B「いや知らないし。どこにでもいそうな量産型チンピラ?」
金髪グラサン「俺が誰だって?――誰でもないし、どうだっていい。お前が求める”答え”が欲しいんだったらくれてやる」
金髪グラサン「……ただ、お前が満足できるかは別の話だよ。それを決めるのはお前であって俺じゃない」
男子学生A「だから……何?何の人だよ?」
女子学生B「行こうよ。何か気持ち悪い」
金髪グラサン「それで――お前は”突破”できそうなのか?」
男子学生A「……突破……?」
女子学生B「え、なに?」
金髪グラサン「四月に降る雪は地上に降りる前に溶けて消える、か。あぁ、そうだとも。華に降る雪は嫌われると相場が決まっている」
金髪グラサン「痕跡など何も残さず、経過などお構いなしに消え失せる――だが、それでいいのか?」
金髪グラサン「お前の可能性は邪悪だと宿命付けられている!それも生まれる前に!そんなんでお前は納得するのかよ!?」
男子学生A「それは――」
女子学生B「可能性……?」
金髪グラサン「いるんだろう、”そこ”に?お前は、お前が!」
金髪グラサン「死神の影に怯え、未だ叶うことのない可能性を抱えているんだろう、”そこ”に!」
男子学生A「……」
女子学生B「行こ、A君。なんかちょっと怖いよ」
男子学生A「……ごめんよ、B。俺はもう行けなくなった」
女子学生B「え、ど、どういうことよ!?」
男子学生A「……俺にはもう、君に愛される資格はない――いや、最初からそんなものなかったんだ」
男子学生A「俺は、俺が俺で居られるためのチャンスを!全部捨ててしまったんだ!だから、だから……ッ!」
男子学生A「ここにいるのはAじゃない!」
金髪グラサン「あぁ……いたのか!やはり!お前は”そこ”に!」
男子学生A「……いいや違う。どこにでもいるし、どこにでもあるんだ。俺たちはそんな些細な邪悪であり、正義と相反している」
男子学生A「しかし俺たちに名前があるのであれば”可能性”と呼ぶ者もいるだろう、な」
金髪グラサン「――ふっ、違うだろう?そんなご大層なのじゃなく、もっと気取った名前があった筈だ」
男子学生A「なに?」
金髪グラサン「世界の”敵”として、だろ?」
男子学生A「あぁ……そうだな。霧○先生には出会った時間軸だったか、ここは」
女子学生B「A、君……?」
男子学生A「いいや、Aじゃない。今の俺は――」
男子学生A「――イマジネータ○・A。この世界の敵になるモノだ……ッ!!!」
――視聴覚室
佐天「いい加減にした方がいいよ?これ上遠○先生のファンにバレたらリアル世界でぶち殺されても文句言えないんじゃない?」
(※ごめんなさい)
初春「だ、大丈夫ですよ!ファンの人一名にアンケート取ったところ、『あぁ何この遊び俺も混ざりてえわ』って意見が100%でしたし!」
(※上司一人に聞きました)
白井「全く問題はありませんわ。19年ぶりの新作で『監督とキャラデザ原作知らねぇだろこれ』とやらかしまくったアニメに比べれば、まぁ全然全然?」
佐天「比較対象がどうかと思いますよ!?公開前から緒○先生に何の断りもなく話進めて一波乱あった訳ですし!?」
初春「歪曲○で羽○さんがドチンピラそのままになって出て来たときには一分ぐらい爆笑して、そのあと三日ぐらい欝になりましたよねぇ」
白井「名家のボンボン設定が吹き飛びましたからねぇ」
初春「そしてPVでクネクネ踊って戦うモ・マーダ○さんぽい人(※能力違う)と謎の能力者が戦うシーンはどこにもないっていうね」
佐天「いい加減にしよう?なんかこうこの一年あたしらも色々あったけども!『あっちに比べればまだマシ』って言っちゃおしまいだからね!?」
ガラッ
ツンツン頭「――あいつらおかしいんだよ!○ちゃんほぼ別人じゃねぇか!なんだよあの不思議ちゃん的な髪型は!何でも似合うからってあんまりだろ!」
ツンツン頭「てかティザームービーで原作にないシーンばっかだったから、『あ、水乃○さんのシーンやるんだ!またオリジナルだな!』って喜んだのに!」
ツンツン頭「見終わったあとには『水乃○さんのパ××白だった』しか頭に残らないよ!」
ガラガラッ
佐天「誰だ今の」
初春「濃いファンの人は『まぁこれはこれで』とどんな内容でも大抵受け入れるらしいですねー。要は地獄の住人ですね」
白井「と、いうわけで今回のハッピークリスマス団は、路上でいきなりカップルへ声をかけたかと思えば、ブギーポッ○ごっこを仕掛ける始末ですわ」
佐天「……いいじゃないですか。楽しそうだし、別にカップルの邪魔したり治安を乱してるわけじゃないですし」
初春「何を言うんですか!?これやってる本人は楽しいかもですが、ふと正気に戻ったら『なんであのときノリでやっちゃったんだろう?』で後悔するんですよ!?」
佐天「いやあたしの中二ハートも嫌いじゃないとは言っておくけどさ、流石に路上でこのネタを振られたら、引くかなぁ」
白井「それは。ありえませんの、一応理としては適っていますわ」
佐天「って言いますと?」
初春「『1.ブギーポッ○はとても面白い』」
初春「『2.だから知らない人はこの世に存在しない』」
初春「『3.よってごっこ遊びを仕掛けられたら、断るという選択肢はない』」
白井「と、見事な三段論法に」
佐天「あれあれ?流石にマズいと思って媚び始めたよ?てゆうか『芝刈り機を持ってないお前はホ×だ』ぐらいに間違ってるよ!」
佐天「……おかしくない?今回は潜入とかそういうんじゃないんだよね?だとしたらなんてあたしにお鉢が回ってきたんですか?」
初春「いいですか佐天さん。彼らの属性――”中二”ですよね」
佐天「ヤな属性だよね。男の子は誰しもが一度は通るって言うけどさ。別名黒歴史」
初春「なので目には目を、カエサルのものはカエサルに的な」
佐天「おい誤魔化すな?あたしの目を見てはっきり言いなよ、ねっ!?」
白井「そして二番目の例は間違いですわね」
佐天「……おし、オーケー話は理解した。百歩譲ってあたしが中二だったとしようよ、まぁそんなことはないんだけどさ」
初春「UMAとオカルトをこよなく愛するJCが棚に上げていますが、まぁ、はい。そうですね」
佐天「ただハッピーメール団?」
白井「クリスマス団ですの」
佐天「の、人達が中二で、なおかつあたしが中二だとしてもですよ。ただ単に意気投合して終わりなんじゃないですかね?」
初春「相手を引かせるぐらいに中二病を患った方が勝ちです!」
佐天「負けだよね?中二レベルが高いって負け以外の何者でもないよね?」
白井「しかしわたくし達に出来る選択肢が狭いのもまた事実ですのよ」
初春「相手がが”合法的に”声をかけて、かつ能力の使用が認められてない以上、強硬な手段は執れませんからねぇ」
佐天「あー、あのですね。お二人の発想は極端過ぎるっていいますか、もっとこう中間がありますよっていいますかね」
佐天「あ!『北風と太陽』!アレな人達に融和的な態度だけでは足りないんですよ!もっとガッツーン!かますのも時には必要かと!」
白井「……中二病罹患患者にどうしろと仰いますの?」
初春「別件逮捕するのも少し難しいですよ。少しですけど」
佐天「ううん、そうじゃなくてね、こう北風を吹かせてみればいいんだよ」
白井「物理的に?」
佐天「ではなくてですね。中二病に対抗するには――」
佐天「――リア充だ、と!」
――視聴覚室
佐天「――と、言うわけで歴戦の戦士を集めてみました!へいらっしゃい!」
フレンダ「……や、あのね?呼ばれて来た訳だけどさ、これは一体なに?つーか何?」
初春「金髪美人さんですねぇ」
フレンダ「まぁね!あんたよく分かってるじゃない!」
白井「(チョロいタイプですわよね)」
佐天「(しっ!今はおだてて機嫌良く仕事して貰わないと!)」
フレンダ「結局聞こえてる訳だし。隠しなさいよ!もっと丁寧に!」
佐天「いや今日はねリア充のフレンダさんにお願いしたいことがありまして」
フレンダ「えー、嫌だって訳よ。あたしだって暇じゃないしー、ましてやクリスマス近いのにアポ取るのも順番待ちって訳だしー?」
白井「その割りには呼び出し15分で駆けつけましたわね。まるでタクシーで飛ばして来たような」
初春「(白井さん!面白いからこのままで!)」
フレンダ「――ってちょっと待って?あんたなんつった?」
白井「まるでタクシーで」
フレンダ「あんたじゃない訳。ルイコの方なんだけど」
佐天「フレンダさんにお願い☆」
フレンダ「そんなキャッチーな言い方はしてなかった訳。それとその少し前よ」
佐天「リア充の?」
フレンダ「り、リア充?あたしか?」
佐天「……違うんですか?友達千人いたり、男の人達を下っ端として使ったり、プレゼント選び大変だったり、『リア充辛いわー』的な事言ってますよね?」
フレンダ「違――わないけど!」
佐天「あたしの知る限りでは一番リア充って感じの人だったんでお願いしたいんですけど、ダメです?」
フレンダ「ま、まぁね?そこまで頼られるんだったら仕方がない訳だけど!リア充だからね!」
白井「もうその言動自体がリア充とは違いますわよね?」
初春「いいですよー佐天さん。そのまま共倒れさせる方向でお願いします」
佐天「なので!ごっこ遊びしている人達へフレンダさんのリア充ぶりを見せつけてれば正気へ戻るって寸法ですよ!」
白井「その対策は……有効ですわね。何も向こうに付き合ってやる義理はないのですし」
初春「見せつけられた方も凹む。鬼ですか、あなた方」
――学生街 アーケード 夕方
佐天「って訳で早速来てみた感じなんだけど……」
フレンダ「まぁ普通な訳よね。カップルばっかでウザいわー、発破仕掛けたい訳ー」
初春(通信)『――もしもし、聞こえますか?』
佐天「『うん大丈夫。よく聞こえるよ』」
初春(通信)『取り敢えずそこが一番ハッピークリスマス団改め、イマジネータ○団の出現するポイントです』」
佐天「『改めなくていいと思うな?そこはこう、センシティブな問題に発展するかもだから、ハッピー団のままでいいんじゃない?』」
初春(通信)『ではそれで行きましょう。近くには白井さんも待機してますから、何かあったら直ぐに逃げて下さいね?』
佐天「『や、それはいいんだけどさ。この、通信機あるじゃない?あたしに支給されたの』」
初春(通信)『前回と同じく佐天さんの花型バレッタに偽装したのですね。今回のは新機能が』
佐天「『それもいいんだけど――なんであたしが協力するって前提なの?』」
初春(通信)『――はいっ、ではそういうことで!これ以上は不審に思われるので通信切りますね!』 ピッ
佐天「逃げられた……」
フレンダ「よく分かんないけどあんたも結局あんたも大変な訳よ」
佐天「協力するのは吝かじゃないんですけどね。この雪崩式に巻き込まれてるのが何とも」
フレンダ「ま、人生なんてそんなもんな訳。自分でナントカできる問題の方が少ない訳だし」
佐天「はぁ、そんなもんですか。それよりもフレンダさん自信の程は?」
フレンダ「いやまぁ?アニメやラノベが好きなのは良いと思う訳よ?スポーツが好きだったりブランドが好きなのと同じでさ」
フレンダ「ただねー、他人を羨んだり邪魔したりってのは論外な訳、分かる?持ってる人が羨ましいって気持ちは分けるけどね」
フレンダ「だから結局その連中は友達か悪いって訳。大体ねー、こういうのはさ、碌な知り合いがいないから抉らせちゃってんのよ」
佐天「ほうほう。流石はリア充の方は言うことが違いますなぁ」
フレンダ「まぁね!やっぱ大切なのはダチって訳よ!」
初春(通信)『――もしもしー、そちらでH団の出現を確認しました!お二人は至急現場へ向ってください!』
佐天「『了解!』――行きますよ!」
フレンダ「おっけ!……ってあんたもノリノリなように見える訳だけど」
佐天「だっての命の危険性は(多分)ない相手ですからね!精神的にはどうかと思いますが!」
フレンダ「あれ……?潜った修羅場の数ってこの子も結構……?」
――裏通り
土御門『――なぁ知ってるかカミやん。”最強”ってヤツの孤独、そして諦念をな』
土御門『誰も彼も知り得るものじゃない。俺が、俺故に持っている葛藤を!』
上条『いいや――お前こそ分かっていない。お前はもう知ってる筈だ』
土御門『何をだ?』
上条『上条当麻はもうここにいない。いるのはただ恥知らずの――』
上条『――イナズ○、だ……ッ!』
土御門『良く言った!それでこそ俺に挑戦する資格を持つというものだ!』
佐天「『えー、こちら佐天!本部へ対して発砲の許可を求めます!』」
初春(通信)『お気持ちは痛いほど分かりますし、「やれ☆」と言いたい所ですが無理です。てか武装すらさせてません』
佐天「『だって増えてるよ!?なんかクリスマス前なのに暇を持て余したヘンタイが!』」
上条『――ふ、お前が負けているのは俺にじゃない!青ピにだ!』
佐天「『あれ?効いてる?』」
初春(通信)『佐天さんのツッコミを耳にしてちょっと自分のやってることを一瞬振り返ったようですね』
フレンダ「なんか……こいつら全員動画撮ってアップして晒した方がいいんじゃないのそっちの方がいい訳だし」
初春(通信)『可哀想ですよ!?人類の歴史が続く限り永遠に笑いものにされるなんて!?』
佐天「――って相方は言ってるんだけど、個人的にはファンの間で”勇者”扱いされそうな……」
フレンダ「後悔の場でごっこ遊び、少し格好良く言ったら即興劇だしね。まぁそのクソ度胸は買う訳だけど……シタッパーズにほしい訳」
佐天「ではお願いします、先生!先生のリア充っぷりを連中に披露してやって下さい!」
フレンダ「任せなさい!あたしの素敵エピソードで全員改心させてやるってワ――」
浜面『俺はイマジネータ○HANADURA、世界を天元突破する男だぜ!』
佐天「それ世界の敵違う。グレンラカ○」
フレンダ「ごめんなさい。急に目の前が真っ暗に」
佐天「手で覆ってるからですよ?いないいないばあ、の、いないいない状態にセルフでしてるからですね」
フレンダ「コルイ気をつけなさい!敵の能力者の攻撃であしたはもリタイアするけど、知覚を奪う異能を使うみたいよ!」
佐天「離せ、手を!あ、こら頑なに握って離そうとしませんね!?」
浜面「あれフレンダじゃん?あぁあんたもブギーポ○ごっこに加わりに来たのか!歓迎するぜ!」
佐天「ほぉらご指名ですよフレンダさーん?類は友を呼ぶというかお名前を知ってる方がウェルカムですよー?」
フレンダ「知らない!あんなトリートメントを無視して安いカラーで染めてるから10年後はハゲ確定のチンピラ風の人なんて知らない訳よ!」
浜面「あ、だからお前『カラー変えた方がいい訳』って言ってんのな」
上条「どうした浜面、トラブルか?」
浜面「あぁ知り合いがちょっと」
フレンダ「こっち来ないで!」
土御門「あぁこれは『起きた』ばっかりなんだぜぃ。心配は要らない、思うようにすればいいさ」
佐天「なんだこれ!頼みの綱は合体前のベラリオ○並に役に立たないし包囲されている!」
上条「誰が未来ロボ・ダルタニア○のネタが分かんだよ、いい加減にしろ」
土御門「40年前のスーパーロボットネタを拾うカミやんもどうかと思うぜぃ」
佐天「で、でもあたしは負けないよ!確かにブギーポッ○ごっこ面白そうだけど!雰囲気に流されてたりなんかしないんだからね!」
初春(通信)『あ、これダメなパターンですね。ミイラ取りが埋葬されるヤツです』
上条「『――心配なんかしなくていいんだ。君の心に足りない”葉”は他の誰かから補填すればいい』」
佐天「そ、それは……アニメ版ではJKのおっぱ×凝視して、新手のHENTAIにしか見えなかった飛鳥○先生……ッ!?」
フレンダ「なんて悪意に溢れた説明台詞な訳」
土御門「うんまぁ、『見えるんだからCG入れてやれよ、じゃないと視線が胸に固定してそういう癖(へき)の人に見えるだけだよ』って」
初春(通信)『塾講師・JK・フワっとした、で既にドラ三つですからね』
上条「『さぁ、怖がることはない。中の人もね、”俺、イマジネータ○仁”ごっこが流行ったぐらいだ』」
佐天「それ面白いからですよね?中の人達もツボにハマってイジられまくってるだけですよね?」
上条「『でも、本当にそうなのかな?』」
佐天「え、でも……」
上条「『中の人達もイマジネータ○ごっこが流行った――実はそれはごっこではなく精神汚染が進んだ結果だった、とは考えられないかい?』」
佐天「言われてみれば確かに……!?」
初春(通信)『すいませんフレンダさん。佐天さんをぶん殴って正気付かせて下さい、私が許可します』
フレンダ「人選をまずミスってる訳よね?もっと他にちゃんとした風紀委員の子はいなかった訳?」
初春(通信)『多かれ少なかれ中二大好きって子が……』
フレンダ「ならしょうがないじゃない!他にいないって言うんだったら!」
佐天「……こうなったら誰か助け――」
少女の声『――どうかしたの?』
佐天「あ、あなたはっ!?」
姫神(少女の声)「どうも。姫神秋沙です」
佐天「勝てないよ!無理だよ!?だって持ってる雰囲気半端ないよ!?」
佐天「アレじゃん!シリーズ通してのラスボスとして降臨しそうな感じの『闇』だよ!」
姫神「そう言われても。一緒に遊ばないか誘われてついてきただけなのに」
佐天「普通に喋ってるだけでなんか能力者っぽい!ただ普通に話してる感じなのに!」
姫神「えっと――『心配はいらないよ。誰もが心配をしているのだから。一人ぐらい楽天的でも構いやしないさ』」
姫神「『普通が嫌だっい言うけどね君。それが一番難しいことだってわかっていないんじゃないのかい?』」
佐天「あ、ヤッバ!?ホンモノよりもホンモノっぽい人来ちゃった!?」
フレンダ「くっ……どうすれば!」
絹旗「――おーい、フレなんとかー?」
フレンダ「フレンダね?あんた何いい加減何年も付き合ってんのに憶えない訳!?」
絹旗「あぁ超いましたね。さっきから連絡してるのに超シカトかまして何やってんですか」
フレンダ「え、連絡?………………あ゛」 ピッ
絹旗「全くこれだからフレンダは。GPS――すいません、超なんでもないです」
フレンダ「待って?あたしの居場所を突き止めたトリックを開示して!?」
絹旗「偶然って超怖いですよね。さっ、お仕事ですよー」
上条「『――待つんだ』」
絹旗「――とあっ」
バスバスッ!!!
上条「そげぶっ!?」
浜面「おばろっ!?」
絹旗「あ、すいません。能力が超暴走してつい腹パンを」
フレンダ「嘘よ!?今前の人殴った後、明らかに浜面を浜面だって認識して殴りに行ってた訳!」
絹旗「『人が探しんのに何遊んでんだ』とかは、はい、全然全然?全く超関係ないですよ?」
佐天「えぇと……?」
絹旗「超お騒がせしました。フレンダとはまた遊んでやって下さいね、超失礼します」 シュタッ
フレンダ「ま、またねー!結局あたしが生きればだけどね!」 タッ
佐天「あ、はいお疲れ様でした。ほぼ役には立たなかったですけど」
姫神「世界の危機は去った」
佐天「そ、そうですか、ね……?」
土御門「あれだぜぃ、中二も単純な暴力の前では無力だったって話だにゃー」
佐天「はぁ、じゃ……解・決☆?」
初春(通信)『いいえ、ただの傷害事件です』
−終−
【※告知】
クリスマス緊急企画ではSSのシチュエーションを募集しています
今年もやりますネタに詰まったときに読者様参加企画
【誰】が【誰】へ【どんなプレゼントを持っていく】のかを明記すると、そのSSが出来るかも知れません
また「普通のクリスマスがいいなー」という方は、【誰】が【誰の家】へお呼ばれ(※含む自主的に)して遊びに行くと書いて頂ければそれなりに
なお基本的な制限は以下の通りとなっております
・とある魔術の禁書目録・超電磁砲のキャラクターのみ。含む新約・劇場版
・多くてもトータルで10人(話)ぐらいなので、まぁ早い者勝ちでどうぞ
・募集期間は11月いっぱいぐらいまで?
基本的に分かればオッケーです。例として、
【上条さん】が【常盤台女子寮】へ【とある科学の超電磁砲アニメ化おめでとう、良かったね】と難癖をつけに行く
【佐天さん】が【初春さん】に【好きな女性声優が結婚したんだって】とネチネチ責めに行く
【姫神さん】が学校でパーティを開いたらデスゲームに間違われる
みたいな感じで↓に書いておくとその内容がSS化するかもしれません
あまり人が多かったら無作為に抽選となりますが、残念ながらそんな事態は一度もなく (´・ω・`)