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Clock(trial)

【呪・ゲーム非参戦】浜面・非DT裁判【『アイテム』枠なかった訳よ!】

 
(※全編下ネタ増量中になっておりますのでご注意下さい)


――学園都市某所

フレンダ「――はい、それでは第一回浜面非DT裁判を開廷します」

浜面「……」

フレンダ「被告人、浜面……ナントカさんは、法と真実に則り、以下の証言に嘘偽りなく答えることを宣誓する訳」

浜面「……えっ?」

フレンダ「『え』じゃない訳よ。何アホ面してんの」

浜面「裁判所?てかここ法廷か?なんで俺ここに、あれ?呼ばれた憶えが……」

フレンダ「裁判所は”喚”ばれ、ね。つーか説明あったでしょ?」

浜面「い、いや俺はてっきりそういうドッキリか何かで、法廷入ったら滝壺が裁判官コスでだな」

フレンダ「その発想が分からない。裁判所をエロに直結させる意味がまず、ない」

浜面「ウクライナのテレビ局がやってるエロドッキリ番組で見た」
(※実在します)

フレンダ「聞いてない。出典教えろっつってない訳」

浜面「ロシアのウクライナ侵攻で番組終わったんか?と、思ってたらなんと!今度はつべの有料チャンネルで元気に活動してやがったよ!」

フレンダ「――被告人が宣誓を拒否した訳だから、判決は死刑!以上で法廷は閉廷します!」

浜面「刑罰が重いぞ!?しかも裁判官の裁量が自由しすぎやしませんかねっフレンダさんっ!」

浜面「……ん?ていうかフレンダ?アンタ確か――」

フレンダ「で、どーすんの鼻面?宣誓しないで閉廷ガラガラしとく訳?」

浜面「ハマヅラですよ?アンタさっき俺の名前マルッと憶えやがらなかったみたいだけど、ハマヅラな?」

浜面「つーかセンセーって何?先生になって教えろって言われても、俺ピッキングぐらいしかできないぜ?」

フレンダ「子供の教育に悪すぎる訳。あぁもう本当に滝壺はこのアホのどこがいいんだか……」

フレンダ「もう十年ぐらい経ったら毎日酒代とパチンコ代を強請りに来る姿がね、想像つくってゆうか」

浜面「ねーよそんな未来は!俺にだって将来のビジョンぐらいあらぁな!」

フレンダ「へー、真面目に考えてんの?」

浜面「もうすぐ年末だろ?てかもう少しで年越し」

フレンダ「……あっちはまだ数ヶ月だって訳だけど……まぁいいわ。結局滝壺にプレゼントでもすんの?」

浜面「年末ジャンボ当てれば一生楽に暮らせると思わね?」

フレンダ「別れて!そんなフワッフワした未来しか持ってないアホに滝壺は任せられないから早く別れて!」

浜面「もしくはこのまま麦野達についていけば!家事手伝いのまま楽な老後を迎えられるかもしない……!」

フレンダ「ヒモじゃん。まごう事なきヒモ野郎な訳」

浜面「……愛にはな。色々な形があるんだ、分かるだろ?」

フレンダ「言っとっけど滝壺もあぁ見えて身体能力は高い訳だからね?単純な力比べだったら、スキルアウトに完封できる麦野にタメ張れるぐらいには」

浜面「いや俺は真面目よ?将来は自動車整備工場で真面目に働こうって思ってるよ?」

フレンダ「変わり身早っ!?しかもしっくり来るなその未来設計図!」

フレンダ「……ま、その未来が実現出来るかどうかは、今からの裁判にかかってる訳だけど」

浜面「だから裁判って何よ?俺なんも悪いことやってねぇだろ!」

フレンダ「じゃあ誓えますか?今から一切の嘘はつかないって」

浜面「勿論だ!神様――いや!滝壺の名に誓って嘘は言わないぜ!」

フレンダ「はい、じゃあ被告人の宣誓も済んだところで、御坂美鈴氏殺人未遂の裁判を始めたいと思う訳」

浜面「待って?ねぇ待ってそれ違くね?ガチのヤツだよね?」

フレンダ「え?疚しいところなんてない、って結局言ってた訳じゃ?」

浜面「の、ノーカン!あれは未遂だしそげぶされたからノーカンだよ!昔の話だしさぁ!」

フレンダ「二ヶ月半前なんだけど……まぁいいや。そこはあたしもヒトの事は言えない訳だから、知らんぷりするとして座んなさい被告人」

浜面「あ、はい」

フレンダ「では改めて浜面ナントカさん非DT裁判を始めます!」

浜面「てか”ひどて”?ひどてってあんだよ」

フレンダ「非・ドーテーの略」

浜面「あんっっっっっっっっっっっっっっでだよぉ!?なんで俺が非DTで法廷立たなきゃなんねーんだよ!?アホかっ!?」

浜面「関係ねーよ!俺のシモでどうであろうと人様に迷惑かけてる訳じゃねーんだからよぉ!放っとけや!」

フレンダ「いえ残念なんですけど、結局もう裁判って形で白黒つけないと納得しないって人たちが」

浜面「あぁんっ!?っ誰だよンなアホは!連れて来いや俺が説教すっから!」

フレンダ「では検察官、入廷して下さい」

麦野(検察官)「――へー、説教するんだ?浜面が?私に?」

浜面「――ってフレンダが言ってました!俺はまた聞きしてただけですっ!」

フレンダ「絶対に通らないって分かってるのに、嘘吐く根性はある意味凄い訳だけど……」

フレンダ「てゆうか『アイテム』以外でアンタに興味ある人間がいるとでも?」

浜面「ぷ、プライベートなことに踏み込むのは良くないと思いますねっ!?友達の信頼関係を疑うようでボカァねっ!」

麦野「ボクとか言うな気持ち悪い」

浜面「いやもうこれ検察=死刑執行確定じゃん!この裁判そのものが不当ちゃいますかねぇっ!?」

麦野「なんでエセ関西弁」

フレンダ「ま、そう言うだろうと予想してた訳だし、こっちはね、それはもう優秀な弁護人も用意してんのよ」

浜面「MAJIDE!?やったよパパ明日は逆転満塁サヨナラホームランだ!」

フレンダ「しかも堅さには定評があるっていうか、まぁ学園都市でも屈指な訳だ!」

浜面「おぉっ!何となーく誰かは想像ついてるけど期待が持てそうだぜ!」

フレンダ「弁護人、入廷して下さいっ!」

絹旗(弁護人)「あー、どもー」

浜面「身内だろ。ここまで全員俺の知り合いで固めてきてんだろ」

浜面「糾弾してんのがまず身内だし、弁護すんのも裁くのも身内だよ!おはようからおやすみまで身内づくしじゃねーか!シスタープリセン○か!」

絹旗「え?今のボケは超どういう意味ですか?」

浜面「やぁぁぁめぇぇぇぇぇぇろぉぉぉぉぉぉよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!?スベったボケに解説求めんなよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっこのドSがっ!?」

麦野「つまりね、今のは『ヒロインが全員姉妹(※選択肢次第で血縁or義理)』っていう省エネをコンセプトにしたゲームがあって」

浜面「余計な事は言わないで麦野さん!んな生き残ってる子達は業界で中堅以上のクラスへ入ってる人ばかりだからさ!」

絹旗「あ、そういえば一人だけ呼び名が超変わった子がいましたっけ」

浜面「白○のことかァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!?イジんなよっ別の業界では大御所なんだし!」

フレンダ「浜面、拾うにしても広すぎるって訳なんだけど……まぁいいや浜面だし」

フレンダ「それじゃ検察と弁護人が揃ったところで浜面の罪を明らかにするわっ!」

浜面「全員俺の敵だろ。せめて滝壺しゃんを!お前らみたいなバーバリアン族じゃない癒やしの子をキャスティングさせて!」

フレンダ「あ、滝壺は重要参考人として召喚してある訳だから、安心して?」

浜面「できねーよ!それ要は楽しみは後に取ってあるって事だからねっ!」

フレンダ「では検察、浜面にかけられている嫌疑を読み上げる訳!」

麦野「あーはい。この度、浜面には『非DTではないのか?』という容疑で検挙されています」

浜面「異議あり!さっきから散々言ってっけども俺が非DTであろうがお前らにゃ関係ねーだろうがよぅ!」

絹旗「最後ちょっと『あ、強く言い過ぎちゃったな』とヘタレましたね。それでこそ『アイテム』の浜面仕上……!」

浜面「あれ?それだと俺の『アイテム』ポジションってどういう感じになんの?まさかのお笑い?」

浜面「てゆうか別にさあぁっ!俺がアレかどかなんて法廷スタジオ用意してまで問いただすようなこっちゃねーわ!家帰って家族会議開けばいいのに!」

麦野「……」

浜面「あ、サーセンしたっ麦野さんっ!俺が悪かったです!」

フレンダ「……浜面、いいのかな?超反射でワビ入れた訳だけど」

浜面「まぁ種としての防衛本能としては、超正しいですがね」

麦野「――だ、誰が家族よっ!ただちょっと一緒に暮らして寝食を共にしてるからってあんたの嫁になった憶えはないんだからねっ!」

フレンダ「スゴッ!?ちょっとあたしが席ハズしてる間に麦野がツンデレに感染してた訳か!?」

絹旗「こちらもまぁ色々拗らせましてね。『もう浜面ぐらいしか……』と、超まんざらでもない様子です」

フレンダ「や、あのさ?『全員問答無用で不幸になれ!』とは言わないけど、二ヶ月ぐらいであっさり過去の人にするってぇのもどーかなー?うん、どーだろーなー?」

絹旗「どなたかさんの命日が10月9日、第三次世界大戦終結が10月19日なので、僅か10日前後で『アイテム』は超解散→超再生を果たしたのですよ……!」

フレンダ「体感時間じゃもう10年ぐらい戦ってる訳なのに、数字を突きつけられた途端にリアルになるから!結局時間の長さと信頼の強さはイコールじゃない訳だし!」

絹旗「フレンダが超フォローに回ってる時点で、どーかなー、という言葉を返します」

麦野「まだプロポーズもされてないのに家族とか、うん、まだね、まだ早いわっ!」

浜面「誰にそのツンデレ教わったよこのアマ!第三位か!”常盤台の古式ゆかしいツンデレ”ってと評判のアイツに教わったのかあぁぁんっ!?」

フレンダ「浜面にすら情報伝わってる時点で、どんだけな訳だ序列三位」

絹旗「てか超止めなくていいんですか裁判官?」

フレンダ「もう既に食傷気味な訳だけど……あー、静粛に静粛に」 ダンダン

浜面「納得行かねぇわ!俺のカノジョいない歴を曝いて何が面白いんだよっ!?」

絹旗「何言ってるんですか!超楽しいに決まってるじゃないですか!」

浜面「ちょっと−やめてよー男子ー!イジメだめだってー!」

フレンダ「学級会か。では被告・浜面。容疑について認めるつもりはないのね?」

浜面「断じて、黙秘!」

麦野「オーケー。ならこっちは証人を呼ぶわ、裁判長!」

浜面「へっ!滝壺喚んだって喋る訳ねーし!――なぜならば!」

フレンダ「あーい。それでは証人A入廷する訳」

浜面「言わせて?俺が今喋ってんだから最後まで言わせてほしいよねっ!」

証人A『……』 ガラガラガラガラッ

浜面「……あれ?滝壺、じゃない……?いや誰よお前!?」

フレンダ「証人保護プログラムにより証人の顔は見えないし声は性別すら分からないようになってる訳!流石は学園都市の最新技術!」

浜面「磨りガラスだよね?若干向こうが曇って見えないガラスが人物と一緒に移動してきただけだよな?」

絹旗「しかも人手が足りないのか、証人さんがキャスターガラガラ超転がしてましたし」

フレンダ「早く!検察は証人への質問を開始して下さい!」

麦野「――証人Aさん、あなたは最近被疑者と会ったのよね?」

証人A『あ、はい。先週ぐらいに、公園で』

浜面「え、先週……?」

麦野「会ったのは偶然かしら?それともあなたが連絡入れたの?」

証人A『浜面君からでした。「ちょっとぉ、時間作れないか」ってぇ』

絹旗「おっ浜面ー。滝壺さんかともあろうものが居ながら、超浮気ですかー殺りますねー」

浜面「身に覚えがないっ!……いや女?知り合いがいないっつーこともないが、大体は昔のチンピラ仲間だわ最近は連絡すら取ってないわで!」

絹旗「ま、確かに暇はありませんもんね。主に小学生の超ストーカーですが」

浜面「てかお前弁護人役なんだから言ってやれや!ビシィッと!『異議あり!』って!」

絹旗「超すいません。回数決まってるから無駄撃ちできないんですよねー」

浜面「ゲームじゃん!?俺が冤罪に巻き込まれかけてるってのにゲーム感覚!?」

フレンダ「はいはいウッサい訳。あんまり騒ぐようだったら弁護人から腹パンしてもらう訳」 ダンダン

浜面「ライフが点滅!スキルアウトやってた時の方がまだ気楽だったわ!」

麦野「それで?被告人とはどんな話をしたの?」

証人A『い、いつもの感じで、ダラダラっと世間話を』

麦野「もっと具体的にお願いします。どんな話をしましたか?」

浜面「てかそろそろツッコんでいいよな?登場したときから、ってゆうか上からチラチラ見えてんだけど」

証人A『――管理人さんとバニーさんの良さについて、話を』

浜面「何やってんだよタイショゥゥゥウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウううっ!?テメなにしくさってんだボケが!」

証人A『な、何言ってんですか!違いますよ!』

浜面「無理だッ!第一さっきから磨りガラスま上の方から見切れてんだっつーの!ツンツンした髪型が!大将のアイコンが!」

証人A『か、神殺しかもしれないしぃ!』

浜面「カンピオー○!じゃ、ねぇよ!アニメでファンにorzさせて最終話で『アテナprpr』でまた心が一つになったカンピオ○ネの主人公じゃねぇわ!」

フレンダ「なってんじゃん。喜んでんじゃん、ファン」

絹旗「原作と大分違いましたが、『ま、これはこれでアリ』的な大らかな心でですね」

証人A『し、知らない人ですね!初対面です!』

浜面「だったら証人喚ばれねーだろバーカバーカバーカ!」

絹旗「語彙が尽きて『バーカ』ですか。流石超浜面」

浜面「第一なぁ!最近また思い出したように、つーか思い出したんだろうが管理人さん好きの設定持ち出しやがって!主流じゃねーんだよ!」

証人A『か、管理人さんのどこが悪いっつーんだボケ!やったんぞテメコラ!』

フレンダ「はいはいバカ二人ヒートアップしない。落ち着いて」 ダンダン

絹旗「ちなみにフレンダはさっさから裁判長が持つ鈍器?でダンダンやってます。バスケのドリブルやってる訳ではないので念のため」

フレンダ「その間違い方だけはしない思う訳……」

麦野「成程。ではあなた方は話をしただけで別れたのですか?」

証人A『あ、いえ、そのあと物を貰いました』

浜面「あ、バカ!アレは内緒にしとけっつったのに!」

麦野「裁判長!その時に証人Aが貰った物を証拠として提出します!」 ドンッ!

フレンダ「こ、これはっ!?」

麦野「そう、これは――『浜面特選バニーセット円盤集』です!」

浜面「NOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOっ!?」

フレンダ「ごめん。あたし生理的な意味で触りたくない訳、できれば視界にも入れたくない」

絹旗「いや知ってますし。浜面を知る全員が全員『超知ってるけど、今更何?』って言いますよ」

麦野「ふっ、甘いわね弁護人!この証拠にはね、大きな意味を持つのよ!」

絹旗「バニーさんのVですよね?ただの浜面の趣味的な」

麦野「そうね、浜面か好きなバニーさんのね!」

浜面「もう殺せよ。殺してくれよ」

証人A『その幻想を――』

浜面「――『ぶち殺す!』ってウルセぇな!やっぱお前大将だろーが!」

麦野「裁判長!嫌だとは思いますが、証拠をよく見て下さい!」

フレンダ「えー……」

麦野「見ろ」

フレンダ「はい」

フレンダ「……ってえろえろーなアレな訳だけど。ジャンルが偏ってる以外は、特に何もなくない?」

麦野「被告人が暮らしている私たちのマンション、そこを探しても同様の証拠品は確認されませんでした。ですよね、被告人?」

浜面「ないっつーの!処分しちまったよ!」

麦野「――なぜ?」

浜面「あい?」

麦野「なぜ、処分してしまったの?」

浜面「なぜ、ってそりゃお前……飽きた、からじゃね?」

麦野「……あたしも男性の体には詳しくはないんだけどね、浜面。まぁ勉強してんのよね薄い本で」

浜面「裁判長!弁護人は世間様から逸脱したルールを持ち込もうしているっ!止めないと取り返しのつかないことに!」

フレンダ「はーい静かに。弁護人よろー」

絹旗「自分でお口チャックマン((C)キングコン×の生活保護詐欺しなかった方)するか、私に黙らされるのとどっちがいいですかね?」

浜面「もう弁護人ですらねぇよなお前!」

麦野「だからまぁ定期的にアレするのはいいっていうか、そういうもんらしいんだけど――」

麦野「――そういうのを全部処分しちゃったら、不都合じゃない?」

フレンダ「あー、つまり浜面はえろえろーなあれやこれやがもう必要じゃなくなった、のには別の発散できる何かができた、と?」

絹旗「異議あり!」 ビシッ

浜面「言ってやれ絹旗!俺はお前が実はできる子だって知ってる!」

絹旗「弁護人は推測を述べているだけであり超事実ではありません!」

絹旗「浜面が一念発起して断種した可能性もゼロじゃないですよ!」

浜面「あれ?お前もしかして味方のフリして俺を追い込んでね?」

フレンダ「異議を却下します。続けてください」

麦野「証人A、他に何か被告人は言ってなかった?」

証人A『あー、言ってましたね。愚痴ってはよりは惚気?』

麦野「具体的には?」

証人A『「モニタの中のカノジョより、やっば生身だよな」って』

浜面「それ俺言ってない。そんなゲスい事は流石に!」

証人A『てかもう人生変わっちゃったよね!』

浜面「それは言っ――てはねぇけど!それに近いっぽいことは言ったかもだけど!ニュアンス的な問題であって!」

証人A『「大将もアレじゃん?さっさとカノジョつくってさ、ダブルデートなんかしようぜ?」』

浜面「あ、分かった!大将、大仏みたいな悟った顔で聞いてると思ったら、実ははらわた煮えくりかえってんだな!よーし悪いのは俺だったか!」

絹旗「不愉快なぐらいに超上から目線ですね」

証人A『……っていうカノジョ自慢を。公園で、延々と、缶コーヒー飲みながら』

フレンダ「まぁ……アレよね。あたしが男で滝壺みたいなカノジョできたら、自慢するっちゃするけど、限度ってーもんがさ?結局ある訳じゃない?」

フレンダ「なにもこのクソ寒い中、延々カノジョ自慢聞かされたら誰だってアイタタ思う訳だ。結局よ」

絹旗「珍しくフレンダが諭す方向で喋ってますね」

麦野「――以上で証人Aへの質問を終わります」

フレンダ「では弁護人の反対質問に移って下さい」

絹旗「いえ、超特にはありませんが」

浜面「あれ?これやっぱ味方のフリして俺を追い込んでねぇか?無能な味方って下手な敵よりタチ悪ぃんだぜ?」

フレンダ「それでは証人Aさん、最後に言いたい事はある訳ですかー?」

証人A『シリアスなシーンなのにパンイチで来るなんて、浜面君は笑いに強欲すぎると思います!』

浜面「本格的に主旨違うぜ!」

絹旗「え!?あー……」

証人A『だってもう無理だもの。珍しく一方通行が長台詞で熱いこと喋ってんのに、横見たらパンイチだもの』

証人A『俺が女の子庇ってても正面にはパンイチの子がいるんだもの。笑い堪えるので必死だもんよ、こっちは』

証人A『レイピアが!――みたいに言ってても、構えるのはパンイチの人だもの。おいお前二刀流レイピアで武装するより、もっと先に隠せ隠せ!パンイチを!』

フレンダ「ヘンタイ紳士かな」

浜面「うるっせぇわ!俺だって衣装渡されて『あ、あれ?これインナーしかないんだけど?上は?』って思ったわ!だって当事者なのだから!」

浜面「しかもパンイチ姿が全国デビューしたんだぜ!?お前に俺の苦しみが分かるっていうのか!?」

証人A『俺だって目が覚めたら女子更衣室にぶち込まれてたり』

浜面「なにそれ超羨ましいんだけど」

フレンダ「なんで対抗心燃やしてんのよ証人A。さっさと退席しなさい」

証人A『はーい』 ガラガラガラガラッ

フレンダ「ここで被告人に改めて聞くんだけど、罪を認める気はない訳?」

浜面「もうパンイチしか頭に残ってねぇ……!友情はぶち壊しになったしなっお陰様でよおっ!」

フレンダ「んじゃ証人Bの……ビデオが事前に録画してある訳」

絹旗「ちょっとそれ証拠になるんですか?」

フレンダ「ま、内容を見て考える訳よ。大事そうだったら日を改めて喚ぶし」

浜面「このアホ企画日付を跨いで継続すんの!?そんなに引っ張ったって引き出しはもうゼロよ!」

フレメア『にゃあ!今日はよろしくお願いするのだ!』

証人B『――あァはい……なンで幼女?おいオマエに俺に喧嘩売ってンのか?』

浜面「インタビュアーもっと他にいただろ!?なんでお前ら身近なところでパパッと済ませようとすんの!?」

フレンダ「幸先から不安以外の何物でもない訳……」

フレメア『えーっと、あなたは、はまづらを知っています、か?』

証人B『あン?誰?』

フレメア『にゃー……』

証人B『あ、知ってた。やっぱ知ってたわ。ど忘れしてたー』

証人B『あれだろ、あーっと確か。スーパーの百均で売ってンのな?』

フレメア『にゃあ?』

証人B『あァうン違ってなる違うって分かってた。最初っから「あ、スーパーは関係ねェわ」って気がしてた、ような』

絹旗「なんか超探り探り来てますよ、序列第一位が」

浜面「……なんだろうな。幼女に気を遣ってしどろもどろになってる第一位の姿はレアっちゃあレアなんだが……」

麦野「所詮はセロリよね」

フレンダ「人の妹をネタに使わないで!」

証人B『はまづら――CMバンバン打ってる、ソシャゲーの。そンなンあったよなァ』

フレメア『……』

証人B『――じゃ、ないな。なかったな、そンなのはなかったわー、勘違いしてたわー』

証人B『てゆうかさ、そろそろカメラ止めてもらっていいか?あとスタッフ全員こっち来――』

プツッ

浜面「……」

フレンダ「えーっと、検察、何か質問は?」

麦野「以上の動画を見れば分かることだけど――セロリは浜面の名前をいまだに憶えてないのよ……ッ!!!」

浜面「主旨違げーって!俺も薄々『あ、大将んチで自己紹介したのに……』っては感づいてはいたけどもだ!」

浜面「追求するんだったらテーマ絞って持って来いや!とんだ流れ弾だよ!」

絹旗「超異議あり!」 ドンッ!

フレンダ「どーぞー弁護人」

絹旗「被告人の今のツッコミは”とんだ”を流れ弾にかけてあると超思います!もっと評価されて然るべきかと!」

浜面「異議なくね?それ言うんだったら俺へ直で言えばいいだけの話じゃね?」

フレンダ「弁護人の異議を認めます!記録では花丸をつけて強調しておくように!」

浜面「公開処刑!?まっ、今もそんなに変わらないんですけどねっ!」

浜面「つーか今の動画いらなかったろ!俺が凹んだ以外に収穫もないしよっ!」

麦野「ま、当初の目的は果たしたと言えなくもないわね」

浜面「やっぱり最初から嫌がらせ目的ですかコンチクショー!薄々『そうじゃないかなぁ』っては分かってたけどね!」

絹旗「ここまで超やられておきながら”薄々”?ねぇ”薄々”なんですか?」 

フレンダ「はいはいウッサい訳よ被告人。それよりか最後の証人が来てるんだけど、さっさと入廷しなさいよ」

絹旗「ツンデレ風に言えば?」

フレンダ「べ、別にアンタのために入廷させるんじゃないんだからねっ!」

浜面「その通りだな!裁判官だったら通常業務の一環だし!」

麦野「即座にボケへ乗っかるフレンダは、どーよ?」

フレンダ「久々にノッたと思えばこのスルーっぷりも……」

滝壺「……えっと、部屋入って、いいんだよね?」

浜面「地獄に仏!『アイテム』に女神が……!」

麦野「……ね、絹旗。まさかとは思うんだけど、このバカこれが終わったらリセット!みたいに考えてはない、わよね?」

絹旗「まぁ浜面は超浜面ですし、あとでシメましょう」

浜面「さぁ滝壺さんから言ってやってくれよこの亡者どもに!俺たちが健全な関係だってこ――」

滝壺「した、よね」

浜面「――と、を……おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!?」

滝壺「てか、翌日にはみんなに報告したし?」

浜面「や、あのですね滝壺さん?タキツーボさぁぁんっ!?」

フレンダ「なんで外人風?」

浜面「俺のですね、プライバシー的なっていうか男心を汲んで欲しかったなって!」

滝壺「ぎゃくに聞くけど、カノジョがぶらつけてるとかこっそり体操してるとかを流された私の身にもなって……!」

フレンダ「――はい有罪。被告人は宦官の刑に処する訳」

浜面「検察も弁護人もノーリアクションなのに!?てかカンガンってなにさ?!難しい言葉使って煙に巻くのやめてよぉ!」

絹旗「ち××切断刑です」

浜面「俺の明るい未来計画が!?せめて還暦まで待ってからにして!?」

フレンダ「カンレキ?」

麦野「60歳ね。てかそこまで現役だと別の意味で滝壺が心配」

絹旗「私の知り合いのメル友の父親が、齢70にして浮気(未遂)発覚したのに比べればまぁ、超マシじゃないですかね」
(※実話です)

フレンダ「マシの程度が、ね。うん、なんつーか最下位決定戦みたいな訳であってさ?」

浜面「べ、弁護人っ!弁護人は俺を弁護する義務があると思いますよ!今こそお仕事するべきじゃないですかっ!?」

絹旗「いやいや弁護もク×も超ありませんって。浜面がチョメチョメしてその翌日に笑顔でのろけられましたからね、えぇ」

浜面「KOWAI!!!女子同士のネットワークって男子が思ってるよりもずっとコワイ!」

フレンダ「いやぁそんないいもんじゃないって訳よ?基本マウンティングか陰口の応酬だしさ」

絹旗「まずは身につけてるブランド物から始り、彼氏がスペック自慢を中堅にして最後は財産比べですかね」

証人A『んなことねぇよ!きっと、きっとなんかこうお菓子の話ばっかしてるに違いないんだよっ!!!』

証人A『女の子はお菓子でできてるって!昔の偉い人も言ってたんだからな!』

フレンダ「こっちにまで首突っ込んでくるな浜面のアホ友。あ、違ったDTの人だった訳か」

絹旗「親友、ていうか戦友に先越されてぐぬぬ、超お疲れ様でーす」

証人A『……なぁ、浜面。お前がホントに守りたかったものって、これなの?これがお前の世界なの?』

浜面「俺だってたまーに疑問に思うけどもさ!こう見えて極々稀に優しいときだってあるんだから!」

滝壺「つんでれ風に?」

浜面「『もっと優しくしてくれたっていいんだからねっ!』」

絹旗「割と常日頃から超言ってますけどね、その台詞」

フレンダ「――では判決ね。被告人・浜面仕上は非DT罪を適応する訳よ!」

浜面「それが罪になるんだったらお前らの親父さんは全員ギルティだよ!なんで俺だけこんな扱いを受けなきゃなんねーんだ!」

フレンダ「強制労働――『アイテム』の全員からの無茶振りに応えること」

浜面「ふービックリした。なんだ今までと変わらねぇじゃねぇか」

滝壺「はまづら……そろそろ慣れてきたことを不安に思うべき」

絹旗「友情――いいもんですねっ!」

麦野「いつか必ずぶち壊しになりそうだけどね」

フレンダ「もしくは!とある電脳戦機に特定の機体で参戦すること!」

浜面「それ魅力!結局『アイテム』枠から誰も入んなかったし、出られるんだったら出たい!」

滝壺「電脳びっちに懐かれているし、はまづら、ゲームは上手そう……」

フレンダ「ただし機体はベルグドルね!ガンバレー!」

浜面「勝てっこないよ!?その機体はバーチャロイドと言っていいのか微妙なところだ!」

絹旗「はい?良く分からないんですが、出られるんだったら超ラッキーでは?」

滝壺「……世代の違いもあるんだけど……その子は、不遇」

滝壺「オフィシャルの説明文ですら『特に長所はない。あ、量産機だし安いけど、これだったら高いの作った方がコスパいいかも?』……って!」

絹旗「――是非それで!浜面に超乗るべくして生まれた機体じゃないですか!」

麦野「テンション上がり方がおかしい。でもちょっと見たいわね」

浜面「――ざっけんなや!俺脱手やればできる子なんだよ!俺の本気みせてやるぜ!」



――2018年2月15日 学園都市

上条「――どうだ!俺のテムジンの強さは!」

アックア「手も足も出ないのであるな……!」

アックア「というかゲームなんてやったこともないのに、無茶振りが過ぎる……!」

上条「まだお前は良識がある。さっき戦った神裂は開始ゼロ秒で殴りに来やがったからね!」

上条「まぁともかく!タイマンだったらお前の勝ちかもしれないが、ゲームだったら負けないぜ!俺、勝利!」

アックア「くっ、殺せ!」

上条「やめて?その台詞オッサンが言わないで?極々一部のガチなお姉様がたが喜ぶ展開になっちゃうから」

???「――その、勝負!待ってもらおうじゃねぇか!」

上条「あ、うん。浜面だろ?」

浜面(???)「ネタバラシ禁止!なんで先に言っちゃうかなぁもうっ!」

上条「いやだって見切れてたし。お前のそのジャージが」

アックア「浜面!危ないのである、ここは私に任せ――」

浜面「……いい機会だぜ。あんたに助けて貰った恩、ここで返せそうだ!」

浜面「――来い!ベルグドぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉルッ!!!」

上条「叫ぶ必要は特にないんだが……」

ベルグドル『……』

アックア「お……おぉ?」

浜面「なんすかその微妙なリアクション」

アックア「全体的なパースがおかしい、というかカクカクしているのであるな」

浜面「第一世代VRだからな」

上条「しかも動きが全体的にもっさりしてる」

浜面「第一世代VRだからねっ!あ、でもこうやって操作すれば!」

ベルグドル『……』 カクカクカクカクカクカクッ

アックア「なんか気持ち悪い動きなのに早いのである!?」

上条「通称”漕ぎ”っていう、バグを利用した技なんだけど……これがないと、他の第一世代に歯が立たないってゆうね」

浜面「旧型だってナメんなよ!戦い方次第じゃ第二世代と互角以上にやり合えるかもしれないぜ!――行け!」

ベルグドル『――!』

ズゥンッ!!!

アックア「直撃である!」

浜面「へっ、どうだ!」

テムジン『……』(※無傷)

浜面「……ぇっ?」

上条「あー、あのな?第二世代VRにはVアーマーっつー武器を弾く装甲が全機に搭載されててだ」

上条「あんま遠くからショボイ攻撃を当てても、ダメージは与えられない――てか前作の紙飛行機が猛威振ったせいでもあるんだが」

浜面「無理じゃん!?ベルグドルで近寄っていっても自殺と変わらないじゃんか!?」

上条「うん、取り敢えずそげぶしとくから。詳しい話は後で聞くわ」

浜面「い、イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」


−終−

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