絹旗「ニンゲン超観察バラエティ ハマヅリング2、『もしもあのとき……！』」
――とある廃工場？
フレンダ「……」
？？？「――ンダ！フレンダ起きて下さい！」
フレンダ「……うーん……もう食べられない、訳……よ」
？？？「超昭和のリアクションありがとうございます。私はこの歳まで寝言を言ったことも聞いた事も無いんですが」
フレンダ「気がついたら……令和……」
？？？「いい加減起きないと喉潰しますよ？」
フレンダ「その場合返事もできなくなるけどねっ！？文字通り喋れなくなるわけだからねっ！」
フレンダ「――ってハッ！？あたしは何を！？」
？？？「……良かった……気がついたんですね」
フレンダ「あぁうか、おはよー。てかなんで絹旗がここに――ここ、に？」
絹旗（？？？）「分かりません。ということはフレンダにも心当たりはないって事ですよね、超困りました」
フレンダ「つーかここ超きったないんですけど。うっわー、下になってた服が埃だらけだし」
絹旗「だって他に場所無いんだから仕方がないじゃないですか。探すの超苦労したんですよ」
フレンダ「そっかー、じゃあしょうがない訳かー」
絹旗「ですね」
フレンダ「……うん？今なんか、妙な会話が入らなかった？」
絹旗「フレンダの超気のせいじゃないですか？こういう場所ですし、いつもと勝手が違うんでしょうね」
フレンダ「てかあたしも事情が把握できない訳だけど――イタっ！？何！？足首に鎖！？パイプと繋がって――」
フレンダ「……ってダメか。外れない……ッ」
絹旗「って訳ですね」
フレンダ「それじゃ絹旗も！？」
絹旗「いや私は金属が苦手なんでダンボールで急造したのです。アレルギーってんじゃないですけど、なんかこう鬱陶しくなりません？」
フレンダ「……」
絹旗「どうかしましたか、フレンダ？」
フレンダ「――犯人はこの中にいる訳……ッ！！！」
絹旗「――そうですか、フレンダが犯人だったんですね。超残念です」
フレンダ「ただの自白！？待って！この流れからゲロったら結局ただの頭オカシイ人訳だし！？」
絹旗「まだ導入部分ですからね。ここで解決してしまったら、超ショートコントですね。ちゃんちゃん、的な」
フレンダ「いやあのね？あたし的にはここで解散してくれても良い訳なんですけど……」
絹旗「あ、じゃあ超お疲れ様でしたー。ポリカーボネイト製の手錠、頑張って外して帰ってきてくださいね☆」
フレンダ「あんた人をなんだと思ってる訳か！？素手で自動車引き裂く女と違う訳よこっちは！？」
絹旗「とは言いますが。デスゲームは進行通りにして頂かないと、鍵は手に入らないんですよねー。超残念です」
フレンダ「デスって言った？ねぇあんた楽しい楽しいゲームって単語に何ネガってくれてんのよ！？Ｄｅａｔｈって！？」
絹旗「あ、大丈夫ですよ？一応救済措置としてタケノコは初期装備に入ってます」
フレンダ「……竹の子？生でも食べられる種類もあるっちゃあるけど」
絹旗「ノー、”bamboo shoot（竹の子）”ではなく”bamboo saw（竹ノコギリ、罪人の首斬り拷問用）”」
フレンダ「あ、知ってる知ってる！車刑（※ルチアの霊装）の資料で買った本に載ってた！アレでしょ！？サムラーイの時代にやってた拷問！」
絹旗「はい、地面に首まで埋めた犯罪者の隣に竹ノコをセットで置き、被害者やそのご家族、もしくは有志の方が一引き二引きーと」
絹旗「当然竹製のノコギリなので即死はできず、傷口だけが広がるという超ドSな仕様になっています」
フレンダ「痛い痛い痛い痛い！？話聞いてるだけで痛い訳！？」
絹旗「なので最悪、そちらで、ねぇ？手錠以外のものを切断すれば逃げられますよ？」
フレンダ「ねぇ本当にあんた仲間？人間の皮を被った悪魔とかじゃないの？」
フレンダ「ていうかそれもうオリジナル越えてる訳よね？あのフワッとした動機のド変態ジジイですらここまで無理難題は押しつけなかった訳よね？」
絹旗「いやフレンダがゲームのお約束スルーしようとするのが超悪いんですよ。ここは一度ノッて貰いませんと」
フレンダ「や、あのさ？犯人っつーか主催者が丸わかりの状態で『コイツをぶちのめすよりもまずゲームをさせろ！』ってアホはどんだけなんだと」
……ｼﾞｼﾞｯ……ｻﾞｻﾞｰ……
絹旗「見てくださいフレンダ！？あんなところにモニターが！？」
フレンダ「うん知ってた。『これだけあからさまに新しい機材用意してる訳？』って意識戻った瞬間から違和感があった」
モニターの中の覆面男『えー……あー、マイク入ってる？テステス−、滝壺のおっぱ×は良いおっぱ×』
フレンダ「なんでよ。なんであんたがそんなこと知ってんのよ」
絹旗「比較対象が皆無でしょうに。それともお店に行ってんですかね、あぁ見えて超意外――でも、ないですか」
モニターの中の覆面男『客引きバイトはしたことあるぜ。ただあれな−、ギャラは良いんだけど人間不信になるわ−。ケツモチ基本ヤクザか引退したケーサツだしさ』
絹旗「オイ」
モニターの中の覆面男『――フッフッフッフ！！！どうだね諸君！私からのプレゼントは気に入って貰ったかな！？』
フレンダ「超元気な『フッフッフ』よね。もっとこう演技だったら抑えなさいよ」
絹旗「小物界の中の小物という雰囲気は伝わってきて超いいと思います」
モニターの中の覆面男『ってことでね！お二人には今から命を賭けたゲームをして貰うからねっ！イヤだって言っても許してあげないんだから！』
フレンダ「浜面の声にソックリの人が可愛く言っても可愛くはないんだけど……断ったらどーする訳よ。ここに放置か」
モニターの中の覆面男『ここへ搬送したときに撮ったフレンダの寝顔と絹旗さんの自撮りが晒されるぞ！？いいのかっ！？』
フレンダ「方向性が見えない。どういう風に話を持っていきたいのか、予断を許さない」
フレンダ「てかペナルティあたしキツめじゃないの！？絹旗は自分で撮ったんだから思いのままでしょ！？」
絹旗「なお自撮りとは言いましたが、本当に私の写真かどうかは分かりませんよ……！」
フレンダ「あ、これあたしの撮りやがった訳よね？何かこうエロい写真か変顔撮って脅迫されてるって訳か！？」
モニターの中の覆面男『さぁどうする少女たちよ！私は君たちの自由意志を尊重したい！』
絹旗「あ、浜面。『強制するのは好きではないのだ』の台詞忘れています」
モニターの中の覆面男『だってさ！』
フレンダ「あんた達もうちょっと隠しなさいよ！ドッキリなのか本気で戦友にデスゲーム仕掛けてるのか分っかんないけどさ！」
フレンダ「てか今日も誘拐された前後の記憶が曖昧だけど……お腹が痛い、あ、でも腹パンじゃないな？なんだろうこの筋肉痛みたいな鈍い痛み？」
フレンダ「あといつもいつもいつもいつも言ってるけど全体的に雑なのよ！騙すんだったらしっかり騙す！浜面に大事な役任せて務まると思ってる訳！？」
絹旗「私は浜面は超伸びる子だと思っています。チャンスさえ与えて経験を積めばきっと」
モニターの中の覆面男『……絹旗さぁんっ！』
絹旗「例えそれが一世一代の超大舞台をこなし、期待を胸に人気投票に臨んだものの」
絹旗「『三期？ナイナイwww』発言がいまだにファンは憶えているらしく、選外になってしまった可哀想な子なんですよ……！？」
モニターの中の覆面男『だから怖えぇよこっちのファンの子！？もう忘れてくれたっていいだろ！？』
フレンダ「うんまぁ、『アイテム』の中じゃ見せ場が一番少ない絹旗がどうして上位か不思議だったんだけど……」
絹旗「奇しくもバストサイズの逆順位になりました。超ざまぁwwwwwwwww」
モニターの中の覆面男『それが癖（へき）なんだから仕方がない。いや俺は大きい派だが』
フレンダ「乳の話はどうだっていい訳！あたしは早く帰りたいの！結局ね！」
モニターの中の覆面男『君たちにやってもらうのはリアクション・クイズだ』
フレンダ「デスゲームどこ行った！？それともリアクションがデスってゆうかバイオレンスな感じなの！？」
絹旗「でもないです。今からモニタ見て面白おかしく超イジるだけです」
フレンダ「タチわっる！？被験者さらし者にして笑おうって話よね！」
絹旗「ではフレンダ替ります？でしたら次回はそうのように」
フレンダ「――でもよくよく考えたらリアクションは芸人の華よね！あたし程度が足を踏み入れちゃいけないって訳だ！」
モニターの中の覆面男『気をつけろーフレンダー。今ちょっと調べたらこの企画最初にやったのって17年の2月、ぶっちゃけ丁度三年前だー』
フレンダ「くっ！他の一発ネタは打ち切られてるのにしぶとい訳か……！」
絹旗「その場のノリで始め特にオチも考えず、勢いだけで進行できるから楽なんじゃないですかね。超きっと」
フレンダ「……あたしが痛かったりイジられたりしないんだったら、まぁしなくもないけど」
モニターの中の覆面男『お前らにはこれからある男のリアクションを見てほしい。そしてどれが彼にとってナイスリアクションだったかを決めてくれ！』
フレンダ「なんかの審査員？てかここでする必要性が皆無な訳だなこれ！」
絹旗「廃工場は勝手に借りてますんでロケ代はタダですし、モニターと機材も浜面がどこからか超拾ってきたので費用はゼロです」
フレンダ「それ、浜面が盗んできただけじゃ……？」
絹旗「ただフレンダ用の手錠に超予算かかってます。『かかってこいやレベル5！』というキャッチコピーに惚れました」
フレンダ「確かに硬いけど、麦野だったら素手で引き千切りそうな？……まぁあたしの体ごとビリビリ行きそうな気もするけどねっ！」
絹旗「私の能力でもいけましたけど、普通の方法だったらワイヤーカッターでも厳しいととある犯罪者が」
フレンダ「意外と頼りになる訳ね浜面」
モニターの中の覆面男『”ATMを重機で破壊する男”、昔の二つ名だからな』 ｷﾘｯ
フレンダ「普通じゃん。素手とか能力だったら『うわスッゴ！？』って思うんだけど」
絹旗「なお、学園都市のキャッシュは全てICチップが埋め込まれていますので、盗まれた瞬間ただの紙切れへと超チェンジします」
モニターの中の覆面男『おっかしいと思ったんだよ！どいつもこいつも能力あんのに盗まねぇってバッカじゃねーの？ってさ！』
フレンダ「やる前に調べなさいよ。そういうとこがアレだから『暗部』にまで身を落す訳」
フレンダ「まぁあたしらが物理的に痛いんじゃなかったら良い訳だけど……なーんか企画の意図が不明瞭なのよね」
絹旗「ですね。このゲームマスターの狡猾なところですよ」
フレンダ「まぁねっ！誰とは言わないけど主犯は病んでるか相当ねじくれてそうよねっ精神が！」
モニターの中の覆面男『んじゃ動画出すな、ポチッとな――』
動画【……】
フレンダ「随分まぁ引きの絵だけど、どっかの住宅街よね。第七っぽい感じ」
絹旗「ですね。このマンションのとある学生寮が今回のコントの舞台となります」
フレンダ「可哀想に……腹パン悪魔に魅入られた犠牲者な訳ね……」
絹旗「ここのベランダですね、はいそこで超ストップ。待機でお願いします――さて！では今日のお題は……ッ！！！」
フレンダ「（……もう主導権完全にこの子よね？）」
モニターの中の覆面男『（……最初から俺にはなかったですけど何か？）』
上条（※コンビニ店員）『――』 ﾊﾟﾝﾊﾟﾝ
フレンダ「出やがったなコンビニ店員！？ついにメインの企画にまで昇格を果たした訳かっ！？」
モニターの中の覆面男『格上がってるか？イジられる分だけ損してるような……』
絹旗「まぁ超黙って見ててくださいよ。現在学校から帰って来て洗濯物を取り込んでいるシーンです」
フレンダ「なんでそれをあたしらが観察しなきゃいけない訳――て、うん？あれ……？」
インデックス『……ばたんきゅー……』
上条『あれ？なんでベランダの欄干にシスターさんが引っかかってんだ……？』
（※一部内容を差し替えてお送りしております）
フレンダ「ちょぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおっと待ったあぁぁぁぁぁ！？これヤバいヤツ！今すぐ止めなさいアホ企画を！」
フレンダ「この後いろいろあって『科学と魔術が交差するとき、物語は生まれる――』とか言っちゃうヤツだなコレ！？」
絹旗「ちょっと何言ってるのか分かんないですよね？最近は『科学だけでもういいんじゃないかな？』と、超一部では囁かれているそうですよ？」
モニターの中の覆面男『てかそれもあんま言わなくなったような……あぁ俺は知らない。何も知らない』
絹旗「とも、あれ！この男が拾ったのはシスターさんでしたが、別の人だったらどんなリアクションをするんだろう――」
絹旗「――その対応で人間性を測るのが今回の企画となります……ッ！！！」
フレンダ「いや、理不尽なのは今に始まったこっちゃない訳だけどさ、これどこをどうやったら再現できるの？最初の一回で終わりじゃないの？」
絹旗「細かいことは気にせず、では超人間観察レッツ・モニタリング！」
――ニンゲン超観察バラエティ トーマリング その一
絹旗「という訳で今回のイケニエはバイト店員超改め上条当麻さんです。ご昇格おめでとうございます」
フレンダ「……これ本人に無断でやってる訳よね？だったらおめでとうもクソもない訳だけど」
絹旗「なお『あのファミレス店員はどこの誰だ？』に関しましては、HAMADURAから情報を仕入れました。いやー男の友情って超いいですよね」
フレンダ「浜面……あんた」
モニターの中の覆面男『仕方がなかったんだ……！俺がターゲットにならないためには誰かをモルグへ送らないと……！』
フレンダ「まぁあたしでもそーするっちゃそうするけどさ。てかだったら結局回答者はあたし一人なの？」
絹旗「いえ私も結果は知りません。何人か通りすがりの方に声をかけて撮影をしたという体（てい）で」
フレンダ「……まぁ、ベランダの手摺りに人が引っかかってるってシチュがまずどうかと思う訳だけど。普通は声かけて通報か救急車じゃ？」
絹旗「人間性を見るというのも主旨の一つではありますからねぇ。あんまりネタに走った行動を取られますと、こう、気がつかない間に主人公交代的なサプライズが？」
フレンダ「一方的に隠し撮りされてるのに不憫すぎる訳……！」
モニターの中の覆面男『まぁでも大将だったら大丈夫だと俺は信じてる！あれだけの面子に囲まれながら童×を死守してる大将ならな！』
絹旗「守りたくて守っているのか超不明ですけどね。さてでは最初の被験者をどーぞ浜面さん」
浜面（※モニターの中の覆面男）『アッハイ、ここから浜面でいいんスか？じゃあまず一番最初に捕まった人をスタンバっておくわ』
フレンダ「あのー、基本この企画には不安しかないんだけどさ。人選大丈夫な訳？素人さんはどうなんだろう……？意外とノリノリでやってくれてんのかな？」
絹旗「さぁ？浜面の超引き運次第、といったところじゃないんですかね」
フレンダ「浜面って運良いんだっけ？ウチらの所に来てる以上、最悪の最悪ではないと思う訳だけどさ」
絹旗「お、来ましたよ第一のトラップの方が」
フレンダ「トラップでいいの？人によって解釈は自由だと思うけど、ベランダのシスターさんは罠的なものと認識して構わないの？怒られない？」
浜面『あ、そこで引っかかる感じで』
御坂『こう？こんな感じで？』
フレンダ「浜面の引き運スッゴ！？トップバッターがまさかの第三位！？」
絹旗「……正直私も超驚愕していますが、えっと、スカウトした際の経緯が書かれているメモが届いております」
フレンダ「いや経緯も何も！？一発目からこれってどんだけ運が偏ってる訳か！？」
絹旗「まぁまぁそれがそうでもなくてですね」
フレンダ「ん？どゆこと？」
絹旗「メモによりますと『誰かに声をかけようとマンション前で待機していたら常盤台の子がいた。おぉなんでこんなとこに？と思った』」
絹旗「『まぁ声かけても絶対に断られるだろうし、通り過ぎるのを待って別の子を探した』」
フレンダ「まともじゃんかスタッフ。あたしだってそうするわ」
絹旗「『と、思ったらまた戻って来て俺たちスタッフの前を通り過ぎた。道にでも迷ってんのかな？でも声はかけなかった』」
フレンダ「あれ……？雲行きが……あれ？」
絹旗「『――っていうのを10回ぐらい繰り返した時点で、スタッフのマッチョがこう言った――』」
絹旗「『”……あれ？あの子、段々とこっち近づいてきてないか……？”』」
フレンダ「心霊現象！？もう怖いわ！？」
絹旗「『流石に怖かったので企画の主旨を説明したら快くツンデレで応じてくれた』……だ、そうです」
フレンダ「ねぇこの企画DVDに焼いてくれない？メイキングから何から家で見たい訳」
絹旗「私もまさかシタッパーズが謎の心霊現象モドキに巻き込まれていたとは……！俄然超やる気が出て来ましたねっ！」
フレンダ「ツッコんだら負けなのか、負けても良いからツッコんだ方が良いのか……？」
絹旗「あー、じゃ現場の浜面ー？仕掛け人の方に超意気込みを聞いてもらえますかー？」
浜面『はい了解。んじゃトップバッターの子、何か一言コメントをどうぞ』
御坂『次代のメインヒロイン選別だからって気を抜かないわ！確定のためにも全力で――』
御坂『――で、でも勘違いしないでよねっ！？あたしはただこっちのシリーズも乗っ取りたいだけなんだからねっ！？』
フレンダ・絹旗「……」
フレンダ「……うん？つーん、あれ？今なんか新しい情報が入ってなかった、訳？」
絹旗「……こちらのシリーズまで毒牙に――まぁ超特に問題はありませんね。ガンガン背乗りしていきましょう」
フレンダ「聞きなさいよ話。今超電磁砲から『メインヒロイン選別』って恐ろしいワードが聞こえたんだけど……？」
絹旗「私も超初耳です。はまづらー？」
浜面『ちょっと通信状態が悪いみたいだぜ！あとで詳しく聞かせてくれよなっ！」
フレンダ「なんで勇者アニメ予告風よ」
絹旗「今だったら麦野にまでは話を上げません」
浜面『ごめんなさい優しい優しい絹旗さぁんっ！ついなんか流れでそうなったんですぅ！』
絹旗「まぁいいですけどね。バレて被害があるのは被験者の方か浜面ですし」
フレンダ「なんて可哀想なバイト店員（元）……！」
絹旗「ではそろそろ始めてみましょう、レッツ☆トライ！」
フレンダ「いやスタジオで言っても気づくタイミングは向こうだから超意味ない訳よね？」
フレンダ「あとここの設定きちんとしないさいよ！録画かと思ったらリアルタイムで話してるじゃない！？雑よ全体的に！？」
上条『――オイなんださっきからうるさいぞ。カラスでもケンカしてい』
御坂 ﾄﾞｷﾄﾞｷ
上条 ﾋﾟｼｬﾝｯ!!!
フレンダ「ノータイムで戸を閉めた！？」
絹旗「超いいですね！躊躇いの欠片もなかったところが高ポイントですよ！」
上条 ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬｯ､ｼｬｰｰｯ!!!
フレンダ「そして鍵かけた上にカーテンまで閉められて……なにこの超塩対応？第三位なんかやった訳？」
絹旗「まぁ知り合いでやらかしがあったのは確定ですね。では次の方どうぞ――」
御坂『なんでいつもいつもあたしだけアウェイだこの野郎ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ！？』
――ｽﾞｩﾝｯ!!!
フレンダ・絹旗「……」
絹旗「――はい、って訳で今回の企画超楽しみになりましたねっフレンダ！」
フレンダ「ですねっ絹旗さんっ！結局ギャグだからねっ！何の問題もない訳だし！」
――ニンゲン超観察バラエティ トーマリング その二
絹旗「と、いった風に進めていきますよー！超何の問題もありませんでしたからね！」
フレンダ「あんなサンダ○ぶっ放したのに、被害が浜面とバイト店員がアフロになっただけって……逆に怖いわ」
絹旗「では浜面！頑張って第二の刺客を向わせるのですヨ！」
フレンダ「何かもう最初のインパクトがデカくて『もうあと消化試合でいいんじゃない？』ってあたしの中のゴーストが囁く訳よ」
絹旗「あれを超える衝撃は中々ないですからね」
浜面『はいよー、じゃあ用意してもらえっかな？』
姫神（※巫女服装備）『任せてほしい』
フレンダ「おぉっと！また重いのが来た訳だな！？」
絹旗「――すいませんね巫女さん。そっちのバカと話がある訳だから、少し待っててもらえませんか？」
姫神『構わない。ほうれんそう。大事だよね』
フレンダ「オイ聞いてる訳かコラ？あ？」
浜面『俺は悪くないだろ今回も！？ただ忠実に命令に従ってそこら辺の子に声かけただけだぜ！？』
絹旗「……浜面が意外にも引きが強いのでは、という点を発見したのは良いことですが……うーん？」
フレンダ「だがしかし巫女服を着た人は流石にスルーしなさいよ！『あ、急なお買い物なんだな！』って特に深く考えずにね！」
姫神『酷い言われよう。けどこれは巫女服であって巫女服ではない』
絹旗「どっちですか」
姫神『くれた人は「魔法使いになりたい」と言ったらこれが来た。きっと日本の文化を履き違えている』
フレンダ「違うの？巫女さんって聖属性使えるんじゃない訳？」
絹旗「地域によっては性属性ですけどね。とあるジャンルに超限っては」
姫神『一緒一緒。私にとってはユニホームぐらい着こなしている』
フレンダ「……この子さ？外見だけ見るとアレなんだけど、中身は結局アレよね」
絹旗「全部代名詞でボカしていますが、言わんとする所は超分かります」
姫神『外見だけなら都市伝説。しかし喋らせると普通――そう。何故よく言われる私』
絹旗「まぁご本人のアイデンティティですからね。他人様に超迷惑かけているのでなければいいと思いますよ」
姫神『大事だよね。濃い個性』
フレンダ「……あんたらキャラ的に相性が良さげな雰囲気だけど……まぁいい訳。とにかくやってもらえんの？」
姫神『こう見えて死体のフリするのは得意』
絹旗「どうも見えませんが――では浜面用意お願いします』
浜面『あいあい、わっかりましたー』
フレンダ「なんか……あの子は悪くない、てか多分良い子なんだけどペース乱されて疲れる訳」
絹旗「私たちの周囲にはいないタイプ――っているじゃないですか、滝壺さん」
フレンダ「あの子よりか更に天然よりだと思う訳だけど……」
絹旗「なお今回もスタッフのメモが超あります。そこにはただ走り書きで一言――」
絹旗「『心霊現象かと思った』、とだけ」
フレンダ「もう適度に遊びへ走ってる訳よね？浜面を筆頭にシタッパーズってどうしてそんなに打たれ強い訳？」
上条『――つーかさっきから人の声して怖いんだよ！？人んチのベランダで大喜利でもしてんのか！？』
フレンダ・絹旗「大体合ってる」
姫神『……』
上条『……』
フレンダ「お、見つめ合ってる訳よ。てか片方は引っかかったままだから目線は分からないけども！」
絹旗「ぶわーっと広がった長い黒髪、そして日常には有り得ない赤白のコントラスト。私がもし被験者だったら超ダッシュで逃げますよ」
上条『――ってなんだよ姫神か。あービックリした』
フレンダ「リアクションが軽っ！？まるでこの手のトラブルに巻き込まれ慣れてるかのような！？」
絹旗「なんでしょうか、こう……浜面の運にも驚愕しましたが、バイト店員の妙な強かさを見せつけられているような……？」
姫神『姫神じゃない。私は都市伝説――』
上条『うん？』
姫神『都市伝説。その名も”アレなんだっけ？”』
上条『雑だわ！ネタやるためだけに不法侵入してくるんだったらもっとキャラ作り込んでから来いや！？』
姫神『実話系怪談と銘打って創作を売り込んでいる人たちがいるから。もう垣根がないっていうね』
上条『俺が幽霊だったらそいつらまず祟り殺してるわ』
絹旗「遭遇時よりもダメ出しのツッコミの方が声超張ってますよね」
フレンダ「こっちはこっで芸人気質……」
上条『まぁ分からんけど都市伝説さん、中入る？最近温かいけど二月は二月だしさ？』
姫神『お邪魔します』 ｶﾞﾁｬｯ
浜面『――以上、サーチ＆テイクインが正解……ッ！！！』
フレンダ「まぁね！知り合いが引っかかってたら中入れて事情聴取よね！普通は！」
絹旗「普通が嫌そうなのに超普通のパターンに落ち着いてしまいました」
――ニンゲン超観察バラエティ トーマリング その三
絹旗「はい、という感じでまだまだ残機は超ある訳ですが、どーにもこうグダグダ感がしてますよね」
フレンダ「まぁ……最初の第三位は良かった訳よね？『安定のオチ要因がトップバッター！？』っていう意味込めて」
フレンダ「ただ二回目の子が被験者と知り合いだった訳だしー？もっとサプラーイズ！が欲しかったかなー？」
浜面『……もしかして俺thisられてんの？』
フレンダ「スペルが超間違ってる。聞いた瞬間は通るけども」
絹旗「被験者のマンションですし、知り合いが通るというのはまぁ超あり得る話です。浜面に責任はないかと」
浜面『だ、だよなっ！』
絹旗「ただ正直なところ、このまま知り合いオンパレードだったら逆に冷めます」
絹旗「なので知り合いっぽくない選択肢はないんですかね？まぁないんだったらこのまま続行しますけど？」
浜面『それだったら丁度良いのかあるぜ！次はちょっと変わった子だ！』
フレンダ「へー？一応引き運で評価上がってんだから、下手打ったらまたリバースする訳だけど？」
浜面『俺を信じろ！さぁ出て来いや次の人……ッ！！！』
お掃除ロボ？『……』
フレンダ「あ、いいじゃない！黒くて円筒形で目がチカチカ点滅したりしててさ？」
フレンダ「こう学園都市ではいつも見る訳よねっ！何台か固まって行動してたり、コンビニ人のコンセントで充電してたりね！」
フレンダ「いつも路上を綺麗にしてくれる！正式名称分っかんないけどお掃除ロボットの子よね――」
フレンダ「――って、なんっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっでよ！？なんで！？だからどうして！？」
フレンダ「『あ、この子をドッキリ要員として誘ってみよう』って思ったのよこのアホ！？アホだった訳！？」
フレンダ「あんたにはまず人の定義を教え込むところからやり直さなきゃいけない訳か！？そこまで足りなかったの！？」
絹旗「計六行に渡るノリツッコミ流石ですフレンダ。ですがその認識は超間違いですよ？浜面はきちんとお仕事していますから」
フレンダ「なによ！？あんたあのアホの肩持とうって訳か！？」
絹旗「ではなく――自己紹介を」
ミョル子（※お掃除ロボ？）『あ、ちっす。この間はク○カードありがとー』
フレンダ「準レギュラーか！？最初期の浜面ドッキリのときにも居たし！その時もちょこっと居た記憶がなくはない！」
絹旗「どっかで見たボディだと思ったら超やっぱりですね」
浜面『声をかけたら意外にノリノリで？』
フレンダ「……ごめんね浜面？今のはあたしが全面的に悪かったわ、つーか発言は取り消したい訳なんだけども――」
フレンダ「――でも落ち着いた考えてほしい訳よ！この、なんていうか自立式ドラム缶体型の子をベランダに引っかけられるか！そういうところをね！」
絹旗「いいじゃないですか。そこは融通利かせてトライしてみましょうよ」
フレンダ「いやぁ……分譲マンションにありがちなプランターか灰皿にしか見えない訳……」
ミョル子『失礼だな。こう見えて高性能なんだぞー？』
絹旗「というか超流暢におしゃべりしてますしね。AIというよりは遠隔操作なんですかね？」
フレンダ「……てかその子さ、どうやってベランダまで上がるの？体重三桁な訳よね？」
ミョル子『飛べる飛べる。フワッと浮けるし、分割すれば高速飛行も可能だぜ』
絹旗「これ……もしかしてどこかの研究所から脱走した人型戦車さんなんですかね？だとしたら超面倒なのに足突っ込んでることに」
フレンダ「――はいっ！ってな訳で結局張り切ってトライして貰いたい訳ですね！浜面さんっ！」
浜面『全くその通りだぜ！何の変哲も無いお掃除ロボさん隊長機にはナイスなリアクションを引き出して貰いたいとも！』
絹旗「結局浜面は所詮浜面なんでしょうかねぇ。引きのプラマイが収支トントンって感じですし」
上条『――だから何やってんだよお前ら！？浜面っぽい声がさっきからしてるし、集会でもやってんのか！？』
フレンダ「お、出て来た訳。どんなリアクションするのかはちょっとだけ楽しみだったり？」
ミョル子『……』
上条『……』
絹旗「超考えてますね。視線が合っているのも想像ですが」
上条『えっと……充電、する？家庭用コンセントだったらあるよ？』
ミョル子『ううん。お構いなくー』 ｶﾞﾗｶﾞﾗｯ
上条『と言いつつ入って来んのな！まぁいいけどさ！』
フレンダ「普通に受け入れやがった訳！？なんだアイツ！？どんだけ懐が深い訳か……ッ！？」
絹旗「『ドッキリさせて笑うつもりが、仕組んだ側をドッキリさせている』……！超やりますね、浜面と交換してもいいぐらいです！」
浜面『勝手にトレードしようとしないでください！？俺にはもう帰るべき場所がないんですよ！』
フレンダ「それはあんたの普段の素行が悪かったって訳であってさ？……てかパンピーのくせにやる訳よね！」
――ニンゲン超観察バラエティ トーマリング その四
絹旗「はい、てな感じで雑に続いて私も超ビックリしています」
フレンダ「日本がアレな時に続けてていいものかどうか迷う訳だけど……」
絹旗「あと一ヶ月もすれば各国が超のたうち回って苦しんでいると私は推測しますが。クッソ舐めたことをホザいていられるのも今の内だけだと」
フレンダ「フラグ立てないで！？ならなかったら笑い話ですむけど、的中したら洒落にならないんだからねっ！？」
絹旗「時事ネタを適度に入れて『あぁあの時は……』と超感慨に浸るのもいいかと。てか今朝の一報では中東にまで行ってるって話ですからね」
フレンダ「ただのネタで終わってくれるのが一番嬉しい訳かー」
絹旗「バブルのときもですね、『公的資金で銀行救うなんてクレイジーだぜ！』と散々嗤われましたが、後にサブプライムがはじけたときも世界は全く同じ対応をしてましたしね」
絹旗「そして欧州意識高い系ドイツ銀行さんが、マネロンの後始末で超潰れそうになっています。超ざまぁです」
フレンダ「ねぇなんで絹旗は30年近い前のネタを知ってる訳？実年齢いくつ？」
絹旗「てな感じで我々は笑顔をお届けすべく超頑張りましょう！ねっ、フレンダ！」
フレンダ「お届け……うん、できてるかな？イジられて酷い目に遭うのはあたしか浜面な訳だけども！」
絹旗「さてさて引き続き愉快なバイト店員こと上条さんの『あのとき！別の人だったらどーなってた訳！？』をお送りしています」
フレンダ「やめて。あたしの真似なんだろうけど悪意を感じる」
絹旗「ラノベのタイトルというよりかは啓発系新書で超ありそうですけどね。さてここまでの感想は如何でしょうか？」
フレンダ「まー……アレだ。結局中々カチっとハマるのはない訳じゃない？」
絹旗「ハマる、ですか？」
フレンダ「そうそう。本当っていうか実際にあったのは最初のシスターちゃんなんでしょ？そこをこうアレコレ変えたって成立しなくない？」
絹旗「超思いっきり企画否定ですが、まぁ一理あるのは認めましょう」
フレンダ「日本語でも言うじゃない、『帯に短したすきに長し』ってさ？だから大抵こーゆーのは青い鳥探しであって、一番最初のがベストだよねって落ち着く訳だ」
絹旗「ですよねぇ。旧ダイエーホーク○の鳥メットも、今となっては一周回って超良いデザインじゃね？って評価もありますし」
フレンダ「ねぇ誰が知ってるの？そのまま置いたらカラス避けになりそうだったあのメットの話してたっけ？」
絹旗「成程。フレンダの意見は分かりました、ですが後まだ数名居るのでそっちを処理しないと」
フレンダ「あぁごめん！なんか水差すみたいな言い方したけど、一般論だからね一般論！例外もあるって訳だし！」
絹旗「もししもハマヅーラー？準備オッケーですかー？」
フレンダ「聞きなさいよ人の話を。拗ねてんの？……あぁいや違う訳か、何かあったら高速腹パンが飛んでくる訳だな！」
浜面『次の人の連れてきましたー。何か話しとく？』
絹旗「フレンダ曰く一番最初がベストらしいのですが、まぁ超消化試合的な意味で」
フレンダ「ちょっとー、やーめーてーよ！なんかこう感じ悪いじゃな――」
オルソラ『――いいや、わたくしも自分の身の程は弁えているのでございまして』
フレンダ「待って？超待ってくんない？これおかしい訳よね！？」
絹旗「お、どうかされましたかフレンダさん？」
フレンダ「無理じゃん！？これもう試合終了じゃん！あたしがヤローだったらこの人選ぶわ！つーか大体はね！」
浜面『いやいや、そうとは言い切れないぞ？駒場みたいに特殊な癖（へき）の人間は一定数いるから』
フレンダ「一部の例外を取り上げるのは反論になってない訳よ！『確率0.2%のガチャも一発で出す人がいる』ってのはね！」
フレンダ「てか、絹旗……？あんたまさか次にラスボス級の子が控えてるって知っててわざと……！？」
絹旗 ﾆﾔﾘ
フレンダ「前提からしておかしい訳よ！？一応あんた知らないって事になってんだから貫き通しなさいよ！？」
絹旗「どうですかねっ！シスターさんとしては負けていられないのではないでしょうか！？」
オルソラ『いやいやそんな勝ち負けなどないのでございますよ。ましてや私はいと高き御方にお仕えする身』
オルソラ『しかしながら時として女は度胸とも申しますれば、まぁ流れでそうなってしまったらそれはそれで神のお導きと言えなくもないかと存じますよ？』
フレンダ「あれ？草食動物っぽく見えて意外と肉食系なの？ガッツリ食い込んでくる気満々な訳？」
浜面『……いいなぁ、俺にも優しい年上のおねーさん欲しかったぜ……！』
絹旗「いるじゃないですが、麦野とか」
浜面『生ゴリラと腕相撲して勝てるのって人類にカウントしていいと思う？ちなみに俺はダメだって思う』
フレンダ「てか麦野もさぁ――歳だし、浜面も――歳だから、実は麦野の方が年下だったりする訳」
オルソラ『あー、分かるのでございます。実年齢よりも年嵩に見られてしまうんですよね』
浜面『いや、アンタの場合は俺たちよりも一まわ――ボグワァッ！？』
オルソラ『おや？どこからともかくスリコギが飛んで来たのでございますね！天罰でしょうか！』
絹旗「明らかに今リュックから取り出しましたね……加点10っと」
フレンダ「……まぁ麦野や絹旗イジってしばかれるよりは……うんっ！ご褒美ご褒美！」
浜面『……まぁいいから所定の位置、っつーか手すりに引っかかってくれよ』
上条『いやでも危なくないかな？部屋に入った状態からでいいんじゃないの？』
浜面『そうだけども。そしたら整合性がだな』
上条『あぁじゃあこうしようぜ？部屋に入るんじゃなくて、俺の籍に入るってのはどうかな？』
浜面『なんて？今なんて言った？』
上条『てかオルソラはな！とある事情で上半身が重いんだよ！詳しい事情は言えないけどアンバランスで我が侭なボディなんだよ！』
オルソラ『露骨なセクハラでございますねっ』
浜面『大将、頭大丈夫か？てかホンモノか？』
フレンダ「てか引っ込んでなさいよ被験者その一！『もうグダグダだけどその設定だけは死守しよう？』ってキモチはないの！？」
絹旗「これはこれでヤラセ感があって超イイ感じですよー」
フレンダ「オッケ分かった！あたし以外全員敵って訳ね！」
浜面『ほいじゃ、始めまーす。さん、にー、いちー――』
上条『――なんて今日は朝日がまぶしい日なんだ……ッ！』 ｷﾘｯ
フレンダ「カメラ止めなさい。あとさっさと鎖外しなさいよ！ダッシュであのアホ殴りに行かなきゃいけない訳だから！」
絹旗「あぁでは竹ノコ（bamboo saw）をどうぞ」
フレンダ「外す気ないな！」
上条『おやおや……でもおかしいな？学校から帰ってきたんだから、もう少しで日は暮れるのに』 ｷﾘﾘｯ
オルソラ『うーんお腹空いたんだよー、でございますよ』
上条『な、なんてこった！？ベランダに太陽が落ちてきてるじゃないか！？』」 ｷﾘﾘﾘｯ
フレンダ「ウルッサイわ！？上手い事言ったつもりでしょうけど、もっとこう、台詞を考えてきなさいよ！ただただ、寒いのよ！」
絹旗「エクセレン……ッ！！いいですよぉ気持ち悪いです！超気持ち悪いです！」
フレンダ「だからもう主旨がブレまくってんのよ！あんた一回でいいから言ってみなさいよ！この企画で何をしたいのかって！」
絹旗「『イジって遊ぼう私以外の誰かで』？」
フレンダ「まぁ確かにその意図であれば一貫してる訳だけども！ただあたしの中での絹旗好感度はタダ下がりよねっ！」
御坂『ちょっと待ってくれないかな？気持ち悪い？え？キモ格好良いの間違いじゃないの？』
フレンダ「終わった人でしょ！？オチ要因なのに珍しくトップを飾れたんだからハケてハケて！」
絹旗「フレンダ超ツッコんでますよね。ノド大丈夫ですか？」
フレンダ「お陰様でねって訳よ！あぁホラ、ツッコミがあたし一人しか機能してないんでね！」
――ニンゲン超観察バラエティ トーマリング その五
絹旗「集団で風邪でも引いたのか、と錯覚するような超寒い回は終わりましたが、フレンダさん？」
フレンダ「……」
絹旗「と、このように解説のフレンダがノドをツッコミでやられた上、待遇改善を要求してボイコットしております。反抗期なんですかね」
絹旗「まぁこんな事もあろうかと鎖で繋いであるんですけどね」
フレンダ「……！」
絹旗「口パクで『カニ！大隈！お前のカーチャン麦野！』と言っていますね。あとで超チクっておきましょうか」
絹旗「それではしばらく私が司会進行を超務め、ボケがダダ流れになるでしょうがお気になさらず。では現場のハマッヅラー？」
浜面『人を怪人かプリッキュア○の発音で呼ぶんじゃねぇよドーゾ』
絹旗「現場どうです？次の人のスタンバイはできましたか？」
浜面『あぁうんこっちは問題ねぇよ。つーかご本人さま乗り気でゲフゥッ！？』
絹旗「……浜面？もしもし？」
バードウェイ『――あぁすまないな。この覚えの悪い男は（物理的な意味で）眠っているよ』
絹旗・フレンダ「……」
バードウェイ『なんだね。私の顔に何か？』
絹旗「た」
バードウェイ『た？』
絹旗「――ターイム！」
バードウェイ『どういうシステムだよ。まぁいいが、手早く頼むよ』
絹旗「あぁすいません超すいませんねっ！今ジャッジで話合いますんで――ってフレンダ黙ってる場合じゃありませんよ！なんか言ってください！」
フレンダ「……まぁ緊急事態だしいいけどさ。これってアレよね？ダメなヤツよね？条例とかに引っかかる子よね？」
絹旗「あのアホは加減を……！普段フレメアを見慣れてるからこんな事に！」
フレンダ「あとで詳しく聞かせてくれるかな？場合によっては浜面がとても遠くて静かなところへ旅立つ訳だけど」
絹旗「これはちょっと、ですよね？法的な意味で」
フレンダ「もっとこう中間を選びなさいよアホ浜面！なんでこう色々厳しいご時世なのにチャレンジするのよ！そのスピリッツは評価するけど！」
絹旗「するんですか」
フレンダ「あぁいやしない訳だけど結局ね！常識ないない思ってたけどここまでとは！」
バードウェイ『おい早くしてくれないか？私だって暇じゃあないんだよ』
絹旗「超すいませんね。なんかこう書類に不備があったのかなー、なかったのかなー、って感じでして」
バードウェイ『書類書いた憶えがないんだが。ていうか前に見たアホに頼まれて参加しただけだ、他意はない』
フレンダ「あー……うん、アレな訳ね。フラグ構築は既に終了してる訳ってことかー。あー、業が深い訳ー」
絹旗「ですねー……あ、閃きました！あ、じゃあこうしましょう！
バードウェイ『なんだ？スタンバイしていいのかな？』
絹旗「あなたはエルフって事なんで大丈夫です！」
バードウェイ『頭オカシイと思われるわ！？無断で人の種族を捏造するなよ！？何様だ貴様は！？』
絹旗「いやでも念のためですよ？念のため、っていうか100と12歳、合計112歳って事で超合ってますよね？」
バードウェイ『下二桁だな？偶然にも全体の66%は正解しているが、実質的には大ハズレだ』
バードウェイ『てゆうかこのマッドな街でこんな若い100歳越えがいたら拉致られて実験材料にされるわ！』
絹旗「絶対ないか、と言われれば『昔そんな仕事もしましたっけ？』で返ってくるのが私たちのクオリティ！」
フレンダ「ちょっと何言ってるのか分からない訳よね。超電磁砲とトラブったときにあった、かな？」
絹旗「では視点を変えましょう。バイト店員こと上条ナントカさんとは同い年で」
バードウェイ『あんな老けた12歳は……あぁいや日本人は若く見えるから、オランダ辺りへ行けば、年寄りは勘違いするかもしれないが……』
絹旗「では次善の策として実は兄妹だった、である程度フォローできるのではないでしょうか？」
バードウェイ『誰に？さっきから誰に対して気を遣っているんだ？』
絹旗「あぁ超ご心配なく！『でも実は血の繋がりはなかった！』って設定であれば、最終的には問題ないかと！」
バードウェイ『それ兄妹としての条件満たしてないよな？血の繋がりがないのって兄妹ですらなく、ただの他人だもんな？』
フレンダ「――まぁ、待つ訳よ、絹旗」 ﾎﾟﾝ
絹旗「ヌレンダ……」
フレンダ「それなんか久しぶりに言われて懐かしいけど！そうじゃなくってあたしらが悩んだって仕方がない訳、って言いたい訳よ！」
絹旗「いやですが。守備範囲が全盛期のイチロ○かピ○並と称されているんですよ！？」
上条『――いやピ○は足が早い選手であって守備はまぁ普通であってさ』
フレンダ「オッサンは引っ込んでなさいよ！数十年前のネタを出して誰が喜ぶか分からないオッサンはね！」
フレンダ「……違うのよ絹旗。あたしが言いたかったのはね」
絹旗「『まぁ最悪児×案件でシリーズがボツになっても、もう一つのシリーズで出られるからいっかな』、ですか……！流石フレンダ！」
フレンダ「言ってない。あたしそこまでキツいことは言ってない訳」
絹旗「ならば超仕方がありませんね。フレンダそこまで言うんだったら、フレンダが言うんだったら！」
フレンダ「ねぇ絹旗？アンタあたしに全責任おっ被せようとしてる訳よね？絶対そうよね？」
絹旗「ではまぁこう、えっと小さめの方！張り切って位置についてください！」
バードウェイ『思いっきり出鼻を挫かれたんだが――まぁ任せてくれ。私こと真のヒロイン決定戦に出る機会さえ作ればこんなもの！』
フレンダ「あ、その設定まだ続いてんだ。てか浜面どんだけフカシてんのよ」
絹旗「そして真に受ける方もどうかなと超思いますが」
ｶﾁｬｯ､ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ
フレンダ「お？速いペースで出て来た訳」
上条『――せめて合法になってから出直してきなさい……ッ！！！』
フレンダ「いや違う訳。まぁあたしらが問題視してたのもそこだけど、何か違う。そうじゃない」
絹旗「アウツですよー。てか今日登場された方たちはお一人を除いて悉くアウツです」
絹旗「ただまぁ未成年と言いますか、青少年には青少年の縛り兼特権が超ありまして。『両者共にアウトならセーフじゃね？』的な？」
オルソラ「――あらあら。それではそのお一人というのを詳しくお聞かせくださいませ」
絹旗「こいつ――一瞬で私の背後に……ッ！？」
バードウェイ『人を呼んでおいて超能力バトルごっこしてるんじゃない。私も混ぜろ』
――休憩時間
マッチョ「マ゛ッ」 ｽｯ
フレンダ「……あぁうんありがとう……コンビニから急遽買って来たと思われる、スリムタイプのど飴どうも」
絹旗「ガムと同じ棚だから間違うんですよね。レジ持っていった後に気づいて、まぁいいか的な」
フレンダ「気遣い自体は嬉しい訳よ？まぁ嬉しいは嬉しいんだけど……これ渡してくるって事は、まだあたしの喉を酷使させるって事よね？」
絹旗「超大切にしないといけませんよ！今回はツッコミ役がボケ成分過多になってますからね！」
フレンダ「いつか復讐してやる……！てか今何なの？休憩？」
絹旗「一応名目上はそうなっています。浜面とも連絡は切ってありますし」
フレンダ「じゃあちょっとお手洗い行きたい訳なんだけど」
絹旗「じゃあ今カメラ回しますね？」
フレンダ「何の用途に使うつもりよ！？あたしが言うのもなんなんだけど需要は皆無じゃないの！？」
絹旗「むしろシタッパーズに居たら超ぐーぱんしますけど」
フレンダ「響きは可愛いのに人体を貫く超必殺技……！」
絹旗「あ、喉が渇いたらジュースもこちらに。インフルのシーズン」
フレンダ「罠だな！あんたあたしへ対して何重にも罠張って何するつもりよ！？」
絹旗「冗談はともかく――さて、ここからが本当の戦いです……ッ！」
フレンダ「なにその打ち切りになったマンガ風呼び込み」
絹旗「いや実はですね、この企画は某バイト店員へのドッキリと超同時進行でダブル人間観察を仕掛けておりまして」
フレンダ「あー……ある訳よね。『ノリノリで準備してたドッキリ仕掛け人が逆ドッキリに！』的な」
絹旗「ああいうのは基本ヤオだとは思いますが、ウチは超ガチでお送りしています」
フレンダ「可哀想な被験者その二……っていうかもうここまでの話の流れで誰がターゲット面（づら）か分かる訳だ！」
絹旗「では浜面改めタゲ面さんへのドッキリはこちら――『俺がこんなにモテる訳がない！？』」
フレンダ「あー、うん、最近どの業界にもありがちなタイトルで中身の95%分かるヤツよね！安心設定！」
絹旗「ググってもいませんが、確実に薄い本で実在するタイトルですが……さて、中身は実に簡単！浜面にモテ期が来たらどう反応するのかっ！？」
フレンダ「やだ超楽しい！今日初めて心の底からあたし笑えてる！」
絹旗「人のことを散々怖れてるだの病んでるという割りに、フレンダもそれなりだと思いますが」
絹旗「まぁルールは至って簡単です。私が振ったしょーもない企画の最中、タゲ面さんに次々の刺客が現れ、あれやこれやと超誘惑します」
フレンダ「しょーもないって自覚はあった訳か」
絹旗「果たしてタゲ面は誘惑に耐えることができるのか！？それとも職務に忠実で評価を改めざるを得ないのでしょうか！？」
フレンダ「正直、素行が問題で『暗部』まで落ちてきた若オッサンが、どれだけ真面目なのかって興味はあったのよねー」
絹旗「実は私もそうです。浜面ぐらいそこそこ器用でコミュニケーションも取れるのに、なんで？って感じですよね」
フレンダ「……えっとね、一応聞く訳だけど罰ゲームってあんの？」
絹旗「そりゃ当然あった方が緊張感が超出るでしょうね」
フレンダ「いや浜面知らないんだから緊張感も何もないでしょ！？むしろあるのはあたしらだけだしさ！？」
絹旗「ではスリーアウト制にしません？丁度ドッキリも三つありますし、全部ダメって事は流石にないでしょうから」
フレンダ「そう、ね？流石に浜面でも三連続はない、わよね？浜面でもね？」
絹旗「なお全部アウトった場合には、『暗部』よりも深いところに堕ちて貰いましょう」
フレンダ「なにそれ怖いどこよ！？学園都市にはこれ以下の魔窟があった訳！？」
絹旗「一説には闇よりも昏（くら）くて血の流れよりも紅（あか）い場所だ、とだけ」
フレンダ「スレイヤー○よね？復活ありがとう神○先生！」
絹旗「まぁ私が軽めにぐーぱんちで殴って感じでいいでしょう。超ご褒美ですしね」
フレンダ「……あんた、ホンットに気ぃつけなさいよ？いつか能力ジャマーが一般化されたらゲコクジョーされる訳だからね？」
絹旗「――フッ、能力の大小だけが超全てだとは思わないことですよ」
フレンダ「まぁそうなんだけどね。あたしも微妙な能力で頑張ってるっちゃ頑張ってる訳」
絹旗「ともあれ今は浜面ですが――動画スタンバイできました？なら再生お願いしますよ」
フレンダ「実はこっちの方がちょっと楽しみだったり……！」
浜面（隠し撮り）『――って事でカメラ班はこっちで、部屋で待機する班はあっち』
シタッパーズA『浜面さん仕切り上手いっすね。あ、それとも前にもこんなのあったんすか？』
浜面（隠し撮り）『どんな状況だよそれ。俺も初めてだっつーの』
シタッパーズA『の、わりには手慣れ感じっすけど。まさかエロ動画売って捌いてたとか？』
浜面（隠し撮り）『……よしお前！よく考えてみろ！学園都市は何の街だ！？』
シタッパーズA『科学最先端の能力ヒエラルキー中世暗黒都市』
浜面（隠し撮り）『だよねっ！だから男も女のも関係なく、強い人は強いよなっ！俺らの上司のように！』
シタッパーズA『あー……そうっすよねぇ』
浜面（隠し撮り）『そんな上手い話があったら乗っかりたい……！消し炭にされなきゃ一回ぐらいは……！』
シタッパーズA『麦野さんはダメっす。あの人は俺らと住んでる次元が違うっすわ』
浜面（隠し撮り）『そう、か？話してみりゃみんな良い子ばっかだぜ？』
シタッパーズA『えー……マジっすか？信じられないっすよ』
浜面（隠し撮り）『まぁそこはな？こう仕事を着実に重ねて信頼を受けた結果っていうか？』
ﾋﾟｯ
フレンダ「タゲ面が調子ぶっこいてんのが気に食わない訳なんだけど」
絹旗「私も超同感です。このまま処刑したいぐらいです」
フレンダ「や、浜面がある程度役に立ってんのは否定しない訳よ？車パクったり鍵開けたりってのはね」
絹旗「まぁ私も身分証用意して貰ったり超B級映画に付き合わせたりしてますしね」
フレンダ「ただ別にさ？『浜面じゃなきゃダメなの！』って案件は、うん。今のところはないって訳よね」
絹旗「そもそもそういうオンリーワン的な人材はここまで堕ちてきませんしね。どっかのチームに最初から能力ありきで加わっていたり」
フレンダ「悪くはない訳だけどさぁ。チーマー気取りでケンカも人数頼みでボコるようなチキンなのよねぇ」
絹旗「もしかしたら大化けするかもですが、ま、無能力者では厳しいでしょう――では、続きです」
ﾋﾟｯ
シタッパーズA『マジっすか浜面さん、いやHAMADURAさん半端ねぇっす！』
浜面（隠し撮り）『なんで言い直したの？俺の名前は浜面だぜ？』
シタッパーズA『ささどうぞHAMADURAさん！ガムでも！』
浜面（隠し撮り）『あ、サンキュ』
ﾋﾟｯ
絹旗「――はいワンアウト！タゲ面（人生）ゲームセットまであとツーアウトですよ！」
フレンダ「判定厳しっ！？80年代の読売ジャイアン×のホーム試合よりもアンパイアが不自然な訳！？」
絹旗「ほぼ伏せ字が仕事をしていませんが、裏金10億5千万送るチームが何言っても信用はされないと超思います」
絹旗「というかいけませんねー、えぇ超いけませんとも。仕事中に毒を盛られたらどうするんですか……ッ！？」
フレンダ「浜面に毒盛って誰が得する訳？いや浜面に価値が無いって話じゃなくて、今時の日本でそんな遠回しな方法で殺る意味が……」
絹旗「もしくは媚薬だったどうするんですか！？」
フレンダ「うん、もっと別な意味で誰も得をしない訳よね。もしくは浜面の死期が近づくだけで」
絹旗「まぁまぁでももっと長い目で見ましょうよ？浜面ですしきっと挽回してくれるはず！」
フレンダ「いや別にあたしは浜面がどうなろうと楽しいだけな訳だけど。ただあんま非人道的なのはちょっと引くってだけで」
ﾋﾟｯ
浜面（隠し撮り）『でもまぁお前らも頑張んないといけないぜ？俺も出来ればフォローしてやりてぇんだが、いつもいるとは限らないからな？』
シタッパーズA『ちっ！浜面さんお世話になるっす！』
浜面（隠し撮り）『てかお前はなんでこんな仕事やってんだ？』
シタッパーズA『警官殺しっす』
浜面（隠し撮り）『……ごめん。今なんて言ったの？』
シタッパーズA『ギャングの用心棒やってたら、ついイラッときたんで。あ、外での話っすよ？』
浜面（隠し撮り）『……ここでは何やったんです？』
シタッパーズA『前のツテで脱法っぽいドラッグを少しだけ。そしたら捕まったっすわ』
浜面（隠し撮り）『そ、そうなのー？へー、ヤンチャしてたんだねー！』
シタッパーズA『浜面さんは？俺なんかと違って凄いっすよね！』
浜面（隠し撮り）『ま、まぁな！こう見えても一時期は100人を超えるスキ――』
シタッパーズA『あぁそういや噂で聞いたんすけど、スキルアウトでブイブイ言わせてたヤツ知りません？』
浜面（隠し撮り）『話してる最中だろ。チーム名はなんて？』
シタッパーズA『忘れたんすけど、なんか第三位の母親をぶっ殺そうとしたとかなんとか、ダチが言ってたっす』
浜面（隠し撮り）『へ、へー！そうなんだ！怖いね！』
シタッパーズA『怖いっすよね。麦野さんみたいな感じなんすよね？そんな相手のカーチャンに手ぇ出すなんて』
浜面（隠し撮り）『あー……うんまぁ、アレだよな！きっと彼らにも事情があったんだにょ！』
シタッパーズA『にょ？』
浜面（隠し撮り）『噛んだだけだよ！』
シタッパーズA『で、浜面さんは何したんすか？』
浜面（隠し撮り）『……俺か。俺はそうだな――』
浜面（隠し撮り）『――そう、アレは昔々、世紀末覇者HAMADURAと呼ばれてたときの話』
ﾋﾟｯ
絹旗・フレンダ「浜面、アウトー」
絹旗「何かもうフォローできないぐらいに超ダメ人間ですね」
フレンダ「あたしは続きが知りたい。何をどうやったら浜面が世紀末を覇者できる訳？」
絹旗「あのアホ以外全滅すれば、まぁ『地球最強の男！』って肩書きはゲットできますけどね。ただ超自慢できる相手もいません」
フレンダ「てか浜面がそんなアホな襲撃かけてた方が驚きだわ。何考えてる訳よ」
絹旗「麦野が聞いたら超喜ぶでしょうね。あぁ余談ですが、シタッパーズAくんはホンモノの半グレです」
フレンダ「うん、なんかそれは雰囲気で知ってた。大抵のヤツって笑っても目の奥が全然笑ってない訳よね」
絹旗「我々もうら若い女性なので超注意してますけどね。そういった意味で浜面はセーフティな相手ですが」
フレンダ「別名ヘタレとも言う訳」
絹旗「――さて！浜面の命のローソクもあと一本分となりました！超楽しみですねっ！」
フレンダ「うん、あんたが浜面を追い込みにかかってるってのは分かった訳」
絹旗「最後のトラップは超厳しいですよー？てか私が男だったら絶対に引っかかりますもん」
フレンダ「なんて可哀想な浜面――でも、ないな。別に浜面だったらいい訳」
ﾋﾟｯ
浜面（隠し撮り）『――で、最後に全裸神拳・癖掌波で宿命のライバル、カ・ミジョーを打ち破ったのだった……ッ！！！』
シタッパーズA『全裸神拳が楽しそうなのでリピートありっすか？超面白いっす！』
浜面（隠し撮り）『……けどあの戦いで体を酷使したせいで、俺の能力は全盛期の1%ぐらいにしか戻っていない！』
シタッパーズA『凄いっす！セブド○の第七じゃないっすか！』
浜面（隠し撮り）『ただ……よくよく考えてみれば、仕組まれた戦いじゃないのか、って今は疑ってんだよ』
シタッパーズA『誰に？何をっすか？』
浜面（隠し撮り）『カ・ミジョー・トーマ――トーマって十回言ってみてくれ』
シタッパーズA『……とうまとうまとうまとうまとうまとうまとうまとうまとうまとうま……』
浜面（隠し撮り）『そのまま予測変換しろ……ッ！』
シタッパーズA『トウマと馬痘間桐間桐間桐間桐間桐間桐間――間桐！？』
浜面（隠し撮り）『――そう！聖杯戦争の悪いワカメだったんだよ……ッ！！！』
ﾋﾟｯ
絹旗「超すいません。ぶっ殺してきます」
フレンダ「早まらないで絹旗！なんかちょっと楽しくなってきたから最期まで見てから判断しましょう！」
絹旗「何をどうやったら世紀末から聖杯戦争の話にリンクさせらるのか……そういった意味では超恐ろしいかもですが」
ﾋﾟｯ
浜面（隠し撮り）『てかあんまダベってないで声かけしようぜ？俺らは信頼度がゼロなんだから、まずはそこからコツコツと』
女子高生『あのー、すいません？浜面さん、じゃないですか？』
浜面（隠し撮り）『って誰？なんで俺の名前知ってんの？』
女子高生『あぁやっぱりそうだ！わたしですよ！前に助けてもらった！』
浜面（隠し撮り）『――あー、うん憶えてる憶えてる！名前は確か教えて貰ってなかったけど、助けたよな！前に！』
女子高生『ですねっ！』
シタッパーズA『おぉ流石は世紀末覇者っすね！女の子にもモテモテっすか！』
浜面（隠し撮り）『いやそんなことないですよねっ！ただ普段の行いが良かったってだけですからねっ！』
女子高生『ほんで何やってんですかー？暇だったらちょっと遊びません？』
浜面（隠し撮り）『へ？俺と？』
女子高生『お礼も兼ねて色々しちゃいますよー？』 ﾁﾗｯ
浜面（隠し撮り）『ブフゥッ！？』
シタッパーズA『汚いっすよ浜面さん』
浜面（隠し撮り）『い、いやでもちょっと見えたし！屈むと淡い緑色のが！』
女子高生『ねーねいいでしょー？行きましょーよー？ねー？』
浜面（隠し撮り）『い、いまちょっと仕事をだな』
シタッパーズA『あぁ行ってきたらどうっすか？ここは俺が見てますんで』
浜面（隠し撮り）『け、けどさ！』
シタッパーズA『あとはフレンダさん搬入待ちですし、殆どの子集まってますから一時間ぐらいだったらいなくっても余裕っすわ』
女子高生『ねー？いいですよねー？』 ｸﾞｯ
浜面（隠し撮り）『あ、当たって……うんっ！じゃ、じゃあお言葉に甘え――』
女子高生『やたっ！さっ、あそこの個室で休憩できるゴージャスな場所に行きま――』
浜面（隠し撮り）『――と思ったけども！一瞬だけね！すぐリカバリするんたぜ俺は！』
浜面（隠し撮り）『ごめんな！俺たちは今仕事真っ最中だから抜ける訳にはいかないんだよ！だから本当にごめん！』
女子高生『えーっ？』
浜面（隠し撮り）『あと君も自分を安く売らないの！女の子なんだからね！』
女子高生『うわムカツク。もういいし！』
浜面（隠し撮り）『……あぁ行っちまったな、勿体ねー……どした？』
シタッパーズA『いや、見直したわ浜面』
浜面（隠し撮り）『今までどう思ってたお前？』
ﾋﾟｯ
絹旗「――チッ。超予想外でしたね、まさかの浜面！最後の最後で踏みとどまるとは！」
絹旗「あんま言いたくないんですが、手慣れたビッチをわざわざ雇ったのに！いつもこんな爛れたのばっか書いてんですかねっ！？」
フレンダ「……」
絹旗「折角あの男が好きそうな巨乳に依頼したというのに！……あぁいやでも、人間性は最後で踏みとどまるタイプ？」
フレンダ「……絹旗ごめんね？これって巻き戻して見たりはできる訳？」
絹旗「はい？あぁそれは勿論動画ですし、半日ぐらい前のですからできますけど。なんですか、もう一回見たいんですか？」
フレンダ「ちょっと……多分あたしの気のせいだと思う訳なんだけどさ？気になった箇所があって」
絹旗「では超リピートしてみましょうか。どこです？」
フレンダ「浜面がお持ち帰りされそうになった直前で」
絹旗「了解です」 ﾋﾟｯ
浜面（動画）『あ、当たって……うんっ！じゃ、じゃあお言葉に甘え――』
女子高生（動画）『やたっ！さっ、あそこの個室で休憩できるゴージャスな場所に行きま――』
浜面（動画）『――と思ったけども！一瞬だけね！すぐリカバリするんたぜ俺は！』
フレンダ「――はいストップ！ここで停めて！」
絹旗「あぁはい停めましたけど……何かおかしいですかね？」
フレンダ「……ズームとかってできんの？したまま再生は？」
絹旗「両方とも可能ですよ。どこをしましょうか？む
フレンダ「ここ、ここら辺をズームしたまま、スローでもう一回再生してもらえる……？」
絹旗「やりますけど……ぽちっとな」 ﾋﾟｯ
浜面（スロー再生）『――うーんーっ！じゃー、じゃーあーおー言こーとーばーにー、あーまーえーてー――』
フレンダ「ストップ！」
絹旗「はい。このシーンに何か？」
フレンダ「……見る訳、ここ。この雑居ビルの間を……ッ！！！」
絹旗「間って……あぁ誰かいますね。まぁ別に誰かいてもおかしくはな」
滝壺『………………』 ｼﾞｰｯ
絹旗・フレンダ「……」
絹旗「……見て、ますよね。ジーッと、何の感情もなく」
フレンダ「――よっし絹旗！そろそろ休憩も終わりって訳よね！」
絹旗「え、えぇまぁそうですけど」
フレンダ「まだ確かもう一人残ってる訳よね！？よーし頑張っちゃう訳よー！どんな人が出てくるのか楽しみ！超楽しみよねっ！」
絹旗「で、ですよねっ！前向きに！何もこれといってしなかった休憩は終わりで、続きをしましょうか！何も見なかったですし！」
――ニンゲン超観察バラエティ トーマリング ラスト
絹旗「――はい、という訳で最後ですね！なんだかんだで途中ホラーに超ニアミスしましたけど！」
フレンダ「見てない。あたし何も見てない訳」
絹旗「さっさと終わらせて超帰りたいと思います！できれは人気の多い道を通って！」
シタッパーズA『あのー、サーセン報告っす』
絹旗「どうしましたか、というか浜面が進行してたんじゃ？」
シタッパーズA『いやそれがいないっすわ。休憩時間始まる前にフラっとどっか行っちゃったみたいで』
絹旗・フレンダ「……」
シタッパーズA『なんか直前に「滝壺が見切れる」とか、ワッケわかんないことも言ってたんすわ。どうします？探すっすか？』
絹旗「帰った……うん、帰ったんでしょうね、きっと。『塾があるから』って前に言ってた気がしないでもないで」
シタッパーズA『てかあとブイだけですし、いなくてもいいと思うんすけど』
絹旗「じゃあそれでお願いします。決して逆鱗には超触れない方向で」
フレンダ「ブイ？最後の人なのに録画なの？」
絹旗「諸事情によりそうなっています。では現場は撤収しつつ、我々も軽く流したら帰りましょうか」
ﾋﾟｯ
浜面（録画）『あー撮れてる？オッケー？』
絹旗（録画）『超大丈夫ですよ。作業続けてください』
浜面（録画）『んじゃここに置けばいいんだよな？……落ちたらどうしよう』
絹旗（録画）『一応ハーネスもつけてますし、少しお腹が痛いぐらいですむんじゃないでしょうか』
浜面（録画）『いやいいんだけど俺は。よいこいしょっと』 ﾄﾞﾝｯ
フレンダ（録画）『……』
フレンダ「ちょぉおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっと待った！つーか待ちなさい！？なにこれ！？これ何よ！？」
フレンダ「なんで意識のないあたしが登場させてくれてんのよ！？」
フレンダ「あぁこれか！最初の方で不自然なお腹の痛みがあったのはベランダの手すりに引っかけられてた痛みって訳か！？」
絹旗「えぇまぁフレンダを搬送する際、知らない間に出てたら超面白いかなって」
フレンダ「そりゃ面白いか面白くないかで言ったら面白いけども！いや違うわ！論点そこじゃない訳だ！」
フレンダ「あたしの了解取りなさいよ、せめて！？最低でも事前に教えておきなさいよ！」
絹旗「いや教えたらドッキリにならないじゃないですか、何言ってんです？」
フレンダ「あぁもう……！本当に麦野の悪い影響が絹旗にまで……！」
絹旗「まぁ続きを見ましょう。誓って変なことはしていませんから超安心してくださいな」
フレンダ「今までの行動で何も信用できない訳」
上条『あれ……？ベランダに何か……？』
フレンダ（録画）『……』
上条『――って金髪！？女の子！？……おい、何やってんだよ。おい！』 ﾕｻﾕｻ
フレンダ（録画）『……』
上条『……』 ﾍﾟﾗｯ
フレンダ「待って！？なんでこの人スカートめくってる訳か！？」
絹旗「念のため性別を確認したのではないかと。てか最近フリフリを着た男の娘トラップも多いですし」
上条『……』 ﾊﾟｼｬｯ､ﾋﾟﾛﾘﾛﾘｰﾝ
フレンダ「なんで撮ったの？もう殺して良くない？」
絹旗「まだ面白いですよ！最後まで見ないと！」
上条『うーん………………まぁ、アリか。よいしょっと』 ｸﾞｯ
絹旗「――はい、っていう訳で今回の企画は超終わりとなります！人間性が露わになりましたね！」
フレンダ「待って！？あたしこのあと何された訳！？怖い怖い怖い怖いっ！？」
絹旗「いや別に何もされる訳ないじゃないですか。ベランダの柵に引っかかっていたら超危ないので、回収しただけと思いますよ」
絹旗「――多分！」
フレンダ「まず鎖外してくれない？リベンジするかどうかは後から考えるからさぁ早く！」
絹旗「ではまたいつか！誰かの人間性が問われる際に超お合いしましょう！さよならー！」
フレンダ「いや流石にスルーしない訳よ！あたしだって怒るときは怒――」
ﾋﾟｯ、ｻﾞｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｯ……
――とある世界
ステイル「――ただの学生が首を突っ込んでくるんじゃないよ。僕たちの仕事が増えるだけだ」
上条「首を突っ込むも何も。大勢で一人を追い回してる側が正しい訳ねぇだろボケ！誰だって横やり入れるわ！」
神裂「……弁えなさい。何の力持たない只人が踏み入れていい領域ではありませんよ」
上条「力がなければ他人を守っちゃいけないのか？……ふざけんな。確かに俺は何もない！でもな！」
上条「だったらその力を持ってるお前が！ただの学生相手にイキがってるお前らは力を持ってるんだろう！？」
上条「向ける相手は俺で良いのかよ！？お前らが戦うべき相手はもっと他にいるんじゃないのか！？」
神裂「っ！」
ステイル「――神裂。ただの綺麗事だ、聞く価値なんてないよ」
上条「綺麗事すら言えないヤツが、誰から誰を守るって？この子を傷付ける相手に荷担してる時点で負けっぱなしなんだよ、お前ら」
ステイル「……そうか。じゃあここからは言葉じゃなく別の対話と行こうじゃないか。君みたいな素人を殺すつもりはないが――」
ステイル「――死んでも、恨まないでくれよ？」
上条「上等……そっちのあんたも同じなのかよ？」
神裂「……えぇ残念ながら。この方法が現在でのベストなのに代わりはありませんから」
上条「そっか――じゃ、行くぜ！」
御坂「オッケー分かったわ！それじゃポニテを相手にすればいいのね？」
インデックス「あぁ聖人相手には厳しいかもなんだよ。天草式の術式は私が無効化するけど、身体的なあどばんてーじがねー」
ミョル子『なら回避不可能の範囲攻撃でゴリ押しすればいいじゃね？よーしマハジオン○だぜ』
バードウェイ「電気同士で同士討ちの心配もないし、いいタッグだな。ならロン毛神父は私が担当しよう、ギッタンギッタンに完封して泣かせてやる」
オルソラ「ルーン無効化のアドバイスであれば、僭越ながらわたくしが務めさせて頂きます」
フレンダ「なら二つの遊撃はあたしがする訳。炎能力者ってサンプル多い分、かち合うのも多いのよねー」
姫神「なら私は応援している。がんばれー。負けるなー。力のかぎーりー生きていーくー」
ステイル「待ってくれないかな？違うよね？なんかこれ違くないかな？」
神裂「多い、ですよね明らかに？」
上条「うん？違うって何が？」
ステイル「いや多いだろ！？こんなにいなかったよな！？」
上条「そうか？ただ俺はベランダに引っかかってたインデックスとビリビリと姫神とミョル子とオルソラとバードウェイとフレンダを保護しただけだよ？」
ステイル「そんなに広くなかったよね？あのベランダってフトン一つ干すのが精一杯だよね？」
上条「よしかかって来い！この面子だったら大抵の相手には完封かゴリ押しで解決してみせるぜ！」
ステイル「それ主人公の台詞違う」
−とある魔術と科学の禁書目録と超電磁砲と魔法少女と雷神之鎚と降臨女神と魔術結社とヌレンダ 終−
フレンダ「……」
？？？「――ンダ！フレンダ起きて下さい！」
フレンダ「……うーん……もう食べられない、訳……よ」
？？？「超昭和のリアクションありがとうございます。私はこの歳まで寝言を言ったことも聞いた事も無いんですが」
フレンダ「気がついたら……令和……」
？？？「いい加減起きないと喉潰しますよ？」
フレンダ「その場合返事もできなくなるけどねっ！？文字通り喋れなくなるわけだからねっ！」
フレンダ「――ってハッ！？あたしは何を！？」
？？？「……良かった……気がついたんですね」
フレンダ「あぁうか、おはよー。てかなんで絹旗がここに――ここ、に？」
絹旗（？？？）「分かりません。ということはフレンダにも心当たりはないって事ですよね、超困りました」
フレンダ「つーかここ超きったないんですけど。うっわー、下になってた服が埃だらけだし」
絹旗「だって他に場所無いんだから仕方がないじゃないですか。探すの超苦労したんですよ」
フレンダ「そっかー、じゃあしょうがない訳かー」
絹旗「ですね」
フレンダ「……うん？今なんか、妙な会話が入らなかった？」
絹旗「フレンダの超気のせいじゃないですか？こういう場所ですし、いつもと勝手が違うんでしょうね」
フレンダ「てかあたしも事情が把握できない訳だけど――イタっ！？何！？足首に鎖！？パイプと繋がって――」
フレンダ「……ってダメか。外れない……ッ」
絹旗「って訳ですね」
フレンダ「それじゃ絹旗も！？」
絹旗「いや私は金属が苦手なんでダンボールで急造したのです。アレルギーってんじゃないですけど、なんかこう鬱陶しくなりません？」
フレンダ「……」
絹旗「どうかしましたか、フレンダ？」
フレンダ「――犯人はこの中にいる訳……ッ！！！」
絹旗「――そうですか、フレンダが犯人だったんですね。超残念です」
フレンダ「ただの自白！？待って！この流れからゲロったら結局ただの頭オカシイ人訳だし！？」
絹旗「まだ導入部分ですからね。ここで解決してしまったら、超ショートコントですね。ちゃんちゃん、的な」
フレンダ「いやあのね？あたし的にはここで解散してくれても良い訳なんですけど……」
絹旗「あ、じゃあ超お疲れ様でしたー。ポリカーボネイト製の手錠、頑張って外して帰ってきてくださいね☆」
フレンダ「あんた人をなんだと思ってる訳か！？素手で自動車引き裂く女と違う訳よこっちは！？」
絹旗「とは言いますが。デスゲームは進行通りにして頂かないと、鍵は手に入らないんですよねー。超残念です」
フレンダ「デスって言った？ねぇあんた楽しい楽しいゲームって単語に何ネガってくれてんのよ！？Ｄｅａｔｈって！？」
絹旗「あ、大丈夫ですよ？一応救済措置としてタケノコは初期装備に入ってます」
フレンダ「……竹の子？生でも食べられる種類もあるっちゃあるけど」
絹旗「ノー、”bamboo shoot（竹の子）”ではなく”bamboo saw（竹ノコギリ、罪人の首斬り拷問用）”」
フレンダ「あ、知ってる知ってる！車刑（※ルチアの霊装）の資料で買った本に載ってた！アレでしょ！？サムラーイの時代にやってた拷問！」
絹旗「はい、地面に首まで埋めた犯罪者の隣に竹ノコをセットで置き、被害者やそのご家族、もしくは有志の方が一引き二引きーと」
絹旗「当然竹製のノコギリなので即死はできず、傷口だけが広がるという超ドSな仕様になっています」
フレンダ「痛い痛い痛い痛い！？話聞いてるだけで痛い訳！？」
絹旗「なので最悪、そちらで、ねぇ？手錠以外のものを切断すれば逃げられますよ？」
フレンダ「ねぇ本当にあんた仲間？人間の皮を被った悪魔とかじゃないの？」
フレンダ「ていうかそれもうオリジナル越えてる訳よね？あのフワッとした動機のド変態ジジイですらここまで無理難題は押しつけなかった訳よね？」
絹旗「いやフレンダがゲームのお約束スルーしようとするのが超悪いんですよ。ここは一度ノッて貰いませんと」
フレンダ「や、あのさ？犯人っつーか主催者が丸わかりの状態で『コイツをぶちのめすよりもまずゲームをさせろ！』ってアホはどんだけなんだと」
……ｼﾞｼﾞｯ……ｻﾞｻﾞｰ……
絹旗「見てくださいフレンダ！？あんなところにモニターが！？」
フレンダ「うん知ってた。『これだけあからさまに新しい機材用意してる訳？』って意識戻った瞬間から違和感があった」
モニターの中の覆面男『えー……あー、マイク入ってる？テステス−、滝壺のおっぱ×は良いおっぱ×』
フレンダ「なんでよ。なんであんたがそんなこと知ってんのよ」
絹旗「比較対象が皆無でしょうに。それともお店に行ってんですかね、あぁ見えて超意外――でも、ないですか」
モニターの中の覆面男『客引きバイトはしたことあるぜ。ただあれな−、ギャラは良いんだけど人間不信になるわ−。ケツモチ基本ヤクザか引退したケーサツだしさ』
絹旗「オイ」
モニターの中の覆面男『――フッフッフッフ！！！どうだね諸君！私からのプレゼントは気に入って貰ったかな！？』
フレンダ「超元気な『フッフッフ』よね。もっとこう演技だったら抑えなさいよ」
絹旗「小物界の中の小物という雰囲気は伝わってきて超いいと思います」
モニターの中の覆面男『ってことでね！お二人には今から命を賭けたゲームをして貰うからねっ！イヤだって言っても許してあげないんだから！』
フレンダ「浜面の声にソックリの人が可愛く言っても可愛くはないんだけど……断ったらどーする訳よ。ここに放置か」
モニターの中の覆面男『ここへ搬送したときに撮ったフレンダの寝顔と絹旗さんの自撮りが晒されるぞ！？いいのかっ！？』
フレンダ「方向性が見えない。どういう風に話を持っていきたいのか、予断を許さない」
フレンダ「てかペナルティあたしキツめじゃないの！？絹旗は自分で撮ったんだから思いのままでしょ！？」
絹旗「なお自撮りとは言いましたが、本当に私の写真かどうかは分かりませんよ……！」
フレンダ「あ、これあたしの撮りやがった訳よね？何かこうエロい写真か変顔撮って脅迫されてるって訳か！？」
モニターの中の覆面男『さぁどうする少女たちよ！私は君たちの自由意志を尊重したい！』
絹旗「あ、浜面。『強制するのは好きではないのだ』の台詞忘れています」
モニターの中の覆面男『だってさ！』
フレンダ「あんた達もうちょっと隠しなさいよ！ドッキリなのか本気で戦友にデスゲーム仕掛けてるのか分っかんないけどさ！」
フレンダ「てか今日も誘拐された前後の記憶が曖昧だけど……お腹が痛い、あ、でも腹パンじゃないな？なんだろうこの筋肉痛みたいな鈍い痛み？」
フレンダ「あといつもいつもいつもいつも言ってるけど全体的に雑なのよ！騙すんだったらしっかり騙す！浜面に大事な役任せて務まると思ってる訳！？」
絹旗「私は浜面は超伸びる子だと思っています。チャンスさえ与えて経験を積めばきっと」
モニターの中の覆面男『……絹旗さぁんっ！』
絹旗「例えそれが一世一代の超大舞台をこなし、期待を胸に人気投票に臨んだものの」
絹旗「『三期？ナイナイwww』発言がいまだにファンは憶えているらしく、選外になってしまった可哀想な子なんですよ……！？」
モニターの中の覆面男『だから怖えぇよこっちのファンの子！？もう忘れてくれたっていいだろ！？』
フレンダ「うんまぁ、『アイテム』の中じゃ見せ場が一番少ない絹旗がどうして上位か不思議だったんだけど……」
絹旗「奇しくもバストサイズの逆順位になりました。超ざまぁwwwwwwwww」
モニターの中の覆面男『それが癖（へき）なんだから仕方がない。いや俺は大きい派だが』
フレンダ「乳の話はどうだっていい訳！あたしは早く帰りたいの！結局ね！」
モニターの中の覆面男『君たちにやってもらうのはリアクション・クイズだ』
フレンダ「デスゲームどこ行った！？それともリアクションがデスってゆうかバイオレンスな感じなの！？」
絹旗「でもないです。今からモニタ見て面白おかしく超イジるだけです」
フレンダ「タチわっる！？被験者さらし者にして笑おうって話よね！」
絹旗「ではフレンダ替ります？でしたら次回はそうのように」
フレンダ「――でもよくよく考えたらリアクションは芸人の華よね！あたし程度が足を踏み入れちゃいけないって訳だ！」
モニターの中の覆面男『気をつけろーフレンダー。今ちょっと調べたらこの企画最初にやったのって17年の2月、ぶっちゃけ丁度三年前だー』
フレンダ「くっ！他の一発ネタは打ち切られてるのにしぶとい訳か……！」
絹旗「その場のノリで始め特にオチも考えず、勢いだけで進行できるから楽なんじゃないですかね。超きっと」
フレンダ「……あたしが痛かったりイジられたりしないんだったら、まぁしなくもないけど」
モニターの中の覆面男『お前らにはこれからある男のリアクションを見てほしい。そしてどれが彼にとってナイスリアクションだったかを決めてくれ！』
フレンダ「なんかの審査員？てかここでする必要性が皆無な訳だなこれ！」
絹旗「廃工場は勝手に借りてますんでロケ代はタダですし、モニターと機材も浜面がどこからか超拾ってきたので費用はゼロです」
フレンダ「それ、浜面が盗んできただけじゃ……？」
絹旗「ただフレンダ用の手錠に超予算かかってます。『かかってこいやレベル5！』というキャッチコピーに惚れました」
フレンダ「確かに硬いけど、麦野だったら素手で引き千切りそうな？……まぁあたしの体ごとビリビリ行きそうな気もするけどねっ！」
絹旗「私の能力でもいけましたけど、普通の方法だったらワイヤーカッターでも厳しいととある犯罪者が」
フレンダ「意外と頼りになる訳ね浜面」
モニターの中の覆面男『”ATMを重機で破壊する男”、昔の二つ名だからな』 ｷﾘｯ
フレンダ「普通じゃん。素手とか能力だったら『うわスッゴ！？』って思うんだけど」
絹旗「なお、学園都市のキャッシュは全てICチップが埋め込まれていますので、盗まれた瞬間ただの紙切れへと超チェンジします」
モニターの中の覆面男『おっかしいと思ったんだよ！どいつもこいつも能力あんのに盗まねぇってバッカじゃねーの？ってさ！』
フレンダ「やる前に調べなさいよ。そういうとこがアレだから『暗部』にまで身を落す訳」
フレンダ「まぁあたしらが物理的に痛いんじゃなかったら良い訳だけど……なーんか企画の意図が不明瞭なのよね」
絹旗「ですね。このゲームマスターの狡猾なところですよ」
フレンダ「まぁねっ！誰とは言わないけど主犯は病んでるか相当ねじくれてそうよねっ精神が！」
モニターの中の覆面男『んじゃ動画出すな、ポチッとな――』
動画【……】
フレンダ「随分まぁ引きの絵だけど、どっかの住宅街よね。第七っぽい感じ」
絹旗「ですね。このマンションのとある学生寮が今回のコントの舞台となります」
フレンダ「可哀想に……腹パン悪魔に魅入られた犠牲者な訳ね……」
絹旗「ここのベランダですね、はいそこで超ストップ。待機でお願いします――さて！では今日のお題は……ッ！！！」
フレンダ「（……もう主導権完全にこの子よね？）」
モニターの中の覆面男『（……最初から俺にはなかったですけど何か？）』
上条（※コンビニ店員）『――』 ﾊﾟﾝﾊﾟﾝ
フレンダ「出やがったなコンビニ店員！？ついにメインの企画にまで昇格を果たした訳かっ！？」
モニターの中の覆面男『格上がってるか？イジられる分だけ損してるような……』
絹旗「まぁ超黙って見ててくださいよ。現在学校から帰って来て洗濯物を取り込んでいるシーンです」
フレンダ「なんでそれをあたしらが観察しなきゃいけない訳――て、うん？あれ……？」
インデックス『……ばたんきゅー……』
上条『あれ？なんでベランダの欄干にシスターさんが引っかかってんだ……？』
（※一部内容を差し替えてお送りしております）
フレンダ「ちょぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおっと待ったあぁぁぁぁぁ！？これヤバいヤツ！今すぐ止めなさいアホ企画を！」
フレンダ「この後いろいろあって『科学と魔術が交差するとき、物語は生まれる――』とか言っちゃうヤツだなコレ！？」
絹旗「ちょっと何言ってるのか分かんないですよね？最近は『科学だけでもういいんじゃないかな？』と、超一部では囁かれているそうですよ？」
モニターの中の覆面男『てかそれもあんま言わなくなったような……あぁ俺は知らない。何も知らない』
絹旗「とも、あれ！この男が拾ったのはシスターさんでしたが、別の人だったらどんなリアクションをするんだろう――」
絹旗「――その対応で人間性を測るのが今回の企画となります……ッ！！！」
フレンダ「いや、理不尽なのは今に始まったこっちゃない訳だけどさ、これどこをどうやったら再現できるの？最初の一回で終わりじゃないの？」
絹旗「細かいことは気にせず、では超人間観察レッツ・モニタリング！」
――ニンゲン超観察バラエティ トーマリング その一
絹旗「という訳で今回のイケニエはバイト店員超改め上条当麻さんです。ご昇格おめでとうございます」
フレンダ「……これ本人に無断でやってる訳よね？だったらおめでとうもクソもない訳だけど」
絹旗「なお『あのファミレス店員はどこの誰だ？』に関しましては、HAMADURAから情報を仕入れました。いやー男の友情って超いいですよね」
フレンダ「浜面……あんた」
モニターの中の覆面男『仕方がなかったんだ……！俺がターゲットにならないためには誰かをモルグへ送らないと……！』
フレンダ「まぁあたしでもそーするっちゃそうするけどさ。てかだったら結局回答者はあたし一人なの？」
絹旗「いえ私も結果は知りません。何人か通りすがりの方に声をかけて撮影をしたという体（てい）で」
フレンダ「……まぁ、ベランダの手摺りに人が引っかかってるってシチュがまずどうかと思う訳だけど。普通は声かけて通報か救急車じゃ？」
絹旗「人間性を見るというのも主旨の一つではありますからねぇ。あんまりネタに走った行動を取られますと、こう、気がつかない間に主人公交代的なサプライズが？」
フレンダ「一方的に隠し撮りされてるのに不憫すぎる訳……！」
モニターの中の覆面男『まぁでも大将だったら大丈夫だと俺は信じてる！あれだけの面子に囲まれながら童×を死守してる大将ならな！』
絹旗「守りたくて守っているのか超不明ですけどね。さてでは最初の被験者をどーぞ浜面さん」
浜面（※モニターの中の覆面男）『アッハイ、ここから浜面でいいんスか？じゃあまず一番最初に捕まった人をスタンバっておくわ』
フレンダ「あのー、基本この企画には不安しかないんだけどさ。人選大丈夫な訳？素人さんはどうなんだろう……？意外とノリノリでやってくれてんのかな？」
絹旗「さぁ？浜面の超引き運次第、といったところじゃないんですかね」
フレンダ「浜面って運良いんだっけ？ウチらの所に来てる以上、最悪の最悪ではないと思う訳だけどさ」
絹旗「お、来ましたよ第一のトラップの方が」
フレンダ「トラップでいいの？人によって解釈は自由だと思うけど、ベランダのシスターさんは罠的なものと認識して構わないの？怒られない？」
浜面『あ、そこで引っかかる感じで』
御坂『こう？こんな感じで？』
フレンダ「浜面の引き運スッゴ！？トップバッターがまさかの第三位！？」
絹旗「……正直私も超驚愕していますが、えっと、スカウトした際の経緯が書かれているメモが届いております」
フレンダ「いや経緯も何も！？一発目からこれってどんだけ運が偏ってる訳か！？」
絹旗「まぁまぁそれがそうでもなくてですね」
フレンダ「ん？どゆこと？」
絹旗「メモによりますと『誰かに声をかけようとマンション前で待機していたら常盤台の子がいた。おぉなんでこんなとこに？と思った』」
絹旗「『まぁ声かけても絶対に断られるだろうし、通り過ぎるのを待って別の子を探した』」
フレンダ「まともじゃんかスタッフ。あたしだってそうするわ」
絹旗「『と、思ったらまた戻って来て俺たちスタッフの前を通り過ぎた。道にでも迷ってんのかな？でも声はかけなかった』」
フレンダ「あれ……？雲行きが……あれ？」
絹旗「『――っていうのを10回ぐらい繰り返した時点で、スタッフのマッチョがこう言った――』」
絹旗「『”……あれ？あの子、段々とこっち近づいてきてないか……？”』」
フレンダ「心霊現象！？もう怖いわ！？」
絹旗「『流石に怖かったので企画の主旨を説明したら快くツンデレで応じてくれた』……だ、そうです」
フレンダ「ねぇこの企画DVDに焼いてくれない？メイキングから何から家で見たい訳」
絹旗「私もまさかシタッパーズが謎の心霊現象モドキに巻き込まれていたとは……！俄然超やる気が出て来ましたねっ！」
フレンダ「ツッコんだら負けなのか、負けても良いからツッコんだ方が良いのか……？」
絹旗「あー、じゃ現場の浜面ー？仕掛け人の方に超意気込みを聞いてもらえますかー？」
浜面『はい了解。んじゃトップバッターの子、何か一言コメントをどうぞ』
御坂『次代のメインヒロイン選別だからって気を抜かないわ！確定のためにも全力で――』
御坂『――で、でも勘違いしないでよねっ！？あたしはただこっちのシリーズも乗っ取りたいだけなんだからねっ！？』
フレンダ・絹旗「……」
フレンダ「……うん？つーん、あれ？今なんか新しい情報が入ってなかった、訳？」
絹旗「……こちらのシリーズまで毒牙に――まぁ超特に問題はありませんね。ガンガン背乗りしていきましょう」
フレンダ「聞きなさいよ話。今超電磁砲から『メインヒロイン選別』って恐ろしいワードが聞こえたんだけど……？」
絹旗「私も超初耳です。はまづらー？」
浜面『ちょっと通信状態が悪いみたいだぜ！あとで詳しく聞かせてくれよなっ！」
フレンダ「なんで勇者アニメ予告風よ」
絹旗「今だったら麦野にまでは話を上げません」
浜面『ごめんなさい優しい優しい絹旗さぁんっ！ついなんか流れでそうなったんですぅ！』
絹旗「まぁいいですけどね。バレて被害があるのは被験者の方か浜面ですし」
フレンダ「なんて可哀想なバイト店員（元）……！」
絹旗「ではそろそろ始めてみましょう、レッツ☆トライ！」
フレンダ「いやスタジオで言っても気づくタイミングは向こうだから超意味ない訳よね？」
フレンダ「あとここの設定きちんとしないさいよ！録画かと思ったらリアルタイムで話してるじゃない！？雑よ全体的に！？」
上条『――オイなんださっきからうるさいぞ。カラスでもケンカしてい』
御坂 ﾄﾞｷﾄﾞｷ
上条 ﾋﾟｼｬﾝｯ!!!
フレンダ「ノータイムで戸を閉めた！？」
絹旗「超いいですね！躊躇いの欠片もなかったところが高ポイントですよ！」
上条 ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬｯ､ｼｬｰｰｯ!!!
フレンダ「そして鍵かけた上にカーテンまで閉められて……なにこの超塩対応？第三位なんかやった訳？」
絹旗「まぁ知り合いでやらかしがあったのは確定ですね。では次の方どうぞ――」
御坂『なんでいつもいつもあたしだけアウェイだこの野郎ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ！？』
――ｽﾞｩﾝｯ!!!
フレンダ・絹旗「……」
絹旗「――はい、って訳で今回の企画超楽しみになりましたねっフレンダ！」
フレンダ「ですねっ絹旗さんっ！結局ギャグだからねっ！何の問題もない訳だし！」
――ニンゲン超観察バラエティ トーマリング その二
絹旗「と、いった風に進めていきますよー！超何の問題もありませんでしたからね！」
フレンダ「あんなサンダ○ぶっ放したのに、被害が浜面とバイト店員がアフロになっただけって……逆に怖いわ」
絹旗「では浜面！頑張って第二の刺客を向わせるのですヨ！」
フレンダ「何かもう最初のインパクトがデカくて『もうあと消化試合でいいんじゃない？』ってあたしの中のゴーストが囁く訳よ」
絹旗「あれを超える衝撃は中々ないですからね」
浜面『はいよー、じゃあ用意してもらえっかな？』
姫神（※巫女服装備）『任せてほしい』
フレンダ「おぉっと！また重いのが来た訳だな！？」
絹旗「――すいませんね巫女さん。そっちのバカと話がある訳だから、少し待っててもらえませんか？」
姫神『構わない。ほうれんそう。大事だよね』
フレンダ「オイ聞いてる訳かコラ？あ？」
浜面『俺は悪くないだろ今回も！？ただ忠実に命令に従ってそこら辺の子に声かけただけだぜ！？』
絹旗「……浜面が意外にも引きが強いのでは、という点を発見したのは良いことですが……うーん？」
フレンダ「だがしかし巫女服を着た人は流石にスルーしなさいよ！『あ、急なお買い物なんだな！』って特に深く考えずにね！」
姫神『酷い言われよう。けどこれは巫女服であって巫女服ではない』
絹旗「どっちですか」
姫神『くれた人は「魔法使いになりたい」と言ったらこれが来た。きっと日本の文化を履き違えている』
フレンダ「違うの？巫女さんって聖属性使えるんじゃない訳？」
絹旗「地域によっては性属性ですけどね。とあるジャンルに超限っては」
姫神『一緒一緒。私にとってはユニホームぐらい着こなしている』
フレンダ「……この子さ？外見だけ見るとアレなんだけど、中身は結局アレよね」
絹旗「全部代名詞でボカしていますが、言わんとする所は超分かります」
姫神『外見だけなら都市伝説。しかし喋らせると普通――そう。何故よく言われる私』
絹旗「まぁご本人のアイデンティティですからね。他人様に超迷惑かけているのでなければいいと思いますよ」
姫神『大事だよね。濃い個性』
フレンダ「……あんたらキャラ的に相性が良さげな雰囲気だけど……まぁいい訳。とにかくやってもらえんの？」
姫神『こう見えて死体のフリするのは得意』
絹旗「どうも見えませんが――では浜面用意お願いします』
浜面『あいあい、わっかりましたー』
フレンダ「なんか……あの子は悪くない、てか多分良い子なんだけどペース乱されて疲れる訳」
絹旗「私たちの周囲にはいないタイプ――っているじゃないですか、滝壺さん」
フレンダ「あの子よりか更に天然よりだと思う訳だけど……」
絹旗「なお今回もスタッフのメモが超あります。そこにはただ走り書きで一言――」
絹旗「『心霊現象かと思った』、とだけ」
フレンダ「もう適度に遊びへ走ってる訳よね？浜面を筆頭にシタッパーズってどうしてそんなに打たれ強い訳？」
上条『――つーかさっきから人の声して怖いんだよ！？人んチのベランダで大喜利でもしてんのか！？』
フレンダ・絹旗「大体合ってる」
姫神『……』
上条『……』
フレンダ「お、見つめ合ってる訳よ。てか片方は引っかかったままだから目線は分からないけども！」
絹旗「ぶわーっと広がった長い黒髪、そして日常には有り得ない赤白のコントラスト。私がもし被験者だったら超ダッシュで逃げますよ」
上条『――ってなんだよ姫神か。あービックリした』
フレンダ「リアクションが軽っ！？まるでこの手のトラブルに巻き込まれ慣れてるかのような！？」
絹旗「なんでしょうか、こう……浜面の運にも驚愕しましたが、バイト店員の妙な強かさを見せつけられているような……？」
姫神『姫神じゃない。私は都市伝説――』
上条『うん？』
姫神『都市伝説。その名も”アレなんだっけ？”』
上条『雑だわ！ネタやるためだけに不法侵入してくるんだったらもっとキャラ作り込んでから来いや！？』
姫神『実話系怪談と銘打って創作を売り込んでいる人たちがいるから。もう垣根がないっていうね』
上条『俺が幽霊だったらそいつらまず祟り殺してるわ』
絹旗「遭遇時よりもダメ出しのツッコミの方が声超張ってますよね」
フレンダ「こっちはこっで芸人気質……」
上条『まぁ分からんけど都市伝説さん、中入る？最近温かいけど二月は二月だしさ？』
姫神『お邪魔します』 ｶﾞﾁｬｯ
浜面『――以上、サーチ＆テイクインが正解……ッ！！！』
フレンダ「まぁね！知り合いが引っかかってたら中入れて事情聴取よね！普通は！」
絹旗「普通が嫌そうなのに超普通のパターンに落ち着いてしまいました」
――ニンゲン超観察バラエティ トーマリング その三
絹旗「はい、という感じでまだまだ残機は超ある訳ですが、どーにもこうグダグダ感がしてますよね」
フレンダ「まぁ……最初の第三位は良かった訳よね？『安定のオチ要因がトップバッター！？』っていう意味込めて」
フレンダ「ただ二回目の子が被験者と知り合いだった訳だしー？もっとサプラーイズ！が欲しかったかなー？」
浜面『……もしかして俺thisられてんの？』
フレンダ「スペルが超間違ってる。聞いた瞬間は通るけども」
絹旗「被験者のマンションですし、知り合いが通るというのはまぁ超あり得る話です。浜面に責任はないかと」
浜面『だ、だよなっ！』
絹旗「ただ正直なところ、このまま知り合いオンパレードだったら逆に冷めます」
絹旗「なので知り合いっぽくない選択肢はないんですかね？まぁないんだったらこのまま続行しますけど？」
浜面『それだったら丁度良いのかあるぜ！次はちょっと変わった子だ！』
フレンダ「へー？一応引き運で評価上がってんだから、下手打ったらまたリバースする訳だけど？」
浜面『俺を信じろ！さぁ出て来いや次の人……ッ！！！』
お掃除ロボ？『……』
フレンダ「あ、いいじゃない！黒くて円筒形で目がチカチカ点滅したりしててさ？」
フレンダ「こう学園都市ではいつも見る訳よねっ！何台か固まって行動してたり、コンビニ人のコンセントで充電してたりね！」
フレンダ「いつも路上を綺麗にしてくれる！正式名称分っかんないけどお掃除ロボットの子よね――」
フレンダ「――って、なんっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっでよ！？なんで！？だからどうして！？」
フレンダ「『あ、この子をドッキリ要員として誘ってみよう』って思ったのよこのアホ！？アホだった訳！？」
フレンダ「あんたにはまず人の定義を教え込むところからやり直さなきゃいけない訳か！？そこまで足りなかったの！？」
絹旗「計六行に渡るノリツッコミ流石ですフレンダ。ですがその認識は超間違いですよ？浜面はきちんとお仕事していますから」
フレンダ「なによ！？あんたあのアホの肩持とうって訳か！？」
絹旗「ではなく――自己紹介を」
ミョル子（※お掃除ロボ？）『あ、ちっす。この間はク○カードありがとー』
フレンダ「準レギュラーか！？最初期の浜面ドッキリのときにも居たし！その時もちょこっと居た記憶がなくはない！」
絹旗「どっかで見たボディだと思ったら超やっぱりですね」
浜面『声をかけたら意外にノリノリで？』
フレンダ「……ごめんね浜面？今のはあたしが全面的に悪かったわ、つーか発言は取り消したい訳なんだけども――」
フレンダ「――でも落ち着いた考えてほしい訳よ！この、なんていうか自立式ドラム缶体型の子をベランダに引っかけられるか！そういうところをね！」
絹旗「いいじゃないですか。そこは融通利かせてトライしてみましょうよ」
フレンダ「いやぁ……分譲マンションにありがちなプランターか灰皿にしか見えない訳……」
ミョル子『失礼だな。こう見えて高性能なんだぞー？』
絹旗「というか超流暢におしゃべりしてますしね。AIというよりは遠隔操作なんですかね？」
フレンダ「……てかその子さ、どうやってベランダまで上がるの？体重三桁な訳よね？」
ミョル子『飛べる飛べる。フワッと浮けるし、分割すれば高速飛行も可能だぜ』
絹旗「これ……もしかしてどこかの研究所から脱走した人型戦車さんなんですかね？だとしたら超面倒なのに足突っ込んでることに」
フレンダ「――はいっ！ってな訳で結局張り切ってトライして貰いたい訳ですね！浜面さんっ！」
浜面『全くその通りだぜ！何の変哲も無いお掃除ロボさん隊長機にはナイスなリアクションを引き出して貰いたいとも！』
絹旗「結局浜面は所詮浜面なんでしょうかねぇ。引きのプラマイが収支トントンって感じですし」
上条『――だから何やってんだよお前ら！？浜面っぽい声がさっきからしてるし、集会でもやってんのか！？』
フレンダ「お、出て来た訳。どんなリアクションするのかはちょっとだけ楽しみだったり？」
ミョル子『……』
上条『……』
絹旗「超考えてますね。視線が合っているのも想像ですが」
上条『えっと……充電、する？家庭用コンセントだったらあるよ？』
ミョル子『ううん。お構いなくー』 ｶﾞﾗｶﾞﾗｯ
上条『と言いつつ入って来んのな！まぁいいけどさ！』
フレンダ「普通に受け入れやがった訳！？なんだアイツ！？どんだけ懐が深い訳か……ッ！？」
絹旗「『ドッキリさせて笑うつもりが、仕組んだ側をドッキリさせている』……！超やりますね、浜面と交換してもいいぐらいです！」
浜面『勝手にトレードしようとしないでください！？俺にはもう帰るべき場所がないんですよ！』
フレンダ「それはあんたの普段の素行が悪かったって訳であってさ？……てかパンピーのくせにやる訳よね！」
――ニンゲン超観察バラエティ トーマリング その四
絹旗「はい、てな感じで雑に続いて私も超ビックリしています」
フレンダ「日本がアレな時に続けてていいものかどうか迷う訳だけど……」
絹旗「あと一ヶ月もすれば各国が超のたうち回って苦しんでいると私は推測しますが。クッソ舐めたことをホザいていられるのも今の内だけだと」
フレンダ「フラグ立てないで！？ならなかったら笑い話ですむけど、的中したら洒落にならないんだからねっ！？」
絹旗「時事ネタを適度に入れて『あぁあの時は……』と超感慨に浸るのもいいかと。てか今朝の一報では中東にまで行ってるって話ですからね」
フレンダ「ただのネタで終わってくれるのが一番嬉しい訳かー」
絹旗「バブルのときもですね、『公的資金で銀行救うなんてクレイジーだぜ！』と散々嗤われましたが、後にサブプライムがはじけたときも世界は全く同じ対応をしてましたしね」
絹旗「そして欧州意識高い系ドイツ銀行さんが、マネロンの後始末で超潰れそうになっています。超ざまぁです」
フレンダ「ねぇなんで絹旗は30年近い前のネタを知ってる訳？実年齢いくつ？」
絹旗「てな感じで我々は笑顔をお届けすべく超頑張りましょう！ねっ、フレンダ！」
フレンダ「お届け……うん、できてるかな？イジられて酷い目に遭うのはあたしか浜面な訳だけども！」
絹旗「さてさて引き続き愉快なバイト店員こと上条さんの『あのとき！別の人だったらどーなってた訳！？』をお送りしています」
フレンダ「やめて。あたしの真似なんだろうけど悪意を感じる」
絹旗「ラノベのタイトルというよりかは啓発系新書で超ありそうですけどね。さてここまでの感想は如何でしょうか？」
フレンダ「まー……アレだ。結局中々カチっとハマるのはない訳じゃない？」
絹旗「ハマる、ですか？」
フレンダ「そうそう。本当っていうか実際にあったのは最初のシスターちゃんなんでしょ？そこをこうアレコレ変えたって成立しなくない？」
絹旗「超思いっきり企画否定ですが、まぁ一理あるのは認めましょう」
フレンダ「日本語でも言うじゃない、『帯に短したすきに長し』ってさ？だから大抵こーゆーのは青い鳥探しであって、一番最初のがベストだよねって落ち着く訳だ」
絹旗「ですよねぇ。旧ダイエーホーク○の鳥メットも、今となっては一周回って超良いデザインじゃね？って評価もありますし」
フレンダ「ねぇ誰が知ってるの？そのまま置いたらカラス避けになりそうだったあのメットの話してたっけ？」
絹旗「成程。フレンダの意見は分かりました、ですが後まだ数名居るのでそっちを処理しないと」
フレンダ「あぁごめん！なんか水差すみたいな言い方したけど、一般論だからね一般論！例外もあるって訳だし！」
絹旗「もししもハマヅーラー？準備オッケーですかー？」
フレンダ「聞きなさいよ人の話を。拗ねてんの？……あぁいや違う訳か、何かあったら高速腹パンが飛んでくる訳だな！」
浜面『次の人の連れてきましたー。何か話しとく？』
絹旗「フレンダ曰く一番最初がベストらしいのですが、まぁ超消化試合的な意味で」
フレンダ「ちょっとー、やーめーてーよ！なんかこう感じ悪いじゃな――」
オルソラ『――いいや、わたくしも自分の身の程は弁えているのでございまして』
フレンダ「待って？超待ってくんない？これおかしい訳よね！？」
絹旗「お、どうかされましたかフレンダさん？」
フレンダ「無理じゃん！？これもう試合終了じゃん！あたしがヤローだったらこの人選ぶわ！つーか大体はね！」
浜面『いやいや、そうとは言い切れないぞ？駒場みたいに特殊な癖（へき）の人間は一定数いるから』
フレンダ「一部の例外を取り上げるのは反論になってない訳よ！『確率0.2%のガチャも一発で出す人がいる』ってのはね！」
フレンダ「てか、絹旗……？あんたまさか次にラスボス級の子が控えてるって知っててわざと……！？」
絹旗 ﾆﾔﾘ
フレンダ「前提からしておかしい訳よ！？一応あんた知らないって事になってんだから貫き通しなさいよ！？」
絹旗「どうですかねっ！シスターさんとしては負けていられないのではないでしょうか！？」
オルソラ『いやいやそんな勝ち負けなどないのでございますよ。ましてや私はいと高き御方にお仕えする身』
オルソラ『しかしながら時として女は度胸とも申しますれば、まぁ流れでそうなってしまったらそれはそれで神のお導きと言えなくもないかと存じますよ？』
フレンダ「あれ？草食動物っぽく見えて意外と肉食系なの？ガッツリ食い込んでくる気満々な訳？」
浜面『……いいなぁ、俺にも優しい年上のおねーさん欲しかったぜ……！』
絹旗「いるじゃないですが、麦野とか」
浜面『生ゴリラと腕相撲して勝てるのって人類にカウントしていいと思う？ちなみに俺はダメだって思う』
フレンダ「てか麦野もさぁ――歳だし、浜面も――歳だから、実は麦野の方が年下だったりする訳」
オルソラ『あー、分かるのでございます。実年齢よりも年嵩に見られてしまうんですよね』
浜面『いや、アンタの場合は俺たちよりも一まわ――ボグワァッ！？』
オルソラ『おや？どこからともかくスリコギが飛んで来たのでございますね！天罰でしょうか！』
絹旗「明らかに今リュックから取り出しましたね……加点10っと」
フレンダ「……まぁ麦野や絹旗イジってしばかれるよりは……うんっ！ご褒美ご褒美！」
浜面『……まぁいいから所定の位置、っつーか手すりに引っかかってくれよ』
上条『いやでも危なくないかな？部屋に入った状態からでいいんじゃないの？』
浜面『そうだけども。そしたら整合性がだな』
上条『あぁじゃあこうしようぜ？部屋に入るんじゃなくて、俺の籍に入るってのはどうかな？』
浜面『なんて？今なんて言った？』
上条『てかオルソラはな！とある事情で上半身が重いんだよ！詳しい事情は言えないけどアンバランスで我が侭なボディなんだよ！』
オルソラ『露骨なセクハラでございますねっ』
浜面『大将、頭大丈夫か？てかホンモノか？』
フレンダ「てか引っ込んでなさいよ被験者その一！『もうグダグダだけどその設定だけは死守しよう？』ってキモチはないの！？」
絹旗「これはこれでヤラセ感があって超イイ感じですよー」
フレンダ「オッケ分かった！あたし以外全員敵って訳ね！」
浜面『ほいじゃ、始めまーす。さん、にー、いちー――』
上条『――なんて今日は朝日がまぶしい日なんだ……ッ！』 ｷﾘｯ
フレンダ「カメラ止めなさい。あとさっさと鎖外しなさいよ！ダッシュであのアホ殴りに行かなきゃいけない訳だから！」
絹旗「あぁでは竹ノコ（bamboo saw）をどうぞ」
フレンダ「外す気ないな！」
上条『おやおや……でもおかしいな？学校から帰ってきたんだから、もう少しで日は暮れるのに』 ｷﾘﾘｯ
オルソラ『うーんお腹空いたんだよー、でございますよ』
上条『な、なんてこった！？ベランダに太陽が落ちてきてるじゃないか！？』」 ｷﾘﾘﾘｯ
フレンダ「ウルッサイわ！？上手い事言ったつもりでしょうけど、もっとこう、台詞を考えてきなさいよ！ただただ、寒いのよ！」
絹旗「エクセレン……ッ！！いいですよぉ気持ち悪いです！超気持ち悪いです！」
フレンダ「だからもう主旨がブレまくってんのよ！あんた一回でいいから言ってみなさいよ！この企画で何をしたいのかって！」
絹旗「『イジって遊ぼう私以外の誰かで』？」
フレンダ「まぁ確かにその意図であれば一貫してる訳だけども！ただあたしの中での絹旗好感度はタダ下がりよねっ！」
御坂『ちょっと待ってくれないかな？気持ち悪い？え？キモ格好良いの間違いじゃないの？』
フレンダ「終わった人でしょ！？オチ要因なのに珍しくトップを飾れたんだからハケてハケて！」
絹旗「フレンダ超ツッコんでますよね。ノド大丈夫ですか？」
フレンダ「お陰様でねって訳よ！あぁホラ、ツッコミがあたし一人しか機能してないんでね！」
――ニンゲン超観察バラエティ トーマリング その五
絹旗「集団で風邪でも引いたのか、と錯覚するような超寒い回は終わりましたが、フレンダさん？」
フレンダ「……」
絹旗「と、このように解説のフレンダがノドをツッコミでやられた上、待遇改善を要求してボイコットしております。反抗期なんですかね」
絹旗「まぁこんな事もあろうかと鎖で繋いであるんですけどね」
フレンダ「……！」
絹旗「口パクで『カニ！大隈！お前のカーチャン麦野！』と言っていますね。あとで超チクっておきましょうか」
絹旗「それではしばらく私が司会進行を超務め、ボケがダダ流れになるでしょうがお気になさらず。では現場のハマッヅラー？」
浜面『人を怪人かプリッキュア○の発音で呼ぶんじゃねぇよドーゾ』
絹旗「現場どうです？次の人のスタンバイはできましたか？」
浜面『あぁうんこっちは問題ねぇよ。つーかご本人さま乗り気でゲフゥッ！？』
絹旗「……浜面？もしもし？」
バードウェイ『――あぁすまないな。この覚えの悪い男は（物理的な意味で）眠っているよ』
絹旗・フレンダ「……」
バードウェイ『なんだね。私の顔に何か？』
絹旗「た」
バードウェイ『た？』
絹旗「――ターイム！」
バードウェイ『どういうシステムだよ。まぁいいが、手早く頼むよ』
絹旗「あぁすいません超すいませんねっ！今ジャッジで話合いますんで――ってフレンダ黙ってる場合じゃありませんよ！なんか言ってください！」
フレンダ「……まぁ緊急事態だしいいけどさ。これってアレよね？ダメなヤツよね？条例とかに引っかかる子よね？」
絹旗「あのアホは加減を……！普段フレメアを見慣れてるからこんな事に！」
フレンダ「あとで詳しく聞かせてくれるかな？場合によっては浜面がとても遠くて静かなところへ旅立つ訳だけど」
絹旗「これはちょっと、ですよね？法的な意味で」
フレンダ「もっとこう中間を選びなさいよアホ浜面！なんでこう色々厳しいご時世なのにチャレンジするのよ！そのスピリッツは評価するけど！」
絹旗「するんですか」
フレンダ「あぁいやしない訳だけど結局ね！常識ないない思ってたけどここまでとは！」
バードウェイ『おい早くしてくれないか？私だって暇じゃあないんだよ』
絹旗「超すいませんね。なんかこう書類に不備があったのかなー、なかったのかなー、って感じでして」
バードウェイ『書類書いた憶えがないんだが。ていうか前に見たアホに頼まれて参加しただけだ、他意はない』
フレンダ「あー……うん、アレな訳ね。フラグ構築は既に終了してる訳ってことかー。あー、業が深い訳ー」
絹旗「ですねー……あ、閃きました！あ、じゃあこうしましょう！
バードウェイ『なんだ？スタンバイしていいのかな？』
絹旗「あなたはエルフって事なんで大丈夫です！」
バードウェイ『頭オカシイと思われるわ！？無断で人の種族を捏造するなよ！？何様だ貴様は！？』
絹旗「いやでも念のためですよ？念のため、っていうか100と12歳、合計112歳って事で超合ってますよね？」
バードウェイ『下二桁だな？偶然にも全体の66%は正解しているが、実質的には大ハズレだ』
バードウェイ『てゆうかこのマッドな街でこんな若い100歳越えがいたら拉致られて実験材料にされるわ！』
絹旗「絶対ないか、と言われれば『昔そんな仕事もしましたっけ？』で返ってくるのが私たちのクオリティ！」
フレンダ「ちょっと何言ってるのか分からない訳よね。超電磁砲とトラブったときにあった、かな？」
絹旗「では視点を変えましょう。バイト店員こと上条ナントカさんとは同い年で」
バードウェイ『あんな老けた12歳は……あぁいや日本人は若く見えるから、オランダ辺りへ行けば、年寄りは勘違いするかもしれないが……』
絹旗「では次善の策として実は兄妹だった、である程度フォローできるのではないでしょうか？」
バードウェイ『誰に？さっきから誰に対して気を遣っているんだ？』
絹旗「あぁ超ご心配なく！『でも実は血の繋がりはなかった！』って設定であれば、最終的には問題ないかと！」
バードウェイ『それ兄妹としての条件満たしてないよな？血の繋がりがないのって兄妹ですらなく、ただの他人だもんな？』
フレンダ「――まぁ、待つ訳よ、絹旗」 ﾎﾟﾝ
絹旗「ヌレンダ……」
フレンダ「それなんか久しぶりに言われて懐かしいけど！そうじゃなくってあたしらが悩んだって仕方がない訳、って言いたい訳よ！」
絹旗「いやですが。守備範囲が全盛期のイチロ○かピ○並と称されているんですよ！？」
上条『――いやピ○は足が早い選手であって守備はまぁ普通であってさ』
フレンダ「オッサンは引っ込んでなさいよ！数十年前のネタを出して誰が喜ぶか分からないオッサンはね！」
フレンダ「……違うのよ絹旗。あたしが言いたかったのはね」
絹旗「『まぁ最悪児×案件でシリーズがボツになっても、もう一つのシリーズで出られるからいっかな』、ですか……！流石フレンダ！」
フレンダ「言ってない。あたしそこまでキツいことは言ってない訳」
絹旗「ならば超仕方がありませんね。フレンダそこまで言うんだったら、フレンダが言うんだったら！」
フレンダ「ねぇ絹旗？アンタあたしに全責任おっ被せようとしてる訳よね？絶対そうよね？」
絹旗「ではまぁこう、えっと小さめの方！張り切って位置についてください！」
バードウェイ『思いっきり出鼻を挫かれたんだが――まぁ任せてくれ。私こと真のヒロイン決定戦に出る機会さえ作ればこんなもの！』
フレンダ「あ、その設定まだ続いてんだ。てか浜面どんだけフカシてんのよ」
絹旗「そして真に受ける方もどうかなと超思いますが」
ｶﾁｬｯ､ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ
フレンダ「お？速いペースで出て来た訳」
上条『――せめて合法になってから出直してきなさい……ッ！！！』
フレンダ「いや違う訳。まぁあたしらが問題視してたのもそこだけど、何か違う。そうじゃない」
絹旗「アウツですよー。てか今日登場された方たちはお一人を除いて悉くアウツです」
絹旗「ただまぁ未成年と言いますか、青少年には青少年の縛り兼特権が超ありまして。『両者共にアウトならセーフじゃね？』的な？」
オルソラ「――あらあら。それではそのお一人というのを詳しくお聞かせくださいませ」
絹旗「こいつ――一瞬で私の背後に……ッ！？」
バードウェイ『人を呼んでおいて超能力バトルごっこしてるんじゃない。私も混ぜろ』
――休憩時間
マッチョ「マ゛ッ」 ｽｯ
フレンダ「……あぁうんありがとう……コンビニから急遽買って来たと思われる、スリムタイプのど飴どうも」
絹旗「ガムと同じ棚だから間違うんですよね。レジ持っていった後に気づいて、まぁいいか的な」
フレンダ「気遣い自体は嬉しい訳よ？まぁ嬉しいは嬉しいんだけど……これ渡してくるって事は、まだあたしの喉を酷使させるって事よね？」
絹旗「超大切にしないといけませんよ！今回はツッコミ役がボケ成分過多になってますからね！」
フレンダ「いつか復讐してやる……！てか今何なの？休憩？」
絹旗「一応名目上はそうなっています。浜面とも連絡は切ってありますし」
フレンダ「じゃあちょっとお手洗い行きたい訳なんだけど」
絹旗「じゃあ今カメラ回しますね？」
フレンダ「何の用途に使うつもりよ！？あたしが言うのもなんなんだけど需要は皆無じゃないの！？」
絹旗「むしろシタッパーズに居たら超ぐーぱんしますけど」
フレンダ「響きは可愛いのに人体を貫く超必殺技……！」
絹旗「あ、喉が渇いたらジュースもこちらに。インフルのシーズン」
フレンダ「罠だな！あんたあたしへ対して何重にも罠張って何するつもりよ！？」
絹旗「冗談はともかく――さて、ここからが本当の戦いです……ッ！」
フレンダ「なにその打ち切りになったマンガ風呼び込み」
絹旗「いや実はですね、この企画は某バイト店員へのドッキリと超同時進行でダブル人間観察を仕掛けておりまして」
フレンダ「あー……ある訳よね。『ノリノリで準備してたドッキリ仕掛け人が逆ドッキリに！』的な」
絹旗「ああいうのは基本ヤオだとは思いますが、ウチは超ガチでお送りしています」
フレンダ「可哀想な被験者その二……っていうかもうここまでの話の流れで誰がターゲット面（づら）か分かる訳だ！」
絹旗「では浜面改めタゲ面さんへのドッキリはこちら――『俺がこんなにモテる訳がない！？』」
フレンダ「あー、うん、最近どの業界にもありがちなタイトルで中身の95%分かるヤツよね！安心設定！」
絹旗「ググってもいませんが、確実に薄い本で実在するタイトルですが……さて、中身は実に簡単！浜面にモテ期が来たらどう反応するのかっ！？」
フレンダ「やだ超楽しい！今日初めて心の底からあたし笑えてる！」
絹旗「人のことを散々怖れてるだの病んでるという割りに、フレンダもそれなりだと思いますが」
絹旗「まぁルールは至って簡単です。私が振ったしょーもない企画の最中、タゲ面さんに次々の刺客が現れ、あれやこれやと超誘惑します」
フレンダ「しょーもないって自覚はあった訳か」
絹旗「果たしてタゲ面は誘惑に耐えることができるのか！？それとも職務に忠実で評価を改めざるを得ないのでしょうか！？」
フレンダ「正直、素行が問題で『暗部』まで落ちてきた若オッサンが、どれだけ真面目なのかって興味はあったのよねー」
絹旗「実は私もそうです。浜面ぐらいそこそこ器用でコミュニケーションも取れるのに、なんで？って感じですよね」
フレンダ「……えっとね、一応聞く訳だけど罰ゲームってあんの？」
絹旗「そりゃ当然あった方が緊張感が超出るでしょうね」
フレンダ「いや浜面知らないんだから緊張感も何もないでしょ！？むしろあるのはあたしらだけだしさ！？」
絹旗「ではスリーアウト制にしません？丁度ドッキリも三つありますし、全部ダメって事は流石にないでしょうから」
フレンダ「そう、ね？流石に浜面でも三連続はない、わよね？浜面でもね？」
絹旗「なお全部アウトった場合には、『暗部』よりも深いところに堕ちて貰いましょう」
フレンダ「なにそれ怖いどこよ！？学園都市にはこれ以下の魔窟があった訳！？」
絹旗「一説には闇よりも昏（くら）くて血の流れよりも紅（あか）い場所だ、とだけ」
フレンダ「スレイヤー○よね？復活ありがとう神○先生！」
絹旗「まぁ私が軽めにぐーぱんちで殴って感じでいいでしょう。超ご褒美ですしね」
フレンダ「……あんた、ホンットに気ぃつけなさいよ？いつか能力ジャマーが一般化されたらゲコクジョーされる訳だからね？」
絹旗「――フッ、能力の大小だけが超全てだとは思わないことですよ」
フレンダ「まぁそうなんだけどね。あたしも微妙な能力で頑張ってるっちゃ頑張ってる訳」
絹旗「ともあれ今は浜面ですが――動画スタンバイできました？なら再生お願いしますよ」
フレンダ「実はこっちの方がちょっと楽しみだったり……！」
浜面（隠し撮り）『――って事でカメラ班はこっちで、部屋で待機する班はあっち』
シタッパーズA『浜面さん仕切り上手いっすね。あ、それとも前にもこんなのあったんすか？』
浜面（隠し撮り）『どんな状況だよそれ。俺も初めてだっつーの』
シタッパーズA『の、わりには手慣れ感じっすけど。まさかエロ動画売って捌いてたとか？』
浜面（隠し撮り）『……よしお前！よく考えてみろ！学園都市は何の街だ！？』
シタッパーズA『科学最先端の能力ヒエラルキー中世暗黒都市』
浜面（隠し撮り）『だよねっ！だから男も女のも関係なく、強い人は強いよなっ！俺らの上司のように！』
シタッパーズA『あー……そうっすよねぇ』
浜面（隠し撮り）『そんな上手い話があったら乗っかりたい……！消し炭にされなきゃ一回ぐらいは……！』
シタッパーズA『麦野さんはダメっす。あの人は俺らと住んでる次元が違うっすわ』
浜面（隠し撮り）『そう、か？話してみりゃみんな良い子ばっかだぜ？』
シタッパーズA『えー……マジっすか？信じられないっすよ』
浜面（隠し撮り）『まぁそこはな？こう仕事を着実に重ねて信頼を受けた結果っていうか？』
ﾋﾟｯ
フレンダ「タゲ面が調子ぶっこいてんのが気に食わない訳なんだけど」
絹旗「私も超同感です。このまま処刑したいぐらいです」
フレンダ「や、浜面がある程度役に立ってんのは否定しない訳よ？車パクったり鍵開けたりってのはね」
絹旗「まぁ私も身分証用意して貰ったり超B級映画に付き合わせたりしてますしね」
フレンダ「ただ別にさ？『浜面じゃなきゃダメなの！』って案件は、うん。今のところはないって訳よね」
絹旗「そもそもそういうオンリーワン的な人材はここまで堕ちてきませんしね。どっかのチームに最初から能力ありきで加わっていたり」
フレンダ「悪くはない訳だけどさぁ。チーマー気取りでケンカも人数頼みでボコるようなチキンなのよねぇ」
絹旗「もしかしたら大化けするかもですが、ま、無能力者では厳しいでしょう――では、続きです」
ﾋﾟｯ
シタッパーズA『マジっすか浜面さん、いやHAMADURAさん半端ねぇっす！』
浜面（隠し撮り）『なんで言い直したの？俺の名前は浜面だぜ？』
シタッパーズA『ささどうぞHAMADURAさん！ガムでも！』
浜面（隠し撮り）『あ、サンキュ』
ﾋﾟｯ
絹旗「――はいワンアウト！タゲ面（人生）ゲームセットまであとツーアウトですよ！」
フレンダ「判定厳しっ！？80年代の読売ジャイアン×のホーム試合よりもアンパイアが不自然な訳！？」
絹旗「ほぼ伏せ字が仕事をしていませんが、裏金10億5千万送るチームが何言っても信用はされないと超思います」
絹旗「というかいけませんねー、えぇ超いけませんとも。仕事中に毒を盛られたらどうするんですか……ッ！？」
フレンダ「浜面に毒盛って誰が得する訳？いや浜面に価値が無いって話じゃなくて、今時の日本でそんな遠回しな方法で殺る意味が……」
絹旗「もしくは媚薬だったどうするんですか！？」
フレンダ「うん、もっと別な意味で誰も得をしない訳よね。もしくは浜面の死期が近づくだけで」
絹旗「まぁまぁでももっと長い目で見ましょうよ？浜面ですしきっと挽回してくれるはず！」
フレンダ「いや別にあたしは浜面がどうなろうと楽しいだけな訳だけど。ただあんま非人道的なのはちょっと引くってだけで」
ﾋﾟｯ
浜面（隠し撮り）『でもまぁお前らも頑張んないといけないぜ？俺も出来ればフォローしてやりてぇんだが、いつもいるとは限らないからな？』
シタッパーズA『ちっ！浜面さんお世話になるっす！』
浜面（隠し撮り）『てかお前はなんでこんな仕事やってんだ？』
シタッパーズA『警官殺しっす』
浜面（隠し撮り）『……ごめん。今なんて言ったの？』
シタッパーズA『ギャングの用心棒やってたら、ついイラッときたんで。あ、外での話っすよ？』
浜面（隠し撮り）『……ここでは何やったんです？』
シタッパーズA『前のツテで脱法っぽいドラッグを少しだけ。そしたら捕まったっすわ』
浜面（隠し撮り）『そ、そうなのー？へー、ヤンチャしてたんだねー！』
シタッパーズA『浜面さんは？俺なんかと違って凄いっすよね！』
浜面（隠し撮り）『ま、まぁな！こう見えても一時期は100人を超えるスキ――』
シタッパーズA『あぁそういや噂で聞いたんすけど、スキルアウトでブイブイ言わせてたヤツ知りません？』
浜面（隠し撮り）『話してる最中だろ。チーム名はなんて？』
シタッパーズA『忘れたんすけど、なんか第三位の母親をぶっ殺そうとしたとかなんとか、ダチが言ってたっす』
浜面（隠し撮り）『へ、へー！そうなんだ！怖いね！』
シタッパーズA『怖いっすよね。麦野さんみたいな感じなんすよね？そんな相手のカーチャンに手ぇ出すなんて』
浜面（隠し撮り）『あー……うんまぁ、アレだよな！きっと彼らにも事情があったんだにょ！』
シタッパーズA『にょ？』
浜面（隠し撮り）『噛んだだけだよ！』
シタッパーズA『で、浜面さんは何したんすか？』
浜面（隠し撮り）『……俺か。俺はそうだな――』
浜面（隠し撮り）『――そう、アレは昔々、世紀末覇者HAMADURAと呼ばれてたときの話』
ﾋﾟｯ
絹旗・フレンダ「浜面、アウトー」
絹旗「何かもうフォローできないぐらいに超ダメ人間ですね」
フレンダ「あたしは続きが知りたい。何をどうやったら浜面が世紀末を覇者できる訳？」
絹旗「あのアホ以外全滅すれば、まぁ『地球最強の男！』って肩書きはゲットできますけどね。ただ超自慢できる相手もいません」
フレンダ「てか浜面がそんなアホな襲撃かけてた方が驚きだわ。何考えてる訳よ」
絹旗「麦野が聞いたら超喜ぶでしょうね。あぁ余談ですが、シタッパーズAくんはホンモノの半グレです」
フレンダ「うん、なんかそれは雰囲気で知ってた。大抵のヤツって笑っても目の奥が全然笑ってない訳よね」
絹旗「我々もうら若い女性なので超注意してますけどね。そういった意味で浜面はセーフティな相手ですが」
フレンダ「別名ヘタレとも言う訳」
絹旗「――さて！浜面の命のローソクもあと一本分となりました！超楽しみですねっ！」
フレンダ「うん、あんたが浜面を追い込みにかかってるってのは分かった訳」
絹旗「最後のトラップは超厳しいですよー？てか私が男だったら絶対に引っかかりますもん」
フレンダ「なんて可哀想な浜面――でも、ないな。別に浜面だったらいい訳」
ﾋﾟｯ
浜面（隠し撮り）『――で、最後に全裸神拳・癖掌波で宿命のライバル、カ・ミジョーを打ち破ったのだった……ッ！！！』
シタッパーズA『全裸神拳が楽しそうなのでリピートありっすか？超面白いっす！』
浜面（隠し撮り）『……けどあの戦いで体を酷使したせいで、俺の能力は全盛期の1%ぐらいにしか戻っていない！』
シタッパーズA『凄いっす！セブド○の第七じゃないっすか！』
浜面（隠し撮り）『ただ……よくよく考えてみれば、仕組まれた戦いじゃないのか、って今は疑ってんだよ』
シタッパーズA『誰に？何をっすか？』
浜面（隠し撮り）『カ・ミジョー・トーマ――トーマって十回言ってみてくれ』
シタッパーズA『……とうまとうまとうまとうまとうまとうまとうまとうまとうまとうま……』
浜面（隠し撮り）『そのまま予測変換しろ……ッ！』
シタッパーズA『トウマと馬痘間桐間桐間桐間桐間桐間桐間――間桐！？』
浜面（隠し撮り）『――そう！聖杯戦争の悪いワカメだったんだよ……ッ！！！』
ﾋﾟｯ
絹旗「超すいません。ぶっ殺してきます」
フレンダ「早まらないで絹旗！なんかちょっと楽しくなってきたから最期まで見てから判断しましょう！」
絹旗「何をどうやったら世紀末から聖杯戦争の話にリンクさせらるのか……そういった意味では超恐ろしいかもですが」
ﾋﾟｯ
浜面（隠し撮り）『てかあんまダベってないで声かけしようぜ？俺らは信頼度がゼロなんだから、まずはそこからコツコツと』
女子高生『あのー、すいません？浜面さん、じゃないですか？』
浜面（隠し撮り）『って誰？なんで俺の名前知ってんの？』
女子高生『あぁやっぱりそうだ！わたしですよ！前に助けてもらった！』
浜面（隠し撮り）『――あー、うん憶えてる憶えてる！名前は確か教えて貰ってなかったけど、助けたよな！前に！』
女子高生『ですねっ！』
シタッパーズA『おぉ流石は世紀末覇者っすね！女の子にもモテモテっすか！』
浜面（隠し撮り）『いやそんなことないですよねっ！ただ普段の行いが良かったってだけですからねっ！』
女子高生『ほんで何やってんですかー？暇だったらちょっと遊びません？』
浜面（隠し撮り）『へ？俺と？』
女子高生『お礼も兼ねて色々しちゃいますよー？』 ﾁﾗｯ
浜面（隠し撮り）『ブフゥッ！？』
シタッパーズA『汚いっすよ浜面さん』
浜面（隠し撮り）『い、いやでもちょっと見えたし！屈むと淡い緑色のが！』
女子高生『ねーねいいでしょー？行きましょーよー？ねー？』
浜面（隠し撮り）『い、いまちょっと仕事をだな』
シタッパーズA『あぁ行ってきたらどうっすか？ここは俺が見てますんで』
浜面（隠し撮り）『け、けどさ！』
シタッパーズA『あとはフレンダさん搬入待ちですし、殆どの子集まってますから一時間ぐらいだったらいなくっても余裕っすわ』
女子高生『ねー？いいですよねー？』 ｸﾞｯ
浜面（隠し撮り）『あ、当たって……うんっ！じゃ、じゃあお言葉に甘え――』
女子高生『やたっ！さっ、あそこの個室で休憩できるゴージャスな場所に行きま――』
浜面（隠し撮り）『――と思ったけども！一瞬だけね！すぐリカバリするんたぜ俺は！』
浜面（隠し撮り）『ごめんな！俺たちは今仕事真っ最中だから抜ける訳にはいかないんだよ！だから本当にごめん！』
女子高生『えーっ？』
浜面（隠し撮り）『あと君も自分を安く売らないの！女の子なんだからね！』
女子高生『うわムカツク。もういいし！』
浜面（隠し撮り）『……あぁ行っちまったな、勿体ねー……どした？』
シタッパーズA『いや、見直したわ浜面』
浜面（隠し撮り）『今までどう思ってたお前？』
ﾋﾟｯ
絹旗「――チッ。超予想外でしたね、まさかの浜面！最後の最後で踏みとどまるとは！」
絹旗「あんま言いたくないんですが、手慣れたビッチをわざわざ雇ったのに！いつもこんな爛れたのばっか書いてんですかねっ！？」
フレンダ「……」
絹旗「折角あの男が好きそうな巨乳に依頼したというのに！……あぁいやでも、人間性は最後で踏みとどまるタイプ？」
フレンダ「……絹旗ごめんね？これって巻き戻して見たりはできる訳？」
絹旗「はい？あぁそれは勿論動画ですし、半日ぐらい前のですからできますけど。なんですか、もう一回見たいんですか？」
フレンダ「ちょっと……多分あたしの気のせいだと思う訳なんだけどさ？気になった箇所があって」
絹旗「では超リピートしてみましょうか。どこです？」
フレンダ「浜面がお持ち帰りされそうになった直前で」
絹旗「了解です」 ﾋﾟｯ
浜面（動画）『あ、当たって……うんっ！じゃ、じゃあお言葉に甘え――』
女子高生（動画）『やたっ！さっ、あそこの個室で休憩できるゴージャスな場所に行きま――』
浜面（動画）『――と思ったけども！一瞬だけね！すぐリカバリするんたぜ俺は！』
フレンダ「――はいストップ！ここで停めて！」
絹旗「あぁはい停めましたけど……何かおかしいですかね？」
フレンダ「……ズームとかってできんの？したまま再生は？」
絹旗「両方とも可能ですよ。どこをしましょうか？む
フレンダ「ここ、ここら辺をズームしたまま、スローでもう一回再生してもらえる……？」
絹旗「やりますけど……ぽちっとな」 ﾋﾟｯ
浜面（スロー再生）『――うーんーっ！じゃー、じゃーあーおー言こーとーばーにー、あーまーえーてー――』
フレンダ「ストップ！」
絹旗「はい。このシーンに何か？」
フレンダ「……見る訳、ここ。この雑居ビルの間を……ッ！！！」
絹旗「間って……あぁ誰かいますね。まぁ別に誰かいてもおかしくはな」
滝壺『………………』 ｼﾞｰｯ
絹旗・フレンダ「……」
絹旗「……見て、ますよね。ジーッと、何の感情もなく」
フレンダ「――よっし絹旗！そろそろ休憩も終わりって訳よね！」
絹旗「え、えぇまぁそうですけど」
フレンダ「まだ確かもう一人残ってる訳よね！？よーし頑張っちゃう訳よー！どんな人が出てくるのか楽しみ！超楽しみよねっ！」
絹旗「で、ですよねっ！前向きに！何もこれといってしなかった休憩は終わりで、続きをしましょうか！何も見なかったですし！」
――ニンゲン超観察バラエティ トーマリング ラスト
絹旗「――はい、という訳で最後ですね！なんだかんだで途中ホラーに超ニアミスしましたけど！」
フレンダ「見てない。あたし何も見てない訳」
絹旗「さっさと終わらせて超帰りたいと思います！できれは人気の多い道を通って！」
シタッパーズA『あのー、サーセン報告っす』
絹旗「どうしましたか、というか浜面が進行してたんじゃ？」
シタッパーズA『いやそれがいないっすわ。休憩時間始まる前にフラっとどっか行っちゃったみたいで』
絹旗・フレンダ「……」
シタッパーズA『なんか直前に「滝壺が見切れる」とか、ワッケわかんないことも言ってたんすわ。どうします？探すっすか？』
絹旗「帰った……うん、帰ったんでしょうね、きっと。『塾があるから』って前に言ってた気がしないでもないで」
シタッパーズA『てかあとブイだけですし、いなくてもいいと思うんすけど』
絹旗「じゃあそれでお願いします。決して逆鱗には超触れない方向で」
フレンダ「ブイ？最後の人なのに録画なの？」
絹旗「諸事情によりそうなっています。では現場は撤収しつつ、我々も軽く流したら帰りましょうか」
ﾋﾟｯ
浜面（録画）『あー撮れてる？オッケー？』
絹旗（録画）『超大丈夫ですよ。作業続けてください』
浜面（録画）『んじゃここに置けばいいんだよな？……落ちたらどうしよう』
絹旗（録画）『一応ハーネスもつけてますし、少しお腹が痛いぐらいですむんじゃないでしょうか』
浜面（録画）『いやいいんだけど俺は。よいこいしょっと』 ﾄﾞﾝｯ
フレンダ（録画）『……』
フレンダ「ちょぉおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっと待った！つーか待ちなさい！？なにこれ！？これ何よ！？」
フレンダ「なんで意識のないあたしが登場させてくれてんのよ！？」
フレンダ「あぁこれか！最初の方で不自然なお腹の痛みがあったのはベランダの手すりに引っかけられてた痛みって訳か！？」
絹旗「えぇまぁフレンダを搬送する際、知らない間に出てたら超面白いかなって」
フレンダ「そりゃ面白いか面白くないかで言ったら面白いけども！いや違うわ！論点そこじゃない訳だ！」
フレンダ「あたしの了解取りなさいよ、せめて！？最低でも事前に教えておきなさいよ！」
絹旗「いや教えたらドッキリにならないじゃないですか、何言ってんです？」
フレンダ「あぁもう……！本当に麦野の悪い影響が絹旗にまで……！」
絹旗「まぁ続きを見ましょう。誓って変なことはしていませんから超安心してくださいな」
フレンダ「今までの行動で何も信用できない訳」
上条『あれ……？ベランダに何か……？』
フレンダ（録画）『……』
上条『――って金髪！？女の子！？……おい、何やってんだよ。おい！』 ﾕｻﾕｻ
フレンダ（録画）『……』
上条『……』 ﾍﾟﾗｯ
フレンダ「待って！？なんでこの人スカートめくってる訳か！？」
絹旗「念のため性別を確認したのではないかと。てか最近フリフリを着た男の娘トラップも多いですし」
上条『……』 ﾊﾟｼｬｯ､ﾋﾟﾛﾘﾛﾘｰﾝ
フレンダ「なんで撮ったの？もう殺して良くない？」
絹旗「まだ面白いですよ！最後まで見ないと！」
上条『うーん………………まぁ、アリか。よいしょっと』 ｸﾞｯ
絹旗「――はい、っていう訳で今回の企画は超終わりとなります！人間性が露わになりましたね！」
フレンダ「待って！？あたしこのあと何された訳！？怖い怖い怖い怖いっ！？」
絹旗「いや別に何もされる訳ないじゃないですか。ベランダの柵に引っかかっていたら超危ないので、回収しただけと思いますよ」
絹旗「――多分！」
フレンダ「まず鎖外してくれない？リベンジするかどうかは後から考えるからさぁ早く！」
絹旗「ではまたいつか！誰かの人間性が問われる際に超お合いしましょう！さよならー！」
フレンダ「いや流石にスルーしない訳よ！あたしだって怒るときは怒――」
ﾋﾟｯ、ｻﾞｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｯ……
――とある世界
ステイル「――ただの学生が首を突っ込んでくるんじゃないよ。僕たちの仕事が増えるだけだ」
上条「首を突っ込むも何も。大勢で一人を追い回してる側が正しい訳ねぇだろボケ！誰だって横やり入れるわ！」
神裂「……弁えなさい。何の力持たない只人が踏み入れていい領域ではありませんよ」
上条「力がなければ他人を守っちゃいけないのか？……ふざけんな。確かに俺は何もない！でもな！」
上条「だったらその力を持ってるお前が！ただの学生相手にイキがってるお前らは力を持ってるんだろう！？」
上条「向ける相手は俺で良いのかよ！？お前らが戦うべき相手はもっと他にいるんじゃないのか！？」
神裂「っ！」
ステイル「――神裂。ただの綺麗事だ、聞く価値なんてないよ」
上条「綺麗事すら言えないヤツが、誰から誰を守るって？この子を傷付ける相手に荷担してる時点で負けっぱなしなんだよ、お前ら」
ステイル「……そうか。じゃあここからは言葉じゃなく別の対話と行こうじゃないか。君みたいな素人を殺すつもりはないが――」
ステイル「――死んでも、恨まないでくれよ？」
上条「上等……そっちのあんたも同じなのかよ？」
神裂「……えぇ残念ながら。この方法が現在でのベストなのに代わりはありませんから」
上条「そっか――じゃ、行くぜ！」
御坂「オッケー分かったわ！それじゃポニテを相手にすればいいのね？」
インデックス「あぁ聖人相手には厳しいかもなんだよ。天草式の術式は私が無効化するけど、身体的なあどばんてーじがねー」
ミョル子『なら回避不可能の範囲攻撃でゴリ押しすればいいじゃね？よーしマハジオン○だぜ』
バードウェイ「電気同士で同士討ちの心配もないし、いいタッグだな。ならロン毛神父は私が担当しよう、ギッタンギッタンに完封して泣かせてやる」
オルソラ「ルーン無効化のアドバイスであれば、僭越ながらわたくしが務めさせて頂きます」
フレンダ「なら二つの遊撃はあたしがする訳。炎能力者ってサンプル多い分、かち合うのも多いのよねー」
姫神「なら私は応援している。がんばれー。負けるなー。力のかぎーりー生きていーくー」
ステイル「待ってくれないかな？違うよね？なんかこれ違くないかな？」
神裂「多い、ですよね明らかに？」
上条「うん？違うって何が？」
ステイル「いや多いだろ！？こんなにいなかったよな！？」
上条「そうか？ただ俺はベランダに引っかかってたインデックスとビリビリと姫神とミョル子とオルソラとバードウェイとフレンダを保護しただけだよ？」
ステイル「そんなに広くなかったよね？あのベランダってフトン一つ干すのが精一杯だよね？」
上条「よしかかって来い！この面子だったら大抵の相手には完封かゴリ押しで解決してみせるぜ！」
ステイル「それ主人公の台詞違う」
−とある魔術と科学の禁書目録と超電磁砲と魔法少女と雷神之鎚と降臨女神と魔術結社とヌレンダ 終−