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Clock(trial)

上条「異世界に消えたHAMADURAを探せ!」

 
※このSSに登場する内容はHAMADURAに全責任があります


――夢の中?

ネフテュス『――起きるのですしょうもないDTよ。目を覚ますのです』

娘々『さっさと起きろよハマ友その二』

上条「第一声からご機嫌にケンカ売ってくれるじゃねぇかこのアマ。最近はとみに厳しくなってきたけども!俺には男女平等パンチがあるってことを忘れるな!」

ネフテュス『すぐ暴力に訴える人って……』

娘々『訴えるとこに訴えればマズいんだぜ?』

上条「――って浜面が前に言ってました。俺の意見じゃないです。神に誓って」

ネフテュス『堂々と嘘を吐いているような、ハマヅラだったら酔った勢いで言いそうな気も』

娘々『私ら神様相手に吹っかけるじゃねぇか少年。気に入った!見×き一回しょうがないにゃあ!』

上条「やめろ。俺の浜面のチンピラ友達、略してピラ友と一緒くたにすんな』

娘々『端から見れば尖っているように見えるんだぜ?』

ネフテュス『放って置きましょう。どうせ同族嫌悪なのだわ』

上条「……」

ネフテュス・娘々『……』

上条「――いや帰れよ!?引き留めはしねぇよ俺は!?だってきっとしょーもなくて面倒な用事なんだろうからな!?」

娘々『まぁまぁ話だけでも聞いて下さいよダンナ。へっへっへっへ』

ネフテュス『神を信じなさい、そしてお布施をください。できれば電子マネーで』

上条「遊んで欲しいんだったら浜面にしてもらいなさい!お前らの担当は俺じゃなくて彼なんだからね!」

娘々『やーまーそうなんだけどさー?なぁネフテュス?』

ネフテュス『そうね。真に遺憾ながら、ねぇ娘々々?』

上条「一個多くね?あと不愉快だから新キャラが名前憶えさせるためにやたら呼び合うのやめてもらっていいか?」

ネフテュス『いや、そのね?帰ってこなくなっちゃったのよね浜面が?』

娘々『そうそう。だから私らも困ってるっちゅーか』

上条「帰ってこない?今頃パンイチで土下座してると思うよ?」

ネフテュス『雀荘じゃないのよ。娘々と二人で前に見に行ったら爆笑必至だったけど』

上条「だったら早く助けに行ってあげてよ!パチスロで大勝ちして悪いお店で飲んでるはずだから!」

ネフテュス『ハマーの評価、超ひっくいわ−。まぁ合ってはいるけど』

娘々『ま、妥当な判断は判断なんだぜ』

上条「ヤクザの事務所は俺の手には余るかなぁって。だからゴー・ホーム・プリーズ?」

ネフテュス『頑なに関わるのを拒否する姿勢ね。どうする?』

娘々『まーしゃーなしじゃねーの?ハマヅラツアゲさんの冒険はここで終わってしまったってなことで』

上条「シアゲな?また運営の誤字だと……なに?冒険してんの浜面?太平洋でもヨット横断とか?」

ネフテュス『もう少しスケールが大きいわ』

上条「……ヨットで世界一周?」

娘々『ヨット縛り離れろ。あとちげーわ』

上条「んじゃ何してんだあいつ?どっかの大陸でヒッチハイクでもさせられてんの?」

ネフテュス『発想的には正解……ただし場所は異世界ね』

上条「異世界……マジで!?やったじゃん浜面!あぁでもトラック転生だったら死んでんのか!」

娘々『じゃないだぜぇ。だからこう日帰り感覚で?』

上条「へー、それは正直羨まし――く、もないな。文明レベルがアレで殺伐としてるんだったら罰ゲームだろ」

ネフテュス『ちゃんとチート特典は一通りつけてあげたわ。じゃないと大抵死ぬし』

上条「あぁまぁだったらいい……く、もないのか。それで結局こっちの世界へ帰ってきてないって話か?」

娘々『なんだにゃあ』

ネフテュス『勇者よ――あなたの旅立つ時が来たのです……ッ!』

上条「お前らで行ってこいよ。流行りの神様から全肯定されて承認欲求満たして来いよ」

娘々『できればそーしてーとこなんだが、まぁルール的なアレコレで無理なんだにゃあ。にひっ』

ネフテュス『そうそう。ハマーがCMから消えた人の次ぐらいに心配なんだけど、神故に、ねっ?』

上条「人道的配慮を一切しなさそうだよな。まぁ浜面を助けに行くんだったらやぶさかじゃないが、できればガイドか誰かつけてくれよ。言葉通じなかったら詰むからさ」

娘々『大丈夫なんだぜ?お前には「モブ認識結界」を張っておくから、誰にでもモブとしか認識されない』

ネフテュス『違和感なく存在するのだから敵として認識はされないわ。常に「いしころぼう○」を装備しているのび○くんだと思って』

上条「あれもその内暴力シーンはカットされるんだろうか……?んで浜面見つけたら俺はどうすりゃいいの?てか浜面って今どんな状況なんだ?」

娘々『定期連絡が三日前に途絶えてそれっきりなんだぜ。緊急時に持たせたアイテムも未使用っぽい』

上条「アイテム?ちなみにそれ使ったらどうなるんだ?」

ネフテュス『「落ち着いてモルダ○、あなた疲れてるのよ」って音声が流れて終わり?』

上条「なにそれちょっとほしい!実用性が皆無だけどな!」

娘々『一応私らにも伝わる、んだけども無反応なんだな』

ネフテュス『同じ物を渡しておくわ。帰るときには使ってね』

上条「小学生児童のHENTAI撃退用の笛っぽいが……まぁ、分かった。ちょっとくら行ってくるよ」 ヴィーン



――異世界

上条「――ここが異世界ナーロッパか。普通にヨーロッパの田舎っぽいな」

町人A「おっ、にーちゃん見ない顔だね!どっから来たの?」

上条「あースゲー田舎の方っすわー。えっと、ここはニシカサーイの街でしたっけ?」

町人A「聞いたことねぇよそんな町。ここはハマヅラバーグの町だ」

上条「……なんて?」

町人A「だからハマヅラバーグだっての!S級冒険者にして世界を救った大英雄シュバルツ=ハマヅラ様の故郷なんだぜ!」

上条「イタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタッ!?」

町人A「どうした兄ちゃん!?ケガでもしたんか!?」

上条「何かこうショックだっただけで!心が痛いだけです!」

町人A「あぁならいいけどよ。田舎から出て来たのに大変だな、あーじゃあギルドに行ってみたらどうだい?」

上条「ギルドですか?冒険者の?」

町人A「ここはなんていってもハマヅラ様に憧れてくる人間が多いからな。親身になって相談に乗ってくれると思うぜ?」

上条「俺が浜面に憧れてると思われてる……ッ!?」

町人A「え、なんだって?」

上条「ううんなんでもないよおじさん!ありがとう行ってみるよ!」

町人A「おぅっ!気をつけてな!」


※街(国)の名前に本名


――冒険者ギルド

上条「すいませーん……?ちょっとお話聞かせいて欲しいんですがー?」

冒険者「あぁ!?ここはガキの来るところじゃねぇぞ!」

上条「あ、すいませんっ!ここへ来れば浜面さんの武勇伝を聞けるって聞いたんで……」

冒険者「なんだテメそれを早く言えや!いいからこっち来い!メシ奢ってやっから!」

上条「バ×かしかいねぇのかこの世界」

冒険者「ん、何か言ったか?」

上条「いやー浜面さんって顔が広いなーって思いまして。おじ、もといお兄さんも仲間かなんかですか?」

冒険者「ん、んんまぁそんな感じ、かな?ハマヅラ様の仲間っていえば『剣鬼サイトキャバリエ』、『烈火レンゴーク』、『魔導王モモンガー』が有名だろ?」

冒険者「そこまでじゃねぇが、ねぇけどもまぁ俺もそんな感じだぜ!仲間っつーか舎弟っつーか?」

上条「おねーさん、この店で一番売れてる定食をこの人の勘定でー!」

冒険者「聞けやテメエ。いやまぁ奢るとは言ったけどよ」

上条「いやいや聞いてますって。舎弟さん?浜面さんに弟分ってことですか?」

冒険者「おうよ!あの人は俺の恩人だぜ!」

上条「ほう恩人!それはどういう経緯で?――あ、すいません。あと何か飲み物を追加で」

冒険者「あれは……そうだな。俺がやさぐれてたときだな。ほら、壁ってあんだろ?最初はトントン拍子にランクが上がってたのに、気がついたらこう停滞してた、みたいな?」

上条「あー、ありますよねー。あ、料理これですか?ありがとうございます、頂きます」

冒険者「俺だって最初は頑張ったんだぜ?何が足りないんだって努力したり、いつものメンバーと換えて依頼を受けたり」

冒険者「……でも何をやっても上手く行かない。前へ進めないって……そうしたらいつの間にかチンピラみたいなことをしてたぜ」

上条「大体そんなもんじゃないですか?ヤサグレんのは良くないですけど……あ、意外に美味いなこの定食」

冒険者「まぁな、俺もそう思うよ――でもな。たまたまあの時、このギルドへ入って来たハマヅラ兄貴にケンカを売ったのが運の尽き――」

冒険者「……いや、今にして思えば運が良かったんだ」

上条「何がです?」

冒険者「兄貴は俺をフルボッコした後、俺へこう言った――『お前は努力が足りないんじゃない、努力をしてないだけだ』ってな!」

上条「努力……?」

冒険者「あぁ努力だ。俺はそれまで毎日精々数時間程度しか鍛えていなかったんだ」

上条「……”精々”?充分じゃないんですか?」

冒険者「……俺もそう思ってた――けどな!兄貴は俺の前で鉄の鎧を一刀両断してみせた!」

上条「ホー、スゴインデスネー」

冒険者「「『ハマヅラ流血刀道・焔の呼吸』ってヤツをな……!」

上条「調子乗りすぎだろあのアホ」

冒険者「俺は感動した!人とは努力をすればここまでできると!兄貴は人並み外れた努力のたまものであると!」

上条「いやあの、チート能力者……」

冒険者「俺はまだ鎧割りはできてない!これは努力が足りてないだけなんだ!でもいつかできたら!兄貴に努力を誉めて貰おうって!」

上条「あぁうん、頑張って?ください?」

冒険者「ありがとう!なんだテメエ良いヤツだな!」

上条「あとその浜面さんにはどこ行ったら会えますか?この街にはいないんですか?」

冒険者「兄貴の本邸は王都にあるぜ?もうすぐ結婚式だしな」

上条「え!?浜面結婚すんの!?」

冒険者「”さん”な?」

上条「あぁすいませんっ!ショックだったもんで!」

冒険者「まぁしょうがねぇさ。あれだけのことがあったんだからな」

上条「アレだけ?」

冒険者「オイオイ」、テメエどこの田舎から出て来たんだよ?国王と第一王子が魔族に乗っ取られていたって知らないのか?」

上条「あー……はいはい、知ってますよ流石に!ただウチはド田舎なんで詳しくは全然!」

冒険者「まぁ地方の村だったらそんなもんかな。常識だから知っとけ、とは言うがまぁそのままの事件だな」

上条「魔族が国のトップを……おっかないですよね」

冒険者「そうだな。兄貴じゃなかったら止められなかったかもだよな」

上条「でもそれと浜面さんの結婚はどういう繋がりが?」

冒険者「そりゃ残ったのがお姫様一人なんだからそうなるわな」

上条「……はい?普通だったら他の国の王族と結婚して、国の安定させるんじゃ……?」

冒険者「バッカお前そんなことしたら国が乗っ取られるだろうが!」

上条「どっちでも同じだろ……しかしまいったなー。王都はやっぱり遠いんでしょ?」

冒険者「歩いて行けば二週間だが、ポータル使えば5分だろ」

上条「ぽー、たる?」

冒険者「遠い場所にも一瞬で移動できるとか何とか、ってお前歩いてここまで来たのか!?」

上条「ちょっと訳ありで……せめて浜面さんに一言、お言葉を頂けないかなって」

冒険者「……おうおう、どうした?なんだったら力になれるかもしんねえし、言ってみなよ?」

上条「ありがとうございます!……俺の友達がですね、行方不明になっちまいまして」

冒険者「穏やかじゃねえなあ。いつ頃の話だ?」

上条「丁度浜面さんがここに来た頃と同じ、だと思います。その前ってことはないかと」

冒険者「女か?だったら人攫いかもしれねえ」

上条「あぁいえ男です。俺と同じぐらいの年で、故郷にはその、彼女がですね」

冒険者「――ああ分かったぜそれ以上は言うな!テメエがその女に惚れててって三角関係だろ?」

上条「超違うわ。滝壺さんには会ったことすらないわ」

冒険者「しかしそうだな、俺みたいに傭兵になったってことはねえのか?流れ者やはぐれ者がって話は結構多いぜ?」

上条「でも、そうだとするのならなんで帰らないのか、って話になりますよね?」

冒険者「……故郷とオンナ捨てちまったのと同じって訳か。言えねえわなそんな話」

上条「えぇ、ですから浜面さんにお目通りして、その彼女になんて言ったらいいのか聞きたくて……」

冒険者「そう、だな。それが一番正しい判断かもしれねえな、兄貴は顔が広いから知ってる可能性だってあるぜ!」

上条「――え、ポータルの代金を出してくれるんですかっ!?」

冒険者「言ってねえよ?今から言おうとはしてたけど、まだ俺は言ってない」

上条「ありがとうございます!路銀もないのでそれも少しください!返すアテは全くないです!」

冒険者「新手のタカリかな?……まあいいぜ。そんな妙な話フカすとも思えねえし、くれてやるぜ」

上条「ありがとうこざいます!流石は浜面さんの舎弟(に相応しいアタマの悪さ)ですねっ!」

冒険者「おう!あとこいつは俺からの餞別だが、兄貴に会いたいんだったら獣人姉妹に頼んでみちゃどうだ?」

上条「獣人、ですか?」

冒険者「ああ。兄貴がここの奴隷ギルトを潰したとき、行き場のねえ二人を引き取ったんだよ」

上条「へー、流石は浜面さんですね!」

冒険者「全くだぜ!戦闘スキルもなくて精々囮ぐらいにしか使えないのに、今じゃ世界トップクラスの剣士だっていうじゃねえか!」

上条「それ虐待じゃね?素人を最前線に引っ張って戦わせてたってことだろ?」

冒険者「俺の名前出しゃ多分……憶えてれば融通利かせてくれっかも、だな」

上条「……なんか本当にすいません。何から何まで」

冒険者「気にすんなよ!俺が勝手にやってることだからな!」

上条「それで兄さんのお名前は?」

冒険者「俺は――『ナンバーズ・トロワ』の一人でアゼル=ダイアモンドだ!」

上条「言語系統がバグってる」


※自分はチート任せのオール脳筋プレイなのに他人には訓練の尊さを説く
※有名な作品をパクって常用する
※戦略的にヤベェ瞬間移動技術をフルオープン
※王族の主流派を皆殺しにして王朝を乗っ取る
※唐突な英語+ドイツ語


――王都

女性「――花はいかがですか?」

上条「すいません。ちょっといいですか?」

女性「ありがとうございます。何本お買い上げに?」

上条「ではないんですけど……あ、これチップで」

女性「あの……そういうのは」

上条「あぁ違います違います。ゲスい話じゃなくて、ちょっとお話聞かせて貰えませんか?俺、ついさっき王都に着いたばっかりなんで」

女性「え、えぇ構いませんが。一体何をお知りになりたいんですか?」

上条「大したことじゃないんですが、浜面さんのお仲間の獣人の方いらっしゃまいすよね?」

女性「えぇ、姉妹の」

上条「田舎から出て来た記念に一目だけでもお目にかかりたいと思いまして。だめ、ですかね?」

女性「ダメッて事は無いでしょうけど……またどうして?」

上条「いやぁ俺も噂でしか知らないのですが、お仲間の中で気軽に外出されるのはお二人ぐらいしかいないって」

女性「あー、そうですわね。皆さんお立場のある方ばかりですし」

上条「心当たりがあればあれば教えて頂きたいんです。あ、決して変なことはしませんから!」

女性「えぇそれは分かっておりますわ。というか普通の殿方では無理でしょう?」

上条「ですかね。それで?」

女性「ナイショですけど……今の時間だったら二次嫁通りの屋台周りをされているかも知りません」

上条「ヒッデー名前だなオイ」

女性「見た目は可愛らしい方たちですが、決して変な気を起こさないで下さいね?帝国兵数万人を屠ったのは誇張ではないのですから」

上条「……なんか注意点ってあります?実は獣人の方と話すのは初めてなもので」

女性「礼儀を弁えていれば大丈夫ですわよ?あぁ勿論獣人へ向ってケモノ呼ばわりは禁忌です」

上条「ヤバいんですか?」

女性「戦争の原因もなっていますからねぇ」

上条「分かりましたっ!ありがとうございました!」

……

獣人A「にゃ?」

獣人B「どうしたんだわん?」

獣人A「んー……このニオイは――」

上条「すいませーんちょっとお話――おぉっ!?」

獣人A「ハマヅラお兄ちゃんと同じニオイの人間にゃ?珍しいにゃ!」

獣人B「あ、ホントだわん!?はじめてだわん!」

上条「手ぇ出してたら浜面、アウトー」

獣人B「わふ?」

上条「あぁいやなんでもないです!それよりもニオイ?洗剤の香料かシャンプーかな?」

獣人A「お兄ちゃんと同じ平べったい顔だにゃあ。同じ種族?」

上条「人類って意味では同じだが、あーっと……出身地が近い、のかも知れないですね。故郷の花の匂いかもしれません」

獣人B「故郷――あ、だったら言葉を教えてほしいですわん!」

獣人A「……ないすあいでぃあ」 グッ

上条「え、言葉!?あー、俺アタマが良くないんで無理だと思います、よ?」

獣人A「ん、へいき……わたし達、名前なかった」

獣人B「なかったですわん」

上条「名前がなかったって……なんで?獣人の人たちはそういう風習があるんですか?」

獣人A「……ううん。アレとか、コレとか呼ばれてたにゃ」

上条「……そっか」

獣人B「で、でも今はしあわせですわん!お兄ちゃんから立派な名前をつけいてくれたわん!」

獣人A「奴隷にされた仲間達もいないにゃ。愛玩動物にされた仲間も解放されたにゃあ」

上条「あー……だったらいい仕事したんだな」

獣人A「でも……名前の意味が分からないにゃ。故郷が遠いって」

獣人B「でも初めて同郷の人とお会いしたわん!だから教えてほしいですわん!」

上条「絶対とは言わないが俺の知ってる範囲だったら任せてくれ!君らの名前は?」

タマ(獣人A)「タマだにゃあ」

コロ(獣人B)「コロですわん」

上条「あのアホがーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!」

タマ「どうしたんだにゃ?変な名前にゃ?」

コロ「わふ?」

上条「あぁいやいや今のは俺の持病で一日一回は奇声を上げる病気なんだ!気にしないでくださいっ!」

上条「……で、なんだが、というか名前……一般的、だな?タマもコロもよく使われてた、よ?」

タマ「そうなんだにゃあ?変な名前ではないにゃ?」

上条「うん全然おかしくないです!昔っからそういう名前の子とかいたし定番ですよ!」

コロ「よかったわん。たまにー『うわぁ』みたいな目で見られていたけど、気のせいだったわん!」

上条「あぁ、しっかりいるのな同郷人。多分クレバーに隠れてる人らが」

タマ「お礼がしたいにゃあ。何かある?」

上条「あー、じやあ浜面さんにお目にかかるのは可能ですか?かくかくしかじかで、アドバイスを頂ければなと」

コロ「うちの方で調べたらどうですわん?」

上条「いえいえ、それだとご迷惑になるでしょうから、S級冒険者()の浜面さんでしたらよい智恵をお持ちではないかと」

タマ「まぁ、そうだにゃあ。ハマヅラは色々な知識を持ってるにゃ」

コロ「そうだわん」

上条「ですので一対一とは申しませんので、是非5分ほどお時間を割いてくださるとありがたいです」

タマ「ん、残念だにゃ。ハマヅラは今王都にはいないにゃ」

上条「……どちらへ?」

コロ「実は新大陸で魔族と戦争中ですわん。あ、これ秘密だったわん!」

上条「それは穏やかじゃないですね。、世界でたった一人の英雄王浜面さん()だったら心配はないでしょうが、問題はいつお戻りになるかですかね」

タマ「――あ、それは問題ないにゃ。今帰ってきたにゃ」

上条「今?どちらに――」

――キィーン――

浜面『――帰ったぞ、我が故郷よ……ッ!!!』

上条「飛行機の概念持ち込みやがったあのアホ……ッ!?」


※獣人にペット名をつける
※異世界に銃器と火薬と飛行機(戦闘機)の概念を持ち込む


――謁見の間

浜面「それで俺はこう言ってやったんだよ――『誰かを助けるのに理由がいるかい?』ってな……ッ!」

タマ「あーうん、それはかからお願いがあるにゃ」

コロ「そうですわん。おねがいですわん」

浜面「何かな?俺にできることだったらできるけど。ま、なんでもできるんだが!」

タマ「村を出て行った人を探して欲しい、らしいにゃあ」

浜面「人捜しの魔法でできると思うよ?ただし本人の持ち物がない無理だけどむ

コロ「だってですわん?」

上条「――丁度良かった。俺の友達がよく来てたジャージを預ってたんだ」

浜面「………………ぇっ」

上条「お願いします浜面さん!俺の知り合いがずっと戻って来ないんです!行方不明になって!」

上条「どうか、どうかアイツのことを探してやっていい加減にしろテメェここに骨埋めるか戻るか覚悟決めろやくださいっ!!!」

コロ「い、今混線したわん?」

タマ「気にしたら負けにゃあ」

上条「あのアホにも帰る場所があるんですっ!あんなアホでも必死になって待っててくれる人たちが(※除く監督)いるんですっ!」

上条「だから帰って来てください!俺は別に面白いからどっちでもいいけど!」

浜面「――お」

上条「お?」

浜面「俺は悪くないんだ!?だってそこにおっぱ×があったら×むだろ!?」

上条「――俺の知ってる浜面は、ここにはいなかった。いやまぁ浜面だったら言いそうだけど、帰ろう。もうここにいる必要もない」

浜面「待って大将!?俺的にも今いい展開だからゲーム時間内であと半年はプレイしたいの!」



――夢の中?

上条「浜面君はいなかったです」

ネフテュス『リアルタイムでは追えなかったけれど、ログは見てるのよ。だから堂々と嘘を吐かれても、その、困るっていうか』

上条「浜面君はいなかったです!あんなん俺の知ってる浜面じゃなかった!アホが死んだら内乱待ったなしの状況にしやがって!」

娘々『よくあるっちゃよくあるよな。「あ、これ多分何も考えてないだけだ」って』

上条「神様に聞きたいんですけど。この世界ってこの後どうなんの?」

ネフテュス『まず工業的・マンパワー的に優れた国が銃の量産化に成功。魔術師が狩られる時代になるわね』

娘々『それからロマン溢れる空戦だぜ。時計の針を進めるだなんてやるなハマー』

上条「俺らの世界でもそうだったよな。白兵戦が廃れて硝煙の世界に」

上条「てか浜面、幸せ、か?世界に降りかかる全困難をほぼ一人で解決するって、拷問じゃ……?」

ネフテュス『誰とは言わないけれどブーメランよ、少年』


-終-

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