レッサー「――『御坂美琴、こいつヤベェんじゃねぇか疑惑』……ッ！！！」
――学園都市VRスタジオ
レッサー「パリ五輪のポスターも公開され、フランスを除く全地球市民が『超失敗しろ！』と祈りを捧げる今日この頃如何お過ごしでしょうか……ッ！」
レッサー「お過ごしと言っても♂越しではないのでエ×い意味はないので悪しからず……ッ！」
レッサー「ロ×ペ×の大御所が、まさかまさかの三年連続で佐○さんのエ×同人敢行ってどうなのと思わなくもないですが……ッ！」
鳴護「あの、今カンペで『さっさと進めろアホ』とお叱りがあったんだけど」
レッサー「おぉっと失礼しました！えぇとなんでしたっけ本日のお題は！『イジって遊ぼう上条さんで！』です！」
鳴護「いつもじゃん。あたしいらないじゃん」
レッサー「最近アリサさんがツアーで学園都市を離れてますからね！わざわざ来て頂いたのにすいませんね！」
鳴護「それはホントそうだからね？ライブ終わりで疲れているところに、ワゴン乗ったら『あ、あれ？なんでこれ高速乗ってるんですか？』ってドナドナされた気持ちを理解してくれるかな？」
レッサー「まぁそちらの模様はどっかでやるでしょうが、ともあれ本日は検証をしますよ！その名も――」
レッサー「――『上条当麻、実はサイコパスなんかじゃねぇか説』……ッ！！！」
鳴護「なんて？」
上条「どーも上条当麻でーす！サイコパスでーす！裏では人に言えないような悪い事してまーす！」
上条「――って失敬だなテメー！？言うに事欠いてサイコパスってなんだよサイコパスって！？」
レッサー「企画そのものもアレですが、実は私も薄々そうなんじゃねぇかって疑ってまして」
上条「そもそもサイコパスってどういう意味だよ！？」
鳴護「企画の主旨を本人が理解してない！？」
上条「あぁいや映画とかラノベの設定で聞くなーとは思うんだよ。認識は『ヤベー人』？」
レッサー「まぁそれで合ってるちゃ合ってますよ、『ヤベー人』で」
鳴護「刃物持って追いかけてくる人？」
レッサー「ってのはかなり脚色され過ぎていまして、あー、一言で言いますと『子供の情緒で大人の暴力』でしょうかね」
上条「最低か」
レッサー「例えばここにナイフがあったとしましょう。ムシャクシャしていたから隣の席のクラスメイトを刺します」
上条「ヤベーだろそいつ！？何やってんの！？」
レッサー「んで理由を問われれば『正当防衛だ！刺さなければ僕が殺されていた！』とか平気で嘘をつきます」
鳴護「子供っていうか……それ何かもっと根が深いような……？」
レッサー「他にも欲しいからといって後先考えず物を盗んだり、計画的な行動が立てられなかったり。あぁあと決められたルールを守らなかったりも該当しますか」
上条「話聞いてると無茶苦茶じゃね？それ多分クラスメイトだけじゃなく自分の家族にも適応されんだろ？」
レッサー「ですなぁ。何をするにしても自分が一番でそれ以外はどうでもいいしどうだっていい。法律やルールなども含めてそんな感じですな」
鳴護「でもそれって幼児の最初期ってそんな感じじゃ？あたしがお世話になってた施設でも、一番の年少さんとか反抗期の子がいたよ？」
レッサー「まぁそれが一般的ですなぁ。赤ちゃんが話すぐらいになった頃、親に叱られて徐々に社会的なルールを学ぶと言いますか」
上条「それが普通だわ。多少親に甘やかされようが、誰だって社会の中で矯正されるんだろそんなもん」
レッサー「ですが何故かそれをされない方が少数ながら存在しましてね。上条さんもそんな人たちに覚えがありません？」
上条「音速○さんが声優やってた人。『こぉのサルがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！』と超ノリノリだった」
レッサー「あのオッサンはただのレイシストです。マジモンはもっと酷くて、他人の痛みに共感を覚えません」
鳴護「えっと、どういう？」
レッサー「グロ画像を見ても何も感じなかったり、他人を傷つけても同じなかったり」
上条「『もしかして；ここの運営』」
レッサー「いや違いますよ多分！ホラー映画好きな人は『怖い』って感情があるからこそ見ている訳ですから！」
鳴護「好きなんじゃないの？」
レッサー「種類が違います。お酒が好きな方を評して『あいつは肝硬変や各種病気になるのが好きだ！』っていってるのと同じぐらいの暴論です」
レッサー「酩酊したり味が好きだったりで飲んでいるのに対し、ホラー映画好きは『やだ怖い！』ってドキドキするのを楽しむんでありまして！」
鳴護「まぁジェットコースターともそうだよね。安全と分かった上でスリルを楽しむ感じで」
レッサー「その通り！プリキュ○だってあれ見てる老若男女は『プリキュー○になりたい！』って見てるんですからね！」
鳴護「それは違うかな。半分ぐらいは邪悪な視線で見てると思うよ」
上条「あとすいませんレッサーさん。俺とアリサの共通の知人に『ホラー映画を笑って見る映画マニア』がいるんですけど……」
レッサー「何事にも例外は居るもんですよ！酒好きでもデッカイ焼酎ビンでいいやって辿り着く層も居るんですからね！？」
（※「アルコール入ってりゃなんでもいいや」層）
レッサー「なので一緒にしないでいただきたい！サイコな方は『怖い』って感情が欠落しているから映画が面白いとすら思えない！だからスルーするんです！」
上条「んじゃ逆に痛々しいグロ画像を集めてるようなやつは……」
レッサー「少なくともサイコパスではありませんね。それはそれで別の病を発症されている可能性がなくもない」
鳴護「でも感情がないってそんなにヤバイかな？感情がなかったら逆に他人へ執着しなくない？」
上条「ストーカーなんかも愛、って本人は言ってるよな。悪い意味では感情豊かで行動力がある」
レッサー「まぁ一人でこっそり暮している分にはそうなんですがね。実際には他人との関わりがない訳にはいかないじゃないですか？」
レッサー「そうするとサイコパスの肥大化した自己愛が炸裂、一転して被害者が出るって始末で」
上条「あぁそういう……」
レッサー「ただまぁ断っておきますけどそれが悪い訳じゃないですからね？程度の軽い重いに関わらず、犯罪をしてなきゃ裁かれる対象にはなりません」
レッサー「情がないのも結構ですし、他人の痛みを感じられないのも自己愛が強いのも自由の範疇です。他人を害さない限りは、ですが」
上条「てかよりにもよってそんなんが俺だって言いたいのか……！」
レッサー「では上条さんは違うと？」
上条「絶っっっっっっっっっっっっっっっっっっ対にノーだ！むしろは他人に気を遣いすぎて損をしまくってる感じで！」
鳴護「全方位的に損してるよね。女の子の運を除いては」
レッサー「ほうほう！ならば検証してみてもいいじゃないですか！恥じるところが皆無であれば余計に！」
上条「おぉ当り前だぜ！てかマジでなにやんのこっから？」
レッサー「このスタジオは超VRになっていまして、こちらから様々な世界に飛びます。そこで上条さんは現地の人間として振舞ってください」
上条「超抽象的じゃねぇか」
レッサー「適宜チュートリアル挟みますんでそれは大丈夫です。てか別に動画の中に入るようなもんなんで、一時停止も出来ますし」
上条「てかお前魔術サイドなんだから魔術……いや今更か。よっしゃ！かかって来いよコラ！」
レッサー「では最初の世界は――こちらです！」
ﾁｬｯﾁｬｯﾁｬﾗﾗｰ、ﾗｯﾗｯﾗｰ
上条「ポケットがモンスターするアレだろこれ」
レッサー「ですな。ポケットがモンスターするヤツです。あなたはトレーナーとして何かこう世界一を目指してください」
鳴護「コイキン○の呪いが炸裂しそう。出会うポケモ○が全部ハズレ」
レッサー「ではまず自宅からスタートです！張り切っていってください！」
詩菜『――当麻さん、起きなさい当麻さん。今日はあなたがポケットのモンスターのボールをもらえる日でしょ？』
上条「超呼びづらいな！？あぁまぁ行ってくるよ母さん！」
御坂『お、遅いじゃない！待ちくたびれたんだからねっ！？』
インデックス『そうなんだよ！けっこう待ったんだよ！』
上条「なんでこいつらと幼馴染み設定……！」
鳴護「身近な所での使い回しが酷いよ」
レッサー「同じ村出身のライバル設定ですな。後半トーナメントで勝利して薄い本で分からせるという！」
上条「最後は公式無関係だよ。あーじゃあ行くか」
刀夜『――おぉよく来てくれたね！私が所長だよ！モンスターボールをあげるよ！』
上条「また狭い所で世界を回してんのな！」
御坂『じゃああたしはこれもーらいっと！』
インデックス『わたしはこれ！早い者勝ちなんだからね！』
上条「ゲーム的にはどれ選んでも同じモンスターが来るやつだろ」
レッサー「コイキン○ッ！コイキン○ッ！コイキン○ッ！」
上条「コイキン○コールやめろよ！？まるで嫌われてるみたいに思われるだろ！？」
鳴護「いいからさっさと開けた方が。このプレッシャーの中、何が出て来るのか興味あるし」
上条「君に決めた……ッ！」 ｶﾊﾟｯ
テケテケ『ピ――テケテケ！』
鳴護「せんせー！当麻君一人だけ世界観が違うと思いまーす！絶叫学○の女の子は反則でーす！」
上条「いや違うアリサ！声をよく聞くんだ！」
鳴護「声？ビジュアル的に断面図は見せてほしくないんだけど」
テケテケ『テケテーケ！』
鳴護「この特徴ある高音……ピカチュ○さんと中の人が同じ？」
上条「中の人なんていない！」
鳴護「じゃあなんで聞けって言ったの？」
上条「この子は大谷育○さんがHAUNTEDじゃんくしょ○のゲスト出演していたときのテケテケなんだっ……！」
鳴護「よく分かったよね？大谷育○さんのファンクラブにでも入ってたっけ？」
上条「ホケットがモンスターするマスターに、俺は、なるっ！
鳴護「ワンピー○のアレ……まぁいいけど。でもここまでサイコパスさんの要素はないじゃない？」
レッサー「怖ろしいのはここからですよ……！では一年後を見てみましょうか！」
鳴護「どういう理屈で構成してるんだろう……？当麻君のアドリブを見るにしても、なんかこう釈然としないっていうか」
……
インデックス（テレビ）【いっけーーー！ここでしゃくねつほのお、なんだよ！】
ゴールデンスライ○（テレビ）【ぴぎいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ！】
司会者（テレビ）【おーっと決まったぁぁ！チャレンジャーのひっさつ、相手は立てない――この瞬間新チャンピオンが誕生したぞっ！】
インデックス（中継）【ありがとうなんだよ！ありがとうっ！】
詩菜『インデックスちゃん優勝ですって』
上条「三、四、五……ん？あぁそう良かったな」
詩菜『なぁに当麻さん？幼馴染みが活躍してるんだからもっと喜ばなきゃダメでしょう？』
上条「喜んでるのは喜んでるよ？ただちょっと可哀想だと思ってさ」
詩菜『可哀想、ねぇ？』
上条「だってそうだろ！どこの世界に自分の友達とか大切なものを戦わせて喜ぶヤツがいるんだよ！？なぁお前もそう思うよな！？」
テケテケ『テケテーケ！』
詩菜『本当にこの子は……まぁいいけど。他の子みたいにいつまでも帰ってこないとかないしね』
御坂『こんばんわーおばさま。ハハが作りすぎたごはん持っていけって』
詩菜『いつもありがとう美琴ちゃん。良かったら美琴ちゃんも食べていかない？刀夜さんが今日は遅くなるって言ってるし』
御坂『やった！いいんですか？』
上条「ちょっとは遠慮しろよ――八、九と」
御坂『あんたじゃないもーん詩菜さんに誘われたんだもーん！ってそれ今年のジャガイモ？』
上条「おう！今年は豊作だぜ！」
御坂『あぁ労働人口が極端に少ないから儲かるのよねぇ』
上条「だよなぁ、他のアホども何やってんだか――ってお前はかなり初めのうちに辞めてたよな？何かあったの？」
御坂『んー、これといっては別に何も？「あぁアホが騙されてリタイアしたな」とかは全然？』
上条「うーん？まぁいいけど」
詩菜『二人とも。手を洗ってきなさい、ごはんですよー』
上条・御坂「『はーい』」
……
レッサー「――如何だったでしょうか！私が『あ、こいつヤベェ』って思いが伝わったかと！」
鳴護「うん、ツッコみたいところは多々あるんだけど、当麻君は作品と世界観の全否定はやめようか？ファンタジーなんだからね基本そういう？」
上条「なんでだよ！？ウチの可愛い子を余所の子とバトルさせるなんて虐待の極みだろ！？」
上条「百歩譲って本人が望んでるんだったらばまだしも！どう見ても丸っこくて戦いに不向きな連中を出すなんて俺には出来ないよ！」
レッサー「だからそういうとこが悪いって言ってんでしょうが！いつまで経ってもグレイモ○がウォーグレイモ○に進化しなかったらどう戦えっていうんですか！？」
上条「戦う必要なんてねぇよ！俺が相手になっからかかってこいよ！」
鳴護「二人どもステイ。当麻君の……まぁ言い分は分かるとして、実際にゲームじゃどうするの？そんなんじゃRPGとかでも困るでしょ？」
上条「え？普通に戦わせるけど？」
鳴護「じゃあ今のはなんだったのかな！？なんか初めの村に戻って農業生活してたじゃん！？」
上条「ゲームと現実の話は違うでしょうが！血が流れて肉を持った生活してる人たちですよ！？」
レッサー「むしろそんな相手を蹂躙する方が楽しくないですかね？」
鳴護「ねぇ待って？レッサーちゃんがそういうこと言い出すと、疑惑が二股になるかるから黙ってようか？」
鳴護「あとなんか、なんかなんだけど……当麻君とは別口で問題が生じてないかな？誰とは言わないけどストーカー的なアレが」
レッサー「あぁまぁいいでしょう！この男の所業はここでは終わらないのですから第二ラウンドへ持ち越すと言うことで！」
上条「どこへ行っても俺は父さん母さんに恥じない行いをするからな！」
鳴護「早く帰してね？あたしツアー中なのを忘れないで？」
……
レッサー「ちゅーワケで気を取り直して第二ステージです。ステージ制なのかラウンド制なのかは分かりませんが」
鳴護「最初のは……まぁゲームだったら本末転倒だろうけど、リアルな世界だったら仕方がなくないかな？あたしも気持ち分かるもん」
レッサー「でもそんなことしたらヤリモ○は集まらないでしょう！？」
鳴護「それ違う違う。同人ゲームで『お前まともなシナリオ書けたんかい！？』ってプレイした人全員がツッコんだヤツ」
（※鬼畜系同人ばっか書いてた人が、割と感動的ストーリーのゲームを作った。オススメです）
レッサー「世の中には『何書いてもギャグになるなwww』って笑われてる人だっているんですよ！？」
鳴護「諦めたら？年々お仕事減ってるんでしょ？」
（※”もしかして；ここの運営”）
レッサー「くっくっくっく……！さっきは無事に逃れたようですが、今度こそ上条当麻の本性をお見せしますよ……！」
鳴護「当麻君に限ってそういうことはないと思うよ。表しかないから基本」
レッサー「私がパンツをサービスしているというのに指一本触れなかったチキンヤローが……！」
鳴護「有毒だからかな。『わー、ミノカサゴってキレー！』って手を伸ばす人が少数だし」
……
上条「ここは……どこだろう？懐かしいような、温かい空間が……？」
鳴護「VRなのに？」
レッサー「スタジオの温度と湿度を上げている的な演出ですので……」
コロンゾン『……聞こえたるかしょーもないニンゲンよ……私は今音声でお前に訴えています……』
上条「じゃあ確認すんなよ。確実に聞こえてんだから」
コロンゾン『気を確かに聞きたりししょーもない魂よ……お前は残念ながら死んでしまったのです』
上条「俺が、死んだ……！？な、なんでだよ！？死因は一体！？」
コロンゾン『あれは登校途中の話なりし……お前は遅刻しそうだったので、ダッシュしていると……横断歩道をJCが歩き、そこへ信号無視してトラックが』
上条「そうか。思い出したぞ……それを助けて、俺は」
コロンゾン『いいえ、事故防止機能で無事に停まりたるが？』
上条「じゃあ言うなよ関係ないんだったら！？俺ノッちまったじゃねぇか、『思い出したぞ』とか記憶捏造したってなっちまったからな！？」
コロンゾン『しかし無事停止したりしけれど、その弾みで縁石に乗り上げコンビニに突っ込みたる……』
上条「まさか！？そこにいたのか俺！？」
コロンゾン『――なんでやねーん！無事停まったんちゃうんかーーーい！』
上条「ツッコミってそっち！？なんで車喋ってんの！？」
コロンゾン『AIが暴走したり……が、そのコンビニには強盗がおり、その者がナイフを振り上げて……！』
上条「今度こそ俺だな！よーし暴漢に立ち向かうぞー！」
コロンゾン『た、ところを何かこうツインテ少女に取り押さえられるな……完封で』
上条「じゃあ俺関係ないねぇじゃねぇかよ！？一連の災難に見てるだけか！？」
コロンゾン『――と、思ったところに後ろからプスッと刺されとるな。痴情のもつれで』
上条「結局人災！？長々と説明した意味は！？」
コロンゾン『隙を突かれなければ回避したやも、という話よな……さてニンゲンよ、しょーもないピタゴラスイッ○したニンゲンよ』
上条「してねぇよ俺。最後の一行以外全部スキップしても良かっただろ説明」
コロンゾン『お前にはチャンスをやろう……チート能力で異世界転生するチャンスを……！』
上条「あ、すいません。俺そういうのいいっすわ」
コロンゾン『そうであろうそうであろう！男子ならば誰でも一度は憧れし――なに？なんと？』
上条「チート能力はいらないです。死ぬっていうんだったら普通に死なせてください」
コロンゾン『……良き？本当に？順風満帆、とまでは保証しなかりしが、少なくとも今生よりは良き生活を送れしが？』
上条「俺――父さんと母さんより早く死ぬなんて親不孝しちまったけど、しちまったからこそ余計に無理なんですよ」
上条「どっか別の世界に行くんじゃなくて、転生先を選べるんだったら他人でもいいし虫でも構わない！他人でもいいし、面識なんか二度となくてもいい！」
上条「でも、その可能性があるんだったら！父さんや母さんにまた出会える可能性がゼロじゃないんだったら！同じ世界にいさせてください……！お願いします……！」
コロンゾン『――なんていい子……！分かりしよ！特別に時間戻してあげるからお帰り！』
上条「やったぜありがとう神様！」
鳴護「フィクションが過ぎるよ？最初のだって『もしもポケモ○世界に転生したら』って話だったのに、フィクションにフィクション盛ってどうするの？」
レッサー「まぁネタとはいえ、NOと言うのも……あ、まだ続きありますね」
コロンゾン『では次の候補……あ、この子ね。どうぞー？』
御坂『あ、すいません。後追いした者なんですが、前の人と一緒の世界にお願いします』
御坂『設定的にはチートは結構ですから前世を憶えていてかつ毎日会えて血縁がなくて異性で年齢が誤差2ぐらいで』
御坂『出来れば最初のイベントであたし達以外の村人が焼き払われる感じのが、まぁ一番後腐れなくていいんじゃないかなって』
コロンゾン『うん、帰したるね！前の人も帰ったみたいだし同じ世界に同じ設定で！』
……
レッサー「――ってことなんですが！」
鳴護「シミュレーションの台本をレッサーちゃんが書いてるのは理解したよ。だってネタにはしってるもの。ダッシュしてるし」
鳴護「あとこれどういうシミュレーションしてるの？登場人物が一人歩きしてない？」
レッサー「ふっ、優れた創作物にはありがちですな！」
鳴護「いや誉めてはないよ？ホラー的な意味でだよ？『誰が当麻君を刺したの？』って謎と『ほぼ瞬時に後追いできたのはなんで？』って謎があるよね？」
レッサー「その謎が解ければ一人前ですな！答えはいつも一つぐらい！」
（※無理心中）
鳴護「てゆうかあそこで美琴ちゃんも帰しちゃったら、神様の所にまた『来ちゃいました☆』って永遠にループしないかな？根本的な所は解決してないでしょ？」
レッサー「と、仰っていますがご本人はは如何お考えです？」
上条「えっ？ゴメンよく聞こえなかった！！！」
鳴護「難聴系主人公。でも声を大にしている以上、都合が悪いとは思ってるのかな」
レッサー「個人的には『刺される→神様→生き返らせる→刺される』って無限ループが超見たいです」
上条「人の不幸を笑うんじゃありませんよ！今回も俺は悪くない！」
鳴護「あたしも当麻君に同意見かなぁ。もし死んじゃったとしても、少数派だろうけど同じ選択をしたいって人もいると思うよ？家族持ってる人は特にね？」
レッサー「ぐぬぬぬ……！おかしいですな、私調べに寄りますと家族は元より妻子がいようがみんな喜んで転生するって某サイトには書かれてあったのですが！」
鳴護「そうしないと話にならないからね？スタート地点から躓いている訳で？」
鳴護「あと第一ステージから一貫して言ってるけど、別の事案が発生しているよね？最近のAIの再現度に戦くというか」
レッサー「人類を淘汰した後にはどうなるんでしょうねっ！楽しみですよねっ！」
鳴護「ナメクジみたいにどうせまた同じ道を辿るんだと思うよ」
……
レッサー「さて！異世界転生すらノーサンキューを通したちょっとアレな人間！上条当麻さんの冒険はまだ続きますよ！」
鳴護「感情移入が中々……ポケモ○世界やトラック転生とも縁がないからね」
レッサー「あ、じゃあ一回ぐらい？」
鳴護「ただただ死ぬだけだよね？あたしをレッサーちゃんが轢いて『今頃きっと異世界で楽しくやってるんでしょうね……！』ってお空を見上げるだけだよね？」
レッサー「トラックがお嫌でしたら大八車なりトゥクトゥクなりにモデルチェンジ致しますが？」
鳴護「いらないです。ただ即死できない分だけ痛そうですし」
レッサー「しかしまぁアリサさんの仰る事も分からないではないですな！日常的なシチュエーションとはややかけ離れてますよね！」
レッサー「ですが心配ブンブンジャ○！こちからお話しするのは――本当にあった出来事かもしれません……ッ！！！」
鳴護「ただですら怪しいのにかもしれないって言ってる時点で、うん。信憑性は厳しいよね」
……
上条「ここかー……なんか雰囲気あるな」
青ピ『……なぁカミやんマジで大丈夫？無理せんでもいいんやで？』
上条「無理なんかしてねぇって。てかどうせ気のせいだって！オバケなんていないんだから！」
青ピ『せやかて……まぁエエわ。とにかくヤバイ思ぉたら逃げてぇな？鍵も何もかけずに近くのコンビニまで走りぃよ？』
上条「任せとけ！事故物件なんて敵じゃないぜ！」
……
上条「さってと……オゴってもらったお高い弁当も食ったし、課題もやったし、ソシャゲーもスタミナ切れたっと」
上条「んじゃそろそろ寝よっか。つーか別に何も出なかったよなぁ」
幽霊『……返して……返して……？』
上条「……」 ﾋﾟｯ
上条「『――あ、もしもし闇咲？あぁごめんごめん、時間がアレだけど急用だったもんで。大丈夫？構わない？』」
上条「『なんか幽霊っぽいのが今な、俺の目の前にいるんだけど……言葉？なんつってるって？』」
上条「言いたい事あるかってプロの人が聞いてるんだけど。何でもいいよって、恨みでも愚痴でも」
幽霊『……』
上条「『なんか黙っちゃったみたい。次どうすればいい？……信仰？生前の宗派を聞け？』」
上条「っていうことでどこの誰さん？なかったらご両親の宗派は？なんだったら出身地だけでも大体分かるって言ってるわ」
上条「あとなんか言葉のイントネーション？でもほぼ分かるって闇咲が。言語関係の修士号もらってるらしくさ」
幽霊『……』
上条「『ノーコメントだって。えっと……”返して”とかなんとか言ってたわ、うん。俺に向って』」
上条「『あぁ反応するとマズい系？”何を？”みたいに対話すると居着く？へー、怖いんだなー』」
上条「んじゃ――返すって何を？何か誰かにされたのか？盗まれたとかそういう感じのアレ？』」
幽霊『……』
上条「ほら頑張れよ！熱くなれよ！やればできる！君はやればできる子なんだからはっきり言おうぜ！」
上条「事情があるんだったら怪談おじさん二号機がジョバン○よりもやってくれるんだからさぁ頑張れ！」
上条「今まで誰に呼ばれてもないのにホイホイ出て来られたんだから大丈夫！勇気を振り絞って話してくれよ！」
御坂『――もうウルサイわね！何時だと思ってんのよ！？』 ﾊﾞﾝｯ
上条「あぁごめん今終わるから！――『なんか話が通じないっぽいわ。どうすれば……スピーカーにしろ？』」
闇咲（電話）『ブッセツマーカーハンニャーハーラーミーターー……』
幽霊『ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ……ッ！？』
上条「次はまともな幽霊に生まれ変わるといいなー」
……
鳴護「除霊ハラスメントって知ってる？あたしは知らない。今初めて、恐らく人類史上初めてあたしが口にした単語だと思うけど」
レッサー「残念……ッ！エ×CG集で既にありました……ッ！
（※VS都市伝説シリーズ）
鳴護「幽霊さんが可哀想だよ！？何この手慣れた感は！？」
上条「異議がある！可哀想っていうけどこのままオバケやってる方が可哀想だろうが！」
上条「入居者を驚かせたり祟り起したり！そんなことばっかやってんのが正しいとでも！？」
鳴護「そこは……まぁそうなんだけども！もっと情緒とか感情とかを考慮してあげるつもりは？」
上条「本当に恨めしいんだったらある程度の事情を説明するだろうし、闇咲クラスのガチな魔術師が出てきたら逃げようとする時点でどうかと思う……」
レッサー「そうですよアリサさん！幽霊なんつーのはこの世の理から外れた存在であり即座に滅殺しなければね！」
鳴護「レッサーちゃんのとこの文化はもうちょっと。あとこれ主導と主旨を忘れてない？当麻君をイジる目的もう忘れちゃった？」
レッサー「――っていうのは冗談だとしても！もっと態度ってもんがあるでしょう！」
鳴護「そうそう、そういうの」
レッサー「巷に溢れるアホが作った雑な実話怪談をもっと見習ってください！『引っ越したらその当日から山のように非通知で電話かかってくる』とかそういう外連味が！」
レッサー「『だったら履歴出してみなさいよ！通信会社に連絡して探知してみましょうね！』とか、『マジで実在するんだったら行ってみようぜ！』とか！」
レッサー「ガワだけは信じている体を取りながら徐々に真綿で首を絞めるように絞めるように追い込んでいくっていうね……ッ！！！」
鳴護「そうは言ってない。ほっといてあげなよ、全てにおいてド素人が頑張って話作ってんだから」
上条「そして俺だって空気ぐらい読むわ。『きゃーこわーい、そんな話を怪談で語る根性がこわーい』とか」
鳴護「そっちはちょっと信用できないかな。だって悪しき前例が今日のこの企画なんだから」
上条「そもそも悪いのは病み（闇）えもんであって俺じゃないと思いまーす！オカルト関係何でもぶん投げたら拾ってくれる人がいるから！」
鳴護「じゃ当麻君一人だけだったらどうしてた？」
上条「会話次第でぐーぱんち？」
鳴護「そういうところだからね？物理で何でもかんでも解決しようとするところとかが？」
レッサー「ねっ！？私の言ってることが正しいと理解してくれましたかっ！？」
鳴護「おかしいっちゃおかしいけど、そこまではまだ……あと二人とも気づいているのに、怖くてスルーしている案件はいいのかな？段々近寄ってくるアレだよきっと？」
上条「テレビでみた！写真の背景にいるオバケの話だな！」
鳴護「……オバケの方が良かったのかもねー」
……
レッサー「しょーもない上条さんのしょーもない戦いはあとほんのちょっとだけ続きますよ！」
鳴護「共感できるシチュエーションがここまで皆無なんだよ。ゲームとラノベの世界もそうだけど、そもそも心霊体験をする人がどれだけいるか」
レッサー「ならば次こそはテッパンですよ！学園都市あるあるがふんだんに含まれていますかね！」
鳴護「もうフラグとしか思えないよ。実際にそうだろうけど」
……
浜面『最強の無能力者、第一位を下したというのはただの噂だったようだな……！』
上条「俺の体が、重い……？なんで、能力が効いているんだ……ッ！？」
浜面『俺の名は『重力集中（グラビトン）』！重力を自在に操れる――と、いうのは言い過ぎだな。当然限界はある！』
浜面『宇宙空間まで『反転』すれば第一位ですら倒せるだろうが、俺の代償も大きい。精々圧をかけるぐらいだが！』
上条「『――あ、もしもし俺だけど？今時間大丈夫？暇？たまたま近くで見てた？』」 ﾋﾟｯ
浜面『待って？何やってんの？何で今通話しようと思ったの？』
上条「『そうそう能力者能力者。俺のキャンセルが効かなくて、重力がどうって――あぁハッタリ？自分の能力をペラペラ喋るのはアホか時間稼ぎ。へー』」
上条「『症状が軽い目眩に何か体が重い感じ。頭痛？言われてみればある、か？』」
上条「『あー、重力じゃない？”酸素濃度の低下”？重力が変わったと思ったのは筋力が一時的に落ちてるせい？ふーん？』」
上条「『多分自分の周りにしか効果ないし、やり過ぎると自分も即死するから大した能力じゃない？オッケー、分かった。じゃあまた後で、はーい、お疲れさまビリビリ』」 ﾋﾟｯ
上条「見切った――お前の能力は『酸素濃度の低下』だ……ッ！！！」
浜面『ムリムリムリムリ、長々と通話しといてそれはムリよ？「よくぞ見破ったな！？」みたいにはなんねぇよ？』
……
レッサー「学園都市にありがちな能力者バトルですな！」
鳴護「異能バトルハラスメントって知ってる？具体的には今みたいな身も蓋もないネタバレすることだけど」
上条「で、でも分からない事があったら人に聞きなさいって教えられたし……」
鳴護「お勉強ならそうだね？でも一応バトル中に相手の能力を他に人の聞くのってマナー違反……かも、しれないよね？」
レッサー「そうですよ！読者の皆さんは上条さんが傷ついて凹んでボッコボコにされるシーンを『いいぞレッサーちゃんもっとやれ！』と応援してるんですからね！？」
鳴護「それは何か違う。そういう層もいそうだけどそういう訳でもないよ？全世界が美琴ちゃんファンってことでもないんだからね？」
上条「いやでもそれが一番お互いにダメージが少なくて済むんだよ！」
鳴護「だ、だったらもうちょっと頑張ろう？戦うだけ戦ってピンチになってからで充分じゃないかな？」
上条「あの、俺だって殴られれば痛いんですがそれは……」
レッサー「まぁ様式美という言葉もあるっちゃありますからねぇ。あ、なんでしたらHP制にします？残り30%切ったらテレホン解禁になる感じでは？」
鳴護「そんなシステム嫌だよね。そして自力で理解するんだったらともかく、人頼みってのもなんか」
上条「……あぁじゃあもう一回やってみる？新システム導入後」
……
浜面『くっくっくっく……！俺は何かの能力者！今からスッゲー――そげぶっ！？』 ﾍﾞｼｯ
上条「これは――アリサの分！そしてこれもアリサの分！」 ｹﾞｼｯｹﾞｼｯ
浜面『ま、待てや大将！？俺まだなんも説明してな――』
上条「そしてこれが――アリサの分だ……ッ！！！」 ﾎﾞｽｯ
浜面『おぅふっ！？』
……
上条「って感じになります。リアリティを求めるのであれば」
レッサー「まぁ実際のケンカだったらまず先手がどれだけ相手を凹ませるかですよね。殺さないで心を折る作業だと」
鳴護「うん、とにかくダメだと思うよ？だって相手が喋ってるのに襲い掛かるってのは、その仁義的なアレがね？」
上条「格闘ゲームじゃないんだよ！常に当り判定は存在し続けるしダウンした相手には攻撃通るしHPがゼロになったら終了でもないし！」
レッサー「総合格闘技なんかそうですなぁ。取り敢えず死ぬかストップかかるまで殴り続けるので言葉は要らないっていう」
鳴護「レッサーちゃんは時々当麻君の肩持つけど、企画の主旨としてはこっち側だからね？あとあたしの名前が不当に使われてなかった？何かした覚えが全くないんだけど」
レッサー「まぁまぁまぁまぁ！これは余裕の表れですよ！ラストステージを見ればアリサさんだって気が変わるんじゃないですかね！？」
鳴護「そんな事は言ってないよ。レッサーちゃんの態度がどうなの？って言ってるだけであって」
……
インデックス（自動モード）『――敵対存在を確認、消去に移りま』
上条「目を覚ませインデックス！」 ﾍﾟﾁｯ
インデックス『――えっ？わたしはしょうきにもどった、なんだよ？』
上条「もう大丈夫だ！なんかこうアホみたいな術式はなんとかしたから！」
インデックス『あ、ありがとうなんだよ……！わたし、どうおれいをすればいいのか』
上条「あぁいいんだ別にお礼が目的じゃないから！俺がイラッとしただけでやっただけだから！」
インデックス『で、でもね？』
上条「いいって別に気にするなよ！じゃあなっ！」 ﾊﾟﾀｯ
……
一方通行『かきくけこォォォォォォォォォォォォッ！！！』
上条「歯を食いしばれ以下略！」 ﾍﾟﾁｯ
一方通行『なンか納得いかねェなァあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ！？』 ﾊﾞﾀｯ
上条「……よし、これでもう最強だの何だの言ってられなくなったな」
御坂『……ありがとう……！これであたし達も――』
上条「あぁいいいい別に！俺が気に入らなかったからケンカ売っただけで！」
上条「だから全然ビリビリは関係ないし！気にしなくていいんだからな！」
御坂『え、えっと？』
上条「じゃあなっ！」
……
アウレオルス『ハル○ィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィッ！？』 ﾍﾟﾁｯ
上条「……ふぅ、ビックリした！俺の右手の封印が解けなければヤバかったな！」
姫神『……ありがとう上条君。この人を止めてくれて』
上条「あぁいいって別に！このアホがやってることがムカついたってだけだから！」
姫神『けど』
上条「後は好きに生きろよ！じやあなっ！」
……
上条「ハイパーミラクルジェンダーボーダーパーーーーーーーーーーーーーンチッ！！！」 ﾍﾟﾁｯ
アニェーゼ『名前が納得いかねぇですよ！？』 ﾊﾟﾀｯ
上条「……強敵だったな……！もしこれが20年ぐらい後だったら『女性を殴るなんて』とか『子供に手を上げるなんて』とかヤバかったかもしれないぜ！」
オルソラ『ありがとう存じます……このお礼はどうすればよろしいのでございましょうか』
上条「いいって気にするなよ！大勢でフクロにするなんて論外だし、そもそも俺が危険な目に遭わせたのが悪いんだしな！」
オルソラ『しかしでございますね』
上条「じゃあな！新しい場所でも頑張れよ！」
……
鳴護「――判決、有罪」
レッサー「『――上条当麻、チ×コ切断市中引き回しの上、江戸所払いの刑に処す……ッ！！！』」
上条「なんっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっでだよ！？俺悪くないだろ別に！？」
上条「助けてんじゃん！全員を上手くやったとは言わない、言わないけども！体張って助けてんだからな俺は！？」
上条「あとその刑罰ってなに？俺がチン×切られた後に所払いされんの？それとも切断されたチン×が晒された後で追放されんの？」
鳴護「いやぁ……これはちょっとどうかと思うよ当麻君。もっとこう、ねっ？とっかかりというか引っかかりというか、なんて言って諭したらいいのか困ってるんだけど」
レッサー「『頑張って倒したモンスターが仲間になりたそうにしているのに、”あ、そういうつもりじゃないんでいいっすわ！”と断る』」
鳴護「それだ！ナイスな例えだよ！」
上条「むろし逆に聞きたい！？なろ○系で目立ちたくない系オークがメスオークを助けた後、相手がお礼を言うまで現場に居残るとか！」
上条「人助けした後に『お前身バレしたくないんだったらさっさ帰りなよ？』って居残るよりかはマシだろ！？」
鳴護「えっと……これは一体どれに該当するのかな？」
レッサー「お礼ハラスメントですね。恩を全面に出してお礼を要求するっていう」
鳴護「まぁその、サイコパスかどうかはさておき、当麻君はもっとこう貪欲にはなろう？助けるだけ助けておいて放置するのもそれはそれでハラスメントに該当かもしれないよ？」
上条「なんて嫌な世界になっちまったんだ……！」
-終-
――とあるVRスタジオ
レッサー「――っていう話はどうでもいいとして！つーか長くなりましたね！たかだかギャンブル関係の四方山話でね！」
鳴護「てか別に二つに分ける必要はなかったんじゃ？まぁいいんだけど」
レッサー「一応続き物なのでご説明致しますと、前回我々は『上条当麻サイコパス疑惑！』を検証致しました！」
レッサー「結果はなんとクロ！チ×コ切断市中引き回しの上、江戸所払いの刑の処されましたとさ、めでたしめでたし……ッ！」
鳴護「罪状が酷い。あとそれ別件でギルティになってるだけで、サイコパスという程ではなかったよ」
レッサー「我々は必死の思いで検証を続けて来たのですが、その中で急浮上した新たなる疑惑！それが――」
レッサー「――『御坂美琴、こいつヤベェんじゃねぇか疑惑』……ッ！！！」
鳴護「それは……あー、が、頑張ってる、からじゃ？ほら！別シリーズの主人公だし！仕方がないよ！」
レッサー「好きな男子のためにロシアまで殴り込みに行きます？」
鳴護「美琴ちゃんゴメンねっ！お友達なのに擁護する言葉を持たないよ！」
レッサー「私としちゃ気合い入っててバッチコイですし、何でしたら我らが『明け色の陽射し』に勧誘したいところですが！」
鳴護「名前……結社の名前が、前に聞いたときと違う……？あれ？」
レッサー「そんなミサーカ＝サンですが！今回事前にシミュレーションを繰り返したんですよ！サイコ上条さんを証明するためにも！」
鳴護「ちょっとガンダ○みたいに言わないでほしい。てか前から調べてたんだね」
レッサー「すると――必ずどっかで御坂さんが絡んでくるという始末に……！」
鳴護「だよね、知ってた」
レッサー「そして取材班は一つの結論に達したのです――『あれこれ御坂さんの方がヤベェんじゃね？』ってね！」
鳴護「それもそうだよね。少なくとも当麻君よりかは美琴ちゃんの方がBダッシュで動いてるよ」
レッサー「我が社が誇るスパコンっぽいので演算しても、どこの時代どこの世界へ行っても現れる御坂御坂御坂！こう先回りしているかのような！」
鳴護「いやぁ、流石にそれは間違ってないかな？入力してる数値が誤ってたら、正しい答えは出て来ないよ？」
レッサー「そんことはないですよ！我が社のスパコンっぽいものに限ってそのようなことは！」
鳴護「その、さ？さっきから気になるワードで『っぽいもの』についての説明を……」
レッサー「だ、そうです！カマンッ！」
鳴護「……カマン？」
娘々『どうも。デウスエクスマキナその一だにゃあ』
ネフテュス『どうも……その二です……よろしく』
鳴護「うん、これも正直そうだとは思ってたよ」
娘々『ちなみに機械仕掛けの神々とは演劇で何か流行った、っぽい？どーだっけかー？』
ネフテュス『物語を膨らますだけ膨らまして、回収できなかったときの夢オチと同じく……神様、迷惑している……』
娘々『だよな！所詮はフィクションなのにな！』
レッサー「基本的には暇を持て余しているので適度にオイシイ話を持ってくればホイホイ乗ってくれますけど？」
鳴護「いつか滅ぼされるよ？」
娘々『無問題だ！滅んでも再生すりゃノーカンだぜ！』
ネフテュス『世界五秒前創造説……中々いい線をいっている』
鳴護「その説、名前しか知りませんけど多分そういう意味でいったんじゃないですよね、って思います」
レッサー「まぁまぁこまけぇこたぁいいじゃないですか！それよりもストーカーの被害をなくすのが先決ですよ！」
鳴護「言ったね！？みんな薄々そうは思っていたのに、相手の立場上慮っていたことを言っちゃったね！」
レッサー「ふっ、アリサさん！どうしてこの世界に殿方のストーカーは多いのに、淑女のストーカーが少ないかご存じで？」
鳴護「それは……性格じゃないの？『カッとなってやりました』って犯罪って男の人の方が多いよね？」
レッサー「ぶっぶー不正解です！正解は『男性はストーカーされても、まぁこれはこれでって受け入れた上、いざ付き合うと女性が幻滅して穏やかに別れる』からです！」
（※らしい）
鳴護「大概だよね。男性の、その大らかさって言うか」
レッサー「ですので！御坂さんのアレもコレも合法なんですよ！あの生涯童×がどこかで受け入れればね！」
鳴護「それ、逆に言えばノーサンキューだった場合には犯罪の要項を満たしてるんじゃ……」
レッサー「シャラァァァッ！そろそろ時間も押しています再現VTRに見たいんですよ！スタジオ代の方が神二柱にお願いするよりもお高いんですからねっ！？」
鳴護「お金に換算できるのかな−。あぁまぁ見るけど」
――
上条『……終わった……！全部の入試で時間に間に合わなかった……！』
上条『人助けなのに！たまたま道に迷ってた人を送ったり痴漢冤罪で捕まりそうになってた人の容疑を晴らしたりバスジャックされたバスを助けたり！」
上条『――まっ、現在進行系で道に迷って人生をジャックされそうになっているのは俺なんですがね……ッ！』
上条『……はぁ、これで浪人確定かぁ。父さん母さんになんて言おう……』
御坂『――話は全てマルッと聞かせてもらったわ！』
上条『お、お前はっ！？』
御坂『えー、ではこちらの資料をご覧ください』
上条『タブレット端末……？』
御坂『えーまずはですね。今後のプランを簡単にこちらの方でシミュレート致しまして。あ、おかけになって下さい。ちょっと長くなるかもなので』
上条『あっはい、ご丁寧にどうも？』
御坂『右下のグラフをご覧ください。これがこのまま浪人して予備校に通った場合、上昇する偏差値ですね』
上条『殆ど……上がってなくないか？』
御坂『えぇ分かっています分かっています。ご異存があると思います。ですがこれは弊社なりに鑑みた結果でして』
上条『それはどういう？』
御坂『「何かこう学校もないし毎日が日曜日だ！まずは受験勉強で疲弊した体を休めよう！一ヶ月ぐらいはな！」』
御坂『とかなんとかぶっこいて、気がつけば夏休み前までは遊び歩く羽目に！』
上条『超ありそう。誰も強いてくれなくなったら嫌な未来が！』
御坂『それでですね、弊社が提案するプランはこちらの方になっております』
上条『なんてこった！？たった一年でD判定がA+になってる！？』
御坂『ご覧頂いたように弊社ではマンツーマンでの指導を徹底することにより、個人のポテンシャルを最大にまで引き出す効果がございまして』
御坂『また、何かとトラブルのある方には別オプションでの送迎もご用意しております』
上条『そ、送迎ですか？受験する学校の前までだったら普通の交通手段でいいんじゃないですか？』
御坂『「――ここが受験先ね！頑張って！今日までやってきたことを忘れなければ絶対に大丈夫だから！」』
上条『確かに……ッ！流れとしては絶対に受かる感じのアレだ！』
御坂『そうでしょう？弊社には絶対という言葉があるのですよ』
上条『……でもお高いんでしょ？親に迷惑かけたくないし、あんまり予算も……』
御坂『そこは安心してください！今から春の特別キャンペーンで、先着一名様まで必要経費のみのお支払いとなっております！』
上条『テキスト代だけですか！？』
御坂『まぁ弊社も学校がございますので、大体17時から22時までの集中学習。昼間はこちらが用意した課題をこなすだけです。たったそれだけ』
上条『なんて親切な家庭教師なんだ……！』
御坂『気にしないでいいわよ！今度ウチのチチとハハが会いたいっていうけど、そのぐらいはいいでしょ！？』
上条『まぁそのぐらいだったらいいかな。スッゲーお世話になるんだし』
御坂『それじゃ参考書買って帰りましょう！ピッタリのを選んで上げるわ！』
上条『あぁ！――……あれ？なんかこれ、あれ……？』
――
鳴護「これ二人の設定間違ってないかな？本物よりも5割増しでアホになってるよ？」
レッサー「上条さんの未来に起きうる出来事ですよ！受験で片っ端から落ちた場合に発生するイベントです！」
鳴護「確率はともかくそこそこ起きそうではあるよね。着実に外堀を埋めていく美琴ちゃん」
レッサー「冬の陣終了後ぐらいですよね」
鳴護「あの……それだと直ぐに陥落コースなんだけど」
レッサー「そしてあのアマだったら自分の志望校へねじ込むぐらいはやりかねませんね！持ってるコネを総動員してね！」
鳴護「あー……レベル5さんの進学先だったら手を回しそうだよねぇ」
レッサー「てかぶっちゃけていいですか？」
鳴護「やめてお願い聞きたくない」
レッサー「今のお二人は学生だからタメ口ですけど、社会に出れば頂点と普通やや下ぐらいであり、ヤヴァイですよね？」
鳴護「聞きたくないって言ったよ！？あと美琴ちゃんはずっと友達からそうことしないし！？」
レッサー「社会の評価ってのはそうじゃねぇんですよねぇ。まぁ当人同士の問題ですし、御坂さんの執着がどこまで持つかも不明ですが」
鳴護「美琴ちゃんが心ない人間みたいに言われるのは看過できないんだけど……」
レッサー「逆にリーマンになった上条さんも見てみたいですよね。数あるヒロインに刺されなければですが」
鳴護「公式の時間軸でまだ一年経過してないのに何をどうしろと」
――異世界
土御門『我が子供たちよ！お前らは我が名門、剣の一族を導く人材だにゃー……！』
上条『なぁこれ設定バグってないか？スワンプマンの俺が言うのも野暮なんだけど』
青ピ『この兄貴が……！兄貴さえいなければボクが当主になれとぉたのに……！』
上条『いや別に俺は当主やりたくもないんだけどな……』
土御門『さぁ、これが職業鑑定のオーブだぜぃ！手を翳すがいいぜぃ！』
青ピ『まずは俺から――「剣神」……っ！？見たかよ兄貴！当主に相応しいジョブですやんか？』
土御門『確かに……！剣神のスキルは一つの時代に一つしか誕生しないにゃー……！』
上条『バッカだなお前ら。どうせアレだろ？俺がここからガチャ回せば「超剣神」とか出てくるんだろ？俺知ってんだからな？』
土御門『かみやーん、フラグフラグー』
青ピ『きちんと回収するところまでがお笑いやんね』
上条『俺のジョブ名は――――――「熱膨張」……！？』
青ピ『ハッ、なんやねんそのジョブ！しょーもない兄貴にはしょーもないジョブがピッタリですやん！』
上条『ま。待ってくれ！？これは何かの間違いだ！そうに決まってる！』
上条『つーかまだ引っ張んの熱膨張ネタ！？初春さんの西葛西と同じく時効来てもいいんじゃないのかなっ！？』
土御門『お前に食わせるメシなんてないにゃー！さっさと出ていけ、殺さないだけありがたく思うんだぜぃ？』
上条『ま、待ってくれよ親父に弟！？俺たちは家族じゃなかったのか！？』
青ピ『――お前のことはずっと殺したい思うてたよ、ずっとなぁ！』
土御門『俺もちょいちょいそう思う』
上条『演技だよね？これ大丈夫か？後引かないか？』
青ピ『お前の婚約者は俺がもらってやるわぁ』 ﾆﾁｬｱｧｯ
上条『迫真の演技……！チクショウ！なんで、なんで俺がこんな事に！』
上条『這い上がってやる！ジョブだスキルだなんてもう関係ない！転生者としての生き様見せてやる！』
上条『俺に与えられた「熱膨張」ジョブで世界最強になって、全てを見返してやるんだ……ッ！！！』
〜10年後・辺境の村〜
上条『――ただいまー』 ｶﾞﾁｬｯ
御坂『お帰りなさーい。お仕事お疲れさまでしたー』
上条『麻琴は？』
御坂『今眠ったところよ。パパが帰ってくるまで起きてるんだって頑張ってたんだけどね』
上条『待っててくれるのは嬉しいが、夜更かしをすんのはちょっとなぁ』
御坂『まぁたまの寄り合いだからいいじゃない。お酒飲んできたんでしょ？何か食べる？』
上条『あーじゃあ軽く食べられるのを、お願いします』
御坂『はーい。少しお待ちくださーい……それで？魔王軍はどうなったって？』
上条『残党な。勇者サテンが討伐してるけど、あんまり成果は出てないって……いや、俺が言うのもなんだけどさ？ほら、なっ？』
御坂『それについてはもう話し合ったでしょ？「この子が生まれるんだからパーティは引退する」って』
上条『そうじゃなくてさ。子供は俺が看るから、少しだけでも手を貸してあげたらって思うんだよ』
御坂『大丈夫でしょ？魔王カキーネが一番強くて厄介だっていうし、あっちが全滅したら考えるけど』
上条『その前に助けてあげろよ。人類の危機なんだから』
御坂『だったらあなたが行けばいいじゃない。止めは……するし泣いてゴネて暴力使って行かせないようにするけど』
上条『そこは送り出してくれよ！？大して役には立たないかもだが！』
御坂『お義父さんとお義兄さんの仇なんでしょ？』
上条『……あ、あのさぁ』
御坂『うん？なに？』
上条『こないだ村に商人が来てくれただろ？あの獣魔のうさぎ遣ってた人』
御坂『いたわねー。うさぎなのに馬車引いてて驚いたわ』
上条『あの人から聞いたんだよ。ほら、俺が家出した直後にさ？俺の実家と故郷がモンスター・スタンピートで消えちまったって』
御坂『あぁあったわねー。あたしもあなたしか頼る人がいなくてここまで逃げてきたのよ。懐かしいわー』
上条『で、その、魔王が倒されて計画書が出てだ？関係のあった人間が次々と捕まってるんだって』
御坂『良い事じゃない！悪事に荷担してるからそうなるのよ！』
上条『そうだな、でも――その中に、俺たちの故郷のスタンピートって計画は入ってなかったんだって』
御坂『へー、そうなんだ？不思議ねー？』
上条『な、なぁ！』
御坂『何よ。声大きいわね、子供起きちゃうでしょ』
上条『家の納屋にさ？魔物避けのアーティファクトがあったんだけど……あれってなに？』
御坂『……』
上条『俺がガキの頃、実家にあったのに落書きして叱られたんだよ。んで弟と一緒に消したんだけど、消し残した部分が同じっていうか』
上条『てか誰かがあれを持ち出したせいで壊滅。誰かがお前がスタンピート起したって訳じゃないんだよ、なっ？』
御坂『ちょっと何言ってるのか分からないけど、お義父さんとお義兄さんのジョブは「剣神」だったんでしょ？その二人でどうにもならないんだったら、ね？』
上条『そ、それもさ？王都の賢者、ニシ＝カサーイに調べてもらったんだよ。いつかきっと、家族と一緒に墓参りはしたいからその下調べで』
上条『二人の遺体は割と早く見つかったんだけど……『剣神』ジョブ持ちの親父と弟が、両手両足へし折られてから、長い時間かけられて拷問された痕跡があったんだって』
上条『誰が、できるんだよ？それこそ不意打ちでも喰らわない限り無理だぞ？』
御坂『じゃあされたんじゃないの？二人とも調子に乗ってたしね』
上条『つ、つーかさ？お前のジョブ「ツンデレ」って高位の電撃系呪文使えたよな？上級職も麻痺させられるようなの！』
上条『ぜ、絶対にないって思ってるしそうだろうとは分かってる！分かってるけど、お前がやったんじゃ……ない、んだよな？』
御坂『何言ってるのよ！決まってるじゃない！」
上条『……』
御坂『……』
上条『――よーしそろそろ寝ようか！俺は気づいてないぞ！お前が後ろ手にチラッと光る何かを持ってたのが見えたけど気づいてないから大丈夫だ！』
御坂『――もう！脅かさないでよ！変なことばっかり言って！』
――
レッサー「上条さんが異世界転生すると高確率でこのような顛末に……」
鳴護「ジャンルが違う。なろ○系転生チートものからサイコホラー系ものになってる」
鳴護「ジョブの『熱膨張』って何？どんなジョブなの？大御所なのに延々イジられる職業なのかな？」
レッサー「響きからしてエ×スキルではないかと。だって膨張ですし？」
鳴護「膨張にはそんな意味はない。あと職業の『ツンデレ』ってどうかと思うよ？」
レッサー「実在します！アクワイ○が出してる『剣と魔法と冒険も○』の職業でマジ存在しますからね！」
（※得意な武器が槍、火と雷系の攻撃魔法が使える。攻撃力は高いが打たれ弱い）
鳴護「ある意味凄いんだろうけど全然凄さが伝わってこない……！」
レッサー「さぁどうでしょうアリサさん！これて御坂さんの恐ろしさがご理解頂けたかと思われますが！」
鳴護「どっからどこまでが美琴ちゃんの仕業なのか知りたいよね。情状酌量の余地はあると思いたい……」
レッサー「手持ちの資料によりますと、上条さんを追い出した直後に親父と弟を惨殺。ついでに魔物避けを持って出奔したそうです」
鳴護「即！？じゃあ特にないな情状酌量は！？」
レッサー「んでついでに魔王を暗殺しておいてから、上条さんを拾って勇者パーティに合流」
鳴護「攻略する順番間違ってないかな？まずヒロインを助けてからボスを倒しに行かないの？」
レッサー「残念ながら上条さんが他のメンバーとフラグを立てそうになったから離脱し、辺境の村で第二の人生を始めた、とのことですな」
鳴護「これが本当に田舎でスローライフだけども！」
レッサー「タイトル詐欺多いですよね。『お前んとこの田舎にはハーレム作る土着の信仰でもあったのかよ』と。オークもとい、トールキンピッグじゃないんですから」
鳴護「スローっていうよりはスローター……いやごめんなんでもないよ！誰も見てないところでははっちゃけるんだなぁとか思ってないんだからねっ！」
レッサー「あんまりこういう言い方はアレなんですけど、御坂さんが仮にレベル1か2ぐらいのショボイ能力者でも、なんだかんだで世に名前を轟かせてたと思うんですよね」
レッサー「研究者とか取り締まる側とか。それと同じで生まれた場所が違えども、アドバンテージを生かして最大限に利用するっていう恐怖が……！」
鳴護「つまり？」
レッサー「ダメな人はどこに行っても大抵ダメですけど、そうじゃない人はクレバーに立ち回るんだから超怖いですよね、って話です。その見本を今まで見て来たわけで」
鳴護「あの、当麻君に逃げ場はないの？これは決して美琴ちゃんが悪いんじゃなくて選択の自由があるって意味でね！」
レッサー「『実は俺――フリーレ○さんにしか反応しないんだ！』でどうです？」
鳴護「判断に困るな。『超年上が好きなの？それとも体だけが目当て？』って両極端だよね？」
レッサー「ならばいっそのこと先手を打ってお嫁に行けない体に……！」
鳴護「本末転倒じゃない？それはそれで愛の形の一種として成立するような、てゆうかまぁ高度すぎる問題だからあたしは口を挟めないよ！」
レッサー「後ろからバールのようなもので……！」
鳴護「仮にそれが成功したとしても、黒子ちゃんに惨殺される素敵な未来しか浮かばないかなー。もしくは世界中に当麻君のエ×コラが出回るか」
レッサー「もっと端的に金属バットで殴りかかりそうな子も――つまり！上条さんは既に詰んでいるといっても過言ではないと！」
鳴護「一応聞くけどレッサーちゃんはそれでいいの？」
レッサー「いや別に被害に遭うのは上条さんですし、『ざまぁwwwwwwwwwwwwww』以外の感情は特に？」
鳴護「……ネタで終わるといいんだけどねぇ。Xデイは来るのかどうか――」
-終-
レッサー「パリ五輪のポスターも公開され、フランスを除く全地球市民が『超失敗しろ！』と祈りを捧げる今日この頃如何お過ごしでしょうか……ッ！」
レッサー「お過ごしと言っても♂越しではないのでエ×い意味はないので悪しからず……ッ！」
レッサー「ロ×ペ×の大御所が、まさかまさかの三年連続で佐○さんのエ×同人敢行ってどうなのと思わなくもないですが……ッ！」
鳴護「あの、今カンペで『さっさと進めろアホ』とお叱りがあったんだけど」
レッサー「おぉっと失礼しました！えぇとなんでしたっけ本日のお題は！『イジって遊ぼう上条さんで！』です！」
鳴護「いつもじゃん。あたしいらないじゃん」
レッサー「最近アリサさんがツアーで学園都市を離れてますからね！わざわざ来て頂いたのにすいませんね！」
鳴護「それはホントそうだからね？ライブ終わりで疲れているところに、ワゴン乗ったら『あ、あれ？なんでこれ高速乗ってるんですか？』ってドナドナされた気持ちを理解してくれるかな？」
レッサー「まぁそちらの模様はどっかでやるでしょうが、ともあれ本日は検証をしますよ！その名も――」
レッサー「――『上条当麻、実はサイコパスなんかじゃねぇか説』……ッ！！！」
鳴護「なんて？」
上条「どーも上条当麻でーす！サイコパスでーす！裏では人に言えないような悪い事してまーす！」
上条「――って失敬だなテメー！？言うに事欠いてサイコパスってなんだよサイコパスって！？」
レッサー「企画そのものもアレですが、実は私も薄々そうなんじゃねぇかって疑ってまして」
上条「そもそもサイコパスってどういう意味だよ！？」
鳴護「企画の主旨を本人が理解してない！？」
上条「あぁいや映画とかラノベの設定で聞くなーとは思うんだよ。認識は『ヤベー人』？」
レッサー「まぁそれで合ってるちゃ合ってますよ、『ヤベー人』で」
鳴護「刃物持って追いかけてくる人？」
レッサー「ってのはかなり脚色され過ぎていまして、あー、一言で言いますと『子供の情緒で大人の暴力』でしょうかね」
上条「最低か」
レッサー「例えばここにナイフがあったとしましょう。ムシャクシャしていたから隣の席のクラスメイトを刺します」
上条「ヤベーだろそいつ！？何やってんの！？」
レッサー「んで理由を問われれば『正当防衛だ！刺さなければ僕が殺されていた！』とか平気で嘘をつきます」
鳴護「子供っていうか……それ何かもっと根が深いような……？」
レッサー「他にも欲しいからといって後先考えず物を盗んだり、計画的な行動が立てられなかったり。あぁあと決められたルールを守らなかったりも該当しますか」
上条「話聞いてると無茶苦茶じゃね？それ多分クラスメイトだけじゃなく自分の家族にも適応されんだろ？」
レッサー「ですなぁ。何をするにしても自分が一番でそれ以外はどうでもいいしどうだっていい。法律やルールなども含めてそんな感じですな」
鳴護「でもそれって幼児の最初期ってそんな感じじゃ？あたしがお世話になってた施設でも、一番の年少さんとか反抗期の子がいたよ？」
レッサー「まぁそれが一般的ですなぁ。赤ちゃんが話すぐらいになった頃、親に叱られて徐々に社会的なルールを学ぶと言いますか」
上条「それが普通だわ。多少親に甘やかされようが、誰だって社会の中で矯正されるんだろそんなもん」
レッサー「ですが何故かそれをされない方が少数ながら存在しましてね。上条さんもそんな人たちに覚えがありません？」
上条「音速○さんが声優やってた人。『こぉのサルがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！』と超ノリノリだった」
レッサー「あのオッサンはただのレイシストです。マジモンはもっと酷くて、他人の痛みに共感を覚えません」
鳴護「えっと、どういう？」
レッサー「グロ画像を見ても何も感じなかったり、他人を傷つけても同じなかったり」
上条「『もしかして；ここの運営』」
レッサー「いや違いますよ多分！ホラー映画好きな人は『怖い』って感情があるからこそ見ている訳ですから！」
鳴護「好きなんじゃないの？」
レッサー「種類が違います。お酒が好きな方を評して『あいつは肝硬変や各種病気になるのが好きだ！』っていってるのと同じぐらいの暴論です」
レッサー「酩酊したり味が好きだったりで飲んでいるのに対し、ホラー映画好きは『やだ怖い！』ってドキドキするのを楽しむんでありまして！」
鳴護「まぁジェットコースターともそうだよね。安全と分かった上でスリルを楽しむ感じで」
レッサー「その通り！プリキュ○だってあれ見てる老若男女は『プリキュー○になりたい！』って見てるんですからね！」
鳴護「それは違うかな。半分ぐらいは邪悪な視線で見てると思うよ」
上条「あとすいませんレッサーさん。俺とアリサの共通の知人に『ホラー映画を笑って見る映画マニア』がいるんですけど……」
レッサー「何事にも例外は居るもんですよ！酒好きでもデッカイ焼酎ビンでいいやって辿り着く層も居るんですからね！？」
（※「アルコール入ってりゃなんでもいいや」層）
レッサー「なので一緒にしないでいただきたい！サイコな方は『怖い』って感情が欠落しているから映画が面白いとすら思えない！だからスルーするんです！」
上条「んじゃ逆に痛々しいグロ画像を集めてるようなやつは……」
レッサー「少なくともサイコパスではありませんね。それはそれで別の病を発症されている可能性がなくもない」
鳴護「でも感情がないってそんなにヤバイかな？感情がなかったら逆に他人へ執着しなくない？」
上条「ストーカーなんかも愛、って本人は言ってるよな。悪い意味では感情豊かで行動力がある」
レッサー「まぁ一人でこっそり暮している分にはそうなんですがね。実際には他人との関わりがない訳にはいかないじゃないですか？」
レッサー「そうするとサイコパスの肥大化した自己愛が炸裂、一転して被害者が出るって始末で」
上条「あぁそういう……」
レッサー「ただまぁ断っておきますけどそれが悪い訳じゃないですからね？程度の軽い重いに関わらず、犯罪をしてなきゃ裁かれる対象にはなりません」
レッサー「情がないのも結構ですし、他人の痛みを感じられないのも自己愛が強いのも自由の範疇です。他人を害さない限りは、ですが」
上条「てかよりにもよってそんなんが俺だって言いたいのか……！」
レッサー「では上条さんは違うと？」
上条「絶っっっっっっっっっっっっっっっっっっ対にノーだ！むしろは他人に気を遣いすぎて損をしまくってる感じで！」
鳴護「全方位的に損してるよね。女の子の運を除いては」
レッサー「ほうほう！ならば検証してみてもいいじゃないですか！恥じるところが皆無であれば余計に！」
上条「おぉ当り前だぜ！てかマジでなにやんのこっから？」
レッサー「このスタジオは超VRになっていまして、こちらから様々な世界に飛びます。そこで上条さんは現地の人間として振舞ってください」
上条「超抽象的じゃねぇか」
レッサー「適宜チュートリアル挟みますんでそれは大丈夫です。てか別に動画の中に入るようなもんなんで、一時停止も出来ますし」
上条「てかお前魔術サイドなんだから魔術……いや今更か。よっしゃ！かかって来いよコラ！」
レッサー「では最初の世界は――こちらです！」
ﾁｬｯﾁｬｯﾁｬﾗﾗｰ、ﾗｯﾗｯﾗｰ
上条「ポケットがモンスターするアレだろこれ」
レッサー「ですな。ポケットがモンスターするヤツです。あなたはトレーナーとして何かこう世界一を目指してください」
鳴護「コイキン○の呪いが炸裂しそう。出会うポケモ○が全部ハズレ」
レッサー「ではまず自宅からスタートです！張り切っていってください！」
詩菜『――当麻さん、起きなさい当麻さん。今日はあなたがポケットのモンスターのボールをもらえる日でしょ？』
上条「超呼びづらいな！？あぁまぁ行ってくるよ母さん！」
御坂『お、遅いじゃない！待ちくたびれたんだからねっ！？』
インデックス『そうなんだよ！けっこう待ったんだよ！』
上条「なんでこいつらと幼馴染み設定……！」
鳴護「身近な所での使い回しが酷いよ」
レッサー「同じ村出身のライバル設定ですな。後半トーナメントで勝利して薄い本で分からせるという！」
上条「最後は公式無関係だよ。あーじゃあ行くか」
刀夜『――おぉよく来てくれたね！私が所長だよ！モンスターボールをあげるよ！』
上条「また狭い所で世界を回してんのな！」
御坂『じゃああたしはこれもーらいっと！』
インデックス『わたしはこれ！早い者勝ちなんだからね！』
上条「ゲーム的にはどれ選んでも同じモンスターが来るやつだろ」
レッサー「コイキン○ッ！コイキン○ッ！コイキン○ッ！」
上条「コイキン○コールやめろよ！？まるで嫌われてるみたいに思われるだろ！？」
鳴護「いいからさっさと開けた方が。このプレッシャーの中、何が出て来るのか興味あるし」
上条「君に決めた……ッ！」 ｶﾊﾟｯ
テケテケ『ピ――テケテケ！』
鳴護「せんせー！当麻君一人だけ世界観が違うと思いまーす！絶叫学○の女の子は反則でーす！」
上条「いや違うアリサ！声をよく聞くんだ！」
鳴護「声？ビジュアル的に断面図は見せてほしくないんだけど」
テケテケ『テケテーケ！』
鳴護「この特徴ある高音……ピカチュ○さんと中の人が同じ？」
上条「中の人なんていない！」
鳴護「じゃあなんで聞けって言ったの？」
上条「この子は大谷育○さんがHAUNTEDじゃんくしょ○のゲスト出演していたときのテケテケなんだっ……！」
鳴護「よく分かったよね？大谷育○さんのファンクラブにでも入ってたっけ？」
上条「ホケットがモンスターするマスターに、俺は、なるっ！
鳴護「ワンピー○のアレ……まぁいいけど。でもここまでサイコパスさんの要素はないじゃない？」
レッサー「怖ろしいのはここからですよ……！では一年後を見てみましょうか！」
鳴護「どういう理屈で構成してるんだろう……？当麻君のアドリブを見るにしても、なんかこう釈然としないっていうか」
……
インデックス（テレビ）【いっけーーー！ここでしゃくねつほのお、なんだよ！】
ゴールデンスライ○（テレビ）【ぴぎいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ！】
司会者（テレビ）【おーっと決まったぁぁ！チャレンジャーのひっさつ、相手は立てない――この瞬間新チャンピオンが誕生したぞっ！】
インデックス（中継）【ありがとうなんだよ！ありがとうっ！】
詩菜『インデックスちゃん優勝ですって』
上条「三、四、五……ん？あぁそう良かったな」
詩菜『なぁに当麻さん？幼馴染みが活躍してるんだからもっと喜ばなきゃダメでしょう？』
上条「喜んでるのは喜んでるよ？ただちょっと可哀想だと思ってさ」
詩菜『可哀想、ねぇ？』
上条「だってそうだろ！どこの世界に自分の友達とか大切なものを戦わせて喜ぶヤツがいるんだよ！？なぁお前もそう思うよな！？」
テケテケ『テケテーケ！』
詩菜『本当にこの子は……まぁいいけど。他の子みたいにいつまでも帰ってこないとかないしね』
御坂『こんばんわーおばさま。ハハが作りすぎたごはん持っていけって』
詩菜『いつもありがとう美琴ちゃん。良かったら美琴ちゃんも食べていかない？刀夜さんが今日は遅くなるって言ってるし』
御坂『やった！いいんですか？』
上条「ちょっとは遠慮しろよ――八、九と」
御坂『あんたじゃないもーん詩菜さんに誘われたんだもーん！ってそれ今年のジャガイモ？』
上条「おう！今年は豊作だぜ！」
御坂『あぁ労働人口が極端に少ないから儲かるのよねぇ』
上条「だよなぁ、他のアホども何やってんだか――ってお前はかなり初めのうちに辞めてたよな？何かあったの？」
御坂『んー、これといっては別に何も？「あぁアホが騙されてリタイアしたな」とかは全然？』
上条「うーん？まぁいいけど」
詩菜『二人とも。手を洗ってきなさい、ごはんですよー』
上条・御坂「『はーい』」
……
レッサー「――如何だったでしょうか！私が『あ、こいつヤベェ』って思いが伝わったかと！」
鳴護「うん、ツッコみたいところは多々あるんだけど、当麻君は作品と世界観の全否定はやめようか？ファンタジーなんだからね基本そういう？」
上条「なんでだよ！？ウチの可愛い子を余所の子とバトルさせるなんて虐待の極みだろ！？」
上条「百歩譲って本人が望んでるんだったらばまだしも！どう見ても丸っこくて戦いに不向きな連中を出すなんて俺には出来ないよ！」
レッサー「だからそういうとこが悪いって言ってんでしょうが！いつまで経ってもグレイモ○がウォーグレイモ○に進化しなかったらどう戦えっていうんですか！？」
上条「戦う必要なんてねぇよ！俺が相手になっからかかってこいよ！」
鳴護「二人どもステイ。当麻君の……まぁ言い分は分かるとして、実際にゲームじゃどうするの？そんなんじゃRPGとかでも困るでしょ？」
上条「え？普通に戦わせるけど？」
鳴護「じゃあ今のはなんだったのかな！？なんか初めの村に戻って農業生活してたじゃん！？」
上条「ゲームと現実の話は違うでしょうが！血が流れて肉を持った生活してる人たちですよ！？」
レッサー「むしろそんな相手を蹂躙する方が楽しくないですかね？」
鳴護「ねぇ待って？レッサーちゃんがそういうこと言い出すと、疑惑が二股になるかるから黙ってようか？」
鳴護「あとなんか、なんかなんだけど……当麻君とは別口で問題が生じてないかな？誰とは言わないけどストーカー的なアレが」
レッサー「あぁまぁいいでしょう！この男の所業はここでは終わらないのですから第二ラウンドへ持ち越すと言うことで！」
上条「どこへ行っても俺は父さん母さんに恥じない行いをするからな！」
鳴護「早く帰してね？あたしツアー中なのを忘れないで？」
……
レッサー「ちゅーワケで気を取り直して第二ステージです。ステージ制なのかラウンド制なのかは分かりませんが」
鳴護「最初のは……まぁゲームだったら本末転倒だろうけど、リアルな世界だったら仕方がなくないかな？あたしも気持ち分かるもん」
レッサー「でもそんなことしたらヤリモ○は集まらないでしょう！？」
鳴護「それ違う違う。同人ゲームで『お前まともなシナリオ書けたんかい！？』ってプレイした人全員がツッコんだヤツ」
（※鬼畜系同人ばっか書いてた人が、割と感動的ストーリーのゲームを作った。オススメです）
レッサー「世の中には『何書いてもギャグになるなwww』って笑われてる人だっているんですよ！？」
鳴護「諦めたら？年々お仕事減ってるんでしょ？」
（※”もしかして；ここの運営”）
レッサー「くっくっくっく……！さっきは無事に逃れたようですが、今度こそ上条当麻の本性をお見せしますよ……！」
鳴護「当麻君に限ってそういうことはないと思うよ。表しかないから基本」
レッサー「私がパンツをサービスしているというのに指一本触れなかったチキンヤローが……！」
鳴護「有毒だからかな。『わー、ミノカサゴってキレー！』って手を伸ばす人が少数だし」
……
上条「ここは……どこだろう？懐かしいような、温かい空間が……？」
鳴護「VRなのに？」
レッサー「スタジオの温度と湿度を上げている的な演出ですので……」
コロンゾン『……聞こえたるかしょーもないニンゲンよ……私は今音声でお前に訴えています……』
上条「じゃあ確認すんなよ。確実に聞こえてんだから」
コロンゾン『気を確かに聞きたりししょーもない魂よ……お前は残念ながら死んでしまったのです』
上条「俺が、死んだ……！？な、なんでだよ！？死因は一体！？」
コロンゾン『あれは登校途中の話なりし……お前は遅刻しそうだったので、ダッシュしていると……横断歩道をJCが歩き、そこへ信号無視してトラックが』
上条「そうか。思い出したぞ……それを助けて、俺は」
コロンゾン『いいえ、事故防止機能で無事に停まりたるが？』
上条「じゃあ言うなよ関係ないんだったら！？俺ノッちまったじゃねぇか、『思い出したぞ』とか記憶捏造したってなっちまったからな！？」
コロンゾン『しかし無事停止したりしけれど、その弾みで縁石に乗り上げコンビニに突っ込みたる……』
上条「まさか！？そこにいたのか俺！？」
コロンゾン『――なんでやねーん！無事停まったんちゃうんかーーーい！』
上条「ツッコミってそっち！？なんで車喋ってんの！？」
コロンゾン『AIが暴走したり……が、そのコンビニには強盗がおり、その者がナイフを振り上げて……！』
上条「今度こそ俺だな！よーし暴漢に立ち向かうぞー！」
コロンゾン『た、ところを何かこうツインテ少女に取り押さえられるな……完封で』
上条「じゃあ俺関係ないねぇじゃねぇかよ！？一連の災難に見てるだけか！？」
コロンゾン『――と、思ったところに後ろからプスッと刺されとるな。痴情のもつれで』
上条「結局人災！？長々と説明した意味は！？」
コロンゾン『隙を突かれなければ回避したやも、という話よな……さてニンゲンよ、しょーもないピタゴラスイッ○したニンゲンよ』
上条「してねぇよ俺。最後の一行以外全部スキップしても良かっただろ説明」
コロンゾン『お前にはチャンスをやろう……チート能力で異世界転生するチャンスを……！』
上条「あ、すいません。俺そういうのいいっすわ」
コロンゾン『そうであろうそうであろう！男子ならば誰でも一度は憧れし――なに？なんと？』
上条「チート能力はいらないです。死ぬっていうんだったら普通に死なせてください」
コロンゾン『……良き？本当に？順風満帆、とまでは保証しなかりしが、少なくとも今生よりは良き生活を送れしが？』
上条「俺――父さんと母さんより早く死ぬなんて親不孝しちまったけど、しちまったからこそ余計に無理なんですよ」
上条「どっか別の世界に行くんじゃなくて、転生先を選べるんだったら他人でもいいし虫でも構わない！他人でもいいし、面識なんか二度となくてもいい！」
上条「でも、その可能性があるんだったら！父さんや母さんにまた出会える可能性がゼロじゃないんだったら！同じ世界にいさせてください……！お願いします……！」
コロンゾン『――なんていい子……！分かりしよ！特別に時間戻してあげるからお帰り！』
上条「やったぜありがとう神様！」
鳴護「フィクションが過ぎるよ？最初のだって『もしもポケモ○世界に転生したら』って話だったのに、フィクションにフィクション盛ってどうするの？」
レッサー「まぁネタとはいえ、NOと言うのも……あ、まだ続きありますね」
コロンゾン『では次の候補……あ、この子ね。どうぞー？』
御坂『あ、すいません。後追いした者なんですが、前の人と一緒の世界にお願いします』
御坂『設定的にはチートは結構ですから前世を憶えていてかつ毎日会えて血縁がなくて異性で年齢が誤差2ぐらいで』
御坂『出来れば最初のイベントであたし達以外の村人が焼き払われる感じのが、まぁ一番後腐れなくていいんじゃないかなって』
コロンゾン『うん、帰したるね！前の人も帰ったみたいだし同じ世界に同じ設定で！』
……
レッサー「――ってことなんですが！」
鳴護「シミュレーションの台本をレッサーちゃんが書いてるのは理解したよ。だってネタにはしってるもの。ダッシュしてるし」
鳴護「あとこれどういうシミュレーションしてるの？登場人物が一人歩きしてない？」
レッサー「ふっ、優れた創作物にはありがちですな！」
鳴護「いや誉めてはないよ？ホラー的な意味でだよ？『誰が当麻君を刺したの？』って謎と『ほぼ瞬時に後追いできたのはなんで？』って謎があるよね？」
レッサー「その謎が解ければ一人前ですな！答えはいつも一つぐらい！」
（※無理心中）
鳴護「てゆうかあそこで美琴ちゃんも帰しちゃったら、神様の所にまた『来ちゃいました☆』って永遠にループしないかな？根本的な所は解決してないでしょ？」
レッサー「と、仰っていますがご本人はは如何お考えです？」
上条「えっ？ゴメンよく聞こえなかった！！！」
鳴護「難聴系主人公。でも声を大にしている以上、都合が悪いとは思ってるのかな」
レッサー「個人的には『刺される→神様→生き返らせる→刺される』って無限ループが超見たいです」
上条「人の不幸を笑うんじゃありませんよ！今回も俺は悪くない！」
鳴護「あたしも当麻君に同意見かなぁ。もし死んじゃったとしても、少数派だろうけど同じ選択をしたいって人もいると思うよ？家族持ってる人は特にね？」
レッサー「ぐぬぬぬ……！おかしいですな、私調べに寄りますと家族は元より妻子がいようがみんな喜んで転生するって某サイトには書かれてあったのですが！」
鳴護「そうしないと話にならないからね？スタート地点から躓いている訳で？」
鳴護「あと第一ステージから一貫して言ってるけど、別の事案が発生しているよね？最近のAIの再現度に戦くというか」
レッサー「人類を淘汰した後にはどうなるんでしょうねっ！楽しみですよねっ！」
鳴護「ナメクジみたいにどうせまた同じ道を辿るんだと思うよ」
……
レッサー「さて！異世界転生すらノーサンキューを通したちょっとアレな人間！上条当麻さんの冒険はまだ続きますよ！」
鳴護「感情移入が中々……ポケモ○世界やトラック転生とも縁がないからね」
レッサー「あ、じゃあ一回ぐらい？」
鳴護「ただただ死ぬだけだよね？あたしをレッサーちゃんが轢いて『今頃きっと異世界で楽しくやってるんでしょうね……！』ってお空を見上げるだけだよね？」
レッサー「トラックがお嫌でしたら大八車なりトゥクトゥクなりにモデルチェンジ致しますが？」
鳴護「いらないです。ただ即死できない分だけ痛そうですし」
レッサー「しかしまぁアリサさんの仰る事も分からないではないですな！日常的なシチュエーションとはややかけ離れてますよね！」
レッサー「ですが心配ブンブンジャ○！こちからお話しするのは――本当にあった出来事かもしれません……ッ！！！」
鳴護「ただですら怪しいのにかもしれないって言ってる時点で、うん。信憑性は厳しいよね」
……
上条「ここかー……なんか雰囲気あるな」
青ピ『……なぁカミやんマジで大丈夫？無理せんでもいいんやで？』
上条「無理なんかしてねぇって。てかどうせ気のせいだって！オバケなんていないんだから！」
青ピ『せやかて……まぁエエわ。とにかくヤバイ思ぉたら逃げてぇな？鍵も何もかけずに近くのコンビニまで走りぃよ？』
上条「任せとけ！事故物件なんて敵じゃないぜ！」
……
上条「さってと……オゴってもらったお高い弁当も食ったし、課題もやったし、ソシャゲーもスタミナ切れたっと」
上条「んじゃそろそろ寝よっか。つーか別に何も出なかったよなぁ」
幽霊『……返して……返して……？』
上条「……」 ﾋﾟｯ
上条「『――あ、もしもし闇咲？あぁごめんごめん、時間がアレだけど急用だったもんで。大丈夫？構わない？』」
上条「『なんか幽霊っぽいのが今な、俺の目の前にいるんだけど……言葉？なんつってるって？』」
上条「言いたい事あるかってプロの人が聞いてるんだけど。何でもいいよって、恨みでも愚痴でも」
幽霊『……』
上条「『なんか黙っちゃったみたい。次どうすればいい？……信仰？生前の宗派を聞け？』」
上条「っていうことでどこの誰さん？なかったらご両親の宗派は？なんだったら出身地だけでも大体分かるって言ってるわ」
上条「あとなんか言葉のイントネーション？でもほぼ分かるって闇咲が。言語関係の修士号もらってるらしくさ」
幽霊『……』
上条「『ノーコメントだって。えっと……”返して”とかなんとか言ってたわ、うん。俺に向って』」
上条「『あぁ反応するとマズい系？”何を？”みたいに対話すると居着く？へー、怖いんだなー』」
上条「んじゃ――返すって何を？何か誰かにされたのか？盗まれたとかそういう感じのアレ？』」
幽霊『……』
上条「ほら頑張れよ！熱くなれよ！やればできる！君はやればできる子なんだからはっきり言おうぜ！」
上条「事情があるんだったら怪談おじさん二号機がジョバン○よりもやってくれるんだからさぁ頑張れ！」
上条「今まで誰に呼ばれてもないのにホイホイ出て来られたんだから大丈夫！勇気を振り絞って話してくれよ！」
御坂『――もうウルサイわね！何時だと思ってんのよ！？』 ﾊﾞﾝｯ
上条「あぁごめん今終わるから！――『なんか話が通じないっぽいわ。どうすれば……スピーカーにしろ？』」
闇咲（電話）『ブッセツマーカーハンニャーハーラーミーターー……』
幽霊『ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ……ッ！？』
上条「次はまともな幽霊に生まれ変わるといいなー」
……
鳴護「除霊ハラスメントって知ってる？あたしは知らない。今初めて、恐らく人類史上初めてあたしが口にした単語だと思うけど」
レッサー「残念……ッ！エ×CG集で既にありました……ッ！
（※VS都市伝説シリーズ）
鳴護「幽霊さんが可哀想だよ！？何この手慣れた感は！？」
上条「異議がある！可哀想っていうけどこのままオバケやってる方が可哀想だろうが！」
上条「入居者を驚かせたり祟り起したり！そんなことばっかやってんのが正しいとでも！？」
鳴護「そこは……まぁそうなんだけども！もっと情緒とか感情とかを考慮してあげるつもりは？」
上条「本当に恨めしいんだったらある程度の事情を説明するだろうし、闇咲クラスのガチな魔術師が出てきたら逃げようとする時点でどうかと思う……」
レッサー「そうですよアリサさん！幽霊なんつーのはこの世の理から外れた存在であり即座に滅殺しなければね！」
鳴護「レッサーちゃんのとこの文化はもうちょっと。あとこれ主導と主旨を忘れてない？当麻君をイジる目的もう忘れちゃった？」
レッサー「――っていうのは冗談だとしても！もっと態度ってもんがあるでしょう！」
鳴護「そうそう、そういうの」
レッサー「巷に溢れるアホが作った雑な実話怪談をもっと見習ってください！『引っ越したらその当日から山のように非通知で電話かかってくる』とかそういう外連味が！」
レッサー「『だったら履歴出してみなさいよ！通信会社に連絡して探知してみましょうね！』とか、『マジで実在するんだったら行ってみようぜ！』とか！」
レッサー「ガワだけは信じている体を取りながら徐々に真綿で首を絞めるように絞めるように追い込んでいくっていうね……ッ！！！」
鳴護「そうは言ってない。ほっといてあげなよ、全てにおいてド素人が頑張って話作ってんだから」
上条「そして俺だって空気ぐらい読むわ。『きゃーこわーい、そんな話を怪談で語る根性がこわーい』とか」
鳴護「そっちはちょっと信用できないかな。だって悪しき前例が今日のこの企画なんだから」
上条「そもそも悪いのは病み（闇）えもんであって俺じゃないと思いまーす！オカルト関係何でもぶん投げたら拾ってくれる人がいるから！」
鳴護「じゃ当麻君一人だけだったらどうしてた？」
上条「会話次第でぐーぱんち？」
鳴護「そういうところだからね？物理で何でもかんでも解決しようとするところとかが？」
レッサー「ねっ！？私の言ってることが正しいと理解してくれましたかっ！？」
鳴護「おかしいっちゃおかしいけど、そこまではまだ……あと二人とも気づいているのに、怖くてスルーしている案件はいいのかな？段々近寄ってくるアレだよきっと？」
上条「テレビでみた！写真の背景にいるオバケの話だな！」
鳴護「……オバケの方が良かったのかもねー」
……
レッサー「しょーもない上条さんのしょーもない戦いはあとほんのちょっとだけ続きますよ！」
鳴護「共感できるシチュエーションがここまで皆無なんだよ。ゲームとラノベの世界もそうだけど、そもそも心霊体験をする人がどれだけいるか」
レッサー「ならば次こそはテッパンですよ！学園都市あるあるがふんだんに含まれていますかね！」
鳴護「もうフラグとしか思えないよ。実際にそうだろうけど」
……
浜面『最強の無能力者、第一位を下したというのはただの噂だったようだな……！』
上条「俺の体が、重い……？なんで、能力が効いているんだ……ッ！？」
浜面『俺の名は『重力集中（グラビトン）』！重力を自在に操れる――と、いうのは言い過ぎだな。当然限界はある！』
浜面『宇宙空間まで『反転』すれば第一位ですら倒せるだろうが、俺の代償も大きい。精々圧をかけるぐらいだが！』
上条「『――あ、もしもし俺だけど？今時間大丈夫？暇？たまたま近くで見てた？』」 ﾋﾟｯ
浜面『待って？何やってんの？何で今通話しようと思ったの？』
上条「『そうそう能力者能力者。俺のキャンセルが効かなくて、重力がどうって――あぁハッタリ？自分の能力をペラペラ喋るのはアホか時間稼ぎ。へー』」
上条「『症状が軽い目眩に何か体が重い感じ。頭痛？言われてみればある、か？』」
上条「『あー、重力じゃない？”酸素濃度の低下”？重力が変わったと思ったのは筋力が一時的に落ちてるせい？ふーん？』」
上条「『多分自分の周りにしか効果ないし、やり過ぎると自分も即死するから大した能力じゃない？オッケー、分かった。じゃあまた後で、はーい、お疲れさまビリビリ』」 ﾋﾟｯ
上条「見切った――お前の能力は『酸素濃度の低下』だ……ッ！！！」
浜面『ムリムリムリムリ、長々と通話しといてそれはムリよ？「よくぞ見破ったな！？」みたいにはなんねぇよ？』
……
レッサー「学園都市にありがちな能力者バトルですな！」
鳴護「異能バトルハラスメントって知ってる？具体的には今みたいな身も蓋もないネタバレすることだけど」
上条「で、でも分からない事があったら人に聞きなさいって教えられたし……」
鳴護「お勉強ならそうだね？でも一応バトル中に相手の能力を他に人の聞くのってマナー違反……かも、しれないよね？」
レッサー「そうですよ！読者の皆さんは上条さんが傷ついて凹んでボッコボコにされるシーンを『いいぞレッサーちゃんもっとやれ！』と応援してるんですからね！？」
鳴護「それは何か違う。そういう層もいそうだけどそういう訳でもないよ？全世界が美琴ちゃんファンってことでもないんだからね？」
上条「いやでもそれが一番お互いにダメージが少なくて済むんだよ！」
鳴護「だ、だったらもうちょっと頑張ろう？戦うだけ戦ってピンチになってからで充分じゃないかな？」
上条「あの、俺だって殴られれば痛いんですがそれは……」
レッサー「まぁ様式美という言葉もあるっちゃありますからねぇ。あ、なんでしたらHP制にします？残り30%切ったらテレホン解禁になる感じでは？」
鳴護「そんなシステム嫌だよね。そして自力で理解するんだったらともかく、人頼みってのもなんか」
上条「……あぁじゃあもう一回やってみる？新システム導入後」
……
浜面『くっくっくっく……！俺は何かの能力者！今からスッゲー――そげぶっ！？』 ﾍﾞｼｯ
上条「これは――アリサの分！そしてこれもアリサの分！」 ｹﾞｼｯｹﾞｼｯ
浜面『ま、待てや大将！？俺まだなんも説明してな――』
上条「そしてこれが――アリサの分だ……ッ！！！」 ﾎﾞｽｯ
浜面『おぅふっ！？』
……
上条「って感じになります。リアリティを求めるのであれば」
レッサー「まぁ実際のケンカだったらまず先手がどれだけ相手を凹ませるかですよね。殺さないで心を折る作業だと」
鳴護「うん、とにかくダメだと思うよ？だって相手が喋ってるのに襲い掛かるってのは、その仁義的なアレがね？」
上条「格闘ゲームじゃないんだよ！常に当り判定は存在し続けるしダウンした相手には攻撃通るしHPがゼロになったら終了でもないし！」
レッサー「総合格闘技なんかそうですなぁ。取り敢えず死ぬかストップかかるまで殴り続けるので言葉は要らないっていう」
鳴護「レッサーちゃんは時々当麻君の肩持つけど、企画の主旨としてはこっち側だからね？あとあたしの名前が不当に使われてなかった？何かした覚えが全くないんだけど」
レッサー「まぁまぁまぁまぁ！これは余裕の表れですよ！ラストステージを見ればアリサさんだって気が変わるんじゃないですかね！？」
鳴護「そんな事は言ってないよ。レッサーちゃんの態度がどうなの？って言ってるだけであって」
……
インデックス（自動モード）『――敵対存在を確認、消去に移りま』
上条「目を覚ませインデックス！」 ﾍﾟﾁｯ
インデックス『――えっ？わたしはしょうきにもどった、なんだよ？』
上条「もう大丈夫だ！なんかこうアホみたいな術式はなんとかしたから！」
インデックス『あ、ありがとうなんだよ……！わたし、どうおれいをすればいいのか』
上条「あぁいいんだ別にお礼が目的じゃないから！俺がイラッとしただけでやっただけだから！」
インデックス『で、でもね？』
上条「いいって別に気にするなよ！じゃあなっ！」 ﾊﾟﾀｯ
……
一方通行『かきくけこォォォォォォォォォォォォッ！！！』
上条「歯を食いしばれ以下略！」 ﾍﾟﾁｯ
一方通行『なンか納得いかねェなァあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ！？』 ﾊﾞﾀｯ
上条「……よし、これでもう最強だの何だの言ってられなくなったな」
御坂『……ありがとう……！これであたし達も――』
上条「あぁいいいい別に！俺が気に入らなかったからケンカ売っただけで！」
上条「だから全然ビリビリは関係ないし！気にしなくていいんだからな！」
御坂『え、えっと？』
上条「じゃあなっ！」
……
アウレオルス『ハル○ィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィッ！？』 ﾍﾟﾁｯ
上条「……ふぅ、ビックリした！俺の右手の封印が解けなければヤバかったな！」
姫神『……ありがとう上条君。この人を止めてくれて』
上条「あぁいいって別に！このアホがやってることがムカついたってだけだから！」
姫神『けど』
上条「後は好きに生きろよ！じやあなっ！」
……
上条「ハイパーミラクルジェンダーボーダーパーーーーーーーーーーーーーンチッ！！！」 ﾍﾟﾁｯ
アニェーゼ『名前が納得いかねぇですよ！？』 ﾊﾟﾀｯ
上条「……強敵だったな……！もしこれが20年ぐらい後だったら『女性を殴るなんて』とか『子供に手を上げるなんて』とかヤバかったかもしれないぜ！」
オルソラ『ありがとう存じます……このお礼はどうすればよろしいのでございましょうか』
上条「いいって気にするなよ！大勢でフクロにするなんて論外だし、そもそも俺が危険な目に遭わせたのが悪いんだしな！」
オルソラ『しかしでございますね』
上条「じゃあな！新しい場所でも頑張れよ！」
……
鳴護「――判決、有罪」
レッサー「『――上条当麻、チ×コ切断市中引き回しの上、江戸所払いの刑に処す……ッ！！！』」
上条「なんっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっでだよ！？俺悪くないだろ別に！？」
上条「助けてんじゃん！全員を上手くやったとは言わない、言わないけども！体張って助けてんだからな俺は！？」
上条「あとその刑罰ってなに？俺がチン×切られた後に所払いされんの？それとも切断されたチン×が晒された後で追放されんの？」
鳴護「いやぁ……これはちょっとどうかと思うよ当麻君。もっとこう、ねっ？とっかかりというか引っかかりというか、なんて言って諭したらいいのか困ってるんだけど」
レッサー「『頑張って倒したモンスターが仲間になりたそうにしているのに、”あ、そういうつもりじゃないんでいいっすわ！”と断る』」
鳴護「それだ！ナイスな例えだよ！」
上条「むろし逆に聞きたい！？なろ○系で目立ちたくない系オークがメスオークを助けた後、相手がお礼を言うまで現場に居残るとか！」
上条「人助けした後に『お前身バレしたくないんだったらさっさ帰りなよ？』って居残るよりかはマシだろ！？」
鳴護「えっと……これは一体どれに該当するのかな？」
レッサー「お礼ハラスメントですね。恩を全面に出してお礼を要求するっていう」
鳴護「まぁその、サイコパスかどうかはさておき、当麻君はもっとこう貪欲にはなろう？助けるだけ助けておいて放置するのもそれはそれでハラスメントに該当かもしれないよ？」
上条「なんて嫌な世界になっちまったんだ……！」
-終-
――とあるVRスタジオ
レッサー「――っていう話はどうでもいいとして！つーか長くなりましたね！たかだかギャンブル関係の四方山話でね！」
鳴護「てか別に二つに分ける必要はなかったんじゃ？まぁいいんだけど」
レッサー「一応続き物なのでご説明致しますと、前回我々は『上条当麻サイコパス疑惑！』を検証致しました！」
レッサー「結果はなんとクロ！チ×コ切断市中引き回しの上、江戸所払いの刑の処されましたとさ、めでたしめでたし……ッ！」
鳴護「罪状が酷い。あとそれ別件でギルティになってるだけで、サイコパスという程ではなかったよ」
レッサー「我々は必死の思いで検証を続けて来たのですが、その中で急浮上した新たなる疑惑！それが――」
レッサー「――『御坂美琴、こいつヤベェんじゃねぇか疑惑』……ッ！！！」
鳴護「それは……あー、が、頑張ってる、からじゃ？ほら！別シリーズの主人公だし！仕方がないよ！」
レッサー「好きな男子のためにロシアまで殴り込みに行きます？」
鳴護「美琴ちゃんゴメンねっ！お友達なのに擁護する言葉を持たないよ！」
レッサー「私としちゃ気合い入っててバッチコイですし、何でしたら我らが『明け色の陽射し』に勧誘したいところですが！」
鳴護「名前……結社の名前が、前に聞いたときと違う……？あれ？」
レッサー「そんなミサーカ＝サンですが！今回事前にシミュレーションを繰り返したんですよ！サイコ上条さんを証明するためにも！」
鳴護「ちょっとガンダ○みたいに言わないでほしい。てか前から調べてたんだね」
レッサー「すると――必ずどっかで御坂さんが絡んでくるという始末に……！」
鳴護「だよね、知ってた」
レッサー「そして取材班は一つの結論に達したのです――『あれこれ御坂さんの方がヤベェんじゃね？』ってね！」
鳴護「それもそうだよね。少なくとも当麻君よりかは美琴ちゃんの方がBダッシュで動いてるよ」
レッサー「我が社が誇るスパコンっぽいので演算しても、どこの時代どこの世界へ行っても現れる御坂御坂御坂！こう先回りしているかのような！」
鳴護「いやぁ、流石にそれは間違ってないかな？入力してる数値が誤ってたら、正しい答えは出て来ないよ？」
レッサー「そんことはないですよ！我が社のスパコンっぽいものに限ってそのようなことは！」
鳴護「その、さ？さっきから気になるワードで『っぽいもの』についての説明を……」
レッサー「だ、そうです！カマンッ！」
鳴護「……カマン？」
娘々『どうも。デウスエクスマキナその一だにゃあ』
ネフテュス『どうも……その二です……よろしく』
鳴護「うん、これも正直そうだとは思ってたよ」
娘々『ちなみに機械仕掛けの神々とは演劇で何か流行った、っぽい？どーだっけかー？』
ネフテュス『物語を膨らますだけ膨らまして、回収できなかったときの夢オチと同じく……神様、迷惑している……』
娘々『だよな！所詮はフィクションなのにな！』
レッサー「基本的には暇を持て余しているので適度にオイシイ話を持ってくればホイホイ乗ってくれますけど？」
鳴護「いつか滅ぼされるよ？」
娘々『無問題だ！滅んでも再生すりゃノーカンだぜ！』
ネフテュス『世界五秒前創造説……中々いい線をいっている』
鳴護「その説、名前しか知りませんけど多分そういう意味でいったんじゃないですよね、って思います」
レッサー「まぁまぁこまけぇこたぁいいじゃないですか！それよりもストーカーの被害をなくすのが先決ですよ！」
鳴護「言ったね！？みんな薄々そうは思っていたのに、相手の立場上慮っていたことを言っちゃったね！」
レッサー「ふっ、アリサさん！どうしてこの世界に殿方のストーカーは多いのに、淑女のストーカーが少ないかご存じで？」
鳴護「それは……性格じゃないの？『カッとなってやりました』って犯罪って男の人の方が多いよね？」
レッサー「ぶっぶー不正解です！正解は『男性はストーカーされても、まぁこれはこれでって受け入れた上、いざ付き合うと女性が幻滅して穏やかに別れる』からです！」
（※らしい）
鳴護「大概だよね。男性の、その大らかさって言うか」
レッサー「ですので！御坂さんのアレもコレも合法なんですよ！あの生涯童×がどこかで受け入れればね！」
鳴護「それ、逆に言えばノーサンキューだった場合には犯罪の要項を満たしてるんじゃ……」
レッサー「シャラァァァッ！そろそろ時間も押しています再現VTRに見たいんですよ！スタジオ代の方が神二柱にお願いするよりもお高いんですからねっ！？」
鳴護「お金に換算できるのかな−。あぁまぁ見るけど」
――
上条『……終わった……！全部の入試で時間に間に合わなかった……！』
上条『人助けなのに！たまたま道に迷ってた人を送ったり痴漢冤罪で捕まりそうになってた人の容疑を晴らしたりバスジャックされたバスを助けたり！」
上条『――まっ、現在進行系で道に迷って人生をジャックされそうになっているのは俺なんですがね……ッ！』
上条『……はぁ、これで浪人確定かぁ。父さん母さんになんて言おう……』
御坂『――話は全てマルッと聞かせてもらったわ！』
上条『お、お前はっ！？』
御坂『えー、ではこちらの資料をご覧ください』
上条『タブレット端末……？』
御坂『えーまずはですね。今後のプランを簡単にこちらの方でシミュレート致しまして。あ、おかけになって下さい。ちょっと長くなるかもなので』
上条『あっはい、ご丁寧にどうも？』
御坂『右下のグラフをご覧ください。これがこのまま浪人して予備校に通った場合、上昇する偏差値ですね』
上条『殆ど……上がってなくないか？』
御坂『えぇ分かっています分かっています。ご異存があると思います。ですがこれは弊社なりに鑑みた結果でして』
上条『それはどういう？』
御坂『「何かこう学校もないし毎日が日曜日だ！まずは受験勉強で疲弊した体を休めよう！一ヶ月ぐらいはな！」』
御坂『とかなんとかぶっこいて、気がつけば夏休み前までは遊び歩く羽目に！』
上条『超ありそう。誰も強いてくれなくなったら嫌な未来が！』
御坂『それでですね、弊社が提案するプランはこちらの方になっております』
上条『なんてこった！？たった一年でD判定がA+になってる！？』
御坂『ご覧頂いたように弊社ではマンツーマンでの指導を徹底することにより、個人のポテンシャルを最大にまで引き出す効果がございまして』
御坂『また、何かとトラブルのある方には別オプションでの送迎もご用意しております』
上条『そ、送迎ですか？受験する学校の前までだったら普通の交通手段でいいんじゃないですか？』
御坂『「――ここが受験先ね！頑張って！今日までやってきたことを忘れなければ絶対に大丈夫だから！」』
上条『確かに……ッ！流れとしては絶対に受かる感じのアレだ！』
御坂『そうでしょう？弊社には絶対という言葉があるのですよ』
上条『……でもお高いんでしょ？親に迷惑かけたくないし、あんまり予算も……』
御坂『そこは安心してください！今から春の特別キャンペーンで、先着一名様まで必要経費のみのお支払いとなっております！』
上条『テキスト代だけですか！？』
御坂『まぁ弊社も学校がございますので、大体17時から22時までの集中学習。昼間はこちらが用意した課題をこなすだけです。たったそれだけ』
上条『なんて親切な家庭教師なんだ……！』
御坂『気にしないでいいわよ！今度ウチのチチとハハが会いたいっていうけど、そのぐらいはいいでしょ！？』
上条『まぁそのぐらいだったらいいかな。スッゲーお世話になるんだし』
御坂『それじゃ参考書買って帰りましょう！ピッタリのを選んで上げるわ！』
上条『あぁ！――……あれ？なんかこれ、あれ……？』
――
鳴護「これ二人の設定間違ってないかな？本物よりも5割増しでアホになってるよ？」
レッサー「上条さんの未来に起きうる出来事ですよ！受験で片っ端から落ちた場合に発生するイベントです！」
鳴護「確率はともかくそこそこ起きそうではあるよね。着実に外堀を埋めていく美琴ちゃん」
レッサー「冬の陣終了後ぐらいですよね」
鳴護「あの……それだと直ぐに陥落コースなんだけど」
レッサー「そしてあのアマだったら自分の志望校へねじ込むぐらいはやりかねませんね！持ってるコネを総動員してね！」
鳴護「あー……レベル5さんの進学先だったら手を回しそうだよねぇ」
レッサー「てかぶっちゃけていいですか？」
鳴護「やめてお願い聞きたくない」
レッサー「今のお二人は学生だからタメ口ですけど、社会に出れば頂点と普通やや下ぐらいであり、ヤヴァイですよね？」
鳴護「聞きたくないって言ったよ！？あと美琴ちゃんはずっと友達からそうことしないし！？」
レッサー「社会の評価ってのはそうじゃねぇんですよねぇ。まぁ当人同士の問題ですし、御坂さんの執着がどこまで持つかも不明ですが」
鳴護「美琴ちゃんが心ない人間みたいに言われるのは看過できないんだけど……」
レッサー「逆にリーマンになった上条さんも見てみたいですよね。数あるヒロインに刺されなければですが」
鳴護「公式の時間軸でまだ一年経過してないのに何をどうしろと」
――異世界
土御門『我が子供たちよ！お前らは我が名門、剣の一族を導く人材だにゃー……！』
上条『なぁこれ設定バグってないか？スワンプマンの俺が言うのも野暮なんだけど』
青ピ『この兄貴が……！兄貴さえいなければボクが当主になれとぉたのに……！』
上条『いや別に俺は当主やりたくもないんだけどな……』
土御門『さぁ、これが職業鑑定のオーブだぜぃ！手を翳すがいいぜぃ！』
青ピ『まずは俺から――「剣神」……っ！？見たかよ兄貴！当主に相応しいジョブですやんか？』
土御門『確かに……！剣神のスキルは一つの時代に一つしか誕生しないにゃー……！』
上条『バッカだなお前ら。どうせアレだろ？俺がここからガチャ回せば「超剣神」とか出てくるんだろ？俺知ってんだからな？』
土御門『かみやーん、フラグフラグー』
青ピ『きちんと回収するところまでがお笑いやんね』
上条『俺のジョブ名は――――――「熱膨張」……！？』
青ピ『ハッ、なんやねんそのジョブ！しょーもない兄貴にはしょーもないジョブがピッタリですやん！』
上条『ま。待ってくれ！？これは何かの間違いだ！そうに決まってる！』
上条『つーかまだ引っ張んの熱膨張ネタ！？初春さんの西葛西と同じく時効来てもいいんじゃないのかなっ！？』
土御門『お前に食わせるメシなんてないにゃー！さっさと出ていけ、殺さないだけありがたく思うんだぜぃ？』
上条『ま、待ってくれよ親父に弟！？俺たちは家族じゃなかったのか！？』
青ピ『――お前のことはずっと殺したい思うてたよ、ずっとなぁ！』
土御門『俺もちょいちょいそう思う』
上条『演技だよね？これ大丈夫か？後引かないか？』
青ピ『お前の婚約者は俺がもらってやるわぁ』 ﾆﾁｬｱｧｯ
上条『迫真の演技……！チクショウ！なんで、なんで俺がこんな事に！』
上条『這い上がってやる！ジョブだスキルだなんてもう関係ない！転生者としての生き様見せてやる！』
上条『俺に与えられた「熱膨張」ジョブで世界最強になって、全てを見返してやるんだ……ッ！！！』
〜10年後・辺境の村〜
上条『――ただいまー』 ｶﾞﾁｬｯ
御坂『お帰りなさーい。お仕事お疲れさまでしたー』
上条『麻琴は？』
御坂『今眠ったところよ。パパが帰ってくるまで起きてるんだって頑張ってたんだけどね』
上条『待っててくれるのは嬉しいが、夜更かしをすんのはちょっとなぁ』
御坂『まぁたまの寄り合いだからいいじゃない。お酒飲んできたんでしょ？何か食べる？』
上条『あーじゃあ軽く食べられるのを、お願いします』
御坂『はーい。少しお待ちくださーい……それで？魔王軍はどうなったって？』
上条『残党な。勇者サテンが討伐してるけど、あんまり成果は出てないって……いや、俺が言うのもなんだけどさ？ほら、なっ？』
御坂『それについてはもう話し合ったでしょ？「この子が生まれるんだからパーティは引退する」って』
上条『そうじゃなくてさ。子供は俺が看るから、少しだけでも手を貸してあげたらって思うんだよ』
御坂『大丈夫でしょ？魔王カキーネが一番強くて厄介だっていうし、あっちが全滅したら考えるけど』
上条『その前に助けてあげろよ。人類の危機なんだから』
御坂『だったらあなたが行けばいいじゃない。止めは……するし泣いてゴネて暴力使って行かせないようにするけど』
上条『そこは送り出してくれよ！？大して役には立たないかもだが！』
御坂『お義父さんとお義兄さんの仇なんでしょ？』
上条『……あ、あのさぁ』
御坂『うん？なに？』
上条『こないだ村に商人が来てくれただろ？あの獣魔のうさぎ遣ってた人』
御坂『いたわねー。うさぎなのに馬車引いてて驚いたわ』
上条『あの人から聞いたんだよ。ほら、俺が家出した直後にさ？俺の実家と故郷がモンスター・スタンピートで消えちまったって』
御坂『あぁあったわねー。あたしもあなたしか頼る人がいなくてここまで逃げてきたのよ。懐かしいわー』
上条『で、その、魔王が倒されて計画書が出てだ？関係のあった人間が次々と捕まってるんだって』
御坂『良い事じゃない！悪事に荷担してるからそうなるのよ！』
上条『そうだな、でも――その中に、俺たちの故郷のスタンピートって計画は入ってなかったんだって』
御坂『へー、そうなんだ？不思議ねー？』
上条『な、なぁ！』
御坂『何よ。声大きいわね、子供起きちゃうでしょ』
上条『家の納屋にさ？魔物避けのアーティファクトがあったんだけど……あれってなに？』
御坂『……』
上条『俺がガキの頃、実家にあったのに落書きして叱られたんだよ。んで弟と一緒に消したんだけど、消し残した部分が同じっていうか』
上条『てか誰かがあれを持ち出したせいで壊滅。誰かがお前がスタンピート起したって訳じゃないんだよ、なっ？』
御坂『ちょっと何言ってるのか分からないけど、お義父さんとお義兄さんのジョブは「剣神」だったんでしょ？その二人でどうにもならないんだったら、ね？』
上条『そ、それもさ？王都の賢者、ニシ＝カサーイに調べてもらったんだよ。いつかきっと、家族と一緒に墓参りはしたいからその下調べで』
上条『二人の遺体は割と早く見つかったんだけど……『剣神』ジョブ持ちの親父と弟が、両手両足へし折られてから、長い時間かけられて拷問された痕跡があったんだって』
上条『誰が、できるんだよ？それこそ不意打ちでも喰らわない限り無理だぞ？』
御坂『じゃあされたんじゃないの？二人とも調子に乗ってたしね』
上条『つ、つーかさ？お前のジョブ「ツンデレ」って高位の電撃系呪文使えたよな？上級職も麻痺させられるようなの！』
上条『ぜ、絶対にないって思ってるしそうだろうとは分かってる！分かってるけど、お前がやったんじゃ……ない、んだよな？』
御坂『何言ってるのよ！決まってるじゃない！」
上条『……』
御坂『……』
上条『――よーしそろそろ寝ようか！俺は気づいてないぞ！お前が後ろ手にチラッと光る何かを持ってたのが見えたけど気づいてないから大丈夫だ！』
御坂『――もう！脅かさないでよ！変なことばっかり言って！』
――
レッサー「上条さんが異世界転生すると高確率でこのような顛末に……」
鳴護「ジャンルが違う。なろ○系転生チートものからサイコホラー系ものになってる」
鳴護「ジョブの『熱膨張』って何？どんなジョブなの？大御所なのに延々イジられる職業なのかな？」
レッサー「響きからしてエ×スキルではないかと。だって膨張ですし？」
鳴護「膨張にはそんな意味はない。あと職業の『ツンデレ』ってどうかと思うよ？」
レッサー「実在します！アクワイ○が出してる『剣と魔法と冒険も○』の職業でマジ存在しますからね！」
（※得意な武器が槍、火と雷系の攻撃魔法が使える。攻撃力は高いが打たれ弱い）
鳴護「ある意味凄いんだろうけど全然凄さが伝わってこない……！」
レッサー「さぁどうでしょうアリサさん！これて御坂さんの恐ろしさがご理解頂けたかと思われますが！」
鳴護「どっからどこまでが美琴ちゃんの仕業なのか知りたいよね。情状酌量の余地はあると思いたい……」
レッサー「手持ちの資料によりますと、上条さんを追い出した直後に親父と弟を惨殺。ついでに魔物避けを持って出奔したそうです」
鳴護「即！？じゃあ特にないな情状酌量は！？」
レッサー「んでついでに魔王を暗殺しておいてから、上条さんを拾って勇者パーティに合流」
鳴護「攻略する順番間違ってないかな？まずヒロインを助けてからボスを倒しに行かないの？」
レッサー「残念ながら上条さんが他のメンバーとフラグを立てそうになったから離脱し、辺境の村で第二の人生を始めた、とのことですな」
鳴護「これが本当に田舎でスローライフだけども！」
レッサー「タイトル詐欺多いですよね。『お前んとこの田舎にはハーレム作る土着の信仰でもあったのかよ』と。オークもとい、トールキンピッグじゃないんですから」
鳴護「スローっていうよりはスローター……いやごめんなんでもないよ！誰も見てないところでははっちゃけるんだなぁとか思ってないんだからねっ！」
レッサー「あんまりこういう言い方はアレなんですけど、御坂さんが仮にレベル1か2ぐらいのショボイ能力者でも、なんだかんだで世に名前を轟かせてたと思うんですよね」
レッサー「研究者とか取り締まる側とか。それと同じで生まれた場所が違えども、アドバンテージを生かして最大限に利用するっていう恐怖が……！」
鳴護「つまり？」
レッサー「ダメな人はどこに行っても大抵ダメですけど、そうじゃない人はクレバーに立ち回るんだから超怖いですよね、って話です。その見本を今まで見て来たわけで」
鳴護「あの、当麻君に逃げ場はないの？これは決して美琴ちゃんが悪いんじゃなくて選択の自由があるって意味でね！」
レッサー「『実は俺――フリーレ○さんにしか反応しないんだ！』でどうです？」
鳴護「判断に困るな。『超年上が好きなの？それとも体だけが目当て？』って両極端だよね？」
レッサー「ならばいっそのこと先手を打ってお嫁に行けない体に……！」
鳴護「本末転倒じゃない？それはそれで愛の形の一種として成立するような、てゆうかまぁ高度すぎる問題だからあたしは口を挟めないよ！」
レッサー「後ろからバールのようなもので……！」
鳴護「仮にそれが成功したとしても、黒子ちゃんに惨殺される素敵な未来しか浮かばないかなー。もしくは世界中に当麻君のエ×コラが出回るか」
レッサー「もっと端的に金属バットで殴りかかりそうな子も――つまり！上条さんは既に詰んでいるといっても過言ではないと！」
鳴護「一応聞くけどレッサーちゃんはそれでいいの？」
レッサー「いや別に被害に遭うのは上条さんですし、『ざまぁwwwwwwwwwwwwww』以外の感情は特に？」
鳴護「……ネタで終わるといいんだけどねぇ。Xデイは来るのかどうか――」
-終-