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Clock(trial)

月一連載・とある戦姫プロジェクト第二回――初春「増強、電脳戦姫!」

 
――柵中 放課後

初春「――この学校は呪われています……ッ!」

佐天「どした初春?台本のあたしの台詞と間違った?それともまた運営が誤記したのかな?」

初春「いえ違うんですよ、つい最近私もオカルトに目覚めましてね」

佐天「えー………………」

初春「何ですかそ疑うようなリアクションは。同好の士の知己を得たのですから、もっと喜んでくれてもいいのでは?」

佐天「ワーイ、ウレーシーナー」

初春「佐天さんにしては塩対応ですね。私何かしましっけ?」

佐天「いやそーゆーこっちゃないんだけどね。今まであたしがどれだけ初春を邪の道へお誘いしても乗ってこなかったのに、なんでかなって」

初春「自覚あったんですね。邪属性だってのは」

佐天「怪異は基本的にD/Nだからね。会話じゃ仲魔にならないんだよ」

初春「あ、そうなんですか。では佐天さんは何体ぐらい集めたんです?」

佐天「わたしは今デジヴァイ○を失った状態だから、ね?ポケモンボー○を課金して買わないと」

初春「世界観がごっちゃになってますよね?世界統一して最強決定戦とか憧れますけど」

佐天「何回か世界崩壊してるアトラ○が強いかなー」

初春「デジモ○も『なんで創造神紛れ込んでんの?』ってツッコミが入りますけどね」

佐天「――って訳であたしはこの辺で!レアなポケモ○ゲットする仕事に戻りたいと思います!」

初春「まーまー待ってくださいよ!話はまだ終わってないっていうか始まっていませんから!」 ガシッ

佐天「『!ういはる に まわりこまれた!』」

初春「まぁお話だけでも!損はさせませんから!」

佐天「この段階で時間をロスしてる気が……まぁ聞くけど。何?何かユーレイでも出たの?」

初春「この学校の七不思議――」

佐天「『外鍵のかかる屋上』、『血のついたジャージ』、『首探しの人体模型』」

初春「あ、知ってるんですね。全く意外ではないですけど」

佐天「『暇を持て余したトイレの神々』、『出待ちしてる超電磁砲』、『事件ばっかよく起こす在校生』」

初春「半分は身内ネタですよね?トイレは知りませんけど、まだスタンバってんですかあの人達」

初春「あ、でも七不思議なのに六つなんですね。もう一つは?」

佐天「ちっちっち。こういうのは七番目が入れ替わったり、全部知ると死んじゃうってパターンがあるのだよ」

初春「あぁ聞きますね。というか他にもあるんですか?」

佐天「うん。今一番七番目に相応しいかっていわれてるのが、『いつまで経っても進級しないループ世界』って」

初春「いえ、それは気のせいなんじゃないですかね?ただちょっと約半年を16年かけてやってるだけで、全然全然?」

佐天「ても怖いよね!ずっとJCなんだよ!」

初春「まぁ需要あるからいいじゃないですか。下手に歳取らせてファンか激怒した双星の陰陽○ってのがありましてね」

佐天「で、そんな専門家であるあたしの知恵を借りたいだなんて、一体どんなトラブルに巻き込まれているのかな……ッ!?」

初春「不謹慎すぎます。仮に恐怖体験に巻き込まれていても、佐天さんだけに話しても余計こじれますよね」

佐天「そんなことないよ!柵中の五条○と呼ばれたこのあたしの手にかかればなんだって解決するよ!」

初春「佐天さんの場合はイロモノ度からしてチェンソーマ○ですね。読者サービスが『誰得?』っていう」

佐天「てか呪われてるんだっけ?友達にアステカ呪術専門家がいるからそっちに連絡してみようか?」

初春「その謎人脈には引きます。あと間違いなくインチキですから着拒しましょうね」

佐天「えー何か注文多いけど……初春は結局相談したいの?あたしのオカルト探訪を自粛しろって言いたいだけなの?」

初春「昨今のご時世を鑑みますと後者と言いたい所ですが、残念ですが前者ですね。非常に残念ですが」

初春「……てか割りとマジ話です。聞いてもらえますか?」

佐天「ん、分かったよ。言ってみて」

初春「『逆さ女』ってご存じですか?」

佐天「あー……なんか名前だけで分かった気がする。窓系の怪異だっけ?」

初春「知ってんのかい」

佐天「いや有名だよ!?あたしが特殊みたいな言い方されても!?」

初春「まぁ一般的には無名なので私から、というか私が相談された方によればですね」

佐天「いや、それおかしいよ。オカルト研究の第一人者を自称するあたしを差し置いて、中一ながら風紀委員で実績を出してる初春にって」

初春「理由は言ってますよね?自称と一応公的な組織にいる人との違いだって分かってますよね?」

佐天「いやでも風紀委員にお化けの話されても……って思わない?苦手じゃんかそもそも」

初春「そりゃ苦手ですけど……能力使っておフザケしてる可能性が高いじゃないですか」

佐天「あー……まぁ大体そういうオチだよね。気がついたら『あの噂って聞かなくなったよね』っての多いし」

初春「我々の知らないところで御坂さんや白井さんが潰して回ってる可能性はありますが……さておき、この学校でも噂が流行りだしたので、私へ話が来たそうです」

佐天「大変だねー。あたしもできるかぎり協力するから!」

初春「では移動しながらお話ししましょうか。大した話じゃないんですけどね」



――

初春「それは……運動部、バスケ部に所属していたAさんが体育館で居残りで練習をしていたときの話になります」

初春「その日は期末テストも近く、また顧問の先生も問題作りで忙しいので練習に出るのはごく少数の生徒だけでした」

初春「Aさんはスポーツ推薦を狙っているので、まぁチャンス!とばかりに一人で自主練してたそうですが」

初春「同じ部の生徒が一人また一人と先に帰っていく中、黙々と練習を重ねていたのです」

初春「気がつくと、しぃんと。バスケットボールのダムダムという音と、Aさんの息づかいしか聞こえません」

初春「何かこう、急に言いようもない不安に駆られたのですが、体育館に設置されている時計はまだ下校時間ではありません」

初春「それにあまり遅くまで残っていれば、見回りの先生も来るでしょうし最悪そのとき帰ればいいや、と思い練習を再開しました」

初春「それから……どれだけ時間が経過したのでしょうか。いつもの喧噪とは違い、Aさんの立てる物音だけが体育館に響きます」

初春「今は梅雨時ではなく、むしろ乾燥した時期だというのにジットリと汗が肌にまとわりつき、いつもより不快でした」

初春「環境的には邪魔するものもいないのに練習効率は落ちている、という自覚すらありました」

初春「長かったような短かったような、まるで時間が進んでいないような……?Aさんはもう何度か分からないぐらい時計を見つめ、気づいてしまいした」

初春「時計の長針も短針も、先程からずっと停止したままだった、ということに……!」

初春「Aさんは慌ててボールを片付け、本来はしなくちゃいけない掃除もせずに更衣室へ向かいました」

初春「ポツンと残された自身のカバンを開けケータイで確認すると……時間は下校時間を大分過ぎています。これは先生に見つかったら怒られるでしょう」

初春「先の話もあり、内申に響いては嫌だと思いAさんは慌てて着替え、更衣室を出て体育館を後にしようとしました。すると――」

初春「――『うふふっ』――」

初春「女性、でしょうか?女の子というほど幼くはなく、かといって母親ほど落ち着いたものでもない。誰?なんで?と辺りを見渡しましたが、当然誰もいません」

初春「空耳か変な風に聞こえただけで、何でもない。そう自分に言い聞かせてAさんは入り口へ向います。けれど」

初春「――『うふふっ』――」

初春「確かに、誰かが笑っているのでした。『誰!?』と再度コートを凝視します――が、いません。横や後ろ……おっかなびっくり振り向いても、声の主はいません」

初春「――『うふふっ』――」

初春「三度耳にする笑い声、空耳とは絶対に言えないその音の出場所を探ろうと。すうっと、Aさんは視線を”上”へ向けたました」

初春「最初……”それ”を目にしたときに思ったのは『大きい蜘蛛?』でした。サイズからいってありえないのですが、体育館二階部分の窓にべったりと蜘蛛が張りついていたのだそうです」

初春「大体1m四方もある大きな蜘蛛が全ての脚をばぁっと広げ、真っ白な腹を押しつけるようにへばりついている。そう思ったそうです」

初春「ですが……まぁ、よく見れば、そう、よく見てみれば勘違いであったと分かりました。だってそんなサイズの蜘蛛なんている訳がないですからね」

初春「蜘蛛の脚に見えたのは広がった長い黒髪、蜘蛛の腹だと思ったのは女の顔でした」

初春「Aさんが悲鳴を上げる前、女の唇がこう動くのが見えました」

初春「――『うふふっ』――と」

初春「………………それから30分ほど後。部活の先生が体育館の中でガタガタ震えるAさんを見つけ、どうにか話を聞きだしました」

初春「それが今の内容となります」

佐天「……」

初春「っていう訳で!丁度その体育館へ到着しましたよっ!」

佐天「違う違う違う。あたしも結構な頻度で言われてるけど、怪談話すテンションじゃない」

佐天「てか本当に初春?お化けに入れ替わられてるとかじゃなくて?」

初春「何言ってん佐天さん。場末の過疎HPじゃあるまいし、まさか公式で竜っぽい何かと入れ替わるだなんてある訳ないじゃないですかー」

佐天「言葉を慎もう、ねっ?100%神様(※鎌池先生)は見てないだろうけど、万が一って可能性はゼロじゃないんだから、なっ?」

初春「あまりに低い可能性は経済的に無視して構わないんですよ?明日人類が全滅する可能性もゼロじゃないですけどね」

佐天「まぁ可能性が1%ぐらいあったら大騒ぎするけどさ……てか、今の話ってマジで?かなり盛ってる?」

初春「いえ全く並です。多少心理描写を追加していますが、先生がAさんから聞き取った内容をほぼそのままお届けしています」

佐天「……先生が聞いたんだよね?」

初春「そして私にお鉢か回ってきたと」

佐天「了解――分かったよ!あたしも事件解明に全力で!」

初春「まぁ体育館に来ましたし、調査をしてみましょうか」



――柵中体育館 夕方

佐天「お邪魔しまーす――って誰もいないんだね。部活やってると思ったよ」

初春「流石にお化けが出るか、お化けに分した変質(※能力)者が出るかって話ですからね。ウチの学校にはそんな猛者はいません」

佐天「『――いるぜ!ここに一人な!』」

初春「適度に他人様の台詞をパクるのはやめましょう。特に決め台詞は読者様から『冷めた』とか『引いた』っと散々ですから」

佐天「ギャグでやったつもりが大いにスベってるエセ関西弁なんかそうだよね」

初春「まぁそんな訳でノコノコとやってきた訳ですが――」

佐天「どったの?早速お化けでもサーチしちゃった?」

初春「あ、あ、あ、あれはっ!?」

佐天「またまたー初春−。まっさかいくらなんだって現地ついたら即ワンダリングだなんてある訳ないじゃんよー」

逆さに浮かぶ女?『……フフフ……!』

佐天「――マジ浮かんでる!?窓に窓に!?窓の外に不審者が逆さに!?」

アレイスター(逆さに浮かぶ女?)『君も無職にしてやろうかね!?』

佐天「ちょっと何言ってるのか分かんないですね」

初春「――って元理事長ですか!いい加減にしなさい!」

初春・アレイスター「どうもー、ありがとうございましたー」

佐天「臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前!退け悪霊め!あたしの友達から離れなさい!」

アレイスター『あぁ心配ないとも。体育館に棲みついていた怪異は念のため祓っておいたよ』

アレイスター『こういう人が集まりやすい場所はどうしても、ね』

佐天「いえあの、逆さに浮いてる謎おっさんが今あたしの目の前でなうなんですけど。これはどう処理したもんかと」

初春「解・決☆」(横ピース

佐天「大丈夫初春?今日はキャラがブレッブレだけど本当に平気?悪い病気に罹ってる?弱みでも握られてエロい脅迫されてる?」

アレイスター『別にエロは関係ないと思うが――ようこそ佐天涙子君、友を疑わずやってきたのか。友情とは美しいものだね』

佐天「うい、はる?まさかあたしを騙して……?」

初春「違うんです佐天さん!私はただ量子コンピューターをくれるっていうから仕方がなく!」

佐天「仕方がない要素あったかな?確かに理系でなくても心引かれる提案だけど、それ目的で売ったんだよね?あたしを?」

アレイスター『……いいや、君は誤解をしている。ここに来て貰ったのは例の「プラン」を進行させるためだ……ッ!』

佐天「配役違いません?もっとこう常盤台の方とか、白いのにセロリとかいましたよね?担当あっちですよね?」

アレイスター『だから違うのだよ。私が言っているのは「とあるキャラに露出度の高いコスプレさせて一儲けしよう」だ!』

佐天「建前忘れるな、なっ?例えそれを誰が信じていなくても」

アレイスター『別にクイーンズブレイ○でも超可動ガール1/○でも良かったのだがね!肌色面積が広がればそれでね!』

佐天「かなりレベルの高い最低な事言ってますよ?」

初春「守るべきものがないというのは、ここまで強くなれるんですねぇ……」

佐天「つーかですよ?この企画月一とか言ってたのに先月音沙汰なかったからいつものように立ち消えになったのかと思ってました」

アレイスター『それには深い事情があるようだぞ?』

佐天「というのは?」

アレイスター『運営が「あぁそういえば月一って言ってたのすっかり忘れてた」と」

佐天「まだ二回目なのに!?一回目をお送りしただけなのに!?」
-
初春「私の予想からすればあと一回でお蔵入りになると思います。年度末ですし」



――体育館

初春「――はい、という訳で戦姫プロジェクトの第二回目を始めたいと思います」

初春「司会進行は前回に引き続いて初春飾利、そして被験者A兼被害者Aは佐天涙子さんで」

佐天「どーもっ!いつもトラブルに巻き込まれてまーす!」

初春「やけっぱちながらも元気な自己紹介ありがとうございます。今日は記念すべき第二回ですので特別なゲストの方が来てもらっています!」

アレイスター『元・統括理事長のアレイスター=クロウリーだ。今は無職だが人生はそこそこ楽しい』

佐天「えぇまぁ楽しいんだったらいいんじゃないですかね。てかこの企画の元凶があなたですか」

アレイスター『まず前回のおさらいだが、ゲームの名前が確定したのだよ。「とある乙女の電脳戦姫」、略して「とあ乙」』

アレイスター『我々はとあ乙製作委員会という体裁でいきたいと思う』

佐天「ゲームが決まってから名前決めるってどうなんですか」

初春「いや他のゲームでは意外とあるんですよ?WEBラジオとかで『仮』で始めて、視聴者が集まったらバーンと決定する、みたいなのが」

初春「ただその場合、事前に中身は決まっているのが普通ではあるんですが……」

アレイスター『先月の放送では決まっていなかったのだから、まぁ我々の勝利と言っても過言ではないだろうがな。フッ』

佐天「勝ってるとこありましたか?今の内容で一つでも勝ってる部分がありましたか?」

アレイスター『前回のおさらいから始めようか。まず色々と会議に会議を重ねた結果、アカウントは良心的に二種類用意させてもらうこととなった』

佐天「へー、良心的ですか?」

初春「ソシャゲーでありがちじゃないですか?お子様や未成年者が親御さんに黙って課金しまくって問題になったりするのが」

佐天「まぁねー。あたしもやってるっちゃやってるけどさ」

初春「こう社会的な問題にならないためにも、一応ゾーニングしてますよというアリバイ作りですね。『努力しているんですよ!』って」

佐天「コンビニで未成年者がお酒買えないと同じか。あれ店員さんが『すいませんが身分証を……』って言ってるとこ、一度も見たことないんだよね」

アレイスター『日本人は若く見られる種族だからね』

佐天「いやそれは外人から見た場合であって違います。まぁ面倒なので店員さんもスルーしてんでしょうけど」

アレイスター『ともあれ「プレミアムメンバー」と「レギュラーメンバー」の二つのアカウントを選べる仕様だよ。簡単だろう?』

佐天「問題はその中身ですけどね。どんだけ悪辣なことをしているのかと」

初春「ですから良心的ですよ。ゲーム内容はどちらを選んでも同じで、違うのはガチャの種類と課金できるかだけです」

佐天「普通課金のアリナシで分けるんですが、ガチャ違うとゲーム内容も違うような……」

アレイスター『そこは素人の浅はかさだな。課金ありのアカウントよりも無しの方が回せるガチャが多いのだよ……ッ!!!」

佐天「えーっと、”良心的 意味”で検索検索っと」

アレイスター『おっと搦め手でツッコんでくるとは君も成長したものだね。元理事長として嬉しく思うよ』

佐天「あなたにあたしの何が分かると言うのか。いやそうじゃないです、アレですよね?」

佐天「先月のKMJさん(仮名)オンリーガチャのことですよね?運営の悪意が手に取るように分かるやつ、リスペクトしていると言いつつヘイトでしたよね?」

初春「何言ってるんですか佐天さん!?人気投票第三位(※公式は票を盛っていない)の方へ対してなんて暴言を!?」

佐天「だからそーゆートコだよ初春。てか染まらないで!?このアホ元理事長(※現在無職)の芸風に影響されすぎだよ!」

アレイスター『君こそどうなのかな?御坂美琴君、一方通行に次いでの人気者のガチャに需要はないとか酷い言いくざだね?』

佐天「あっはい、じゃあもうそれでいいです。それで」

初春「まぁ流石に前回のはあんまりだと思いまして、改善を加えました。レギュラー専用の無課金無限ガチャの景品はこちらです!」


○レギュラー(無課金アカ)専用ガチャ景品一覧
上条当麻・制服(夏)
上条当麻・制服(冬)
上条当麻・制服(冬・パーカー付)
上条当麻・私服(夏)
上条当麻・私服(冬)
上条当麻・私服(冬・コート付)
上条当麻(笑)

ネギ
深谷ねぎ
下仁田ネギ
千住葱
砂村ねぎ
矢切ねぎ
九条葱
岩津ねぎ
結崎ネブカ
観音ネギ


アレイスター『種類を増やしてみた。これで上条当麻君のファンとネギ農家も大満足するだろうな!』

佐天「どっからツッコんでいいのか分からない。てかネギってこんなに種類あったんだね!知らなかったよ!」

佐天「あと別にネギ農家はお仕事で作ってるだけでさ!別にゲームの中で『よーし!新ネギゲットだぜ!』ってまでは入れ込んでないよ!きっと多分ね!」

初春「中には既存の種類を一定の大きさを超えるまで出荷せず、ブランド化を計ってるネギもあるそうです。福島のトロネギ?」

佐天「その情報はいらないかなー。まぁネギは好きっちゃ好きだけど」

アレイスター『しかもこのガチャは課金できるアカウントでは回せないのだよ。これだけでどちらも公平に扱っていると分かるだろう?』

初春「まぁさっきも出ましたがゾーニングですかねぇ。課金しないプレイスタイルの方も楽しめるような感じで」

佐天「お小遣いから出してる人はどうしてねー――で、まぁ一応聞いとくけど、切り替えってできないんだよね?」

初春「はい?」

佐天「例えばプレ・レギが自由に切り替えられたり、アカ複数でアイテム交換できるんだったら意味無いんだけど大丈夫なの?」

初春「――盲点でしたねエグゼクティブプロデューサー!!次のアップデートではその穴を塞がないと!」

アレイスター『まさに盲点だったな初春上級部長!こちらとしては完全なシステムだと思ったのに抜け道があるとは思いもしなかった!』

佐天「おいコラ詐欺師ども」

初春「えぇまぁこの手のゲームで『これ、どう考えても最初の状態で潰せるよね?』って抜け穴は、大抵運営が意図的に仕込んでる訳で……」

アレイスター『最初から大勢の人間がプロジェクトに参加しているのに、気づかない筈ない、ということだね。また一つ大人になったな』

佐天「ゲーム業界は地獄ですか」

初春「まぁアカウントに関してはこのぐらいで……あぁそうですそうです!佐天さんの衣装もガチャで買えるんですよ!良かったですね!」

佐天「誤字じゃないよね?ガチャは買えるんじゃなくて変えるもんだよね?」

佐天「てかのあの衣装さーぁ、なんかこうあからさまにうん、なんていうのか同業他社の人達にも関わる話だから感想は控えるけど!」

アレイスター『君はあの衣装を着るのに抵抗があると?』

佐天「です、ね。水着なのもアレですが、『なんで常盤台スク水?学校違うよね?』ってツッコんだんですけど」

アレイスター『あぁでは君のブルーのセパレートの方が良かったのかな?』

佐天「なんで知ってんですか。あと別に問題点はそこじゃなくて」

 アレイスター『しかし上条当麻君にあの水着を着せるのも……少数派は大喜びしそうだな』

初春「あぁ、いますよねぇ。『やったね上条さん、(芸人的な意味で)オイシイよ!』って歪んだ方たちが」

佐天「だから水着から離れろ、なっ?あたしが問題にしてるのはあの悪意を感じるスク水じゃなくっても、他に動きやすい服ってありますよね!ってことですよ!」

アレイスター『というか君は先程から水着水着と言っているがね、あれは水着ではない。レオタードだ』

佐天「いやでも同じじゃないですか」

初春「色々と引っかかるものがありまして、例え下着に見えるような格好でも『英霊の衣装です』って言っておかないとですね」

佐天「まぁね!ソシャゲーでエロい内容じゃないのにエロいイラストを前面に持ってくるのあるけども!」

アレイスター『しかしながら君の葛藤も分からないではない。いくらプロとして何回も何回も汚れ仕事をしているとはいっても、まだ中学生だからね』

佐天「しましたか?いつあたしが汚れ仕事をしたか言ってみろ!」

初春「円盤は元よりPSPから昨今はキーホルダーにまで」

佐天「あれはオフィシャルだから!あたしの意志は入ってないから!」

アレイスター『だからそういうユーザーも多いと思うのだよ。よって君の衣装も変えられるようにした、これ試作品なのだが』


○衣装案(試作品)
常盤台中学・学校指定水着(やや透け)VR☆☆☆☆
常盤台中学・学校指定水着(悪意がある透け)SR☆☆☆☆☆


佐天「うん、悪意がありますよね?だってもう名前に『悪意がある透け』って書いちゃってますもんね?」

佐天「てかこのスケルトン具合はアウツ!ですよ!?向こう側が見えるってレベルじゃなくほぼ透明!?斬新だな!」

佐天「恥女じゃないですか!?存在が恥ずかしい女と書いてヘンタイと読む恥女の!」

アレイスター『だがちょっと待って欲しい。ギャル系ビッ×よりも清楚系ビッ×の方が人気が高いというアンケート結果がだね』

佐天「一般人にそのミニ情報を使う機会も披露する機会もない!あとアンケートの信憑性がどうかと思うよ!」

初春「ですがアンケート葉書を出してくださるのは購入されたユーザーだけですから、意外と信の置ける感じだと」

佐天「ニッチな話はどうでもいい!てかあたしの話を聞きなさい!」

初春・アレイスター「はい」

佐天「あのですね、あたしもまぁ頑張ろうとは思ったんですよ。意外かもしんないけど、『主役に抜擢!』みたいなこと言ってくれましたし?」

佐天「あのシリーズの主人公の人が『俺のスピンオフはいりませんかそうですか』っていじけてんのを見てて、『あたしもスピンオフしたいよ!』ってちょっと思ったし!」

アレイスター『一シリーズ限りのゲストキャラが超電磁砲の主人公の一人にまで登り詰めたのに、何を言っているのかな?この子は?』

初春「えぇまぁ若手の芸人と声優にありがちな、前へ前へって姿勢は評価すべきじゃないですかね。私より上ですよね、活躍度的な意味では」

佐天「だからネタ企画でも!少しぐらい露出度が高くてもやろうっては思った!だってオフィシャルと露出度はそう大差ないのだから!」

初春「まぁ、薄い本に比べれば全然ですし」

佐天「だがしかぁぁぁぁし!これはないよ!だって透けてるもの!どう考えても年齢制限がつく感じだしさ!」

アレイスター『そこは大丈夫だ、問題など何もないとも』

佐天「いやでも実際これだけ着て街歩いたらおまわりさんですよ?」

アレイスター『アファームドの装備では胸のところに装甲があるよね?凹型のものが』

佐天「あー……ついてますね。アメフトのアーマーみたいな感じの」

アレイスター『あれはトップスだから見えない。よって問題はない』

佐天「バーチャロイドはトップスを装着なんかしないよ!あぁいやフェイとエンジェはするかもだけど!」

初春「お二人が装着しそうならそこそこしてるような……」

佐天「とにかく抗議します!この装備は封印で!」

アレイスター『……分かったよ。君かそこまで言うんだったら』

佐天「お願いしますよ!」

アレイスター『大体出現確率0.4%ぐらいでどうだろうか?』

佐天「何も分かってないな、あ?やったんぞコラバット持って来ぉい!」

アレイスター『0.4%だよ?1000回回せば4つもゲットできる、かもれしないね?』

佐天「結構いるよ、そしてそういう人に限って装備する派だよ!」

初春「ちなみに今のは確率論ネタで元理事長が一ボケしたのですが、実際に出る確率とは別だって話で」

アレイスター『君には割り切って考えてほしい。とにかく新しい学園都市を造るために先立つものが必要なのだから』

佐天「無理じゃないですかね。この狂った都市をもういっこ作るんだったら、神様(※鎌池先生)の全財産を投げ打っても無理かな」

佐天「てかさっきからシステム紹介していますけどね、他になんかないんですか?」

アレイスター『他に何か、とは?』

佐天「や、ですからバーチャロンっぽいシステムで課金もできるゲームなんですよね?」

佐天「でもそれだけだと押しが弱いんで『連続攻撃でコンボボーナス!』とか、『タイムアタックで新装備もらえる!』みたいな要素は?」

アレイスター『あぁそれはだね。我々も考えたんだよ、新システムを導入してそれを前面に出そうっていうね』

初春「候補は何がありましたっけ?時間停止は近接武器の充実とか、盛り上がりましたよねぇ」

佐天「んじゃなんでそのシステムはないのさ。今実装させてる最中なの?」

アレイスター『いや……今のところそういう予定はないのだが、スポンサーへ企画書を持っていったらだ、こう言わせたんだ』

佐天「はぁ」

アレイスター『「結局、肌色率の高い女子を出す以外で”いいね”が楽に稼げるのってまずないよね?」――と!』
(※よく言われます。そして真理もあります)

佐天「謝って!全てのゲーム製作してる人に謝ってください!」

佐天「てか初春も!量子コンピューター使わせてくれるとか言ってるけど多分もってないからこの無職!じゃなかったらセコい金稼ぎなんてしないから!」

アレイスター『まぁ待ちたまえ。実はもう一つ画期的なシステムは用意してあって、後日披露しようと思っていたのだがな』

佐天「『――あ、もしもし?すいません、警備委員ですか?』」

アレイスター『だから電話は切ってもらおうかな!流石にちょっと怖いからね!』

佐天「アレな内容だったら即通報しますよ?んで何が?」

アレイスター『――ゲコ太コイントレードシステムだ……ッ!!!』

佐天「あー……『何周遅れだよ』ってツッコミが出かかってますが、まぁ聞きましょうか。一応は。恐らくあたしの想像通りだと思いますけど」

アレイスター『君が考えているような仮想通貨モドキではないよ。もっとこう堅実かつ誠実なものと言えるね』

佐天「もう完全にフラグですけど……」

アレイスター『最初にゲコ太コインを買わせるのだよ。1ゲコ太=100円のレートで、できるだけ』

アレイスター『しかしこのレートは変動し、100円で買っても99円になったときに売れば1円損をする。しかし101円のときに売れば1円儲かる仕組みだ』

佐天「ねぇ初春?これってなんて名前の詐欺だっけ?」

初春「しっ、お静かに。今自白を録音している最中ですから」

アレイスター『最初はレートを上げたり下げたりしておきながら、買った総数よりも低く抑えておく。そうすれば新規の客も入りやすいし、古参も売り逃げが難しい』

アレイスター『それで、ある程度集まったら全部資金を抱えて逃亡する。どうだね?』

佐天「『――はい、詐欺グループの。ボスがここに』」

アレイスター『――天才はいつの世も理解されないものだな……!』

初春「いえ、それはおかしいです。理解されないからって天才って理屈はない」 ガチャッ

佐天「『英雄色を好む』が、『俺は色を好むから英雄だぜ!』にはならないってことだよね」

アレイスター『ただの助平だからね、それは。まぁそれはどうでもいいとして初春飾利君?どうして君は私の腕に手錠をかけたのかな?』

初春「内偵調査ですので。えーと、アレイスター元統括理事長、詐欺の現行犯で逮捕します」

アレイスター『……ふ、私の野望を潰えたかもしれない。だが!ゆめゆめわすれないことだ!』

アレイスター『この世にゲスい心がある限り!第二、第三のプロジェクトは必ず起きるということを……!』

佐天「ある意味核心っちゃ核心で否定しづらいな!」


−(元統括理事長が)終−

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