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Clock(trial)

上条「――陽性の国を救え!光の戦士『キュア・ラッキー(※スケベ)』、推・参!!!」

 
――オービット・ポータル芸能警備会社

鳴護「おつかれさまですー……?」 ガチャッ

マネージャー「はい、お疲れさまですARISAさん。本日はお忙しいところわざわざすいませんね」

鳴護「あぁ別にこれといっては特に用事もないですし。というかお仕事のスケジュールはそちらが握っているような」

マネージャー「闇的な営業があるかと思いまして」

鳴護「このご時世では流石にちょっと。あとウチの会社自体が反社っぽいところがあるような」

マネージャー「え?闇ちゃんねるの営業のことですが?」

鳴護「あぁまぁ確かに闇(咲)さんの営業だな!?別の意味でも闇が深いですけどね!」

マネージャー「年明けにはローカル信仰の四方山話をするとかしないとか…」

鳴護「一般回がただですら地獄なのに、地獄まで出向いてツアーガイドするんですよね?昨今のRPGでは定番の別フィールド」

マネージャー「いいですよね新天地。ただ場合によっては『マップ多すぎんだよ!』という事態に」

鳴護「それソシャゲー。永遠に新規追加されるマップの洪水に呑まれるやつですよね。時間とお小遣いが」

マネージャー「まぁ来年こそは民俗学ネタが尽きるといいですね。ARISAさんの胃壁のためにも」
(※ご要望・ご質問等々、随時募集しております☆)

鳴護「くっ……!相変わらず行間芸が邪悪……!」

マネージャー「そしてこれはあくまでも自分の一人言なのですが……」

鳴護「が?はっきり言ってもらって構いませんけど」

マネージャー「ARISAさんを車で送迎したり、どこかの現場へ向う際など、時々見かけるマタイ=リースさんそっくりのあの方は誰なんでしょうね?」

鳴護「そっくりさんじゃないですかね!仮にホンモノだとしても激動の時代を生き抜いてきてからの余生ですから!あまり刺激するのはどうかなーと!」

マネージャー「闇ちゃんねるへたまに出演されてはぶち壊していますよね。アリアハ○でスライ○倒してるのにゾー○来ちゃったよ、的な」

鳴護「一応秩序側の方なので魔王扱いは……老魔法王と極東の島国でネタ扱いされてるのを隠さないと」

マネージャー「まぁ闇咲さんの方はさておきですね。ARISAさんにおかれましては今年一年本当にお疲れさまでした」

マネージャー「ツアーも無事成功、アーティストとしてまた一歩大きく成長されたのを非常に喜ばしく思います」

鳴護「それ!そういうのが聞きたかったです!」

マネージャー「それでこちらがクリスマスプレゼント代わりで、社員一同からカンパしあったファミレスのクーポン券20万円分です。ご笑納下さい」

鳴護「あ、あれ?アイドル、もといシンガーへ対してファミレスのクーポン券?あぁまぁ使いますけど、大事に食べますけど」

マネージャー「シャットアウラ社長からは『外伝SSですまない』と謝罪の言葉とともに、肩たたき券150枚セットが届いております」

鳴護「二重で意味が分からないですよ?リーズナブルに全振りしたのか、それとも肉親としてアレなのか」

マネージャー「他意はないそうです。ご本人がそう言っているのだからそうだと思います」

鳴護「マネージャーさんって姉に甘いですよね?下手をすればあたしの扱いよりも」

マネージャー「いいえ、全然?ボスが『死んでこい』と言えば文句を言いながら従う、それが『黒鴉部隊』の総意ですよ?」

鳴護「もう野生に戻ったらどうでしょうか?ここはあなた達の生きる世界じゃないと思いますけど」

マネージャー「でまぁARISAさんの方はいいんですよ、ARISAさんの方は」

鳴護「あの、ですからサンシャイン上条さんの方はあたし無関係でして」

マネージャー「いや、それは分かっているんですよ?当事務所としましても、今年の報酬及び慰労品を持って伺いましたからね?」

鳴護「え、当麻君にも同じくらい出てるの!?」

マネージャー「うま○棒のコンポタ味3,000本」

鳴護「評価に困るなそれ!?金額的には数万円だけど逆に嫌がらせと思えなくもない!」

マネージャー「なお、夏の間に間借りしていた事務所の光熱費は……このぐらいになります」

鳴護「嫌がらせですね!まぁでも仕方がないんじゃないかな!全力でクーラー使ってたし!」

マネージャー「ちなみに中身を決めたのは社長で、自分がご自宅に持っていきました。ジャンケンで負けたので」

鳴護「待遇がミソッカス扱い……!」

マネージャー「こちらが大変恐縮するような感じでお礼を言われ、ついついたまたま持っていたお年玉を差し上げてしまったのです」

鳴護「あぁまぁ、それだったらまぁまぁ。悪くはないんじゃないですかね」

マネージャー「しかしその帰りに――あ、いえ止めておきましょう」

鳴護「気になりますよ。何かあったんですか?」

マネージャー「見間違いだとは思うんです、思うんですが……ARISAさんはオバケとか幽霊とか、信じる方ですか?」

鳴護「あー……まぁ、いる、かもしれないじゃないですか。多分いますよ、きっと」

マネージャー「自分はいない派ですが、それっぽいものを目にしまして」

鳴護「へー、どこでですか?」

マネージャー「上条さんのマンションを出ようとエレベーターに乗ったときの話ですが――」

マネージャー「――黒髪黒目で、まるで都市伝説に出てくるような女子校生が、パーティバーレ○を持ったままこっちをジーッと」

鳴護「秋沙ちゃんだね?仮に都市伝説的な何かだとしてもパーティバーレ○装備します?しませんよね?」

マネージャー「『あ。どうもお久しぶりです。来年のM○こそは”ありさとあいさ”で三回線ぐらいまで行きたいですね』と自分に話しかけて……!」

鳴護「顔見知りですよね?てゆうか今思い出しましたけど、ウチの事務所のバイトで雇いませんでしたっけ?」

マネージャー「サンシャインさんと組めばいいと思うんですがね。そうするとW○に出られないと」

鳴護「最初に『オバケとか信じます……?』って言ってた設定は?マネージャーさんはオバケとW○の話するんですか?ねぇ答えてくださいよ?」

マネージャー「――で、本日もまたサンシャイン上条さんについてご相談がありまして」

鳴護「いやあの、当麻君担当はあたしじゃなく事務所側の責任だと思うんですけど……」

マネージャー「あぁいえいえお待ちください。自分がマネージャーとして一度はお話を伺ったんです、伺ったんですけども正直手に余る感じでして」

鳴護「……ちなみになんて?」

マネージャー「『――ねぇアニキ、人生相談あるんだけど』」

鳴護「ふざけてますよね?今更『俺○』?『あぁなんかちょっと懐かしいな』って久しぶりに思い出しましたけども」

マネージャー「『俺は今までふざけていた!なんだサンシャイン上条って!?完璧なパクリの上にご本人はネコに生かされてるだけじゃねぇか!あとまだネタ見てないよ!』」

鳴護「虎の威を借りておきながらなんて言いざま……まぁ寄生先を間違ったと言えなくもないけど」

マネージャー「『おれはしょうきにもどった』」

鳴護「F○4だね?友人の恋人&婚約者が気に入らないってだけで攫って、何度も何度も殺そうとしてきた人だよね?」
(※竜騎士カイ○さん。DS版ではセシ○さんとリディ○さんがイチャイチャしているのに、存在そのものを無視されている人)

マネージャー「あの国も大概ですよね。誰とは言いませんがセオド○王子が『あれ……?この子はなんで竜騎士?』って惨事に」

鳴護「あたしがセシ○さんだったら3回ぐらい処刑しますけど」

マネージャー「『俺は!俺は来年こそは自分の力でやってみせる!誰かの力を借りたりしない!完全オリジナルのな!』」

鳴護「なんで動画配信なのにステージが高そうな話になってるのかな?芸名なんてノリで決めれば別に」

マネージャー「『だから次は――タイマムシーン3合当麻で行かせてもらうぜ……ッ!!!』」

鳴護「はいストップ。その姿勢が人間としてどうかと思うよ。流行りのものに『いっちょ噛みしとけ!』っていう悪いところが全面に出てる」

鳴護「最近なんかこう頑張りが認められてきて、Youtub○の配信も面白いって評価されてきたからこれ?ちょっと節操が……」

鳴護「てゆうか誤字、ですよね?なんか変な事言い出しましたけども」

マネージャー「いいえ、はっきりと『タイマシムーン』と。決してパクリではなく自分のオリジナルだと仰っていました」

鳴護「予測変換で『もしかして”タイムマシーン”』ってなりますよね?つーかむしろーそれ目当てと違うんですか?」

マネージャー「……まぁ、上条さんにも思うところがあるのではないでしょうか。我々は彼の成長をむしろ喜ばしく思います」

鳴護「『そろそろ飽きたなー、なんか他にいい芸名――お、なんかあったなタイムマシー○3号?来年からはこれで行こう!』――以外の何物でもないと思いますよ?」

マネージャー「逆に聞きます――ピン芸人ではなくコンビ芸人の真似をどうやってするのか、と!」

鳴護「マネージャーさんちょっと楽しくなってきてません?あたしも実は若干興味あります」

マネージャー「あぁそう思ってタイマムシーン3合上条さんの最新の動画がこちらに」 カタッ

上条(動画)『――はい、どうもー!サンシャイン上条改めタイマムシーン3合上条です!よろしくお願いしますねー!』

上条『えーっと……頑張りますよ!来年こそはね!』

鳴護「出だしから完全にスベってるよ。まるでスタートダッシュに成功したスケーター並にスベってる」

マネージャー「前職である『ウェェェェェェェェェェェェイ!』はまだ、スベりつつもまだ一応ツカミとしては成立していたんですよね」

鳴護「と言いますか、もっとこう話すことは事前に決めておこうよ!時間なんていっぱいあるんだから言うことは考えておこう!」

マネージャー「芸人さんのフリートークを見て、『あ、これ簡単そう』って思って失敗する典型ですよね。あれは途方もない時間をかけて積んだ経験値の上に成り立っていますから」

上条『あーっと……うん!クリスマスだ!みんなは一人だな!そうだカノジョなんて幻想なんだ!そうに決まってる!』

鳴護「あのこれ、タイムマシー○さんへ逆にご迷惑をかけるんじゃ?タイムさん要素が皆無だっていう」

マネージャー「後で家庭訪問しようと思います。流石にこれはちょっと……」

上条『……そんなお前らの気持ちは分かってる!今からゲームしようぜ――ツイスタ○ゲームだ……ッ!!!』
 
鳴護「すいませんマネージャーさん、これ最後まで見ないとダメですか?いつものようにただただ悲しいだけの結末になるんじゃないですかね?」

マネージャー「全くもって仰る通りです。一人でツイスタ○用のサイコロを振り、『右手を赤に!』とか、ちょっとしたフランダースの○よりも悲しくなります」

鳴護「逃げてパトラッシ○!?なんか地元ベルギーじゃ評判が悪いっていうし!」

マネージャー「原作がイギリス人作家によるイギリス文学であり、かつ『敬虔な十字教信徒、それも子供が死ぬ』って部分が特に受けいれられないそうで」
(※程々に嫌われていますイギリス。親フランスなので)

鳴護「子供へ対して散々ですからね。そりゃベルギーの人たちも気分が悪いんじゃ。あたしも今、悲しくてしょうがないですけど」

上条『さぁ盛り上がってきたぜ!このまま最後までツイスタ○できるかなっ!?』

鳴護「多分世界で一番泣きたいのはツイスタ○ゲームの作者さんだと思います。次にあたし」

マネージャー「手元の資料によりますと開発したのは少年で、ご両親が権利をオモチャ屋へ売ったそうです」

鳴護「ほらー!邪な感じじゃないんだよ!」

マネージャー「しかしそれの宣伝を深夜番組、しかも胸元の大きく開いたドレスを着てやったら大ヒットした、との経緯だそうです」

鳴護「開発当初からダメな目的だったね!?てゆうか子供に警告を発した方がいいと思うな!」

上条『さぁそろそろ――ポロリしちゃうかもしれないぜ!』

鳴護「何をとは言わないけど、それしたら悪質なアカウントとしてBANされるよね?今までの実らない努力が腐ったまま落ちるっていうか」

マネージャー「お説教案件ですね。インデックスさんの方か言い聞かせてもらいましょう」

鳴護「逆……うんまぁ深くは聞かないよ」

マネージャー「そして何故かスパチャが乱舞するという謎の現象が」

鳴護「えーっとアカウント名、『サトツのいないピカチュウ』さんだね。ダメだよ美琴ちゃん!お金は大事に使わないとね!」

マネージャー「なおサンシャイン改めタイマムシーン上条さんの動画収益は100%配信者の取り分になります」

鳴護「あたしと違う!?なんて優遇されてるの!?」

マネージャー「ただし親御さんの元へ一度入り、そこからお小遣いという体裁で還元されるシステムになっています」

鳴護「……ご両親からみたらなんて思うんだろね。これ」

マネージャー「あぁこの『好き好き大好き当麻さん☆』というアカウントがお母様だそうです」

鳴護「結構寛大だね!?あたしがママさんだったら世界に恥を発信するのを止めると思うけど!?」

マネージャー「そしてそれに続く『【刀夜】ハリケーン【上条】』というのがお父様で。あ、今1,000円入れましたね」

鳴護「その行為が分からないです。直で渡せばいいじゃないですか」

鳴護「……というか動画を見るのがあたしに対する罰ゲームのような……これ、いつまで見ればいいですか?そろそろ帰って年末の大掃除をですね」

マネージャー「あぁでは少し早送りをしましょうか、とこの間言ったら『早送りって何?』とカルチャーギャップが」

鳴護「あたしは園長先生の所でラジカセ使ってましたけど、今じゃ骨董品ですよねぇ」

マネージャー「では動画を進めて――こちらからご覧ください」

謎の妖精?『――大変ヅラトーマ!妖精の国が大変なことになってるヅラ!』

鳴護「二年連続でこの導入!?てっきり見せかけだと思ったのに!?』

上条『おぉっと出やがったなテメー!世界中の妖精に謝れ!』

謎の妖精『ハマッヅラのことなんてどうでもイイヅラ!そんなことよりもっと大変なことがあるヅラよ!』

上条『何?毎年連続して異世界がピンチになってんの?プリキュ○も大人になったし男の娘とかやってくれやがったしな!』

謎の妖精『来年のプリキュ○はザコザコビッチ分からせギャルヅラね!トーマの好きな!』

上条『いや別に好きじゃねぇよ!?イラっとくる相手へ対し性×に昇華できる本能は持ってないから!』

謎の妖精『トーマの癖(へき)なんてどうでもいいヅラ!そんなことよりも大事件ヅラ!』

上条『ほぼ毎年じゃねぇか。プリキュ○さんなんか大人になっても戦わされてんだぞ』

謎の妖精『「どうする家○」総集編が一部差し替えになるヅラ!』

上条『大変ってそっちか!?俳優さんが捕まったからだよ?あの業界は学習能力ねぇのかと思うが』

謎の妖精『え!?「ホストクラブに×権団体は騒がないのはどうして?」って言ったヅラ!?』

上条『言ってねぇよ全く?!お前年末のアホ企画だからって暴走すんなよ!?』

謎の妖精『答えは――問題か解決したらメシの種が減るから、ヅ・ラ☆』

上条『なぁ?前から思ってたけどお前ハマヅラより賢くないか?ハマヅラはもっとこう、エ×には忠実だけとニチャッとした追い込み方はしないんだぞ?性格はいいやつだから』

謎の妖精『何を言ってもダメヅラか……こうなったら実力行使ブヒ!』 ドーンッ

上条『おいテメー今絶対に語尾ブヒってえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!?』 シュウウゥゥンッ

鳴護「あー……消えた、ね。なんかワープホールっぽいのに吸い込まれて」

マネージャー「ご感想は?」

鳴護「当麻君がピンでするよりも、あの謎の物体が絡んでくる方がタイムマシー○さんぽい」

マネージャー「動画企画の導入で関○さんが無理難題を投げてくるのとそっくりですよね。ともあれ一年間お疲れさまでございました」

鳴護「あ、はいお疲れさまでした。あの、謎のオーラロー○に呑み込まれていった当麻君の捜索は?」

マネージャー「このままお帰りでしたら送迎しますが、どうされます?」

鳴護「いえ、そうではなくあたしの質問に……まぁいいかな、どうせ来年になったら何事もなく復活してるだろうし」

鳴護「それじゃ当麻君んちにまでお願いします。インデックスちゃんを回収してウチで年末年始を過ごさせようかと」

マネージャー「分かりました。あ、出来ればその際の食費は会社名義で領収書切っておいてください。こっちで持ちますので」



――異世界?

上条「……まただ!謎のオーラロー○に引き込まれてやってきたわ異世界!植生が全然違うから分かるわ!見ろあっちにパックンフラワ○っぽいのがあっから!」

上条「ハマヅラっぽい陽性の妖精はどっかに消えちまうし!せめて、そうせめてゴール地点ぐらいは教えてくれよ!」 ガサッ、ガサガサッ

上条「マズいっ!?獣かっ!?」

オーク『――ブヒブヒブヒブヒ、ブヒブヒブヒーヒヒー!』

上条「よりも更に悪いな!?メタボっぽいけど斧持った豚人間!」

オーク『いやこれは魔法少女マジカルデストロイヤ○のOP曲、「MAGICAL DESTROYE○」の鼻歌ブヒ』

上条「ふー、ビックリした。なんだ同じ個体かよ、つーかお前レッサーの成れの果てじゃ……?」

オーク『ちょっと何言ってるのか分からないブヒね!ブヒは初対面ブヒよ!』

上条「意外とレッサーがオーク寄りだったって可能性もそこそこあると踏んでいるんだが……」

オーク『そんなことよりもオイ人間!お前もしかして異世界から来たブヒか!?』

上条「そうだって言ったらどうなんだよ」

オーク『ヤベェこいつ。お薬をキメてるブヒ』

上条「意外と正常な反応!?もっとこう『ま、まさか!?』とかじゃなくて!?」

オーク『――いいブヒか?悪いヤツは「自分が悪いヤツです」とは絶対言わないブヒよ?味方面して近寄ってきてトラックを売りつけるブヒ?』

オーク『「どこの世界に友人へ違法薬物を進めるアホが居るブヒ?」と疑うところからがスタートブヒ、ねっ?』

上条「結構良い事言ってんな!どっかのクッソ甘い業界のアホタレントどもに言ってやりたい!」

オーク『今ドラッグをトラックってボケたのに拾ってくれなかったブヒ……』

上条「ボケが細かいわ!?また誤字かと思ってスルーしたんだよ!?」

オーク『まぁそういう訳でまだ若いのにドラッグダメ、絶対ブヒ?』

上条「お前アレだろ?レッサーじゃねぇかもだが、ここ数年たまーに顔出すオークだろ?なぁ?」

オーク『あー、悪いブヒ。人間の個体識別は出来ないブヒ』

上条「あぁまぁ俺だって無理だけどさ」

オーク『伊藤○さんと三咲里○さんの聞き分けが出来ないブヒ。まるで同一人物かのような』

上条「――オイ誰か刃物持って来てくれ!出来ればブヒに特攻バフついてるのを!」

オーク『――くっ!流石はトーマブヒね!ここ数年「なろ○系」の悪口を言うたびに登場してた名もなきオークブヒよ!』

上条「悪口って言うなや。今日もその手の話になんだから」

オーク『てゆうかオークの見分け方なんて簡単ブヒよ。ほら、あっちの木の下にいるのがフレッドブヒ、チ××が大きいブヒ』

オーク『で、ウサギを追いかけるのがタークスブヒ。これもチ××が大きいブヒ』

上条「チ××一択じゃねぇか!?そんなしょーもない見分け方してんのか!?」

タージン『あと俺はフレッドじゃなくてタージン。あっちのはブゼンガだ』

オーク『ねっ?ブヒ?』

上条「ホンッッッッッッッッッッッッッッッッッッットにアバウトな種族だなお前ら!滅べよ!女騎士に襲撃されて滅んでしまえ!」

オーク『そうだブヒ!実はトーマが帰った後は大変だったブヒよ!』

上条「なんかクロスボスが持ち込まれて魔物側が超不利になったんだっけ?」

オーク『それだけじゃないブヒ。「女子供も扱える武器」だって、魔軍の中の過激派が誰彼構わず虐殺を始めたブヒ!』

上条「まぁ、なぁ?ここまで来ると生存競争になっちまうっていうか。異邦人の俺があんま口出すのもアレなんだけど」

上条「つーかお互いに停戦とかになんなかったのか?『あいつらに手を出したら酷い目に遭う!』って理解できれば、まぁ仲良くはなれないだろうが、距離を保った隣人ぐらいにはなれただろうに」

オーク『まぁブヒもそう思ったブヒ』

上条「だろ?」

オーク『「あやかしトライアング○、ゴミみたいな終わり方だったね」ってブヒ』

上条「シモの話はしてねぇよ!?つーかお前逆にシモの話しかしてねぇじゃねぇか!?」

オーク『過去の因縁とか誰も興味ないブヒよ!ただただエ×い絵を描けと言ってるブヒ!』

上条「お前って日本男子のエ×の具現化した存在なの?それとも中二病の神が『よーし顕現しちゃうぞ!』って地上に現れたの?」

オーク『最近の人気ある新生児の名称で「ひまり」が一位になると、うん、なんかこうあれブヒよね?18年後には辛い思いをするブヒ』
(※おまもりひま○)

上条「あれは作者の方が偉大だからだよ!別にあのエ×コメ猫サムライをリスペクトしたんじゃねぇ!多分!」

オーク『いやでもなんだかんだで人気ある作品ブヒよ?だから嫁の方が「ねぇあなた、この子の名前ひまりがいいんじゃない?」って言われて、アレを思い出す男子も多いブヒ?』

上条「俺の方からはあんまり強くは、まぁいい名前だよね!ぐらいは言わせてもらうが!」

オーク『おまもりひま○の話はどうでもいいブヒ!みら○先生が体調不良で不安ブヒがそれはそれブヒ!』

上条「だからなんでお前が日本のサブカル詳しいんだよ。今更過ぎるけど」

オーク『トーマがいないこの一年で状況は更に悪化したブヒ!異世界人が新たな兵器を持ち込んだブヒな!』

上条「大体想像はつくけど……銃とか?」

オーク『そうブヒ!あれは悪魔の兵器ブヒ……!』

上条「正直お前を見てるとオークは滅んでいいと思うが……」

オーク『人間だって大変ブヒよ!?あの悪魔の兵器があればたった数週間訓練を受けた人間が騎士を殺せるブヒ!平民が脅威になるブヒ!』

オーク『クロスボウの時もそうだったブヒが、そうするとブヒたち敵性亜人も「まぁ反撃する力もないんだしいいかな」って放置してた人間を手にかけなきゃいけないブヒ!』

上条「完全に邪悪側の思考だが。つーか俺がお前の近くにいて身の危険を少しずつ覚えてきているが」

オーク『ブヒ達は善良なオークブヒ!ヒュームは勘違いしてるブヒよ!?』

上条「だからお前ちょい前まで人間って言ってただろ。何が違うんだよ」

オーク『人間を殺しても材料は無駄にしないブヒし、女子供は全員捕まえて有効利用するブヒぃぃぃぃぃ……!』 ニチャアァッ

上条「正しいじゃねぇか。人類側がお前らの殲滅に銃器持ち出したのが、全く持って正しい判断だったじゃねぇか」

オーク『いやいや、人間の悪辣さには負けるブヒ。牧場行って動物と触れ合った後、ジンギスカン楽しむ家族とか正気ブヒ?』

上条「あれは俺もどうかと思うけどな!命の大切さを教えるのはいいが、前半だけで終わっとけって!」

オーク『「まぁ子羊とかヤギとか可愛いけど、それはそれとしてジンギスカンウメェ!」っていうブヒね!』

上条「それはそれで情操教育に……なってるかな?なってるといいよな」

オーク『まぁそういう訳でブヒたち魔軍は追い詰められているブヒ。存亡のピンチブヒよ』

上条「個人的には滅べと思わなくもないが。つーか滅んでもいいだろ?なっ?」

オーク『酷い事を言うブヒ?!ブヒたちがいなくなったら誰が黒エルフにエッ×なことするブヒ!?』

上条「人間だよ。酷い事をするのもエッ×なことをするのも大抵は人間だもの」

上条「てか、異世界人って今度は誰よ?浜面は……まぁ流石にクロスボウは知ってたとして、銃っつったら火薬は絶対に必要だよな?そこは誰でも知ってる常識だ」

上条「ただ硝石?火薬の作り方を知ってて、実際に作れる人間っているか?知識として知ってるんじゃなく、実用品になるぐらいのレベルで仕上げられるって」

上条「出来そうな人間……バードウェイ?でもボスだったら混乱するのが目に見えてるし、広めたりはしねぇよな」

上条「俺の知らない誰か?科学サイドの上位陣だったら頭いいし、可能性はあるが……」

オーク『――トーマにお願いがあるブヒ!その異世界人を排除したいブヒ!』

上条「排除ってお前なぁ。ぶっちゃけ人間種が意味もない虐殺してんだったら、まぁまぁ分からなくもないけど」

上条「だってお前オークじゃん?エ×いおっさんの欲望が具現化したような存在じゃん?つーか敵じゃん?」

オーク『そう言われると照れるブヒ。あ、今度トーマも街襲撃についてくブヒ?』

上条「そういうとこだぞ!少しぐらい反省するかと思えば顧みないところ!」

オーク『……いいブヒか?このまま魔軍が駆逐されたとあるブヒ。流石に竜種や巨人種がどうかなるとは思えないブヒが、そこそこ滅ぶブヒ』

オーク『しかしそうなってくると次に銃口が向う先は――分かるブヒね?』

上条「そりゃもう歴史が散々やってっからな!つーかあっちの世界じゃオークいないから人間同士で酷い事になってるわ!」

オーク『ここへきてまさかの――「人類、実は進化したオーク説」……ッ!!!』

上条「やめろや。収斂進化を疑いたくはないんだから」

オーク『なんだったらオークの誇りにかけて誓うブヒ!今までやってた悪さをもうちょっと控えるようにするブヒ!』

上条「へー?具体的には?」

オーク『同意だろうがそうじゃなかろうが、悪さをするときには必ず「ユーは18歳以上ブヒか?」って確認してから悪さするブヒ!』

上条「その質問は意味ねぇんだよ。だって誰だって『はいそうですね』って言うしかないんだから!ある特定の業界においては!」

オーク『もうすぐ廃刊しそうなL.○.について』

上条「やかましいわ!?あれは別に廃刊とかじゃなくてどの雑誌でも別に似たような事ばっかやってから、今更珍しくもなくなっただけだよ!だよっ!」

オーク『真面目な話、引き受けてもらえないブヒか?だったらトーマはブヒたちの晩メシになるブヒが?』

上条「お前らホントなんなの?誠意って言葉を知らないの?」

オーク『配慮してるブヒよ?トーマぐらいだったら「まぁ……アリっちゃアリだな」って一派に渡さないだけ、マシじゃないブヒ?』

上条「――うん、やっぱり異世界人の悪さは異世界人が止めないとな!よっしゃかかって来いハマヅーラ!」



――ガリア神聖モテモテ帝国(仮)首都

上条「……なんで、なんで二年連続で同じ街に来てるんだろう……!」

オーク『それは簡単ブヒ。「あ、そうだ!今年はオトナプリキュ○やってるし、オトナキュララッキー(スケベ)しよう!」って案があったブヒな?』

上条「いいじゃねぇかその企画。少なくともこっちよりかは建設的だろ」

オーク『あー、ユーは胸に手を置いて考えてほしいブヒ。これは決してオークジョークとか、そういうの抜きの話ブヒ』

上条「お前らは存在自体がトールキ○先生の悪ふざけだと思うが……いいぞ。なんだって?」

オーク『まずトーマは男子高校生ブヒ。何年か後には受験して上の学校に挑むブヒ』

上条「お前が俺らの生態について詳しいのは謎だが、まぁそうする予定ではある」

オーク『受験、できるブヒ?』

上条「ナメてんのかテメェ?俺だってFランぐらいは受けられるわ!」

オーク『いやそうじゃなく。無事に受験会場にまで辿り着けるブヒ?』

上条「あー……」

オーク『何かこう電車が停まるとかテロリストにバスジャックされるとか、最悪痴漢冤罪で捕まるとかしそうブヒ?』

オーク『つーかそもそも今のままで進級できるかどうかすら……なので、仮に10年後の未来予想図では、女に貢がせてパチス○打ってるダメ人間になってる可能性が……」

上条「いやいやそこまでは堕ちねぇよ!?仮に高校中退喰らっても通信で資格取るし!」

オーク『トーマの努力とか基礎学力は否定しないブヒが、それはそれで超運命の徒が「やぁ!来ちゃった!」とか言って来そうブヒ』

オーク『悪い事は言わないブヒ――適当な金持ってそうな能力者捕まえて、なっブヒ?一発かまして弱み握っとけ、ブヒ?』

上条「お前もうオークなんだかダメ人間だか分かんねぇんだよな」

オーク『あとトーマは永遠に子供(※性的な意味で)って気がするブヒ。具体的には20年ぐらい』
(※来年でとある20周年、そしてHP開設10周年記念☆)

上条「――すいませーん守衛さん!ここに敵性亜人のオークがいますよー!」

守衛「本当か!?どこだ、どこにいる!?」

オーク『――持続可能な地球社会について』

守衛「なんだ、オークっぽい人間じゃないか!イタズラはいかんぞ君!」

上条「いやどう見てもオークだろ!?ブタヘッド見ろや!?」

オーク『オーガニックな有機農業を考えているブヒ』

守衛「外見で判断するんじゃない!可哀想だろ!?」

上条「うん、やっぱりこの世界の人類は滅べばいいと思うんだよ」

オーク『フビーヒッヒッヒッヒ!残念だったブヒね!ブヒ達オークはヒュームの文化について熟知しているブヒ!』

オーク『なんかこうそれっぽいことを言ってればマウント取れるブヒよ!アホばっかブヒ!』

上条「なぁ、今日の企画大丈夫か?年末だからって毒が多すぎないか?」

オーク『てゆうかトーマに聞きたいブヒ。有機物って何ブヒ?』

上条「何って言われても。確か炭素を含んでんのが有機物じゃなかったっけ?炭素系、つまり生き物全般のことだよ」

オーク『野菜も?』

上条「含むわ。虫さんとかブタさんとか人類とか、多分オークも竜も」

オーク『じゃあ有機野菜ってどういう野菜ブヒ?全ての生き物が炭素を含んでるのに、何をどうしたら有機ってわざわざ区別つけるブヒ?』

上条「え?それは………………なんだろう。なんでわざわざ有機野菜とかオーガニックなんて言ってんだ?」

オーク『ついでに補足すると植物は有機物を吸収しないブヒ。最新の研究は極めて極わずかするらしいブヒが』

上条「――だ、だったら一体有機野菜ってなんなんだ……ッ!?」

オーク『――と、こんな感じでヒュームを騙くらかすのは超簡単ブヒね!』

上条「ぶち殺すぞ?てか説明されても俺には分からんが!」
(※化学的に合成された肥料などを使わない農法。勝手に有機野菜を名乗ったら日本じゃ違法、認証式なのでつまりカネが動く)

オーク『なお、もっとマズいネタがあったブヒがお蔵入りになったブヒ。ヒントは「住民監査請求」』

上条「闇過ぎるわ。こないだトレンドに入ってたから、そろそろ黙殺も厳しくなってきたと思うが」

オーク『てゆうかトーマは潔癖症過ぎるブヒ。オークなんてこの王都にもゴロッゴロしてるブヒよ?』

上条「オークっぽいおっさんだろ。それだったら終電で大量発生してるわ!」

オーク『分かってないブヒねぇ。そうブヒねぇ、ここのナワバリは……あ、いたいたブヒブヒ。あそこを見るブヒ』

上条「んー……?あぁなんかスゲー立派な鎧?ドレス?着た女の子がいんな。あれ何?」

オーク『「オーク・ナロープリンセス」ブヒ』

上条「……一応話は最後まで聞こう。殴るのは後からだってできる」

オーク『ユーは姫プレイって知ってるブヒか?ネトゲとかでよくあるブヒ』

上条「可愛い子が周囲から貢がせんだろ?それが超大金になったらおねだり何とかになって、この間捕まったな」

オーク『それの冒険者バージョンブヒ』

上条「つまり?」

オーク『適当に強い相手を見つけて寄生するオークの一種ブヒ。将来王家簒奪のフラグも兼ねているブヒ』

上条「なぁ?いい加減悪口はやめないか?その、生き方は自由でいいと思うんだよ?俺は?」

オーク『青い血というのは伊達ではないブヒ。民草から糧を得ている以上、彼らの生活を守る義務もまた発生するブヒね?』

オーク『だっちゅーのに相手が悪辣だとか商人だとかおっさんだとか愛がないとか、自身の待遇が悪くなるのも含め青い血ブヒ』

上条「オークが王族を語るなよ!どうせお前んとこの王様はチ××の大きさで決まるとかだろ!?」

オーク『――正解!でも血統がどうとか言って血みどろになるアホ種族よりはマシブヒ!』

上条「待てや!流石にオーク未満って言われたら立ち直れないぞ!」

オーク『他には……あぁあそこブヒ。メッチャ顔がいいのに、薄汚れた格好してるのもオークブヒ』

上条「浮いてるなぁ。つーかあれ男装してるつもりなんだろうが、ただのコスプレしてる美人にしか見えない」

オーク『あれは「オーク・ナローヒロイン」ブヒ。前と同じくなんかこう嫌になって実家を飛び出してきたブヒ』

上条「……それは別にいいんじゃねぇの?俺だって心ない家族に虐められてきたら、さっさと家出するだろうし」

オーク『それもまた悪くないブヒ。しかしよりハイスペックな貴種であればあるほど、「あなたそれ領民を見捨てるって事ですか?」っちゅー事になるブヒ』

オーク『むしろ悪い人間が簒奪を試みているのであれば、それを改善せずに逃げ出すのは如何なものかと言わざるを得ないブヒ』

上条「なぁお前今日は本当にどうしたの?もっとこう、エゲツないオークジョークの方が良くないかな?俺はそっちのオークさんの方が好きだな?」

オーク『そしてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!あんま具体的に言うとメッチャ叱られそうだから恐る恐る言うブヒが、どっかの貴族にもらわれてきた子が、その家の娘さんに手ぇ出すって最低だと思うブヒ!』
(※作品名は差し替えたいと思います)

上条「多いわーそれ。大抵の乙女系ゲーリバースなろ○系キャラで一作品に一人はいそうだわー」

オーク『でも現実だったら騙されて売られて終わりブヒよね?』

上条「文明国を舐めるな!俺たち人間はそんなことはしないぜ!」

オーク『イギリスに滅ぼされたビルマ(現ミャンマー)王女の最後――イギリス人の下士官に下賜され、それ以降行方不明になってるブヒ』
(※事実です。そしてそんなもんです。これが問題になってないのが問題)

上条「そんなことは――ハッ!?そっか、そういうことだったんだ……ッ!」

オーク『どうしたブヒトーマ?MM○で予言が全て外れたキバヤ○みたいな顔して?』

上条「イギリス人は、オークだったんだよ……ッ!!!」

オーク『素晴らしいブヒ!ついにトーマも世界の真実に辿り着いたブヒね!』

上条「王室内でアホみたいなケンカしたエリザードさん達!そしてゴリラパワー持ってんのに有効活用しない神裂!あとアホのレッサーと不愉快な仲間達!」

上条「あいつら全員オークだったのなら――全てが説明できる!!!」

オーク『そうブヒ!高度に発達したオークは人間と見分けがつかないブヒ!』

オーク『ここだけの話――元国民的女優も実はオークだったブヒ……ッ!!!』

上条「忘れてあげろよ。『あぁ広末涼○って今年だっけか』ってみんなもう忘れようとしてんだからさ」

オーク『あそこで募金箱持って立ってるのもオークブヒし。「すいません、自治体からの許可書または主催者の連絡先を教えてくれませんか?」って聞くと逆ギレしてくるブヒ』

オーク『逆に人間だから苦しむブヒ!誰が何をやったとしても「あ、こいつらオークだから仕方がないな」って思えば心が軽くなるブヒ!』
(※心の病気です)

上条「ツッコめよ。流石の俺でも『レッサーはともかく、他の人は人間だよ』って言ってる最中で正気に戻ってたんだから」

オーク『オークは神には仕えないブヒ。神の力と権力に仕えるのがオークブヒ』

上条「マタイさんみたいな事言いだした!あぁいや言ってる内容は別方向向いてっけど!」

オーク『――あ、トーマ。うしろうしろー』

上条「なんでお前ジャパニーズモーストフェイマスアンド女癖悪いコメディアンの真似なんか――あばばばばばばばばばっ!?」 パタッ



――地下室?

上条「――寝てない!寝てないですから小萌先生その黒板消しクリーナーを下へ置いてください!?」 ガバッ

上条「これは違うんですよ!青ピのヤローが『まぶたに目ぇ描いたら小萌先生が気づくかやってみぃへん?』って言われたからつい!」

上条「……?」

上条「あるぇ……?ここ、どこ……?」

御坂妹(???)「ふっふっふっふ……ようやくお目覚めですか、とミサカは不安を煽るように正体を隠して宣告します」

上条「隠してない隠してない。料理屋行ったらドヤ顔で料理人が出てくるタイプの料理みたいに、全面に隠し味が出てきてる」

御坂妹「そんな、この私の姿すら見せず声だけで知れてしまうとは、とミサカは驚愕に打ち震えます」

上条「だったらもっと感情をだな。台詞に乗せようか?」

御坂妹「しょーがない、そこまでこのミサカを理解されているのならば、もう抱くしかないですよね、とミサカは脱童×を提案します」 ナデナデ

上条「す――しないよっ!だって俺はヒーローなんだから!ヒーローは清い体じゃなきゃいけないんだからねっ!?」

御坂妹「最近のドラマでは、『×イチ子持ち女性ヒロイン像』も確立されているようですが、とミサカは提言します」

上条「俺の中のヒーロー像はそうなの!古いタイプだけど王道じゃん!」

御坂妹「イキる童×ですね分かります、とミサカは上っ面だけの同意の言葉を口にします」

上条「つーか誰だよお前にそんな言葉教えたの!?なんか知んねぇけど俺のせいにされんだからいい加減にしなさいよ!」

御坂妹「童×に童×と罵るのはご褒美である、と通りすがりのラクロス服の女子が言っておりました、とミサカは報告します」

上条「レッサワァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!どこまでどこまでも俺に対して祟りやがって!」

御坂妹「まぁそんな訳なのでどうか気を楽に、決して悪いようにはしませんから、とミサカは気休めを言います。気休めですけどね」

上条「……落ち着こう、お互いに。。そして状況を整理しよう。お前がここにいるって事は……異世界で悪さしやがったの、お前なんだよな?」

御坂妹「ひゅーひゅーとミサカは口笛を吹いて知らんぷりを決め込みます」

上条「嘘が吐けないアホって始末に困る……!騙すんだったら完全に騙す!ボケるんだったらボケる!はっきりしなさい!」

御坂妹「……へぇ?このミサカがやったという証拠でも?と、コナ○君さん解決パート冒頭の犯人っぽいリアクションをします」

上条「こないだ、そうこの間コナ○君さんのファン掲示板見に行ったんだよ。『映画ってどうなったっけ?前評判とかどうなの?盛り上がってんの?』って軽い気持ちで」

上条「前のやつでファンから×××が恨みを大人買いしたから、また似たような事になってんのかなーって」

御坂妹「今回はまだネットニュースにはなっていないようですが、とミサカは補足しつつも先を促します」

上条「『キッ○にトンガリやっからそのまま消えてくれ』って書き込みが……」

御坂妹「ちょっと意味が分からないですね、とミサカは理解できないフリをするのが得策だと判断しました」

上条「だよな!最古参の一人なのに一部ファンから理不尽な恨みを買ってる人なんか知らないよな!」

御坂妹「というかこのミサカがやったという証拠はどのような?異世界人であるだけならば根拠は無きに等しい、とミサカは反論します」

上条「その答えは簡単――『銃』だ!」

御坂妹「ほぅ、とミサカはうっすらと笑います。にたり」

上条「だから姫神と一緒で表情筋が1ミリも動いてない。つーか証拠なんか幾らでもあるんだよ!銃だ銃!お前が手に持ってるヤツ!」

御坂妹「些か旧式ではありますが実用に足るレベルですが、とミサカは素直にスペックを誉めます」

上条「俺らの中で妙にガンマニアって言ったらお前っつーかおまえらしか存在しないんだよ!だって他の連中は素手で殴った方が早いからな!どうよ!?」

御坂妹「――初めは、そう初めは軽い思いつきだったのですよ、とミサカは内心を吐露します」

御坂妹「この世界に流れ着き、かつ最近は過去回ばかりで出番もなく、あぁもうこれはやってらんねぇよな、とミサカは思いました」

上条「……」

御坂妹「いえ、これだけですけど?とミサカは首を傾げます」

上条「特に意味もなくムシャクシャして造っただけ!?結構こっちの敵性亜人死んでんのに!?」

御坂妹「では逆に伺いますが、オークが死んで何か不都合でも?とミサカは重ねて問かけます」

上条「ないな不都合!最悪この世からオークが全滅してもオークっぽいおっさんがそこら中にいるから問題はないよ!」

御坂妹「ですよね?ではミサカたちと共にこの世に混沌を、死の商人になってガッツリ稼ぐのですよ、とミサカは誘います」

上条「いや――ダメだ!この世界の未来はこの世界に住む人たちが作り出すものだ!俺たちが干渉しちゃいけない!」

上条「そんな『幻想』は――俺がぶち殺す――って今年やったの初めてだわ!――で、最小出力!」 ペチンッ

御坂妹「そげぶー、とミサカは昭和のリアクションで吹っ飛びます」

上条「俺たちは帰ろうぜ?どうせこの世界もオークに呑まれる」

御坂妹「いいえ。このミサカを倒しても第二、第三のミサカが現れるのですよ、とミサカは”っぽい”台詞を言います」

上条「なんでだよ。人の心の中にミサカはいないだろ」

御坂妹「と、言いますか、本当に気づいていないのですか?とミサカは真意を問います」

上条「気づいてないって?何?何の事?」

御坂妹「このミサカがこちらへ来たのはあくまでも偶然ですが、たった数ヶ月で銃器の開発・量産などが可能だと?とミサカは訊ねます」

上条「可能も何もやってんだろ。超頑張ったとか、そういうので」

御坂妹「かみじょー、うしろうしろー、とミサカは昭和の天才コメディアンのネタを振ります」

上条「だから後ろって何よ?どうせまたアレだろ?オークが群れなすとかオークオチなんだろ?」 クルッ

10033号「どうも、第二のミサカです、とミサカは名乗りを上げます」

10036号「どうも、第三のミサカです、とミサカは続けて名乗りを上げます」

10039号「どうも、第四のミサカです、とミサカは更に更に名乗りを上げます」

上条「――ってなんかいっぱいいるな!?なんで!?ニンジャナンデ!?」

御坂妹「と、まぁご覧のようにミサカ総出で火薬と銃器の製造に成功しました、とミサカは単純明快な答えを返し――」

御坂妹「――そしてこれだけの数、あなたには抵抗できませんよね?とミサカはジリッと距離を詰めながら勝利宣言をします」

上条「ま、待って!?暴力は良くないと思うよ!先に暴力振ったのは俺じゃねぇか!」

御坂妹「大丈夫、精々数百体ですので天井の染みを一年間数えれば終わります、とミサカは気休めを言います」

上条「普通に廃人になるわ!?俺たちは人間なんだから!

御坂妹「この世界にはこういう言葉がありますよ、とミサカは溜めを作れます。そして」

御坂妹「『高度に発達したオークは人間と見分けがつかない』、とミサカは降伏を勧告します。じゅるり」

上条「やだっ!?初めては、せめて初めては一対一で――ア゛ッーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!?」

……

オーク『――こうして、トーマの姿を見るものはいなくなったブヒ』

オーク『世界は”ミサカカンパニー”の躍進により敵性亜人は一掃され、表面上は静かになったブヒ』

オーク『巨大軍事会社が世界を支配し、その影響を打倒せんとする勇者はいつの日が立ち上がるブヒ!』

オーク『しかしその日は今ではなく、暫しの平穏を享受するブヒ……ッ!』

上条「だからお前なんなの?つーかなんで俺が王都に来たのバレてんの?」

オーク『ブヒが銀貨10枚で売ったからブヒけど?』

上条「まぁそうな!オークだったらそうだとは思ったけどな!」


-終-
(※2023年はこれで終わりとなります。来年もお暇でしたらお付き合い頂きたく)

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