上条「『――上条当麻・改造計画』だ……ッ!!!」
――とある芸能事務所
マネージャー「――お疲れさまですARISAさん。先日は夜中の撮影大変でしたね」
鳴護「ガチでしたからね!ギャグじゃなかったら誰か一名、主に不幸な方が致命的な被害に遭われていたかもしれませんね!」
鳴護「てゆうか忘れてませんからね!?最愛ちゃんも美琴ちゃんもマネージャーさんも肝心な時に助けてくれなかったってことを!」
マネージャー「そこにレッサーちゃんさんは含まれて……いえなんでもありません。忘れてください」
マネージャー「まず女性陣に関しては熱中症で倒れられた方の付き添いをしておりまして、合流するのが不可能でした。まぁ、人道的な意味でも物理的にも」
鳴護「最愛ちゃんは……?」
マネージャー「翌日には徒歩で退院されたそうです。『汗かきたくなかったんで』と水分補給が足りなかったそうで」
鳴護「超意外。最愛ちゃんにそんな女子らしい一面があったなんて……!」
マネージャー「『サメスーツが汚れる』と」
鳴護「あ、すいません。忘れてください。あたしも最愛ちゃんの性別は忘れることにします。そういう生き物だって思うことにします」
マネージャー「そして自分はモニターで撮影を拝見していましたが……映っていませんでしたよ。特に何も」
鳴護「機材の不備ですか?」
マネージャー「ではなく。その妖怪だか妖精だか全く映らなかったんですよ。音声も途絶えていましたし」
鳴護「あー……怪談あるあるですね」
マネージャー「なのでお三人で何か楽しいことをしてらっしゃるな、とむしろ微笑ましく思っていた次第で御座いまして……」
鳴護「次からは是非警備レベルを上げておいてください。主にレッサーちゃんと監督案件は」
マネージャー「かしこまりました――で、早速なんですが、当社のセキュリティホールが見つかりまして」
鳴護「セキュリティですか?専門的なものを言われてもちょっと分からないと思います」
マネージャー「一週間ほど前から上条さん宛の郵便物が届くようになりました」
鳴護「業者の人かな?ありましたよね、確か勝手に居座って立ち退き料を要求するお仕事をしている人たち」
マネージャー「流石に放置もできませんし、かといって強制的にパージするのもどうかなと」
鳴護「……あたしのお仕事ですか?」
マネージャー「頑張ってください!口八丁で自室に招けばルート確定ですよ!」
鳴護「そんな応援はいらないよ!?もっと心配してほしいな!タレント生命ってのがあるんだから!」
マネージャー「何か問題でも?ARISAさんファンは当人のスキャンダルがあっても見捨てませんよね?」
鳴護「ウチの子たちはみんなイイコですよ!嫌な顔一つせずにお布施してくれるんですから!」
鳴護「でもまぁ信じてますけど別に意図的に醜聞撒き散らすのはどうかって思うんですよ!ファンの子たちを信じてはいますけど!念のためにっていうか!」」
マネージャー「引退後には我が社での採用が内定してますからね」
鳴護「初耳なんですが……あたしにこのブラック企業で働けと?警棒すら持ったことがないのに?」
マネージャー「いえ、社長付秘書に。大抜擢ですよね、おめでとうございます」
鳴護「これ以上ないぐらいの縁故採用ですね。よーし!頑張って移籍するぞー!」
マネージャー「確実に能力目当てが集まるのでやめてください」
鳴護「てゆうか当麻君の一人や二人なんとかなりません?鎮圧が業務ですよね?」
マネージャー「能力抜きの物理的な暴力でしたらどうとでも。しかしながらARISAさんのお友達を放り出すのは流石にどうかと……」
鳴護「本音は?」
マネージャー「将来のコネ構築のため、出来る限りいい顔をしたいです」
鳴護「また正直に言っちゃいましたね!もっとオブラートに包んでくださっても結構ですよ!」
マネージャー「上条さんの生き様が段々楽しくなってきました」
鳴護「悪い傾向ですよね?それレッサーちゃんと同じ『相手のためを思って(敢えて悪いことを)する』ってことですよね?」
鳴護「人を笑わせようとするのも立派なお仕事ですけど、積極的に笑いに行こうってのは悪だと思うんですよ?どう思います?」
マネージャー「哲学的な問題ですよね。そういうのは後世の方に評価を任せるということで」
鳴護「誰も評価しなくないですか?一体どこの物好きが当麻君の言動を検証すると?」
マネージャー「さぁ早くしないと上条さんが本格的に根を張りますよ!」
鳴護「くっ!ついにあたしのファン以外全てが敵に……!」
マネージャー「ファンの方もどうでしょうね。端から見れば苦行を強いられているのはどちらなのか判断に困りますよね」
鳴護「急に素のトーンに戻らないでください。何かこう深刻っぽい感じがします」
――とある会議室・上条家占拠中
声『――じゃない……ベストを……!』
鳴護「……中から人の気配がするし……なんであたしが注意する必要があるのが、未だに納得はできてないんだけど」
鳴護「すいませーん上条さーん?いるのは分かってるんですよー?出て来てくださーい!」 コンコン
声『……』 ピタッ
鳴護「無理だよ。声が静かになった時点で表のこと聞いてるって分かってるんだから」
鳴護「えーっとこういはどうすれば――『あー、こんなに所に熱湯風呂があるなー!やだなー、アイドルしては入れないなー』」
ガチャッ
上条「――だったら俺が入るよ!芸人としてオイシイかんな!」
レッサー「でしたら私が!ナイスリアクション兼放送事故でSNSを炎上させてみせまさぁ!」
上条・レッサー「……」 ジーッ
鳴護「いやダチョ○的な流れはない。あと上条当麻さんとレッサーちゃんさんこんにちは」
レッサー「くっ……!なんて見事な誘導を!あぁフられたら応えざるを得ませんな!」
上条「アリサもすっかり成長して……あぁいやこれは身体的特徴ではなく、内面的なアレであってセクハラではなくてだな」
鳴護「誰かさん達の素敵なギャグに巻き込まれたお陰でね!多分ここが世界で一番鳴護アリサさん(仮名)を酷使してるSSだと思うな!」
上条「それぐらいで済んでるんだからまだマシだぞ?レッサーなんていつかきっと不祥事起こして中の人に迷惑かけるんだぞ?」
レッサー「いいですな!そのぐらいかっ飛ばしたいもんです!」
鳴護「あぁうん分かったから、とにかく二人は速やかに退去をお願いします」
上条「かーらーのー?」
レッサー「とー見ーせーかーけーてー?」
鳴護「昔ねー、『悪い友達と付き合ったらダメですよ』って言われたのを思い出したよ。誰がどうとまでは言わないけど、誰かとか」
上条「てか丁度いい所に来たな。折角だから見てってくれよ」
鳴護「見る?何かゲームでもするの?それとも視聴者数が全く増えないライブ配信?」
上条「――ただいまからオペを始めます」 キリッ
鳴護「なんでここで!?救急車呼べば3分ぐらいで来る立地なのに!?」
上条「レッサー助手、メスを!」
レッサー「あ、すいません!メスとメ×ガキ間違ってさくらがーで○先生の薄い本買っちゃったみたいです!」
鳴護「無理じゃないかな?コロコ○辺りでもそのギャグは受け入れられないと思うよ?」
レッサー「なので急遽用意した100均で買った包丁でいいですか?未使用なんで一回ぐらいは楽に切れると思います」
上条「ならば良し!男は度胸だ、やって――やるぜっ!!!」
鳴護「だ、だから何をするの?まさか割腹自殺でもするの!?痛○ニュースで取り上げられて面白おかしく拡散しちゃうよ!?」
上条「……なぁ、アリサ。この間、人気投票ってあっただろ?」
鳴護「あっ、たよねぇ。誰もがほぼ予測していた美琴ちゃんの二冠、そしてなんとなーくそんな気はしていたオティヌスちゃんの大勝利って結果に」
上条「俺は何位だったか知ってるか?なぁ言ってみろよっ!」
鳴護「……涙子ちゃんに……負けてた、よね。五位、だっけ?うん、凄いよ!頑張ったよ当麻君!健闘したよ!」
上条「なんっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっで俺を差し置いて柵中のシャークネー○がランクインしてやがんだよっ!?なぁっ!?
上条「そんなに、そんなにみんな男子高校生よりもJCの方が好きだってのかなあぁっ!?」
鳴護「それはまぁ、『そうですね、一位の方を見てもその傾向は顕著ですよね』としか」
レッサー「みんな大好き女子中学生だからでは?最年長はオティヌスの(不明)はさておくとしても」
上条「でもやってんのはオッサンばっかだろ!俺知ってんだからな順位を見るに!」
レッサー「もっさ○ファンの方も少なからずおられるかと。オッサン多数なのを否定する根拠に乏しいのは事実ですが」
上条「だから俺は思ったんだ――そうだ!JCにTSすればワンチャンあるなって……ッ!!!」
鳴護「そのハサミを離しなさい。何をしようとしているのか分からないけど、出血多量でショック死コースだよ?だよね?」
レッサー「私も面白いので止めませんでしたが、いい加減戻って来やがってくださいこの野郎」
――とある会議室
上条「こんなの、こんな現実ってねぇよ!俺が一体どんな思いで体張ってDT守り通してきたと思ってんだよ1……ッ!」
鳴護「上位入賞特典が水着だから、としか。この状況で当麻君へ入れるのはガチのファンの層か、ガチな性癖をお持ちの方ぐらいしか、ねっ?分かるよねっ?」
レッサー「あとその装備は呪われた防具扱いなので、所持してるだけで運気みたいなのがゴリゴリ下がっていきます」
上条「いや一方通行とビリビリに負けんのは諦めもつくさ!?でもなんで俺が元ゲストキャラにやられんだよ!?」
【とある饗宴の人気投票・科学サイド部門】
1位・御坂美琴――52,282,306
2位・食蜂操折――49,099,097
3位・一方通行――20,104,805
4位・佐天涙子――14,613,307
5位・上条当麻――12,141,787
レッサー「――ハッ!?この結果だけを見ればJC大勝利と言えなくも、ない……ッ!?」
鳴護「メインの舞台が中学校だからね?」
上条「だろ!?だからもう俺に残されている道は女子中学生になるしかないんだよ……!」
鳴護「”だから”の意味が分からないよ。えっと立派な順位じゃない、かな?男子ってハンデを背負いながらでしょ?」
上条「『男子高校生』がまさかハンデ扱いされる日が来るとはな!」
レッサー「あと個人的にですけど、平たい胸族の方と大きな胸族の方がワンツーを飾っておられる以上、二人並んで比較されるのは超屈辱じゃねぇと」
上条「まぁ、それはな?『フィギュア同時発売で既に負け決定なのにやるなビリビリ!テンドン取りに来たな!』って尊敬すらしている」
鳴護「美琴ちゃんに謝って!折角二冠果たしたのに結果として比べられる美琴ちゃんに!」
上条「てか投票結果だって偏ってるだろうが!?見ろこの結果を!」
【とある饗宴の人気投票・魔術師サイド部門】
1位・オティヌス――43,268,348
2位・神裂火織――36,917,602
3位・五和――34,642,398
4位・インデックス――21,104,124
5位・バードウェイ――19,986,877
【とある饗宴の人気投票・特別部門】
1位・御坂美琴――4,652,373
2位・食蜂操折――3,389,816
3位・一方通行――3,118,568
4位・オティヌス――1,537,831
5位・神裂火織――1,483,291
(※後日追記・思いっきり桁間違えていました)
鳴護「あー……うん。あたしは別におかしくない思うよ?全然普通じゃない?『年齢フィルターでもかかってるのかな?』とか全然思ってないし?」
レッサー「現実と戦って下さいアリサさん!」
上条「つまりアレだな!『常盤台スキー(海原(革))の貧乳派・巨乳派の二大派閥が戦ってた』ってことだな!要は!」
上条「特にアレだぞオティヌスに投票したお前ら!オティヌスなんか自慢の衣装がほぼビキニなんだからな!?水着のタイプによっては露出度が逆に減るんだぞ!?」
レッサー「――いや、その考えは甘いです!むしろあそこから減らすのがプロの所業だと思います!」
上条「流石だぜレッサー!ゲスい発想させたらお前の右に出るのは浜面ぐらいだな!」
鳴護「てゆうか思ったんだけどね。こんな残酷な結果になるんだったら『とある超電磁砲Tスペシャル特典!御坂美琴と食蜂操折ダブル水着データ解放!』って最初から……」
鳴護「どれだけ多くの人の心をへし折ったか。もう美琴ちゃんだけでいいんじゃないかな?」
レッサー「テデーン!『主役・交・代☆』!!!」
上条「させねぇよ!俺にだって意地がある!そう、今こそ起こすべきは――」
上条「『――上条当麻・改造計画』だ……ッ!!!」
――とある芸能事務所 会議室兼上条家(仮)
上条「――ただ今より手術を始める、メスを」
鳴護「それ先週やった。『何をどうやっても出血多量でアウト』って結論出なかったっけ?」
上条「俺は真面目に考えたんだ!」
鳴護「方法が不真面目すぎるよね?それだったらまだトラック転生に全てを賭けた方が展望はあると思うよ?」
上条「いやだから、真面目な話だよ!俺はともかく一方通行は全体的には序列一位なのに第三位って漫才師のツカミみたいなオイシイ結果になったろ?」
鳴護「まずその状況をオイシイと思える豪の人がいないかな。もしくは本人全く興味ないかで」
上条「上位二人にあって一方通行が持ってないもの――つまり!一方通行が巨乳だったら勝負はどうなっていたのか分からない……ッ!!!」
鳴護「もっとずっと下へ行ったと思うな?だって視点がそこじゃないんだから」
上条「逆に!そう逆に現状では貧乳な訳じゃんか?」
鳴護「平均的な男性をそう呼ばないで。えっと美琴ちゃんがそろそろ襲撃しそうな話題止めない?事務所壊されるとまたなんか変な噂が立つから」
上条「ビリビリは人気あるんだからいいじゃねぇか!きっと笑ってやがるんだよ俺を!」
鳴護「あんまこういう会話したくないんだけど、仁義的な立場から言わせてもらうと、一番好きになってほしい人以外からどれだけ好かれても嬉しくはないんじゃないかな。きっと」
上条「好きな人……あぁそうか!やっぱり白井さんとすれ違ってるんだな!ツンデレだけに!」
鳴護「違う。そうじゃない」
上条「てかもうビリビリって何なの?巨人召喚したりメカ少女になってみたりどんだけ属性増やせば気が済むの?」
鳴護「えーっとね、それに関してはコメントを差し控えたいっていうか、あたしもまぁ『いい加減に落ち着こう、ねっ?』って思わないでもないから」
上条「俺は!この呪われた天パと『右手』一本でやってんだよ!多少盛ってもユルされるべきだ、と!」
鳴護「あー……うん!レッサーちゃんからも言ってあげてよ!」
レッサー「すいません、シリコンパックがなかったんで保冷剤でいいですか?最悪破れても中身自体は人体に無害ですんで」
鳴護「豊胸手術の話はしてない。今こうどうやって当麻君を落ち着かせるかって話をしてる」
上条「くっくっくっく……!何か最近テンションがおかしいから、どんなリアクションをすればいいのか、俺自身分からなくなってるぜ……!」
鳴護「自覚あるんだったら戻って来なよ。ツッコミとしてのお仕事を全うしなよ」
上条「と、いうわけでドンドンアイディアを出してくれたまえよ!俺が俺として活躍できるように!」
レッサー「冗談抜きでTSした方が人気出ると思います。どうせ使うご予定もないんですし、いっそのことスパッと」
上条「イヤですよコノヤロー?冷静になって考えたら取り返しつかないじゃないですかやーだー」
レッサー「『腕』が生えてくるんですから、きっと大丈夫ですよ!レッツツトライ!」
鳴護「何類かな?霊長類じゃないっぽいよね?」
上条「もしも俺が巨乳になったら夢が広がるんだ!きっと動画再生回数も爆上げして一躍時の人に!」
鳴護「その、センシティブなお話はやめてもらっていいかな?確かにまぁ、否定する材料に乏しいっていうか、ある種この世界の真理といってもおかしくはないっていうか、ねっ?」
レッサー「『――もしかして;可愛い子限定』……ッ!!!」
上条「な、なんだって!?男と女じゃ待遇が違うっていうのか!?」
鳴護「だからそーゆーとこ。レッサーちゃんも煽らない!」
上条「という訳でやっぱりTSをだな。そうすりゃ盛っても不自然じゃないし」
鳴護「話がループしてる。あと多分当麻君が超パワーで女の子になっても、可愛くはないと思うんだよね」
上条「か、可能性はあるじゃないか!」
レッサー「あ、それこっちの業界で社会問題になってます。『性転換すればモテると思ったのに、現実の壁が高すぎて自殺』って方がそこそこの数」
(※実話です)
上条「微妙にこう、性別が合っていないのか、モテたいだけなのかって疑問が……本人に取っちゃ深刻なんだろうが」
レッサー「ですので安易な気持ちでノットTS!ダメ、ゼッタイ!」
鳴護「むしろ美琴ちゃんと同じ土俵で戦うのはどうかなーって、うん。もっとこう当麻君なりの戦い方っていうか、個性あるよね?」
上条「……ドラゴン召喚?」
鳴護「パトス○の話はしてなかったよ?なんでカードゲーム?」
レッサー「長年連れ添ったにも関わらず、勝手にヒロインをNTRろうとしたり、勝手に他のJKに潜り込んだりするんですね分かりますん!」
上条「あれ、急に雨が降ってきたな?室内なのにおかしいよな?」
鳴護「泣いちゃダメだよ当麻君!今まで頑張ってきたんだからプライドだけは死守しようよ!」
レッサー「だがしかしヤポンにはこんな言葉もありまして――『子は親の背中を見て育つ』……ッ!!!」
上条「じゃあしょうがないな!全く心当たりはないんだが、ならどうしようもない!」
鳴護「完全に冤罪だよ。当麻君に一ミリでも甲斐性があれば、とっくに誰かのルートへ入ってるよ」
上条「――ハッ!?俺に足りなかったものは甲斐性だったのか……っ!?」
鳴護「ある意味そうっちゃそうだけど」
上条「そっか……学園都市序列一位ぶん殴ってイギリスまで行ってキャーリサぶん殴ってロシアまで行ってフィアンマぶん殴ったぐらいじゃ足りなかったのか……!」
鳴護「ごめん、あたしが悪かったから。それ以上の甲斐性を求めるんだったら世界征服ぐらいしかないよね」
レッサー「てか上条さんは悪くないと思うんですよねぇ。他の面子が濃いいだけであり、人気自体はなんだかんだいって男性陣じゃ二位ですし?」
上条「お、おう……!レッサーに誉められると悪寒がするが、まぁそうだな!健闘はしてたよな!」
レッサー「よって発想を変えます。上条さんをageるんじゃなく――」
レッサー「――対立候補をsageればいいんですよ……ッ!」 ニチャアァッ
鳴護「薄い本で二ページ目に出てくる芸能事務所の社長さんみたいな顔してるよ?女の子がやっちゃいけない顔だよ?」
上条「それは初春さんが何故か人気投票で姿を見せない、的な意味で、か?」
鳴護「当麻君ももうちょっと考えようか?そろそろ許されてもいい頃だよ?」
レッサー「まずは、そうですな。噂を流しましょう!ツイッターで朝から晩まで『御坂美琴さんは男性が好き』って誹謗中傷を!」
鳴護「ただの事実だよ?」
上条「そ、それはやりすぎじゃないか!女子同士の恋愛もあったっていいと思うんだよ俺は!」
鳴護「刺されるよ?美琴ちゃんも常に脳波がクリーンだとは限らないからね?」
レッサー「ならそうですねぇ。御坂さんの偽アカウントを作りましょうよ!」
上条「狙って炎上させれば人気は落ちるな!」
鳴護「犯罪かな。あとリスクが高すぎるよ、向こうには世界最高レベルのハッカーさんがスタンバってるんだから」
レッサー「『実はあたし――あなたの後ろにいるの……!』」
鳴護「主旨が明確に変ってる。なんでメリーさんなの?逆に面白いよ?『SNSで不特定多数にこれ発信して目的は?』ってザワつくよ?」
上条「ツンデレ大喜利――『い、今のは初級魔法なんだからねっ!?』」
レッサー「おぉ……!鳥肌が立つほどクソ台詞もちょっと萌えますな!」
鳴護「美琴ちゃんで遊ばないで。あと本人は基本的には人格者だよ?当麻君とゲコ太と友達が絡むと一騎当千になるけど」
レッサー「――憎い!折角の新台だっていうのに同時カチコミかけてくるビビッドレッド・オペレーショ○が憎い……!」
鳴護「せめて美琴ちゃん縛りのネタにしない?確かにアレも電撃でコミカライズされてるから、同系統だって言えなくもないけどさ」
上条「えーっと……『ビリビリがビビオペに電撃参戦』っと……」 ピッ
鳴護「ただ単にゲスト出演だよね?人気が減る要因が見当たらない」
鳴護「あたしのノド負担が強いね後半戦!?会議室でダベるだけだったら先週さっさと終わらせてもよかったんじゃないかなぁ!?」
鳴護「てゆうか逆にさ?美琴ちゃんが万が一失速したら、あっちの方も打ちきりになる可能性だってあるしね。そうなったら当麻君たち卒業ってなるんじゃないの?」
上条「――と、思ったが嫌がらせは見送ろう!人道的見地から判断した結果で!」
レッサー「ですな!やっぱり正々堂々と勝負するのが健全な社会と言えるでしょう!」
鳴護「二人とも兄妹のように息ピッタリだよね」
レッサー「――にい、さん……あなたが私の、兄さんなんですか……ッ!?」
上条「やめろ。父さんの命のロウソクが物理的に消されるから、冗談でもそれは言っちゃいけない」
レッサー「で、でもっ!上条さんの毛髪から採取したDNAと上条さんの血液のDNAが一致したんですよっ!?」
上条「な、なんだって!?それじゃまさか本当に!?」
鳴護「どっちも当麻君からしか採取してなくない?ただそれはDNA鑑定機関がきちんとやってるって確認でしかないよ」
上条「初心に戻って左手にサイコガ○をつけようと思うんだが、カエル先生に頼めばできるよな?」
レッサー「ナイスアイディアですよ上条さん!あれはコブ○さんだから格好いいのであり、上条さんだったら『ロックマ○?』って言われまくるでしょうがそこがいい!」
上条「もしくはARISAに寄生して徐々に知名度を上げる!」
レッサー「流行りのパワーレベリングですね!人間として最低です!」
鳴護「――二人とも、正座。ほら早く」
-終-
マネージャー「――お疲れさまですARISAさん。先日は夜中の撮影大変でしたね」
鳴護「ガチでしたからね!ギャグじゃなかったら誰か一名、主に不幸な方が致命的な被害に遭われていたかもしれませんね!」
鳴護「てゆうか忘れてませんからね!?最愛ちゃんも美琴ちゃんもマネージャーさんも肝心な時に助けてくれなかったってことを!」
マネージャー「そこにレッサーちゃんさんは含まれて……いえなんでもありません。忘れてください」
マネージャー「まず女性陣に関しては熱中症で倒れられた方の付き添いをしておりまして、合流するのが不可能でした。まぁ、人道的な意味でも物理的にも」
鳴護「最愛ちゃんは……?」
マネージャー「翌日には徒歩で退院されたそうです。『汗かきたくなかったんで』と水分補給が足りなかったそうで」
鳴護「超意外。最愛ちゃんにそんな女子らしい一面があったなんて……!」
マネージャー「『サメスーツが汚れる』と」
鳴護「あ、すいません。忘れてください。あたしも最愛ちゃんの性別は忘れることにします。そういう生き物だって思うことにします」
マネージャー「そして自分はモニターで撮影を拝見していましたが……映っていませんでしたよ。特に何も」
鳴護「機材の不備ですか?」
マネージャー「ではなく。その妖怪だか妖精だか全く映らなかったんですよ。音声も途絶えていましたし」
鳴護「あー……怪談あるあるですね」
マネージャー「なのでお三人で何か楽しいことをしてらっしゃるな、とむしろ微笑ましく思っていた次第で御座いまして……」
鳴護「次からは是非警備レベルを上げておいてください。主にレッサーちゃんと監督案件は」
マネージャー「かしこまりました――で、早速なんですが、当社のセキュリティホールが見つかりまして」
鳴護「セキュリティですか?専門的なものを言われてもちょっと分からないと思います」
マネージャー「一週間ほど前から上条さん宛の郵便物が届くようになりました」
鳴護「業者の人かな?ありましたよね、確か勝手に居座って立ち退き料を要求するお仕事をしている人たち」
マネージャー「流石に放置もできませんし、かといって強制的にパージするのもどうかなと」
鳴護「……あたしのお仕事ですか?」
マネージャー「頑張ってください!口八丁で自室に招けばルート確定ですよ!」
鳴護「そんな応援はいらないよ!?もっと心配してほしいな!タレント生命ってのがあるんだから!」
マネージャー「何か問題でも?ARISAさんファンは当人のスキャンダルがあっても見捨てませんよね?」
鳴護「ウチの子たちはみんなイイコですよ!嫌な顔一つせずにお布施してくれるんですから!」
鳴護「でもまぁ信じてますけど別に意図的に醜聞撒き散らすのはどうかって思うんですよ!ファンの子たちを信じてはいますけど!念のためにっていうか!」」
マネージャー「引退後には我が社での採用が内定してますからね」
鳴護「初耳なんですが……あたしにこのブラック企業で働けと?警棒すら持ったことがないのに?」
マネージャー「いえ、社長付秘書に。大抜擢ですよね、おめでとうございます」
鳴護「これ以上ないぐらいの縁故採用ですね。よーし!頑張って移籍するぞー!」
マネージャー「確実に能力目当てが集まるのでやめてください」
鳴護「てゆうか当麻君の一人や二人なんとかなりません?鎮圧が業務ですよね?」
マネージャー「能力抜きの物理的な暴力でしたらどうとでも。しかしながらARISAさんのお友達を放り出すのは流石にどうかと……」
鳴護「本音は?」
マネージャー「将来のコネ構築のため、出来る限りいい顔をしたいです」
鳴護「また正直に言っちゃいましたね!もっとオブラートに包んでくださっても結構ですよ!」
マネージャー「上条さんの生き様が段々楽しくなってきました」
鳴護「悪い傾向ですよね?それレッサーちゃんと同じ『相手のためを思って(敢えて悪いことを)する』ってことですよね?」
鳴護「人を笑わせようとするのも立派なお仕事ですけど、積極的に笑いに行こうってのは悪だと思うんですよ?どう思います?」
マネージャー「哲学的な問題ですよね。そういうのは後世の方に評価を任せるということで」
鳴護「誰も評価しなくないですか?一体どこの物好きが当麻君の言動を検証すると?」
マネージャー「さぁ早くしないと上条さんが本格的に根を張りますよ!」
鳴護「くっ!ついにあたしのファン以外全てが敵に……!」
マネージャー「ファンの方もどうでしょうね。端から見れば苦行を強いられているのはどちらなのか判断に困りますよね」
鳴護「急に素のトーンに戻らないでください。何かこう深刻っぽい感じがします」
――とある会議室・上条家占拠中
声『――じゃない……ベストを……!』
鳴護「……中から人の気配がするし……なんであたしが注意する必要があるのが、未だに納得はできてないんだけど」
鳴護「すいませーん上条さーん?いるのは分かってるんですよー?出て来てくださーい!」 コンコン
声『……』 ピタッ
鳴護「無理だよ。声が静かになった時点で表のこと聞いてるって分かってるんだから」
鳴護「えーっとこういはどうすれば――『あー、こんなに所に熱湯風呂があるなー!やだなー、アイドルしては入れないなー』」
ガチャッ
上条「――だったら俺が入るよ!芸人としてオイシイかんな!」
レッサー「でしたら私が!ナイスリアクション兼放送事故でSNSを炎上させてみせまさぁ!」
上条・レッサー「……」 ジーッ
鳴護「いやダチョ○的な流れはない。あと上条当麻さんとレッサーちゃんさんこんにちは」
レッサー「くっ……!なんて見事な誘導を!あぁフられたら応えざるを得ませんな!」
上条「アリサもすっかり成長して……あぁいやこれは身体的特徴ではなく、内面的なアレであってセクハラではなくてだな」
鳴護「誰かさん達の素敵なギャグに巻き込まれたお陰でね!多分ここが世界で一番鳴護アリサさん(仮名)を酷使してるSSだと思うな!」
上条「それぐらいで済んでるんだからまだマシだぞ?レッサーなんていつかきっと不祥事起こして中の人に迷惑かけるんだぞ?」
レッサー「いいですな!そのぐらいかっ飛ばしたいもんです!」
鳴護「あぁうん分かったから、とにかく二人は速やかに退去をお願いします」
上条「かーらーのー?」
レッサー「とー見ーせーかーけーてー?」
鳴護「昔ねー、『悪い友達と付き合ったらダメですよ』って言われたのを思い出したよ。誰がどうとまでは言わないけど、誰かとか」
上条「てか丁度いい所に来たな。折角だから見てってくれよ」
鳴護「見る?何かゲームでもするの?それとも視聴者数が全く増えないライブ配信?」
上条「――ただいまからオペを始めます」 キリッ
鳴護「なんでここで!?救急車呼べば3分ぐらいで来る立地なのに!?」
上条「レッサー助手、メスを!」
レッサー「あ、すいません!メスとメ×ガキ間違ってさくらがーで○先生の薄い本買っちゃったみたいです!」
鳴護「無理じゃないかな?コロコ○辺りでもそのギャグは受け入れられないと思うよ?」
レッサー「なので急遽用意した100均で買った包丁でいいですか?未使用なんで一回ぐらいは楽に切れると思います」
上条「ならば良し!男は度胸だ、やって――やるぜっ!!!」
鳴護「だ、だから何をするの?まさか割腹自殺でもするの!?痛○ニュースで取り上げられて面白おかしく拡散しちゃうよ!?」
上条「……なぁ、アリサ。この間、人気投票ってあっただろ?」
鳴護「あっ、たよねぇ。誰もがほぼ予測していた美琴ちゃんの二冠、そしてなんとなーくそんな気はしていたオティヌスちゃんの大勝利って結果に」
上条「俺は何位だったか知ってるか?なぁ言ってみろよっ!」
鳴護「……涙子ちゃんに……負けてた、よね。五位、だっけ?うん、凄いよ!頑張ったよ当麻君!健闘したよ!」
上条「なんっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっで俺を差し置いて柵中のシャークネー○がランクインしてやがんだよっ!?なぁっ!?
上条「そんなに、そんなにみんな男子高校生よりもJCの方が好きだってのかなあぁっ!?」
鳴護「それはまぁ、『そうですね、一位の方を見てもその傾向は顕著ですよね』としか」
レッサー「みんな大好き女子中学生だからでは?最年長はオティヌスの(不明)はさておくとしても」
上条「でもやってんのはオッサンばっかだろ!俺知ってんだからな順位を見るに!」
レッサー「もっさ○ファンの方も少なからずおられるかと。オッサン多数なのを否定する根拠に乏しいのは事実ですが」
上条「だから俺は思ったんだ――そうだ!JCにTSすればワンチャンあるなって……ッ!!!」
鳴護「そのハサミを離しなさい。何をしようとしているのか分からないけど、出血多量でショック死コースだよ?だよね?」
レッサー「私も面白いので止めませんでしたが、いい加減戻って来やがってくださいこの野郎」
――とある会議室
上条「こんなの、こんな現実ってねぇよ!俺が一体どんな思いで体張ってDT守り通してきたと思ってんだよ1……ッ!」
鳴護「上位入賞特典が水着だから、としか。この状況で当麻君へ入れるのはガチのファンの層か、ガチな性癖をお持ちの方ぐらいしか、ねっ?分かるよねっ?」
レッサー「あとその装備は呪われた防具扱いなので、所持してるだけで運気みたいなのがゴリゴリ下がっていきます」
上条「いや一方通行とビリビリに負けんのは諦めもつくさ!?でもなんで俺が元ゲストキャラにやられんだよ!?」
【とある饗宴の人気投票・科学サイド部門】
1位・御坂美琴――52,282,306
2位・食蜂操折――49,099,097
3位・一方通行――20,104,805
4位・佐天涙子――14,613,307
5位・上条当麻――12,141,787
レッサー「――ハッ!?この結果だけを見ればJC大勝利と言えなくも、ない……ッ!?」
鳴護「メインの舞台が中学校だからね?」
上条「だろ!?だからもう俺に残されている道は女子中学生になるしかないんだよ……!」
鳴護「”だから”の意味が分からないよ。えっと立派な順位じゃない、かな?男子ってハンデを背負いながらでしょ?」
上条「『男子高校生』がまさかハンデ扱いされる日が来るとはな!」
レッサー「あと個人的にですけど、平たい胸族の方と大きな胸族の方がワンツーを飾っておられる以上、二人並んで比較されるのは超屈辱じゃねぇと」
上条「まぁ、それはな?『フィギュア同時発売で既に負け決定なのにやるなビリビリ!テンドン取りに来たな!』って尊敬すらしている」
鳴護「美琴ちゃんに謝って!折角二冠果たしたのに結果として比べられる美琴ちゃんに!」
上条「てか投票結果だって偏ってるだろうが!?見ろこの結果を!」
【とある饗宴の人気投票・魔術師サイド部門】
1位・オティヌス――43,268,348
2位・神裂火織――36,917,602
3位・五和――34,642,398
4位・インデックス――21,104,124
5位・バードウェイ――19,986,877
【とある饗宴の人気投票・特別部門】
1位・御坂美琴――4,652,373
2位・食蜂操折――3,389,816
3位・一方通行――3,118,568
4位・オティヌス――1,537,831
5位・神裂火織――1,483,291
(※後日追記・思いっきり桁間違えていました)
鳴護「あー……うん。あたしは別におかしくない思うよ?全然普通じゃない?『年齢フィルターでもかかってるのかな?』とか全然思ってないし?」
レッサー「現実と戦って下さいアリサさん!」
上条「つまりアレだな!『常盤台スキー(海原(革))の貧乳派・巨乳派の二大派閥が戦ってた』ってことだな!要は!」
上条「特にアレだぞオティヌスに投票したお前ら!オティヌスなんか自慢の衣装がほぼビキニなんだからな!?水着のタイプによっては露出度が逆に減るんだぞ!?」
レッサー「――いや、その考えは甘いです!むしろあそこから減らすのがプロの所業だと思います!」
上条「流石だぜレッサー!ゲスい発想させたらお前の右に出るのは浜面ぐらいだな!」
鳴護「てゆうか思ったんだけどね。こんな残酷な結果になるんだったら『とある超電磁砲Tスペシャル特典!御坂美琴と食蜂操折ダブル水着データ解放!』って最初から……」
鳴護「どれだけ多くの人の心をへし折ったか。もう美琴ちゃんだけでいいんじゃないかな?」
レッサー「テデーン!『主役・交・代☆』!!!」
上条「させねぇよ!俺にだって意地がある!そう、今こそ起こすべきは――」
上条「『――上条当麻・改造計画』だ……ッ!!!」
――とある芸能事務所 会議室兼上条家(仮)
上条「――ただ今より手術を始める、メスを」
鳴護「それ先週やった。『何をどうやっても出血多量でアウト』って結論出なかったっけ?」
上条「俺は真面目に考えたんだ!」
鳴護「方法が不真面目すぎるよね?それだったらまだトラック転生に全てを賭けた方が展望はあると思うよ?」
上条「いやだから、真面目な話だよ!俺はともかく一方通行は全体的には序列一位なのに第三位って漫才師のツカミみたいなオイシイ結果になったろ?」
鳴護「まずその状況をオイシイと思える豪の人がいないかな。もしくは本人全く興味ないかで」
上条「上位二人にあって一方通行が持ってないもの――つまり!一方通行が巨乳だったら勝負はどうなっていたのか分からない……ッ!!!」
鳴護「もっとずっと下へ行ったと思うな?だって視点がそこじゃないんだから」
上条「逆に!そう逆に現状では貧乳な訳じゃんか?」
鳴護「平均的な男性をそう呼ばないで。えっと美琴ちゃんがそろそろ襲撃しそうな話題止めない?事務所壊されるとまたなんか変な噂が立つから」
上条「ビリビリは人気あるんだからいいじゃねぇか!きっと笑ってやがるんだよ俺を!」
鳴護「あんまこういう会話したくないんだけど、仁義的な立場から言わせてもらうと、一番好きになってほしい人以外からどれだけ好かれても嬉しくはないんじゃないかな。きっと」
上条「好きな人……あぁそうか!やっぱり白井さんとすれ違ってるんだな!ツンデレだけに!」
鳴護「違う。そうじゃない」
上条「てかもうビリビリって何なの?巨人召喚したりメカ少女になってみたりどんだけ属性増やせば気が済むの?」
鳴護「えーっとね、それに関してはコメントを差し控えたいっていうか、あたしもまぁ『いい加減に落ち着こう、ねっ?』って思わないでもないから」
上条「俺は!この呪われた天パと『右手』一本でやってんだよ!多少盛ってもユルされるべきだ、と!」
鳴護「あー……うん!レッサーちゃんからも言ってあげてよ!」
レッサー「すいません、シリコンパックがなかったんで保冷剤でいいですか?最悪破れても中身自体は人体に無害ですんで」
鳴護「豊胸手術の話はしてない。今こうどうやって当麻君を落ち着かせるかって話をしてる」
上条「くっくっくっく……!何か最近テンションがおかしいから、どんなリアクションをすればいいのか、俺自身分からなくなってるぜ……!」
鳴護「自覚あるんだったら戻って来なよ。ツッコミとしてのお仕事を全うしなよ」
上条「と、いうわけでドンドンアイディアを出してくれたまえよ!俺が俺として活躍できるように!」
レッサー「冗談抜きでTSした方が人気出ると思います。どうせ使うご予定もないんですし、いっそのことスパッと」
上条「イヤですよコノヤロー?冷静になって考えたら取り返しつかないじゃないですかやーだー」
レッサー「『腕』が生えてくるんですから、きっと大丈夫ですよ!レッツツトライ!」
鳴護「何類かな?霊長類じゃないっぽいよね?」
上条「もしも俺が巨乳になったら夢が広がるんだ!きっと動画再生回数も爆上げして一躍時の人に!」
鳴護「その、センシティブなお話はやめてもらっていいかな?確かにまぁ、否定する材料に乏しいっていうか、ある種この世界の真理といってもおかしくはないっていうか、ねっ?」
レッサー「『――もしかして;可愛い子限定』……ッ!!!」
上条「な、なんだって!?男と女じゃ待遇が違うっていうのか!?」
鳴護「だからそーゆーとこ。レッサーちゃんも煽らない!」
上条「という訳でやっぱりTSをだな。そうすりゃ盛っても不自然じゃないし」
鳴護「話がループしてる。あと多分当麻君が超パワーで女の子になっても、可愛くはないと思うんだよね」
上条「か、可能性はあるじゃないか!」
レッサー「あ、それこっちの業界で社会問題になってます。『性転換すればモテると思ったのに、現実の壁が高すぎて自殺』って方がそこそこの数」
(※実話です)
上条「微妙にこう、性別が合っていないのか、モテたいだけなのかって疑問が……本人に取っちゃ深刻なんだろうが」
レッサー「ですので安易な気持ちでノットTS!ダメ、ゼッタイ!」
鳴護「むしろ美琴ちゃんと同じ土俵で戦うのはどうかなーって、うん。もっとこう当麻君なりの戦い方っていうか、個性あるよね?」
上条「……ドラゴン召喚?」
鳴護「パトス○の話はしてなかったよ?なんでカードゲーム?」
レッサー「長年連れ添ったにも関わらず、勝手にヒロインをNTRろうとしたり、勝手に他のJKに潜り込んだりするんですね分かりますん!」
上条「あれ、急に雨が降ってきたな?室内なのにおかしいよな?」
鳴護「泣いちゃダメだよ当麻君!今まで頑張ってきたんだからプライドだけは死守しようよ!」
レッサー「だがしかしヤポンにはこんな言葉もありまして――『子は親の背中を見て育つ』……ッ!!!」
上条「じゃあしょうがないな!全く心当たりはないんだが、ならどうしようもない!」
鳴護「完全に冤罪だよ。当麻君に一ミリでも甲斐性があれば、とっくに誰かのルートへ入ってるよ」
上条「――ハッ!?俺に足りなかったものは甲斐性だったのか……っ!?」
鳴護「ある意味そうっちゃそうだけど」
上条「そっか……学園都市序列一位ぶん殴ってイギリスまで行ってキャーリサぶん殴ってロシアまで行ってフィアンマぶん殴ったぐらいじゃ足りなかったのか……!」
鳴護「ごめん、あたしが悪かったから。それ以上の甲斐性を求めるんだったら世界征服ぐらいしかないよね」
レッサー「てか上条さんは悪くないと思うんですよねぇ。他の面子が濃いいだけであり、人気自体はなんだかんだいって男性陣じゃ二位ですし?」
上条「お、おう……!レッサーに誉められると悪寒がするが、まぁそうだな!健闘はしてたよな!」
レッサー「よって発想を変えます。上条さんをageるんじゃなく――」
レッサー「――対立候補をsageればいいんですよ……ッ!」 ニチャアァッ
鳴護「薄い本で二ページ目に出てくる芸能事務所の社長さんみたいな顔してるよ?女の子がやっちゃいけない顔だよ?」
上条「それは初春さんが何故か人気投票で姿を見せない、的な意味で、か?」
鳴護「当麻君ももうちょっと考えようか?そろそろ許されてもいい頃だよ?」
レッサー「まずは、そうですな。噂を流しましょう!ツイッターで朝から晩まで『御坂美琴さんは男性が好き』って誹謗中傷を!」
鳴護「ただの事実だよ?」
上条「そ、それはやりすぎじゃないか!女子同士の恋愛もあったっていいと思うんだよ俺は!」
鳴護「刺されるよ?美琴ちゃんも常に脳波がクリーンだとは限らないからね?」
レッサー「ならそうですねぇ。御坂さんの偽アカウントを作りましょうよ!」
上条「狙って炎上させれば人気は落ちるな!」
鳴護「犯罪かな。あとリスクが高すぎるよ、向こうには世界最高レベルのハッカーさんがスタンバってるんだから」
レッサー「『実はあたし――あなたの後ろにいるの……!』」
鳴護「主旨が明確に変ってる。なんでメリーさんなの?逆に面白いよ?『SNSで不特定多数にこれ発信して目的は?』ってザワつくよ?」
上条「ツンデレ大喜利――『い、今のは初級魔法なんだからねっ!?』」
レッサー「おぉ……!鳥肌が立つほどクソ台詞もちょっと萌えますな!」
鳴護「美琴ちゃんで遊ばないで。あと本人は基本的には人格者だよ?当麻君とゲコ太と友達が絡むと一騎当千になるけど」
レッサー「――憎い!折角の新台だっていうのに同時カチコミかけてくるビビッドレッド・オペレーショ○が憎い……!」
鳴護「せめて美琴ちゃん縛りのネタにしない?確かにアレも電撃でコミカライズされてるから、同系統だって言えなくもないけどさ」
上条「えーっと……『ビリビリがビビオペに電撃参戦』っと……」 ピッ
鳴護「ただ単にゲスト出演だよね?人気が減る要因が見当たらない」
鳴護「あたしのノド負担が強いね後半戦!?会議室でダベるだけだったら先週さっさと終わらせてもよかったんじゃないかなぁ!?」
鳴護「てゆうか逆にさ?美琴ちゃんが万が一失速したら、あっちの方も打ちきりになる可能性だってあるしね。そうなったら当麻君たち卒業ってなるんじゃないの?」
上条「――と、思ったが嫌がらせは見送ろう!人道的見地から判断した結果で!」
レッサー「ですな!やっぱり正々堂々と勝負するのが健全な社会と言えるでしょう!」
鳴護「二人とも兄妹のように息ピッタリだよね」
レッサー「――にい、さん……あなたが私の、兄さんなんですか……ッ!?」
上条「やめろ。父さんの命のロウソクが物理的に消されるから、冗談でもそれは言っちゃいけない」
レッサー「で、でもっ!上条さんの毛髪から採取したDNAと上条さんの血液のDNAが一致したんですよっ!?」
上条「な、なんだって!?それじゃまさか本当に!?」
鳴護「どっちも当麻君からしか採取してなくない?ただそれはDNA鑑定機関がきちんとやってるって確認でしかないよ」
上条「初心に戻って左手にサイコガ○をつけようと思うんだが、カエル先生に頼めばできるよな?」
レッサー「ナイスアイディアですよ上条さん!あれはコブ○さんだから格好いいのであり、上条さんだったら『ロックマ○?』って言われまくるでしょうがそこがいい!」
上条「もしくはARISAに寄生して徐々に知名度を上げる!」
レッサー「流行りのパワーレベリングですね!人間として最低です!」
鳴護「――二人とも、正座。ほら早く」
-終-