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Clock(trial)

【衝撃】サンシャイン上条・黒ひげやってみた【やったね上条さんある意味オイシイね】

 
――オービット・ポータル芸能警備会社・元会議室

上条「イエェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェいいいっ!!!サンシャイン上条です!」

鳴護「どうも、ARISAです。督促状を持って来たら巻き込まれました。この動画を見た人は110に通報してください」

上条「はい、っていう訳で!サンシャインがお前らの質問疑問にお答えします!シャインッ☆」

鳴護「それ別の人。『犬とハサミは使い○』のアイドルの人」

鳴護「てゆうかあの、あたしはただ『そろそろ出てってね?涼しくなったよね?』ってお手紙を持って来ただけなのに、なんで巻き込まれてるんだろう……」

上条「『手紙を持って来ただけなのに』」

鳴護「映画であったよね。スマホを落とした子がっていう。ダメ映画ヲタ曰く」

鳴護「『原作の風味を見事に殺しつつ下らないメロドラマに焦点を当てながら、最終的には”顔が全て”というルッキズムを超風刺する珠玉の産廃』だそうです」

上条「よくそれだけポンポンと悪口が出てくるよな。そこまでして人生を遣う意味が分からないが」

鳴護「マニアの深淵は深いものだし……あと、あたし帰りたいんですけど」

上条「『――アリサ!行っちゃダメだ!お前の居場所は俺達の所だ……ッ!!!』」

鳴護「いや違う。別に人間としての姿を失うところへ還るとかそういうんじゃない。それは大分前にやったし」

鳴護「あたしが言いたいのは、当麻君の謎チャンネルに巻き込まれたくないかなーって」

上条「や、一人では検証できなかったから。良かったら10分ぐらい付き合ってほしいんだけど」

鳴護「無茶な内容じゃなかったら、まぁ」

上条「黒ひげ危機一○って知ってる?」

鳴護「流石にその質問はどうかと思うよ。アレでしょ?タルっぽいのの中に海賊っぽいおじさんを入れて、プラスチックのナイフで刺すとびよーんって飛ぶゲーム」

上条「それそれ。つーかここに原品があります」

鳴護「なんか知ってるのより小っちゃいね」

上条「諸事情により小さいバージョンです。つーか安かったんで12穴の」

鳴護「今は集まってもパーティゲームしようか、にはならないよね。ポケ○とかバトス○」

上条「TCGとソシャゲーが牛耳ってるからな。ちなみに昔の正式ルールって分かる?黒ひげを飛ばした方が勝ちなんだって」

鳴護「あー、トリビ○でやってたよ。あたしはずっと『飛ばしたら負け!』ってルールでやってたから」

上条「制作側の意図としては『敵に捕らわれてる仲間を助けてあげて!』なんだそうだが、紆余曲折あって飛ばしたら負けに落ち着いたんだそうだ」

鳴護「それがどうして当麻君のチャンネルで?」

上条「リスナーからな、『俺が黒ひげやったらどうなるの?』ってお便りが届いて」

鳴護「え、どうなるって?黒ひげさんがアフロになるとか?」

上条「面白いなそれ!そんな芸あったらそっちで食っていくわ!」

鳴護「当麻君も美琴ちゃんと絡むとギャグでしばしばなってるんだけど……」

上条「じゃなくてだ。えっと、まぁ、あー、俺って人よりほんのちょっとだけ不幸じゃん?いやまぁ気持ーちだけど?きもーち?」

鳴護「この後に及んで『ぼのちょっと』で済ませるメンタルの強さは尊敬に値するよね。ただ別名現実逃避とも呼ばなくもない」

上条「だとすれば!俺が黒ひげをすれば常に一発でぶち当てるんじゃねぇかって事だよ!たた一人で検証するには厳しくて!」

鳴護「そうだね。一人二役で黒ひげする動画なんてあったら、その、切なくて最大課金スパチャをポチると思うよ」

上条「という訳でアリサさんを本日のゲストにお呼びしたんですね。よろしくお願いしまーす」

鳴護「あぁいつものなし崩し的なやつだね。もうゴネても時間の無駄だからそのままするのが一番早く終わるんだよ」

鳴護「えぇっとそれじゃ当麻君から試してみる?一発で引いたら凄いけど」

上条「おけおけ。それじゃ黒ひげ飛ばしたら負けルールで、では一回目!」 プスッ

鳴護「……飛ばないね。それじゃあたしが」 プスッ

上条「アリサが飛ばしたらちょっと面白かったんだけど。では俺のターン」 プスッ

鳴護「それはそれで主旨が変るよ。検証相手があたしに変更されるだけで」 プスッ

上条「――って飛ばねぇな!?なんなんだよこっち待ってんだからな!?」 プスッ

鳴護「キレ方がおかしいかな。てかこれ穴何個のヤツだっけ?」 プスッ

上条「12個の――あ!」 ピヨーン

鳴護「7回目だね。まぁ普通っちゃ普通、かな?」

上条「俺も一発で飛ばすと思ったんだが……もう一回やってみる?検証的には10回ぐらいした方がいいんだろうが」

鳴護「流石に目的もなく10回は嫌かな。それじゃネジを巻いて……一回目、行きます」 プスッ

上条「ここで俺が引いたらオイシイ……!」 プスッ

鳴護「邪念が籠もってる。そしてそういうゲームじゃないね」 プスッ

上条「これを当てたらレッサーがどこかでデスゲームに巻き込まれる……!」 プスップスップスッ

鳴護「ルール無視して三回やったね!?そんなに放り込みたい人がいるのかな!?」 プスッ

上条「今ので7回目。これで8回目っと」 プスッ

鳴護「普通だよねぇ。いやまぁ当麻君が黒ひげの神様にも嫌われてるんじゃなくて良かったよ」 プスッ

上条「にもって何?まるで俺が他からも嫌われてるみたいな言い方は止そうぜ?」 プスッ

鳴護「お笑いの神様には溺愛されて――あ、飛んじゃった」 ビヨーン

上条「11回目だな。12穴のヤツだからほぼ最後まで飛ばなかったって事になる」

鳴護「踏んだのもあたしだしね。って事は」

上条「『――検証の結果、”上条当麻がやっても結果は変らなかった!”だな!俺も内心ヒヤウイヤ(※誤字)してたんだけども!』」

鳴護「どういう誤字?伝説級の誤字じゃないかな?」

上条「『それじゃチャンネル登録ボタンと広告が出たら迷わずクリックしてくれよな!俺の食生活のために!』」

鳴護「言ってることが最低かな」

……

鳴護「うーん……」

上条「どうしたアリサ?放送終わったから督促状持って帰っていいんだぞ?」

鳴護「これは確実に置いて帰るけど。そうじゃなくて納得がね、いかないんだよね」

上条「おぉっとパンチ打ってくれるじゃねぇか!俺が常にドンケツじゃないとダメだって事かHAHAHAHAHA!!!」

鳴護「自虐が過ぎるよ。いや、そうじゃなくてね。あたしって自分で言うのもなんなんだけど、運はいい方なんだと思うんだよ」

上条「男運イ・ガ・イ・は☆」

鳴護「まぁね!どっかの誰かさんと違って女性運に全振りはしてないからね!」

鳴護「――って違う違う。そんなことが言いたいんじゃなくて、リアルな運が強めなんだよ」

上条「強いも何もそういう能力だろ」

鳴護「そうなんだよね。この間もサンリ○の一番クジで、4等のストラップほしいからって4枚引いたら全部1等だったし」

上条「そこまで来ると嫌がらせじゃねぇか」

鳴護「両手に持って帰るときの店員さんの目が痛いのなんのって。『あれこれ能力使った?使ったよね?』っていう」

上条「『コンピニ万引きJC・ARIS○』」

鳴護「訴えるよ?なんだったらマネージャーさんにある事無い事言って襲ってもらうよ?」

上条「ごめんなさい。あとあの人は俺がオイタをしたところで『やりましたね上条さん二重の意味でやっちゃいましたね』って大喜びしそうなんだよな」

鳴護「本当にアイドルを扱ってるとは思えない事務所……!まぁ、あたしの私生活はいいとしてね」

鳴護「そんなあたしが当麻君と黒ひげやって、トントンってのがどうにも引っかかるんだよ」

上条「いやぁそこは運関係ないんじゃないか?だってこれただの確率論だろ?」

上条「タル底のねじ回したらどっかの穴にセットされて、それを刺すっていう、別に運要素が絡まなくないか?」

鳴護「そう、かもしれないけど……」

上条「あぁじゃあもう一回やってみるか?大丈夫だと思うんだよ、ねじ回して俺がプスっとしても――ほら飛んだ!」 ビヨーン

鳴護「……い、今のは偶然、じゃないかな?もう一回!もう一回試して」

上条「……」 ガチャッ、プスッ、ビヨーン

鳴護「えっと……」

上条「……」 ガチャッ、プスッ、ビヨーン

上条「……」 ガチャッ、プスッ、ビヨーン

上条「……」 ガチャッ、プスッ、ビヨーン

鳴護「こ、交代しようよ!きっと何かの不具合で全部当っちゃってるだけだから今!きっとそうだよ!」

鳴護「だからね!あたしがねじ回してね、刺したらきっと一発で!……当らないね」 プスッ

上条「……」

鳴護「きっと次は当るよ!」 プスップスップスップスップスップスップスップスップスップスッ

上条「……11回」

鳴護「そうだね!最後だね!だからきっとこれを刺せば正常に!」 プスッ

上条「……飛ばない、な」

鳴護「……壊れたんじゃ?」

上条「かもしれない。ちょっと見せ――」 ビヨーン

鳴護「と、飛んだね……」

上条「――これ、カウント的にはどう思う?アリサが刺したのに俺が手に持った瞬間飛んだんだから俺の負けって事でいいのかな?」

鳴護「心を病まないで!?目のハイライトさんが消えかかってるけど、そうじゃないよ!前向きに考えようよ!」

上条「前向きに?『勝利の味が知りたい』とかそういう?」

鳴護「気持ちの問題だよ!本来のルールでは飛ばせた方が勝ちだったんでしょ?だったら逆に助け出せるって事じゃないかな!?」

上条「そう、かな?助けて上げられるのかな?こんな俺でも?」

鳴護「そうだよ当麻君!その強さは人を救うんだよ!」

上条「よっしゃ!待ってろ黒ひげティー○さん!俺のバッドラックでお前を救い上げて――あれ?」 プスッ

鳴護「飛ば、ないね……?」

上条「神姫絶○バッドラックゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!」 プスップスップスップスップスップスップスップスップスップスップスッビヨーン

鳴護「それ何か違う。あとキッカリ最後の穴で飛んだね」

上条「なんっっっっっっっっっっっっっっっっっっっでだよ?!この俺の逆運で世界を救いに行くんじゃなかったのかよ!?」

鳴護「それはもうある意味やってる。でもおかしいよねぇ?なんでこんな結果になるんだろ?」

上条「勝利条件が変った途端に逆の結果に……?」

鳴護「もうホラーじゃん。ぶん○社の怖いやつでもそんなのたまにしかないよ」

上条「たまにあんのかよぶん○社」

鳴護「本当に、偶然っていうことはなかったのかな?現に動画のは大丈夫だったでしょ?」

上条「ここでま外してくると悪意があるわ!つーかこれが動画で再現できたら『やったね上条さん今日もある意味オイシイね!』って絶賛されたんだろうが!」

鳴護「当麻君当麻君、その人達は敵だから騙されないで。一体どこの世界で味方が『ある意味オイシイ』とか言うのかな?」

上条「俺の経験から言うと、ここで『緊急に動画回してます!』とかやってもさっきの面白くも何ともないパターンになる、そんな気がするが……」

鳴護「ギャラリーがいるといないのでそんなに変るかな?そもそもオイシイを基準にするのはどうかと……」

上条「……ま、まさか――動画回して一発で当ったらオイシイから敢えて当らなかったんじゃ……!!!?」

鳴護「そこまで来ると奇跡的だよね。運さんが意志を持って当麻君をハメようとしてる」

上条「『――と、いう訳で”俺にとって最も不利益が出るように調整される”が正解だぜ!分かった人はいるかなぁ!いるんだったらかかって来いや!』」

鳴護「八つ当たり甚だしいよね」

上条「そして実は『右手』さんには意思っぽいものがあるっちゃある上、スケベ根性も実装してるからありえなくはない……ッ!!!」

鳴護「業が深いよね」

上条「ペルソ○3って知ってるか?今度リメイク決まったゲームなんだけど」

鳴護「どうしたの急に?関係ある話なのかな?」

上条「あのゲーム、オチが辛い上に基本的には鬱いイベントが結構あってそれを乗り越えていくのがメインなんだよ」

鳴護「ファンの意見だよね」

上条「だがしかし一番心に来たのは、誰とは言わないけどそこそこ仲良くて親友ポジにいるヤツが一番背中から撃ってくるっていうね!誰とは言わないけど!」
(※順○)

鳴護「あー……まぁ話の展開上仕方がないんじゃ?なんでもできる主人公を見たらその、同級生としては複雑だろうしさ」

鳴護「やっぱり反発とかした上で、ってのが血の通ったキャラクターだと思うんだよ」

上条「うんまぁ俺も超好きな作品だし、ほぼ同意見なんだけど――移植板では主人公の性別選べるんだよ。それによってコミュっつーか対人関係が変るんだわ」

鳴護「へー。PSP版だっけ」

上条「――女主人公だと、その親友キャラ、ヤッベェぐらいにデレッデレなんだけどどう思う?」
(※イベントで出来た彼女がいるのに)

鳴護「ちょっとコメントしづらいかな。何を言っても波風が立つから」

上条「それと同じでさ?『右手』も、例えば佐天さん辺りが所用者だったら『俺が護らないと!』的な意思が発動して、下克上は起らなかったんじゃ……?」

鳴護「あー……」

上条「つまり俺がお笑い的にもオイシイ思いを出来ないのもきっと『右手』のヤローの仕業って事なんだよ……ッ!!!」

鳴護「涙子ちゃんが主人公になったら、普通に乙女ゲーになると思う。ただあの、当時は諸事情によって女性主人公多かったから……」


-終-
(※ハル○さんとかシャ○さん、あと一応ブギーポッ○さんとか。なのでもしかしたら上条さんもタイミング次第で……)

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