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Clock(trial)

佐天「怪談業界の未来を憂う!『コラボ怪談寄せ集め』!」

 
――オービット・ポータル芸能警備会社 事務所

佐天「――思うんですが」

鳴護「な、なにかな?」

佐天「ファンタジーやなろ○系でよくあるテンプレで、修行イベントってあるじゃないですか?」

鳴護「ファンタジーとなろ○系を別カテゴリーにする必要はないわけだけど、まぁあるよね。少年マンガにもだけど、修行回だっけ」

佐天「ですです。神様に鍛えられたり師匠に鍛えられたり、何か超つおい指導者的なのにしごかれますよね?」

鳴護「そうだね。個人的には単語のチョイスに気を遣ってほしいけど」

佐天「そしてその指導者が噛ませイヌとして敵にやられるところまでがテンプレ……ッ!!!」 クワッ

鳴護「穿った見方過ぎるよ。もっとこうファンタジー……幻想ってあるんじゃないかな?」

佐天「もしくは『持ち堪えろ!あいつらが帰ってくるまでは俺たちが死んでもここを通さない!』的な、在庫一掃処分といいますか、残った名前モブが頑張るじゃないですか?」

鳴護「何一つ賛同できる要素はないけど、まぁ涙子ちゃんが読むラノベではあるんだね。きっと」

佐天「あれ見て思ったんですが――『これ、勇者パーティ居ない間に残った人間だけで勝ったら超面白くね?』って」

鳴護「どういうこと?」

佐天「ですからこう修行ターンへ入る前に一回敵側にギャン言わせられますよね?『くっくっくっく……!未だ我が王は不完全だが、次に会ったときこそは!』って、お前それあとから殺られる死亡フラグだっちゅー話ですが」
(※もしかして;ブラックフリー○さん)

鳴護「なんでガチで滅ぼしにかかってくる相手の情報を鵜呑みにしているんだろ、って疑問はないこともないヤツだよね」

佐天「んでそっから間に合うか間に合わないかの絶妙なタイミングで修行回が始まる訳ですが。大抵予定を前倒しして襲撃カマしてきて大ピンチ!」

佐天「しかしお前陰でこっそり見てたんじゃねぇかってぐらいのタイミングで!主人公たちが戻ってくるのですよ!」

鳴護「むしろ間に合わない方がどうかと思うな。その時点でどうかしてる」

佐天「しかしここで新機軸――『残しておいた予備戦力が勝ってしまった件について』……!」

……

魔王カミジョー『ヌハハハハハハハハハハハハッ!どうした人間どもめ!貴様らの希望たる勇者は逃げたのか?』

兵士レッサー『そんなことありませんよ!あの人は、あの人達は今神様の元で修行中なんですからね!』

魔王カミジョー『ほお?それはそれは良い事を聞いたな、ならば貴様らの屍を築いて、勇者殿を歓迎してやろうか!』

兵士レッサー『――させません!!!』 カキインッ

魔王カミジョー『おぉ、これは中々のつわも――』

兵士レッサー『だあらっしゃー!』 ドォンッ

魔王カミジョー『イタっ!?そういうじゃなくて、一回武器置いて俺の話を!』

兵士レッサー『アバンストラッシ○・改!!!』

魔王カミジョー『ぐぬああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?』

兵士レッサー『――行ける、行けますよ皆さん!我々の手で魔軍打つべし!ここが死地と思いなさい!』

兵士レッサー『戦って、死ねえええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!』

……

鳴護「折角修行に行ったのに!?立場がなくなるからやめてあげてよ!?」

佐天「『待たせたな!――そう主人公たちが戻って来たとき、お城では戦勝パーティが行われていたのだった……!』」

鳴護「戻るに戻れないんじゃないかな?『はいどうもー遅れてやってきました勇者でーすっ!』はレッサーちゃんぐらいの不屈のメンタルの持ち主でないと……」

佐天「『王は厳かに勇者へ告げる――”あれ君名前なんだっけ?大事なときにいないのに、味方が勝ってから戻って来たナントカくん?”と!』」

鳴護「あたしだったらその場の勢いで魔王として覚醒するかな。そりゃ間に合わなかったのもアレだけど、だからって今までの積み重ねが無になるって訳でも」

佐天「『国庫から予算出てるんだよねぇ。あ、予算って知ってる?みんなから少しずつお金をもらって、みんなのために遣うんだよ。本来であれば』」

佐天「『あれ君いいお洋服着てるよね?あと君の領地って英雄さんにプレゼントしたやつだから、返して貰えるかな?』」

鳴護「魔王倒したからって別のタゲへ向ってないかな?ここぞとばかりに追い込むよね?」

佐天「『こうして祝勝会の夜が過ぎた後、勇者とその仲間達の姿を見たものは居なかったのです……!』」

鳴護「ハード系ファンタジーだったら暗殺を疑うところだけど、ギャグ世界だからきっと田舎に戻ったんだよ。そしていつか来る脅威のために供えるとか」

佐天「『そしてそのある意味勇者の血を継ぐのは――アリサー、あなたなのですよ……!』」

鳴護「一言で言えば、迷惑、かな。あと明日には村を出るよ」

佐天「――っていう物語がウケると思うんですよ!今までイキリ散らかしてた分だけヘイト買ってるでしょうし!」

鳴護「あぁうん……どこの誰とは言わないけど、運営は常時ふざけてないと死んじゃう病の人だから……」

佐天「そして『じゃ、じゃあ次の魔王が出たら俺たちの力をみせてやろうぜ!』って仲間達と励まし合うんですけど、いつになっても敵はやってこず――」

佐天「――最終的に王国側から今まで掛かった経費の返還、もしくは大量破壊個人の封印を求められて詰むっていう」

鳴護「誰が得するのかなその物語?勇者さん達が調子ぶっこいてたらそりゃまぁ支持されるだろうけど、そうじゃなかったらただの生き地獄だよね?」

佐天「だが実は全てが魔王の策略であり、勇者が全てを失って追放されたところへ真の魔王軍が……!」

鳴護「悪辣だね魔王軍!?人類滅んだよ!」

佐天「いや基本的な話なんですが、ポテンシャル部分で優位になったからといって、必ずしも知略に優れてない訳ではないんで」

佐天「KAKER○先生曰く、『デカくて速くて強いやつが油断しなかったらもうどうしようもない』そうで」

佐天「具体的には御坂さんとかそうですよね。あと白井さんも」

鳴護「うんまぁ誰とは言わないけど、ワンパンだけで10年以上戦ってきた人もいない訳では、うん、いないことはないかな」

佐天「――まぁ、今日の本題は全く関係が無いんですけど」

鳴護「うん、そんな気はしてた。だってここから話を拡げようがないもの」

佐天「えぇと……『最近は段々と春めいてきましたね』」 ピラッ

鳴護「カンペはいらない。カンペ見るほどの内容でもない」

佐天「『そして温かくなったと言えば怪談ですね』」

鳴護「予想以上にシュールな導入!?事前に文言を考えてあったのに杜撰だよ!?」

佐天「えぇまぁそんな訳でケーブルテレビで怪談番組をする事になりましたんで、ARISAさんにもご足労頂きたく」

類語「あぁうん、もうそういうのは諦めたから別にいいんだけど……そんなに怪談ってあるかな?毎年毎年新しい体験するって、それもうご本人が呪われてるか連続殺人鬼だよね?」

佐天「誰でも自由に考えられますからねぇ。小説と違い、事前準備も予備知識も、なんだったら常識すらなくてもできますし」

佐天「ただそれがあまりにも現実とはかけ離れていたら大いにツッコまれますし」
(※例:ライセン○藤○の『神様と仏様を一緒に崇めたらダメ』。明治前まで大抵は神仏習合が当り前、てか幕府が国策として人別帳やっており寺社が管理していた)

鳴護「野暮じゃないかな?ネタにマジレスして潰すのってどうかな……」

佐天「いや何言ってんですか!こういう批判はちゃんとしないと租税乱造したダメ怪談が世に溢れて楽しいじゃないですか!」

鳴護「どっちだよ。てか涙子ちゃんと最愛ちゃんって仲良くなれそうだよね。あと人生が楽しそう」

佐天「ダメ怪談もそれはそれで大好物ですが!最近のマイブームは『お前それ怪談が怖いんじゃねぇよその造りが雑だからだよ』です!」

鳴護「どういう感じの?」

佐天「語っているご本人が実はアタマがアレになってたってパターンですな。それ心霊じゃなくて異常者系の」

佐天「増えてきたのは『家族がいないor亡くなった人間なのに一緒に生活している』ですね。あの人のアレをパクったんではないかなー、と増殖中です」

佐天「なんていうか一回パターンが増えると、次から次に模倣した体験が出回るのってもうギャグとしか」

鳴護「そこは本番で思う存分語ったらいいんじゃないかな?あたしに力説されてもとそうなんだーとだけで」

佐天「最近笑ったのは『山奥のセーラー服』!『おいおい写真撮って来いよ』って全員が全員ツッコんだと思いますが!」
(※山奥で木々にセーラー服が着せられている場所があるらしい→見に行く→帰り道で「あれこんなとこにセーラー服着せた樹ってなかったよね?」→これをやってる異常者が近くにいたんだ(`・ω・´))

鳴護「うん、礼儀を知ろうか?一回ツッコんだらやめようって不文律がね?」

佐天「なので我々怪談業界も焦りを感じています!このままダラダラと怪談一本でいかなければいけないのかと!」

鳴護「怪談メインなのにそれ以外を語ってどうするのかな?危機感の使い道がおかしい」

佐天「ほう!つまりそれは声優デビューなのにマルチタレントが多くなってきた現状を憂うと!」

鳴護「ちょっと何言ってるのか分からないかな。あとそれはあたしにも刺さるけど、涙子ちゃんにもより深く深く刺されるからね?」

佐天「と、いうわけで新企画なんですが、怪談もそろそろ新機軸を目指してはどうかなって思うんですよ。下手したらこれ以上は頭打ちになるんで」

鳴護「業界の将来を憂いてる時点で怪談の本質とはかけ離れてるような……」

佐天「まぁ実はあたしが動画サイトへ上げてる動画も、やっぱり傾向が分かれてきちゃいましてね。再生回数に差がつくんです」

鳴護「あ、やっぱり傾向とかあるんだ?」

佐天「ではないです。薄着の方が再生回数が伸びますけど?」

鳴護「うん、癖(へき)だね?人間の多様性を一概に否定したくはないけど、注意した方がいいよ?基本アホばっかりだからね?」

佐天「そこはそれウチにはスーパーハカーさんがいますし!」

鳴護「初春さんも過保護過ぎ――ても、ないかな。当麻君並の頻度でやらかしたりしてるからね」

佐天「と、いう訳でその新機軸のプレビュー番組のコメンテーターとしておいで頂ければと!カモンっ!」

鳴護「あぁうん、そういうんだったら全然全然ありですけど。そもそもあたしに拒否権があるのかどうかも分からないし」

佐天「上条さんとのバーターで!」

鳴護「逆じゃないかな?当麻君みたいな野良の動画配信者が上みたいになってるの?」



――とあるスタジオ 数日後

佐天「――はい、っていう訳でこんにちは!なんか新番組ですが、かかって来いコノヤロー、でお馴染みの佐天涙子でございます!」

鳴護「シンガーソングライターのARISAです。えっと最近のマイブームは、自粛期間中にやってた童話の読み聞かせかな?詩の朗読とかも」

佐天「ほうほう!どちらも円盤が出るってことでしょうか!いやー楽しみですねー!」

鳴護「宣伝が下手過ぎる。いやまぁ、マネージャーさんに『宣伝してこい』って言われてるけども!」

佐天「では番組をご覧の方三名様に、サンシャイン上条さんのサイン入りARISAさんグッズが当りますよー!詳しくは番組の最後で!」

鳴護「純度が落ちるな!?あぁいやあたしは別にいいんだけど、当麻君のサイン入りのあたしのグッズもらって喜ぶってどんな層!?」

佐天「『やったね上条さん!自分のグッズがないから他人のに背乗りだよオイシイね!』っていう、上条さんファンたち?」
(※背乗り=はいのり。外国人のスパイが実在する戸籍の人物になりすますこと)

鳴護「当麻君が悲しすぎる。そろそろオリジナルグッズとかって出してもいいんじゃ?」

マネージャー(※カンペ)【採算が取れないため弊社での予定はありません】 サッ

佐天「いっそのこと『ARISA一番クジ』とかどうです?H賞ぐらいに『サンシャイン上条オリジナルキーホルダー』的な?」

鳴護「これ以上当麻君を追い詰めないで!きっと悲しいクオリティで邪神モッコ○みたいになると思うの!」
(※”邪神モッコ○”でググってみましょう。舞い降りた奇跡)

鳴護「あと今更ながら行間芸にも悪意があるよね?トラウマ必至の邪神もっこ○さんは子供が見たら泣くフォルムだよ?」

佐天「逆に考えてみてみましょう――今、この世界でどれだけの原型士が自らの作品で泣かせられるのか、と!」
(※原型士=フィギュア作りが上手いHENTAI)

鳴護「えっと、苦労は……うん、してると思うよ?『もっと服のシワ作って!』とか『もっと盛ってあげて!』ぐらいはきっと」

佐天「以前聞いた酷い話では『あれこれ立体物の頒布ってNGじゃ……』で、まぁ最終的には色々あって資金をゲットしたらしいです」

鳴護「それ違法じゃないかな?個人で作って個人で楽しむ分には、まぁ」

佐天「『たまたまそれが一部の愛好家にデータが渡ってしまってお小遣いを貰っても偶然だよね』と」
(※勿論フィクションです)

鳴護「何年か後に逮捕案件かも知れないよね。『無断で○○グッズを販売した疑いで〜』って、たまに捕まる人居るし」
(※こうご期待)

佐天「という訳で番組を最後までご覧になった方の中から、抽選で上条当麻さんの私物をプレゼント!」

鳴護「ニッチな需要しかないよ。いや決してないとは言わないんだけど、妹達を質に入れても集めようとする過激派が」

佐天「女子の友情とはかくも繊細で壊れやすいということで一つ」

鳴護「てゆうか新番組だっていうのに脚本がA4一枚で『ノリで!』って書かれてあったんですが……あたしは何をすれば?」

佐天「よくぞ聞いてくださいました!本日の企画は怪談です!」

鳴護「それは知ってる。てゆうかここ数年それ以外ではサメぐらいしかやった記憶がない」

佐天「サメもある意味怪談っちゃ怪談ですけどね。今年の夏頃に公開されそうですよね、『呪鮫〜フカヒレ漁の悪夢〜』みたいな」

鳴護「監督来ちゃうからこの呪われた話題は程々に。最愛ちゃん曰く、『くまのプーさ○〜血とハチミツ〜』っていうゴミ映画が楽しかったって」
(※原題『Winnie the Pooh Blood and Honey』。今年公開された実写ホラー映画です)

佐天「なにそれディズニ○超おこじゃん。潰されませんか?圧倒的な訴訟力によって?」

鳴護「曰く、『なんちゃって映画はそれ自体がネタとして超認知されてますんで』だって。ちょっと何言ってるのか分からないよね」

佐天「むむ……!やはり映画業界もオカルトの一環として認知した方がいいのでは……!」

鳴護「やめてあげてなよ。闇は色々あるみたいだけど」
(※映画スタッフと愛人喰わせるために会社の金遣って映画撮ったり)

佐天「まぁそんな訳で!いつものように怪談なのですが!最近はちょっとこう食傷気味ですよね?」

鳴護「かなり前からだよ?呪われた事故物件をハシゴしていたら、毎年毎年血色が良くなって来た人とかね?」

佐天「売れない芸人が新規開拓ジャンルとして頑張った結果、誰も彼もと入って来て結果的に全体のレベルが……!」

鳴護「怪談マニアからすればそうなんだろうけど」

佐天「挙げ句に怪談アイドルさんは、はい、なんかこう『電波なのかな?』って感じで、見ていて居たたまれないって言いますか」

鳴護「怪しげなおじさんがする方が安定感があるよね」

佐天「まぁ全体としては停滞感がハンパねぇ感じでしょうかね。新規参入が相次いでる上、迷惑系が廃墟と心霊スポット凸してエッライことに」

鳴護「何やってんの」

佐天「不法侵入&器物破損&ケースによっては放火で前科持ちへとクラスアップを遂げています」

鳴護「あー……」

佐天「ですので!この状況を打開すべく勇者が立ち上がったのですよ!」

鳴護「ある意味全員勇者さんだと思うけど゜……それでどんな主旨なの?」

佐天「今までの怪談って色々パターンあるじゃないですか?実は語り部が亡くなっていたとか、最初から廃墟にいたとかって」

鳴護「あぁ、亡くなってた系は怖いよね。『じゃあ誰がこの話やってんだ』的なツッコミは入るけど」

佐天「あたしも好きな系統です――がしかし!一回流行るとこう、似たようなって言いますか、同じオチのが出回って、ねっ?」

鳴護「あー……あれどうなんだろうねぇ。『たまたま似たような体験をしただけです!』っていえば、まぁそれ以上はツッコめないかも」

佐天「だから少し新機軸を取り入れてみよう的な?まぁ見れば分かりますって!」

鳴護「新機軸の方向性だよね、問題は」

佐天「では最初のVTRをどうぞ!」



――とある家

上条『――助けてハマえもん!スネピとジャイ御門が僕をイジメるんだ!』

上条『って台本に無理があるわ!どう頑張っても俺が小学生役ってギャグだろ!?』
(※”新耳○ スマイレー○ 小学生やらせる制作が最大の恐怖”でグクってみましょう)

鳴護「すいません司会の方。演者さんがホン(台本)無視してツッコんでるんですが」

佐天「演者さんがノーリアクションだった場合、あたしがARISAさんがツッコむだけですんで、その手間が省けたと思えば」

鳴護「ていうかハマえもんって何?響きがもうイリーガルっていうか、自称パチプロで喰ってる人っていうか」

円周『――おやおやどぉしたんだぁいカミ太くぅん』 ニチャアァッ

上条『キャストが変ってる!?浜面復活したのに!?』

円周『と、いう訳でエンえもんだよ当麻お兄ちゃんっ!オッサンっぽいDKに比べれば天国だねっ!』

上条『なぁこれ主旨変ってね?小学生男子がその、ネコ型じゃないロボットと同棲するのって別の意味を持つよね?』

円周『未来ドータ○むすえも○』

上条『やかましいわ!そんな大昔のエロゲ×誰が知ってんだよ!』
(※未来から娘が四人来るってエロゲ×。それ以上でも以下でもない)

鳴護「当麻君が知ってるのが謎だよね。あと『それよく企画通ったよな』って誰しもがツッコむよ」

佐天「あの業界こそ『売れるんだったら何してもいい』っていう、ある意味セメント過ぎる世界観らしいですし」

上条『大昔のエロゲ×なんてどうでもいいんだ!そんなことよりも俺を助けてくれよ、えっとエンえもん?』

円周『何でもかんでも人に頼ってばかりいたら、大人になっても自己解決できないダメ人間になるよっ!』

上条『正論言って助けろって言ってんじゃねぇよ』

円周『あと運命をねじ曲げられたかかずゆ○さんは怒っていいと思う』

上条『それ中の人な?てかどう考えてもタイムパトロール案件だと思うんだが……』

円周『決してのび○さんがダメ人間って訳ではないけど、どうせだったらタワマンから始めたいよねぇ?』

上条『長編でハブられる人はいいんだよ!あの子が来っと色々な意味で終わるから!外伝ゲームぐらいのお助けキャラぐらいの扱いで!』

円周『うん、じゃあ当麻お兄ちゃん、服の襟についてる盗聴器外してくれるかな?』

上条『待って?これ確かそういう系の話じゃねぇのに――あ、なんかついてる!?怖っ!?』

円周『どうせハラスメント受けたんでしょ?待っててねー、今ちょちょっとやっちゃうから』

上条『……あの、円周さん?一体何をぶっぱするおつもりで?』

円周『大丈夫大丈夫!このご時世八百屋なんて秒で潰せるし、小金持ちなんか下手に社会的立場がある分だけ、炎上に弱いんだよねぇ』

上条『お前俺の友達を社会に始末するつもりか……ッ!?』

円周『ていうかお兄ちゃん、よく考えみてね?このままお兄ちゃんが許したとするよ?』

円周『でも悪いことをしたまま、それが通用すると思ったら悪い方にしかならないからね?』

円周『特に八百屋のガキはアタマ悪そうだし、公立中学行ったら速攻で上級生に潰されるでしょ?』

円周『だからここで一回だけ人生へし折って、生活態度を改善してあげよう、っていうのが本当のお友達じゃないかな?かな?』

上条『確かに一理あるかも……』

鳴護「目を覚まして当麻君!?その子はただ正義の名を借りたマウントしたいだけだから!」

佐天「目的があるから手段を選ばない感じですね。今の価値観ですと結構陰湿ですし」

上条『――いやダメだ!もっとなんか他の手段があるだろ!?ひみつ道具的なアレを!』

円周『あ、そういうフワッとした感じのでいいんだ?じゃあちょっと時間かかるけどいい?待てるかな?』

上条『あぁまぁ時間的な制限とかないけど……危なくないよな?』

円周『うん全然全然?ちょっと行ってくるよ、お夕飯までには戻るねー』 ガチャッ

上条『あ、おい』

……

上条『あれ……?スネピが来てないな、ジャイ御門も』

インデックス『あ、おはよーなんだよとう――かみたくううぅん?』

上条『お前まで巻き舌は必要ない。おはようシズデックスちゃん』

インデックス『ねーみんぐせんすゼロなんだよ。べつに役名だけでも……まぁそれはいいとして。二人はどうしちゃったんだよ?』

上条『あぁシズデックスちゃんも知らないのか?二人が揃って休みだなんて珍しいな』

インデックス『ねー?かみたくんが帰った後もあきちにいたみたいだけど、風邪でも引いたのかな?』

上条『じゃないかな。何かあったら先生が言うだろうし』

……

上条『――って話があったんだが』

円周『もう来ないよ?』

上条『えっ?』

円周『だからもう学校には来ないよ?』

上条『来ないって、なんで――』

円周『なんで、ってなんで?お兄ちゃんがそう望んだんだったらそうなっただけだよ?』

上条『……』

円周『なに?』

上条『………………いや、なんでもないわ。多分気にしすぎだと思うから』

円周『だよねぇ。変なお兄ちゃん』

上条『あは、はははははははははははははっ!そうだな!変だったかもな!』

刀夜『――当麻、血は争えないんだね。やっぱり詩菜さんに魅入られた私と同じ結果に……!』

上条『そこ関係ないだろ!?再現ドラマに実家設定持ち出すんじゃねぇよ!?』



――とあるスタジオ

佐天「いやー、怖かったですよねぇ!お友達はどうなったんでしょうか気になりますなぁ!」

鳴護「いや違う違う違う違う!怖いは怖いけどこれジャンル違うよ!?トリハ○系のお話で心霊違うし!」

佐天「お子様番組の中にも恐怖が潜んでいる、というテーマですな……!」

鳴護「クレヨンしんちゃ○の怖い話かな?あれはガチな心霊だけども」

鳴護「てゆうか主旨を忘れないで!怪談なんだからアタマがちょっとアレな人たちに寄せないで上げて!」

佐天「心霊系でもありすまからねぇ。まぁこの業界も『怖かったら何やってもいいよ、ただし即座にパクられるけど』って縛りが」

鳴護「どうしてこの業界の人は貪欲なのかな?語るのは手段であって目的じゃないよね?」

佐天「なんていいますか、怖い体験自体はそう難しくないんですよね。自殺されたご遺体を発見したり、単純に人の生き死にだったら身内も含めて遭遇しますし」

佐天「しかしそれを『如何にして怖く語るか?』って至上命題が。『おっす俺鬼太○!』と道端歩いてたところで出て来られても、その、面白いとしか」

鳴護「鬼太○さんはそんなキャラじゃない。基本的には人間の味方だから、怖くはない、よね?」

佐天「初期設定ではかなり尖っていますけどね。興味ある方は原作をどうぞ」

鳴護「鬼太○さんの話はどうでもいいんだよ!それよりも『身内がリアルサイコパス』って怪談は共感できないよ!だって稀少だからねサイコパスさんが!」

佐天「いや、でも次は凄いですよ?これはとある方が実際に体験した怖い話なんですって」

鳴護「また『実話です』なの?一切ムダしか体験ばかりだよね!」



――とある町

上条『これは――ある男がとある日、とある場所へ旅行した日のことだ』

鳴護「出番多いな当麻君!」

佐天「拘束時間の時間当り単価が菓子パン数個ですからね」

上条『その観光地には取材で行ったのだが、なんか最近アニメが当ったらしく、聖地巡礼で俺らがごった返していたんだ……!』

鳴護「ほらもうギャグに走ろうとしてる」

佐天「あぁいえこれは脚本ですよ!ネタではなく本当に聖地になったばかりの頃ですから!」

鳴護「そして聖地巡礼ってパワーワードが出てきた時点でオチの傾向が予測できたもの」

上条『だが男は観光地化された、言わば日和ったブームとは関係ない!神社へ行って資料写真撮ってメモしたりしていた!俺は戦車よりも神社なんだ!と』

鳴護「大洗かな?」

佐天「ガールズがパンツァーするヤツですな。女子ミリ系では先駆けです」

鳴護「個人的には野上武○先生をリスペクトして欲しいっていうか」

上条『まぁなんつーか色々あって道に迷ったんだ!決して、そう決してお土産屋さんを探ししてたととかそういうんじゃないぞ!雅○(元関取)縁の家に寄ったとかそういうのでは!』
(※お高めの旅館と料亭)

鳴護「ちょっと何いってるのか分からないかな」

佐天「うんまぁお土産を探していたら道が分からなくなった、ってのは伝わってきますよね」

上条『観光地とはいえ、やっぱり元はそこまでこう拓けた場所じゃなくてさ?どこもそうだけど、一番の繁華街みたい場所を外れたら他は全部住宅地とか山ばっかりとか』

上条『土地勘なんか最初からないし、マップ○見ても現在地が分からないし、「あぁヤベェコンビニ探して――ってコンビニもねぇじゃねぇか!」とノリツッコミしながら途方に暮れていたんだ……!』

鳴護「余裕あるよね?だって困った人ノリツッコミする気力が無いよね?」

佐天「現実逃避……まぁ、はい」

上条『そしてその人はなんとか人が多い方、いや人は全然居なかったんだけど、建物の多い方へとやってきたんだ』

上条『するとそこは町役場だったんだ。現在地分かったー、と地図を取り出して確認しようとしてた。が、しかし!』

上条『町役場の建物、ノッペリとした造りでやや古めの建物の方で、ヒラッヒラッと何かがはためいていたんだ。季節は真冬、こいのぼりでもないしなんだろう?』

上条『結論からいえばただの横断幕だった。まぁ別に怖いことでもないし、何かお祝い事があったんだなー、とぐらい考えだった』

上条『でも内容は気になったし?どうせだったら近くまで行って横断幕の中身と写真でも撮って……そう、軽い気持ちで男は町役場にまで行った。するとそこで見たものとは――』

上条『――【郷土の誇り、井川○!】と大々的に書かれた横断幕だったんだ……ッ!!!』
(※実話です)



――スタジオ

鳴護「………………ごめんなさい、誰?」

佐天「手元の資料によりますと、元阪神タイガー○所属のエース投手ですね」

鳴護「へー、じゃあ別に町役場に横断幕飾ってあってもおかしくないんじゃ?大○選手とか将棋の藤○さんみたいな感じなんでしょ?」

佐天「えぇそうなんですが、丁度この時期はメジャーリーグで散々な成績を収めており、とてもじゃないですが、って感じだったらしいです」
(※主犯は球団側ですが、怪我も酷かったりで散々な成績)

佐天「よって『今苦しい状態なのに追い込むのはどうなんだろう?』っていう感じで怖かったそうで……」

鳴護「横断幕外すのもそれはそれで追い込まれそうだよね。人によるかな?プレッシャーに感じる人もいるだろうし、逆に期待されないのも寂しいだろうし」

鳴護「――てゆうかこれも怪談じゃないよ!?確かに実話かもしんないけど、ただ町役場に書いてあったねってだけの話だよ!?」

佐天「怪談と見せかけて大したオチがある訳でもない!新機軸です!」

鳴護「それタダの投げっぱなしな話。ラブコメの筈だったのがジャンルが行方不明になりつつある『不徳のギル○』と同じ」
(※上司曰く「キャラデザすげぇ」)

佐天「一応ウチの本筋(マンガ版の方)と相乗りっちゃ相乗りなんですが……」

佐天「まぁともあれ!同じ悲劇を繰り返すのかと思うと悲しいですよね!」
(※もしかして;藤浪晋太○。井○選手の比じゃないぐらいにヤッベェ制球してる)

鳴護「野球を語るコーナーなのかな?興味無いとは言わないけど、正直サッカーよりも選手知らないし」

佐天「では怪談を続けますよ!ヌルいと仰ったんで今度のは凄いです!メッチャ怖いです!」

鳴護「それはそれで嫌だよ。だって怖いんだから」

佐天「むしろ怖くない怪談に存在価値はないと言っても過言じゃないですよ!だって怖い話なんですからね!?」

鳴護「涙子ちゃん大丈夫?怖い話が現実を侵食してない?」

佐天「え、そんなんあったら嬉々としてメッチャ語りますけど何か?」

鳴護「多分そういうとこだよ?オバケさんも『あの子のところ行っても笑い話にされるな』ってことで敬遠されているんだよ?」

佐天「藤○選手も敬遠されている、と?」

鳴護「みんなは野球してるのに超人ウルトラベースボー○してようなもんだからね?」
(※「狙ってんのか」と思うぐらい異常に四死球が多い)



――とある通学路 夜

上条『――これは、俺が学校で以下略。そして帰るのが遅くなっちまった時の話だ』

鳴護「今までの実績から『当麻君が出てるんだったら怖くない話だね』って意味では安定感があるよね」

佐天「それ以前にこのコーナーも含め、ほぼ全てで怖い話なんてあった覚えがないですからね。夜逃げした人の話とかそういうのを除いて」

上条『俺は人気のなく、しかも街灯の少ない道をとぼとぼ歩いていたんだ。まぁ散歩自体は嫌いじゃないし、季節も丁度今ぐらいで少し寒いぐらいだったから』

上条『でもさ?誰でもこういうときに経験あると思うんだけど、前を女の子とか子供とか歩いてたらどうする?』

上条『早歩きで抜かすのも怖がられそうだし、かといって歩く速さを落とすのもそれはそれで後付けてるみたいで感じ悪いし。そんなつもりはねぇのに』

鳴護「あー……あるよね。微妙に人気の無いところとか歩くときとかって、変に緊張するっていうか」

佐天「女子の一意見としては『何かあったら人生詰む』んで、多少は大目に見てほしいもんですけども。怖いのは怖いですから」

上条『ちなみに俺は途中でコンビニ入る派だぜ!だって通報されて逮捕されたことが何回かあるからな!』

鳴護「上条家の呪いが厄介すぎるよね」

佐天「そして誤認逮捕した後、真のストーカーも流れでそげぶし、フラグを立てるところまでがオートで進むのかと」

上条『でも、その日は逆だった。俺が前で、誰かが後ろから歩いていたんだ』

上条『まぁ……男だし?別にオバケが出るって訳でもないから?「俺みたいにこんな時間まで出歩いている人居るんだな」ってそれだけの感想だった』

上条『……』

上条『でも、そう、でもだ?俺が特に何も考えず歩いていたらだ、その、後ろの足音がなんか妙でさ?』

上条『カ、カ、カっていう、靴……じゃないし?なんか杖っぽいので叩いているような音?杖をつくには間隔が早いし、たまにいる棒持って散歩している人かなーと』

上条『まぁ変な都市伝説でもねぇだろうし、一回どんなやつなのか振り向いて見てやろう。俺はそう思って立ち止まると、後ろから歩いて来たのは――』

オーク『――あ、こんばんはブヒ!ここが異世界ブヒな、おぉっと野良のBLが落ちてるブヒィ!』

上条『誰か、誰か助けてー!?』

鳴護「怖いは怖いけどそういう意味で!?」



――スタジオ

佐天「名付けて――『異世界怪談』……ッ!」
(※実在するタイトルがあったらごめんなさい)

鳴護「うっっっっっっっっっっっるさいな!?いやまぁ、怖いは怖いよ!?怖いし身の危険も感じるけど!」

鳴護「でもルール守って!破っちゃいけない一線ってあるからね!?」

佐天「おぉっと何を言うんですかARISAさん!これだけ数多くの都市伝説が爆誕しているんですから、中には異世界からの侵略者があったっていいじゃないですか!」

鳴護「内容が荒唐無稽過ぎて説得力がないんだよ!この怪談っていうかネタ聞いて『あぁオーク怖いな!』って思う人いる!?いないよね!?」

佐天「なおカカカって音は足がヒヅメタイプのオークだったからです」
(※偶蹄類)

鳴護「いやいいよ別に。そこだけリアリティ追求したって全体的にフィクション要素が高すぎてフォローできないから」

佐天「いやでもオークですよ!?夜道にいたら怖いじゃないですか!?」

鳴護「そこは否定しないよ?しないんだけど、あー……『いつか隕石が降って来て人類は終わりです』って言われても怖くないのと同じでさ?身に覚えのない脅威って怖さがないっていうか?」

佐天「家帰ったらゴブリンの巣に……!」

鳴護「うん、超怖いよ?人間の尊厳的な意味でもスッゴイ怖いは怖いけどもね?」

佐天「ちなみにこの怪談の亜種は何パターンかありまして。地域性と言いますかお国柄と言いますか」

鳴護「ないよ?だってオークっぽいおじさんってそんなには……あぁちょっといるね!そこそこ見かけないことはないよ!」

佐天「『そうしたら――ギルドからずーっと追いかけて来てたんですよぉ……!』」

鳴護「どういうシチュエーションかな?転生者にハーレム要員だってタゲ喰らっちゃった?だったら怖いよ、だってシュッとしたオークにタゲられてんのと同じだからね」

佐天「なお、今回撮影にご協力頂いたオークっぽいおじさん曰く、『最近はゴブリンに出番取られがちで危機感を覚えているブヒ』とのことです」

鳴護「もう滅べばいいんじゃないかな?だってオークって誤訳かなんかで生まれた悲しいネタ生物なんだよね?」

佐天「『オーラロー○に確変入れば帰れるブヒ』」

鳴護「ダンバイ○だよね?偶然にも稼働したばかりのパチスロの新機種の世界観でいいのかな?」

佐天「どうですかARISAさん!きっとこれからこういう増えますよ!」

鳴護「だから世界観がバグってるんだよね。現代ミリタリーの世界へユニット名『Ninja(射程無限・行動力無限)』とかが配置されるような」

佐天「いやでも中には魔術と科学が出会うって話も」

鳴護「あれは神様だけだよ?ポッと出の有象無象どもが試したけど、きちんと残ってるのは一人だけだから。それは絶対に?」

佐天「……」

鳴護「なに?どうしたの?」

佐天「かなりマジで言いますけど、これ本気で現代怪オーク出し続けていたら、半世紀ぐらい後にはオークが定番化しませんか?」

鳴護「そこまでユルい業界ではないと思うな、流石にそれは」

佐天「いやぁ、小さいおっさんがUMAとして定着する業界ですよ?あの話初めて聞いたとき『ないわー』って思ったんですが、今じゃご当地キャラとして活躍されていますし」

佐天「海外の心霊動画では妖精が映り込んでおり、彼らの再評価が起っています。いやマジで」

鳴護「ネス湖のネッシ○さんと同じだよね。一体流行ると全世界中で似たような話が拡散されるっていう」

佐天「なんとかしててブームの火付け役になりたいですよね!事故物件も開拓者がチヤホヤされてるんですからワンチャンあります!」

鳴護「その、亡くなった人とかをネタにしようとしている時点で呪われないのかな?」

佐天「他にもコラボして人面犬かなと思ったらゴブリンだったり……!」

鳴護「軸がブレてる。だから怖さのベクトルが変るって言ってるよね?」

佐天「『オークスレイヤー・ザ・サンシャイン』」

鳴護「業者さんかな?牧場とか、食肉関係の人だよね」

佐天「くっ……!これはテッパンだと思った異世界コラボですら否定されるだなんて!」

鳴護「ねぇ涙子ちゃん、コラボの意味って知ってる?オチを全投げするってことじゃないよ?」

佐天「でしたら異世界をピクニックする企画とかは……」

鳴護「だから勝ち馬に乗って楽しようとするやめようか?そして異世界の場所次第だけど、全滅ルートとか普通にあり得るから危険!」

佐天「やはりここは古典回帰しかないんでしょうかね。予想以上に反発があったんで」

鳴護「古典は古典なりの良さがあるんだろうけどさ。まさかここで『カッパー!』とか出てきたら笑うよ」

佐天「この間やってた妖怪番組も中々ぶっ飛んでましたよ。ガヤ芸人どもがウルセーの以外は好感触でした」

鳴護「まぁそれがお仕事の人達だから。あたし達も今ほぼ同じ業務をやっている訳だけども」

佐天「ではVTRどうぞっ」



――とある小学校 深夜

上条『ここが例の女子トイレか……ほぼ事案発生だな!』

鳴護「あるよね。戦利品を体育館に並べられて辱められる人」

佐天「HENTAI案件はアリナシのラインが不安定ですからね。まぁ当時者にとっちゃ超キモいんで、いいぞもっとやれ以外の感想もないです」

上条『時間は……6時5分30秒――よし!これが666揃ったときに、入り口から数えて6番目のドアをノックすれば……!』

鳴護「数字が妙に大きい。4時台だと生徒残ってるからね」

佐天「てゆうか先生方も残っているであろう時間帯に無茶してますよね。昔は生徒も早く下校させられたでしょうが、今じゃ放課後に児童館兼ねてる学校もありますから」

上条『……よし!時間だ!』 コンコンコンコンコンコン

上条『はーなーこさんっ、あっそびっまっしょ!』

上条『……』

上条『な、なんだ!ただの噂だったか!あー、つれーわー、信じてはなかったけどガッカリしたわー!』

佐天「などと意味不明の勝利宣言をしており」

鳴護「うん、てゆうかもうこれが酷い目を呼び込むフラグだよね」

ギギイッ……!

上条『ま、まさかっ!?本当に花子さんが……!?』

10032号『どうもこんばんは、と古式ゆかしい花子さんです、とこのミサカはセンターで主張します』

10033号『どうもこんばんは、と花子さん亜種のヤミ子さんなのです、とこのミサカはローカル花子さんを紹介します』

10034号『どうもこんばんは、と同じく花子さん亜種のレイ子さんで、幽霊のレイから名前を貰ったんだそうですよ、とこのミサカもローカル花子さんを紹介します』

10035号『どうもこんばんは、と右に同じく花子さん亜種のひきこさんで、この固体は有名になりましたよね、とこのミサカは図書館の七不思議本から解説します』

10036号『どうもこんばんは、とレンジャー系のピンクポジションのみち子さんでかなーり無名ですが、名前が「みちみちみっちゃん〜」なため、扱いが非常に悪い怪異だとこのミサカは哀れに思います』

上条『って多いわ!?もっと一人一人の個性を大事にしろよ!?」



――

鳴護「うん、当麻君がツッコんだ以外の感想は特にないよね」

佐天「――なお、どれも実在するんですよ……!」
(※という噂がある。所々のパターンまで及ぶと更に増える)

鳴護「あ、ネタじゃなかったんだ!?それはそれで恐怖だしもっと小学生はプラス方面に時間を使ってほしいかも!」

佐天「古典の定番ではありますけど、まぁ今も語られていますからね。格好がおかっぱでちびまる○ちゃんさんと激似ってフォルムも変っていません」

鳴護「他のに比べれば……まぁ、いいか?今日の企画の中じゃ一番それっぽい感じはするよね。比較的だけど」

佐天「あたしも実は怪談のジャンル中だと学校の怪談が一番好きっちゃ好きですなぁ。ただこっちは供給が限られていまして……」

鳴護「なにそれ。そんなのあるんだ?」

佐天「怪談、というかどんな話だってそうですが、自分が体験した話・他人から聞いた話の二つじゃないですか?本とか電子掲示板や、創作のやつも含めて」

鳴護「まぁそうだよね。創作は……そうだけども」

佐天「でも学校の怪談はどこをどうしても学校に通っているor通っていた時代の話になりますから、どうしても新手の怪談は出しにくいんですよ」

佐天「『お前それいつの話だよ』とか『聞いたってそれ小学生の知り合いでもいんのか』っていう、別の意味で恐怖になりかねないですからね」

鳴護「あー……そうかも。『心霊スポット行って怖かったよ!』って設定が、学校相手だと厳しくなるんだね」

佐天「あと子供の行動力も大人に比べれば、まぁそんなには高くないですからねぇ?昔は『旧校舎の床下に骨』って聞いたら、即座に確かめに行ったりもしたんですが」

鳴護「『もしかして;ここの運営』」
(※トイレットペーパーの芯でした)

鳴護「アレだよ。きっとその時に呪われたなんかしたんだよ。だから中二が治らないって可能性も」

佐天「という訳でARISAさん!本日のブイは以上となります!いやー、どの怪談も新しいと言えなくもないですね!」

鳴護「順番に円周ちゃん、井○選手にオークさん、あと量産型花子さん……どれもこれも、ねっ?まぁ大差はないんだけども!」

鳴護「まぁ一応スタンダードなのは花子さんではあるし、更に流しちゃったけど当麻君アレホンモノだったらどうなるんだってこともあるけど!」

佐天「良くて『翌日気を失っていたところを発見』で、悪くて『誰も居ない個室から”そげぶそげぶと謎の声がする”』って怪談の誕生かと思われます」

鳴護「前者はまぁだけど、後者は何をどう間違えたらそのルートに入るの?そしてよりにもよって女子トイレで男子高校生っぽい声は致命的だよ?」

佐天「まぁそういう訳で本日の優勝は『女子トイレに木霊するそげぶそげぶの声』に決定致しました!いやー、またステキな怪談が誕生しましたね!」

佐天「それでは皆さんさようなら!次の怪談になるのは――」

佐天「――あなたかもしれません……ッ!!!」

鳴護「えーと、第二回は流石にないと思います。あたしが殴ってでも止めます」


-終-

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