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Clock(trial)

絹旗「ただいまから第一回『アイテム』合同トライアウトを超始めます!」

 
――とある『アイテム』のアジト

絹旗「――それでですね、私は超言ってやったんですよ。『その幻想を超分からせてあげます!』って」

フレンダ「……?」

絹旗「フレンダー?超聞いてないですかー?」

フレンダ「あ、あれ……?いやなんか久しぶり感が……?なんでだろう……?」

絹旗「超気のせいでは?『被害担当が定着したから相対的に出番が減った』とか、そういう話では全然全然?」

フレンダ「被害者……?あたしの他にあんたの犠牲になってる人がいるって訳か……ッ!?」

絹旗「被害を分担させる事により、一人当たりの負担が減るって超システムですね。『ワン・フォー・オール』です」

フレンダ「あんたの場合はゴールデンボールヘッドマンっぽい訳だけど……」

絹旗「それで私は人生の厳しさを超分からせてやったんです」

フレンダ「可哀想な被害者がまた出た訳か……まぁあたしじゃないから別にいっかな」

絹旗「しかし浜面が死んでからもう一年です。超早いものですね……」

フレンダ「生きてる訳よね?ICUからの無事生還を果たしたって滝壺喜んでた訳よね?」

絹旗「浜面……今にして思えば、超いい人――では、なかったですね。特にこれといって惜しく――も、なかったですが」

絹旗「基本的に滝壺さんに寄生して働かないと思えば、謎パワーで超ガッポリ溜め込んだり、麦野のフラグ立てておきながら放置したり」

絹旗「突然のフラグ確変連チャンモードへ入り、なんかこう外国の要人を超騙くらかしたり」

絹旗「人間としては超全く信用できませんでしたが、まぁまぁ?」

フレンダ「ねぇもしかしてなんだけど、絹旗って浜面嫌い?あたしはゴミばっかのチンピラどもの中では、まだマシな方だって評価してる訳だけど」

絹旗「ハ、ハマヅ、ラ……?」

フレンダ「今かな?人生で初めてハマヅラって単語聞いた小芝居する必要ある訳?」

絹旗「浜面がいなくなったらパチ屋の新台入れ替えの日、超早朝から並ぶ人が一人減るんですよっ!?」

フレンダ「『あぁそう』以外の感想はない訳なんだけど……誰も困らないし誰も得をしないし」

絹旗「という訳で欠員二人出ましたし、ここいらで『アイテム』の人員増強を超計ろうじゃないですか、って話です」

フレンダ「あー、うん。いいんじゃない?『新入生』だっけ?力余ってる子たちもチラホラいるし、適当にスカウトするのはいいと思う訳よ――」

フレンダ「……」

フレンダ「……二人?ハマーはさておき、一人って誰な訳よ?まさかとは思うけど滝壺が寿退社とかすんの?」

絹旗「あれ?一回死んだんでパーティから外れてますよね?」

フレンダ「誰っっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっがよ!?生きてる訳ですけどぉ!?」

絹旗「生きて、る………………あぁ、勿論ですとも。フレンダは生きていますとも」

絹旗「――私たちの心の中に、ずっと……ね」

フレンダ「やかましい訳!あんたと喋ってるあたしはだったら何よ!?異世界転生してザオリ○でもされた訳!?」

絹旗「サバト○ッ!」

フレンダ「誰が知ってる訳?メガテ○のローカル魔法ネタで死んだ仲魔を甦らせつつ召喚するローカル魔法誰が知ってんの?」

フレンダ「でも何かちょっとやりとりが久しぶりで楽しい訳ね!何か知らないけど数年ぶりかも!」
(※でもなかった。調べてみたら三ヶ月ぶり)

絹旗「という訳で『アイテム』新入隊員トライアル、フレンダも興味があれば超どうぞ?」

フレンダ「あれこれ本当にハブられてる訳?あたし、遊撃としてそこそこキャリアも実績もあった訳なんだけど……」

絹旗「超大丈夫ですよ!フレンダほどのワザマエでしたら一発合格しますから!」

フレンダ「励ましてくれんのは嬉しい訳だけどさ?だったら最初から離脱ノーカンとか試験スキップとか温情措置は採れない訳?あんたの血は何色なの?サメと同じ色?」

絹旗「まーまーまーまー、超出来レースみたいなもんですから!『アイテム』にはフレンダ枠ありますし、ねっ?そっちで、ねっ?」

フレンダ「枠あったんだら最初から無条件で寄越す訳よ!なんであたしがその地獄みたいな企画に出なきゃいけないの!?」

絹旗「久々にフレンダ”で”超遊びたいからですが何か?」

フレンダ「このアマ――なんて、なんて澄みきった眼で邪悪な台詞を……っ!?」

絹旗「――さてフレンダ、あなたの前には二種類の道が超存在します。一つは『喜んで参加する』、そしてもう一つが『横隔膜の痛みを堪えながら嫌々参加する』、です」

フレンダ「いい加減にしなさいよ!?あんたその暴力にすぐ訴えるのって超悪い訳だからねっ!大人になって麦野みたいになったらどうする訳!?」

絹旗「超分かりました。茨の道を選ぶとは、せーのっと」

フレンダ「――や、やっぱり参加する訳!」

絹旗「あれ?喜んで、ないですか?」

フレンダ「まっっっっっっっっかせて!あたし実はそういうの得意って訳だから!何するのか全然分かんないけど!」

絹旗「戦力外通告されたプロ野球選手の合同トライアウトと超思って頂ければ」

フレンダ「うん、人が一生懸命にやってんのを面白おかしく笑おうってハラなのは理解した訳よ」



――『アイテム』合同トライアウト会場

フレンダ「っていう感じで来ちゃった訳だけど……何か意外と来てる訳よ。しかも人生諦めた量産型HAMADURAが多い多い」
(※量産型HAMADURA=滝壺さんと出会わなかった浜面)

フレンダ「曲がりなりにも『暗部』ななのに……つーか知り合いいないかなー、一人でこの視線に耐えるのは辛い訳」

上条「――よぉ、新入り。ここは初めてかい?」

フレンダ「第一回目トライアルなのに古参ムーブってどうなの?ネタよね?本気で言ってるんじゃない訳よね?」

上条「まだ若いのに……因果な商売だよな。お互いに、さ」

フレンダ「コイツ……雰囲気に酔ってやがる訳か……っ!」

上条「そんなことよりジュース飲むかい?さっき怪しいオッサンからもらったんだけど」 ニチャアァッ

フレンダ「知らない人から物を貰うな。あとそんなブツを人に勧めんな」

フレンダ「てかあんた、どっかで見たような……あ!浜面のピラ友の!」

上条「チンピラ友達じゃないですー。普通の友達の上条ですー」

フレンダ「……あぁ。ついに保証人になっちゃった訳か……幸薄そうな顔してるもんねー」

上条「顔は関係ねぇよ。何か監督から『イベントあるんで超きてくださいね(※拳を握りながら)』って誘われただけだし」

フレンダ「あの子は上下関係以外の人間関係はない訳かなー……友人として若干責任を感じなくもない訳だけど」

上条「だが参加する以上、優勝は狙わせてもらうぜ!一体何のイベントかまだよく分かってないがな!」

フレンダ「全体的にフワっとしてる訳か。いやまぁ流石にそんな説明でよく集まった訳」

上条「――おっ!見ろよ、あっちにいるのは常盤台にしか興味が無いで有名な海原だ!」

フレンダ「そういう強者ムーブはいらない訳。つーか知り合いだったら随分狭い枠内で集めて来たな!」

海原「……やはり、あなたもいらしていましたか。これは一筋縄ではいかないようです――が、しかし!」

海原「最終的に笑うのは自分だと言わせて頂きますよ!何か採用されれば女性ばかりでキャッキャウフフのバイトだって言いますし!」

フレンダ「認識が甘すぎる訳。麦野に瞬殺されるわ。多分あたしも一緒に巻き込まれて」

海原「そこのお嬢さん、そんなことよりも常盤台の制服着ません?先程怪しいオッサンから頂いたものですが」 ニチャアァッ

フレンダ「世界観がバグってる訳?百歩譲ってライバル潰しの下剤入りジュースだったらまだしも、なんで常盤台の制服配るアホがいる訳?」

上条「あぁコイツの私物だからな」

フレンダ「説明になってない訳よね?『あぁ』で済ませられるのは恐怖でしかない訳なんだけど……」

海原「お恥ずかしながらバッグの中に入れっぱなしになっていたようで」

フレンダ「もっと恥ずかしがる所ない?ある訳よね?根源的にね?」

海原「だが残念ながら今回の台風の目になるのは自分ではないようです――あちらをご覧ください」

上条「ま、まさかあいつが来てるんだなんて……ッ!?」

フレンダ「どいつもこいつも量産型ハマヅラ(=チンピラ)ぐらいにしか見えない訳だけど……誰よ?」

青ピ『――まいど!おおきにっ!』

上条「アンミ○のバイト連続応募記録を持つブラウだ!伝説の男が来たぞ……!」

フレンダ「それただ連続して『ご縁がなかったようで……』ってお断りされてるだけの人よね?そんなんがトロフィーになんの?」

上条「他にも噂によると主人公にもある意味勝ったって人が来るらしいぞ!ある意味でな!」

フレンダ「もういいもういい。それ以上聞くと泣きそうになるからもう言わなくていい訳よ」

上条「今日のトライアル、一体何人が残れることやら……!」

フレンダ「じゃあ帰る訳。カイ○よりもgdgdなデスゲームでもするんでしょうけど、って」

フレンダ「んー………………?」

フレンダ「――あ、これマッズい訳だな!ツッコミあたし一人しかいねぇ訳だし!?ノドが死んじゃう!」

絹旗(マイク)『あーあーマイクテストーマイクテストー、新作映画「あの子は邪○」は超大コケしそうですー』 ビーッ

フレンダ「マイクテストに見せかけた悪口!?セブ○にポスター貼ってたの見て、『あれこれ絹旗主演?』って思った人もいる訳!」

絹旗『何度見ても笑えるんですよね。私も超嫌いではないです――さて、本日は「アイテム」合同トライアルへノコノコとようこそいらっしゃいました』

フレンダ「てか『合同』ってやっぱおかしくない訳?実質一社提供なのに」

絹旗『簡単に死刑、もとい試験の流れを説明します。今から皆さんは超適性を見るために試験を幾つか受けて頂きます』

フレンダ「本音言わなかった?あんたどうせ人が苦しんでるサマを楽しみたいって、地獄のo-niみたいな性根してる訳よね?」

絹旗『ではまずこちらで用意した超特殊な帽子を被ってもらいます。一列になって並んでくださいねー』

フレンダ「ま、まさかっ!?デスゲームにありがちな爆殺用の!?」

絹旗『いいえ、お手元のボタンを押すと『ピンポーン』と旗が超上がる仕様ですが?』

フレンダ「知ってた訳。お笑いウルトラクイ○で見たし、一応言うだけ言ってみた訳」

絹旗『そんな手間暇かけるより、手動でやった方が超早いじゃないですか』

フレンダ「悪堕ちしたハル○かな?」

ポンッ

フレンダ「あ?」

上条「ナイス・ツッコミ☆」

フレンダ「やかましい訳!?つーかあたし一人に全責任を押しつけてないであんたも手伝いなさいよ!見るからにツッコミっぽい顔してんだから!」

絹旗『はいそこの受験者の方ー、周りの迷惑になるから超お静かにー。ぶっ飛ばしますよー?』

青ピ「――マジで!?エエの!?」

フレンダ「あの、そこの青い変質者?この子はちょっとルナティックだから、比喩表現抜きでする訳よ?」

上条「頑張れ青ピ!女の子に全力で殴られるチャンスなんて一生に一度あるかないかだぞ!俺はそこそこの頻度でされっけども!」

フレンダ「こいつ間接的な殺人を……ッ!?」

絹旗『”そこそこの頻度”がまた超悲しいですよね。どんな爛れた人間関係なんだと

絹旗『全員へ行き渡ったようですので超ルール説明です。最初の試験は頭脳の勝負です、正解が分かった人はボタンを押して回答権を得てください』

フレンダ「益々お笑いウルトラクイ○じゃない。ほぼテンプレそのまんまな訳だし」

絹旗『――では第一問!映画・サンドシャー○で主演した主演女優の代表作を挙げてください』

全員「……」

絹旗『――はい、全員超不正解です。腹パンするので横一列に並んでください』

フレンダ「ペナルティ重っ!?そして運営のさじ加減じゃない!?問題が難解すぎる訳よ!?」

絹旗『いいえ違いますとも。えっと、金髪の方?』

フレンダ「他人行儀にする必要性が……」

絹旗『正解する・しないが超問題ではないのです。私はあなた方の態度を問うているのです』

フレンダ「態度?あんでよ」

絹旗『正解が分からずとも超果敢にチャレンジしていく精神!何でもかんでも無難にやり過ごそうとするその根性が超バッドだと言ってるんですよ!』

フレンダ「へー……?ちなみに不正解の場合は?」

絹旗『腹パンですけど?』

フレンダ「同じじゃない!?何をどうやっても全員が損するシテスムな訳!?」

青ピ「マジで!?ラッキー!」

フレンダ「おいそこの変質者」

上条(カンペ)【「正解の場合は?」って聞いて】スッ

フレンダ「なんで指示が入る訳?何様なの?……そんな捨てられた子犬みたいな目ぇしなくても聞くけど。あーっと、正解するとどうなの?」

絹旗『ご褒美に腹パンですけど?』

フレンダ「同じか!?何をどうやっても理不尽な暴力が炸裂する運命な訳か!?誰が喜ぶのよそれ!?」

青ピ「――さっ、やりぃや!ひと思いに!」

フレンダ「あんた退場してくれない?さっきからツッコミがやりづらくてしょうがない訳よ」

上条(カンペ)【ボケを三回誘導させるのもツッコミのお仕事☆】

上条(カンペ)【むしろあっちが即座にボケたのは用意してあった証拠。精進するがいい!】

フレンダ「――あ、ごめーん絹旗!このツンツン頭が『試しに一回受けてみたい』ってリクがある訳ー!」

上条「や、やめろよぉ!監督は本当にするんだから!?嬉々としてするから皆から怖れられてんだからなっ!?」

絹旗『そこのアホ二人とヘンタイ一匹、超ウルサイのでお口チャックマン((C)西野亮○)してください』

フレンダ「もう忘れてあげれば?M1で場内をシーンとしてさせた渾身のスベリ芸を忘れてあげればいい訳?』

絹旗『器の大きさを超定期的に確認できますからね。さて、では皆さんへ活を入れたところで第二問です――「暗部」の必要なものとは?』

フレンダ「またフワッとした問題な訳……!」

海原「暴力!」 ピンポーン

絹旗『不正解。それは「暗部」以外でも必要なものです』

フレンダ「審査員?審査員の適性は誰が判断した訳?責任取れんの?」

青ピ「――愛ッ!!!」 ピンポーン

絹旗『なんですそれ?超新しい食べ物ですか?』

フレンダ「ね?この子には人の心がない訳よ?」

上条「ならば俺が言おう、人を人たらしめているのは勇気である、となっ!」

絹旗『チッ』

フレンダ「採点はしてあげて!?あたしも『うわぁ』とか思ったけども、せめて採点だけは!」

絹旗『はいはい他に何かありませんかー?ないんだったらフレンダに超風穴が開きますけどー?』

フレンダ「さっき知らないって言ったのこの仕打ちって訳!?」

絹旗『他に誰かいません?いなかったら第二問へ超移りますけど?』

フレンダ「あの……審査員の方?結局答えはなんだった訳?」

絹旗『特に決めてはいませんでしたが?』

フレンダ「――みんな逃げて!その場のノリで死人を出すタイプの能力者って訳よ!」

絹旗『いないようですので第三問、私のいいところを上げてください』

上条「可愛い」

海原「大きくなったら美人!」

青ピ「アタマ良さそう!」

フレンダ「えっと……つ、強そう?って訳?」

絹旗『続きまして第四問です』

フレンダ「言わせただけ!?どんだけ承認欲求強い訳!?」

絹旗『ブギーポッ○に出てきそうな「世界の敵」、名前と超能力をどうぞ』

フレンダ「無理よ。その大喜利について行けそうなアホってここの運営と上司の中二どもぐらいしかいない訳」

上条「俺の名前は『ザ・ハンド』!女性のフラグを次々と立てる世界の敵だ!」

海原「自分は『アステカ・アストレア』!何かこう審判的な能力を持つ世界の敵です!」

青ピ「ボクは『ブラウニー』!エ×い原画を描いて少子高齢化を進める世界の敵ですわ!」

フレンダ「やだこの部屋中二密度高い訳」

絹旗『我が名は「ストマックペイン」!鉄剣が光って唸って超貫通ブローです!』

フレンダ「超アウェイじゃない。運営まで含めてアホしかいない訳」

絹旗『改造人間「フレンダ・フレンド」』

フレンダ「やかましい訳!?なんだそのちょっといい語呂は!?」



――――『アイテム』合同トライアウト会場

絹旗『ここまでの超あらすじ!』

絹旗『「アイテム」の一員として日夜戦っていたフレンダだったが、強敵との連戦に超疲れる毎日!』

フレンダ「そこまではしてない訳。『アイテム』が一番忙しかったときですら、精々数日に一回ペースだったし」

絹旗『軋んでいく心を休めるため、超フラリと立ち寄ったペットショップで売られていたのは――なんと!喋れる妖精ハマッヅラ!』

フレンダ「妖精じゃなくない?喋れる浜面だったらそこら辺にいくらでもいる訳よね?」

絹旗『「ハマッヅラと契約して陽性の国の魔法少女になってヅラ!」と超懇願され、フレンダの戦いが始まりました!』

フレンダ「『最近増えてきたからそのネタだけは』って本番始まる前に言われた訳よね?あれ実は運営のフリだったの?」

絹旗『基本エ×要員でしかない魔法少女だった気づくフレンダ!彼女の運命は超どうなってしまうのでしょうか……ッ!?』

フレンダ「全員ぶっ殺して逃げる訳。そしてエ×要員かどうかは支給されたコスでまず分かるわよね?『あ、これすぐビリビリするヤツだ』って分かるし?」

絹旗『この超地獄の大喜利大会からどうやって逃げれば!?』

フレンダ「やっぱりって訳かこのアマ。何かちょっとやってる間に楽しくなってはきたけども!トライアルって体なんだからもっと、ねっ!?」

ピンポーン

青ピ「魔法少女ってカテゴリー自体がエ×目的ちゃいますのん?」

絹旗『ンンッ――超正解!第二ステージへご招待です!』

青ピ「やったで!初めて初戦突破や!」

フレンダ「異議あり。設問がおかしすぎる、つーか今に何もお題はなかった訳よね?」

絹旗『彼の超チャレンジ精神を買ったのです。他意はありません』

フレンダ「他意しかないクセに……!」

上条「運営、いいから進めてくれ!俺たちには後がないんだ!」

フレンダ「遊んでた訳よね?てかみんなレジャー気分で参加してるように見える訳だけど?」

海原「心外です!自分は新たなJCと出会うために一生懸命なだけですよ!」

フレンダ「一生懸命ってそんな嫌な言葉だったっけ?」

絹旗『あー、了解しました。では次のお題は――「ARISAの主演映画が公開されました。さてタイトルは何?」』

フレンダ「隠そう?せめてもうちょっと遊び心を隠そうとする努力はする訳?」

海原「『シン・ARISA』!」 ピンポーン

絹旗『ちょっと流行りではないですね。やや周回遅れ気味』

フレンダ「あぁまぁ多用されすぎて陳腐になってる訳ね」

上条「『ARISAが僕の彼○』!」 ピンポーン

絹旗『いつか超撮りたいと思います』

フレンダ「逃げてーARISA!?この子は邪悪って訳ー!?」

青ピ「『魔神英雄伝アリサ』!」 ピンポーン

絹旗『そのセンス嫌いじゃないですがもう一声!』

フレンダ「一抜けした訳なのにボケてくんの!?引っ込んでなさいよ!あたしのツッコミにだって限界がある訳だし!?」

上条「『パ☆テ☆○〜炎上編〜』」 ピンポーン

絹旗『――正解!予選通過超おめでとうございます!』

フレンダ「ちょっと何言ってるのか分からない訳?パテ○って何?パラオじゃなくて?」

絹旗『昭和の残り香が漂う平成の超クソ映画です。地上波で二時間ドラマ×2やっておきながら、ラストは『映画館でね☆』というタイアップしたのに大コケしました』
(※「誉める箇所がない」という斬新な映画)

フレンダ「それが正解になる理由が分からない訳」

海原「『事故物件じゃなかった』!」 ピンポーン

絹旗『まぁ、いいでしょう!超オマケで合格!』

フレンダ「普通の家じゃない。わざわざリン○の監督招いてまでダメ映画撮ったアレに比べれば、うんまぁ、うん……」

海原「っしゃ!」

絹旗『えー、では最終問題です。フレンダさんは今のところ正解数ゼロなので超頑張ってくださいね』

フレンダ「あぁうん、もう何かウチ帰って超寝たい訳だけど……」

上条「――頑張れフレンダ諦めたらダメだ!」

フレンダ「あんたに何が分かる訳?ぶち殺す訳よ?」

絹旗『はいそこ超ヒートアップしない。参加者同士殴りあっても超ペナルティは特にありませんが、乱闘はダメですよ。超絶対にダメですからね?絶対ですよ?』

上条「あれこれ俺の危険がピンチなのかな?」

フレンダ「ここでネタ抜きに採用されたらブランド女のさじ加減一つで生死が分かつデスゲームが待ってる訳よ。いやマジで」

絹旗『えー、では最終問題です。「アイテム」のメンバーは私、麦野、滝壺さん、他にもう一人います。さて、それは誰?』

フレンダ「絹旗……ッ!信じてた!あたし絹旗はここぞって時には裏切らない良い子だって信じてた訳……ッ!」

上条「『――テレビの前のあなた達です』?」 ピンポーン

フレンダ「空気っっっっっっっっっっっっっっっっ!空気読む訳よ!?誰もあんたの回答期待してなかった訳!?今やりとり見てた!それともボーッとしてた!?」

上条「あぁいや今の答えの意味は『ゲームをやってるプレイヤーもまた勇者パーティの一員ですよ』的な演出かなってだ」

フレンダ「今か!?あからさまに答えフッてる今言う訳か!?」

絹旗『はい、制限時間。5・4・3――』

ピンボーンッ

フレンダ「――はい!あたしって訳ね!」

絹旗『ブー、不正解。正解はフレメア=セイヴェルンさんとペットのカブトムシです』

フレンダ「子供を利用するのに何の躊躇いもない訳だな!?つーかなにいつの間にかそういう事になってんの!?」

上条「あの、俺の友達のハマーは……?確か同じ名前のグループにいるって前言ってたんですけど……?」

フレンダ「あ、素で忘れてた訳」

絹旗『浜面は正式には超加入してないですよ?少なくとも決を取ったことは一回もないですし、強いて言えば滝壺さんの私物扱い?』

絹旗「浜面が「俺たちアイテムが〜!」とか言ってるんですが、加入もしてねぇのに何言ってるんだろ?と」

上条「ヒモか!羨ましいわ!」

フレンダ「労働に対価が見合ってるかっていえば……難しい訳よね」

絹旗『はい、一次試験に合格した三人は別の会場へ移って下さい。ダメだった方は受付で食品サンプルのキーホルダー貰って帰って下さいねー』

フレンダ「……あぁあの受付の段ボールに入ってたチェーンのついた干し芋ってキーホルダーだった訳?『なんでこれここに?』って疑問だったのよ」

上条「――ま、気を落とすなよ!お前の想いは俺が連れて行ってやるからな!」 ポンッ

フレンダ「肩を叩くな。あと気安い訳よ」

絹旗『なお二次試験の超内容は『×××しないと出られない部屋』です」

上条「男子しかいねぇよチクショー!?そして需要も残念ながら俺らにはクソほどもねぇわ!」

青ピ「――ぇっ?」

上条「あ、本格的にヤベェな!?性的な意味で総合格闘家がいたわ!」



――『アイテム』のアジト

フレンダ「――っていうことがあった訳よ!?ヒッドイでしょ!?酷いと思う訳!」

麦野「あ、ごめん滝壺。クーラーの温度ちょっと上げてくんない。寒いわ」

滝壺「らじゃー……25℃にして、さーきゅれーたーもーどで空気を攪拌する、っと」 ピッ

フレンダ「あれあれもしかしてあたし霊体になってる訳?それとも深刻なイジメ?」

麦野「――フレンダ、今頃どうしてるのかな?地獄に落ちたでしょうが、きっと楽しくやってるわよね」

滝壺「そんなことない……お盆だから帰ってきてる……」

フレンダ「どっちか判断つかない訳だな!?どっちとも解釈の余地を残す絶妙なチョイス!」

麦野・滝壺「……」

フレンダ「三回やりなさいよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!?ここ でもう一回みたいな!?素人じゃない訳なんだからねっ!?」

滝壺「ちょっと何言ってるのかわからないですね……」

麦野「というかあんたがなんでそんなにヒートアップしてるのかが分からないわ」

フレンダ「だって新人よ!?あたしを差し置いてヤロー三人の誰かが入ってくるって訳よ!?」

麦野「いや聞いてないし、ねぇ?」

滝壺「ん……」 コクコク

フレンダ「いやでもあの邪悪の使徒が!」

麦野「絹旗が何やってんのかは分からないけど、『連れてきましたよろしくね』ってはなんないでしょーが。私らの気持ちもそうだし、能力の相性だってあるんだから」

滝壺「たすうけつ……してないし?」

フレンダ「んんー……?それじゃなんであの子は面子集めてた訳……?」

麦野「たまに面倒臭くなる、えっとB級映画関係で何かあるんじゃない?人手が足りないんで、適当にスタッフ集めたとか」

フレンダ「あー……だったら単純な労働力がいる訳か−。滝壺は?滝壺はなんか聞いてない訳?」

滝壺「……ん、言ってた。なんかねー――」

滝壺「――サメ映画、レビュー大会するって……?」

フレンダ「い、いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」


-終-
(※お盆明けに溜まっていたサメ映画やります)

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