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Clock(trial)

レッサー緊急謝罪会見

 
――

上条「――えーと、本日は皆様お忙しいところを足お運び、まことにありがとうございます」

上条「わたくし、レッサーさん謝罪会見の司会を務めさせていただきます上条と申します。どうか宜しくお願いいたします」

上条「では本日謝罪をいたしますレッサーさん入場となります。どうか物を投げないように、絶対に物を投げないように!絶対ですからね!」

チャーチャー、チャーチャーチャチャー

レッサー(※作業服)「……」 ガチャッ

レッサー(※作業服)「……」 スタスタスタスタ

レッサー(※作業服)「『――シフト、ザ・フューチャー!ニッサ○!(※巻き舌で)』」

上条「やかましいわ!まず格好からしておかしいんだよ!」

レッサー「『ケ×にキスキスキス、キキッキ○!どこへもどこまで○』」

上条「やめろ。シャングラリ○発売直後に音楽番組でご本人が『本当は君じゃなくてケ×にしたかった』ってボケたのを本気にするな」

レッサー「おっとお言葉ですがね!控え室にゴー○服(作業服)とピエー○服(喪服)に置いてあったらそりゃこっち選びますよ!」

レッサー「ピエー○さんも嫌いじゃないですけどね!ご本人とは関係ないところでファンが余計な事してヘイト溜めまくってるところなんかいい感じですよねっ!」

上条「何なんだろうな、あれ。過去日本で違法ドラッグ使って逮捕→芸能界復帰した例はそこそこあるのに、今回に限って妙に執拗に擁護するし」

レッサー「ちゅーかですね。『ファンの買う機会を奪うな!』って言うじゃないですか?」

上条「言うのは勝手だろ。共感するかは別で」

レッサー「でもあれ――えーっと私ストーンズのファンなんですよ。意外かもですけど」

上条「別に意外性はない。てかボーカルの人、元気すぎるだろっては思う」

レッサー「なので大体の円盤は持ってます。てか『ファンの人だったら普通は一揃え持ってるから、曲が発禁になっても困らない』っていうね」

上条「一体誰と戦ってるんだよ、あの人ら」

レッサー「ただ私は言いたい!ピエー○さんが留置所から出るときにゴー○のコスプレしてたら許した人は結構いたんじゃ、と!」

上条「俺がもし同じ立場で芸人だったら7:3の割合でしてたと思う。でもあの人は本業が音楽の人であって、こう、うん」

レッサー「というか抗議したいです!なんで私がここにお呼ばれしてるいるんでしょうか!謝罪会見するような覚えがまずありませんよ!」

レッサー「フランス国旗に誓って!あの神々しい通称ドアマットにかけて私には疚しい所なんてないです!」

上条「ダメだもの。もうしてるもの問題発言」

レッサー「え、でも踏みたくなりません?」

上条「超問題だぞこのアホ!日本でも外国の国旗毀損したら捕まる(※ただし国章入りは)んだからな!」

レッサー「あぁいえ、我が国もあるっちゃありますけど抜け道がありましてね。こう、罵倒したい国旗を用意するんですよ」

上条「罵倒っつってんだろ既に」

レッサー「それをタライに入れて洗剤で洗いつつ、『汚ねぇ国旗だぜ、こんな臭くてゴミのような国旗は他にねぇな』って動画が一時期流行りました」
(※実話です)

上条「外人って暇か?あとそれ、見方によってはヤンキーが捨て猫を拾ってツンデレ気味に接してるようにも見える」

レッサー「はっきり言いますが、動画サイトで拡散してる時点で正気じゃないか、もしくは”そういう”お仕事の方ですからねぇ」

レッサー「でも私は守ってきたい!自由な言動とフランスを虚仮にする権利、それは人が生まれながらして持つ権利だと言えるでしょう!」

上条「てかお前打ち合わせと違う事すんなよ!?ここは『私なんにも悪い事してないんですけど!?』って流れに繋げるって言ったじゃねぇか!」

上条「もうこの脱線部分だけで謝罪会見開く理由に値するっつー話だろ!弁えろよ!」

レッサー「いや別に私の主義主張の話をしてるだけで、特に間違ったことは何も?何か犯罪でも唆しましたかねっ!?えぇっ!?」

上条「まぁ流れ的には修正できたけど、説得力はないわー……だから先々週に言ったじゃん、俺お前に釘刺したじゃんか?」

上条「『お前の中の人が大切な時期なんだから、不祥事起こして足引っ張んなよ』って!」

レッサー「その考えが病んでません?順序がまずおかしいですよね?」

レッサー「どなたとは言いませんが、中の人が不祥事起こしたとして、キャラがここ数年『西葛西』でイジられてる人もいるんですよね!」

上条「いやでもお前に限っては次元の壁を越えるようなミラクルを起こすと思うんだよ。だってレッサーだし」

レッサー「その『だってレッサーだし』の説得力……!本人の私ですら『じゃああるかも?』と納得しそうになりましたけど!」

上条「作者がツイッターでアレして口に出していけないあの国とあの国から猛抗議されてアニメ化がポシャった人だっているんだよ!」

レッサー「それこそ作者さんが主犯であってキャラさんは無関係のような……」

上条「しかも内定してた中の人も作者蹴りをさせられたりさ!」

レッサー「一般的にはそれをパワハラと呼びます。何人の人にケンカ売ってんでしょうね」

上条「いやだから、お前が問題発言しても良いように!ダメージを最小限に抑えられるように!こうやって場を設けてんじゃないか!」

レッサー「人をまるで失言製造器みたいに言わないでいただきたい」

上条「――っていうボケの段取りだったのに!国旗ネタで一ボケしてっからボケがボケじゃなく普通に『あ、上条さんよく考えたんだ』って思われるんだよ!」

レッサー「や、その結論はおかしいです。多分『あ、上条さんも病んでんだな』って思われるだけです」

上条「俺がここにいるのもだ!お前が多少アレな発言しても『なんでやん!』とツッコめば『あぁなんだネタだったのか』ってするためだよ!」

レッサー「お気遣いはありがたいのですが、ボケ二人が揃ってもワンペアで軽い役ができるだけですよね」

上条「まさか二週間前のボケがブーメランで戻ってくるとは……何度も言ってるけど現実がネタに追い付いてくるなよ!こっちだって困るんだからな!」

レッサー「私たちも某アイドルのコンサートでロシア公演まで決まってたんですが、急遽変更されましたからねぇ。大罪BBAと一戦構えるはずだったのに」
(※お陰様でだから長編SSではなく、このようなネタ企画となっております。平成最後の更新がこれです)

上条「だから、ほら、なっ?先に謝っておけばさ、中の人にもそんなに迷惑かけなくて済むし、なっ?」

レッサー「だからどうして私が不祥事やらかす前提なんですかねコノヤロー」

レッサー「えぇいっ私だってできる子ですよ!禁止ワードの一つや二つ、配慮すれば多分ノーダメージで堪えて見せますとも!」

上条「配慮しなきゃ無理なのかよ」

レッサ−「つーかてアレでしょう?ノートルがダムしたって件でしょう?」

上条「や、やだーレッサーさんったら!『ノートルダム』だから単語分けたんですね!このオッシャレー!」

レッサー「その必死さに免じて『ソウデスネ』って言ってあげましょうか!」
(※ダム=damm=悪い・けしからん・扱き下ろす。元々が宗教用語で、ラテン語の”損害”が原義)

レッサー「……いやでも流石に驚きましたね。ノートルダム火災の件は」

上条「言うなよ!?それ以上余計な事言ったらそげぶで無理矢理オチに持ってくかんな!」

レッサー「言葉で勝てない相手には肉体言語ですねっ!憧れますっ!」

上条「うるさいな!そうは言うけど俺の周りで人の話を聞いてくれるのは姫神ぐらいだよ!オルソラはなんだかんだでスルーしてる風があるし!」

レッサー「いやいや、大真面目なお話ですよ。私だってこればっかりは茶化すつもりもないですし、していいものでもありません」

レッサー「上条さんの国だってそうでしょう?事故や災害起きた後、それをバカにしたりするアホはいるでしょうが、総じて軽蔑されますよね?それと同じです」

上条「『――あ、もしもしフロリス?オレオレ、実はレッサーがまともなこと言い出して困ってんだ』」

レッサー「本気で電話しやがってますね。終いには泣きますよこのヤロー」

レッサー「というか今日の企画の主旨が『レッサーちゃんを黙らせよう』って話なのに、私がまともで何が悪いのかと濃い乳時間」

上条「小一時間な?字面じゃ分かりづらいけど」

レッサー「私はフランスをイギリスの仮想敵国だと思っています。ですが、だからといってフランスやフランス人を不当に中傷する真似はしませんよ」

レッサー「だってそんな事をしても私の自己満足に過ぎませんし、何よりもただのヘイトですからね。意味がなければしません」

上条「意味があったらしそうな感じで怖いんだが……」

レッサー「まぁ少なくとも意気消沈してる人間を必要以上に蔑むつもりはありません。事実は事実、それだけですよ」

上条「あぁなら良かった……つーか杞憂だったよ」

レッサー「高田?」

上条「知らないよ!中の人なんていないんだから俺は何も知らない!」

レッサー「てかフランス人の凹みっぷりを見たら、誰がどう追い打ちかけようとか思うんですか」

上条「俺もニュースでしか見てないけど、なんか必要以上にスッゲー落ち込み方だったな。そんなにノートルダムって

レッサー「あぁじゃあそこら辺をレクチャーしましょうか?ご心配頂いたお礼的な感じで?」

上条「あ、それはちょっと嬉しいかも。ドヤ顔で学校や職場の話題を提供できるし」

レッサー(※作業服)「お任せくださいな!知れば知るほど嫌になるフランスの歴史お教えしましょう!」

上条「まずその服を脱げ。さっきからゴー○被告のしかめっ面が連想させんだよ」

レッサー「やだ、恥ずかしいです……せめて電気消してくださいっ」

上条「そっちの意味じゃねぇよ!?つーかここ場所設定は記者会見場なんだから電気消してもギャラリー大勢過ぎるだろ!?」

上条「そんなところで『一戦やっとく?』みたいな度胸はないわ!」



――

レッサー「さて、そんなわけで今日の企画なんですけど、実はノートルダム自体の歴史というか伝説は超遡れます」

上条「そうなの?ネットニュースだと1,100年ぐらい?って言ってたような」

レッサー「聖域だけに着目すれば紀元前ですね」

上条「古っ!?キリスト教よりも古い!?」

レッサー「ヴェネツィア干潟がガリア系ケルトの聖域して崇めていたのと同じく、ノートルダムが建つ前にはローマ神話のユピテル神の神殿があったそうです」

レッサー「それがローマのキリスト教化と崩壊、のちに異教の聖地へキリストの聖堂が建てられました。その名前がノートルダム、それが西暦365年とされています」

上条「へー、それもノートルダムなんだ?」

レッサー「はいです。ちなみにニュースで知った方も多いですが、『我らの貴婦人』が原義で『聖母マリア』、もしくは『彼女へ捧げる』という意味ですね」

上条「あ、じゃあノートルダムってフランス語じゃなくて、別の言語なんだ?」

レッサー「いや、分かんないんですよ」

上条「なんでだよ」

レッサー「フランス語はですね。ルーツがガリア語って古語がありまして、まぁガリア族ですね」

レッサー「そこへローマが侵攻し同一化、ガリア語はローマの公用語であるラテン語に変っていったんですよ」

上条「あーでも、ローマがなくなってその神殿がキリスト教のやつへ置き換わったように……」

レッサー「その後、フランク王国が成立。よってゲルマン系のフランク語が持ち込まれ、今のフランス語と相成ったわけです」

上条「日本と大分違うような。漢字がベースで周囲にローカル化されて伝播したのとは」

レッサー「まぁ大勢の文化流入があったからですな。人と物が集約されれば繁栄されると」

レッサー「ちなみにとある文化人類学の現代の巨匠の方は『どうしてヨーロッパはアフリカを植民地にする方で、される側にならなかったのか?』」

レッサー「と、疑問へ対して『そりゃお前大勢の人が行き交ってんだから当たり前。決して人種的な優劣があったんじゃねぇわ』と――」

レッサー「――と、言う学説を60年前から一貫して出されてらっしゃる方もいます。白人がブイブイ言わせてたときからですんで」

上条「へー」

レッサー「ノートルの話へ返りますと、聖堂が建っていたらしいのですが、現存していません。今の聖堂は1,163年に着工されたものです」

上条「それでも古いよな」

レッサー「他にも我らのナポレオン()が戴冠した場所もノートルダムだったり、『ノートルダムのせむし男』って作品が有名ですよね」

上条「あぁアニメで見たよ。なんか救いのない話だったが」

レッサー「あの作品はビクトル=ユーゴー。『レ・ミゼラブル』の作者さんが書いた話です」

上条「そうなんだ!?言われてみれば児童向けにしては深い話だったよな−、そうなんだ」

レッサー「ちなみにノートルダムがバリ市民並びにフランス国民から深く深く愛されているのには理由があります。彼らが嘆き悲しんでいたのは、ですね」

上条「……」

レッサー「フランスには王が居ません。彼らには縋るべき対象、心の拠り所となるものがないんですよ」

レッサー「まぁ別にそれが悪いってんじゃないですけどね。少なくとも彼らは彼らの手によって廃しただけですから」

レッサー「ですがまぁまぁ?その分だけ文化や伝統へ対する愛着は深いんですかね?なんと言っても二度の世界大戦で焼けなかったノートルダム」

レッサー「……それがここへ来て、恐らく防げたであろう人為的なミスで失ってしまったのですから」

レッサー「ですから!私は今回素直に彼らへ対して哀悼の意を捧げたいと思います!例えそれが建物であったとしても――」

上条「――オッケー分かった。それじゃ俺の寒気を止めるためにオチを言え!お前が高く高く持ち上げるときは、地面へ叩き付ける前フリだって知ってんだから!」

レッサー「心外ですよ!?私がいつそのような血も涙もないような真似をしたって言うんですか!?」

上条「前にガリバー旅行記の話としたとき、嬉々としてネタにしてただろ」

レッサー「――くっ、バレちゃしょうがねぇですな!流石は上条さん!」

上条「……マジで?今回も救いのないオチがあんの?」

レッサー「……えぇ、まぁ。『フランスってなに?何なん?お前ら正気け?』的な、ドギツイのが」

上条「自重しろや!?ちょっとできる子かなって見直しかけてたのに!」

レッサー「事実を話すことのどこか悪いんですかっ!?多分読んでる方も『あぁ調べなきゃ良かったな』って思う事間違いなしの厄ネタですからね!?」

上条「そこまで言われたら聞きたくなる……!」

レッサー「二度の大戦で壊されなかった、と言いましたが、実は一回ボロッボロにされてんですよね」

レッサー「特にステンドグラスのバラ窓。北窓以外は全部ぶっ壊されてます――」

レッサー「――”””フランス人の手によって”””、ですね……ッ!!!」

上条「………………おう?」

レッサー「フーラーンー」

上条「いやごめん。声が小さいとか聞こえなかったとかじゃなくてさ。今、明らかにおかしな文脈の繋がり方をしたから」

レッサー「市民革命、つーかフランス革命ってご存じですか?日本じゃ『ベルばら』の方が有名だって聞きますけど」

上条「俺も名前だけしか分からない。宝塚の演目だったり大昔のアニメだったり」

レッサー「まぁ概略をパパッと説明しますと『アホが調子に乗ると大失敗』ですか」

上条「言い方考えろよ。例えそれが正解だったとしてもだ!」

レッサー「詳しくは各自ググっていただければ分かると思いますが、まぁフランス革命で王侯貴族と聖職者をジェノサイドしたその10年後」

レッサー「ナポレオンが皇帝として戴冠して帝国へ逆戻りした、そのただ一つの点を見て頂ければ大概だと思います」

上条「本当に大っっっっっっっっっっっっっっっ概だな。お前らの歴史」

レッサー「白人だけで一緒くたにしないでいただきたい。最近じゃ『人種ってくくりなくね?』的な、妙に間違った方向へ進もうとしていますが」

上条「陸上上位が基本アフリカ系ばっかなのをなんて説明すんだよ。アフリカ人は陸上大好きか」

レッサー「競技人口も多いですし、また地形的な、例えば高地トレーニングを常日頃しているから強いという見解もあります」

レッサー「ですが生まれもそうですけど、各種アスリートの頂点を競う方は、それプラスして並外れた練習を絶対にしていますからね。才能だけでやっていけるような世界ではありません」

レッサー「まぁ、そんなフランス革命の結果として、起きちゃったんですよ粛正が」

上条「あー……まぁ、そういう方向に行くよね」

レッサー「例えばノートルダムと同じシテ島に建つサント・シャペル聖堂。ここのステンドグラスはパリ最古、フランスに来たら是非見てください」

レッサー「この聖堂は1,248年、ルイ9世が当時集めていた聖遺物の安置用として建設されたという経緯があります」

上条「聖遺物!なんかテンション上がる!」

レッサー「ラノベ的には私も吝かではないと言っておきますけど、残念ながら今日で我々がその聖遺物を目にすることは不可能です」

上条「なんでだよ。その聖堂に安置されて」

レッサー「その聖堂や関係する施設の聖遺物がガンガン壊されたり盗まれたり放火されたり、えぇまぁ酷いものでしたよ」

上条「それなんてテロリスト」

レッサ−「そのステンドグラスも『たまたま整理棚に隠されていた』ため壊されませんでしたが、他は全滅です。全滅」

上条「待て待て。革命は分かる、共感するかどうか、その手段が正しいかどうかも別にして、まぁ政治を変えたいって気持ちは分かるんだよ」

上条「ただそれと『革命バンザーイ!よしそれじゃ近くの教会行って破壊してくる!』ってことにはなんないよ!?」

レッサー「私に聞かれましても、『まぁフランス人だし?』としか、はい」

上条「ザックリしすぎだろ。もっときちんと教えてよ!」

レッサー「ぶっちゃけ政治の話になりますよ?それもスッゲー面倒臭い」

上条「……気は進まないが、まぁ聞くわ」

レッサー「上条さんの長い旅の上でも知ってて損は無い知識ですが、当時、フランス革命前の聖職者ってどうやって決めてたと思います?」

上条「そりゃ偉い人が決めてんだろ?司教とか、すーききょー?って人が」

レッサー「末端はそうですね。それじゃその偉い人たちを任命していたのは?」

上条「もっと偉い人……ローマか!」

レッサー「”外国の政治・経済的にも重要なポストを教会が独占していた”んですよ。これがどれだけ重いことか上条さんもお分かりでしょう」

レッサー「また当時は税制もアレな感じでして、教会領で得られた税収は教会が持っていったり、普通の税金も教会がかっぱぐ仕組みがありました。」

上条「政治する人にとっては厄介極まりないな、それ」

レッサー「だからですね。フランス革命によって『教会の資産は国が没収、聖職者は公務員にするけど任命権は国にくださいね!』という王令出まして」

上条「当時の神父的にはどうなの?やっぱローマの教えが大事?」

レッサー「いえ、それがそうでもなかったらしく。フランスにはガリカニスムという、『教会よりフランス国家の方が上じゃんよ!』って思想が根強かったんですよ」

レッサー「なので”初期”のフランス革命へ聖職者が参加するのは珍しくありませんでした」

上条「その命令って何がしたかったんだ?国の管理下へ入るのは嫌だろうけど、公務員として保障されるんだったら悪くなくね?」

レッサー「はい。上条さんが仰るそのままをルイ14世は考えていたらしいんです。けれど結果的にはバチカンとフランス国民双方から恨みを買う結果になりました」

レッサー「ナポレオンがパチカンとの友誼を復活させましたが、まぁ『昔っから信心深いカトリック教国』って評価は大嘘ですよ、大嘘」

上条「政治的に混乱してんだったら仕方がないんじゃ……?」

レッサー「だがしかぁし!我らがフランス人の仕打ちはそれだけではないのですよ!」

上条「……はい?」

レッサー「大分前にここじゃないどこかでフランスとフリジア帽の話をしましたよね?正しくは私じゃなくてもふもふなんですけど」

上条「なんか三角形のサンタさんが被るような帽子はローマ時代には自由奴隷の証で、フランス革命以後は自由の象徴になった、だっけ?」

レッサー「はいな。その市民革命ですが――えーっと、ぶっちゃけ王侯貴族や教会からの簒奪とリンチと粛清の嵐が吹き荒れまして」

レッサー「『ストラスブール大聖堂がぶち壊されそうになったから、尖塔に巨大なフリジア帽被せて破壊を免れた』なんて話も」
(※実話です)

上条「だからお前ら文明人名乗るのやめろよ。何にでもランキングつけて下か上で見下すのってそれ自体がヘイトだって分かれよ」

レッサー「で、ノートルダムも壊される壊される。ステンドガラスから集めた金銀財宝聖遺物が根こそぎですよ!」

上条「いや、それはちょっと言いすぎじゃないかなって……」

レッサー「ですが!ノートルダムはフランス革命後も華々しい活躍の機会を得られるのです!なんか皆さん言いませんけど!なんでですかねっ!?」

上条「それだったら俺も知ってるよ。ナポレオンの戴冠した場所もそうなんだろ?」

レッサー「いえ、その前です。『理性の祭典』というナイスなお祭りの中心地として」

上条「フェスみたいだな。フランス革命を祝う祭典?」

レッサー「封切りはノートルダムで、フランス全土へ”政府が音頭取って”波及させました。いやこれがまた実に素晴らしい!どうして日本語版wikiのノートルダムの項には書かれてないんでしょう!」

上条「やめろ。そうやって貶すためにフラグ立たせるのやめなさい」

レッサー「まずですね、こうノートルダム大聖堂の中に『山』を作るんですよ」

上条「ヤマ?山車(だし)の間違いじゃなくて?」

レッサー「マウントの方の山です、非常に残念ですが。その頂上にはギリシャ風の『哲学の神殿』が建てられ、啓蒙思想家の胸像が飾られるんです」

レッサー「神殿の中には『自由と理性の女神』を模した女性が配置され、真理の松明が煌々と辺りを照らす!」

レッサー「少女達がその女神へ付き従い、女神は槍を持ってこう宣言するのです――」

レッサー「『狂信はいまや正義と真理へ席を譲った。今後司祭は存在せず、自然が人類に教えた神以外に神は存在しない!』」

レッサー「すると会場内から『革命万歳!』の声が巻き起こり、その声は会場全体で共有する……という感じです」

上条「……」

レッサー「以上が『理性の祭典』の内容ですね。どうしました?」

上条「アニメの話?」

レッサー「いいえ。1793年11月10日にノートルダムで行われたフェスです。あ、主催は革命政府です」

上条「あ、お前話盛っただろ?」

レッサー「いいえ。詳細はちと怪しいですが、大体はこんな感じでトチ狂ったお祭りをしました。それもフランス全土でムーブメントです」

上条「バッカじゃねぇのか!?宗教を政治から離したら変な新興宗教始めるってどうよ!?」

レッサー「ご安心ください上条当麻さん!この話はまだオチていませんから!」

上条「俺の名前出すなよ!無理に絡めると、もうなんか俺が損したみたいな気分になるから!」

レッサー「このフェスを実行した為政者、つーか革命家達は失脚して処刑。つーかこれ自体はある人を批判する意味もあったんでそうで。ロベスピエールって人です」

上条「どっかで聞いたなその人」

レッサー「地方議員時代には死刑廃止法案を出す一方、ご自身が最高権力者になったら反対派を粛正。彼の治世下では4万人ぬっ殺した人物です」

上条「なぁこの話やめて『幻想収束』の話しねぇ?なんか前フリだけでお腹いっぱいなんだ」

レッサー「そんな私たちが出ないゲームなんて興味ありませんよ!そんなロベス君が開いたフェス!その名も『最高存在の祭典』と呼びます!」

上条「理性だったり最高存在だったり、フランス人って……」

レッサー「朝8時に号砲が打たれ、それを合図に男性は樫の枝、女性は薔薇の花を持って宮殿へ向います!その数なんと数十万人!」

レッサー「フェスでは『無信仰』の怪物像が焼かれ、『最高存在』の像が姿を現します!なんつーファンタスティック!」

上条「お前カタカナで言えば誤魔化せると思うなよ?俺だって引いてんだからな?」

レッサー「そしてその像の横には!『美徳の司祭』に扮したロベス君の姿があるではないですか!」

レッサー「彼が『最高存在』に『悪や為政者と戦うよ!』と誓い、多くの市民を引き連れてシャン・ド・マルス公園まで行進するのです……ッ!」

上条「あの……正直、なんて言ったら良いのか迷うんだが、『フランス人スゲー』っては思うよ。スゲーってはね」

レッサー「もっとはっきり仰ってくれてもいいんですよ?『君たちは実にアレだな』って」

上条「お前が言葉選ぶぐらいの暴言を我慢してるのは分かった。時期が時期だしな」

上条「しかし……宗教を否定した革命家が全員自分たちを神にした信仰へ走るって、なぁ?相当だよな」

レッサー「マジ話、スターリンや毛沢東なんかまさにそのままですからね。”無宗教という信仰の国家”ってだけで」

レッサー「ちなみにクソフェスをやらかした二ヶ月後、ロベス君も断頭台の露と消えました。ちゃんちゃんと」

上条「……そりゃノートルダムも黒歴史にするわ」

レッサー「この後はナポレオンが戴冠。教会は限定つきながらもある程度復権はしますが、財産はもう戻って来ません」

レッサー「ノートルダムもその一つでして。長らく廃墟状態だったようですよ」

上条「それおかしいだろ。ナポレオンが戴冠する場所がノートルダムだって」

レッサー「そこはそれ”王の血統でもなくフランス国民かフランス人のための王”なんで、象徴という意味でノートルダムがベストだと判断したのでしょう」

上条「大昔はローマの神殿だったか。随分とまぁ、だよなぁ」

レッサー「ちなみにナポレオン”朝”って教わりました?まだですか?」

上条「いや知らない――ナポレオン”朝”?朝ってアレだよな、○○王朝のアレなんだよな?」

レッサー「ナポレオンは戦争メッチャ強かったんですが、頭の中はやはりフランスの呪いがですね」

上条『余計な事言うな!今ちょっとdisったからヤバい時期なんだからな!」

レッサー「おぉっと事実は事実なのでしょーがないんですよ!見なさいこの一覧を!」


○ナポレオンの兄妹天下り先一覧
  
兄――ナポリ王・スペイン王
弟――カニノ公
妹――トスカーナ大公
弟――ホラント王・ベルク大公・クレーフェ大公・サン=ルー伯
甥――ホラント王
弟――ヴェストファーレン王
実子――ナポレオン2世 - ローマ王


上条「ゴー○じゃねぇか。被告が自分の嫁と息子をペーパーカンパニーの役員にしてんのと同じじゃねぇか」

レッサー「当然ナポレオンが没落するとほぼ全員引き摺り降ろされます。ベルナドット以外はですね」

レッサー「ちなみに初代失脚後、フランスは王政へと移行します」

上条「……あぁ良かった。またロベスさんみたいな、えっと、常人とはレベルが違う人が統治すんのかと思ってたら、そのぐらいは良識あんのな」

レッサー「ですがこれもまた政治的には失敗。1848年には議会選挙制へと移行します」

上条「まぁそれは結果的に」

レッサー「ですが、亡命していたナポレオン一家!その三男さんがフランスへ戻って議会選挙に参加、圧倒的支持を得て当選し、初代大統領に就任!」

上条「おいおい、また雲行きが怪しくなってきた。これはシケになるぜ!」

レッサー「その三年後にナポレオン三世はクーデターを決行!フランスは第二帝政期へと移行するのでした!」

上条「助けて!?フランスさんの評価がもうマイナスになっているの!?」

上条「――って、それおかしくないか?大統領って全権持ってんだろ?まぁ当時は不都合あったかもだけどさ、それこそ議会制で話し合えば」

レッサー「その答えには『まぁフランスだから仕方がないよね?』としか……」

上条「なんかこう、俺も『そうだね』って言いたくなってきた」

レッサー「なお手腕はそこそこのやり手でしたよ。フランス植民地を三倍に増やしましたし、”当時の価値観”の為政者としては成功した方です」

レッサー「ただドイツ、当時プロイセンが横にあったのが運の尽きでしてね。敗戦に敗戦を重ねた上、セダンの戦いでは皇帝自ら捕虜になるナイスジョークを披露する始末で」

上条「あー……そりゃちょっとなぁ」

レッサー「この後クーデターが起き、フランスは第三共和政へシフトしました。フランス最後の皇帝で、彼らの子孫は王位継承権があると代々訴えを起こしては鼻で笑われています」

上条「あー、前にさ。『ヴェルサイユ宮殿あるんだし、王様復活させたら?』って思ったことがあるんだけど、これじゃちょっとなぁ……」

レッサー「植民地を増やしたのは当時としちゃアリだっんたでしょうけど、今になっては大声で誉められませんしねぇ。本音がどこにあるかはさておき」

レッサー「まぁ、フランス王室の話はさておき、廃墟になったノートルダムです。流石にこの後復活させたんですが」

上条「また誰か為政者が関係してんのか?」

レッサー「いえ、ヴィクトル=ユーゴーですね」

上条「それはさっき聞いたよ。『ノートルダムのせむし男』でヒットした」

レッサー「えぇそれが超ヒットしたんで。『じゃあ直しとけ!』みたいな?」

上条「トレンディドラマか」

レッサー「いやマジでそうなんですよ!ユーゴーの小説がヒットするまでそんな感じだったんですから!」

上条「政情不安定で構ってる暇が無かった?」

レッサ−「ですな。まぁそれまで放置されっぱなしだったんで『敬虔なフランス人()』の実態がどんなものかは分かると思います」

レッサー「ちなみにここまでノートルダムが徹底的にぶち壊された原因、てかまぁとばっちりなんですけどありましてね」

レッサー「それは先に挙げた『理性の祭典』を開いた中心であり、その後に権力握ったロベス派からもナポレオンからも嫌われました」

上条「俺の同情心を返せ!?割りと本気で『フランス可哀想……』って思ってたのに!」

レッサー「同情心のクーリングオフはしなくて結構だと思いますよ。”多分”本気で悲しいんでいるでしょうし」

レッサー「ただ一度ぶっ壊して廃墟状態へしたのもフランス人、そして小説の大ヒットで復元させたのもフランス人」

レッサー「よーく考えてください上条さん。もしも連中が手厚い信仰心を持ってればフランス革命中ですら、心ある市民によって守られていたはずでしょう?」

レッサー「……まぁ100歩譲って。軍隊の前に市民が引き下がるとしても、その後数十年もの間復旧されないってのはどう考えてもおかしいんですよ」

レッサー「ずっと熱狂的な反キリストが続いて居たわけじゃないですし、そもそも無傷に近い状態で難を逃れた教会だってあるんですからね」

上条「……なんだろうな。お前またコメントしづらい案件持って来やがって!俺だって何でも拾えると思うなよ!」

レッサー「まぁ極めて個人的に『お前らそれ本当に悲しんでる?その場のノリと勢いで言ってないか?』ってのは多々あります」

レッサー「その際たるところが我らがマクロン大統領。鎮火したその日の内に現場へ行ったり、『五年で直す!』と発言したり、『寄付ください!』ってやってみたり」

レッサー「ついでにフランスの大手企業がポンポン寄付してますけど、あれ……まずおかしいとは思いませんでした?」

上条「いや海外ではそうなのかな?ぐらい?」

レッサー「イギリスだってそうですよ!カンタベリーが焼け落ちたらまずテメーらの金で直しますよ!そりゃ御協力頂ければ嬉しいですが!」

レッサー「彼の任期が2023年までですからねぇ。最近だだ下がりしてる支持率ゲットのために動いてるとしか」

上条「誰かのために寄付するのは良い事だろ。善意に何言ってんだよ」

レッサー「いやそれ言ってるのが私じゃないんですよ。フランス人の一部、具体的にはイエロージャケット着てパリの週末でデモしてる人らです」

上条「あぁあの。いやでもフランス人なんだから、ノートル直んのは嬉しいだろ?」

レッサー「寄付した全員へ噛みついてんではなく、フランス企業の面子へですね。『やっぱお前ら財産蓄えてんじゃねぇかよ!ふざけんな!』と」

レッサー「『そんな余剰資産があるのは富の再分配がされない証拠じゃねーか!』だ、そうです」

上条「あー……そういう」

レッサー「私個人としてはノートル再建には賛成です。普通に文化遺産ですから、フランスの国費を遣って修理するのに何の問題もありません」

レッサー「ですが、そのフランス国内から『もっと優先順位考えろ、聖堂直す余裕あったら人間の暮らしなんとかしろよ!』って意見があるのも事実でして」

レッサー「そして勿論『いや昔の98じゃないんだからマルチタスクでやりなさいよ』とも思いますがね」

上条「数世代前のOSネタ出して誰が分かるんだよ」

レッサー「余談ですが、デモしている人がイエロージャケット着てやっているのには意味がありまして。あれは日雇いや肉体労働者が着るもんです」

上条「日本でも道路や建築、あと交通誘導員の人たちが着てるな」

レッサー「なのでそういった人たちが主体になってデモをしている――と、彼らは言っています。どこまで本当は分かりませんけどね」

レッサー「で、それに伴ってゴー○被告が保釈されたときに着てた作業服。まぁ私が着てるコレもですが」

レッサー「『何やってんだあのアホ、今更イエロージャケットかよwwwwwwwwwww』と腹筋が崩壊するぐらいと爆笑の渦に包まれました。かくいう私もその一人です」

上条「無罪請負人()がもうわざやってるとしか思えない」

レッサー「あとついでに言えばフランスは”特定の宗教を表す格好を公の場ではしてはいけない”って法が。ほぼ憲法に近いです」

上条「知ってる。イスラム教の女の人が被ってる布が禁止だって」

レッサー「導入はフランス革命以後、教会と権力側で揉めるに揉めた結果なんですが。まぁそれはさておき、仰るようにあのスカーフが禁止です」

レッサー「しかし今回の場合だとフランス国内にいる非キリスト教徒にとって、『あれ、直す必要あるか?特定の宗教への肩入れじゃね?』って意見も」

上条「……フランス革命って成功したように教わったんだけど、本当に成功してたのか……?」

レッサー「その答えは第一共和制下、ノートルダムで謎の意識高い系フェスをしたにも関わらず、各種ガイドブックやその手の本には載ってない、ってのが全てですね」

レッサー「そしてマクロンはレッサー「マネロン先のペーパーカンパニーの顧客名簿にマカロンの名前がある、って真偽不明の一報がありましたし」

レッサー「『五年だ!五年でやってやるぜ!』ってのも正直うーん?ですかねぇ。五輪に向けたいのは理解できますが、前のめりになりすぎて少し引きます」

レッサー「フランス国内の非キリスト教徒からの反発が怖いもんで”寄付”を前面に出さざるを得なかった、とも解釈できます」

レッサー「そして反発が高まれば高まるほど、前の大統領選挙で決選投票へもつれ込んだ国民戦線につけ込まれる隙を与えると」

上条「というかだ。ノートルダムが大事なのは事実なんだろうが、だったらスプリンクラーの一つでも付けとけと。なんかつけられない事情でも――」

上条「――ってまさか歴史的なゴタゴタかよ!?」

レッサー「まぁまず間違いなく”そっち”の絡みかと。いや別に魔術師的なあれこれじゃなく、単純に旧弊な教会側が嫌ったからだと思います」

レッサー「形だけ直すんだったら簡単なんですけどねぇ。木造って縛りもありますし、なんだったら最新の工法ってものもあります」

上条「難しいのか?」

レッサー「最新式の接着剤でペタペタ貼った大聖堂ってありがたいと思います?もしくは3Dプリンタで出力された神殿は?」

上条「木製がネックだっていうんだったら、極東の島国には宮大工さんって職人さん達がいてだな」

レッサー「教会に神社仏閣の建築様式取り入れどうするんですか。嫌いじゃないですけど魔改造は!」

上条「てかどうしてもそっちの教会だったり文化遺産っていったら石ってイメージがあるからな。むしろ大丈夫なのか?」

レッサー「上条さんが今まさに向っている北欧、そっちじゃ世界最古の木造建築の教会とかあるんで、それなりに技術は伝わってますよ」

上条「木造?北欧でか?」

レッサー「はい。ヴァイキングの船作りの技術を応用して建てたらしいです……あ、でもそうすると大変かも知れませんね」

上条「大変って、何が?」

レッサー「だって船を修復する人たちにとって、自分達と同じ技術者が引き抜かれるんですよ?スムーズに事が運ぶ訳ないじゃないですか」

上条「なんでだよ。自分達だけで直せば」

レッサー「たった数人で古式の船舶の修復だなんてどんだけかかると思ってんですか。普通は同業者になんか頼むでしょう?」

上条「相手が逃亡犯なのにか?」

レッサー「直接直すのはバレる可能性があるから無理だとしても、まぁ私だったら材料調達なんかは依頼しますね」

上条「そうか……!」

レッサー「そいじゃーまぁそろそろレッサーちゃんの謝罪会見は特にオチも無く終わらせたいと思います!あざっした!」

上条「てかさ。どうして今回謝罪会見になったんだ?単純に流行り物に乗っとけ!的な話じゃないんだろ?」

レッサー「えー……まぁそれは大人の事情と言いますか、さっき私それとなく言ったじゃねぇかと言いますか」

上条「あ、ごめん。聞いてなかったからもう一回頼む」

レッサー「実は直近の回でノートル含むパリ市街が『ダム!!!』する展開になってたのが、急遽全自粛になって大幅な旅行ルートがズレました」

上条「やっぱ、謝ろう、なっ?」

レッサー「実はこの後、行方不明になっていた自称魔神がノートルでダムする予定だったんですがね!ある意味出す前で良かったと言えなくないです!」

上条「このHP及びSSは何一つ例外なくフィクションであり現実の個人・団体・国家には関係ありませんよ!またとある魔術の禁書目録の公式ではなく勝手にしていることなので悪しからず!」



−終−
(※いやなんかもう本当にごめなんさい。平成も終わろうかってのにまさかこんな事態になるとは。ウクライナ侵攻に続いて二回目です)


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