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Clock(trial)

本当にあったとある話 〜廃墟に潜むもの〜

 
――

佐天「――どうも!『このまま東○に乗っ取られるのかな、まぁ早○ちゃんコスで出りゃいいか』とフレキシブルな佐天涙子ですっ!」

上条「どうも!『そうなったらビリビリが主役で、俺に該当するキャラいねぇな!』とリストラの危機に怯える上条当麻です!」

佐天「いませんからね、あの世界に。上条さんっぽい人は、あー……ツッコミ役で咲○さんぐらい?常識人枠で」

上条「あの人はあの人でお嬢様に全振りしてんだろ。そしてあの世界は常識人っぽい人ほどヤベェんだよ」
(※聖徳太○「不老不死の術が完成しました。しかし効果があるかは分からない――そうだ!頭の弱い子に試してみましょうか!」)

佐天「そして最初からヤベェ人はやっぱり中身も超ヤベェですからね。安全地帯が辛うじて人里ぐらいで、一般人の出る幕はほぼないっていう」

上条「俺はこの先どう生きれば……!」

佐天「生きてってくださいよ。あ、ほら美山君がブリジッ○さんコスやるってお便りが」

上条「なぁ、それで俺が『わーい楽しみだね!』とか言ったらヤバくないか?あぁいや決して他人の癖(へき)をどうこういうもんじゃないが、ご時世的に」

佐天「認知度が足りてないんでバイアスがかかってんでしょうね。あと何年かして男の娘が市民権を得ればきっと!理解される日が来ますって!」

上条「多分永遠に来ないと思う。そして別にどうでもいいわ!今日は何で俺呼ばれてたんだよ!」

佐天「えーと本日はですね、実話系のアレな話です」

上条「本当にあった系か?えー、怖いの嫌なんだけど」

佐天「怖くはないです。まぁ、ある意味怖いっちゃ怖いですけど」

上条「それが嫌なんだが……というかARISAさんは?リアクション担当の方は他にいるんじゃ?」

佐天「ちょい前にネタで出した『ARISAをマジギレさせる選手権』という嘘企画に抗議すると仰ってまして……」

上条「人間不信になってんじゃねぇか。大丈夫か?俺らなんかで凹んでいるようじゃ、闇が凝縮された芸能界に残れんのか?」

佐天「まぁ深い方の闇は我々には関係ないですからね。ともあれリアクション担当ということでお招きしております、はくしゅー」

上条「ノコノコやってきました上条です。てかここどこよ?山奥じゃないが、郊外っぽい寂しい一画に来てんだけどさ」

佐天「繰り返しますが、本日は実話系とある話になっておりまして。ぶっちゃけここの運営が現実に見聞きした内容をお送りしたいと」

佐天「しかしながら今回は『とあるテレビで見た』話なので、体験という言葉があっているかは微妙です。見たのは確かですし、全体的には盛っていませんが」

上条「うん?テレビで見た怖い話でも引用すんの?」

佐天「端的にいえばその通りですね。ただし怖いのどこにウェイトを置くかというかは議論が分かれる所でしょうか」

上条「君も段々言い回しが狡猾になってきたよな!どうせそんなこったろうとは思っていたが!」

佐天「では突入前情に予備知識ですが、例の番組は夏によくある二時間ぐらいの心霊番組です――霊だけに、例……ッ!」

上条「ツッコまねぇからな。時間がどんだけあっても足りなくなるんだよ」

上条「つーか夏には多いけど最近は季節関係なくユーチュー○から引っ張って来た動画多いよな。その中での一コーナー」

佐天「まぁそういうのも好きですけど、やはりあたしは古典的な廃墟リアクションがいいですかねぇ。きっと休憩時間にはダレてると思うんで」

上条「……そういう話じゃねぇの?出演者がアホみたいにやる気出してないとかじゃ?」

佐天「いや、むしろ最近のは皆さん非常に頑張っておられますよ?芸人の方が主体なので、『喉潰れるまで声張ったるわ!』と」

上条「楽しみ方が、雑」

佐天「ともあれ心霊スポットは前もってスタッフが再現をしておりますので、上条さんはカメラ兼ツッコミ役でついてきてください。あたしはその番組でリポーターさん役を再現します」

上条「相変わらず低予算で回してるな!カメラには映ってねぇが、ここにはあと一人ARISAの事務所のジャーマネさんが居ますよ!」

佐天「やっぱりロケ車移動だと楽ですし、ロケ終わりにはファミレスで奢ってくれますので……」

上条「あぁまぁ俺も期待してないではないけども!それで大人をこき使うのはどうかと思うよ!」

佐天「と、さっき聞いたら『芸能部門は税金対策でやっていますので、足が出るぐらいで丁度いいです』という温かい言葉を頂きました」

上条「いいのかそれで。大人なのにキタナイ」

佐天「これは運営が数ヶ月前、めまいで病院へ行った時の話ですが――」
(※実話ではなくフィクションです)

上条「オイやめろ!本当にフィクションですシリーズは盛ってない分だけ実話シリーズよりも胃に来るんだよ!」

佐天「脳波だったり心電図だったり、アタマおかしいかとか心臓とかを検査したんですが、その中で血液検査の項目がありまして」

上条「アタマおかしいのは数字に出ないと思うよ?出るんだったらきっと予防法とか確立されてると思うし」

佐天「こう、貧血だったり糖尿だったり基本を抑えつつも、聞いたことないような病名や項目の検査も盛られまくっていくんですよ」

上条「なんてそいつカルテ読めんの?ドイツ語じゃなかったっけ?」

佐天「昔はそうでしたけど、今は対面式でモニタでチェック入れるだけだったそうです。曲がりなりにもそこそこ大きい病院でしたので」

佐天「でまぁ流石に不安だったので先生に『そんなにヤバいんですか?』と聞いたそうです」

上条「そりゃ怖いわなぁ。何か知らないけど怖い病気だったら嫌だし」

佐天「すると『あーこれね、”○○病の疑いあり”って書くと保険の適応されるんだよねぇ』と!」
(※この小ネタはフィクションであり、実在の個人・団体とは関係ありません)

上条「問題じゃねぇか!かもしんないけどさ!」

佐天「なお検査コレステロール以外は正常の範囲だったそうで、面白い病気はなかったとのことです」

上条「検査に出てないだけだって。どう考えてもアタマおかしいものここの運営」



――廃墟前

佐天「――はい、という訳でやってまいりました件の廃墟へ!いやー、見るからにアレですね!お化けとか幽霊出そうですね!」

上条「……なぁ」

佐天「かつては活気があったであろうこの廃墟も!今では物言わぬ姿で我々へと何かを訴えかけているのかいないのか……!」

上条「なぁって。いや、展開的には聞こえないフリすんのは様式美だとは思うけどさ」

佐天「それとも怖い物知らずのチャレンジャーとDQNを迎えては帰さない、恐るべき罠かもしれないのだった……ッ!!!」

上条「今このボケを放置してたら後々問題になりそうだから聞いてくれって」

佐天「『御託はいいから尺稼いでないでさっさと中入れよ』というツッコミが聞こえてきそうのだった……!」

上条「それもテンプレだよ。中入ったら大抵暗くて大差ないから外見で差をつけようとしてんだよ」

佐天「てかなんですかさっきから!文句があるんでしたら帰って下さい!」

上条「俺だって帰りたいけどツッコミの仕事があるから帰れないんだよ!ダダスベリになるのを放って置けるか!」

佐天「もうその思想がヤヴァイですよ?」

上条「俺の話はどうでもいい!つーかさ、君がナレーションやってるときに気づいたんだけど、ここっておかしくね?」

佐天「――と『霊的な意味でおかしいぞ!』と当社のカメラマンさんも驚愕を露わに……!」

上条「盛るな盛るな。霊的な意味でとは一っっっっっ言も言ってねぇよ」

佐天「それではどの辺が?音声だけでお聞きしている方もいるんで、できれば詳細に」

上条「あーっと……全体的には平屋なんだよ。しかもかなりデカめで鉄筋モルタルでデカい」

佐天「デカいが二つつける人って語彙が……」

上条「いや本当に大きいっつーか広い建物なんだよ!『どっかの分校かな?』って程度には大きめで広い!」

佐天「全平屋とはいえ雰囲気ありますよね」」

上条「あぁ確かに思った。そこそこ雑草伸びているし、なんつっても建物自体が古いから雰囲気はある。ぶっちゃけ怖いっちゃ怖いと言えなくもない――が」

佐天「が?」

上条「窓見てみ?どこでもいいから」

佐天「――見てください!窓越しにこっちへ手を振って変顔をキメる自殺した少女の霊が……ッ!?」

上条「変顔の下りいるかな?いらないよな?むしろ逆に見てみたいよな?」

佐天「勿論そんな霊は見えません、つーか誰も居ません」

上条「あぁ俺も見えないが、そうじゃなくて窓ガラス割られてなくね?」

佐天「割られてないとダメですか?」

上条「ダメッてことはないけどさ。普通廃墟っていったら年月で劣化したりアホどもが荒したり、全部破れてんじゃん?」

佐天「まぁ、そういうのがセオリーですよね。管理する人もいないからこその廃墟ですし」

上条「でもこの廃墟、つーか建物ってガラスが無事なまま残ってるっておかしくね?」

佐天「……できたての廃墟?」

上条「なくないだろうが、なんでだよ。つーかそんなに歴史が浅いんだったら心霊スポットとして噂になってんのはおかしいだろうが」

佐天「そこら辺の理由が中にはきっとあるんですよ!」

上条「あったら逆に怖いだろ。仮に殺人があったとして、その証拠から履歴まで誰かがスクラップして残してたってことだから、猟奇殺人者がフラフラしてる恐怖にかわんだよ」

上条「あとここって立地的に山の下じゃん?てか建物の裏側が森と林の中間ぐらいの感じで鬱蒼としてんだけど」

佐天「結構山っぽいんですよね」

上条「にも関わらず、建物の周囲がそんなに雑草もないし歩く道が確保されてるってことは、だ――」

上条「――ここ、ただの民家じゃねぇの?雰囲気のあるだけであって?」
(※廃墟の謎・その一、『廃墟なのに家の周りが妙にキレイ』)

佐天「あー……上条さん、こういう場所で取材するのってどうやると思います?」

上条「どうって……そりゃ許可取りしないとマズいだろ。土地の所有者だったり自治体にも?」

佐天「そうらしいですね。最低でも土地を管理している人や法人など、ちゃんとしないと不法侵入になりますからね」

上条「だな。個人が行くよりもスポンサーからカネ貰って放送してんだからな」

佐天「ですがですね。最近はこうネットなりなんなりですぐ特定されるじゃないですか?他にも軽い気持ちで無許可で入ってみたり」

佐天「今年の夏なんか、あたしの知ってるだけで心霊スポット三箇所で五回ボヤ騒ぎが起きたり、犯罪も起きやすいんですよね」
(※知っている限りでは。何故か今年は多かった)

佐天「場所によっては普通に防犯カメラ動いてますからね?軽い気持ちで行ったら罰金刑ぐらいは喰らうかもですよ!」

上条「ご近所に迷惑がかかるんだよなぁ」

佐天「で、そんなご時世ですので地権者側としても余計なアホとは関わり合いになりたくない訳で、かといって局側は心霊モノで絶対に外せない訳ですな」

上条「テレビで紹介されても地価が下がるだけだろうしなぁ」

佐天「なので恐らく!折衷案として『なんか雰囲気のある民家で代用しとけ』ってぇことじゃねぇかと……ッ!!!」
(※あくまでも推測です)

上条「だろうな。そんな気はしてた」

佐天「――ですがまだ分かりませんよ!あくまでも運営の推測であって証拠は皆無のですから!実は洒落にならない無名の心霊スポットかもしれませんよ!」

上条「闇咲言ってたぞ、『本当にマズいのは”マズいと思う前にDead or Mad”』って」
(※海系の怪異にやたら多い)

佐天「よろしい!では中で白黒つけましょうか!我々クルーを遅う数々の心霊現象をみればご納得頂けると思います!」

上条「まず外の段階で何も起きてないだけ期待できないんですけど……」



――廃墟?内

佐天「――おぉっと中は何かこう霊気が溢れる感じですね!ただちょっと暗いんで灯り付けてもらっていいですか?」

上条「通電してんの?だったら廃墟って前提からして違うからね?」

佐天「ロケ中はしてなかったです!ただ何か夕方?ぐらいの中途半端な時間に撮影してたりのが、あれ?って感じでした!」

上条「貸しスタジオだったんじゃないかな、きっと」

佐天「ちょっと待ってくださいよ、これはまさかっ……!?」

上条「何?変った虫でもいた?」

佐天「なんでしょう、これ……規則的に四角を配置した木の枠に、謎の白い紙が!?」

上条「クイズ番組やってんの?つーかそれただの障子だよね?君のご実家にはなかった?総フローリング仕様?」

佐天「で、でもおかしいじゃないですか!?廃墟なのに、ホラ!誰かが住んでいるかのように適度に修繕されてるじゃないですか!?」
(※廃墟の謎・その二、『破れていない障子と内装』)

上条「君もう答え自分で言ってるよね?『あ、こりゃダメだ』って自分の方から寄せに来てるよね?」

佐天「つまり――『この障子紙は霊的に再生能力がある』と?」

上条「超売れると思うわその障子。そんな面白くて便利なブツあったら誰だって買う」

佐天「だがしかし真夜中には血がタラタラと……ッ!」

上条「クソ迷惑だわ。映えはするんだろうが昨今の住宅事情だと飛び散って賠償もんだろ」

上条「つーかスタッフも作り込みが甘いわ!?廃墟っぽい体裁整えるんだったらせめて内装はボロボロにしとけよ!」

佐天「恐らく貸しスタジオですし、あんま荒らせなかったんじゃないでしょうか。もしくは本当に心霊スポットに住人さんが居るとか」

上条「その時点で廃墟の資格失ってないか?曲がりなりにも人の住んでる場所に廃墟って失礼じゃね?」

佐天「それでは部屋の中へ入ってみましょうか……気をつけて下さいね?何かあったら大声で叫んで下さいね?何かあったらですよ?」

上条「そんな丁寧に振らなくたって叫ばないわ。だってツッコミ以外の要素が今のところないんだもの」 ガラッ

佐天「……あー、意外に片付いていますか、ねぇ?生前はきっと整頓好きの方が住まわれていたんでしょうか」

上条「心霊スポットって設定まだ生きてたの?」

佐天「むしろ生きていたらネタにならないじゃないですか!?」

上条「本気で怒られるよ?生きてさえいればいいことは絶対にあるからな?」

佐天「えっと……じゃあ、押し入れ開けまーす!」
(※本当にリポーターが何の脈絡もなく開けだした)

上条「なんで?なんで唐突に押し入れを開ける話になんの?」

佐天「盛り上がりに欠けるため、そろそろ、まぁはい、分かりますよね?ねっ?」

上条「撮れ高が今までゼロに等しいのは分かる。つーか廃墟で押し入れ閉ってる方が不自然じゃ……?」

佐天「細かいことはいいんですよ!きっとここを開ければ奇妙なお札がギッシリに決まってるじゃないですか――」 ピシャンッ

上条「本当にそうだったら嫌だなぁ……お?」

布団【――】

佐天「お布団、ですね」

上条「しかも乱暴じゃなくてきちんと畳まれて仕舞われてんな」

佐天「ここ――誰か住んでそうな感じです!まだ自分達が亡くなったって気づいてないんですね……!」

上条「うん、それ俺がずっと言ってた。そして本当に誰か住んでんだってココ!霊とか関係なくて!」
(※廃墟の謎、その三。『押し入れの中に普通へ収納されている布団』)

佐天「い、いやまだです!机の引き出しを開けてみましょう!きっと中には『助けて……』って走り書きが!」 ガラガラッ

上条「電話使えば?机の中に入れておくのは『笑ってはいけな○』のネタだよ?……あ、でも何か入ってるわ。プラスチックの、なんだそれ?」

佐天「あー、これ動物戦隊ジュウオウジャ○、かな?戦隊ヒーローの武器のオモチャですね」

上条「あ、そうなんだ?詳しいな」

佐天「弟が欲しがってたんで、覚えてました。もしかしたら別のヤツかもしれませんが、ここ数年ぐらいで出たのだと思います」

上条「へー」

佐天「はい」

上条「……つまり、少なくともそれぐらいまでは人が住んでたんだ?」
(※廃墟の謎。その四。『比較的最近のオモチャが机の中から出てくる』)

佐天「――いいや違いますよ!何かこう事件に巻き込まれた可能性も!」

上条「だから不謹慎だっつーの!勝手に外野が事件を捏造するんじゃありませんよ!」

上条「てかこのロケ地選定したスタッフと事前にネタ仕込んだスタッフ出て来いや!?お前らの準備不足が全部足引っ張ってんだよ!?」

上条「百歩譲ってここを選定したヤツはまだ許さないでもない!雰囲気自体は結構あるし『あぁ、山の牧場を意識したんだなぁ』ってのは理解はできる!」

上条「ただ折角選んだんだったらもっと仕込んどけよ!リアクションにも困るし心霊スポットでツッコミが活躍するなんて滅多にねぇからな!?」

佐天「ここのHPはいつもですけど?」

上条「心霊さんが出てくるようなスポット行ってないからな?最初期にはスーパーの野菜コーナーで『上から謎の霊気が!?』ってやってたからだな」

佐天「闇ちゃんねるが精鋭化してったら行きそうですけどね。ガチの方のスポットに」

上条「縁起でもないこと言わないでください!俺はアホどもを全部アリサに押しつけて真っ当な学生生活を送りたいんだ!」

佐天「多分その瞬間にヨーロッパに飛ばされて長編の続きを再開させられそうですが……あれ?」

上条「どした?マジで幽霊的なのいたの?」

佐天「や、違います、違うんですけど……なんか聞こえません?」

上条「うーん……?俺にはこれといって。どんな音?」

佐天「――いやしますよ人の声が!ほらもっと耳を澄ませてください!」

上条「……聞こえないなぁ。なんて言ってんだ?」

佐天「――っていう憑依ムーブをリポーターの方が率先してやっていました」
(※廃墟の謎、その五。『あまりにもスタッフに甲斐性がなくて謎の声が聞こえると言い出すリポーター』)

上条「なんて可哀想なリポーターの方!ダメなスタッフに囲まれたばっかりに率先して盛り上げようって必死じゃねぇか……!」



――廃墟?の外

佐天「えー、以上で『謎の廃墟で心霊番組再現』は終わりとなります」

上条「ショッッッッッッッッッッッボイわ。俺が見たどの心霊番組よりもショボすぎて逆に価値あるわ」

佐天「あたしもここまでダメなヤツは記憶にないです。一年前に放送された番組なので記憶がウロですが、大体は合ってる筈です。録画しときゃ良かったですね」

上条「もっとなんか戦い方はあった気がするんだけどなぁ。ヤラセでいいんだったらやり方はもっとこう、なっ?」

佐天「恐らく貸しスタジオで撮ってる以上、下手に霊現象を起こしても、って判断だと思います。あたしだったら何をしてでも強行しますが」

上条「君は怖いものがないからな。最近は諸事情により出番もねぇが」

佐天「やってることがWors○ですしね――ですが!実はこのロケっちゅーか番組にはきちんとオチがあるのです!」

上条「えー、どうせまたショボイ話なんだろ?スタッフが別件で捕まったとかそういうの」

佐天「いやいや、そうじゃなくてですね。あたしが担当してた、一人で孤軍奮闘されてたリポーターさんがいましたでしょ?」

上条「あまりスタッフのダメさ、もしくは指示されて嫌々電波を受信した人な」

佐天「ちなみに鈴木奈○さんって方なんですが」

上条「あ、知ってる。天然キャラでよく出てた――」

上条「……」

上条「……うん?最近そういや見ねぇなぁ?」

佐天「実はこの放送を最後に体調を崩され、数ヶ月休業したっていう……!!!」
(※実話です)

上条「疲れただけだと思うよ?憑かれたんでなく、ただただ欺瞞的なものに疲れたんだよ、今休んでるARISAさんと一緒で」

佐天「まぁでも疑問は尽きないんですよねぇ。鈴木奈○さんってリアクション担当ですが、心霊タレントって訳でもないのに廃墟行かせられてますし」

上条「それは……芸人枠だからじゃ?」

佐天「てか女の子一人に行かせます?仮にもゴールデンですから、ギャラなしでもいいから出たいってタレントさんは多いと思いますよ?」

上条「微妙に不条理で後味が悪い結末だな!まぁでもご本人が復帰してんだからいいじゃないか!」

佐天「出る本数は激減してますけどね。休業が祟っているといえば、そうかなぁと」


-終-
(※去年の夏頃に放送された謎の心霊番組でした。スタッフの怠慢甚だしい)

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