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Clock(trial)

絹旗「『浜面ファイトクラブ』超・開・催☆』」

 
――コンビニ

浜面「チョコください!あ、ラッピングもお願いします!」

店員「――通報しました」 ビーッ

浜面「いや違うんすよ店員さぁん!?これには深い訳があって!?」

店員「はぁ。お帰りはあちらです」

浜面「『バレンタインなのにチョコを一つももらえない彼氏』と『バレンタインでモテモテ彼氏』じゃ後ろの方が彼女も気分がいいじゃないですか!?彼女を思う男心っすよ!」

店員「どんな彼女だよ。嫌だろ、『わーウチの彼氏ったらチョコいっぱいだーマウント最高ー!』とか」

浜面「あ?ブランド物のバッグみたいな実用性&ありふれすぎてセンス皆無のブツってマウント取るためだけっすよね?」

店員「男女兼用でそれはそうな。『バッグかサイフの一点特化型』でマウント取ってると思ってる人もそこそこいるけど、着てる物との落差で逆に悲しいわ」

浜面「そんな訳でチョコ下さい!彼女に誇れる彼氏になるためにも!」

店員「はぁまぁいいっすけど。つーかバレンタイン終わったんで安くなってますし、包装紙も余ってますから」

浜面「領収書は『アイテム』でお願いしゃっす」

店員「そういうとこだぞ?カエル化現象って散々『冷めるから慎めよ?』って言われてんだろ?」

……

浜面「よっしゃ、これで俺の面子は立った!……立った?保った?まぁいいわ!次はこれをこっそりテーブルの上に置き忘れたフリをすればミッションインポッシブルだな!」

マッチョ「――まっ」

浜面「ってお前――あぁ久しぶりだな!同じ下っ端の中で同期だったやつ!元気してたか?」む

マッチョ「まっ」 ガシッ

浜面「おいおい街中でハグとかやめてくれよ照れるだろ――って離れないな!?あいたたたたたたたたたたたたっ!?」

絹旗「――とうっ」 ベシッ

浜面「あだっ!?何しやがるテメー!?チョップで首ドツキやがって鞭打ちになるわ!?」

絹旗「おや、超気絶しませんね?これはもう少し強めに殴られないといけませんか。せーのっと」 スッ

浜面「あー俺気ぃ失ったわー!まるで意識あるようだけど実は気絶してたわー!だから大人しく運搬されるから取り出したモンキーレンチはステイ!ステイよ!」

絹旗「ご理解を得られて超何よりです。事前にマッチョと話し合った結果、『交通標識は二度と目を覚まさなくなる』と」

浜面「どういう話し合いしてんの?何をどうすれば頭イタイ吸血鬼みたいなことになんの?」

絹旗「あ、そのままクルマに乗せちゃってくださいね。逃げれば逃げるだけ私の超感情メーターが上昇しますので」

浜面「さじ加減が曖昧!?限界突破したら酷い目に遭うんだろうな主に俺!」



――地下駐車場

絹旗「――と、言う訳でどこぞの下駐車場に超やってきました」

浜面「ヤンキーがたもろしてそうで怖いぜ!」

絹旗「あなたも超チンピラだとは思いますけど。同じ種族の」

浜面「俺はかなり上の方だぜ!なんつってもスキルアウトのリーダーやってたぐらいだしぃ!?」

絹旗「そう、それですよ。以前から超疑問に思っていたんですが」

浜面「だから嘘じゃねぇよ?だって『新入生』んとき、半蔵と一緒に戦ってたじゃんか?」

絹旗「それは否定していません。というか『暗部』にまで身を落した以上、『あ、こいつヤベェ案件に首突っ込んだアホだな』ってのは分かります」

浜面「アホ必要かな?賢いとは正反対の生き方してっけどアホまで言うか?」

絹旗「ただ超正直に言いますと、スキルアウトのアタマっていう器とはまで。今だったら許しますよ?ゴメンナサイするんであれば?」

浜面「嘘じゃねぇてばよ!むしろお前とか麦野が信じてくれないのが悲しいわ!」

絹旗「いえ、こないだ麦野ともそういう話になったんですが、『あんなドチンピラがトップ張れるか?空中分解するんじゃ?』と意見が超一致しまして」

浜面「俺がなんでダメなんだよ!俺にだってアタマ張る器量はあるぜ!」

絹旗「『――えー、という訳で本日のゲストは学園都市から超お越しになったハマヅラ=ヅラーハマさんです。どうも』」

浜面「何人?微妙に『下から読んでも……』っぽくなってっけど、それでいいのか?」

絹旗「『浜面さんはスキルアウトの代表を勤めてらしたんですよね?それも100人以上のメンバーが超所属されている』」

浜面「えぇまぁアハハハハっそうなんですよね!自慢じゃないですけどたまたまなったって感じで俺がトップにね!」

絹旗「『ちなみにそんな浜面さんの超特技って何ですか?あ、能力ではなく特技の方です。ケンカがお強いとかネゴシが得意だとか、そういうのは?』」

浜面「え?あー………………」

絹旗「『当然ですけど100人以上をまとめるだけの超カリスマ……あ、ないっぽいですが。そんな感じの何か人と違うぞってのありますよね?』」

浜面「………………車や重機の盗難?」

絹旗「やっぱり超嘘じゃねぇかテメェ」

浜面「いや違うのっ!?トップやってたのはホントなの!ただちょっと知り合いのリーダーが死んじゃって俺に出番が回ってきただけで!」

絹旗「ちなみにスキルアウト時代にやった一番の超ワルいことは何でしょうか?」

浜面「なんだっけかな、あー第三位のかーちゃん襲撃?結局大将に防がれて、仲間もあらかた取っ捕まって瓦解……!」

絹旗「浜面らしい超散り方ですね。もし成功していたら超地獄絵図だったでしょうが」

浜面「な、なんで?無能力者の待遇改善って声が高まるんじゃないの?」

絹旗「相手が超悪すぎます。タイマンだったらまだしも、家族に手を出したら『余計なことする低レベル能力者いらなくね?』って事になって肩身がより狭く」

絹旗「てゆうか逆に超狩られる口実になっていたでしょうね。多分それが大元の思惑だったんだと」

浜面「聞いてないよ!?俺そんなの!」

絹旗「やっちまったもんはしょうがないですし、超流れ流れて今の、えっと……浜面がいるんだからいいじゃないですか。結果的には」

浜面「そう、だな……!今なんで一瞬言葉に詰まったとか、俺の名前出て来なかったのか疑問はあるけどね!」

絹旗「そうです、疑問です疑問。『浜面、スキルアウトのトップって盛ってんじゃねぇか』説と同時並行して超疑問が持ちあがりまして」

浜面「おぉいいぜ。この際だしなんだって答えてやるわ!やましい――ところも少しはあるが、どうせお前らに比べれば子供レベルだしな!」

絹旗「では超遠慮なく――スバリ聞きます。浜面ってケンカ強いんですか?」

浜面「え、何なのお前?俺の事バカにしてんの?」

絹旗「はい」

浜面「いい返事だなオイ!?返し方次第で人間性が問われるからもっと考えて返答してよぉ!?」

浜面「じゃなくて強いに決まってんでしょーがよ!?じゃねぇと流石にスキルアウトの連中が一瞬でもついて来ねぇって!」

絹旗「だから瓦解したのでは?もしくは瓦解するのが分かっていたから、超バクチをする羽目になったとか?」

浜面「なんて説得力……!当事者の俺でも『そ、そうだったっけ……?』って言いたい!」

浜面「でもそんなことないもん!今ではちょっと守りに入っちゃったけどあの日の俺は強かったもん!」

絹旗「で、今からそんな浜面を超テストしたいと思います。題して――『浜面・ファイトクラブ』……ッ!」

浜面「あれこれ俺が痛い目に遭うパターンじゃね?久しぶりに呼ばれたから来たのにこんな扱いなの?」

絹旗「えぇまぁ私も超心苦しいんですが、残念ながら浜面さんには多大な負債が」

浜面「あった……っけか?俺らが『暗部』やめた日にウヤムヤになってた感じじゃね?」

絹旗「ではなく、浜面が生死の境を超彷徨ってましたよね?」

浜面「あぁあんときの治療費か。あ、でもあれって滝壺さんが出してくれたって聞いたが」

絹旗「それでもなく。実物の画像見た方が超早いですね、これなんですが」 ピッ

【†浜面仕上ここに眠る†】

浜面「墓じゃねぇか!?俺が死にそうなときに何やってんのお前!?」

絹旗「念のためですよ?超念のためにXX学区の無宗教墓地にお墓を用意しておきまして」

浜面「余計な気遣い!墓建ててくれんのは……まぁまぁ!嬉しいは嬉しいかもだが今じゃないだろ!死んだ後でも間に合うって!」

絹旗「と、当時の私も言ったんですけど、麦野が予想以上に超ノリノリで。『どうせだったら浜面(笑)の方が喜んでくれるわよね』とか」

浜面「マジでお前ら何やってんの!?不謹慎だよ!?」

絹旗「悪意は超ありませんよ!私達はただ浜面にあの世でも笑ってほしいかなって思っただけで!」

浜面「お前らは悪魔超○よりも悪魔っぽいからな?向こうは友情って名前の情があるのに、お前らは皆無だからね?」

絹旗「超心外ですね。えぇと例えばですね、お墓に近づきますと人感センサーが起動します」 ピッ

浜面「なんでそんなんついてんだよ。金目のもんでも一緒に埋めてくれてんのかよ。ファラオか」

浜面の墓『おーれーおーれー♪マツケン・サ・ン・○♪』

浜面「マツケンサンバ流れちゃった!?俺知ってるこういうの見たことある!何か有名な曲とかの観光スポットに置いてある石碑!室戸○とか!」

絹旗「『浜面が好きだったマツケンサン○……あの世でもきっと踊ってるわよね、マツケ○と一緒に』と」

浜面「マツケ○を殺すなよ。生きてんだからマツケ○。新型コロナに罹ったってニュース見たときはちょっとビビったが」

浜面「あと誰がマツケ○好きなんだよ?俺が一回でも言ったっけか、なぁオイ?俺が『知ってるか?マツケンってソングライター超クールだぜ!』って言ったかって聞いてんだよ?」

絹旗「他にもですね。VRゲームのスポットを超置いてもらったり。ポケットがモンするやつです」

浜面「へー……それで?どのポケモ○?」

浜面の墓『コイキン○・が・あらわれた』

浜面「いらねぇよそんな雑魚ポケモ○!?確かネタになってるやつで大将が大量乱獲してた最弱ポケモ○だろ!?」

絹旗「実はあれ、その後に『コイキン○の大きさコンテスト』が始まった瞬間に一匹たりともかからなくなったそうです。超物欲センサーですよね」

浜面「呪われてんだよ。笑いの神様にイジられてんだよ」

絹旗「ちなみに超激レア演出としまして、お墓の前で手を叩くと1/254の確率で」

浜面の墓『――勇気爆発、バーンブレイバー○……ッ!!!』

浜面「ブレイなんとかさんじゃねぇよ俺!?浜面仕上の墓なのになんでちょっと笑いを取ろうとしてんのお前ら!?」

浜面「てかもっとこうあんじゃん!『アイテムの一員浜面仕上』とかさぁ!?ネタに偏るんじゃなくて!」

絹旗「えっ?」

浜面「『えっ?』って何?『えっ?』って?ここで聞き返すのおかしくない?」

絹旗「『アイテム』の……あーはいはい、そういう、えぇそうですね、そういう意味ではあなたも 『アイテム』ですね。超すいません、ちょっと戸惑っただけでそういう考え方もアリだと思います」

絹旗「ただ――個人的には、例えば外伝とか?他にもスピンオフとか?そういう作品で第一話から出ている人間が『アイテム』であって、新参かつ途中加入かつの人間が名乗っていいものか、と」

浜面「遠回しに長々と言ってくれるじゃねぇかよ!どこで憶えてきたそのイヤミ!」

絹旗「『超ショートコント・お墓参りの練習』」

浜面「待てゴラアァァァァァァァァァァッ!?お前の方向性が見えないんだわ!?何か最近変なアイドルと遊ぶようになったら面白い性格になってんのな!?」

絹旗「『憶えていますか浜面?初めて会ったとき。こう言いましたっけ――”ブヒヒヒィ、ブヒは最愛たんのためだったらなんでもするブヒィィッ!”って』」

浜面「オークじゃね?一部で根強い人気がありながら、中々メジャーシーンには打って出られないオークさんじゃね?」

絹旗「『あなたの番号は永久欠番にしますから、どうか安らかに地獄でお眠り下さい』」

浜面「あれこれ俺死んでる展開?おかしいな今日家出て地下鉄乗ってコンビニ入るまでは生きてた筈なのに」

絹旗「『まさか超通り魔に撲殺されてしまうだなんてw』」

浜面「草生えてね?」

絹旗「『これ。浜面の超好きだったタバコ。地獄でも吸ってください』」

浜面「吸ってなくね?俺今までタバコ吸ってたとこ見せたっけ?」

絹旗「『これ、浜面の好きだった本。『魔法少女マーテルレ○』です。大事に大事に仕舞ってあったのを持って来ました』」

浜面「やめてーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!?隠してあるんだからそれなりに理由があるって気づいてーーーーーーーーーーーー!?」

絹旗「『続けてこれ、浜面の好きだった本の続編です。2ですが、滝壺さんが帰ったらO-hanashiがあるそうです』」

浜面「生きてるの前提だよね?だって俺には帰る場所があるのだから!」

絹旗「――とまぁこんな感じで私と麦野の暴走により、スベリ必至なお墓が建設されてしまいました。しかも施工費が超かなーり嵩んでしまいましてね」

絹旗「ですので自力返済を超お願いしたいかと。とどのつまりは『浜面の実力を見よう&ついでに金稼ごう』ってだけの企画です」

浜面「後半はテメーラの都合でしょうが!一体誰が作ってくれって言ったよ墓を!?」

絹旗「さぁ超選んでください。ここで戦って死ぬか、戦わないで私に殺されるのかを」

浜面「下手なオカルト漫画の呪いよりも厄介……!?」

絹旗「あ、いえ私は超物理的に、きゅっと」

浜面「だからお前らって何なの?21世紀なのに暴力で全部解決しようって無理だからな?」

絹旗「超奇しくも今週、ロシアのウクライナ侵攻が始まって丸二年ですね」

浜面「暴力があれば何やったって許されるって事だな!俺も欲しいぜ超暴力!」

絹旗「我々も鬼ではないので、全勝せずとも何回か勝てば超返済できる流れです」

浜面「嘘吐けよ。赤鬼さんは泣くけどお前らは村人全滅させて、『これは君のためなんだ、分かるね?』とか言い出すだろ」

絹旗「弱い順に出てきますので、序盤に超稼ぐか後半で逆転を狙うかは浜面仕上です」

浜面「それもしかして次第じゃね?人の名前ってそんなに間違える?ねぇ?」

浜面「てかお前らの人選がまず怪しいわ!最初に『弱い弱い、最弱だから』とか言っておきながら、ライオン用意するとかさぁ!」

絹旗「その理屈で言ったら最後どうなるんですか。ドラゴンでも持ってこないと」

浜面「麦野に決まってんじゃん!あのアマ折角先進医療技術で元に戻れるっていうのに、『これはこれで便利』とか『浜面に罪が意識を感じてほしくて……』とか平気で言うんだぞ!?」

絹旗「ヤンデレに好かれて大変ですねぇ。超不器用な愛情表現と言えなくもないかと」

浜面「まぁいいわドチクショウ!こうなったらケンカてやろうじゃねぇか!マジで元スキルアウトだったって証拠見せてやるぜ!」

絹旗「えぇと細かいルールを超説明しますと、相手の命を奪ったりしようとしたら即負けとなります。他にも武器・能力の使用も禁止と」

浜面「お?思ったよりも俺に有利じゃんね?」

絹旗「対戦相手は最大5戦で、ファイトマネーは相手の強さによって変動し、貯まった時点で超クリアとなります」

絹旗「ただし勝利した方が全取りですので、負けてしまえば一銭も入らないので超ご注意を」

浜面「インターバルは?連戦させられるんだったらキツい」

絹旗「体力が完全回復まで超待ちますし、ダメージも回復した――という”体(てい)”で」

浜面「スパルタ仕様じゃねぇか。今時のソシャゲーだってスタミナ回復するまで待つんだぞ」

絹旗「後はまぁアドリブで超適当に――では、最初の対戦相手カマンッ!」

浜面「よっしゃかかって来いや!ボッコボコにしてやんよ!」

フレメア「――にゃあ!浜面ボコにしてやんよ!」

浜面「罠じゃんよ!?勝ったらコンプラ的に問題あるし負けたら『幼女に負けた男www』ってイジられるし!?」

絹旗「『――あ、もしもし警備委員ですか?今チンピラ風の男が幼女に向ってボコォとか、はい、多分性的な意味かもしれません』」

浜面「全てが俺を陥れるためだけに……!?」

絹旗「さっ、試合は始まっていますよ!浜面もいつもの超残虐ファイトを見せてやってください!」

浜面「動画でも撮られた日には確実に炎上案件――だったら意図的に負けるしか!かかって来い!お前の拳を見せてみろ!」

フレメア「にゃあ!」 ペチッ

浜面「……まぁ、そうだよな。ギャグマンガのように俺が吹っ飛ばされる可能性もあったが、まさかだよな」

垣根(虫)【――からの、レッドレッド・メテオバース○……ッ!!!】 ブォンッ

浜面「カブトボー○のダメ主人公の必殺技が――どおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉわあぁっ!?」 ドォンッ

絹旗「浜面選手ダウンッ!カウント、ワン、ツー、スリー……立ち上がれません!超勝利、フレメア=セイなんとかさん!」

フレメア「いえーい、なのだ!」

垣根(虫)【国へ帰るんだな……お前にも家族がいるだろう……】

浜面「オイコラクソ運営!敵はチートコート使ってんじゃねぇか!つーかあんな伸縮自在のツノ攻撃なんざ俺以外でもやられるわ普通!?」

絹旗「いえ、今のは浜面が超悪いですよ?最初のフレメアの攻撃をノーガードだったため、コンボで入ってしまっただけで」

浜面「あんな飛び道具来んのが分かってればガチガチに固めてたわ!幕の○かっちゅーぐらいのスタイルでな!」

絹旗「ですが勝負の世界は超非情なのです。再戦は出来ませんので、大人しくコーナーへ戻ってください。あ、これファイトマネーの300円です」

浜面「やっす!?つーか俺300円の相手に吹っ飛ばされてんだぞ!?」

垣根(虫)【あ、これを読み上げてください】

フレメア「『ざーこー、ざこざこざーこー?』」

浜面「俺が教えたって冤罪喰らったヤツだ!?」

絹旗「教育に超悪いこと教えてたんじゃなく、虫の方でしたか。後でキンチョー○の刑ですね」

浜面「だったら俺に謝ってよ!冤罪だったのとクリア可能な敵を用意したって点でね!」

絹旗「前者に関してはゴメンナサイ☆とは言っておきますが、後者に関しては超言いがかりですよ。ファーストアタックをミスったあなたの責任です」

浜面「なぁいるか?幼女相手に先手取って殴りかかったり、万全の状態でガード固めたりってやついるか?いたらいたでヤッベェやつだろ?」

絹旗「我々は能力者ですので、子供だからといって超弱いかといえば分かりませんよ?念能力○と同じく」

浜面「あそこまで爛れた世界観じゃねぇんだよ!いいから次!次は絶対油断しないからな!」

絹旗「でば二番目の方、超どうぞー?」

上条「――っしゃあ!かかって来いや!やったんぞコラ!やったんぞゴラアアッ!?」

浜面「え、なんでアンタが参戦してんの!?俺に恨みでもんのかよ!?」

上条「一、友達のかーちゃんを助けに行ったとき特殊警棒で殴られた。二、どっかのビルでパワードスーツで殴られた」

浜面「その説は大変ご迷惑を……!」

絹旗「最早完全に刑事事件ですよね。特に後者は『クルマで轢こうとした』レベルの超案件かと」

上条「三、俺に内緒で彼女ができた……!四、しかもおっぱ×が大きい……!五、バブみがある……!」

浜面「そっちは関係ねぇだろ。あと大将がその気になればダース単位で……」

絹旗「まぁ部分的には超同意しないでもないです。『浜面のくせに生意気だ』と」

浜面「ジャイア○なの?令和になってコンプラ的に丸くなりつつある心の友さんなの?」

上条「だがしかしそれは関係ないぜ!俺がここに立っているのはもっと大局的な観点からだ!」

浜面「な、なんだって!?」

上条「くっくっくっく……!いいかぁ浜面?この世界にはピザがある!大きな大きなピザだが、決して全員の分はない!食べられる人間と食べられない人間が出る!」

上条「だとすれば!他人を蹴り落としてまで食べようとするのは、むしろ人類の闘争の歴史としては正しいんじゃないか……ッ!?」

浜面「つ、つまり?」

上条「くっくっくっく……!お父さんが子供たちにケーキを3つ買ってきました!しかしお母さんは一人、子供たちは三人!一人だけ食べられない人が出てきます!」

上条「なぁ、浜面?お前だったらどうする……?大人しく空気を読んで引っ込むのかぁ?それとも戦うのか?さぁ、どっちだ!?」

浜面「そ、それで?」

上条「くっくっくっく……!昔々ある所におじいさんとおばあさんが住んでいて桃を拾って桃太郎が生まれました!桃太郎は大きくなって鬼退治に行くと言いだしたので、二人はきびだんごをくれたんだ!」

上条「桃太郎が鬼ヶ島に向う途中、サル・イヌ・キジの三匹が仲間になりたそうにこっちを見ている!」

上条「だがしかしきびだんごの数はたった二つ!さぁ、お前だったらどうする!?」

浜面「と、ということは?」

上条「もうねぇよ俺の引き出し。これ以上低レベルにしようたって分数の概念から始めるぐらいしか」

絹旗「すいません上条さん。この子、超アタマ弱いんですよ」

浜面「き、キジは弱そうだから戦力外通知……?」

上条「――そう!つまり誰がキジになるかを争っていると言える!……そうか?これであってるか?」

絹旗「超限られた数のピザを誰が食べるかって話なので、まぁ外れてはいないですよね。大分スケール感に欠けてはいますが」

上条「と、いう訳でこれ以上は拳で語ろうぜ!俺を倒せば賞金ゲット、倒せなければ彼女が――分かるな?」

浜面「滝壺を!滝壺を返せ!」

絹旗「いえ、そういうシステムではないです。てゆうか私が 『アイテム』の仲間に超危害を加える訳がないので」

浜面「あれ俺……?『アイテム』じゃ……?」

上条「なぁ、浜面?父さんは俺にこう言ったんだ――」

上条「『――愛するよりも愛されたい、分からせるよりも分からされたい』ってな……ッ!!!」

浜面「何か深そうなことに聞こえなくもねぇけど、それただの自分の性癖暴露してるだけじゃねぇか」

絹旗「そしてこのシーンでドヤ顔を交えて超披露した意味も不明です。浜面を励まそうと?」

上条「いいからかかって来い!なんだかんだで色々あったが、借りも貸しも全部チャラにしてやっから!」

浜面「やったるわ!クラァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!」

上条「これは――お前に出番を取られた主人公の分!」 ベシッ

浜面「あばっ!?」

上条「そしてこれも――お前が主人公になったせいで出番が少なくなった主人公の分っ!」 ゲシッ

浜面「あみばっ!?」

上条「これが前からやってた主人公の分!そしてこれは人気ゼロの頃から地道にやってた主人公の分!」 ゲシゲシッ

浜面「へぶへぶっ!?」

上条「そしてこれは――お姉さん大好きなのに基本ロ×かタメ系ヒロインしか来ない主人公の分だ……ッ!!!」 ドーンッ

浜面「それ……微妙に一方通行もdisって……がくっ」

絹旗「どう見ても醜い私怨でしたね。いやー超良い物を見ました」

上条「チンピラから神様までケンカをやりまくった結果がこれだよ……!一身上の都合で!」

絹旗「おぉはまづらよちょうなさけない。あなたはとししたのがくせいにすらかてないんですか?」

浜面「社会的なステータスで大将を判断すんなや!こう見えても中身は一方通行以上のバケモノなんだよ!?」

上条「全然違うわコノヤロー。外も中もごくごく普通の高校生男子だわ」

絹旗「その普通の人間が、あっちこっちに巻き込まれて存在してる時点で超異常なんですが」

浜面「そしてそれ知ってて動員してんだから確信犯だろこのアマ」

浜面「つーかだ……何年か前の話なんだけど、スキルアウトで話題になってたんだよ」

上条「何がだよ」

浜面「俺らより下の世代でめっちゃケンカ強くてキレやすい『カミジョー』って無能力者がいっから、勧誘しようぜって話が……?」

上条「いや、俺じゃないよ?だって俺そんな事やった記憶もないし?多分俺の事じゃないと思うよ?」

絹旗「超詭弁の臭いがしますよね。あ、これファイトマネーです。980円」

浜面「最低賃金だろ!?そんな端金でボコられてたら割に合わねぇよ!」

上条「――なぁ、浜面?お前とは何回かケンカしてっけどぶっちゃけ結構いい勝負になった時はあった。でも!今日は一方的に負けた!その理由が分かるのか!?」

浜面「な、なんでだよ?」

上条「『守るモノ』だっ!俺には980円で仕送りまでの一週間をやりくりしなければならない!」

上条「でもお前はそうじゃないだろ!彼女に甘えて彼女にタカってハングリーさを無くしちまったんだ!だから負けるのは必然だったんだ!」

浜面「よ、要は?」

上条「もうヤダよ。折角人がボケてんのにボケの説明求められるってただの苦行よ?」

絹旗「すいません。浜面には後でよく(※拳で)超言い聞かせておきますので、今日の所はお引き取りを……」

上条「べ、別に浜面のために来たんじゃないんだからねっ!?」

浜面「事実だろ。980円のためにボコりに来やがって!」

絹旗「しかし浜面の戦闘能力も超大したことないですね。幼女に負け一般人に負け、果たしてこれ以上の相手に勝てるのかと」

浜面「チョイスをもっと穏便なのにしてください!あとレートがどう考えても低すぎますよ!何回戦ったら返せるんだ!」

絹旗「ここで超チャンス・ターイム。次の対戦相手を倒せれば返済額が半分になります」

浜面「いいよ別に!どうせぜったに勝てない相手とか呼ばれてんでしょうから!」

絹旗「まぁまぁ落ち着けよ浜面。どうせ呼んでんですから、なっ?」

浜面「タメ口……まぁいいわ!かかって来いよバカヤロー!俺の本気を出せる相手を用意して見やがれ!」

絹旗「ではどうぞー。超ボーナスステージの方ー」

フレンダ「あ、あれ……?あたしどうしてここにいるって訳……?」

浜面「世界観は守らね?だって俺がここにいるって事と滝壺とハッピーエンド結んでるって事は、なっ!?当然通るべきルート通って来てんだから、なあぁっ!?」

絹旗「いえいえ、これはRPGの闘技場システム超あるあるのようなものでして。前作の主人公や仲間が出てきたりする的な?」

浜面「現実なんだわ。俺たちの住んでいる世界は紛れもなくな!」

絹旗「と、いう訳でフレンダ・シャドウさんの意気込みを超どうぞ?」

フレンダ「えっと、よく分からない訳だけど浜面ぶっ飛ばせばお金もらえる訳よね?よっしゃ臨時ボーナスゲットって訳!」

浜面「絶対言うわ。あの後先考えないアホだったら絶対に」

浜面「つーかマジでいいの?武器なし能力なしステゴロオンリーだけだったら、俺結構やる方だぜ?」

絹旗「幼女と一般人の超負けておきながらその自信はどこから……」

浜面「幼女じゃねぇしカブトムシだしぃ!つーか虫かどうかも怪しいだろアレ!?どこの世界に喋ってサイズ変わる節足動物がいるんだよ!?」

絹旗「しかしだからといってフレンダも超侮れないですよ?ピーキーな戦い方では上位能力者も食っていましたし、実力はホンモノかと」

浜面「確かに……だが実は思ってたことがある!『アイテム』の使いっ走り時代、『麦野は論外、絹旗も頭オカシイ、滝壺はノーコメント、でもフレンダだったら勝てね?』ってちょっと思ってたわ!」

フレンダ「――へー?浜面如きが言うようになった訳。なーんか勘違いしちゃった訳かー、あー残念な訳ー」

浜面「へっ、それは違うぜフレンダ!俺にはもう魂を重力の渦に囚われた老人とは違うって事だぜ!」

絹旗「あー、通訳の方?」

上条「『だって俺はもう童×じゃないんだもんね!』」

浜面「大将は帰れや出番終わったんだから。あぁまぁ通訳としてはこれ以上ないぐらい正しくもあるっちゃあるけど!」

フレンダ「言ってることはほぼ童×ぽい訳なんだけど……まぁいいわかかってくる訳!コモンとベリーレアの格差を見せつけてあげる訳だし!」

浜面「コモン(多分)の底力、見せてやるぜ!だあらっしゃあ!」

絹旗「おーっと浜面、ゴング前に超ダッシュで襲い掛かりましたね。これはどう見ますか解説の上条さん?」

上条「そうですね、浜面選手は体格差と体力差で勝っているため、つかんじまえばこっちのもんだとか考えてるんじゃないでしょうか」

絹旗「まぁパッと見はそうですよねけど。能力者がそうではあるかは別にして」

上条「しかし戦術としては悪くないですよ!唯一の問題はラッキースケ○を引き起こしやすい点ですが、元童×なので恐怖心はないようです!」

絹旗「全く共感がない解説超ありがとうございます。ですがここでフレンダ選手に動きがありました」

フレンダ「タックルを捌いて頭に小パンチ」 ベシッ

浜面「おふっ!?」

上条「そりゃ読まれてますよね。フレンダ選手は華奢ですし、見た目がアレなのでアホがアホみたいに突っ込むことに慣れているようでした」

絹旗「ですよねぇ。私も超ありますし」

上条「ただ実際の実戦だと『こんな鉄火場に見た目通りの女子供がいるはずねーだろ』ですので、普通は警戒するんですがね。まぁ、浜面だし」

絹旗「浜面ですしね」

フレンダ「で、前傾姿勢になってからのー、上背を引っ張り上げようと真上に引く訳で」 グイッ

浜面「な、なめんなっ!?」

上条「おっといけません浜面選手!それは罠です!」

絹旗「罠なんですか?見た目ですと超耐えたようですが?」

上条「ここまでの流れで浜面選手はこう考えています――『こっちの攻撃は当らず、逆にクリーンヒットは何発ももらってる。しかしダメージ皆無』と」

絹旗「事実超その通りですね。まぁフレンダが軽くしか入れてないだけでしょうが」

上条「ですね。作戦にまんまとハマってる訳ですが、『あぁならこのまま力押しでいいな!』と。それ自体が罠なんですが」

絹旗「ほう、つまりどういう?」

上条「これは合気とか古武道で使われるテクニックで……あぁまぁ見た方が早いのでぶっちゃけますと、今浜面選手はフレンダ選手から上へ引っ張られたので、下へ力を入れましたよね?」

絹旗「まぁ相手へ対して反射的に超抵抗しますよね。力で勝っているのであれば超余計に」

上条「すると力の流れを突然変えられると――」

フレンダ「って感じで、反射的に下へ下へと力へ入っちゃう訳だから。軽く押せば倒れる訳で」 バタッ

浜面「おう……?」

絹旗「おー、超簡単にテイクダウンしましたね。しかも殆ど力を入れずに」

上条「完全に無防備のまま背中を晒した状態になっています。つーかもう終わりですね」

フレンダ「相手がうつぶせに倒れたとこを後ろからチョークスリーパーで絞める訳ですよっと」 ギリギリギリッ

浜面「ギブっ!?ギブアップですフレンダさんっ!?」

絹旗「すいません超通訳の方、今のはなんと?」

上条「『未成熟なおっぱ×が背中に当って超幸せですので止めてくれるなよ!絶対に止めるなよ!絶対だからな!』ですかね」

浜面「俺そんなに長尺喋ってねぇわ!?てかダチョ○式だったら止めんじゃねぇよって意味にな、ん、だ……ろ――」 パタッ

絹旗「よし行け超トドメですよ!絞め殺せ!」

上条「結構ナメ腐った事言ってましたからね。能力なしでもケンカ強い連中なんて腐るほどいるわっちゅー話です」

……

浜面「――ハッ!?ここはどこ!?私は誰!?」

絹旗「30年ぐらい前のドラマデフォで超あるある記憶喪失ですね。『起きた瞬間に記憶がないのを記憶している』って怪現象()ですが」
(※なんか流行ってた)

浜面「あのド金髪!遠慮も何もなくオトしやがって!」

絹旗「フレンダは対人、特に対能力者戦闘の超スペシャリストですよ?裏表のない性格で誤解されがちですが、素手で人をどうにかした数で言えば私や麦野よりも多いです」

浜面「そっか――って待てやコラ。一瞬納得しそうになったけど、お前と麦野が素手でどうって話がまずおかしい!」

絹旗「あくまでも私と麦野に限っては、ですが。我々にとって能力はメインウェポンなんですよね。超強い武器を振り回して敵を殲滅する。それが理想です」

絹旗「しかしながら同時に、メインウェポンが弾切れor無力化された場合のサブウェポンも用意するのが超筋です。またサブを伸ばせばメインも生きますしね」

浜面「えっと……分かったぜ!そういうことだったんだな!」

絹旗「大声出せば誤魔化されるっていうものでもないんですが。あと滝壺さんの将来が超不安――あ、今のウチに潰すのも手ですかね?」

浜面「やだエッチ!?どこ見てんのよ男子ぃ!?」

絹旗「ねぇ浜面知ってますか?――わざわざ銀河を横断する鉄道に乗らなくとも、機械の体を超ゲットできるんですよ?」

浜面「鉄○はネジ要員だったのに俺は可能なの!?あとそれどっかのプログラムが勝手にやってんじゃねぇだろうな!?」

絹旗「機械ボディになってしまえば浜面も超永遠の住人に。てかマシで気をつけないといつの間にサイコガ○とか移植されてそうですよね」

浜面「超格好いい……!全身機械はノーサンキューだけど片手が武器に変身するのって超やってみたい!」

絹旗「あのクソ機械を相手によくもまぁそんな冗談が言えると感心しますけど。ともあれ気絶からは回復したようで何よりです」

浜面「あのアマ躊躇鳴くやりやがって……!」

絹旗「超いい笑顔でしたよ。あとで写メ送りますね」

浜面「それやめねぇか?アリとナシとの境界がフワッとしてんだわ。フワッと」

絹旗「なんやかんやでやってきたファイトクラブも浜面は全敗。超いい加減にしとけと観客の皆さんはツッコんでいるでしょうが」

浜面「『ハマー可哀想!ムチャ振りばっかりで!』って思ってくれてるよ!みんな優しいから!」

絹旗「結局『浜面の戦闘力は皆無』という超結論になってしまいましたね。ほぼほぼ予想通りではありますが」

浜面「まだやれる!俺にはジャイアンとキリングする能力が残ってるからまだ戦える!」

絹旗「微妙にインタネーションが違いますが……まぁそこまで言うのであれば、ラスト行ってみます?超難易度ですよ?」

浜面「ここまで来たら挑戦するしかないだろ!男の生き様見せてやるぜ!」

絹旗「超いい事言いましたね。ではラストの方ー、やるそうですよー?」

麦野「……やっと――決着をつける日が来たようね、はーまづらぁ」

浜面「あ、棄権しまーす!膝に受けた矢が痛むんでボク!」

絹旗「それが許されるような相手じゃないって超分かってますよね?」

浜面「分かりたくはなかったがな!長い付き合いですよ下っ端の頃からね!」

麦野「あなたを殺して――私は生きるわ!」

浜面「チクショー!こうなったらせめてパンチするフリをしてチ×揉んでやるぜ!」

麦野「い、言ってくれればいつもでも……!

浜面「やめろやその反応!?満更でもねぇのってどこ需要あんだよ!?」

絹旗「まぁ結局、『浜面の強さ=ほぼパンピー』って事でしょうかね。色々補正が入ればその限りではないですが、振れ幅が広いので」

浜面「俺の戦いはこれからだ……ッ!!!」


-終-

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