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Clock(trial)

フラグクラッシャー条2022 〜旗は星見に折られた〜

 
――とある法廷

レッサー「――ただいまより審理を開廷します。被告人はチ××切断の刑に処する……ッ!」

上条「マッハか。俺まだ中央のお誕生席にすら入ってねぇんだけど」

鳴護「そして先週のお題がセンシティブすぎる内容だったのに、全く何も感じてないのってどうなのかな?メンタル強すぎじゃない?」

レッサー「所詮は他人事ですが何か?」

上条「おかしいかどうかで言えばずっとおかしいんだよ。ドーバー海峡の手前100kmと以北が海だったら、世界史がもっと緩やかになったとかな」

レッサー「くっくっくっく……!我が国の歴史は大概ですけど、まず間違いなく我々がやらかさなくてもポルトガルかオランダ辺りがそのポジションになったと思われ……!」

鳴護「第二第三のイギリスがあらわれるんだよね。ドラえも○の『独裁者スイッ○』で見た」

レッサー「――アンデルセンは青年時代には幾度となく迷走と挫折をくり返し、その後童話作家として大成しました」

レッサー「結果彼は王室から貴族、豪商のパーティへと招かれ、贅の限りを尽くしたもてなしをされたのですが、彼はこう日記に記しています」

レッサー「『どんな豪華で華麗なパーティよりも、家族で囲んだ貧しいクリスマスの方が楽しかった』、と」
(※的な事を言っています)

鳴護「へー、素敵なお話だね」

レッサー「どれだけ大成してもコミュ障は持て余すよね、って身をもった教訓のお話ですな」

鳴護「あれ?イギリスの人って心のないのかな?」

上条「『金あるのに結婚できないのは相当ヤヴァイ癖(へき)』って思っちまった俺はどうしたら……!」

鳴護「慣れてるからね、レッサーちゃんの悪い影響で」

レッサー「その意気や良ぉし!今日から名誉イギリス人を名乗るがいいでしょう!」

上条「普通に頭オカシイと思われるわ」

レッサー「――判決!法廷侮辱罪により被告は留置所で屈強な汚っさんに穢される刑に処します!」

上条「日本の刑務所はそんなイリーガルな場所じゃない。無期懲役囚人がそこそこの頻度で自殺するような国とは違うわ」
(※ロシア。収監中によく事故が起きる)

鳴護「そしてあれな言い方なんだけど、美琴ちゃん以外に需要はないかな。当麻君に深い恨みを持つ人たちが居るんだったら別だけど」

レッサー「あー、何かもう面倒だから罪を認めて結審しません?コンプラ違反とかそういうんでチャチャッと」
(※今週もPCがぶっ壊れているため、→ネットカフェ行く→一時間で書く→その場で更新、という強行軍でお届けしています)

上条「せめて罪状を教えなさいよ。いつもの面白ヘンタイ24時じゃねぇだろうなこれ」

鳴護「あ、今回はあたしが訴えました」

上条「なんて事を!?せめて事前に相談してくれれば喜んでなぁなぁで済ませたのに!」

鳴護「そういうトコかな。その態度がね、えっとまぁ今日の場合はご都合主義的に強いられている感じはするけど」

上条「裁判官!俺は娯楽で裁かれるっていうんですかっ!?」

レッサー「いやぁ私もですね?上条さんとは知らない仲でもないですし、できれば示談へ持っていきたかったんですが」

レッサー「ですが事前に頂いた資料を読む限りではTS転生かケモ転生ぐらいの重いペナルティが必要かなぁと」

上条「重いかそれ?場合によってはご褒美じゃね?」

レッサー「国や地域に寄ります。『動物は人のために神が作った』って宗教はそこそこ多いですから」

上条「フィクション見るとそこまで厳しくは……」

レッサー「こっちはこっちはヤポンとは別の意味でのオオカミ男しかいねーですからねぇ。掘り下げると危険っちゃ危険です」
(※例・『牡蠣の子を散歩に誘う』)

上条「お前らの闇の話はいいんだよ!?そんなことよりもまずは罪状を教えろよ!この真っ当な生き方をして来た俺に疚しい所なんて……まぁ、そんなにはないんだからねっ!?」

鳴護「最後が疑問系かつツンデレ風」

レッサー「ご自覚がない訳ではない感じですな。人間誰しも100%善か悪って話ではないですし」

レッサー「えー、今回上条さん召喚された理由は――”ドッキリがドッキリにならなかった案件”です!」

上条「……ドッキリ?俺が?仕掛けられた覚えすらないんだけど?」

レッサー「不成立ですからね。【!ドッキリ大成功!】のプラカード持ってスタンバッてた私の出番を返してくださいよ」

上条「知らねぇよ。せめて仕掛けられた直後に言ってくれよ、撮り直して父さん譲りのナイスリアクション見せっからさ」

鳴護「それは逆に見てみたいよね。空前絶後の雑な演技になるんだろうけど」

上条「『な、なんじゃこりゃあ!?』」

鳴護「サメ映画に出るアクターの演技だね。死にかけてんのに叫ぶ叫ぶ」

レッサー「それで一本撮りたいぐらいですが。ともあれ、先週『アリサさんがマジギレしそうな企画』でネタにしたのは振りで、実は上条さんにドッキリを仕掛けていたんですよっ!」

上条「だから憶えが――あ!ごめんごめん、アレか!確かにあったわおかしなこと!」

鳴護「あぁ当麻君の違和感さんがお仕事してたんだね。あれをスルーされてたら流石にあたしの矜持が……」

上条「アレだろ?この間俺が家帰ったら、朝とは微妙に家具の位置がズレてた話だろ?」

鳴護「うんそれ別件。当麻君はともかくインデックスちゃんもいるし、帰ったらよく調べておいてね?」

レッサー「私のピンク色の脳細胞は『ついにオレンジがやっちゃったな』と言っていますな。ストーカーとして一線を越えたとしか」

上条「――インデックスさんが危ない!?弱みを握られてゴリゴリのハーレムに……!?」

鳴護「ネタだと思うけど、それ絶対に美琴ちゃんの前で言っちゃダメだからね?」

レッサー「すいません。あの、誤字だとは思うんですが……ゴリゴリではなくビリビリの間違いじゃ……?」

上条「それ以外だったら心当たりはないわー。これっぽっちもないわー」

レッサー「上条さんに期待した我々がアフォでした。えーっとですね、この間アリサさんつーかARISAさんの地方巡業についてったじゃないですか?」

上条「地方ではない。遠くの学区まで泊まりがけで行ったは行ったが」

鳴護「あれ実はドッキリだったんだよね」

上条「普通に学園祭で歌ってたのに!?」

レッサー「その前段階で人間性テストですな。ちょっとした旅館泊まりましたでしょ?」

上条「あー……あったなぁ。でも別におかしなことは」

鳴護「それがまずおかしいから今日の企画になってる訳で。まぁブイがあるんで見て貰えば分かると思うよ」



――動画 

上条『へー、ここが旅館か−。随分お高そうなとこだけど大丈夫か?事務所から怒られたりしない?』

鳴護『うん、問題ないって。えぇっと向こうの運営の方が用意してくれた、って言ってた、かな?』

上条『フワッとした内容でいいのか?いざとなったらマネージャーさんに頼んで送金してもらえばいいか』

鳴護『う、うんっそうだね!お金は大事だよね!』

上条『どうしたんすかアリサさん?いつもにまして小動物感が増してますけど?』

鳴護『あぁいや別に何でもないよ!人を疑うのは良くないことだと思うな!』

上条『そねそうか?なら気にしないけど……あ、すいません。予約した者ですが』

フロントマン(※レッサー変装)『お待ちしておりましたセクウェンツィア様』

鳴護『社名じゃなくて個人名で予約!?コテコテの日本人なのにキツいな!?』

上条『やりやがったなあのアマ!てゆうかシャットアウラって苗字っぽいのにな!』

フロントマン『シャッ……ぷっ!……中二(笑)……!』

上条『失礼だろ。あんま外国人には見えないが、ちゃんとした実名なんだからな』

鳴護『あとどれだけ病んでいても純日本人がそのキラキラネームで予約しないと思うよ。だって「ご本人様確認のため身分証お願いします」で瞬殺されるからね』

フロントマン『それでは本日一名様ご宿泊とのことですが、そちらはお連れ様ですか?』

上条『え、俺の予約は!?細かすぎる嫌がらせぶっ込んで来やがったな!?』

鳴護『こ、今回のはきっとただの手違いだと思うな!や、ヤッパリとを疑うのはダメだよ!』

上条『何かアリサが飛ばしてんだが……ここにシングルってありませんか?』

フロントマン『大変申し訳ございませんセクウェンツィア様。当館は現在修繕工事をしておりまして空きが全くない状況で御座いますセクウェンツィア様』

上条『名前イジりに来てんだろ?なぁ違うか?あ?』

鳴護『他のホテルはないんですか?』

フロントマン『そちらも厳しいかと。旅行シーズンに一息ついたので、他の館も似たようなものかと』

フロントマン『なのでセクウェンツィア様もお部屋も元々はお二人部屋だったのでして。ご希望であれば同部屋なら何とか……』

鳴護『だ、だってさ!?い、一緒に泊まろうよ!』

上条『――ここの庭に倉庫とかってある?使われてない簡易トイレとかでもいいんだけど』

鳴護『逆境に強すぎるかな。もっとこう自分を甘やかしてあげて』

上条『なんだったら瑕疵があった部屋でも構わないぜ!泊まるついでに部屋中タッチして除霊しとくからお安くお願いします!』

鳴護『当麻君当麻君、もっとこう、うん。なんていうかエ×根性を少しは出して欲しい』

フロントマン『転生組ってそんな感じですよね。そこまではっちゃけんのかよと』

上条『――いいか、アリサ?アイドルってのはこう純さが求められるんだ、分かるよな?』

鳴護『違うよ?歌唱とか演技とかだよ?』

フロントマン『建前はそうですね。建前はですが』

上条『サンシャイン上条は今が大切なときなんだ!アイドルでいるためにもスキャンダルは許されないんだ……ッ!!!』

鳴護『違う、そうじゃない。そして何があったとしても当麻君は無敵の人だよ』

フロントマン『いいから行きなさいよお前ら。他のお客様のご迷惑になっから』

鳴護・上条『……はい』



――動画

鳴護『わー、いいお部屋だねー。昔の文豪が泊まってたようなワビサビがあるようなないような?』

鳴護『えっと……じゃあどうしよっか?温泉でも――』

上条『……』 ガシャッ、キュッキュッキュッ

鳴護『……って聞いてないよね?てか何やってんの当麻君、ベランダへ荷物持ち込んで。あと大量のペットボトルの容器は一体……』

上条『――安心してくれアリサ!俺のキャンプ地はベランダで大丈夫だから!』

鳴護『………………はい?』

上条『俺一人横になるだけのスペースも確保出来るから家よりも広い!流石は老舗の旅館だ!』

上条『鍵をかければ絶対にはいって来れないからな!これで何の問題もなく泊まれるぜ!』

鳴護『あぁうん……そう、なんだ…… 」

上条『じゃあメシ食ったら朝六時半ぐらいまで解散な!お連れ様でした!』

鳴護『アッハイ』



――法廷

上条「俺が何をしたっていうんだよ!?アリサに指一本触れてないしラッキースケベが起きないように細心の注意を払ったっていうのに!?」

鳴護「いや、あのね?論点はそこじゃなくてね?何をしたっていうか、何もしなかったっていうか」

レッサー「むしろしなかったから呼ばれてんですよコノヤロー?私の出番を返して下さい!」

上条「てか何がしたかったんだよお前は」

レッサー「健全な男女二人が一つ屋根の下で何も起きない訳がなく!エ×い雰囲気になったら私がプラカード持って【!ドッキリ大性交!】って乱入するに決まってるでしょーが!?」

鳴護「レッサーちゃん、字。字がコンプラ違反してる」

レッサー「まぁ、ケースバイケースで録画に徹する可能性も無きにしも非ずですけどね!」

上条「お前もう本当に誰の味方か分からないよな。人類の敵になってブギーポッ○さんにマイジンされちまえよ」

鳴護「あとお友達のを見るのはただの拷問だと思うよ」

上条「てか俺悪くねぇよ!紳士だったろうが!そこら辺の『じゃあ野宿しろよ』って総ツッコミが入るラブコメよりも遙かに良心的かつ紳士的な対応だったろうが!」

鳴護「って言ってるんだけど、実際の所どうだったのかな?」

レッサー「私も数時間おきに確認していたんですが、ベランダで一晩中星を見上げる上条さんは少し楽しそうでした}

上条「『あの瞬いている星の光は何万年も前の光なんだな』ってロマンチックだったぜ!」

鳴護「ロマンの無駄遣いしてる」

レッサー「真夜中に『それじゃやっぱり……』って展開を期待してたんですが、このヘタレキチンボーイはずっとベランダでステイしてました」

鳴護「安心だけど安心はできないよね」

上条「上条家を甘く見ないで頂きたい!俺には父さんから教わった危険回避マニュアルがある!」

レッサー「親子揃ってカルマを背負ってますからね。ハゲはなんと?」

上条「父さんは俺へこう言った――『追い詰められたときにはこの言葉を思い出せ――”一回やって落ち着いてから考えよう”』ってな……ッ!!!」

鳴護「遅いよね?大体それって後から悔いると書いて後悔するパターンだよね?」

レッサー「問題を抱えておきながら更にベットする炎上商法ですな。嫌いじゃないですよその刹那的生き方は」

上条「裁判官に言いたい!俺はアリサを友達と思っている!」

レッサー「ほう?」

上条「まぁ多分アリサもそう思ってくれてるし信頼もしてくれてるはずだ!だから俺はその信頼を裏切るつもりはない!」

上条「友達には手を出さない!それは絶対に!なんていっても友達なんだからなッ!」

レッサー「被告人そのぐらいで死体蹴りはやめてください。アリサさんの目のハイライトが消えかかってますんで」

鳴護「いつのまにかあたしもインデックスちゃんと同じ枠に……!」

レッサー「善良なバカも考えものですよね――さて!お時間もないのでここら辺で判決を!被告人は静聴!」

上条「大体全てが雑なんだよ」

レッサー「判決――『御坂美琴さんに今回の一件を口頭で説明してくる』の刑……ッ!!!」

鳴護「間接的な殺人かな?」

上条「アフロになるだけだよ。来週には戻ってっと思うけど」


-終-

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