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Clock(trial)

鳴護「『――ARIさんぽ!公開収録はっじっまっるよー!』」

 
――オービット・ポータル芸能事務所

鳴護「――おはようございまーす。ARISA入りましたー」

絹旗「あ、超お疲れさまです。お呼びした時間よりも40分早いのは流石に早すぎないでしょうか?」

鳴護「……」

絹旗「30分前集合が基本とは言いますが、それにしたって超常識的なところも考えますと」

鳴護「へ、部屋間違えました!帰りますスイマセンスイマセンっ!」

絹旗「まぁまぁ超お待ちくださいな。折角いらしたんですから旧交を深めましょうか」 ガシッ

鳴護「『臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前!』」

絹旗「『孔雀○』で使うヤツですね。超残念ですが、モノノケではないので私には効きません」

鳴護「こ、こんなにときにはレッサーちゃんから教わった上四方固めを……!」

絹旗「多分悪手だと思います。暴漢にかければテンション上がりますし、私にかけると怒りで超必ゲージが跳ね上がります」

鳴護「『――後ろから、ひたひた、ひたひたってついてくるんです。だから私は怖くなってこう言ってやったんですよ――』」

鳴護「『”フランス人って極東の島国でコソコソヘイトクライムをする陰湿な国なんですね”って……!』」
(※バルセロナ所属のフランス代表ウスマン・デンベレ)

絹旗「ARISAさんすっかり朱に交わってしまわれたようで」

鳴護「え、あれ?レッサーちゃんからこうすればいいよって教わったのをそのまましたのに……!?」

絹旗「騙す方も素直すぎて騙しがいがなかったと思います。まぁいいから超落ち着いて座ってくださいな」

鳴護「あれ、どなたでしたっけ?多分始めてお会いする方だと」

絹旗「私の堪忍袋の長さを知りたいですか?意外と長いんですよ、超こう見えてもチームの中では穏健派でしてね」

鳴護「あ、思い出したよ!最愛ちゃんだね!いい名前だからド忘れちゃったみたいで!」

絹旗「記憶の復旧ができて超何よりです。古い家電式解決方法を試そうか迷っていましたが、実行しなくて何よりです」 シュッシュッ

鳴護「殴ろうとしてた?それ暗殺者が手刀で殺害予告するポーズだよね?叩くって穏便な方向ですらなく?」

鳴護「……て、いいますか最愛ちゃん?どうしてまた辺実は当事務所にまで?何かこちらが不始末でも……?」

絹旗「何故ここまで怖れられているのか超不思議でなりません。何かしましたっけ?」

鳴護「やったよぉ!?去年の今頃あたしと当麻君をサメ映画マラソンで散々苦しめたのは誰だったかなぁ!?」

絹旗「超あえて言えば――業界、ですかね?」
(※映画の内容は一切盛っていません)

鳴護「いや知ってるよ!今もこっくりさんマラソンしようとしてるけど、ダメな映画ばかりで資料無くて困ってるって言ってたよね!?」

絹旗「はい。こっくりさんシリーズを調べてはいるんですけど、基本タイトル名が『こっくりさん』だけなんですね。なので複数の映画が超カブってレビューされていたり、意外と手がかかります」

鳴護「誰も興味ないんだと思うな?有名な作品だったら、見た人が『ここ違いません?』ってツッコミ入るけど、裾野が狭いから情報が収束されてないんだよ?」

絹旗「まぁ今日はその件ではありません。私も超お呼ばれした方です――が、そちらをご覧ください」

鳴護「事務所の端っこに……あ、ゲコ太君の皮。っていうか着ぐるみ」

絹旗「本来であればそれ着て超スタンバイし、『超長いんですよ!』と逆ギレする予定だったのにこの始末。結果オーライですありがとうございました」

鳴護「結構な無茶振りされてるね!?なんか事務所がワガママ言ってゴメンね!?」

絹旗「パターンとしてはカメラマン登場の代わりに私が、という方で。『なんで!?』なので、まぁオイシイボケを一つ潰された形になります」

鳴護「だからなんで?最愛ちゃんもギャグに貪欲だよね?」

マネージャー「えーと失礼します。お疲れさまですARISAさん、お早いお付きで」

鳴護「なんかすいません……ゲコ太君の着ぐるみまで用意して貰ったのに」

マネージャー「いえいえ、これは後でARI――いえなんでも」

鳴護「あたしですか?次の犠牲者はあたしなんですよね?あたし以外にいませんもんねその名前?」

絹旗「ARIプロジェク○かもしれませんよ?」

鳴護「超パイセンですからイジるのやめてください。そして多分あたしがどれだけ頑張ってもあの立ち位置にはたどり着けません」

絹旗「頑張って頑張ってベイビーメタ○さん?」

鳴護「あの方たちも特殊な立ち位置っていうか。うっせぇ○さんのルート?」

絹旗「話は超変りますけど、歌が上手くて外見が良く、かつ歌売るぐらいに自己顕示欲があったら普通にデビューしますよね?」

鳴護「待ってください監督!関係無いと言いつつもスッゴい大勢の人から恨みを集めそうな場所にハーケン打ち込んでますよ!?」

マネージャー「まぁまぁ。人それぞれですし、奥ゆかしい方も当然いらっしゃいますから」

鳴護「ですよ!」

絹旗「更に話は変りますが、あれジャック耳○さんのパクリじゃないですか?ヒロア○ファンの一人としては初見『あぁ貧乳なのに頑張ってるなぁ』と」

鳴護「どうして監督は触るもの全てを傷つけるんですか?ファンと言いつつ刺してますよね?」

鳴護「て、いいますかマネージャーさん。こちらに最愛ちゃんとあたしを呼んだのはどういうヨゴレ仕事が……?」

マネージャー「誤解も甚だしいですが、まぁARISAさんをお呼びしたのは新番組のプレ企画のお仕事です」

鳴護「あ、いいじゃないですか!歌のお仕事ですよね?」

マネージャー「あー……まぁ広義で言えば歌のお仕事と言えなくもないかもしれません。エンタメという意味での方向性は一緒ですね、えぇそりゃあもう」

鳴護「これ知ってる!大人が誤魔化すときに言うやつだよ!」

絹旗「『Yes・No』で答えられる質問に超答えないのは、まぁそういうことですよね」

マネージャー「監督まで人聞きが悪いです。ARISAさんに来たお仕事はですね、こうフレキシブルかつソリッドな判断力が求め」

鳴護「番組名は?」

マネージャー「『ARIさんぽ』です」

鳴護「音楽要素はどこに!?大体タイトルで街プラする系のユルいのだって分かりましたけども!?」

絹旗「できればもっと超溜めて引っ張った方が良かったですね。あまりにツッコミが早すぎても見ている方は退屈しますから」

鳴護「最愛ちゃんはあたしをどんな目で見てるの?もしかして赤外線とか見えるの?歌手だからね?本業は?」

鳴護「あの……前々から薄々思ってはいたんですけど、事務所はあたしに歌のお仕事させたくないんですか?」

マネージャー「今の時代、歌だけで、というのはこうかなり難しいと言いますか。ARISAさんが実力不足という訳ではなく、余所様の子も大抵レベルが高いじゃないですか?」

鳴護「そうですけど。今ちょっと話した子もお上手ですよね」

マネージャー「なので事務所側と致しましても、専業だけではなくARISAとしての可能性を模索しているというのが現状でして」

鳴護「そもそも路線を間違っていません?最近あたし『バラエティも出る歌手』じゃなく『歌も上手いアイドル』扱いなんですよ?」

マネージャー「えぇまぁですので、お呼びしたのが絹旗さんです」

絹旗「超どうもです」

鳴護「えっと、遠回しな心中ですか?あたしの歌手人生を道連れに?」

絹旗「人を豆炭扱いするのは超よくないですね。ホムセンで買おうとすると『え?』みたいに商品と顔を二度見されます」

マネージャー「準レギュラーの方と同じでエッラい風評被害ですよね」

鳴護「いや流さないで待ってくださいよ!?だからなんで絹旗監督に拘るんですか!?言っちゃなんですけどダメな映画を愛するダメな監督ですよこの子!?」

絹旗「ふっ、映画監督に資格なんて超いらないんですよ?映画を愛するスピリット、そしてスポンサーにネゴシエイトする力さえあれば他には何もいらないのです」

鳴護「フワッとした理想論とドロッとした現実感がゴッチャになっています監督」

マネージャー「外がフワフワ中がドロドロ、現実の映画業界の縮図とも言えます」

鳴護「そんな嫌な業界にいるんですか我々は」

絹旗「――ARICEさん、こんな話をご存じですか?」

鳴護「ARISAです。不思議の国の方はALICEなんで普通にスペルミスしたっぽくなっています」

鳴護「そしてこの名前イジリが始まると『あぁ監督の仕事だな』って実感しますけど!」

絹旗「とある映画評論家兼コラムニストの方がいまして。まぁマイナーな映画から何からそこそこ見ているので、評論には超定評がある方です」

絹旗「しかしあるとき、『なら彼に映画の某かを任せてみれば、ダメ映画知ってんだし?』と。そう制作側が映画の超脚本書かせたら――」
(※進撃の巨○(※実写版))

絹旗「ものの見事に日本の駄作賞に超エントリー。まぁ畑違いの仕事なんざできる訳がないですよねチャンチャン、と」

鳴護「え、だからつまり?」

絹旗「ダメ映画をよく知る私が何かをクリエイトしたとしても、決して名作になろうと訳がない……!!!」

鳴護「あ、自覚あるんだ?そうだよね?どんなに熱心な野球ファンでも名監督や名プレイヤーにはなれっこないよね?」

鳴護「というか、えーとそもそもの話何なんですか?どうして監督が度々事務所に圧をかけているのかとか、謎の映画を趣味で撮ってる意味が分からないよ!」

マネージャー「それはまぁ、昔色々ありまして……」

鳴護「脅迫されているとか、そういう話じゃないですよね?」

絹旗「超冤罪&超心外です。大体ですねARISAさん、あなたはご自分の立ち位置をお分かりでない」

鳴護「立ち位置?アイドルっぽいタレントですけど?」

絹旗「ではなく……あぁでは少し超昔話をしましょう」

マネージャー「絹旗さん、あまりこう」

絹旗「知らない方が超どうかと思いますよ?ご心配なく、私が超オブラートに包んだ言い方で納得させますから」

鳴護「あの怖いんですけど……監督のオブラートは銃弾弾き返そうで」

絹旗「いえいえ怖いことではなく。えーとここ学園都市にも都市伝説みたいなのが超ありましてね」

鳴護「へー都市伝説ですか?涙子ちゃん好きそうですね」

絹旗「題して――『出会ってはいけないランキング』ってのが」

鳴護「いやもうタイトルだけで怖いな!?アレでしょ、聞いただけでその夜に来る系のでしょ!?」

絹旗「あ、超違います。都市伝説が基本出会っても大丈夫なのに対し、こっちのは本当に消える場合が多々あります」

鳴護「なにそれこわい」

絹旗「まぁあくまでも超噂として聞いてほしいのですけど。下位陣は有象無象ですが、上位陣には『最強の無能力者』だとか『ゲコ太の着ぐるみヒーロー』とか」

鳴護「一気に怖くなくなったね!でも信憑性は増したよ!あぁこれ実在するお話なんだなって!」

絹旗「で、まぁその中には本当にヤバイって個人だったり企業だったりがいまして――その一つ、某企業は超ブイブイ言わせてたんですよ」

鳴護「ヤンキー系ですか……?」

絹旗「に、ノリは近いかもしれませんね。その企業の保安課は多脚戦車、ぶっちゃけ攻殻機動○のタチコ○と戦闘員でカチコミかけてきます」

鳴護「戦争でもしてるのかな?」

絹旗「冗談ではなく超危険なんですよ?最新式の学園都市の技術を惜しみなく使うほど潤沢な資金力を持ち、かつ能力者ではない一人一人が訓練された軍人の集団」

絹旗「我々能力者とはいえども単純な物量には超厳しいですからねぇ。ただ超幸いなのは相手も”企業”ですから、こっちかに仕掛けない限りはまず出くわすこともなかった――」

絹旗「――ん、ですが。つい一年ぐらい前、『リーダー』と呼ばれる固体が彼らの中に発見されまして」

鳴護「『リーダー』、ですか?あれ、柴崎さんお姉ちゃんのことそう呼んでますよね?」

マネージャー「偶然ですよ、偶然」

絹旗「その『リーダー』とやらの顔かたちは超分からないのです。多脚戦車に乗ったままでしか存在確認されていませんからね」

鳴護「なのに分かったんですか?」

絹旗「急に、そう急に多脚戦車の一つがボンバーマ○みたいに発破能力を超発揮しだしたんです。、中の人が変ったかのように」

鳴護「あー………………」

絹旗「今までは離れたら銃撃、近づいたら轢かれるのが攻撃パターンたったため、中間距離から超適度に攻撃していたのですが……」

絹旗「謎の飛ぶ爆破能力により、中距離すら超まともに戦えなくなったそうです。まさにオールレンジ攻撃」

絹旗「能力的な相性も超ありますが、『暗部』の中でもまともな判断能力が残っている所は超避けていましたね」

絹旗「噂では上層部との繋がりもあったようですし、『あれ実は脳だけに改造された能力者じゃね?』ってのも」

絹旗「まぁ何が言いたいかと言えば――あなたの、お姉さんのことです」

鳴護「すいません監督!姉が以前ヤンチャしていたようで!」

絹旗「そしてこちらが『黒鴉部隊』の元リーダーにしてサブリーダー、かつ一介の少女にたった一年で戦闘技術を超仕込んだ方です」

マネージャー「こんにちは。元『黒鴉部隊』のクロウ7です」

鳴護「その節は散々追い回してくれましたね!」

絹旗「で、まぁ低強度のチンピラどもから悪魔よりも超怖れられていたのが、あなたの所属している会社でありまして。業界を少しでも知る人間は怖れて近づいてもきません」

マネージャー「オービット本社は倒産したので、今はしがないただの警備会社です」

絹旗「え?義体や多脚戦車のメンテと維持がただの警備会社で賄える訳ないじゃないですか。何か非合法なこと今でも超してますよね?」

マネージャー「……と、いうように監督には弱みを握られていまして……」

鳴護「事前に説明してほしかったですけどブラック極まりないですよね!?危ないって意味じゃなく反社まっしぐらじゃないですか!?」

絹旗「ちなみに超余談ですが、最新の噂……あぁでも聞かせない方がいいですかねー。ちょっと超ショッキングかも知れませんねー」

鳴護「聞かせようと勿体ぶってる強い意志を感じるよ……!」

絹旗「ではリクエストに超お答えしますと――『オービット・ポータルの処刑戦車、搭乗者は学園ご当地アイドルやってるってよ』、と」

鳴護「正体あたし!?なんで!?」

絹旗「足を洗った時期と、ARISAさんが同じ事務所から出た時期が一致しているので」

鳴護「あ!?状況証拠的に合ってるな!?」

マネージャー「まぁリーダーの夢が間接的に叶ったと言えなくもないかと」

鳴護「……しかしそんな物騒なランキングあったんですね。まんまと担がれているあたしもどうかと思いますが」

マネージャー「レディリー前会長も……まぁ悪い方ではありませんでしたよ。雇い主的にはですが」

絹旗「まぁそういう訳ですので超諦めてください。今更事務所を変えてもイメージは超付いて回りますんで」

鳴護「マネージャーさん、最愛ちゃんの弱点ってないんですか?昔戦ったりとかしてないんですか?」

マネージャー「蛇足ながら補足致しますと……その、『出会ってはいけないランキング』ではどういう集計方法か、順位がつけられていまして。年間一位とかそういう感じに」

鳴護「結構盛り上がってんですね」

マネージャー「ご紹介します。同ランキング二年連続一位に輝いたチームの絹旗最愛さんです」

絹旗「あ、超どうもです」

鳴護「まぁ予想通りだけど!期待は裏切らなかったけど!」

絹旗「いやぁそれほどでも。昔は超ブイブイ言わせてましたからね」

マネージャー「あぁいえ誤解なさらないでください。絹旗さんは”まだ”良心的な方で……逃げる敵を執拗に追いかけない、倒れた敵にトドメを刺さない、その日の気分で能力すら使わずに暴力を振るわない、というね」

マネージャー「こっちがどれだけ武装してようが紙よりも役に立たない装甲で、しかもどこへ逃げても100%絶対に追いかけてくる……!」

鳴護「住んでいる世界観が違う。あたしの住んでる場所は漫画タイムきら○で最愛ちゃん達は尖ってた頃のヤンジャ○だよね」

マネージャー「まぁそんな訳ですので諦めてください。下手に否定するとARISAさんが危険に」

絹旗「私がちょくちょくここへ顔出すのも噂に超拍車をかけていますからね。諦めも肝心ですよ、ガンバ」

鳴護「あたしは悪くないのに……!お姉ちゃんに泣き脅された結果がこれって……!」



――事務所

マネージャー「では快くご理解いただけいたところで内容を詰めたいと思います」

鳴護「快いシーンありましたか?あたしの周囲にアウトローばかり固まってる現実を見せられただけですよね?」

絹旗「カメラマンさんが居れば二秒ぐらい考えた後、現理事長に電話して超パスしてくると思います。個人非公式記録を持ってますからね」

鳴護「今日本当に大丈夫かな?なんでみんな普通なの?」

マネージャー「ARISAさんのご友人のイギリス人もまた、国際指名手配中ですので」

鳴護「助けて当麻君!?なんかこう言いようの知れないコズミックホラーが!」

マネージャー「用法間違えています。コズミックホラーはクトゥル○関係などに使われるものであり」

鳴護「知ってますよ?知った上で同じレベルかなって言ってますからね?」

絹旗「超山手線ゲーム!お題は『暗部やってて一番驚いたこと!』はい、パンパンパパパン!」

鳴護「また脈絡もなく!?今日本当にどうしたの!?中身涙子ちゃんに差し替わった!?」

絹旗「『30分前に別れたチームの仲間が半分になって帰って来た。なお犯人は別の仲間の模様』」 パンパン

鳴護「冗談だよね?ねぇ冗談だって言ってよ?」

マネージャー「『エンデュミオンの塔を破壊するアホ会長を止めに行くんだと思って送り出した筈の仲間が、実はただムシャクシャして他の女性を殴りに行っただけ』」 パンパン

鳴護「あぁはい、ドヤ顔で送り出したらしいですね。他のスタッフから『リーダーがあそこまでアホだと思ってなかった』と」

絹旗「世間的には身内の不始末を止めたということになり、そのお陰で超存続を許されている感があります。あぁではARISAさんどうぞ?」

鳴護「『デビュー後のファーストライブが無差別テロ会場』」

絹旗「――はい超優勝!副賞は私の映画にノーギャラで出る権利を超プレゼントします!」

鳴護「いらないです、ほしくないです」

マネージャー「話が全く進まないので進めますと、ご当地アイドルであるARISAさんに地元の名所を紹介して頂くという新番組のお話が」

鳴護「似たような事涙子ちゃんとしてませんでしたっけ?確か幽霊アパートへ行ったらヤク×の幽霊とかって世にも珍しいアホを見た覚えがあります」

マネージャー「今度はもっとこう地元密着と言いますか。商店街や施設をブラッとして放送する感じです」

鳴護「また歌とはかけ離れていますが、まぁいいお仕事だと――あ、でもOPやED曲は頂けるんですよね?」

マネージャー「いえそれはサンシャイン上条さんが」

鳴護「なんで!?まだ改名してなかった上にあたしを差し置いて何やってるのかなぁ!?」

マネージャー「既に上条さんには話を通してありまして、『光栄です。若輩者の自分に勤まるかは分かりませんが、サンシャインの名を汚さないように全力を尽くします』と」

鳴護「当麻君はそんなこと言わない。あとサンシャインの名ってそんなに大事?前の生放送でちょいちょい間違ってたよね?」

マネージャー「意訳しないと『なんでだよ、俺がARISAファンからまた恨みを大人買いするじゃねぇか』と喜びの声が」

鳴護「意外にお二人って相性良くないですかね?こっちの話を微塵も聞こうとしないところとか、邪悪なところが似ていません?」

鳴護「盛るにしたって限界ってものがありますよね?今時のカスタムカーでも原形留めてないのは珍しいですよ?」

絹旗「そこは超ご安心ください。ぶっつけ本番の生放送にぶっ込むより、こうして事前に打ち合わせをしているではないですか」

鳴護「あぁまぁ、そこはそうと言えなくもないですけど」

絹旗「私も超反省しましてね。事前にアリかナシかを聞いておくことにより、よりよい結果を生む事ができると。まぁヤラセには違いないんですが」

マネージャー「というよりも演出ですね」

鳴護「物は言いようだと思うんですけど……ちなみにどんな演出が?」

絹旗「ゾンビ三匹までだったらオッケーですよね?」

鳴護「ねっ!?もうなんか次元が違うんだよ!剣道vs水泳みたいな異種格闘技戦を挑まれる感じで!」

絹旗「あぁその企画は剣道の勝ちですね。プールサイドから超殴り倒して泳者が途中で沈みましてね」
(※昔あったらしい)

鳴護「見てくださいよマネージャーさん!監督がこうなんですから!もう考え直しましょうよこれ!」

マネージャー「あ、すいません。今ちょっと高校野球を見ていたので聞いていませんでした」

鳴護「テレビもラジオも携帯端末すら持ってないのに!?打ち合わせの最中に聞いてないってありえますか!?」

絹旗「ゾンビ……あぁいいですね、ゾンビマラソンもいつか超したいですよね」

鳴護「あの、監督?趣味へ走るのはこの際目を瞑るとして、ゾンビをオンエアする必要ってあります?しかも街ブラ系番組で?」

絹旗「ゾンビ映画は割かしそこそこ超見られるのが多いんですけど?」

鳴護「だからジャンルが違うよね?情報系バラエティー番組にゾンビ映ったらテーマがブレますよね?」

鳴護「街角でお気楽にスイーツ食べる背景に『顔色悪い人……あ、ゾンビだ逃げてー!?』ってなったら――」

鳴護「……」

鳴護「……ちょっと何か楽しそうだねっ!?ヤバイなこれ!監督に悪い意味で毒されてきてるよ!?」

絹旗「他にも試着室に入ったアイドルを超追いかけるカメラ!シャーッとカーテン超開けたらサービスカットではなくゾンビ!」

絹旗「オープニンカットで入ってた駅前がエンディング前ではゾンビの大群に超埋め尽くされる!超カタルシ――」

鳴護「……最愛ちゃん?」

絹旗「すいません、ゾンビ盛りはなかったことに。超面白そうになってしまいますので」

鳴護「やっぱりだよ!?この子はダメな方ダメな方へ持っていこうとしているもの!今のは見ましたよねマネージャーさん!?」

マネージャー「あ、すいません。今ちょっと靴紐がほどけてしまっていたので……」

鳴護「ヒモないですよね?一見サラリーマンの革靴風なのに触ると鋼鉄っぽい特殊仕様のブーツにはヒモありませんよね?」

絹旗「じゃあまぁまぁゾンビは横へ置いておきましょう。世界観がちょっと超ミスマッチですよね、日本の街に突然ゾンビが!とか言われても、笑うしかないですし」

鳴護「もっと前段階で気づこう?さっきまでノリノリで『三匹まで』とか言ってたのを反省しよ、ねっ?」

マネージャー「いえ監督。漫画化もされた『屍○』は意識あるゾンビというか吸血鬼ものと言えなくも」

鳴護「聞いてますよね?脱線上等な話ぶっ込んでくるぐらいにはしっかり聞いてますよね?」

絹旗「あれはネタバレする前に小説で一気読みするのが超正義です。内容が内容なので映画は難しいのですが、同じ作者の方の『死○』の映画版は正しい意味で良かったです」

鳴護「もうそれでいいんじゃないかな?たまにはまともな映画の話をあたしと最愛ちゃんでするのはダメなの?」

絹旗「そこが雇われの超辛いところですよね、クライアントに指示には従わなければいけません」

鳴護「従ってたかな?無理に首突っ込んできて事故を起こすような、ほぼほぼ当たり屋だよね?」

絹旗「ARISAさんからは何かあります?可能な限り希望に超沿った形にしたいと思いますけど」

鳴護「監督が関わってこない方がいいです」

絹旗「超分かりました。次は上条さんのイメージビデオデビューということで」

鳴護「やったよね?あんな死んだ目をした当麻君、中々余所じゃ見られないよ?多分星の数ほどあるSSでも当麻君に水着着せて撮ったのって監督だけだよ?」

絹旗「取り敢えずこちらを超ご覧ください。『ARIさんぽ』収録予定の商店街の地図です」

鳴護「……あぁうん、予想はしてたんだけどお馴染みの場所でやるんだ?また友達や知人に見られながら大声を出すんだね……!」

絹旗「まぁ普通といいますか、どこにでもあるような商店街ですよね。多少超違うのは屋根がついていてアーケードになってる所ぐらい」

鳴護「雨の日でも安心だね。ただハトが逃げ込んできて大変だって聞くけど」

絹旗「分かりました。ではハトからバイオハザード超起きたという体で」

鳴護「廃棄したはずのゾンビ案が復活してる!?大丈夫ですか監督!今そう言うのは厳しいんですけど!」

絹旗「人類の病疫と迷信と信仰の歴史を超大量に入れた某長編SSも自粛しているぐらいですからねぇ。所詮は暇人の趣味ですけど」

鳴護「というかうん、えっと……そうだね!そんなことよりも今を大切に生きようよ!ファイッ!」

絹旗「ゾンビ案が超否定されましたし……そうです!サメならばきっと……!」

鳴護「水棲生物だよね?マグロの解体ショーじゃなくてサメで敢行するの?てかサメで生でイケるの?」

絹旗「ではキラーコンテンツ、子供と動物とサンドイッチマ○を超出しましょう。ポイントさえ抑えておけば視聴率が湯水のようにガッポガッポと」

鳴護「だから主旨からズレるよね?そして一線で活躍している先輩を呼べるもんだったら呼びたいよ!あたし以外でも全国の業界の人が思ってるよ!」

絹旗「超本意ではないのですが……ARISAさん、少し衣装を薄くします?」

鳴護「数字は関係無いと思うよ?自分で言うのもアレだけど、そこまで、うん……そこまで世間様からは注目はされてないっていうかね」

絹旗「ではサンシャイン上条さんを脱がせる方向で」

鳴護「あたし同格!?いやあたしで無理だって言ってんだから当麻君でも無理だよ!?逆に人気出たら怖いよ!?」

絹旗「ではサンシャイン上条さんを×かせる方向で」

鳴護「誤字の責任が当麻君に押し寄せる……!陽性の妖精と同じで偶然なのに!悪意は無いのに!」

絹旗「あ、いっそのこと商店街行くだけ行って紹介するのやめます?超斬新だと思うんですよ」

鳴護「監督、面倒臭くなってません?もう話し合う努力すら放棄しようとしていますよね?」

絹旗「と、いいますか視聴者は全員『あ、街歩いてるARISA可愛いな』ぐらいしか思ってないので、別に背景がどうであろうと超知ったこっちゃないかと」

鳴護「こんなこと言ってますよマネージャーさん!今度は聞いてましたよねっ!?」

マネージャー「そうですね、流石にそれは言い過ぎですよね」

鳴護「聞いてたの!?ここはもっかいスルーする所だよ!?テンドンは三回までしなさいって昔の人は言ってんだからね!?」

絹旗「ボケもツッコミも多いと情緒不安定に超見えますよね」

鳴護「必要だからね!あたしが拾わないとタダ流れになってワッケわからなくなるし!」

マネージャー「ARISAさん本当にご立派になられまして……!」

鳴護「主に監督と事務所の無茶振りに鍛えられましたからね!えぇもうホントにご指導ご鞭撻の賜物です!」

絹旗「すいませんARISAさん、そろそろ超時間が……」

鳴護「え!?不安を煽るだけ煽って退出するんですか!?」

絹旗「このあとサンシャイン上条さんのPVをどう撮るのかで頭が超痛くてですね」

鳴護「ちょっと見たいですそれ。全員が不幸になればいいかな」

マネージャー「ARISAさんが悪い顔を」

鳴護「や、あのですね監督?当麻君もですね、迷惑してると思いますよ?持ち歌もないんですし?」

絹旗「おっと何を仰っているんですか、『ゼロからの逆襲』って超立派な曲があるじゃないですか」
(※とある魔術の禁書目録アーカイブスより・超公式)

鳴護「強いられたアレだ!?えっと……出来は、どんな感じなんです?」

絹旗「歌は……ファンは、嬉しい、ですかね?あと、元気があっていい感じだと思います、うん元気で。きっとファンならそういうと思いますよ」

鳴護「最愛ちゃんが気を遣うレベルの出来なんだ!?だったらあたしに歌わせたらいいと思うよ!最初っからね!」

マネージャー「上条さんのファンは過激派が多いので、スベったらスベったで『やったね上条さん(※芸人的な意味で)オイシイね!』と暗い笑いを」

鳴護「本当にファン運に恵まれてない当麻君……!」

絹旗「では当日を超お楽しみに」 バタンッ

鳴護「あたしもある意味ブラック過ぎる職場ではあるけど……!」

マネージャー「とある業界関係者からは『あの黒鴉部隊のリーダー!?』と誤解されてますからね」

鳴護「ある意味では間違ってはないですからね!一度一つになりましたし!」



――とある商店街 数日後

鳴護「『――はい、っていう訳で始まりました”ARIさんぽ”!いやーまさかシンガーソングライターのあたしにこんなオファーが来るとは!シンガーなのに!』」

鳴護「『何かもう取り返しのつかないラインを大きく踏み越えてそうですが!事務所移籍という荒技さえも封じられたので頑張りたいと思います!』」

上条「おい何があったんだよ。俺不在の打ち合わせで一体どんな面白案件があったんだよ」

鳴護「『はい今日もウチにはスタッフが居ないもんですからね!タレントの上条さんにカメラはお任せしております!』」

上条「てゆうかARISAさんちょっといいですか?」

鳴護「『あ、すいません。今撮影中ですので』」

上条「おっ、奇遇だな!俺もたった今撮影中なんだよ!ハンディカム持たせられてんだ!」

鳴護「『いや、あのね?言いたいことは分かるよ、分かるんだけど……その不満をあたしにぶつけられても困るっていうか、ねっ?分かるよね?』」

上条「分かるけど!現場入りしたときに『超どうもです』って死神の姿見たから、今日はスゴイ現場なんだなって分かるけどさ!」

上条「でもこれだけは言わせてくれよ!じゃないと俺が悲しすぎるから!」

鳴護「『あぁ、まぁ当麻君、もといサンシャインさんの気が済むんだったらどうぞ』」

上条「なんで俺カメラマン役なのにゾンビの格好させられてんだよッ!?意味ねぇわ、超意味無いわ!」

上条「まだARISAがそれっぽいコスだったらファン的には嬉しいんだろうが、カメラ持ってる人間を仮装さしたって映らないでしょーが!あぁ!?」

上条「それにまだ7月だぜ!?10月だったらハロウィンかな?って思うけどまだ三ヶ月早いから、ただ気持ち悪そーに見られるだけだよ!イタイって意味でもな!」

上条「そして画面に映らないのにまた本腰入れてメイクしやがって!本番前にトイレ行ったら、手ぇ洗うときビクっ!ってなったわ!鏡の前で!」

鳴護「当麻君当麻君」

上条「あ?」

鳴護「『ナイス・ツッコミ?』」

上条「ウルッセェな!?カンペにそうあるからってたのそのまんま読めばいいってもんじゃねぇよ!?あぁいやARISA悪くないけど!被害者だけど!」



――とあるアーケード

鳴護「『――はい、って言う訳で始まりましたARISAんぽ!カメラマンさんは映らないですがゾンビの仮装をしていますよ!まだお盆でもないんですけど!』」

上条「オシャレさんか。三ヶ月以上先の流行りを先取りか。お盆だって早いわ」

上条「『帰って来たよおおおおおぉ……』ってゾンビ帰って来たら身内は余計悲しまないか?」

鳴護「『人によるんじゃないかな?できれば真っ当な外見の方がありがたいけど、そうじゃなくっても会いたいって人はいると思う』」

上条「手ぇ叩いて喜びそうな人間を何人か知ってるが。『なんですこれ一回ぬっ殺したのにもっかいイケるんですか!?超面白いですねラッキー!』とか」

鳴護「『レッサーちゃんだね?ゾンビだったら身内でもヤる覚悟なの?』」

上条「あくまでも俺の想像だけど『身内だろうが襲い掛かってくる時点で最早敵!成敗!』って嬉々として殺しまくると思う」

鳴護「『容易に想像できるよね。なんで暴れん坊将○なのかは分からないとして』」

鳴護「『ともあれ。と、いうようにツッコミは二人体制に増強中です!安心してみてくださいね!』」

上条「カメラマンだよ?本当だったらアイドル差し置いて俺がペラペラ喋ったら抗議殺到だからね?」

鳴護「『耐えてカメラマンさん!あたしの喉はツッコミじゃなくて歌を歌うためにあるんだよ!』」

上条「オイオイ待ってくれよ。それだったら俺の『右手』はツッコミ入れるためにあるし、喉はツッコミで枯れるためにある――」

上条「――って何の問題もないな!大体いつも通りだ!」

鳴護「『あたしに言われても……というかね、まぁツッコミが必要になる街ブラ番組って少ないよ!大丈夫だよ!』」

上条「フラグ立てんなや!?たまにあるだろ、『これ放送して大丈夫か?』的な濃い人たちが!」

鳴護「『そんなに心配しなくても、普通のアーケード街を歩いてる訳がな』」

御坂妹「……」 スッ

ミサカ10331号「」 スッ

鳴護・上条「……」

御坂妹・ミサカ10331号「『おや?こんなところにカガミがありますよ、とミサカたちは練習してパントマイムを披露します』」

上条「帰れよ。一応学園都市の機密事項その一」

鳴護「『たまによくいるよね。ロケ先で執拗に絡んでくる人』」

御坂妹・ミサカ10331号「『幽体離脱、とミサカたちはオリジナルのネタと言いつつパクリを堂々と披露します』」

鳴護「『ねぇ大丈夫?人格が形成する過程でかなり悪い方に傾いてるんだけど、リセットできないんだよ?』」

上条「そして芽生え始めた個性が自己顕示欲!?そこそこないと困るけど、ありすぎると逮捕されるやつだな!」

御坂妹・ミサカ10331号「『ショーコント・異世界転生にありがちなこと、とミサカたちは拍手がほしいなと思いつつコントをします』」

鳴護「『予想ができない展開!?相手の目的も分からないし何故今コントをする必要性が!?』」

上条「イギリス人並に邪悪な監督の仕込みなんだろうが、まぁ見てみようぜ」

御坂妹「『あれ?あそこにいるのは着物?とミサカはフります』」

ミサカ10331号「『初めましてでゴザル。拙者は東の国から来たサムラーイと申すものでゴザルとミサカはボケます』」

御坂妹「『さ、さむらい?それってまさかとミサカは更にフります』」

ミサカ10331号「『おぉご存じでゴザルか。サムラーイとはサットゥーマの国からいらした戦士の血を引くものでゴザルとミサカは更にボケます』」

御坂妹「『異世界転生ありがちその一、とこのミサカはちょっと飽きてきたけど堪えて言います』」

ミサカ10331号「『一人称が拙者で語尾がゴザルだけのエセ侍、とこのミサカも飽きてきたので撤退を提案します』」

鳴護「『うんまぁそうなんだけど、それは今更だし新しくもないしテンポが死んでるよね?』」
(※正しい古文・『ご存じで御座いますか。侍とは薩摩国から御座った〜』、と普通は「行く・来る」の尊敬語にも用いる。語尾につけりゃいいっつーもんじゃない)

上条「意外に面白ぇなこれ!シュール系だけで行けばトップを狙えるかも!」

御坂妹「『ここで告知があります、飽きたから解散しますとミサカはぶっちゃけます』」

ミサカ10331号「『長らくのご声援まことにありがとうございました、とミサカはトリオにすべきだったのでは?と改善策を提示します』」

鳴護「『時間テロかな?モ○に出て来なかったっけ、時間泥棒的な人たち』」

上条「いや!可能性を感じさせる!グダグダ感も新しいと言えば新しいかもしれない!」

鳴護「『当麻君もそこそこ未来に生きてるよね?でもまず自分の置かれた仕事を全うしてほしいかな?』」

上条「いや俺はカメラマンだろバイトの?!アリサさんはなんかこうイジった方がいいぜ!放送事故になる前にな!」

鳴護「『絡む自信はないよ!?何言ってもスベるしまともな返答が返ってくるかどうかも怪しいし!』」

御坂妹「『はい、ここの商店街では老舗のカレー屋さんが隠れた人気ですよ、とミサカは打ち合わせ通りの台詞をドヤ顔で言います』」

ミサカ10331号「『そうですね、安くてボリュームがあって学生にも大人気ですね、とミサカは食べてもいないカレーの宣伝をします。カレー食いてぇな』」

鳴護「『もう帰ってくれないかな?見てるのはよく鍛えられたファンの子たちだから、今更ツッコんですら来ないだろうけど』」

上条「変数管理間違ったRPGだよな。まだ薬草取りに行ってないのに関所の鍵貰っちゃった的な」

鳴護「『……どうしよっか?そろそろお腹は空いたんだけど』」

上条「まだ朝9時だよ?朝か昼かっつったらギリで朝に入らなくもない時間帯よ?」

鳴護「『カレー屋さんで軽く食べようか!塩分も必要だしね!』」

上条「見ろや監督!ARISAさんがオープニング時点でMP大分下がってんだぞ!?」



――カレー屋 『ナーガタントラ』


鳴護「『と、いうわけで地元の学生さん情報だとここが美味しいカレー屋さんだそうです!うわー、いい匂いですねー!』」

上条「地元の人間なのに常盤台の制服着てたよね?」

鳴護「『さ、最近はコスプレする子が多いんだって!ホントだよ!』」

上条「まぁ特定の会場行きゃそうだろうが……」

鳴護「『というか商店街にありそうな、絶対に外れない隠れた名店って感じですね!人には教えたくない系の!』」

上条「何がそこまでARISAさんを?き立てるのか。ヨゴレ仕事なんだから適当に流しゃあいいのに」

鳴護「『……いい、当麻君?これでもし成功すれば次からも似たようなお仕事を貰えるんだよ?』」

上条「シンガーは?」

鳴護「『最近は雑誌のインタビューとか声優のお仕事とかの方がお陰様でね!ありがたいことなんだけど!』」

上条「もう開き直って声優になればいいのに。で、取材交渉は?」

鳴護「『アレだけ推してんだから流石に取れてるんじゃないかな?このまま行ってダメだったらゴメンナサイすればいいよ』」

ソーズティ「いらっしゃいませーお客様!本日は『ナーガタントラ』へようこそいらっしゃ――」

上条「あ、ソーズティ」

ソーズティ「――いましたコノヤロー!元気ですかー!?」

鳴護「『急にイノ○!?結構可愛いメイド服なのに顔マネ!?』」

上条「ちょっと女の子がしちゃいけないような顔してるよな」

ソーズティ「さぁどうぞコノヤロー!お帰りはあちらですコノヤロー!」

鳴護「『とてもとても低いクオリティのモノマネを見せられてるんだけど……何かのサービスで?』」

上条「あー、そういうんじゃなくて。紹介するとこっちはテロリストの妹さん」

ソーズティ「紹介の仕方がおかしい」

鳴護「『あ、レッサーちゃんと同じだね』」

ソーズティ「納得のされ方がおかしいな!?軽く流されたがそれでいいのか!?」

上条「この街に関しては大体テロリスト側に分がある説……ッ!!!」

鳴護「『それは……うん、気づかなかった。あたしは何も聞かなかったよ』」

ソーズティ「という訳で帰ってくれ!追われている身なんだ!」

上条「んじゃちょっとだけお邪魔するわ。なるべく時間取らせないようにするから」

ソーズティ「話聞けよ!?邪魔だから出てって行っ――」

店長「――あぁ?」

ソーズティ「どうぞこちらへお客様☆お席の方へご案内致します☆」

鳴護「『何か苦労してるんだねぇ。何やっちゃったの?』」

上条「うん、あいつのねーちゃんが『エンデュミオンの塔』をバラバラにして地上に落下させようって」

鳴護「『思った以上にヤバかったね!?そして当事者であたしもヤバかった!?』」

上条「ちなみにその動機が『できるかどうか試してみよう』」

鳴護「Eテ○の大科学実○!?能力者じゃない人たちってそういう人多いよね?誰かみたいに手段のためには目的を選ばない人が多数派なの?』」

上条「真っ当な考えを持ってたら魔術に頼らない。反対にまともな手段じゃどうしようもないから、仕方がなくって人が多いらしい」 スッ

鳴護「『へー、そうなんだ?でもできればあたしの目を見てもう一回言ってくれるかな?誰かを思い浮かべながら、言えるもんだったら言ってみて?』」

ソーズティ「あーお冷やとおしぼりだ、使え」

鳴護「『ありがとうございます……?何か急に店員さんの機嫌が……?』」

上条「指名手配中で顔映されるんが嫌なんだろ?映らないように編集しとくから、普通に接客してくれよ。不自然だと逆に怪しまれる」

ソーズティ「店長のおすすめはゴリ盛りハイパーカレーだが、女子が食べられる量じゃないぞ」

鳴護「『あ、大丈夫です。それください』」

ソーズティ「まぁ構わないが。お前は?」

上条「この『メイドさんの愛情入り萌え萌えドキュン☆ココナッツジュース』を」

ソーズティ「ちょっと今切らしてるかな。メイドさんの愛情が殺意に変ったところだから」

上条「すいませーん店長さーん!」

ソーズティ「少々お待ちくださいお前覚えてろただいまお持ち致します!!!」

上条「ふっ、勝ったな」

鳴護「『一見ね?きっと後からあたしを巻き込んで倍返しされるよ?』」

ソーズティ「お待たせいたしました!ご注文のゴリ盛りハイパーカレーと料金増し増しメイドコーヒーでございます!」

鳴護「『ありがうとございます。わー、美味しそう!』」

上条「注文したのと名前が違うな?メイドしか合ってないな?」

ソーズティ「速やかに飲め。そして帰れ」

上条「あれ?『萌え萌えきゅん☆』的な精神的付加価値はつけてくれないんですか?」

ソーズティ「お客様、当店ではそのようなサービスはしておりません」

上条「おっとカメラが偶然メイドさんのアップに!」

ソーズティ「『美味しくなぁれ☆ぶ・ち・コ・ロ・す☆』」

上条「ありがとうメイドさん!俺これ一回やってほしかったんだ!」

ソーズティ「煽りじゃなかったのか。そんな、キラッキラしたいい目で言われてもな……」

鳴護「『――ごちそうさまでした』」

上条「もう!?食レポしねぇのに!?」

ソーズティ「早っ!?あ、あれ?物理的にあの量をどうやって……?」

鳴護「『美味しいものは黙って食べるのが食へ対する礼儀だと思うんだよ』」

上条「おいインデックス!ここにお前と同じ食レポの意味を理解してないヤツがいたぞ!」

ソーズティ「そんなことやってるからシンガーとしての地位が崩れていくんじゃ……?」

鳴護「『すいません店員さん。こちらの商店街で他におすすめなんてありますか?』」

ソーズティ「悪いが知らない。まだ働き始めたばかりなんだ」

上条「自由にやれってことじゃないかな?人との出会いも街ブラ系番組の醍醐味だし」

鳴護「『これ以上に?大分好き勝手してるけど、これ以上やっていいんだったら夏物の服探すよ?』」

上条「それはそれで成立すると思うが。あ、そうだ。食べ物屋入ってんだから、他のお客さんに聞いてみようぜ。地元の人いるかもしんないし」

鳴護「『ここ、当麻君の地元じゃ……?あたしもそこそこ来るし』」

上条「まぁな!でも意外とこういう店には入らないから新鮮だけどな!」

鳴護「『観光地あるあるだけど、地元の人間は観光者向けのお店にはまず行かないっていうよね』」

上条「テイクアウトもやってるみたいだし、今度改めて買いに来るとして。誰か他のお客さ」

ミサカ13022号「『最近どうー?何かこう超アンデッドアンラッ○なんですけどー、とミサカはギャル語を嗜みます』」

ミサカ19996号「『だよねだよねー、まさかの超スモーカ○大佐だよねー、とこのミサカもナウなギャル語を披露します』」

上条「何一つ合ってねぇ。基本的にあのマンガ嫌いなんだなってことは伝わってくるが」

鳴護「『あと”超”って使ってるのが、うん、こうなんか誰かの仕込みなんだなぁって』」

上条「一応コンタクト取ってみる?スルーするって選択肢もあるが」

鳴護「『それで発生するであろう、最愛ちゃんからのヘイトを当麻君が全部引き受けてくるんだったらいいと思うよ?』」

上条「すいまっせーん!ちょっとお話いいですかー!?」

ミサカ13022号「『おや?そこにいるのはB級映画女優のARISAさんではないですか、とミサカは台本通りに話を進めます』」

ミサカ19996号「『だよねだよねー、まさかの超ARISAだよねー、とこのミサカはホンを忘れたので華麗なアドリブで誤魔化します』」

鳴護「『アドリブも何もかもが下手だね!もしかしたら高度なギャグだって可能性も無い訳ではないけども!』」

上条「てゆうかこの仕込み何とかなんなかったのか。さっきと同じだぞ」

ミサカ13022号「ちゃんと別の人に変えていますが何か?とミサカは疑問を口にします」

上条「誤差だよ。CG差分程度の差しかねぇよ」

鳴護「『じ、地元の方ですか?良かったらここの名物なんか教えて頂けませんか?』」

上条「ここでプロ根性出さなくてもよくね?どうせ行った先はコント要員がスタンバってるだけなんだから」

ミサカ13022号「『そういえば最近、占い師の方が住み着きましたね、とミサカは同意を求めます』」

ミサカ19996号「『そうでしたっけ?とミサカはど忘れしたので、目の前のチョコレートサンデーをやっつけにかかります。うまうま』」

上条「凄いぜアリサ!今まで均一だった姉妹の中に確固たる個性が芽生えた……ッ!」

鳴護「『人が堕落するのは何らかの欲ってことだよね。まぁ悪いとは言わないし、それはそれで前向きに生きるって意味もあるけど』」



――とある商店街 隅っこ

鳴護「『そんなわけで!こちらで話題の占い師さんのところにやってきました!』」

上条「場所はここら辺でやってるって言っ」

ウレアパディー「……」

鳴護「『うっわー本格的だよ!衣装から凄い凝ってる!』」

上条「――はい、という訳でARISAんぽ如何でしたでしょうか!今週も様々な人の出会いがありましたねっ!」

鳴護「『人の番組を勝手にシメようとしてる!?』」

上条「ダメだアリサ!ソーズティがいた時点で『あ、これいるな、いる流れだな』って思ったけど、あいつはちょっとダメなんだ!」

鳴護「『え、知り合いなの?』」

上条「知り合いっていうか、えっと」

ウレアパディー「どうも。エンデュミオンの塔破壊未遂のテロリストです」

上条「来やがったな『学園都市フワッとした大会』・第一回優勝者!」

鳴護「『超初耳だね。そんなフワッとした選手権あったんだ、そうかー』」

上条「ちなみに二位でネフテュスで三位が姫神さんです」

鳴護「『言葉の意味は分からないけどレベルの高い戦いだったんだね!秋沙ちゃんが後れを取る相手がいたんだから!』」

上条「俺が時間を稼ぐ!放送事故になりたくなかったら今の内に逃げるんだ!」

鳴護「『編集すればいいよね?別に全部使う必要はないよね?』」

上条「甘いぜアリサ!あの監督のこったからきっとダメなシーンから順に使うつもりだ!」

鳴護「『やりそう。っていうか絶対にする』」

ウレアパディー「『――大いなる加護を消えたとき、虚飾の予言者は謳うであろう。しかし耳を傾けてはいけない』」

上条「耳を貸すな!ヤツの精神攻撃が始まったぞ!」

鳴護「『凄い雰囲気はあるんだけど……いいのこれ?スルーしたら後で後悔しないの?』」

ウレアパディー「『あなたが勇気と思っているものは臆病の裏返し。鏡を見るのではなく鋼の反射で自身を見よ』」

ウレアパディー「『そして世界は……ッ!!!』」

鳴護・上条「……」

ウレアパディー「少年少女よ、あなた方がここへ来ることは既に分かっていました」

鳴護「『今のは!?何かHUNTER×HUNTE○の予言っぽい能力だったのに説明なしで!?』」

上条「ツッコむんじゃない!相手の思うつぼだ!」

ウレアパディー「焼肉を焼きに行く……ッ!」

鳴護「『バグってるよね?分かってた的な発現からどうして親父ギャグが炸裂してくるのかな?かな?』」

ウレアパディー「私はなんでも知っている……あなた方がここへ来るのも運命」

鳴護「『占いで、ですか?』」

ウレアパディー「妹からLIN○で」

上条「ただの連絡だろ。意外に可愛いスタンプ使ってっけど文明の利器だろ」

ウレアパディー「占い、よね……?よく当たると評判の美人の占いに来たのね?」

上条「自分から言うこっちゃないな。どうするアリサ?ついてこられても困るから適当に占って貰おうぜ?」

鳴護「『そんな変質者みたいに……』」

ウレアパディー「ではまずそこの不幸そうな少年よ。水晶玉の前に立ちなさい」

上条「水晶玉?」

ウレアパディー「水晶玉?」

鳴護「『あたしに聞かれても困りますよ!?なんで自分で装備してるのに把握してないんですか!?』」

ウレアパディー「では占います――ザーザードザーザード、スクローノロノスー○」

上条「それバスター○の呪文だよ。誰が知ってんだよそのネタ」

鳴護「『バスタ……?なに?』」

上条「30年前のド級編隊エグゼロ○」

鳴護「『それはどっちに対しても失礼じゃ……?』」

ウレアパディー「見えた……ッ!こ、これは……ッ!?」

上条「なんすかウレアパディーさん」

ウレアパディー「あなたは――――――男ね……ッ!!!」

上条「うん、知ってた。俺も知ってたし他の人も大体そうだな、そうだろうなって認識してた」

ウレアパディー「男性を惹きつけるには露出の多い服を着ること」

上条「大体そうだよ?悲しいほどに熟知しているその生態は」

ウレアパディー「ラッキーカラーはスモモ色」

上条「赤でよくね?スモモって別に色の代名詞として出て来なくね?」

ウレアパディー「――どうかしら、私の実力が分かったでしょう?」

鳴護「『楽しい人なのは分かりました。あと移動する地雷なんだなぁって』」

ウレアパディー「そう、それなら親しみを込めてマイ○ちゃんと呼んでもいいの」

上条「意味合いが変るけどあの子今頃どうしてんだろう……?濃いファンの人たちも含めて」

ウレアパディー「『キュア・アラモォォォォォォォォォォォォォッ!!!』」

鳴護「『福原○さんはそんな事言わない。ライダ○じゃないんだから変身するときにはそこまで力まない』」

上条「あぁもうメンドクセーなぁ!いいからもうなんかさっさと占って貰って!俺たちの精神がピンチだから!」

鳴護「『あ−、それじゃ、えっと……あぁ!あたしの恋愛運を占ってください!』」

ウレアパディー「分かりました。あなたはまず人気投票で『あれ誰?』的な扱いされているのに危機感を持ちましょう」

鳴護「『あ、あれ?恋愛運を聞いたはずなのに、あれ?』」

ウレアパディー「そして相手は16のDTを抉らせた強敵です。”強敵”と書いて”噛ませ犬”と呼ぶぐらいの」

上条「それ特定の世界観だけじゃね?転生したりチートしたりするの?」

ウレアパディー「ですが怖れる必要はないのです。相手は所詮DT、女性の魅力を使って既成事実を作ってしまえばこっちものです」

ウレアパディー「後は暗殺されないように細心の注意を払いつつ、最後は表紙を飾るのです……ッ!」

鳴護「『うん、占いなのに具体的なアドバイスありがとう。参考にはするけど参考にはならなかったと思うよ』」

上条「俺今悪口言われてなかった?」

鳴護「『気のせいじゃないかな?あったとしてもそれは事実だよ?悪口では決してないよ?』」

鳴護「『てか当麻君も占ってもらいなよ!凄い的中率だから!』」

上条「あぁまぁテレビ的にはそうだな。んじゃすいません、俺もお願いします」

ウレアパディー「歳は?」

上条「聞いてたっけ?アリサんときには即出してたのに俺のときは聞くの?……いいけど、16ぐらいです。誕生日忘れたんで多分そのぐらい」

ウレアパディー「つまり人間で言うと?」

上条「人間だよ?あったか俺に?亜人要素が何か?ウロコでもあったか?あったんだったら仕方がないよ、そりゃどう見てもリザードマンか剥かせて!竜ケ○さんだもの」

上条「でもないよね?俺が知らないだけでどっか実はあったとかそういう設定じゃないよね?」

ウレアパディー「あ、右手に何かドラゴンの残滓が」

上条「言われてみればそうかも……ッ!?」

鳴護「『当麻君気をしっかり!相手はきっと何も考えずにフワっとしたことしか言ってないんだから呑まれたら負けだよ!』」

上条「俺、小さい頃クロコダイ○が大好きだったんだ!今も好きだけど!」

鳴護「『あの種族って他に見ないし、実は竜の一族の子孫か分派って可能性はあるんだよねー。獣系で異常に強いし闘気は使うし』」

上条「来週から『ダイの大冒○SS・獣王の咆吼!』が始まるぜ!楽しみにしてくれよな!」

鳴護「『しないよ?てか話進まないな!さっさと占ってもらって!』」

上条「てか急に静かになったな。何やっ」

ウレアパディー「飽きた。おねえちゃん帰るわ」

上条「俺の占いは!?興味ねぇし結果聞くのもちょっとしたブラクラだけど客を置いて!?」

ウレアパディー「代金はツケにおくわね」

鳴護「『あまつさえあの内容で現金を要求してくるの!?』」



――オービット・ポータル芸能警備会社(ブラック企業)

マネージャー「――以上がオンエアされた部分になります」

鳴護「そろそろ訴えませんか?監督が我々をダシにして遊ぶのにも我慢の限界ってものがあるんですけど」

マネージャー「以前に述べた理由によりそれも難しく……まぁ、そこそこ数字が良かったので結果オーライと」

鳴護「いつも思うんですけど、あたしのファンの子ってどういう層ですか?文句あるんだったら言ってくれても構わないんですよ?」

マネージャー「サンシャイン上条さんが前に仰っていた、『ARISAファン、可愛いしか見てない説!』がいよいよ真実味を帯びてきましたね」

鳴護「やめてくださいよ!?ウチの子たちは当麻君ファンと違って優しくて良い子ばかりですから!」

鳴護「歌とは関係ない写真集出しても買ってくれますし!歌とは全く関係無いラジオの公録だって来てくれます!」

鳴護「あと歌とは全く関係ないドラマの円盤だって――」

鳴護「……」

鳴護「――あ!?」

マネージャー「ようやく違和感に気づいて頂けましたか。良かったですね、少しも良くないですが」

鳴護「いや知らない知らない。何言ってるのか分からないですね」

マネージャー「知らないふりをするのもまたご自由ですけど。今回の放送がとても人気でしてね」

鳴護「ファンを信じられなくなりました。どうしよう」

マネージャー「いえ嘘ではなく本当に。面白かったという声が多数届いております」

鳴護「ご期待に添えて何よりです……その期待が如何なものかと思いますが」

マネージャー「もし良かったらTATARAコーポレーションさんからレギュラー化しないかとのお話が」

鳴護「涙子ちゃんを崇める悪の組織ですね。でもありがたいですけど、本当に?」

マネージャー「タイトルが『ARISAの突然占っていいですか?』と」

鳴護「神経が焼き切れますよ!?たって10分絡んだだけなのにまだ頭が痛いんですよ!?」

マネージャー「アンケート次第では本当に実行されますからね。覚悟だけはしておいてください」

鳴護「この会社がブラック過ぎる……!」


-終-

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