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Clock(trial)

バレンタインの日ver2024

 
――夢の中?

娘々『――おぉ、ある意味勇者カミジョーよ。死んでしまうとは以下略』

ネフテュス『死なない勇者に延々と命を狙われる魔王……どっちが正義か分かりはしない……』

上条「だからいい加減にしてくださいよコノアマー。遊びたいんだったらHAMADURAとしなさいよ!お前らの担当はあいつなんだからねっ!」

娘々『待っていたツッコミが来なかったぜ。「ある意味ってどういう意味だよ」ってなるのを期待してたんだが』

ネフテュス『勇者ヒンメ○さんは性的な意味でも勇者……生涯ロ×ペ×を貫いたって意味で……』

上条「今一番脂が乗ってる人たちにケンカ売らないでもらえるか?最新巻じゃ『あ、やっぱり癖(へき)的な意味でも勇者だったんだ……』って衝撃のシーンがぶち込まれてるけど」

娘々『だがしかし逆に考えてみようぜ――「魔族の誘惑に打ち克つには強い信念かロ×ペ×である必要があった』ってな……ッ!』

ネフテュス『こうして世界はロ×に守られた……二重の意味で』

上条「なぁこの話題もうやめないか?えっと、否定出来ないとかそれ事実だろとかそういうことじゃなく、高度に政治的な側面からいってだ?」

娘々『まぁそんな訳でパレンタインだぜ少年!異世界行って冒険だ!』

ネフテュス『この世で冴えないあなたも……きっと異世界なら活躍できる、はず……がんば……私はそんなあなたを応援していなくもない……』

上条「なぁバレンタインの定義ってなんだと思う?最近はほぼほぼ『イジって遊ぼう上条さん(or鳴護さん)で』ってコーナーになりつつあるよな?」

娘々『百年後に資料にはこう書き残されている――「この時代、現世での寄る辺を失った者たちが異世界で転生するという物語が流行った」!』

ネフテュス『「これは形を変えた来世信仰であり、当時の信仰の一形態を示している」……と』

上条「大昔の信仰をバカにするんじゃありません!当時はMOEなんかないし今と違って常に生死が近かったんだからな!」

娘々『と、いうわけで少年にはダメ小説の世界へ行ってもらうにゃあ。村上○と水嶋ヒ○と石田衣○の好きな相手を選ぶがいいぜ?』

ネフテュス『オススメは一番最初……「原作者が映画監督やって大失敗」って曰く付きの……』

上条「潤いがないなー、どこ行っても損しかしないわー。あとあんま映画の話はその、監督が来ちゃうから控えてください。キャンディマ○みてぇなもんだから」

娘々『ではお任せコースでごしょーたーい!――あ、20周年おめ』

ネフテュス『今度は長期滞在にならないといい……あ、20周年おめ』

上条「それ大事なんだからもっと全面に出せや!ついでにみたいに言わないで!?」

……

上条「――ここが異世界、もとい改変されたダメ小説の世界かー。今回は最初っから”ダメ”ってオーダーが来てるだけ気が重いぜ!なんせ失敗するのは目に見えてるからな!」

インデックス「どうしたのであるとうま?」

上条「おぉインデックス、さん?」

インデックス「なんである?わたしがどうかしたのであるか?」

上条「また分かりやすく影響受けやがって!あぁでも変な語尾っちゃ語尾だが、アックアと同じではあるな」

姫神(ボード)【おじさんと一緒はどうかと思う】

上条「なんでだよ。なんで姫神がフリップ芸もといボード使って会話してんだよ」

姫神【これは私の悲しい過去にまつわってる感じ?らしい?失語症的な?】

上条「じゃあツッコんだ俺が悪いわ!ごめんな今ちょっと一時的な記憶喪失に係ってる感じで!」

インデックス「もー、とうまはいつもそんな感じである!」

上条「なんか新キャラでそんなん出そうだよな。アックアと被るから女子で常盤台の子とか」

上条「つーかここなんの世界だよ?建物は学園なのに魔法っぽいし、ゴーレムなのかロボットっぽいのが掃除もしてやがるし」

土御門「おぉそこにいるのは平凡平均の代表者みたいな顔しておきながら魔法すら創造してしまう大魔法使いのカミやんじゃないか!」

上条「一行で超説明してくれてありがとう元春君!でもぶっちゃけその手の設定多いから特定までにはまだ繋がらないかな!」

上条「つーか別にここまではダメ要素なくね?大ヒットなり小ヒットした現代風ファンタジー世界っていうか、王道っていうかさ」

土御門「『――こうして、主人公はスッゴイ悪いヤツを倒して世界に平穏が訪れたのだった……ッ!!!』」

上条「待てやゴラアァァッ!?まだキャラクターに馴染んでないのにオチ行くなよ!?」

土御門「『ケモナーヒロインと幼馴染み系ヒロイン!さぁ主人公が学校卒業と共に選んだ相手とは……ッ!?』」

上条「あー、そういう感じでダメなのな。多分アレだわ。『全員選んで炎上!』とかそういうのだわ」

姫神【上条君はハーレム否定派?男の夢だと青ピ君が言っていた】

上条「あぁ俺の話じゃなくて時代的な問題?誰とは言わないけどその当時は『この子は幼すぎやしないか!?』って結構騒がれてたし」 チラッ

インデックス「ん?なんであるか?」
(※当時は「高校生ならまぁ……」って認識だったので、インデックスさんがヒロイン&エ×要員として登場したときは騒ぎになりました)

上条「まぁ昔の話だからな!それこそ20年ぐらい前の俺たちが生まれるよりもずっと前だ!」

娘々『そんなんいいからさっさと卒業式行ってくるにゃあ。最終巻のラストシーンでヒロインが確定すんだから』

上条「嫌な予感しかしないぜ……!」

……

御坂「『――でも良かったの?あたしを選ぶよりも、他にも仲の良かった子が居たでしょ?』」

上条「『いや、そんなことないさ!君に告白されて気づいたんだ!』」

上条「『俺が好きなのはメインヒロインでもなく幼馴染みでもなく、クラスの委員長でごく稀にしか出番がなくて、メインストーリーには一切絡まず巻によっては姿を見せない!』」

上条「『そんな君がずっと俺を支えてくれて、死ぬほど苦労してバトルってくれ続けたメインヒロインや幼馴染みよりもずっとずっと好きだったって――』」

上条「――なんて言うかボケがあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?何だコレ!?コレなんなんだよアァンッ!?」

上条「何を!?何をどうやったらメインストーリーにも絡まないし主人公と一緒にバトらなかった一般人が!?なんでそいつとくっつくんだよ!?」

上条「百歩譲ってだ!まだこれが『わー、みんな大事だよ決められないなぁアハハハハ!』みたいなハーレムエンドだったらまだ分かるわ!あんま好きじゃねぇけども!」

上条「でもこれって失語症の幼馴染みや主人公が創造したケモヒロインとは『あ、お疲れー!散々世話になったけど好きな子が出来たからまたな!』って事じゃん!?いいのかそれで!?」

娘々『「まじしゃんず・あかでみ○」なんだ。書いた人が超大御所で何本もアニメ化してるって人なんだけども』

ネフテュス『まさか「最終巻のラストシーンでメインヒロイン二人を振ってモブヒロインに行く」っていう……アクロバティック……!』

娘々『あー、お前に当て嵌めてみると、お前のクラスの巨乳委員長いるだろ?そいつとくっつく感じ?』

上条「純粋に刺されるわ俺!?誰とは言わないけど一人とも言わないが、全員思い詰めてっからな!」

娘々『なお、CVの関係で配役は決まったぜぃ。悪しからず悪しからず』

ネフテュス『佐藤利○……』

上条「心を病むわ!なまじっか他の出来が良いだけに、そんなどんでん返しは必要ないわ!」

娘々『まぁこんな感じでドゥンドゥンやっていくぜー。尺の関係上このまま異世界ゴー』 ドンッ

上条「だから扱いが雑だってぬぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!?」

……

小萌「『――ご主人様。起きて下さいご主人様』」

フレメア「『起きるのだ、にゃあ!』」

上条「またなんかスタート地点から飛ばしやがっ、て……?え、二人ともネコミミ?」

小萌「『何を言ってるのですか?私は獣人なのですよ?』」

フレメア「『そうなんだにゃあ。変なご主人様ー』」

上条「あぁまぁ似合ってる、は似合ってるけど。これ別におかしな、感じはないよな?年齢とか歳考えろとか思わなくもないが」

娘々『あー、少年よ。名前を聞いてみてくれ。それが全てだ』

上条「名前?……わっつ・ゆあーず・ねーむ?」

ネフテュス『正しくはゆあ・ねーむず……』

小萌「『ポ○なのです!ご主人様に付けてもらった大事な名前なのです!』」

フレメア「『タ○』なんだにゃあ。ご主人がそう言ってくれたにゃあ』」

上条「こいつ――よりにもよって人にペットの名前つけやがったのか……ッ!?」

娘々『ダメ小説その二――「獣人差別が最悪の国で、一番獣扱いしているのは主人公」説……ッ!』

上条「最悪じゃねぇかここの主人公!?異世界だからって人間にペットの名前ってなんだよ!?」

ネフテュス『なお……性的な意味でも可愛がってるもよう……!』

上条「そっちの方がより業が深いわ!?エ×いことする相手を人扱いしてんのかしてねぇのかどっちなんだよ!?」

鳴護「『えっと……ご主人様、どうかしたんですか?お水でもお持ちしましょうか?』」

上条「あぁいえ自分の業の深さに戦いてる感じで。つーかアリサにも奴隷の首輪が……」

鳴護「『これはこのままでいいんです!あたしは一生ご主人様の奴隷でいたいんですから!』」

上条「なぁこれ大丈夫?この小説の作者さんの親が読んだらどう思われるとか考えてないの?」

娘々『そこはそれマジックがあるから。それよりこの子は奴隷だったんだぜぃ。なんか権力争いで負けた侍女とかお姫様とか』

上条「それはなんか可哀想だな。助けた主人公は偉いと思う。例えそれが予定調和だとしても」

ネフテュス『ちなみにこの子の容姿はどう……?』

上条「どうって普通に可愛いんじゃね?何年か経ったら超美人になると思うけど――てかよく奴隷に墜とされて乱暴とかされなかったな。そこら辺はご都合主義か」

娘々『ダメ小説その三――「ヒロインの貞操を守るため、これといって大した理由でもなく『人類史上最悪のブサイク(※異世界の価値観では)』にされる」……ッ!!!』

上条「だからなんでだよ!?助けりゃいいじゃんかその前に!?『奴隷にされたけど手を出されないほどドブ×』だなんてそれはそれで可哀想だろ!?」

ネフテュス『大きな所はそのぐらいで、小さな所は、まぁ……人を殺して1ミリも心が動かなかったり、何人もの人物を使い分けていたり……』

ネフテュス『最大の笑いどころは神ぐらいのレベルとステータスを持っているから、風×に童×捨てに行ったら逆にお金を支払われそうになった件……!』
(※『デスマーチからはじまる異世界狂想○』)

上条「だからこれ大丈夫か?作者の先生、後から『俺なんでこんなん書いたんだろう!?』ってのたうち回ったりしないか?」

娘々『一言で集約すると、「サイコパスが異世界転生したらそうなるんだろうな」って感じかにゃあ。せっせと穴掘って埋めてトロフィー収拾して』

ネフテュス『これでまだ人類=オーク説に信憑性が出たわ……!』

上条「まだサルから進化した方がマシだわ。その説すら受け入れてない層も一定数いっけど」

……

上条「――そんな訳で俺は別の世界(の設定)へやってきたのだった……ッ!」

ネフテュス『こなれてきて何よりよ、少年』

娘々『別名、ただ自棄になってるだけ』

上条「もう怖いもんはねぇぞ!今までのより酷いのなんかそうはないからな!」

上条「てかここアパート?えーっと鍵は……あ、鍵番からしたらこの部屋か」 ガチャッ

アニェーゼ「『遅いじゃないですかプリン、もとい上条さん。新作スイーツはありましたかい?』」

上条「いや買ってないしそんなに知らないし」

アニェーゼ「『頼まれなくても買ってくるのが殿方の甲斐性でしょうが。やれやれ、こんなことじゃいつになったら私を殺した犯人とやらを見つけられるんでしょうねぇ?』」

上条「殺したってお前……幽霊、なのか?」

アニェーゼ「『プリンは食べられますし、この部屋から出られない以外はまぁ自由かもしれませんがね?』」

上条「そんな可哀想な待遇に……」

アニェーゼ「『分かったらダッシュでコンピニ!さぁ早く早く!』」

上条「任せろお前っ!俺を誰だと思ってる!?」

アニェーゼ「フラグ立て逃げクソヤロー」

上条「アドリブ入れるのはやめようか?台本だと『ただの居候』になってるけど、そんなオフェンシブな台詞必要だったかな?」

娘々『まぁ時としてアドリブの方が現実を反映することは多々あるにゃあ。試合中に事故が起きたりぃ?』

ネフテュス『まぁ……面子も大事』

上条「幽霊が居る――よし!俺の『右手』で即成仏だな!」

娘々『いや違う違う違う。物語が終わる・だ・ろ・ア・ホ☆』

ネフテュス『ポジ的には全ての学生から命を狙われる、かも?』

上条「つーか今度はどんな世界よ?雰囲気的には学園都市っぽい感じだけども」

娘々『こっちは島一個が教育機関だわ。つーかそん中で遺産争奪バトルやってる』

上条「おっ、いいなそれ!俺もやってみたい!」

ネフテュス『そんな環境を作って、世界からアーティファクトを引っ張って来たのが……あの子。助けてあげてほしい』

上条「任せろ!謎を解いてアニェーゼを解放してやるぜ!」

……

アニェーゼ「『そんな――まさか私がとっくに自殺していて、その複製だったなんて……!』」

上条「――関係無い!君が複製とかそんなんどうだっていいんだ!だって俺が好きになったのは、ここに住む幽霊になった後のお前なんだから!」

アニェーゼ「『バ、バカじゃねぇんですかっ!?こんな大事なときになんて事を!』」

上条「俺にとっては大事だわ!つーか誰のために這いずり回ってたと思ってやがる!」

アニェーゼ「『も、もうっ!あなたの事なんて知りませんよ!じゃーね!バーカバーカバーカ!』」

上条「逃げんなコラ!?せめてきちんとゴメンナサイして行け!」

娘々『あー、お疲れー。原作も大体あんな感じで告白してたわ』

ネフテュス『最終巻の最後の最後……ただ感動はちょっと薄い。「知ってたわ」って……』

上条「それは濃い読者だからだよ。普通の人は深読みせずにその場その場で感動するんだから」

上条「で、俺はここからどうすればいいの?アニェーゼ(霊体)って、ネタバレしたんだから維持できる時間が3ヶ月ぐらいしかないんだろ?」

上条「もう少しで感動のラストだな!どうやったらハッピーエンドに繋がるのか楽しみだぜ!」

娘々『えっ。これでオーラスだけど?』

上条「……えっ?なんて?」

ネフテュス『もう終わり……「主人公が謎を解いたお陰でヒロインに寿命が設定された上、解決されないまま終わる」っていう……』

上条「そんなクソみたいな終わり方すんの!?これだけ散々遺物バトルやってんだから、最後はなんかご都合主義的な救済措置とかは!?」

娘々『出ない出ない。このままエンドだにゃあ』

ネフテュス『なおサブヒロインの一人は親友が実は悪魔で別の人間にとられて終わる……』

上条「ぞ、続編とかだよ!きっと続編では!」

娘々『2024年現在では出てないんだぜ?スピンオフ小説も止まったまんまで、【完】と公式には載ってっけども』

上条「なんで、なんでこんな終わり方にしたんだよ……ッ!?」

ネフテュス『ダメ小説にもレベルがある……低レベルなのは、まぁ即座に打ち切られる……一巻か精々三巻ぐらいで』

娘々『だがしかし高レベルのダメ小説が新に怖ろしい点は、途中までの中身が凡百の作品よりも優れている(例外あり)点なんだぜ』

娘々『人気も高くてアニメ化もしたりすんのに、よりにもよってラストで大コケするため、感情移入する分だけダメージが甚大だってことかな……ッ!!!』
(※『龍ヶ嬢七々々の埋蔵○』)

上条「助けて下さい……!誰か、誰か救いのないジェンガの連鎖を止めてきてあげてください……ッ!」

ネフテュス『でも中には(乾いた)笑いが止まらない迷作もそこそこ、いやかなり……』

娘々『竜の逆鱗に自由落下して竜殺しを果たした人が、ギルドの若手に労働の厳しさを説いたりな☆』

上条「でも売れれば勝ちな業界なんでしょっ!?俺はもう嫌だ!こんな業界にいられるかっ!」

娘々『お前の世界もまぁ、グロいだの悪人(白いの)への罰がヌルいのだの、結構言われてんだけども』

ネフテュス『ラノベが世に氾濫してきたときも色々言われてた……まぁそれが定番になる、かも?』


-終-
(※「どうしてこんなオチにした?」系のダメ小説の方がダメージが大きいです。ご応募ありがとうございました)



――学園都市XX学区 とある教会っぽい施設

マタイ「――おはよう諸君。本日のも佳き一日をいと高き御方に感謝を」

学生「おはようございます神父様。その、お客様がお見えに」

マタイ「非常に嫌な前フリにも聞こえるのだが、まぁ佳いだろう。教会の扉は常に開かれているのだから」

絹旗【主役で超すいません】「あ、超どうもです。お疲れさまです」

マタイ「画に描いたような調子の乗り方だね?」

絹旗【主役で超すいません】「あぁこのタスキですか?これは出かけにフレンダが『『あ、あれ?絹旗それ、ちょっとあのドレスコートがおかしいって訳っていうか』と超誉めてくれたんですが」

マタイ「友人の蛮行を止めない友人の評価は個人が決めるべきだが、取り敢えずたすきを外してくれまいか。目に毒というか、ちょっと楽しくなってくる」

絹旗「あなたにそう言われたら超是非もありませんね。最近どうです?死にそうになったりしていませんか?」

マタイ「奇しくも以前の職場よりも快適ではあるよ。神の国から最も遠い筈なのにね」

絹旗「そうでしょうそうでしょう。まぁあなたも中々のご高齢ではありますが、腐らず地道に続けることで、いつか主役の座を超ゲットできると」

マタイ「その話からそろそろ離れてくれないかな?君が笑ったがために、泣いている人もいない訳ではないのだから」

絹旗「そんなっ!?誰ですか!そんな方がいたら私が超行って喜びを分かち合いましょう!」

マタイ「君は今、私の知り合いの悪魔よりも悪魔っぽいからね?まぁ大差ないと言えなくもないが」

絹旗「そんなあなたに超可憐な女子からのバレンタインプレゼントです。よっ、大統領!」

マタイ「ではないね。立場的には近いものがあるけれど……あぁバレンタインかい?友人の印としてはありがたく頂戴しよ……」

絹旗「何か?」

マタイ「……いや、チラッと見ただけなのだがね。何かプラスチックのケースのようなものが」

絹旗「よく知らない人間からもらった食べ物というのも超怖いでしょうし、間を取って円盤にしておきました。私がオススメする映画をほんの少しばかり」

マタイ「……ラインナップを聞いても?」

絹旗「『ぷにぷに☆ぽえみ○』、『一騎当○』、『ハイスクールD×○』に『殺し屋ICH○』ですが?」

マタイ「悪魔め、疾く去れ……ッ!!!」

絹旗「おぉっと超心外ですね。私が折角善意でチョイスしたっていうのに、なんでしょうかその反応は」

マタイ「全部発禁を受けているよね?どこの国でとは言わないが」
(※受けています)

絹旗「ですね。ただその理由は前三つが『ボル×を助長する』で後ろが『残虐すぎる』ですね

マタイ「分かってやっている分だけ罪深くはないかね?」

絹旗「むしろ私は超声高にこう言いたいのです――『宗教家にこそ見てほしいのだ』とっ!理解しろとは言いません!だが理解するチャンスをください!」

マタイ「で、本音はどのような?」

絹旗「カトリックの超大御所に発禁映画ぶつけてイジってやろうと思っています。勿論面白半分お笑い半分です」

マタイ「くっ……!ストレートに悪意をぶつけてくるタイプ……!」

絹旗「『宗教的に刺さるヤツ』と超具体的にご指定を受けていますからね!私は悪くありませんとも!えぇもう従っただけで!」

マタイ「……あぁまぁ佳いだろう。いや佳くは決してないが、そして受け入れ難いものだが。話し合うテーブルには着こうか」

絹旗「そうですね。発禁になる映画は全世界で、それこそ映画黎明期から現在に至るまで超ずっと続いています。それは認めますか?」

マタイ「認めるも何も事実だからな。私も大昔はそちら担当の部署にいたものだよ」
(※これも本当。『枢機卿』という映画を作るに当り、カトリック側の担当窓口が若きラッツインガー氏)

絹旗「あぁでしたら私なんかよりも発禁映画の変遷を超ご存じなのでは?」

マタイ「古いものであればそれなりにはな。さて、急に言われてもどこから話したものか……」

絹旗「ではマタイさんが長考に入られた間に私から超補足を。映画の発禁という公開禁止を喰らうのは”現代でも普通に行われている”事ですので」

マタイ「嘆かしい事だがね。独裁国家や異教を信じる国では『道徳的に』禁止という所がある」

絹旗「後者はイスラム教に超多いんですよね。30年ぐらい前でも『同性愛者が出ている!』とか『ユダヤ人が出ている!』だけで発禁喰らった映画もあります」

マタイ「そもそもそういう国々では発禁を食らう前に配給映画が公開しないだろう?」

絹旗「えぇそうですね。当り前ですが、今のロシアで反プーチン映画を持っていったりしないように、商売でやってる以上、超空気を読みます――が」

絹旗「イスラム圏での超笑い話で『サウジアラビアは禁酒国家だが、サウジ人は酒が大好きだ』というものがありましてね」

マタイ「ほう?禁止されているのに?」

絹旗「だから隣国のクウェート行って飲むそうですよ。国内で禁止なら海外で飲むと」

マタイ「嘆かわしいのはそれがジョークではなくただの事実だからだな」
(※実話です)

絹旗「それと同じように。『文化的にはNGだけど海外行ったり串刺して楽しんでいる層』が超いますので。イラン辺りでも『デッドプー○』ネタが通じるそうです」
(※なお同国では上映禁止ですし、イランはアメリカ大嫌いですが。少なくとも対外的にはそう言わないと国民は物理的に吊されるので)

マタイ「本当に嘆かわしい話だな」

絹旗「よって実際に発禁喰らっても、それが逆に話題を呼んで超ヒットした、というのが結構ありますから。そう悲観することなく聞いてください」

絹旗「ではまずキリスト教的にはどうなんだの超古参が『ジーザス・クライスト・スーパースタ○(1973年)』です」

マタイ「内容もさることながら、名前がな。神の子を俗っぽい呼称をするのはあまりこう、な」

絹旗「中身自体に超大した問題はないと?」

マタイ「いいや。神の子を『夢見がちな理想主義者』、イスカリオテのユダを『危機感を持って改革を是とする人』というのが。そういった解釈が許されないと怒った人間もいた」

絹旗「聖書が超絶対であると?」

マタイ「そう信仰している人たちには受け入れ難いものであった、ということだな。故にあの映画はいくつかの国で上映禁止になった」

絹旗「ただ、その代わりに『じゃあ超見てみましょう!』って人も結構多く集まりましたけどね。結果的には大ヒットですし、私も内容的には良作の部類だと思いますが」

マタイ「解釈次第だからな。だが、ここできっちりやっておいた方が佳かった、と思い知らされる羽目になったが」

絹旗「『ライフ・オブ・ブライア○(1979年)』ですね。イギリス的ブブヅケの大家、モンティ=パイソ○監督の撮った超コメディ映画」

マタイ「全世界のカトリック教徒を敵に回したからな。『東方三賢者が神の子を間違え、隣の家に行った』上、結局そのただの人間が救世主として振舞うというのはな……」

絹旗「今だったら超普通にコメディになりそうですがね」

マタイ「個人的には他人が大切にしているものを笑い飛ばすというのは、表現の自由には含まれないと思うのだが……まぁこれも発禁を喰らっていたな。作成元のイギリスですら、地域によってしなかったりと」

絹旗「しかしそこはそれ現代人類の中で最も先祖返り改めオーク返りしているというイギリス人です。『じゃあいいや隣町で超見るわ』と普通に移動していましたから」

マタイ「我々と袂を分かった時間が長すぎるのだな」

絹旗「しかもスウェーデンで公開禁止になった際には、別の国で『面白過ぎてスウェーデンでは発禁になったよ☆』って超宣伝しやがりましたからね」
(※実話です。確かノルウェーかどっかで)

マタイ「逞しすぎるのだな。そしてそこまでコメディ映画にかける情熱が理解できん」

絹旗「しかしながらパイソ○監督がやったことにより、『なんだ!ここまでしていいのか!』と超後進を育てる羽目になりましたとさ」

マタイ「本当にイギリス人は碌な者が……ブラックジョークを言いたいがために全てをかけている感がするよ」

絹旗「『ヘイヘイヘイ、カトリックビビってるヘイヘイヘイ!』の流れを汲んだのが『最後の誘惑(1988年)』となります。これがまた問題作だったようで」

マタイ「神の子をベツレヘムのマリアと結婚させたり、子沢山にしたり、挙げ句に『普通に人として死にたい』は、な。解釈違い以前に棄教の疑いすらある」

絹旗「『タクシー・ドライバ○』でお馴染みのマーティン=スコセッ○監督作ですが。映画自体は中々良かったのでは?ヒューマンドラマとしては超そこそこ良作でしたよ?」

絹旗「なんといっても主役であるキリストを超演じたのが、ウィレム=デフォ○氏。スパイダーマ○のオズボー○というかグリーンなゴブリンをやった方でして」

絹旗「個人的には普通の人レベルの悩みを抱えた演技が超秀逸でして、彼の代表作だと思われますけど?」

マタイ「信仰へ対する冒涜だと言っておるのだ。出来以前に、独自解釈すらの問題でもなく、オリジナルで遊びたいのであれば勝手に遊びたまえ」

マタイ「神の子とその受難を茶化してなんとする?それは信仰への冒涜ではないのか?――と、いうのが我々の公式見解だね」

絹旗「では超個人的には?」

マタイ「ウィレム=デフォ○氏の代表作は『フロリダ・プロジェク○』だ。あの物悲しい管理人の雰囲気は彼にしか出来ん」
(※ディズニーとハリウッドにケンカを売った超名作です。ただし鬱になる)

絹旗「結構マニアックなの見てんじゃねぇか。アレのラストシーンは超泣きそうになりますよね」

絹旗「まぁ2000年代も近くなると、本当にこう超多様性と言いますかカオス化と言いましょうか。価値観でも真っ向から宗教批判しても干されなくなりました」

絹旗「なので風刺と称したいっちょ噛みなのが増える増える。『あぁ、ここまでやっても許されるのか』と他の映画の内容も普通に尖っていったり」

絹旗「とはいえ地道な上映禁止運動は続けられ、ダ・ヴィンチ・コー○もダメなんでしたっけ?」

マタイ「内容がな……『神の子はマグダラのマリアと結婚しており子がいた。しかし神の子の死後、男性権威を是とする教会が魔女狩りを起して血を断とうとした』、だな」

絹旗「超正直に言いますけど、『時系列どうなんってんだよ』と素人の私ですらツッコむんですが」

マタイ「フィクションの話だからな。よって私達の信仰深い国とイスラムの国では忌諱されておるよ」

絹旗「カトリックは超分かるんですが、イスラムもですか?なんでてす?」

マタイ「ムスリムの公式見解としては『神に子などいない』のだ。モーセもイーサーも預言者としては認めているのだが」
(※本当に公式見解です。『預言者としても公式に認めるが、あの方ではないので正確に神の言葉を伝えられなかった』そうで)

絹旗「あー……超面倒臭いやつですね。コメントは差し控えたいと思います」

マタイ「『良き隣人』とまでは言わないが、せめて『同じアパートに住む挨拶をする人』ぐらいにはなりたかったものだが……今後の課題だな」

絹旗「てゆうかそれで超納得しました。同時期にメル=ギブソ○が監督やってた『パッショ○(2004年)』って映画が」

マタイ「あれは……まぁ今度は私の方がコメントに困る番だな」

絹旗「えぇとですね。映画の内容自体はキリストが磔にされて処刑されるまでの12時間を超描いた作品です。時の偉い人が『全て事実だ』って言ったんでしたか?」
(※当時のヨハネ=パウロ二世。しかし直ぐに撤回)

マタイ「映画の宣伝に使われてはたまったものではないし、一部過激な描写があったからな」

絹旗「キリストへの拷問描写が超エグかったらしいですね。あと扇動しまくったのがユダヤ人で、悪魔に誘惑されたとか何とかって描写がヘイトに該当するとかって」

マタイ「よって『カトリックの国では上映が見送られ、イスラム諸国で逆に好まれた』という嫌な結果になってしまった訳だ」
(※「キリストは神の子ではないので、処刑されて当り前じゃん?」的な。いや、個人的にはどうかと思いますが)

絹旗「メル=ギブソ○は反ユダヤを抉らせた感じですかねぇ。他にも酔っ払って暴言吐いてますし」

マタイ「特定の民族への蔑視は許されんよ。だが映画で歴史を表現するというのも、まぁ困るというか。はっきり言えば『巻き込むな』と」

絹旗「映画自体は超そこそこでした。オススメはしませんが、見たければどうぞと」

マタイ「ダメ映画好きの『そこそこ』がどれだけのレベルなのか信憑性が……」

絹旗「超失敬な!?ダメ映画のダメなところを理解するためにも、良作・佳作・凡作の全てを見るに決まってるじゃないですか!」

マタイ「君のような求道者が日本にもいたような……あぁオ・ヘンローか。聖地をグルグル回って遊ぶような人種じゃないか」

絹旗「我が国の人たちになんて暴言を!?『それもうアクティビティと何が違うの?』なんて超許しませんからね!」

マタイ「事故を私になすりつけないでくれたまえ。中には真面目にやっている人たちだっているとは思うよ。決して全員ではないが」

絹旗「では『ノア約束の○(2014年)』なんてどうでしょうか!超一部のキリスト教からはそこそこ絶賛を浴びた作品ですが!」

マタイ「カインとアベルの逆縁、そしてノアの方舟を映画化した作品だったか。あまりこう、評価に困る作品ばかり持ってこられてもな!」

絹旗「エンタメ作品としては超それなりだそうですよ?方舟を襲撃する堕天使たち!洪水に呑まれる人間を助けもしないノアにドン引きする家族達!」

マタイ「そういう所だな?オリジナル要素を付け加えれば何やっても佳いと思わないでくれたまえよ?」

絹旗「『なんで出たのラッセル=クロ○?』と一部のファンに膝を突かせた感じですかね。説教臭い聖書ベースなのに、不必要な娯楽要素をぶち込んで見事に失敗しています!」

マタイ「君のテンションが上がっているってことはそういう事なんだよね?ダメな映画なんだよね?」

絹旗「いや、超悪くないんですよ!内容がアレな割に軽い感じで!見終わった後の感じが『あぁ……この時間でソシャゲーした方が有意義に使えたなぁ』と時間の大切さを教えてくれますし!」
(※ご紹介している映画全部、どっかの国で上映禁止を喰らっています)

絹旗「それをなんですか!?今までの映画はどいつもこいつも、超それなりに見る場面あるじゃないですか!?」

絹旗「折角人が『発禁喰らった映画……きっと超ダメに違いない!』ってクリスマスを待つ子供のような超純粋な思いを込めて見たっていうのに!」

マタイ「私に妖気センサーがついていれば反応しただろうね。視認できそうなぐらいに闇が深いのだから」

絹旗「折角皆さんは『悪魔のいけに○』や『食人○』みたいな超キワモノを期待しているのというのに!そんなんで使命を果たしたと言えるんですかっ!?」

マタイ「主旨がね、『お偉いさんにヘイト映画を見せてハラスメントをしよう』だからね。何をどう繕ったところで邪悪さがにじみ出ているよ」

絹旗「というか超思ったんですが、宗教関係でお蔵入りになったのは意外と平凡なのが多いんですね?もっとキワッキワなのばかりだと思っていました」

マタイ「君のその判断も如何なものかと思わなくもない。しかしながら弱った弱ったと言われていても、なんだかんだで教会のの影響力は強いのだよ」

マタイ「よって僅かに逸脱したものがおっかなびっくりと作られ、『あぁこれが大丈夫ならもっと踏み込もう』というサイクルが行われておる」

絹旗「もっと法皇がファ××するようなものが」

マタイ「それはもう風刺でも解釈違いでもなくただの中傷だな。ともあれ日本の価値基準で判断するのは間違っておるとも」

絹旗「そうですね――それはさておき、街中に拷問された半裸のジジイを吊り下げた酷く冒涜的な建物が多々あるのですが、あれは倫理的に超どうなんですか?」
(※教会全般を知らない人が見れば)

マタイ「本当に殴られるよ?そして現地の警察なんかまともに観光客の捜査なんかしないから、放置されるよ?」

絹旗「なんて嘆かわしい話でしょうか――あ、そろそろ超ラストの紹介となります。『アンチクライス○(2009年)』はご存じで?」

マタイ「あぁそれは知らないな。教皇の交代など立て込んでいた時期だったような」

絹旗「では完結に要旨を述べますが、あるご夫婦が不注意で子供を死なせてしまいます。そして奥さんは心を病んでしまうのですが、カウンセラーである旦那さんは治療を試みます」

マタイ「身内の治療は禁止されているのではなかったかな?」

絹旗「そこを超敢えてですね。で、二人は奥さんが『エデン』と呼ぶ森の中の山小屋で治療を始めるのですが、あるとき奥さんの日記を発見します」

絹旗「するとそこには子供を虐待していた形跡があり、また検死報告書からはそれを裏付ける内容でした」

マタイ「何ともまぁ、嫌な話だね。あとこれタイトルに神の子の名前をつける意味はないよね?聞いているのかな君?」

絹旗「しかし見られた妻は逆上!自分を捨てると思ったので旦那の足をボルトで砥石に打ち付けて逃げられないようにします!」

マタイ「だからこれもう関係ないよね?宗教的な展開でもないし、道徳的な内容とも程遠いしね?」

絹旗「真実はこうでした――奥さんは子供が事故に遭っても見て見ぬふりをしており、発見が早ければ助かったかもしれないのに!」

絹旗「で、最終的には旦那さんが奥さんを絞殺してメデタシメデタシですね」

マタイ「救いが一切ないよね?あと何度も言っているように神の子の名前って必要だったのかな?」

絹旗「この超ヒッデェ内容と勝手に名前使ってんじゃねぇ的な合わせ技で、ドイツでは上映禁止を喰らっています。やったのは教会だそうですが」

マタイ「英断だと思う。フィクションでもこれは流石に……」

絹旗「なお同作品を作った監督の過去作、『ドッグウィ○』は更に超凄惨で。あ、こちらの円盤なんですが」

マタイ「いや結構だよ。押しつけないでくれるかな」

絹旗「住民総出で虐待を加えていた女性が実はギャングの娘で、最終的には【!見せられないよ!】になるラストシーンは腹を抱えて超笑えますから!」
(※個人の意見です)

マタイ「映画業界はいい加減にしてくれないかな。あと何をどうしたらよりにもよってギャングの娘さんがそんな事態になると言うんだい」

絹旗「男性は所詮超ケダモノだという結論になります。なお余談ですが男性を悪役にした『ドッグ』と女性を悪役にした『アンチ』、人権団体は後者を叩きましたが前者には無反応でした」

マタイ「ドサクサに紛れて地雷を置かないでくれるかな?『白人男性を悪役にすればどこからもクレームが来ない』の一形態だろう?」

絹旗「さぁ!宗教的NGはここまでにしまして、みんな大好きデスゲームの『SA○』や『最後の10日○』でも超鑑賞しましょうか!」

マタイ「前者は描写が危うくて上映禁止、後者は『ヒットラーが人間的に描かれているから』と上映禁止になってしまった筈だが……」

絹旗「戦いましょう規制と!何故かトラン○を超揶揄するの映画はあるのにヒラリ○オバ○版はないのが超不思議ですがね!」
(※もしかして;ハリウッドで干されるから)

マタイ「我々や我々の信仰はどれだけ中傷を受けようとも自由の名の元に映画化されるのに、そうではない人間達がやり玉に挙がらないのはな」

絹旗「ではレベルを最低限にまで超下げまして『ミッキーのお化け屋○(1933年)』でも。この会社超嫌いなんですけどね」

マタイ「ギアの落とし方が急すぎる。6速から1速に戻す意味は?あとこれも上映禁止を受けているのかね?」

絹旗「なんとドイツで喰らっています。フィクションでオカルト帝国設定が罷り通るのに、実際にはミッキ○さんが『子供には怖いから』という超理由で差し止めてる件について」

マタイ「件の国家は戦争に勝った後、ワーナ○を買収する腹づもりだったと聞く。故に同社の配給映画には寛容だったと聞くが」

絹旗「まぁでも今見ると超陳腐で笑えますよ。会社側は別の意味で上映を差し止めたいのかも

マタイ「古典の名作というのは大概そういうものだよ。そしてもう二度と来ないでもらえるかな?」

絹旗「くっくっくっく……!この私のダメ映画企画がポシャろうとも、第二第三のダメ映画マニアが超現れるでしょう……ッ!!!」

マタイ「君たちは君たちで大概が過ぎるよ。まぁ、万年最下位のチームのサポーターみたいなものだと思えば、存在意義もあるかもしれないが」


-終-
(※「フランスの植民地支配をネガティブに描いたから上映禁止(フランス)」とか「イエスが神の子とか嘘描いたから上映禁止(ヨルダン)」など、意外に奥深い上映禁止の歴史でした。ご応募ありがとうございました)



――

アレイスター『くっくっくっく……!何か知らないけどスピンオフおめでとう……!』

絹旗「いや別に私だけの力でなく、『アイテム』全員で勝ち取ったようなものですので。私だけの力ではなく全員の勝利です」

絹旗「――ただ!私の加入直後からといい!やはり主役は銭○でなく私なのも超事実ではありますけど!」

アレイスター『パチス○知識が無駄すぎる。アレかな?『ここで一発アニメ化してパチス○になってガッポガッポ!」とか考えているのかな?』

絹旗「不労所得、超いい響きですよね。どこかのどなた達は『やったね上条さん!これでまだ童×切る未来が遠ざかったね!』と」

アレイスター『この調子でいくと「作者の寿命前に終わるのかな?」と本気で悩むよね。私もいい加減若い体を持て余すのだが』

絹旗「相変わらずのHENTAIなようで何よりです。超死ねぱいいのに」

アレイスター『ヴイランも女体化して主人公トロフィーに加われば許されるシステムではないのかな?』

絹旗「超そういうとこですよ?そしてそれに関しては明確に否定する言葉を持ちません」

アレイスター『まぁ雑談はこれぐらいにして、君に頼みがあるんだ――』

……

絹旗「――と、いう訳で超こんにちは。絹旗最愛です」

上条「超知ってるわ。てか君先週も超偉い人に絡んでたじゃねぇか。俺たちをオモチャにすんのやめてくれよ」

絹旗「先週は純粋な意味でのハラスメントであり、今回は超違いますけど?」

上条「そういうとこだぞ?『よくまぁここまで規制と戦ってきたな!』と見てて思ったが」

絹旗「最近の創作ドキュメント系は超多少風が変わってきましたね。というもここ20年の話ですが」

上条「聞きたくはねぇよ。どうせまた黒いかグロい話なんだから」

絹旗「真面目な話ですよ。タイトルはど忘れしましたが、確か南北戦争時代に黒人兵士を助けに行った人達の話とか」

上条「へー、そんなのあったんだ?」

絹旗「いえ、あったにはあったんですが、超完全に別物になっているフィクション映画でした。『お前らそこまでして失点隠したいか』と私かツッコむような」

上条「可哀想に……!ダメ映画好きが嬉々とするんだから相当なんだろうな……!」

絹旗「まぁそれは超さておくとしまして、本日伺ったのは上条さんにお願いが」

上条「臓器だけは!どうか臓器だけは勘弁してください!」

絹旗「あなたは人をなんだと以下略。そして臓器を頂いても超捌くルートが……あぁ、そういえば浜面が」

上条「やってんじゃないですか。いい加減そっちからも足洗いなさいよ」

絹旗「ともあれ今回、超大量の予算を頂いて映画を撮ることになりました」

上条「地獄じゃねぇか。闇よりもさらに昏いものがこの世に顕現しちまうじゃねぇか」

絹旗「超お待ちを。私にだって人の心はありますとも、ここは一つ初心に戻ろうかと思いまして。映画とはなんぞや?と」

上条「ほう、ここまでは常識的だな?」

絹旗「なんなんでしょうね?」

上条「答え出てないのかよ!?だったら見つけてから来いよ!?」

絹旗「こう今回のご予算は無限にあるとはいえですね、やはりペイしないとプロたるものいけないと超思うんですよ」

上条「ベイ?支払い?」

絹旗「儲かるという意味でのペイです。この場合は遣った予算以上の超収入が入ってくるように」

上条「それ当り前じゃねぇのか。どこの世界に『回収できないかもしれないけどモノ作ろうぜ!』ってヤツがいんだよ。学生映画じゃないんだから」

絹旗「業界には結構いますよ。どこかのババ×と取り巻きの大御所()スタッフを食わせるためだけに映画を作る、という有名な話で」
(※曰く、「ライダ○とプリキュ○で稼いだ金を吉永小百○でドブに捨てる」)

上条「やめなさいよ。その、まぁうん!どっか映画会社のドンが消えたら姿を見せる頻度が落ちた人のことは!」

絹旗「よって今回は20周年を記念いたしまして『とある魔術の禁書目録・劇場版』という」

上条「あぁいいんじゃないか!そういうの待ってた!『公式でやれよ』とか思わなくもないがな!」

絹旗「つきましては上条当麻さんにはキャストを演じて頂くことに。如何でしょうか」

上条「よっしゃ任せろ!そういう事だったら俺以外に誰かいるっていうんだ!」

絹旗「ぶっちゃけ数字的には御坂美琴さんの方が取れるとは超思いますが」

上条「心の中で思うだけにしてくれないかな?こんな俺にだって傷つく心があるんだよ?」

絹旗「取り敢えずこの後から超撮影しますのでよろしくお願いします」

上条「あの台本とか……あぁまぁいいけど。どうせ昔のやり直しするだけだから。最初の方は憶えてないけど」

……

絹旗「ではまずベランダで禁書目録さんと出会うシーンからですね。超憶えてますか?」

上条「憶えてないのに憶えてると錯覚するぐらいには憶えてるわー。多分後からインデックスに聞きまくったんだろうけど」

絹旗「ではシーン1テイク1、ファイッ!」

上条「戦いはしねぇよ――『いやー不幸だったわー、学校で不幸だったわー、おっとベランダに何か引っかかってるぞ?オチョナ○さんかな?』」

絹旗「アドリブは全部超切りますからね。そんなのはいいから早く確かめてください」

上条「『泥棒?……まさか貧乏学生のところに入る訳がないな。一体誰が――』」 ガラガラッ

シェリー「『……』」

上条「本当に誰だよ!?いやまぁ知ってっけど誰だよ!?キャストが大幅に狂ってんじゃねぇか!?」

絹旗「ご紹介しましょう。こちらが本作品の超メインヒロインのシェリー=クロムウェルさんです。ゴーレム?とかなんとかの能力者で」

上条「知ってるわそんなん!?一瞬能がバグったのか心配したけど合ってて良かった――良くはねぇよ!?何一つ良いところはない!なんでこいつがインデックス役やってんのか説明しろやオラアァァッ!?」

絹旗「最初にしましたでしょう?ペイするような作品を、と」

上条「じゃあ余計おかしいじゃねぇか!?人気投票でアレだったシェリーさんがどうして配役されてんだよ!?」

シェリー「おいおいとばっちりですわねコノヤロー。研究費がヤバいぐらい出るっていうから恥を忍んで出てんのに」

絹旗「分母の問題なんですよね、要は。多少アレな映画であっても広告費を超アホみたいにかければそこそこ動員できる訳で」
(※最近は無理になってきましたが。高騰して止まりを見せない人件費・制作費・広告費についていけてない)

絹旗「なので全世界に公開できるような、そんな超映画をオマージュする的な?リスペクト?」

上条「つまり?」

絹旗「題して――『とある魔術の禁書目録・ハリウッ○版』……ッ!!!」

上条「いやっ助けて!?ここにも一人オークの子がいるわっ!誰か騎士団を騎士団を!」

シェリー「騎士団でどうにかなるといいなぁ。最近のじゃあもっぱら『や、やったか!?』要員じゃねぇか」

上条「お前もお前で断れよ!金に釣られて来てんじゃねぇよ!?」

シェリー「あ、これ給料明細」

上条「――なら来るわ!人生変わるだけの額だしな!」

上条「いやいや理解はしたが納得はしてねぇよ!?どうして人選変えてんだよ!?インデックスさんが何か悪いって訳じゃねぇだろうに!」

絹旗「えー、ヒロインや主人公に女性というのは非常に多いのですが、昨今の映画事情を超鑑みました」

絹旗「清純っぽいと『男性願望だ!』で、ビッチっぽいと『女性蔑視だ!』、はたまたそもそも出さないと『人権差別だ!』と超メンドクセー批判がされます。内容関係なく」

絹旗「しかもそれが映画公開後のレビューだったらいいのですが、事前に公開した評論家どもが超ウルッセェので事実上の検閲に等しくなるんですね」
(※ラース・フォン・トリア○監督曰く)

絹旗「ですので現在どこからもクレームがつかない女性ヒロイン像として、『バツイチ子持ちの非白人女性(の、できれは警官か弁護士)』が超多いです」

シェリー「すいません監督。子供いねーんですけど」

絹旗「まぁそこは映画ということで、『イギリスのカルト宗教に子供を人質に取られた女性警官バツイチ』にしましょう。超フィクションですから」

上条「カルト宗教ってお前……いやまぁイギリス清教っていうよりはマシか。辛うじて」

絹旗「そんな人物が学園都市にまで逃げて追っ手と戦う!超いい話じゃないですか!」

上条「すいせん監督。俺の存在意義は?」

絹旗「現地でのサイドキック系です。能力超バトルになるんで、てゆうか原作でもそうでしたよね?」

上条「あぁまぁ否定しないが……そんなん、だっけか?」

シェリー「広義ではそう、かもしれないわね。広義では」

絹旗「超理解したんでしたらちゃっちゃと役に戻ってください!早くしないといつまでたっても終わらずに長編でダラダラやりますよ!?」

上条「超怖いわ!?よーし戻ろうぜ!どんな悪夢だって終わっちまえばこっちの勝ちだからな!」

シェリー「じゃあ、えっと……『――と、いう訳でカルト宗教から逃げているのよ。どうか見逃して』」

上条「『あぁうん、そはれ全然構わないんだけどさ。なんだったら俺も手伝おう――なんだっ!?』」 ドーンッ

シェリー「『カルト宗教から、えぇと正式名称なんだっけか?』」

絹旗「GO○です」

シェリー「それアメリカの正当の別称よね?流石に政治的にマズいんじゃ……」

絹旗「ハリウッドの常識――『共○党』を腐せばレビュー評価が上がるが、その逆をすると法的に公開差し止めを喰らう」

上条「ダメじゃねぇか。つーかそんな政治対立を持ち込むなよ映画によぉ!?」

絹旗「では間をとってGEPに超しましょうか。ゲパードの略で」

シェリー「なんでイギリスの魔術結社がハンガリー語なんだよ」

上条「い、いいじゃないか!北欧神話的な名前だって!」

シェリー「中二なんだよ――で、なに?何が来たって?」

上条「『これは――気をつけろ!敵の魔術師の攻撃を受けている!』」

シェリー「ここの運営史上、正しい意味でそれ使えたわな。てかよく知んねぇけどステイルのボーヤが来るんだっけ?」

上条「てか俺がハニーフラッシ○(仮)してないと、『何やってんだお前プロレスなのに!?』って展開にならなくね?」

絹旗「ご心配なく。下手に脱ぐとそれはそれで非難GOGOなのでいいぞもっとやれ」

上条「監督も敵じゃねぇか、知ってたけど――『姿を現せ!俺のカラテを見せてやるぜ!』」

ステイル(※ピッチピチのボデイスーツ装備)「『……』」

上条「やだ超ダサいXメ○のスーツ……っ!?」

シェリー「筋肉が……なくもねぇけど、既存のマッチョと比べたらどうにも劣るわな」

ステイル「『ファイア!ファイアファイアファイア!』」 ゴオッ

上条「あちちちっ!?なんかキャラが大幅に改変されてるのにやってることはほぼ同じだわ!?あいつ何なんだよウゼェな!」

シェリー「えっと……『あいつはファイアースターター、発火能力者よ!』」

上条「そりゃ分かるわ。字面ではお伝えしにくいが、往年のダルシ○のように壁際からヨ○ファイヤー連射してんだから」

ステイル「『ヨー○ファイッ!!!』」

上条「なんて、なんて悲しい目をしているんだ……ッ!!!なんかもうヤケクソになってる……!」

上条「分かった――俺が今トドメを刺してやるぜ!どうせあとから仲間になるんだから!」

シェリー「『――死ね』」 パアァンッ

上条「ステイルさあぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーんっ!?」

シェリー「『ふっ、この程度のヒットマンで私が倒せるなんて思わないことだな!』……あれ?あたしの読んだレポートと違くね?合ってんの?」

上条「能力バトルに拳銃持ち出すのってアリなの!?正直俺も『これあったらもっと簡単に話終わらね?』とか薄々思ってっけどもだ!?」

絹旗「あぁいえそれは低強度の能力者であって、高レベルの能力者の前では超児戯といいますか」

シェリー「『今のは――私の能力、”ゴーレム”から製造した特殊なバレットなのよ!』」

上条「どんなだよ。つーか目の前で堂々と人殺してんじゃねぇ!」

シェリー「『いいえ、死なないわ――見なさいよ!』」

ステイル「『うぽー』」

上条「俺が過去聞いたうめき声で一番やる気の無い……!?じゃない、ゾンビか!?」

シェリー「『……そうね。外の機関が作った能力者はみんなこうなってしまうのよ!外の機関が作ったのはね!』」

上条「監督監督、出資元が誰か分かっちゃったんですけど。成金の逆さロン毛じゃないですかね?」

絹旗「それは超秘密です。つーか台本通りやってください」

上条「台本も何も……あぁこれ一応タッチすればいいのか?最小そげぶっと」 パキイインッ

ステイル「『よ、ヨガー……?』」

シェリー「『まさか――ゾンビにされていた人が元に、戻った……ッ!?』」

上条「なぁこれ大丈夫が?冒頭の冒頭やってんのに原作の欠片もないんだぞ?ファンの人ぶち切れないかな?」

絹旗「超知っていますか?――『古参よりも新規ファンの方が金になる』、と!」

上条「ゴールが見えたソシャゲーの運営だろそれ。『そろそろ人気に陰りが……そうだ!今までのレアリティ大安売りしてやろう!』みたいな」

シェリー「『お前……この能力は危険すぎる!組織の人間は君を追い回すだろう!』」

上条「インデックスさんは?せめて、そうせめてオリジナルと乖離するんだったらそこの設定だけは死守しないか?」

絹旗「えぇとそれもまたハリウッド的には超NG喰らう場合もありまして。『ステレオタイプの女性のイメージ許さない!』だそうで」
(※政治的に対立している相手にありがち)

上条「それもう世の中の女性をハードモードに叩き込んでね?男女問わずに助けがほしいって人は多いだろ?」

絹旗「自立した男性は誉められないのに、その逆だと超誉められません?」

上条「女性がピンチなのに助けなかったら文句言われて、助け方によっては更に文句言われる――そうか!ハリウッドって地獄の一種だったんだな!」

絹旗「詳しくは某所で誰かがフォローするでしょうが、さぁお話はまだ終わってやいませんよ!超進めて進めて!」

シェリー「『少年、私と来い。この場所にいつまでも居続けられるものではないぞ?』」

上条「そしてシェリーさんも意外とノリノリである」

シェリー「演劇のカリキュラムで他人をアドリブで演じるのがあんのよ。金貰ってやれるんだから最高かよ」

上条「本人が納得してんだったらまぁいいが。てか次は神裂じゃね?あいつ相手に弾丸なんて通じるか問題が」

建宮「『――ドーモ・シェリー・サン!俺はイギリスニンジャ・タテミヤーなのよ……ッ!!!』」 ヒュンッ

上条「お前はもっと恥じろよ!?いや逆の立場になったらノリノリでするに決まってんだろうが!」

シェリー「『序列上位の能力者が!?――逃げなさい!ここは私が食い止める!』」

建宮「『お前さんじゃヤク-ブソークなのよ!序列から外れた段階で段々楽しくなって来たのよこの悪役が!』」

上条「キャラを守れ。そして神裂はどこ行ったんだよ」

絹旗「日本人が多すぎるので超減らしませんと。グローバル化の一種ですね」

上条「あれ?『制作が原作読んでない』って英訳するとグローバル化って意味なんだ?また一つ賢くなったな!」

白井「『お待ちなさいな――この、白井黒子が許しませんの……ッ!!!』」 シュタッ

上条「ジョーカーじゃねぇか。アジア人&女子&女子好きって属性でデッキ構成に隙がねぇよ」

絹旗「補足しますと家庭環境が超劣悪ならドラがもう一枚載ります。シンママはカブるので配役には最適ですね」

上条「つーか主役は俺よ!?ほぼ置物じゃねぇか!あっちで能力バトルやってっけど!」

絹旗「え?あなたが主役だと言いましたっけ?」

上条「………………はい?」

絹旗「この映画のタイトルは『とある魔術の禁書目録』、つまり禁書目録であるシェリーさんが超主役に決まってじゃないですか?」

上条「……家帰ったら、もっとインデックスに優しくしよう……!ごはん前にお菓子食べても叱らないようにしよう……!」


-終-
(※大作映画にありがちなマウント合戦、そして徐々に下がっていくハリウッドの人気。ご応募ありがとうございました)



――

レッサー「『チキチキ!第一回・上条当麻理解崩壊チャレンジー!!!』イェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェッ!」

レッサー「えー本日はですね1あの憎いコンチキショウこと上条当麻さんに美人局ドッキリする企画と相成ります!バレンタインだけに湿度高めの!」

レッサー「では今日の主役!審査員の上条当麻さんです!はいブーイングプリーズ!」

上条「えぇと上条当麻です。学園都市の方から来ましたが、司会者の方?ちょっといいですからね?」

レッサー「あい?始まってんですから質問は簡潔にどうぞ」

上条「俺が ここにいるって事はドッキリは成立しなくね?既に既知になってんだから?」

レッサー「え?逆に聞きますけど、事前に知っていたらリアクションは薄くなるんですか?プロとしてそれがあるべき姿だと?」

上条「やってやろうじゃねぇか!そこまで言われればな!ドッキリと騙して誘拐には定評のある俺だぜ!」

レッサー「基本的には命懸けの片道チケットですがね。つーか女運に全振りしているのに、よく生き残れたと感心すらしますが」

レッサー「ともあれ色仕掛けです!審査員の方にはそんな経験はおありですか!?」

上条「どっかのイギリス人に少々。ロシア移動中に見たくもないパンツを度々見せられました」

レッサー「つまり――真っ当な女性に興味がないという事ですな!盛り上がって参りました!」

上条「違うっつってんだろ。いつも力説してるように俺たちが草食系になったんじゃなくて、腐った肉をデコっても食べられないだけで」

レッサー「おっと現代社会の風刺ですか!私も脚本家の原作改変には辟易してたところでして!」

上条「『その話は面倒だからやめといてね?』って本番前に注意されてただろ。それ横で聞いてた俺も『あ、これ言ってフッてんな』とは思ったが」

レッサー「某とあるアニメでも結構……『フロリスめっちゃやる気出してんな!?』とか『アーカイブ版のシェリーさんはおかしくないですかね!?』とか」

上条「誰が知ってんだよ最初期に出たドラマCDの話なんて。個人的にはオルソラとアニェーゼが仲直りするシーンは超好きだけども」
(※イギリス清教にお世話になるので懇親会を、という話)

レッサー「まぁそんな訳でドッキリ企画です!順番に『これは!?』っていうのを選んでくださいよ!」

上条「基本的には嫌だよ。だって俺の癖(へき)をフルオープンするってことだから」

レッサー「え、でも『別に好みじゃなくても性欲は別だ……!』ってあなたのお父様が言ってましたけど?」

上条「よそはよそ、うちはうち!あんな教育悪いオッサンの寝言なんて無視して!」

レッサー「それではではでは最初の挑戦者、カマーンッ!」

フレメア「にゃあ」

上条「責任者を出て来いやゴラアアッ!?一体俺をなんだと思ってやがる!?」

レッサー「『釣った魚にエサをやらないクソヤロー』」

上条「まぁな!一部でそういう心ない噂が出ているのは否定しがたい事実ではあるが!ただ実体と同じかってのは別の話であって!」

レッサー「フレモン、ゴー!わざ、『メ×ガ×ムーブ』を使いなさい!」

フレメア「ざーこー?ざこざこざーこー?」

上条「悪い言葉を教えるんじゃありません!それ使っていいのは浜面相手だけだよ!」

レッサー「さぁどうですかっ!一部のマニアにはクリティカルと評判ですが!」

上条「ジャンルが……うん、ジャンルが違うんだわ。将棋の試合に那須川天○がオープンフィンガーグローブつけて来るぐらいに違う」

レッサー「その場合のルールは最後まで立ってた方が勝ちでいいのでは?」

上条「お前の国ではバーリトゥーダかもしんねぇが日本は違うんだよ!いつ何時も誰の挑戦でも受けてない!」

レッサー「だがしかし一部の界隈では絶大な人気を……ッ!!!」

上条「俺は違うんだわ。もっとこう健全なやつだから」

レッサー「では残念でしたねエントリー1番の方!控え室のお菓子は全部持って帰っていいですからハケてくださいな!」

フレメア「ざーこー?」

上条「これあとで責任問題に発展しないだろうな……あぁまぁ『浜面の隠してる本に書いてあったみたい』って監督にメールを」 ピッ

レッサー「あなたも中々外道ですよね。でもまぁ出てきなさいエントリー2番!上条当麻をオトしてみせろっ!」

小萌「きゅるーん☆先生と秘密の課外授業なのですよ☆」

上条「きっついわー」

小萌「あぁ!?何か言ったのですよゴラアァッ!?」

上条「外見以前の問題ですよ先生!?そりゃまぁ一部のマニアと青ピには大人気でしょうが、いざ先生のアパート行ったらもう!」

レッサー「あい?何かエ×グッズでもあったんですか?」

上条「それはそれでやや引くが、控えめに言っても汚部屋と『あれここヤニネ○さんのお部屋?』ってぐらい、タバコ臭い部屋が……」

小萌「いいじゃないですか別に!?違法ではなく合法なブツを喫煙可の物件でキメているんですから!」

上条「かつては白かったであろう壁紙も真っ黄っ黄に……!」

小萌「それは仕様なのですよ!どいつもこいつもファッション間隔で電子タバコに以降してますけど、そんなのはニワカなのです!」

小萌「本当の愛煙者は缶ピーを専用の器具で吸うのです!それ以外は初心者なのです!」

上条「すいません、どなたか通訳の方いらっしゃいますか?」

レッサー「えーと、今運営から来た情報によりますと缶ピーとは『缶ピース』の略で、缶に入った両切りフィルターなしのピースっていうタバコだそうです」

上条「フィルターなし?両切り?」

レッサー「フィルターないので100%成分を体内に入るやつらしいです。ヤニカ×の最後に行き着く一番重いヤツだと思ってください、だそうです」

上条「終わってんじゃねぇか。そりゃアニメでも消されるわ」
(※妖魔夜○の八○さんがホープ吸ってたのに憧れ、入り口がそこからなので……)

小萌「もーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!どいつもこいつも夢見すぎなのですよ!童×じゃねぇんだからちっとは妥協するのです!」

上条「小萌先生の私生活もヤベェとは思うんですが、先生を彼女にすると『合法ロ×ペ×野郎』の烙印が」

小萌「上条ちゃんは内申点覚悟し・と・け☆」

上条「なんて理不尽な仕打ちを!?俺はただ素直に言っただけなのに!?」

レッサー「えてして正直者が割を食いますからねぇ。ともあれ2番の方お引きとリを。楽屋のタバコっぽいの全部もってっていいですから」

上条「何置いたテメー?コンプラ考えろよ?」

レッサー「では仕切り直してエントリー3番、カマァンッ!!!」

ランシス「……」

上条「……」

ランシス「……うっふーん……あっはーん……ほわーお……?」

上条「悪意がある。二回まではまぁ大目に見るとしても三回目になったらそこそこ強めの悪意を感じる」

レッサー「おぉっとこれは異な事を仰いますな!ウチの子のランシスに何か問題があるとでも!?」

レッサー「こう見えても細い腰と薄い胸とダウナー系でクラスは元より学校でもそこそこ人気ですけど!」

上条「いや、だからな?ランシス含めて全員可愛いよ?可愛いけども、俺の趣味とは合致しないってだけでさ?」

上条「イヌネコや子供に対して『あー可愛いなー』は含むところのない可愛いであって!そこに別の邪な何かは含まれてないんだよ!」

レッサー「え、でもプリティでキュアキュアな方々にエ×い妄想するのは腐るほどいますけど?」

上条「例外は例外です!そして俺は違うんですよね!」

レッサー「ちっ、しゃーねーですな。では負け犬3番は控え室戻って備品でもパクって帰って下さい!ドライヤーまでは許します!」

ランシス「おっけー……レッサーの分もやっとくぜ……」

上条「おいテロリストども。お前らは犯罪に対するハードルが低いんだよ」

レッサー「小さな犯罪だからってスルーしていたらいつの間にか大きな事件に巻き込まれますよ!皆さんは注意して下さいな!」

上条「だからお前は大きな所から入っただろ。タバコ吸うのも普通はマイセンから入るのにショッポから始めやがって」

レッサー「ほいじゃあ次の笑いの刺客出て来いや!エントリー4番キャマンッ!」

上条「もう笑いって言ってんだろ。ほぼほぼモノのないモノボケだが」

鳴護「な、なにかな?呼び出されたとかと思ったら急にステージに立てって言われたんだけど?」

上条「いつも言ってるだろアリサ!友達を選びなさいって!めっ!」

鳴護「何度だって繰り返すけどレッサーちゃんは当麻君のお友達だからね?どっちかと言えば」

レッサー「アイドルであれば得意分野じゃないですか!男性アイドルの性接待が昨年問題となりましたが、その逆は一切スルーしてましたけど!」

鳴護「言葉を慎もうか、ねっ?あとドローカルなシンガーソングライターなのでそういう話はないかなぁ今のところは。あっても直ぐにSNSで拡散するだけで」

上条「『――くっ!番組に使ってほしいからって体を使うなんて卑怯だぞ!君には実力があるんだからもっと別の方法が!』」

鳴護「あれあれ急に小芝居を始めたのはなんでかな?あとあんまり過ぎると、あたしが今控え室でスタンバってる人に暗殺される恐れが出てくるからね?」

鳴護「てか理性がどうとかよく分からないんだけど、あー、そうだね。ドキッとするシチュエーションだったらなくはないかな」

レッサー「いいですね!最初のお題とはかなーり変わってやがっていますが、ここまで全員ゲートビフォーゲッタウェイだったので試してみる価値はあるでしょう!」

上条「あれ?門前払いってそんな面白い響きなの?」
(※”He turned me away from his door.”)

鳴護「あーじゃあ放課後の学校だったとして、当麻君が部活終わりで教室に忘れ物をとりに来たって設定で」

上条「『ブヒヒヒヒヒヒィ!こんなところにJCが落ちてるブヒな!』」

レッサー「『ヘイJC!ブヒたちと一緒に恋の課外実習するブヒ!勿論拒否権はないブヒがね!』」

鳴護「ねぇ二人って実は兄妹なの?流れるような淀みのなさでショートコント始めたよね?」

ラシンス「『オークハンター、見・参……ッ!!!』」

鳴護「帰った人が戻ってきた!?ねぇ長くなるのコレ!?無理矢理参加させられて嫌々やってんのに!?」

レッサー「おぉっと失礼しました!私の中に流れる芸人の血が騒いでつい!どうぞ続けてください!出来れば意外性で上回るような展開が望ましいですな!」

鳴護「もうこれ以上だったらゴブリンでも出さないと無理かな――っていいから座ってて!『身長的には小萌先生呼んでくるか?』じゃ、ないんだよ!そういうのはいいから!」

鳴護「もっとなんかこう普通な感じで!ファンタジーじゃない日常的なお話なの!普通の恋愛ってそういうもんじゃない!」

レッサー「って主張されてますけど、上条名人は如何お考えで?」

上条「そっか……!俺に今まで浮いた話もなかったのは、普通の学校じゃなかったからなのか……!」

鳴護「主旨がズレてるよ?てゆうか二人ともあたしにツッコミを任せてないでお仕事して!」

レッサー「大抵のケースですと『魔術と科学が交差して物語が生まれる!(※ただしイケメンかイケジョに限る)』というのか世の習いでして……」

鳴護「とにかく!当麻君が放課後に戻って来たら音楽聴いてる女子がいるんだよ!具体的にはあたし!」

鳴護「『あ、何聞いてんの?』とか言ったらイヤホン差し出して!それを一緒に聞くまでが青春なんだよ!」

レッサー「……ねぇ、上条さん?」

上条「なんすかレッサーさん」

レッサー「『これ、聞いてる曲が般若心経だったら超面白いかな』とか、『なんだったらエ×同人ASMRだったら楽しいのに』とか考えちまった私はどうすれば……?」

上条「それを世間様ではエ×ゲ脳っていうんだわ。死後は冥府ペ道に堕ちると思う」

鳴護「だから二人とも主旨分かってるのかな?というか企画進行はそっち側なんだからしっかりしなよ!」

レッサー「んで?審査員兼ツッコミ役兼ボケ役の方、男子的にはどうですか?」

上条「『あ、ごめん。顔近づくの恥ずかしいからいいわ』」

鳴護「なんて適切でありつつもアオハル的には間違った回答だね!てかそこがキモなんだけど!」

上条「『そもそもイヤホン外してスピーカーにすればいいんじゃ?』」

鳴護「正しいんだけどどうかと思う。あ、帰っていいですか?これ以上フラグ折られても勝負にならないんで」

レッサー「以上エントリー4番でしたー。あ、控え室にあるザブトン持って帰っていいですから」

上条「さっきから何なんだよ手癖の悪さは。お前じゃねぇんだから持ってくか」

レッサー「てか今までは前座みたいもんですかね!ここからはヴィジュアル的にも攻めますよ!」

上条「いやぁ俺だって男だし?エ×格好も好きは好きよ?でもいざされたら引くって言うか?特にバレンタインとかでさ?裸一本にテープとかされたら、うわぁ、ってなるわ誰だって」

レッサー「――ではここで休憩タイムです!大体20分ぐらいお待ち下さい!」

上条「やってただろ?今急いで着替えさせてんだろなぁ?ん?」

鳴護「あ、ごめん。美琴ちゃんが控え室で立ち直れないぐらいハニワのような顔になっててね?」

レッサー「――さぁ宴もタケナーワ!いよいよラストの刺客となりましたね!上条さんの自制心も中々のものです!」

上条「選手層が薄っぺらいんだよ。出オチ優先で集めてっから」

レッサー「最後の刺客、君に決めたっ!」

オルソラ「はいはい、どうもなのですよー」

上条「――優・勝☆これにて解散!!!」

レッサー「待てよ童×。そうじゃねぇよ、もっとなんか引っ張れよ」

上条「逆に聞こうか――シスターのお姉さんが嫌いな男子がいるのか!?いる訳がない!いたとしたらそいつは巫女巫女ナース派に決まってる!」

レッサー「あー、すいませんオルソラさん。アホが今ちょっとアレなんですけども、進めたら正気に戻ると思いますんで」

オルソラ「かしこまったのでございましてございますよ。では僭越ながらアンジェレネ師匠に教わった殺し文句などを披露したく存じますので」

上条「ありがとう俺たちのアンジェレネ師匠!今度ゆうパックで萩の○セットを送るな!内容によっては紀州梅の詰め合わせに変わるけど!」

オルソラ「『あぁどうしましょう。遊んでいたらもうこんな時間でございますよ。終電ももうとっくに終わってしまったのでございます』」

レッサー「あの、シチュエーションが……その、薄っぺらいって言いますか」

上条「師匠だからな。多分日本のマンガ読んでそのまま語っただけだと思うわ」

オルソラ「『――今日、泊まっていっても宜しいので……?』」

上条「『あぁ泊まりたいんだったら駅前のカプセルホテルが安くて清潔だぞ?あそこは性別で宿泊できる階も変えてあって安心で』」

上条「『金ないんだったらその隣のビルにネットカフェがあるし。じゃあ一緒に行こうぜ!俺会員だからかなり安くなるよ!』」

オルソラ「えぇと……予想外の反応に困惑気味なのですが……」

レッサー「童×の悪いところ出ちゃってますかねー。『ここは行く場面なのに紳士的過ぎて草』っていう」

オルソラ「ではなく――『今日はここに泊まりたい気分なのでございまして』」

上条「『じゃ俺はどっかで泊まってくるわ!あ、これ合鍵で郵便ポストに入れてくれればいいから!』」

レッサー「ホンッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッとにダメですな上条さん!私が思った以上にアホですよあなた!」

上条「やかましいわ!?男全部がビーストだと思うなや!紳士的な人間だってそこそこいるわ!俺とか、俺たちのような純粋な人間が!」
(※含む三次元が嫌いな派)

レッサー「いやでも、私調べによりますとこちらのシスターさんなんかクリティカルでは?上条さんの性癖的に?」

上条「あぁまぁ否定はしない。ショートカットなのにこれで髪を伸ばしちまったらどうなるんだって疑念すらある!だが!だがしかしだ!」

上条「――俺に気があるとかフラグ立っているとか、オルソラは軽々しくそんな事言わない……ッ!何せシスターさんだからなっ!!!」

レッサー「気持ち悪いです上条さん。私があなたを知ってから一番気持ち悪い言動してますわー」

オルソラ「そして何気にフラグを折られたような……?」

上条「くっくっくっく……!この俺の鋼の自制心をどうにかしてほしければエッ×な格好をだな!」

御坂「――へぇ?さっきと言うことが違くない?」

上条「いいか?美人局とは何を着るかじゃなく、誰が着るか――あばばば゛ばばばば゛ばばばば゛っ!?」 ビリビリッ

レッサー「はい、っていう訳で安定のアフロオチと相成りました!『童×は直で行かないと無理っぽい』でファイナルアンサーですな!」


-終-
(※よくよく考えたらとある世界に美人局要員ってオリアナさん以外いないような……ご応募ありがとうございました)

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