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Clock(trial)

ハロウィンの日ver2023

 
――夢の中

娘々『おぉある意味勇者かみじょうよ、しんでしまうとはなさけない』

ネフテュス『ある意味勇者は次のレベルに上がるまでは65025の経験値が必要……なお今月のラッキー装備はあぶないみずぎ(男性用)』

上条「臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前!退け悪魔め!ここはお前たちの住む世界ではない!」

娘々『開幕ぶっぱしてくれるじゃねぇかテメー。九字印切るそばから魔力がぶっ飛んでて逆に悲しくなってくるぜ』

ネフテュス『豆知識……九字も実は道教由来……!』

上条「なんてこった!?土御門の呪いがこんな所にまで……!」

娘々『まぁ民間に下った道(タオ)どもの仕業じゃんね。碌な事してねぇよなアイツら』

ネフテュス『と、堕落した道士の代表格みたいのが言っているわ……』

上条「うん、いいから帰れよ?何度も言ってんだろうがお前らの担当は浜面だって!」

娘々『最近ハマーの扱いがぞんざい。わたし的には超不満なんだぜ』

ネフテュス『そうそう……ハマーのくせに生意気』

上条「具体的には?」

娘々『夜10時以降に二人の寝室へ突入するとメッチャ叱られた』

ネフテュス『私達はただぷよぷ○がしたかっただけなのに……』

上条「そりゃお前浜面がぷよぷ○(※性的な意味で)してっからだよ。てか分かってて行ってるよな?キレさせに?」

娘々『え?人間なんて全部わたしらのオモチャじゃん?』

ネフテュス『――落ち着いて娘々!これはきっと「朝の顔になった瞬間不祥事を起す」っていうジャパニーズ・ジョークの一つなのかも……!』

上条「ジャンポ○斎○は……あぁまぁ許さなくていいや別に。前任者枠で入って来たのに常時スベリのステートかかってるから」

娘々『最近聞いたパワーワード――「厄(やく)が強すぎる」……!』

ネフテュス『そしてそんな厄年という概念も実は陰陽道からの持ち込み……!』
(※要は大昔の霊感商法。不安にさせて対抗策を、っていう)

上条「その話は終わったからいいんだよ!『元凶はもうすぐお家断絶ですね!』って丸く収まったんだしな!」

娘々『そういう訳で喜べ少年。ハマーが遊んでくれないから、なんかハロウィンだし?人気投票でまさかの一位()取ったからお祝い的なのに選ばれたっぽい?』

ネフテュス『殿堂入りという名の人気投票から締め出し……おめ』

上条「違うんだ……!俺は初めて一位取ったのに、どっかのランキング荒らしに巻き込まれただけなんだ……!」

娘々『つーわけで何か願いを言ってみ?ほぼ現実っぽい夢を見せたるんだにゃあ』

ネフテュス『後腐れなく酒池肉林……ラッキーはワードは「夕べはお楽しみでしたね」……』

上条「じゃ、じゃあ、えーっと、世界中の美女を集めて、ほら――管理人さんにするんだ!」

娘々『どんなアパート?管理人さん養成学校?』

ネフテュス『戦力偏りすぎてて後半詰むパターン……二昔前のRPGだと女性キャラは魔力が高くて腕力低め……』

上条「だ、だったら……タオル一枚でアレする感じのを!」

娘々『最近見た動画がどんなんか分かるぜー。アレだろ?「タオル一枚〜」でよくよく見たらタイトル以外はタオル出て来ないやつ』

ネフテュス『童×を抉らせるとアホになる説……!』

上条「違いますぅ!えっちな動画じゃないですぅ!ただの癒やし系音声作品ですぅ!」
(※実在します。ただしR18)

娘々『それはそれで問題じゃね?何の意味があんの?』

ネフテュス『癖(へき)の深淵を垣間見るわね……』

上条「じゃあもうお任せでいいよ!俺と違って長年生きてきたお前らの力を見せてみろや!」

娘々『うんまぁこれ以上雑談カマしてたら尺稼ぎかな?って疑われるし、そろそろ始めないと字数的にはな』

ネフテュス『というかまぁ尺部分が本体ともいえなくもない……』

娘々『んじゃあわたしが先攻で――どーん……ッ☆』

上条「笑うせぇるすま○は古い……ッ!」

ネフテュス『アニメやってたからそこまで古くはないわ』

上条「ツッコんでんだからスムーズに場面展開しろや!?」

娘々『お前もお前でツッコんでじゃねーよ。ハマーとは違った面倒臭さだな』

……

???「――ちゃん、起きて」

上条「むにゃむにゃあと五分――ってベタな台詞だなオイ!?天井描写から入るアレとは違うが!」

???「あ、起きたね。ごはんできているから、早く降りてきなさいって」

上条「くっ……!中々やるじゃねぇか魔神どもありがとうございます!展開からして王道かつベタかつ最近じゃ敬遠されているけども!」

上条「だが俺は嫌いじゃない!お姉さん(推定)に甘やかされるのはむしろご褒美過ぎるだろって結論に!」 バサッ

美山(???)「――早く着替えて来なよ。また怒られるよ?」

上条「っっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっって人によるわ!?このシチュで歓喜するのは結構人を選ぶわ!?少なくとも俺は違うわコノヤロー!?」

上条「あぁいやまぁ多様性がアレだから決して他人様の癖(へき)を否定する訳ではないけど!決してそれが悪いとは言わないけどもだ!」

上条「ただちょっと今はタイムリーかつセンシティブな内容だからなご時世的に大丈夫かこれ!?つーか出て来やがれアホ魔神ども!負けるのは分かってっけどぞげぶしたらぁ!」

美山「当麻お兄ちゃんは朝から謎のテンションだよね。また敵の魔術師とでも戦っているのかな」

上条「冷静に流れるのはそれはそれで辛いな!もっとこう、リアクションをだな!」

美山「ちょっと何言ってるのか分からないかな。早く着替えなよ。ご飯抜きにされるよ?」

上条「分かった――っていうか待て美山きゅん!」

美山「設定を考えなよ。まぁ僕は美山で当麻お兄ちゃんは上条なんだけど」

上条「メシを作ってくれてる、ってことはつまり――もう一人いるって事だ!違うか!?」

美山「何を言ってるのかが不明瞭なんだけど、まぁ、そうだね。今日は僕の当番ではないからね」

上条「よっし何やってんだ美山!何かこうエッ×なお姉さんが作ってくれたメシ食いに行くぞマッハで!」

美山「本当に大丈夫?いつもに増して不安定だよお兄ちゃん?」

上条「――ここがキッチンだ……ッ!!!」

トール「――おっ、どしたい上条ちゃん?そんなにハラ減ったん?」

上条「トォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォるっ!!!」

トール「いやそんな、ラストバトル前に最後の変身するようなテンションで名前呼ばれても、その困るっていうか」

上条「違うンだよ!そォじゃねェンだよ!

トール「学園都市の面白理事長みたいになってる。裁判の様子動画で流れてっけど、あの人の喋り方独特過ぎね?」

上条「だから言ってんだろ!?そういう価値観を俺は否定しねぇけど俺は!違うんだよ!」

トール「要は『クッソ面倒だからこっち近寄ってくんな』だよな。身内同士で遊んどけよ。なんでもそうだけど余所に理解求めたってウザがられるだけだって」

美山「当麻お兄ちゃんは今日も賑々しいよね」

トール「そういう美山は今日も達観してっけどな……あれ?兄弟なのに苗字呼びでいいのか?」

上条「だからそういうとこも雑だよ!?面倒だからってスキップするところが!」

トール「いいからさっさと食って学校行けよ上条ちゃん。俺だって仕事あんだから」

上条「……何?お前って何の仕事してんの?」

トール「ん?今は個人運送業だけど?」

上条「地球メッチャクチャになんね?地軸が歪んでぶった切られね?」

美山「あぁ、映画であったね。ポールシフトだっけ?」

トール「美山はよく勉強してるよな−。それに比べて上条ちゃんは……」

美山「当麻お兄ちゃんはよくやっているよ。ただちょっとテストの日には事故に巻き込まれたり、災害に遭ったり、痴漢冤罪で逮捕されるだけで」

上条「小学生にフォローされる俺って何なんだろうな……よし!死のう!戻ってやり直そう!」

トール「はいそこバカなこと言ってねぇで食えよ!今日のスクランブルエッグは抜群の出来だから!」

上条「ふっ、料理上手と言われながら出番もなければ描写も殆どない俺のお眼鏡に適うかな……っ?」

美山「なんで当麻お兄ちゃんがそこまでドヤ顔なのかがまず分からないよね」

上条「――やべ、俺より美味い……!」

トール「やっぱアレじゃね?惰性で作ってる上条ちゃんより、誰かに食べて貰いたい!って思ってる俺の方が美味いのは当然じゃね?」

上条「いやしかし納得いかない!何をどうやったらここまでの甘さが出るんだ!」

トール「生クリーム入れてっからだよ」

上条「何やってんだよアホ!?そんなん和の朝食の概念からズレるわ!?」

トール「えー、俺の実家は超さみーからちょいちょいカロリー摂取しねーと倒れるんだけど?」
(※本当に入れる地域もあります)

美山「トールお兄ちゃんの家庭の味だね。おいしいよ」

トール「……」

上条「どした?」

トール「……なぁ上条ちゃん、美山に『お兄ちゃん』って言われると何かモヤってしないか?」

上条「それはお前が抉らせてるからだよ。何をとは言わないけど」

……

上条「行っていまーす……」 ガチャッ

美山「行ってきます――って当麻お兄ちゃん。そっちは通学路じゃないよ?」

上条「あぁ間違ってないぜ?国道行ってトラック転生してくるから」

美山「本当にどうしたのかな?今日は自虐を通り越して真に迫った壊れ方をしているね?」

上条「俺が!俺が望んだ世界じゃないんだよ!お任せコース90分で今頃は右手に管理人さん、左手にシスターさんでウッハウハ状態だった筈なのに……!」

美山「ドン○の衣装コーナーってそんな感じだよね。行ったことはないけど」

上条「お色気が全くないこんな世界なんて滅びればいいんだ!」

美山「大体そうだよ。真っ当に生きている人達は殆ど全くないよ」

上条「でもちょっと本音を言えば、一人っ子だった筈の俺にとって兄弟はちょっと嬉しい……!」
(※もしかして;認知されていない異母兄妹がいるかも?)

美山「じゃあいいじゃない。あ、僕友達と待ち合わせしてるから先に行くね」

上条「お前はいいよな!そうやって子供の頃からハーレム構築できるだけの甲斐性があるんだから!」

美山「絶対にそういうんじゃないんだけど……じゃあ、また後で」 ダッ

上条「……あぁチクショウ……俺の好みと一個も合ってねぇし、何なんだこの世界は……?もしかして隠れた俺の願望、とか?」

上条「そんなはずないわー。そんな癖あるんだったらとっくの昔にエ×方面に出ているはずだからあるはずないわー」

上条「いや、待てよ?導入部こそアレだけど、もしかして学校行ったら価値観逆転世界のような――熱っ!?」 ドスッ

上条「なんだ急に熱い、いや熱い……?背中、包丁が刺さって……?」

結標「――あ、あなたが悪いんだからね!?美山きゅんの貞操を守るためには……!」

上条「て、テメー……なに、しやが――グフッ!?」 ト゚スッ

フェンリル「――こ、こうすればトールきゅんは俺だけを恨んでくれる筈……!」

上条「そ、そんな設定ねぇだろアホが……!?てかお前逆算すれば普通にオリアナに負けてんじゃねぇかよ……!?」

上条「誰も得に気にならないから……戦闘シーン全てが端折られて――そげぶっ!?」 ブスッ

白井「――お、お姉様を惑わせる類人猿に死の鉄槌を……!」

上条「最後関係ねぇの来たな!?家族関係で影響してないんだったら、あっちに戻ってる刺されるリスクあるって事じゃねぇか!?」

……

娘々『おぉある意味勇者かみじょうよ、またしんでしまうとはなさけない』

ネフテュス『ある意味勇者は次のレベルに上がるまでは65020の経験値が必要……なお今月のラッキー転生は動物を助けてトラックで過労死』

上条「やかましいわ!なんなんだよあの世界は!?一瞬でもお前らを信じた俺がアホだったわ!」

娘々『そうか?とある筋のデータだと成人男性の100%がホ×だって話が』

上条「特定の腐ったお姉様方だけな?普通はそうじゃないんだよ!違っている人達を否定したりはしないけど俺はノーマルなんだよ!ノーマルに管理人さんとシスターさんが好きなんだよ!」

ネフテュス『どっちもややニッチ……いやでもシスターものはたまにある、かもしれない。薄いゲームに』

上条「まだそういうのがいいわ!なんかこうエッ×な感じでお願いしますよ!いや本当にね!」

ネフテュス『任せて……私は娘々とは違ってエ×方面にも詳しい……あやかしトライアン○で予習してある』

上条「頼むからTSはさせんなよ?他人がされる分にはもっとやれだけど、俺がなったってテンパ強め女子が出来上がるだけで需要はないからな?」

……

上条「――ここが俺が望んだ世界か!どれちょっと出かけてくるぜ!インデックスー!」

インデックス「――あ、とうまっ!?ダメなんだよ!わたし今お着替えしてるんだから!」

上条「おっとごめん!?用事を思い出したから制裁は後でな!」 ガチャッ

上条「あー、ビックリした。スタート地点は俺のバスタブベッドからかよ。てか設定は同じってことか?」 ドンッ

御坂「ちょ、ちょっとあんたどこ触ってんのよ!?」ヶ

上条「すいませんでしたねっビリビリさん!今ちょっと考え事してたんで前方不注意でして!」

御坂「ホントいい加減にしてよね!?こ、このままだとあんたのところにお嫁に行かなきゃいけないじゃない!」

上条「あ、そういうのいいで――へぶしっ!?」 ドスッ

御坂「――死になさい!能力は効かなくたって純粋な暴力だったら通じるのよね!」

上条「ま、待ってくれ!今の手触りからしてどうせ触ったのは背中だしセーフ」

御坂「その認識自体が気に入らないわ!今日という今日は覚悟しなさいよ!」

上条「誰か助けてプリーズ!?」

佐天「おや上条さん、お疲れさまです?なんだったらあたしのおっぱ×触ります?」

御坂「ダメよ!?お、女の子がそんな気軽に!」

佐天「いやぁ知り合いっちゃ知り合いですし、別に減るようなもんでもないですし?」

上条「……なんか、何か違うな?エッ○っちゃあエッ○だけど、普通といえば普通だし……?これじゃない感がするような……?」

上条「いやでも適度にラッキースケベはしてるし、普通の人の日常じゃ絶対に有り得ないような事、だよな。常識的に考えれば――」

上条「……」

上条「――お、俺の日常ってエ×ゲそのものじゃねぇか……ッ!!!?」


-終-
(※幸せの青い鳥はあなたの側にも……ご応募ありがとうございました)



――とある学校

上条「――癒やしがほしいんです……ッ!!!」

青ピ「っだよカミやんだったらもっと早く言ぉてよ!ほぉらここにスレッ○はんのメカぐる○予約券が!」

上条「三頭身のデフォルメキャラにどうしようってんだテメー?可愛いのは可愛いけどそれ以外は特にないぞ感想」

青ピ「ならたまたまデータで持ってた毛玉牛○さんの薄い本が!」

上条「ガチなのはやめてね?ただでさえ姫神と吹寄以外、女子から距離置かれている俺らが益々孤立するよ?」

青ピ「じゃああやかしトライアング○の円盤の【!見せられないよ!】が残ったままのヤツを!」

上条「あれ何なんだろうな?どこの誰が『わぁネコさんがお胸にいるよ!』って喜ぶの?そんなニッチな層いんの?」
(※外されたのと一緒に同じ円盤に収録)

青ピ「両者を見比べて悦に浸る層がおるやん?」

上条「マンガ連載とコミックス版で違うってのはここ二十年で根付いちまったけど、そういう層いるのかマジで」

土御門「いい加減にするにゃーアホども。ちょっとしたボリュームで数週に渡ってお届けした土御門家の悪口ぐらいみんなドン引いてるにゃー」

上条「お前らの一族の雑さが原因だろ。『戦争の時には自分ら一族だけ疎開してた』って昔は緩かったんだな!」

土御門「武家じゃねーし?ついでに『あぁコイツら放っといても害ねーわー』ってスルーされてたんだにゃー――あれ?ここ雨漏りとかしてる?」

青ピ「よぉ分からへんけど、それは涙やで?泣いとるのは土御門クゥンやよ?」

上条「土御門はどうでもいい!そんなことより俺に構ってくれよ!」

青ピ「え?やからイヤラシで」

上条「求められてんのは癒しな?イヤラシもまぁ合ってるっちゃ合ってるがな!」

青ピ「え……癒しとイヤラシって別モンやった、ん……?」

上条「――よし!俺は先に帰るから土御門君は青ピ君と語り合うがいいよ!じゃあなっ!」

土御門「待てやこのツンツン頭!?地雷処理を俺だけに任せんな!?」

……

上条「……あぁ疲れた……定期的に登場するアホ魔術師アホ能力者との戦いで、俺の体はガタガタに……」

上条「……そんなアホどもにペースを乱され、俺の私生活はポロッポロで……」

上条「……しかも家に帰ったら帰ったで『とうまー、ごはんまだー?』と定期がな……!癒やしの欠片もねぇよ悪いけど!」


上条「そして何よりサントリ○の新商品のソイラ○はミルクの代わりに豆乳を入れた商品だが、いざ飲んでみたら


上条「――ってのはまぁいいとしてもだ!癒やしが、俺の人生へ対する癒やしがほしいんですよ……ッ!」

???「――話はマルッと聞かせてもらいました」

上条「だ、誰だっ!?」

ミナ(???)「友人家族親戚一同から『あいつだけはやめとけ』と言われて結婚した結果、案の定不幸な結末を迎えたミナ=メイザーズですが何か?」

上条「重いよネコミミの人!自己紹介としては抜群だけど逆に気を遣っちゃうから!マウントが低すぎて!」

ミナ「あぁその節は主人が大変お世話になりました。女性化したアレイスターに力を貸されていましたよね?」

上条「前置きが微妙に気になるが、まぁそうっすね。成り行き上仕方がなく」

ミナ「お礼をしようと思ってはいたのですが、中々こちらまで来ることができず申し訳もありません」

上条「あぁいいですって!メインで動いてたのはアホ理事長ですし……そもそも旦那を倒す手伝いなんて、誉められるようなもんじゃないでしょうから」

ミナ「ぶっちゃけスッとしました。もっとやれ」

上条「軽いなアンタ!?まぁ酷い亭主だったって話だけども!」

ミナ「アレイスターも相当でしたけどね。『どう見てもローラ=スチュアートが娘じゃねぇだろ』って、生き返った『黄金』全員でツッコんでいました」

上条「大概だよな。あれきっとコロンゾンも『どうせ即バレ――しないの!?アレイスターって思うてたよりアホなかしり!?』ってなってたと思うわー」

ミナ「という訳で上条さんには改めて感謝の意を示しつつ、生き残った『黄金』の総力を挙げてのお礼を差し上げたいと」

上条「あぁフォーチュン何とかさん。あんまり重くないんだったら」

ミナ「ではこちらの魔改造された『管理人さん寮』へ」

上条「待って?日本語の訳がおかしいの?それとも俺の脳がついにバグってきたの?」

ミナ「脳は多分大丈夫です。そして日本語訳も間違っていません、『管理人さん寮』です」

上条「……どういう主旨で?」

ミナ「『必要悪の教会』を通じて調べたところ、あなたはとても管理人さんに興味があるとの結果が出ました」

上条「やだ、俺の性癖ってイギリスにまで知れ渡ってる……!?」

ミナ「ですのでせめて体験型アトラクションで、日々の生活の疲れを取ってほしいという主旨です」

上条「学生用アパートが安そうな二階建てボロアパートに……!なんて予算と魔術の無駄遣いしているんだ……!」

ミナ「一号室から七号室まで全て管理人さんが入居しています」

上条「社員寮じゃん。『管理人さん育成寮』って名前なだけの寮じゃん」

ミナ「まぁまぁ騙されたと思ってお帰りください。ものは試しで」

上条「あぁうん、俺も実は怖いもの見たさって意味では興味ある。あと『騙されたと思って帰る』ってパワーワードがジワジワくるわ」

上条「俺の部屋は消去法で八号室?つーか帰ってくるってどっからシミュレートすりゃ……まぁいいわ。適当に戻ってからまた」

五和「――お帰りなさい学生さん!」

上条「何やってんですか五和さん。どうせ土御門のアフォに騙されたんでしょうけど」

五和「女子寮で見ました!『上条当麻の管理人さん役募集☆』って張り紙!」

上条「だから俺の個人情報はどこまで流れてんだよ!?しかも一番バレたくない、つーか容赦なくイジってくるであろう連中に!」
(もしかして;アニェーゼとアンジェレネ)

五和「まぁまぁいいじゃないですか!この五和、年上のお姉さんになったつもりでご奉仕しますから!」

上条「あれ?五和ってそこそこ上じゃなかったっけか?建宮言ってたぞ?」

五和「(――教皇代理ぶっ殺す……ッ!!!)」

上条「なんかちょっと冷えてきた、か?」

五和「日本は一気に秋本番ですからね!では改めて管理人さんだと思ってください!」

上条「あぁうんただいま?」

五和「あ、ご実家からお荷物ついてますよ!あとおかず作り過ぎちゃったんで、お夕飯のときに持っていきますね!」

上条「んー………………チェンジで」

五和「なんっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっでですか!?」

上条「いや違うんだよ!俺が描いている管理人さん像とはちょっと違うんだ!」

五和「えっと……どういう?」

上条「最初から好感度MAXじゃねぇんだよ!そんな懐いた子犬みたいな感じじゃなくて、駅で飼われている猫のような気高さが求められるんだ!分かるか!?」

五和「分からないです。あと猫駅○さんほどやらされてる感満載の存在を私は知りません」

上条「出直してきなさい!『めぞん一○』を読み直してな!」

ミナ「――はい、という訳で一人脱落。予想以上に厳しい判定に驚愕しています」

上条「妥協はしない――だって俺の管理人さんとは地上に降りた天使なのだから……ッ!」

ミナ「次の方、スタンバイを――嫌?出たくない?そこをなんとか。折角日本まで来ているんですし、身近で変態性動物を観察するとでも思って」

上条「人をヒューマンジ○みたいに言うなや。一時期は時代の寵児みたいに扱われたのに、テロがメインになったら敬遠されはじめただろ」

ミナ「常に加害者の方が楽ですからね。はい神裂さん、いいから順番通りお願いします」

神裂「あの……非常に、嫌なんですが。不本意極まりないって言いますか」

上条「ダメだぞそんなんじゃ!お前は理想の管理人さんになりたくないっていうのか!?」

神裂「はい、なりたくはないです。てゆうか無理です」

上条「俺が、俺達が管理人さんだ……ッ!!!」

神裂「警備会社の人ですよね?ビルかなにかの警備保障をされている職業の方?」

上条「神裂は、えぇと……及第点っと」

神裂「何にもやってないのに!?ノリノリで生き恥を晒していた五和より高いんですか!?」

上条「意志の強さが加点対象です。やっぱり管理人さんってそうとうとこが見られるじゃん?」

神裂「同意を求められましても何一つ意味が理解できませんよ……!?」

上条「剣道ってあるよな?剣術じゃなくてもっと単純な形にした感じの武道っていうか」

神裂「おそらくあなたよりは確実に。剣術も剣道も嗜んでいますからね」

上条「あぁじゃあ話は早い。『剣道は剣術とは違って実戦的じゃないから使えない』って言われるだろ?」

神裂「あぁそれは素人の考え違いですね。『間』や『呼吸』、また竹刀の素振りは実際の荒事にも通じますし、別に使えないという程では」

上条「言われますよねっ!?ねっ!?」

神裂「あー……はい、そういう人もいる、かもしれませんね?」

上条「でも実際には違うんだよ!剣道だって何かこう、ブンブン振り回すのは特殊警棒とかでも応用できるしさ!」

神裂「思いのほか浅い知識で話していましたね。それでいいのかってレベルの」

上条「管理人さんも同じなんだよ!修めていれば他の場所でも能力を生かせるんだ!」

神裂「とは?」

上条「あ、あとで考えとくから!今はちょっと思いつかないから後で!」

神裂「あぁそうですか……では私はこれでハケますので、失礼します」

ミナ「どちらも思った以上にザルッザルでしたね」

上条「いや神裂はいいと思うんだよ?いかにも日本的な美人だし、あんまり前に出て来ない感じでポイントも高いし。武術やってるせいか、動作の一個一個が綺麗だろ?」

ミナ「あの、楽屋の方で神裂さんが顔真っ赤にしながらぷるぷる震えてるので、そのぐらいで許してやってください」

上条「事実を言ってるだけで他意は何も……よっしゃ!次かかって来いや!」

ミナ「では食堂に移動してください。手料理が用意してあります」

上条「いいなそういうの!あ、何か良い匂いしてきた!」

黄泉川「おー、いらっしゃい、じゃなかったお帰りなさいじゃん?」

上条「先生――『警備委員』辞めて寮母さんしません?」

黄泉川「外見だけで速攻判断したじゃん?それでいいのじゃんよ?」

上条「微妙に陰のある感じでいいと思います!是非やってください!同志集めて入寮しますんで!」

黄泉川「残念だけど小萌先生からキツく言われてんじゃんよ。『性癖を歪ませるから立ち居振る舞いにはくれぐれも注意してください』って」

上条「いるだろうなぁ。一方通行みたいに芯の通ったロ×ペ×でもない限りは」

黄泉川「風評被害甚だしいじゃんよ。つーかなんで一方通行がロ×ペ×の噂――まさか上条お前が!?」

上条「チクショウ……!どうしてアイツばっかりお姉さんに囲まれてキャッキャウフフの楽しい生活を……!」

黄泉川「本人にとってそれが辛いからじゃんよ。誰かさんと違ってご褒美になってないところじゃん」

上条「あ、でも先生のメシって楽しみ。どこにあんですか?目の前には炊飯器の群れしかないですけど」

黄泉川「あぁこれじゃんよ。右から順にハンバーグ、肉じゃが、筑前煮――」

上条「――あぁい失格!管理人さんは炊飯ジャーで料理しません!」

黄泉川「あたしの場合は時短も兼ねてるじゃんよ。まぁスボラなのも否定出来ないじゃんが」

ミナ「残念でしたね。そしてまた更に残念なお知らせがあるのですが」

上条「何?残り管理人さん候補が逃げたとか?」

ミナ「『立場上こんな衣装着られるか』とキレるシスターさんが一名、更には『シルバニアファミリ○の食器に料理を並べる生きフィギュア』が面倒臭くてリタイアを申請されまして」

上条「何やってんだよルチアとオティヌス。あぁまぁオティヌスは善意なんだろうが、その、サイズ感は、なっ?そればっかりはどうしようもないっていうかさ?」

ミナ「なので本命、ミナ=メイザーズが管理人さんをやってしまおうと」

上条「また飛び道具が……!あんまりよく知らない相手だからどうツッコんでいいのか戸惑うわ!」

ミナ「楽にしていて下さい。今お茶でも煎れますから。それともコーヒーの方がいいですか?」

上条「どっちでもいいですよ。管理人さん(仮)の好きな方で」

ミナ「ではコーヒーですね。お湯を沸かしてっと……あぁ学校はどうです?きちんと勉強していますか?先生にご迷惑は?」

上条「あぁまぁ何とかやってる、うんやってはいる。何とか進級できそうだし」

ミナ「いけませんね。教科はなんですか?私でも教えらるれんだったら良かったのですが」

上条「ほぼ全教科……うんまぁ、現統括理事長に期待したいですよね!」

ミナ「あ、そうそう。洗濯物は出しておいてくださいね?一回着たら汗をかくでしょうから、もう一回着るとか言わないでください」

上条「えーちょっと着ただけだよ?別にいいじゃんか」

ミナ「ダメですよ。ほら、脱いでください。一緒に洗っちゃいますからね」

上条「――って実家か!?母さんじゃねぇか!?母さんじゃねぇけど!そんな感じだよ実家帰ったら!あぁいや俺全く憶えてはねぇんだけどもだ!」

ミナ「一行に矛盾点が多すぎませんか?」

上条「悪くはない、悪くはないんだけど距離感に戸惑うわ!あんまりよく知らない相手だからどうツッコんでいいのかとかな!」

上条「つーか落ち着くは落ち着くんだけど何か違うんだよ!俺が求めてんのはもっとこうドキドキするような感じのヤツだ!」

ミナ「やはり――『癒やしはイヤラシ』だと?」

上条「くっ……!まさかの青ピが実は真実を突いていた説が……!」

上条「まぁでもそうだよな!

ミナ「あなたの美点は、えぇと……『次々と女性を助けつつもその後一切自らフォローをせずに飼い殺し状態を良しとする忍耐力』、でしょうか?」

上条「怒りでドキドキさせてどうすんの?俺には一切心当たりがないけど胸が痛いんだよな!」

ミナ「あ、じゃあお風呂でも一緒に入りますか?」

上条「それマジでエッ×なヤツじゃん!?俺はジェントルだから断るけどそういうこと言っちゃダメだよ!」

ミナ「私みたいなおばさんに何を言っているんです?」

上条「……もしかしてこの人の旦那が心病んだのってこれが原因じゃねぇのか……ッ!?」

ミナ「年下に翻弄されるのも嫌いではないです」

上条「管理人さんはそんなこと言わない……!」

……

上条「……ただいまー」

インデックス「お帰りー?なんかいつもよりお疲れなんだけど……なに?どうしたんだよ?」

上条「良かった……!いつものAAカップの世界へ帰ってきたんだ……!」

インデックス「すっごい失礼なこと言ってるからね!?」

上条「やっぱり同居するんだったら一緒にいてドキドキしない相手がベストだよな!」

インデックス「とうま、刺されるよ?なんだったらわたしが刺そうか?ぶすっとね!」


-終-
(※尺上二人ほど省略しましたご了承ください。ご応募ありがとうございました)



――どこか、いつか

娘々『おぉある意味勇者かみじょうよ、しんでしまうとは以下略』

ネフテュス『ある意味勇者は次のレベルに上がるまでは65019の経験値が必要……なお今年のラッキーシンボルは100均のカレンダー』

上条「だから帰れよアホ魔神ども!ハロウィンって俺をイジるイベントじゃねぇんだからな!?」

娘々『そこはアレじゃね?やっぱほら人気のある証拠っていうか?』

ネフテュス『人気者は辛い……エ×同人で引っ張りだこに』

上条「ま、まぁ、そう、かな?そう言われると悪い気ははしないぜ字数的にもな!」

娘々『つーかお前死んだんでまた転生するにゃあ。強風に煽られた看板が直撃して、あんまりにも哀れだったしぃ?』

上条「俺の死因も大概だな。あとそれで本当に亡くなる人がいるんだから茶化すなや」

ネフテュス『まさに「風強すぎておなくなり」……ッ!』

上条「あれこれもしかして作為的?そのしょーもない小ネタぶっ込むために台風呼んだ?」

娘々『転生先は――ロンドン!いいなー羨ましいなー当時は世界の最先端だなー!』

ネフテュス『私達も大英帝国の一部っちゃ一部よね……』

上条「チェンジしてください!あのアホと同じ旗を仰ぐのは嫌なんです!」
(※もしかして;レッサーさん)

娘々『まぁまぁ住めば京って言うじゃんね?当時(※20世紀初頭)は治安が悪くて魔術結社とかいうアホどもが出張ってるけど、まぁファイッ!』

ネフテュス『ごしょーたーいー……』

上条「俺、お前らのそういうところスッゴイ嫌い。でもエ×格好でトントン、かな」

娘々『いつも思うんだけど男子高校生って世界で二番目に悲しい生き物だよな』

ネフテュス『なお、一番は男子中学生のもよう……』

……

メイザース「――どうした!?まだなのか!?もう何時間も経っているではないか!?」

アレイスター「落ち着きたまえよ同胞。君が焦っていたところで事態が良くなる訳がないだろう?」

メイザース「ミナだ!ミナに何かあったら……ッ!」

アレイスター「ほぅ?君も人並みに夫としての自覚があったのかな。今世紀最大の発見かもしれないね」

メイザース「誰が生活費を稼いでくれると思っているんだ!?」

アレイスター「私が言うのもなんなんだがね、取り敢えず黙れ人間のクズが」

看護婦「――メイザースさん!無事に生まれました!奥様もお元気です!」

メイザース「そうか――良くやった!そうか、この子が俺の子か……!」

赤児「……」

アレイスター「あまり動じない子だね。性別は……男の子か。名前はもう決めているのかな?」

メイザース「そうだな。お前は……こんな時代だ。全てが怪しく輝く世界で全てをすべからく疑い深くあれ」

メイザース「使徒トマスが神の子の再臨を疑ったように――そう、お前はトマスだ!トマス=メイザース!」

トマス(赤児)「……」

アレイスター「こちらへようこそトマス、あぁトーマ君か。しかしアレだね、思っていたよりも泣かないのだね」

メイザーズ「俺の息子だからな!ドンッて肝が据わってるに決まって」

トマス「――」 ペッ

メイザース「ツバを、吐いたような……?」

アレイスター「というか君にかかっているね。違和感は、あるっていうか」

メイザース「……なぁ、アレイスター?俺はお前とは友人ではないし信頼関係もゼロに等しいが、まさかとは思うが……?」

アレイスター「信用性がゼロに近いよね。まぁ多分の行いだが」

メイザース「アレイスタぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?まさか貴様かああああああああぁぁぁぁぁぁっ!?」

アレイスター「違う!?同意もなしに人の子を魔術の実験台になんてするか!?」

メイザース「お前ならやりかねない!まあトーマはっきり言ってくれ!このボケがお前に何をしたのかを!」

アレイスター「0歳児にそれは無理だね」

上条(トマス)「――いいから働けよダメなおっさんども」

メイザース・アレイスター「子供が喋った!?」

ミナ「どうしましたかあなた、とアレイスター。来ていたのですね」

メイザース「聞いてくれミナ!この子が喋ったんだ!」

ミナ「喋った……?あぁ意外と親バカだったのですね。安心しました」

上条「ばぶー」

メイザース「流暢なクイーンズで罵倒されたぞ!?」

上条「しっ、しっ」

ミナ「そう聞こえただけでしょう?いくら私の子だからってそんな訳はありませんよ」

上条(※親指を下に向けながら)「シッ×」

メイザース「ミーーーナーー!?お前に見えない角度から処刑のポーズをしたぞ!」

……

メイザース「……なんなんだコイツは……?母乳を頑なに拒んでヤギの乳しか飲まないなんて、意味が分からない……!」

ミナ「将来立派な紳士になりますね」

メイザーズ「いや、魔術がなければ危ないところだったんだが……しかし何だろうな?初めて術式をかけたときの『効くの!?マジで!?』という感動の表情は?」

ミナ「それはあなたの血を引いているからでは?魔術師に関する探究心的なやつでしょう」

メイザース「そ、そうか?だったら悪い気はしないか」

ミナ「じゃあ、あなた。家庭教師をしてきますから、その子の面倒みていてくださいね」 パタンッ

メイザース「あぁ分かった。車とアレイスターに注意するんだぞ……しかし」

上条「ばーぶー」

メイザース「お前は一体どこから来たんだろうな?アレイスターが調べてきた分には、魔術の徒としては前世の記憶がある者もいるってことだが……」

上条「――メイザース、聞いていますかメイザースよ……これは直接あなたの心へ語りかけています……」

メイザーズ「割りと直じゃないか?0歳児が喋るなよ」

上条「喉渇いたんでご飯ください。一度温めて殺菌した後、適応にまで冷ましてから運んでくるのです」

メイザース「本当にお前誰?取り違えたとかそういうレベルの話でもないよな?」

上条「例えそれが母親であっても!おっぱ○の所有権は旦那にあると思う派閥なのです……!」

メイザース「実の息子が気持ち悪いだろ。ミナが気にしてるから直接飲んでやってくれよ。俺が許すから」

上条「これ以上変な属性を付けたくないし、アホ魔神どもが適当やってるから大丈夫なんだよきっと!」

メイザース「あぁまぁそこら辺はつっこまないが……お前は誰だ?俺の、俺達の息子なのは間違いないだろうが」

上条「その通り。ネコ娘人妻とダメ旦那とのハイブリッドが俺だ……!」

メイザース「俺に対する当りが強い……!これは確実に俺の血が悪さをしているな!」

上条「まぁぶっちゃけ言うけど俺は大体100年後の未来の魂を持っている」

メイザーズ「未来から!?そうか!やはり魂とは時空をも超越する存在なのか!」

メイザーズ「俺はどうなってる!?『黄金夜明』は!?」

上条「ロ×のボスが後継者になってる」

メイザース「なんて?」

上条「手元の資料によるとお前らの魔術結社は当時世界一になってる」

メイザース「おぉ……素晴らしいな!」

上条「で、約100年後には12歳児がトップの魔術結社に」

メイザース「そこを詳しく頼む!一体100年で何があった!?」

上条「『黄金』自体は有名なんだけども、設立した後に権力闘争でお前が負けて追放されんだよ。代わりに有名になったのがアレイスターで実質乗っ取ったようなもん?」

メイザース「あのアホが……」

上条「お前はお前で新しい魔術結社興して対抗すっけど、最終的には両組織の主要メンバーが死んでパッタリと」

上条「で、今は自称正当後継者を名乗る魔術結社が乱立状態。俺が知ってる中で一番まともっぽいのが12歳児がボスやってる結社だって事」

メイザース「……アレイスター……!やはり貴様が俺の敵だったのか……!」

上条「お前に関しての評価は微妙?オカルトが好きな人でも『あぁ、あー……?アレイスターに負けた人ね』って感じで」

メイザース「なんて屈辱的な……!」

上条「ちなみに嫁にばっかり働かせて自分はニートでダメなおっさんとしては名を残している」

メイザース「何でそこだけ残る!?俺は性別関係なく秘儀の伝授や階位を授けたり周りからは変人扱いされているんだぞ!?」
(※これは本当)

上条「で、どうすんだ?死因はインフルエンザらしいけど?」

メイザーズ「……俺が?どうして?」

上条「晩年のお前は嫁と別居状態だったから、気がついたらいつのまにかって感じじゃないのか?」

メイザース「謀略の可能性は……?アレイスターがきっと!」

上条「俺はアレイスターを知らなくもないけど、あのアホがお前を殺すんだったら『黄金』の時にしてると思う。わざわざ放逐して対立組織作らせる意味がない」

上条「……まぁ組織の分裂もアレイスターが仕掛けたんじゃ?って説が有力なだけで、本当にどうなのかは不明なんだが」

メイザース「……そうか――トーマ、俺はどうすればいい?何をすれば正解だったんだろうな?」

上条「まず働けっていうのはどうだよ?」

メイザース「考えなかった訳じゃない。だが俺には魔術の才能ぐらいしかなかったし、大成すれば楽をさせてやれると思ったんだ……!」 

上条「まぁ時代が時代だったのかもしれないけど、言いたい事があるんだったら言えるときに言っておいた方がいいと思う」

上条「少なくとも俺が来た未来じゃ、お前が誰かを裏切っても裏切らなかったのは奥さんだけだし?」

メイザース「だ、だが俺の最期は!」

上条「離したのはお前の方じゃないのか、メイザース?ダメのお前を一番ダメな時代に支え続けて来た人が、今更離れるって相当だぜ?」

メイザース「……」

上条「あ、かーちゃん帰ってきた――上手くやれよ?……ばーぶー、はーいー」

ミナ「おや?仲良くやっていますね。心配で戻って来た訳ではないのですが、僥倖――」

メイザース「ミナ――は、話がある!」

ミナ「はい?あぁ今月の生活費は貸せませんよ。トーマのミルク代が嵩んでしまって」

メイザース「そうじゃない!そうじゃなくてだ、えぇとだな、その……最近、どうだ?」

ミナ「どう、とは?」

メイザース「体調、崩していないか?」

ミナ「一緒に過ごしているの聞きますか、それ?」

メイザース「会話のとっかかりみたいなものだ!他意はない!」

ミナ「まぁ元気ですが」

メイザース「そうか……」

ミナ「会話下手ですね」

メイザース「俺は、俺は――お前を必要としている、んだ……」

ミナ「そう、ですね。ここで『出て行け』言われたらキレる自信がありますし」

メイザース「そうじゃない!俺が言いたいのはそうじゃないんだよ!

ミナ「……」

メイザース「『黄金十字』に最初に誘ったのも!初めてのメンバーをお前にしたのも!俺が必要だったからだ!」

メイザース「勘違いするなよ!俺が必要だったからであって!その、別に何かあった訳じゃないんだからな!?」

ミナ「なんでしょうね……不器用だ不器用だとは思っていましたが、ここまでとは……」

メイザース「わ、悪かったな!いや!悪くない!俺は何もな!」

ミナ「友人は言います、『ミナは誰に対しても一つはいいところを見つけられる』と。だからあなたもそうであって、たった一つだけ何かを認めたから妻になったのだと」

ミナ「ダメなあなたの味方になってくれる人が、この世界に一人ぐらいいたっていいじゃないですか」

メイザース「……そうか」

ミナ「……まぁ、一人育てるのも二人育てるのも一緒ですからね」

メイザース「幼児と同じカウントか!?」

ミナ「トーマは人の上に立つ器です!今からでも魔術を仕込んで世界を獲りましょう!」

メイザース「お前も結構親バカ、いやそれが普通か……次代、そうだな。別に俺が果たせなくとも――」

……

上条「良かった……!これで破滅決定のフラグを早々に折ることが出来た――」

上条「――ってこれいつ帰れるんだよ!?『右手』もねぇしただの人だな俺!?幸いにもンツン髪の呪いからは逃げられているが!」

……

上条「――え、『禁書目録』計画?女の子に魔道書を憶えさせんの?ダメに決まってんじゃん。何言ってんの?」

魔術師「『最大教主』!そうは言ってもここは悲願なのです!」

上条「悲願ってなんのだよ。ローマ正教に勝ったからって何があんだよ。今時『十字教の盟主に!』なんて時代ですらねぇし」

ローラ「トォォォォォォォォォォォォォマアァァァァァァァァァァァァァァァァッ!?またそなたは私の謀りたるナイス☆アイディーアを無碍にしたりけるかしら!?」

上条「おぉっと出やがったな妖怪ババア!テメ父さんの式神のクセしやがって態度がデケーんだよバーカ!」

ローラ「バカって言う方がそうなりしなー?このリアルジジイが!やーいバーカバーカバーカ!」

上条「魔術式起動……ッ!エ×いことを考えられたらローラのスカートが一ミリずつ短くなる術式……ッ!!!」

ローラ「ぢゃあああぁぁっ!?何したるかこのハレンチ!?乙女の柔肌を見せていいのは旦那様だけだと先代様が!」

ローラ「こうなったら――もう責任取って!結婚して!」

上条「あ、そういうのいいです。自分『相手は悪魔以外にしなさいね』ってママに言われてますから」

ローラ「ぐぎいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!!」

魔術師「……あの、『最大教主』?」

上条「問題あんだったらオルウェル呼んで来いよ!あと神裂か建宮暇そうにしてたらついでに!あいつらに丸投げしといたら大抵どうにかなっからな!」

ローラ「おぉ……なんて嘆かわしき事なりしよな。先代様より『息子をヨロシク』と言われたのにバカ息子はいつまで経ってもバカのままで……!」

上条「だからってお前の献策は頭どっかイカレてんだよ。やって良い事と悪い事がある」

ローラ「綺麗事だけで世界が造られてる『幻想』よな」

上条「『幻想』だからこそ守らねぇといけないんだよ。汚ねぇ世界であればあるほどな」


-終-
(※「若くてまだ脳が硬化してない頃のメイザース」として書きました。晩年は酷かったようですが)
(※役に立たない豆知識――メイザースは当時としてはかなりのフェミニストで、男性だけが独占していた秘儀や奥義、更には階位も男女分け隔てなく授けていました)
(※これは当時女性の社会進出先が限定されていた社会ではかなーり先進的でしたが、同時に「あいつら何かいかがわしいことしてね?」と)
(※なお当時の魔術結社はイニシエーションと称して違法薬物をキメさせて乱×した後、会員になって金を巻き上げていたので、恐らくは……)



――浜面のアパート

浜面「――っしゃあ!当てたぜウルトラスーパーグレイトレア・ミサモン『御笠みとこ』!レベル7!」

滝壺「……はまづら、ごはんできたんだけど……なに?」

浜面「ソシャで最上級レアのキャラがゲットできたんだよ!ミサモンって超能力者同士が戦うゲームで!」

滝壺「肖像権……あぁだからパチモンの名前に……」

浜面「なおレベル1のノーマルスタンダードコモン『上庄と馬』ってのがいてだな!」
(※たまに出る誤字)

滝壺「制作さいどに悪意を感じるよね……いいから、つくえかたしといて。今持ってくる……」

浜面「へーい、って電話?大将からだが、フリーにして――『もしもーし?どしたい対象?』」

上条『――浜面!?お前は無事なのか!?大丈夫か?』

浜面「『おいおいどうしたよ、あんたまたなんか変なのに巻き込まれてんのか?手伝おう?』」

上条『俺は……いい――から、逃げ……!……今すぐ――』 プツッ

滝壺「……誰から?」

浜面「上条の大将から。切れちまったけどな、逃げろとかなんとか言ってた」

滝壺「……どうする?」

浜面「んー、メシ食ってから考えようや。何かあったら大変だし、麦野たちも呼んでおこうぜ」

滝壺「りょうかい……さ、どうぞ」

浜面「おっ美味そうだな!頂きまーす!」

滝壺「……」

浜面「なんだよ滝壺も食べろよ。じゃなくて俺が先に食っちま……う、ぞ……?」 パタッ

滝壺「ふふ……効いてきた……」

浜面「お、お前……なにを、して……んだよ……?」

滝壺「むぎのときぬはた、ふれめあも先に捕まえてある。これでみんなずっといっしょ……!」

浜面「ま、待ってくれ……!俺はそんな未来なんて望んじゃいねえんだよ!」

滝壺「……大丈夫、わたしはそんなはまづらを愛しているから……!」

【HAMADURA――監禁エンド】

妹達「へーいバッドボーイ。今日がお前の年貢の納め時なんだぜ、とミサカはP50を景気よくぶっぱします」 ガガガガガ゙ガガガガガ゙ッ

妹達「かまーんバッドボーイ。お前の逃げ場は地獄だけだぜ、とこのミサカはMP7A!をバラまきます」 ガガガガガ゙ガガガガガ゙ッ

妹達「ピッチャービビってるー、とミサカはツッコミ待ちでAUGA3XSモデルを乱射します」 ガガガガガ゙ガガガガガ゙ッ

一方通行「――ちィッ!なンなンだよ、これはァァッ!?」 キイィンッ

打ち止め「ダメなの!この子達は私のコードを受け付けてくれないんだよ!ミサカはミサカは言ってみたり!」

一方通行「黙ってろ!舌噛むぞ――っとォ!」 ドオンッ

妹達「ぎゃー、とミサカは戦術的撤退を選んで後ろへ転進します」

妹達「この白モヤシ野郎、とミサカもそれに続きます」

妹達「ペー×ペー×百貫ペー×ーお前のとーちゃんジャーニー×、とミサカは中指を立てて……あ、ごめんなさい小粋なジョークです、と嘘を吐いてミサカはトンズラします」

一方通行「しっかり情緒も育ってるようで何よりだなァ!」

打ち止め「基本、悪口だけで同じミサカとしては恥ずかしいのかも、とミサカはミサカは言ってみたり……」

一方通行「素材の問題じゃねェのか?操られてる割には正確に急所狙って来やがってンだわ」

打ち止め「でもどうしよっかーとミサカはミサカは聞いてみたり?」

一方通行「セーフハウスがあンだよ。こんな時のためにな」 ヒュンッ

打ち止め「流石だね、よっ理事長っ!ってミサカはミサカは歓声をあげるんだよ!」

一方通行「分かりづれェよ。そこは大統領でいいだろ――あァっとォ……ここか」 トンッ

打ち止め「なんか凄い地下なんだね、ってミサカはミサカは不思議に思ってみる!」

一方通行「あァなンかな。前にシェルターとして造ったらしいンだが、アホが一人出られなくて餓死寸前で見つかったとかなンとか」

打ち止め「超縁起悪いじゃん!?」

一方通行「いいンだよ。こォいいのは堅くて籠城できりゃァな……よし、電源も流れてZwyu#――」 パタッ

一方通行「――ってオマエ!?なにスイッチgZwh7t@Zwyq@3#ッ!?」 ジタバタ

打ち止め「えっと……悪いとは思っているんだよ、ってミサカはミサカは弁解をするんだけど」

一方通行「……はァ!?」

打ち止め「まぁでもでも大人しくしてれば、ねっ?あいうえお言ってる間に終わるんだから、ねっ?ってミサカはミサカはトドメを刺してみたり!」

一方通行「色々な意味で……終わンだよ……!ついに時代が許さなくなってL.○が隔月化しやがる時代だってェのに……!」

打ち止め「永遠○から崖っぷちへ一歩進んだ雑誌が創刊される時代だから大丈夫じゃないかな?ってミサカはミサカは業界の闇を語ってみたり?」
(※冥府ペ道は皆様のご来場を心よりお待ちしております)

打ち止め「死ぬ訳じゃないんだし大丈夫だよ!一万弱殺しの異名に真性ペ×野郎って罵りが加わるだけだから!ってミサカはミサカは慰める!」

一方通行「それが一番嫌だわァ。まだ万殺しの方が救いがあるわァ」

……

上条「――一方通行にも連絡がつかない……!クソッ!たった一日でどうしちまったんだ……!」

インデックス『とぉぉぉぉぉぉぉぉまあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……!』 フラフラ

上条「……大丈夫だ、落ち着け!ここは狂ったラクー○シティ!ゾンビが徘徊してるが、全部が全部強いって訳じゃない!」

上条「路地裏を歩いて逃げるんだったら俺の方が一枚二枚も上!タイラン○さんはウロウロしていない……!」

姫神「お疲れさまです」

上条「また意外な所で意外な人間に……!?」

姫神「常々。人の目に触れないところを渡り歩いている私に死角はない」

上条「なんて悲しいことを真顔で言うんだ!」

姫神「と。いう訳で上条君をゲットだぜ。大人しくついてきてほしい。悪いようにはしないから」

上条「ぐ、具体的にはどういう……?」

姫神「まずはお墓参り。私の両親に挨拶してもらってから。故郷の村のアダムとイブになってもらう」

上条「スケールがデカいな!?一生レベルの開拓だけど、絶対に途中から都市伝説になるヤツだ!」

姫神「上条君の苦手な都会の対人関係もない。毎日が土と会話する日々」

上条「――ごめん姫神!軽い気持ちで『田舎でスローライフ』とか言うけど、実際にはブラック過ぎて俺には荷が重いんだ!」 ダッ

姫神「ちっちっちっ。ほら怖くない」

……

上条「姫神もなんかおかしくなってた……!つーかあんな野望があったとは!良い事だけどほぼ無理だろ!農村系アイドルでもない限り!」

神裂「――おや?そこにいるのは上条当麻ではないですか。今日も……誰かから逃亡しているのですね」

上条「人聞き悪いぃな!?そんな俺がいつもセルフ逃亡中みたいな言い方――まぁそれはいいとしてだ!」

神裂「トラブルが女性関係ばかりですからね。むべなるかなとも言えますが」

上条「やかましいわ!そんなことより神裂さん、事件ですよ!」

神裂「事件?何の話ですか?」

上条「朝からインデックスや舞夏の様子がおかしくて!みんなヤンデレになったかのように、俺を捕獲しようと襲ってくるんだ!」

神裂「ほう。それはまた妙な話ですね」 ガシッ

上条「そうそうそうそう、まるでこんな感じに強制捕獲――ってなんでだよ!?今日は何か『ツンツン頭の少年を捕まえたらラッキーデイ☆』みたいな占いでもやってんのか!?」

神裂「少年という歳でもないかと。一部の層が激怒しそうですし」

上条「離して下さい!?聖人ゴリラパワーで握られたら物理的に逃げられないんです!?」

神裂「いいではないですか。建宮が『あーどっかに新人いないのかよー!根性があってツンツン頭で魔術が使えなくても構わないイキのいい新人がよ!』」と」

上条「半分合ってただろ。髪型がマッチしてたんじゃねぇか」

神裂「まぁ元々ウチ集団戦、『囲んで殴ってボッコボコ』が信条でしたので、一人ぐらい魔術が遣えない魔術師がいてもおかしくはないですよ」

上条「なんか俺が天草式に入ることが決定してる!?いや嫌いじゃねぇけどお前ら!数あるアホ結社の中ではまともな方だけど!」

神裂「す、好きとか嫌いではないとか、往来で言うべき事ではありませんよ!恥を知りなさい!」

上条「お前じゃねぇよデレるタイミングがおかしい――つーかな!こ、古式ゆかしいヤマトナデシコはこんな事しないぞ多分!?」

神裂「む……確かにそれはそうですね」

上条「まずはお手紙から始まるのが理想的かつ良好な関係を構築できるんじゃないですかね!?」

神裂「一理ありますね。分かりました、ではレターセットを買ってきますのでここで待っていてください。逃げたら――」

上条「た、たら?」

神裂「光覇明○の運営する極悪高等部で矯正します」

上条「あれフィクションだろ!?頭が悪すぎるうし○が入れられるって親父さんに脅されたやつ!」
(※うしおとと○小説版のネタ)

……

上条「かんざきさんじゅうはっさいさん(※今年の誕生日で43歳)が予想外に乙女()で良かったぜ……!建宮たちの教育責任が問われるところだが!」

上条「このまま闇雲に逃げていてもダメだ!どこか隠れる場所を探さないと……!」

佐天「あ、じゃあウチ来ます?丁度近くに女子寮あるんで」

上条「捕まるだろ物理的な意味で。明日のネットニュースで『男子高校生!女子寮で逮捕!なお幻想はなかったもよう』ってタイトルが配信されるだろ」

佐天「超見たいっすわそのネットニュース。匿名掲示板のニュース板っぺぇ見出しですが」

上条「――って君は!?」

佐天「ちゃっす!どもっす!」

上条「棚中のフライングパンケー○!?」

佐天「外見がキュートな戦闘機ですよね。某シューシリーズじゃ何故か貫通レーザー装備になってるやつ」

上条「まさかとは思うが君までヤンデレ化を!」

佐天「この近くに事故物件があるそうなんですよ!なのでご一緒しましょうよ!」

上条「なんだいつもと同じか。つーか危ないから近寄らない方がいいよ」

佐天「あ、問題ないです!今は土地ロンダリングで駐車場になってますから!」
(※住宅→駐車場→住宅にすれば告知義務が外れる。なので更地にして名義だけってのが流行りらしい)

上条「またダメな知識が増えたぜ!使い道がない!」

佐天「あぁそういえば朝からずっと御坂さんが探してましたけど、何かやったんですか?時間稼ぎすればバイト代が貰えるそうなんですが」

上条「今か!?安心したと思ったら別のヤンデレの手先になっていたとは!」

佐天「なお今逃げたらあたしの防犯ブザーが火を吹きます!」

上条「使い方が間違ってるけどいい脅しだ!でもそれって本当にヤッベェヤツには効かないから、そもそも危ないところには行くなよ!」

佐天「ダチョ○的な意味で?」

上条「違う、善意からだ……くっ、このままじゃ安定のビリビリオチになってしまう!ここは逃げの一手だ。まぁ他に選択肢はいなんだけども――」

上条「――あ、あんなところに、フライングチュパカブラがいるぞ……ッ!!!」

佐天「マジっすか!?じゃあちょっと捕まえてきますんで失礼しまーす!あ、確保したら写メ送るんで『いいね☆』リツイよろです!」 ダッ

上条「ある意味アホで良かった……!」

……

上条「ここが学園都市の出入り口――父さんに連絡すればきっと迎えに来てくれる筈……!」

レッサー「――くっくっくっく……!よくぞ来ましたね、宿る敵と書いて宿敵よ……!」

上条「逆に小さな疑問ができたわ。『宿る敵ってどういうこと?』って」

レッサー「あぁブディズムの影響かと思われます。『宿世(すくせ)』で前世からの因縁という意味がありまして、魂的なものに宿るって意味に転じていったんではないかと」

上条「説明ありがとうございまーす。じゃあ俺はここで失敬して」

レッサー「あ、お疲れさまでしたー。オールスタ○大感謝祭で女優を抜いて大顰蹙されたんでしたっけ?」

上条「山○さんじゃねぇよ。テンパ繋がりではあっけど」

レッサー「ふっ、話題をすり替えて逃げようたってそうは問屋が卸しませんよ!閉店、ガラガラ!」

上条「ますだおか○な?問屋さん閉めてどうすんだよ」

レッサー「『あれは、そうグランマの家に遊びに行ったときの話ですが――なんと、そこにいたのはオウルマンだったのです……ッ!!!』」

上条「展開が急すぎる。大体何があったのかは想像出来るけど」

レッサー「それはさておき少年ばかりを狙った性犯罪者を数十年に渡って黙認してきながら、他の国の報道局にすっぱ抜かれた今のお気持ちをお聞かせください」

上条「ありがとうBB○さん!今どっかの暇人がサカズキ動画を送っているからそっちもヨロシクね!」

レッサー「あなたがお望みでしたこのままダラダラ雑談だけで占めますけど、それでいいんですか!?私は一向に構いませんよ!」

上条「ノドが!お前に関わると俺のノドがピンチなんだよ!つーか帰れよ!お前ヤンデレってキャラじゃないだろうが!?」

レッサー「酷いっ!?ずっとずっと前から会いたくて会いたくてオンリーラブだって言うのに!?」

上条「Jpopあるある歌詞じゃねぇか。何か今更ながらに新時代のポップが開けた理由が分かった気がするわ」

レッサー「あー、じゃあおっぱ×でも揉みます?」

上条「急に雑になんなよ。お前の中のヤンデレ像ってそんなんなの?」

レッサ−「自体欠損NG縛りがあるので過激なことが出来ないじゃないですか!?」

上条「解禁しちまったら笑えないからだよ。一体どこの世界で『やったね上条さん!』って声援が――って俺のファンか!?人気投票で下位にくればくるほど盛り上がる連中!」

レッサー「あ、でもへし折るのは禁止されてないんでしたっけ?よっしゃ!それじゃあ今から痛くしますけど我慢してくださいな!愛ですから、愛!」

上条「テメー絶対にこの後に及んで恨みを晴らそうと……!?」

レッサー「なあにた私の気持ちが分かりますか?『御坂さんオチが続いたからじゃあ別の人で』って理由だけで呼ばれた私の気持ちが!」

上条「妥当じゃねぇか。むしろオチを任せられるんだから胸を張れよ」

レッサー「覚悟するがいいですよ!この『明け色の陽射し』のレッサー=バードウェイがあなたの両手両足を粉砕骨折!」

上条「あれお前そんなんだっけ?魔術結社にファミリールームってそんなだっけ?」

レッサー「ヒャッハー!今こそ全女性の敵を成・敗☆――そげぶっ!?」 バスッ

上条「た、助かった……」

バードウェイ「あー……なんだ?元気、か?」

上条「助けて下さい!なんでもします!しますからこの狂った街から逃げたいんです!」

バードウェイ「ま、まぁそこまで言うんだったら下働きで使ってやらなくもない、かな?」

バードウェイ「――でもだからって勘違いするなよ!?私の伴侶になるためにはそこそこの実績が必要だからあと三年ぐらいは待ってもらおうか!?」

上条「ありがとうございますありがとうございますっ!」

マーク「なんだこの北風と太陽」


-終-
(※「こいつだったらヤベェ事はしないだろう」という普段の行いがモノを言う結果に……ご応募ありがとうございました)

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