ハロウィンの日ver2022
――夢の中?
ネフテュス『――起きなさい、起きるのですハマヅラのピラ友よ……』
娘々『「最近黒エルフが出過ぎてエルフの価値がタダ下がりしてるブヒね」とか思ってるお前だよ、お前』
上条「どっちも俺じゃねぇわ!あと浜面の友人枠だけどチンピ×枠じゃなくて学生枠だわ!」
ネフテュス『私は――立場的に人間の生き死にについては一家言あるのだけれど』
上条「おう?」
ネフテュス『浜面って30代前かつ18歳未満だなんて、ね?人類って可能性に満ち溢れているわよね?』
娘々『「――え、その歳だったらまだいくらでもやり直せんじゃん何言ってんだコイツ」ってツッコんだぜ』
上条「お前もしかして浜面の老け顔だってイジってる?苦労してんだよ、俺の見えないところできっと」
ネフテュス『神様は嘘を吐かない。ただしゴッド・ジョークはかっ飛ばすわ……!』
娘々『暇を持て余した神々の遊び……!』
上条「帰ってくれよ。もしくは俺を解放してくれよ。遊び相手は浜面一人居りゃいいだろ」
ネフテュス『そうはいかないのよ少年。あなたは今世界のどこでもありどこでもない空間にいるの』
娘々『だからあんま動かない方がいーぜ?引っかかってるだけだかんなー?』
上条「……あれ?俺確か異世界で宿屋バイトをしてたんじゃ……?」
ネフテュス『あなたを回収した後に手違いが起きたみたいで。多重空間に落ちそうな感じよ』
上条「簡単に言うと?」
ネフテュス『余所見しながら引っ張り上げたら、手が滑って変なトコに落ちたわ』
上条「ザッケンなテメーコノヤロー!完全にお前らの責任だろ!?」
娘々『いやいやちゃんと引き上げるって心配すんな矮小な人間よ。ただちょっと目は瞑ってた方がいいかもなーって』
ネフテュス『そうね。あなたのためを思って言ってるの、神を信じて?』
上条「……なんかあんのか?」
娘々『そこら辺がなー、超不安定だから他の次元と重なってんのよ。所謂マルチバースってヤツだぜ』
ネフテュス『しかも位相的に”少年の生まれなかった世界”が集まっててね。精神衛生上見ない方がいいかなと』
上条「そんな風になっんてのな。むしろ逆に見てみたいわ」
ネフテュス『あなたがピラ友だから警告するのだけれど、精神的に辛いわよ?』
上条「あ、平気平気。オティヌスに百年単位で精神攻撃喰らってっから慣れてるわ」
ネフテュス・娘々『やだこの子こわい』
上条「へー、俺の居ない世界線かー?誰が『幻想殺し』もってんだろ?やっぱ一方通行か?それとも浜面かな?」
……
一方通行『……はァ。どォいつもこォいつもなァにやってンのかねェ!どンだけぶち殺せば気が済むんだァ?』
御坂『――させ、ないわ。もう、そんなことは終わりにする……!』
一方通行『……俺も正ォ直なとこ飽き飽きしてンだわ。二周目って言やァ分かるか?』
御坂『……二周目?モータースポーツの周回遅れ?』
一方通行『いやァそっちじゃなくRPGの方。「強いままでニューゲーム」ってやつ?ゲームしねェ派?』
御坂『バカにしないでよ!知ってるわよ!』
一方通行『ボスキャラぶち殺すまでレベル上げたまンまで、序盤の街に来たら戦闘が戦闘じゃなくなンだろ?作業っつーかァ、稼ぎですらねェわ』
一方通行『レアアイテム落とす訳でもねェのに、俺はいつまでこの茶番に付き合わされンだよ、ってェ話してンだわ』
御坂『……人が、人が死んでんのよ!?誰の手でもないあんたが殺した!』
一方通行『まァそォだけども。だからどォしたって話だよなァ?誰か止めてくれるンですかァ?』
御坂『あたしが――』
佐天『――ってあれあれ?御坂さんじゃないですか、何やってんですかこんなトコで?またケンカ――って酷い怪我してるじゃないですか!?』
御坂『佐天、さん……?なんでここにいるのよ……!?』
佐天『なんでって酷いですね。何か死にそうな顔で歩いてたからストーカーしてただけですよ!』
御坂『いやそれ堂々と言うようなこっちゃない……』
佐天『てかあなた!そこの美白の方!御坂さんを虐めましたね!あたしが代って成敗しますよ!』
一方通行『……引っ込ンでろ。ガキの顔出すシーンじゃねェンだよ』
佐天『まーまーそう言わずに!自分で言うのもなんなんですが、こう見えても合気道やってんですよね!』
佐天『やってるっつーか通わせられてるって言いますか!昔っから要領悪くて転んでばっかいたんで!』
御坂『ちょっ!?逃げなさいよ!レベル0が出てきたって勝ち目なんかある訳ないでしょ!?』
一方通行『――ハッ!アッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハアァッ!!!随分頼もしい援軍だなァオイ!』
佐天『――はい、捕まえた』
パキイィンッ!!!
一方通行『ア――ギャッ!?』 ギリギリギリギリッ
佐天『いやー、どうやって近寄ろうか迷ってたんですけど、調子ぶっこいててくれてサンキューですわ。いや全く』
一方通行『動か、ねェ……!?なンだ!?』
佐天『動かないのは合気の技で関節を決めているからで、能力が発動しないのはあたしに触れられてるからですね』
御坂『佐天、さん……?あなた』
佐天『ナントカブレイカーって言うらしいんですよ?ちょっと前に助けたロン毛の神父さんが言ってましたが――あ、折れた』 ポキッ
一方通行『……こ、殺す!絶対にころ――』
佐天『それじゃ、いっきますよー?受け身取らないと死んじゃったからゴンメナサイね――』
佐天『――ってまぁ、どっちみち死ぬまで投げるんですけどね』 ブゥンッ
グシャッ!!!
一方通行『――ガッ……!?』
佐天『あたしの”最弱”は”最強”にも通る……!』
……
上条「やだこの子格好いい……!」
娘々『もうこれでいいんじゃね?今時男主人公よりもこっちの方が客受けしするよなぁ?』
ネフテュス『それについてはコメントを差し控えたいと思うわ。身罷れると面倒だから』
上条「佐天さんに『幻想殺し』が行きやがったのかよ!意外、でもないな!フラグを高く高く積むところは俺似てっけどもだ!」
ネフテュス『なお、この世界軸では逆ハーを構築する模様ね』
上条「男は入ってくんなよ!女子同士の間で完結してあげて!」
娘々『っていう世界もあるみたいだぜ』
上条「どこだ!?ここか!それともこっちか!?」
……
美山『――犯人はあなただ、犯田さん』
犯田『お、俺が!?だって俺の能力は火を出すだけだ!彼女の死因は鈍器のようなものだった筈だ!』
モブ『そうだ!犯田が犯人だとしても隠す時間はなかったぞ!』
美山『そうだね。犯田さんが発火能力者であれば犯行は不可能、消去法でテレポーターのおねーさんが犯人ということになるけれども――』
美山『――しかし半田さんの能力が、別のものだとすれば?』
犯田『……なに?』お前だって火を出すのを見ただろ!?』
美山『キャンプファイヤーの時の話だね。ライターを忘れた先生に代って、犯田さんが種火をつけてくれたよね。確か火傷もしたんだっけ?』
モブ『そ、そうだよ!犯田さんは能力のコントロールが下手だから少し手が赤くなるって!』
美山『――でもそれ火傷ではないよね?僕の目には霜焼けに見えるんだけど?』
モブ『霜焼け……?』
犯田『……ッ!』
美山『火傷は引きつるような跡が残ったり、もっと軽度でも皮膚の表面が癒着したりする痕跡が残る。でもそんな痕跡はないよね?』
美山『詳しくはカエル先生に診察したもらえば白黒つくんじゃないかな。ま、その前に自白した方がいいとは思うけれど』
犯田『……』
美山『あなたの能力は発火能力ではない、温度を操る能力だったってことだね。能力を使い温度を下げて生み出した氷、それが凶器となった。違うかな?』
美山『しかしあなたは一度火を起こしてみせた。それで犯人候補から逃れられると思ったのかい?』
モブ『犯田……?嘘、だよな?嘘なんだよな?なあぁっ!?』
犯田『……あぁそうさ、俺だ!俺がやったんだよ!あの女が「12歳未満の男子にしか興味ない」っていうからさ!』
美山『なにそれこわい』
犯田『――終わりだ!全部燃やしてやるぜ!』 ゴオオッ!
美山『はいはい。お疲れさま』 パキイィンッ!
犯田『んなっ!?火が消え――』
結標『天誅!!!』
犯田『がっ!?』
結標『大丈夫美山きゅん!?怪我はない!?』
美山『丁度いいタイミングだね。今おねーさんの容疑を晴らしたところさ』
結標『え、そうなの?でもあのアマ美山きゅんに色目使ってたからぶっ殺そうっては思ってたけど』
美山『自首しなよ?未遂でも準備の程度では罪になるからね?』
……
上条「配役おかしくね?なんで美山君がコナ○くんさんっぽい事やってんの?」
ネフテュス『「異能力探偵美山くん』だそうよ。きっとスピンオフで出るわ』
娘々『「犯人はこの中にいる――ズバリ、バディ役の女」』
上条「探偵の相方が犯罪者……いや昔から結構あるか。ただ別の意味で怖いわ。美山君がいつ美山さんになるかって意味で」
ネフテュス『高校生が抜かされるって……』
上条「べ、別にいいじゃねぇか!むしろ最近じゃ俺たちの方が多数派だと言えなくもないかも知れないし!」
娘々『少子高齢化が進む訳だぜ』
上条「もっとだ!俺が居なくても回る世界でもっと危機的なヤツはないのか!?」
ネフテュス『もう目的が変っているわね』
……
ハマヅーラ『ぶははははははははははははははっ!この世界は我ら悪セラレータの手中に落ちたのだ!』
モブ『悪セラレータの魔の手がもうここにまで……誰か、誰かこの世界を救って……!』
ハマヅーラ『くっくっく!諦めろ愚民どもめ!とある山の魔神(ましん)は全て我らの旗下にある!」
レッサー『――待ちなさい!弱きを助け強きを挫く!ブリテンの守護者である私が許しませんよ!』
ハマヅーラ『……ほう?命知らずがまだ居たようだな――来ぉい!魔神レンゴーク!』
魔神レンゴーク【――ま゛っ!】
モブ『なんて巨大な魔神……!?あんなのに人が勝てる訳がない!』
ハマヅーラ『怖ろしかろう?逃げるのならば逃げても――な、なんだこの光はっ!?』
レッサー『――来なさい!八大竜王丸ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!』
八大竜王丸【おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!】
ハマヅーラ『んなっ!?まだ魔神が残っていただと!?』
レッサー『私の右手が光るとき!世界を越えて八大竜王丸は私の元へ召喚される!――行け!必殺技ですよ!』
八大竜王丸【必殺――ハギス断裂剣ッ!!!】
浜面『ぐ、ぐなああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?』
レッサー『――ふっ!悪は消えましたね。首を洗って待っていなさいよ悪セラレータ!』
……
上条「すいません魔神さん、企画の主旨を分かってないアホを一人発見しました」
ネフテュス『可能性は無限大……スパロ○系になっている、かもしれない』
娘々『最近やっと参戦したが、もうちょっと早く出てほしかったぜ。日テ○系は不遇続きで』
上条「あとだから誰が知ってんだよ。かれこれ30年以上の前にやってた魔神英雄伝ワタ○のネタやって誰が『あぁ知ってる知ってる!』って共感してくれんだよ」
(※林原めぐ○さんのレギュラーデビュー作品)
ネフテュス『なお少女が乗っていた魔神「八大竜王丸」はこの作品完全オリジナルで、決してパクりではないと念を押しておくわね』
娘々『オリキャラオリキャラ。誰が疑うでもなくオリキャラだぜ。股間からコンドルが顔出してコンドル・フォームに変身できるんだ』
(※魔神英雄○ワタル。多くの女子と一部の男子を冥府ショタ道へと叩き落とした)
上条「あの世界の主人公乗ってた機体が竜王○だろ?竜王繋がりでしょーもないネタ混ぜやがって!早く俺を帰せ!」
(※パワーアップ後の機体。初期は竜神○)
ネフテュス『そんなに急ぐとまた私の手元が意図的に狂うわ』
娘々『次はどこにすっかな?浜面が女になった世界で良くね?』
上条「カンビオー○さんがいる世界に行ってくれ。似たキャラのよしみで神殺ししてもらうから」
-終-
(※上条さんの”次”は多分佐天さんだったんじゃねぇかなと割とマジで思います。ご応募ありがとうございました)
――
上条「『――はいもしもし、いつもお世話になっております上条でございます』」
刀夜『当麻?電話の応対がオッサン臭いんだけど、成長したのか加齢したのかジャッジはどうしたらいいと思う?』
上条「『成長してんだよ。ついこの間もマタイさんからかかった来たとき、”ヘイこちらFBI!”ってボケて国際問題になりかけたんだ』」
刀夜『マタイさんってどちら様だい?僕の本能がスルーしなさいよって訴えてるからあんま強くは聞かないけどね!』
上条「『ローマ正教の偉い人だったんだけど、そろそろ死んだことにして引退するんだって。だから驚かないでほしいってわざわざ』」
刀夜『――まぁそれはいいとしてだ!当麻は、えーっと……あー、当麻は、さ?アレなのかな?僕の見立てではアレだと思うんだけど、やっぱりアレなんだよね?』
上条「『何言ってんのか分かんねぇよ。代名詞多くて』」
刀夜『じゃあ、聞くけど……当麻はまだ当麻だけのゲヴェルニー○を見つけては居ないんだよね?』
上条「『貴族じゃねぇよ俺。あとそれ本好きの下克○ネタだけどね、意味合いが微妙に広くてハイともイイエとも言えねぇんだよ』」
刀夜『まだ童×だね?』
上条「『言い方ちょっと考えようか?実の親からそんな質問振られる子供の気持ちになれや』」
刀夜『父さんは――ナイショだぞ!どうしてもって言うんだったらせーので言い合おう、せーのっ!』
上条「『俺が生まれてる時点で確定してね?あと俺と父さんってそっくりだかんな?特にアホなとこが』」
刀夜『……ふむ、その反応を見るとセーフなようだね。つまりお付き合いしている方も居ないっと』 プツッ
上条「『D×と現時点で交際してるかどうかは別問題じゃ?』――ってなんだったんだよ一体」 ピッ
インデックス「とうまー、誰からのお電話だったんだよー?」
上条「父さんだった。俺が童×かって」
インデックス「当麻ってお父さん似なんだよね」
上条「あっはっはっはっはーどういう意味か説明してくださいよテメー」
……
御坂旅掛「――どうだい?」
刀夜「うん、童×だったみたいだ!」
旅掛「いや、その情報はいらねぇ。つーか息子さん高校生だろ。普通はそんなもんじゃねぇの?」
刀夜「女どものエジキになってないようで一安心だね!」
旅掛「若い内は少しぐらいヤンチャするぐらいが健全じゃねーの?」
刀夜「それじゃ御坂さんのお嬢さんも?」
旅掛「ザッケンなテメー!美琴ちゃんはパパが一番だよって言ってくれるわ!?」
刀夜「当麻の当麻はまだ覚醒に至っていないそうです」
旅掛「なぁ上条さん?詩的な言い方キメてんのかもだけど、逆に気持ち悪くなってるからな?」
刀夜「しかしまぁ偶然ってのは怖いですなぁ。詩菜さんのお友達の旦那さんが旅掛だったとは」
旅掛「ホントになぁ。しかも子供同士が学園都市に行ってる――つーかオタクの当麻君だっけ?そんなにダメダメなんだ?」
刀夜「えぇまぁ誰に似たんだか非常に奥手でしてね。なので御坂さんが宜しければ……」
旅掛「おぉ言っとく言っとく。美琴ちゃんじゃなくても女子校行ってんだから、何人か紹介すればいいんだろ?」
刀夜「よろしくお願いします。あ、でもお友達が居ないんだったら、無理にとは……」
旅掛「美琴ちゃんならいるわ!友達ぐらい100人単位で余裕だわ!」
……
刀夜「――で、僕の息子はですね学園都市に住んでいるのですが、これがまた目に入れても痛くないほど可愛くてですね」
ワシリーサ「あの……ミスタ上条?商談はもう終わったと思うのだけれども」
刀夜「なら本格的に当麻の話ができますね!」
ワリシーサ「――サーシャーーーーーーーッ!このオッサンにナーベラーのピクルス出してあげてー!」
サーシャ「私見ですが、ネタで作った割に中々美味しくできたと思います。どうぞ」
刀夜「おぉこれはありがとうエキセントリックなお嬢さん」
サーシャ「――フッ、第一の解答ですが、もうそのイジられ方も慣れたものです」
刀夜「でも昔はそんなに悪目立ちしなくなったのも、それはそれでどうかなと思わなくもないんだよね。かの笑うせぇるすま○も、『実は同性でした』ってオチが今のご時世だとハッピーエンドに」
ワシリーサ「ウチの子に失礼な話題を聞かせないでくださるかしら?」
刀夜「大事にしてるんだったらまずその格好を……まぁいいですね!そんなことよりもこれは当麻が6歳の頃の話なんですが!」
ワシリーサ「――と、私は用事があるのでここで失礼しますね?残りの話はサーシャが伺いますわ」
サーシャ「第二の解答ですが、真っ平ゴメンだコノヤロウ」
刀夜「おぉ美しいお嬢さんから可憐なお嬢さんへチェンジしたのですね!」
サーシャ「第一の質問、私は可憐ですか?」
刀夜「そうですとも!是非ウチの息子の彼女にほしいぐらいだよ!」
サーシャ「第二の質問、彼女とはステディな関係という意味でしょうか?」
刀夜「そうだね。正直当麻の方が釣り合わないかもだけど、学園都市に来たら是非――ってあぁもう時間だ!詩菜さんに定期連絡しないと!じゃっまたね!何かあったら名詞の番号にまで!」 シュタッ
サーシャ「第三の解答ですが、了解しました。ではいずれ」
サーシャ「……」
サーシャ「学園都市……私のステディ」
……
刀夜「――えぇとミス・バードウェイ、この度はベルリング大学の最年少での博士号取得おめでとうございます」
パトリシア「ありがとうございます。でもこれは私のチームの皆さんが頑張った結果であり、全員を代表しての結果だと思っています」
刀夜「またまたご謙遜を。チームの方々は『博士お一人がやった、我々は悪目立ちしたくないから名義貸しをしただけだ』と仰っていますよ?」
パトリシア「暴露早いですね!名義貸しだってわかってるんだったらもっとこう慮ってほしかったです!」
刀夜「くっくっくっく……!この事実を公表されたくなかったら、僕と名刺交換してください……!」
パトリシア「あれー?芸風が誰かに似てますねー?お姉さんの知り合いに一人、つーかウチで世話していた態度のデカイ居候に似ているような……?」
刀夜「まぁジョークはさておきまして、博士の今後の展開とか方針などをパパッとお聞かせ願えれば」
パトリシア「インタビュアーさんのチェンジは……あ、できないんですよね?向こうの会社の関係で?」
刀夜「雑なように見えるのは専門用語を言われても理解できませんので……」
パトリシア「出来る方を寄越すという選択肢はなかったんですかね。まぁ、えぇと鋭意努力と言いますか頑張って行きたいと思います」
刀夜「――はい、ここで博士から告知があるそうです!」
パトリシア「やっぱりあなたあの人の関係者ですよね?ツッコミが上手いのに本質はボケっていうあの人の肉親ですよね?」
パトリシア「あと告知はずっとやってますからね?今まで何だったんですか?雑談としてカットされるんですか?」
刀夜「博士もツッコミスキルが高いようで将来が楽しみですね」
パトリシア「あーあと日本には行きたいと思います。実は何回かプライベートと学会でお邪魔してますから」
刀夜「あぁ学園都市ですね。実は僕の息子もそちらに居るんですよ、まぁ学業も能力も捗ってないようですが」
パトリシア「あぁこれ確実にお兄さんですね。なんて言いますか、姉がいつも息子さんには遊んでもらいまして……」
刀夜「まぁもしよろしければ当麻の勉強でも見てやってください。連絡先は先程の名詞に書いてありますので」
パトリシア「息子の連絡先を商談相手に……!?」
刀夜「――あと、これはまぁ個人的にと言いますか、あくまでも僕の想像なのですが」
刀夜「少し前に息子が外国で大ケガをしましてね。その時に助けてくれた方たちに父親として『当麻を助けてくれてありがとう』と言わなくてはならないんですよ」
パトリシア「……いや、私は何も。姉がやったことですから」
刀夜「――でも!当麻と一番長く暮らしてるのは私(と詩菜さん)なんだから勘違いしないでよねっ!?」
パトリシア「お兄さんも大変だなぁ。だから昔ちょっとヤンチャしちゃったのかなぁ」
……
建宮「――おぅっ!いい飲みっぷりなのよなオッサン!」
刀夜「あなたにオッサン呼ばわりされる筋合いはないんですが……あなたも中々イケる口じゃないですか。ささ、もう一献どうぞどうぞ」
建宮「ありがとうなのよ!お前さんとは初めて会った気がしないのよな!」
刀夜「あぁよく言われますねぇそれ。なんでか知らないですけど、最近多いんですよ」
建宮「伏龍が天に登ってるだけなのよな!」
刀夜「当麻はずっと龍でしたが何か?」
建宮「なんだこのオッサン怖いのよ!?何かこう意味ありげにボカした会話をしたかったのによ!」
刀夜「ふっ、僕は妻と息子を愛しているからね――そう、異世界転生も辞さないぐらいにはねっ!」 ワクワク
建宮「フッてるのよな?それ積極的に行きたくてフッてるようにしか見えないのよ」
刀夜「それで息子のお嫁さんを探しているのだけど、誰か良い人居ませんかね?」
建宮「あー、ウチの若い衆だと――」
五和「――はじめましてお義父様っ!五和と申しますっ!」
建宮「いや、お前さんは……」
五和「――あ゛ぁ゛?」
建宮「気立てのイイコなのよ!お買い得なのよな!俺が二次専じゃなきゃ放っておかなかったのに、なのよ!」
刀夜「いやでもこの子、僕とそんなに年齢離れてなくない?」
……
刀夜「――と、いう訳でハッピー・ハロウィーーーーンっ!!!」
上条「……おう。ハッピーかどうか知らんが、まぁハロウィンだな。世間様的には」
刀夜「なんだ当麻!父さんと会えて嬉しくないのかなっ!?」
上条「あぁうん、二択でいえば僅差で嬉しいのは嬉しいんだが……その、だな。父さんの背後でメンチ切りあっている人たちってナニ?」
御坂・バードウェイ・五和「……」 ジーッ
サーシャ「第一の解答ですが、何かこうオッサンが手当たり次第に声をかけまくってフラグが乱立したのだと推測されます」
上条「何やってんだ、なぁ!?地雷積んで来るとは薄々予感はしてたけどクアッドコアとは聞いてねぇぞ!?」
刀夜「処理速度も速くなったね!ただ有意義な使い方をしているかは分からないけどね!」
上条「一応、うん皆さんからコメント頂けます?」
御坂「べ、別にパパから頼まれたんであって仕方なく付き合ってんだからねっ!?」
上条「ややこしくなるからツンデレ起動すんのやめといてくれるか?主旨が180度曲がるんだよ」
刀夜「むしろ言葉の裏を楽しむのがツンデレの意義だと父さん思うんだよね」
上条「やかましいわ!かもしんねぇけど話がややこしくなるんだよ!」
バードウェイ「お前が跪いて忠誠を誓うのであれば僕にしてやらんでもない!」
上条「なぁボスってなに喰ったらそんなに態度がビッグになるの?やっぱりイギリス飯が原因なの?」
刀夜゜滅多なことはいうもんじゃないよ当麻!こう見えても多重投票可とはいえ2000万票近く集めたんだからね!」
上条「ボスだけジャンルが違うんだよ。L×なんだよ」
五和「お願いします!寿退社したいんですよ!」
上条「必死か」
刀夜「ちなみに五和さん、干支はどれかな?」
上条「いやそんなに違わねぇだろ!?建宮が神裂といっしょくたにしてネタにしてっからそういうイメージついただけで!」
サーシャ「第一の私見ですが、『聖人』神裂火織が年上に見られるのであれば、他の例もあるかと」 ニッチャニッチャ
上条「……なぁロシアの子、お前何食ってんの?干物っぽいんだが」
サーシャ「たこの花です」
上条「うん?花?」
刀夜「たこを日干しした後、カツオブシみたいに削った郷土食だね。天草市五和町の名物だ」
上条「買収してんじゃねぇよ!?それに買収してフォローさせないといけないようなもんでもねぇしさ!」
サーシャ「第一の提案ですが、私は全くあなたに興味がありません。美味しいものと名物の食べ歩きがしたいです」
上条「くっ!コイツはコイツで相当なボケキャラ……!」
刀夜「当麻と遊ぶのはこの僕を倒してからしてあばばばばばはばばばばっ!?」 パタッ
バードウェイ「もういいのか?それじゃ行くぞ、案内しろよ」
御坂「全然躊躇せずに攻撃した……!?」
五和「あの、未来の関係的にも即断即決はいかがなものかと思うんですが……」
バードウェイ「勝ったものが勝ちだ……ッ!!!」
上条「ちょっと何言ってるのか分からないですね。あと父さんは自業自得感もあるから、まぁこのぐらいだったら適度なオシオキとして受け入れよう」
御坂「――あぁもう埒が明かないわ!こうなったらスポーツでもなんでもして白黒つけましょうよ!」
五和「の、望むところですよ!私もあなたにはちょっと言いたい事があるんですからねっ!」
バードウェイ「ふっ、年増どもが時代の流れを知るが良いさ!」
上条「あ、あれ……?俺を差し置いて醜い争いが……」
御坂「べ、別にあんたのためにやってんるじゃないんだからねっ!?」
上条「そりゃそうだろ。誰が女子のガチゲンカ見て需要あるんだよ」
サーシャ「――第二の提案なのですが、勝負がつくまでに何か奢ってください」
上条「……あぁうん。サイフ(※父さん)もいるし、少しぐらいだったら……」
サーシャ「第一の演技ですが――べ、別に奢ってほしい訳じゃないんだからね」
上条「やめなさいよ。ただでさえ君の親御さんには嫌われてんのに、抹殺指令とか出しそうだ」
サーシャ「第一の否定ですが、あの女は喜ぶだけだと思います」
上条「苦労してんだなぁ」
-終-
(※ある意味一人勝ち……ほぼほぼ刀夜さんが暴走していましたが。ご応募ありがとうございました)
――上条家
上条「――ただいまー、あとハッピー・ハロウィーン?お菓子ください。しもはく全国のスーパーで使える商品券でもいいです」
詩菜(※装備;血のついた包丁)「あら、お帰りなさい当麻さん。もうすぐお夕飯できるから、手を洗ってきなさいね?」
上条「自首するんだ母さん!今なら計画的犯行ではなく突発的事故だったって立証できる範囲だ!」
上条「父さんの普段の行いを見れば『まぁ一回ぐらい刺されても……』って執行猶予を勝ち取れるかもしれないし!」
詩菜「あらあら当麻さんは刀夜さんに似てツッコミ気質ね?」
上条「母さんにぶっちゃけるのも何なんだけど、少しだけ呪われた血なんだよ。周囲が命と人生張ってツッコミ待ちの事件ばっか起こすから。前理事長とか現理事長とか」
詩菜「やっぱり血は争えないわねぇ。当麻さんのおじいさんもそうだったそうよ?」
上条「俺のじいちゃん……知りたいなような聞きたくないような……!記憶のせいで深くツッコめないが……!」
詩菜「お玄関で話すようなことでもないですし、とにかくお帰りなさい?」
上条「いや、その前に父さんの安否について聞きたいんだよ。今夜のフルコースになってるとか、そういうんじゃない、ですよね?」
詩菜「またバカな事言って、そんな訳ないでしょ?刀夜さんは急な残業が入って帰れなくなるって」
上条「はー、大変だな父さん。何の仕事してるのか未だ謎だけど」
詩菜「外部の人間には言えないこともあるらしいのよねぇ。どこかで浮気とかしてなきゃいいんだけど」
上条「父さんに限ってないだろ?モテないって前に言ってたし」
詩菜「あらあら刀夜さんは息子に何を吹き込んでるのかしらぁ?」
上条「フォローした筈がヤブヘビに!?ごめんな父さん!骨は拾ってやっから!」
詩菜「あ、そうそう。今お風呂場が工事中だから手は洗面所で洗ってくださいね?」
上条「ん?普通は洗面所で洗うもんじゃ?」
詩菜「そうねぇ。何言ってるのかしら私」
上条「てか工事って水漏れでもし――」
ガチャッ
刀夜「――当麻逃げるんだ!詩菜さんのSAN値が減っ」
バタンッ
詩菜「……」
上条「あの……?」
詩菜「大丈夫よ?多分ちょっとハゲ気味の地縛霊だから」
上条「オシオキするにしろ、せめて理由ぐらいは知りたいんですけど」
詩菜「『後輩の女の子から恋愛相談を受けていたと思ったら、その相手が自分だった件』」
上条「え、父さんスゲーな!その歳でまだそんなモテ方すんのかよ!学生レベルの話だろそれ!」
詩菜「悪いようにはしてないし、当麻さんにもお話があるから、ねっ?ゆっくりお話ししましょう?」
上条「……あーい」
……
上条「前に見た怖い話で、保険外交員さんが勧誘に来た家でやたらフランクに受け入れてもらったと思ったら、実は家の人じゃなくて殺人鬼だったって話知ってる頂きます」
詩菜「随分と長い頂きますだけど、どうぞ召し上がれ」
上条「やっぱり母さんの手料理は世界一だな。俺もこの味を出したいんだけど、中々難しいんだよなぁ」
詩菜「ありがとう。でも当麻さんとは年季が違うんだからね?」
上条「やっぱりみりん風調味料じゃなくてみりん使った方が味はいいんだよなぁ。あ、しかもこれキッコーマ○じゃなくダル○みりんだ」
詩菜「完全に把握しているのね?母さんも安心だわ」
上条「俺じゃなくて近所に住んでる兄妹の妹さんの方が家政学校行ってんだよ。本人曰くメイド学校で、そこからのお裾分けでまぁ色々と」
詩菜「そうなの?じゃあきちんとご挨拶した方がいいかしら」
上条「まぁ、あっちに戻るときにお菓子でも持ってってみるよ。珍しいやつ」
詩菜「そうね。あんまり仰々しくするのもかえって重いわよね」
上条「迷惑被ってんのはむしろこっちではあるんだけど……」
詩菜「それで――そのお嬢さんは可愛らしい方なの?」
上条「可愛いけど、そういう相手じゃないよ。保護者的な?」
詩菜「……あのね、当麻さん?私もあんまりこういうことは言いたくないのだけれど、人の親としてはきちんとしておくべきだと思うのよね」
上条「なにを?」
詩菜「――女はみんなオオカミなの」
上条「それ俺の知ってる常識と違うよ。逆じゃね?」
詩菜「まぁ確かにちょっと頭がアレな感じの男性は結構な頻度でいるわ?でもそれ以上にメスガキどもは厄介なの、分かる?」
上条「取り敢えず落ち着こう!目の中の光彩が無くなってきてますから!」
詩菜「折角だからお話しするけどね。もんーうホンッッッッッッッッッッッッッットに母さんが父さんと出会ったときは大変だったのよ。特に高校生の時は」
詩菜「幼馴染みから学校の先輩、あと近所の教会のシスターや自称魔法使いや自称退魔士やアイドルに財閥の跡取り娘!」
詩菜「果ては宇宙人やメイドロボットに鬼の血を引く三姉妹とかもうどうすればいいのよ!?」
(※主に葉っぱ系)
上条「時代を感じるよね。昔のエロゲ×で一本に一台はいたメイドロボットって最近は枯渇気味だよな。代わりに入ったロ×とツンデレ枠」
上条「あとビリビリ……幽霊……うっ!頭が!」
詩菜「当麻さんもまさかとは思うけど、そんなことにはなってない、かしら?大丈夫よね?」
上条「ナ、ナニヲイッテルノカチョットワカンナイデスヨ?」
詩菜「後で詳しい教えてね?もしかしたらアドバイスできるかもだし」
上条「てか母さんさ?まぁ……メイドロボだの宇宙人はさておくとしてだ」
詩菜「魔法使いと退魔士とアイドルは否定しないの?」
上条「さておくとしてだ!そんな濃い個性ばかりの中でよく母さんと父さんは結婚できた――ハッ!?俺が知らないだけで母さんは何かの能力者!?」
詩菜「そういうのも憧れた時期もあったけど、私はただの人ですよ」
上条「そんじゃ父さんが惚れたのは能力とか肩書きとかとは別だったんだな。ちょっと感動した」
詩菜「いいえ違いますよ?刀夜さんと結ばれたのは努力が少しだけ実っただけで」
上条「あ、その話初めて……だよな?前に聞いたっけか?」
詩菜「刀夜さんが恥ずかしがるから言わなかったけど……当麻さんももう高校生ですからね。後学のためにも知っていた方がいいかしら」
上条「正直親のノロケ話は率先して聞きたいとは――」
詩菜「外堀から埋めたのよ」
上条「……はい?」
詩菜「まず他の女どもが醜く争ってる間に刀夜さんの人間関係を埋めることにしたいの。具体的にはお父様とお母様を味方に、ね?」
上条「えっと……どういう?」
詩菜「いや別に大したことは何もしてないわね。ただ刀夜さんの居ないタイミングを見計らって家へ遊びに行って、仲良くなって帰ってきたり」
上条「ストーカーかな?」
詩菜「まぁそうね」
上条「『まぁそうね』!?否定しねぇの!?」
詩菜「当時はストーカーって言葉も無かったし、それに誰に迷惑をかけてた訳じゃなかった――と、いうか今思い出してもおかしいのよね」
上条「な、なにが?」
詩菜「刀夜さんは確かにモテてはいたんだけど、普通好きな相手の前でケンカってしないでしょ?幻滅されても嫌だし、そもそも迷惑をかけるし」
上条「あぁまぁそりゃそうか。『俺のためにケンカしないで!』って台詞は一回ぐらい言ってみたいが、それがいつもじゃ疲れるよな」
詩菜「本当にあの子達が刀夜さんを好きだったのか、たまに何か運命の糸みたいなので操作されてたとか、ありそうなも無いことを考えるんだけど……」
上条「……どうだろうなぁ。そんな変な仕込みができるのは、よっぽど暇を持て余した暇人ぐらいだろうしなぁ」
詩菜「そしてただケンカばかりして女どもに刀夜さんは疲れ切ってたから、まぁその、休める相手として寄り添ってる間に、みたいな感じ」
上条「意外にまともで安心したわ。父さんの謎のフラグインフレには戦慄してっけど」
詩菜「まぁ今も苦労してないとは言わないけど……後悔したことは一回もないし、ずっと幸せよ。当麻さんもそういう相手を見つけてあげてね?」
上条「……あぁ、そうだね」
詩菜「例えばの話だけど魔導兵器さんやツンデレさんや聖人さんや巫女さんやシスターさん(ドレッド)やシスターさん(小)やシスターさん(大)やシスターさん(天使)や同級生(デコ)さんや先輩さん(姉)や妹さん(メイド)やヤンデレさんや天使さん(メガネっ娘)や部活友達さん(レッサー)やロ×(ボス)さんやロ×(翻訳)さん達に刺されないようにしなさいってこと」
上条「ほほ把握されてんだな俺の人間関係!?俺だって深く整理したことねぇのに!?」
詩菜「あと最後にモノを言うのは男性は欲(よく)に負けるってことかしらね。私たちはどこまでいっても本能からは逃れられないんですよ?」
上条「結局父さんが欲に負けた話なの?一番聞きたくないよそんな話!」
詩菜「でね?母さんも当麻さんがそんなドロォッとした青春をおくってほしくしないの。すきすきだいちゅきつよつよソー○みたいな?」
上条「あの作者は天才だと思うわ。よくまぁあのアタマ悪いタイトルでドロォッとした人間関係描けんなって意味で」
詩菜「――そんな争いを無くすためにもやっぱり美琴ちゃんがいいと思うのよ?」
上条「あ、あれ……?雲行きが?」
詩菜「美琴ちゃんのお母様の美鈴さんや旦那様とも家族ぐるみでお付き合いしてて人柄はよく分かってるし、本人はほら?将来有望じゃない?」
上条「優良物件だってのは否定しないが、路上で超電磁砲ぶっぱするような相手はちょっと……」
詩菜「あ、ほら見てLin○で美琴ちゃんとお友達にね」
上条「母さん母さん、あなたがやってたことを今まさに息子がタゲされてんだって気づいてくれるかな?」
詩菜「あの子の秘めた闇は若い頃の私を見てるようで、ね?ちょっと強引なところがあっても、そっちの方が幸せになれると思うの」
上条「微妙に母さんの思惑が入ってるような?」
詩菜「うん、ぶっちゃけ刀夜さんに色目を使うようなお相手は困るのよねぇ。当麻さんもNTRとか嫌でしょ?」
上条「結局それが目的じゃないですかコノユロー」
-終-
(※上条さんの嫁が刀夜さんにフラグ立てられるなんてことも……ご応募ありがとうございました)
――バッキンガム宮殿
キャーリサ「――いやー、BB×の葬式も無事終わったなー」
ヴィリアン「お姉様、超不謹慎です。『国葬ネタどう?』みたいに振られてるのに、余所の国はオーケーみたいなのはちょっと……」
キャーリサ「異世界の話でも激動の時代を生き抜いて天寿全うした王族と、選挙期間中にテロで殺された政治家。比べるのもおこがましいしー?」
キャーリサ「というよりアレだしー?お前もそろそろ嫁ぎ先ほ決めるがいいんじゃー?」
ヴィリアン「あの、順番からすると大姉様が片付かない以上、我々はまだなのではないかと愚行いたします」
キャーリサ「オークっぽい人間と人間っぽいオーク、どっちがいー?」
ヴィリアン「そんな二択あります?それで『じゃ、じゃあ辛うじて人類の方で!』って言うと思いましたか?」
キャーリサ「お前のフィアンセってオーガだろー?」
ヴィリアン「……怒りますよ?」
キャーリサ「一瞬『あー』って顔してたよな?最近私も『オルウェルって本当に人類か?』って思うよーになってきたし」
ヴィリアン「それはきっとローマ正教に魔術的な改造をされているからです!もしくは魔術師としての才能、そして努力の賜物です!」
キャーリサ「『――”騎士団長”、待つのである。もう少し、もう少しで我らは兄弟になれるのであるな……ッ!』」
ヴィリアン「ぶち殺しますよ?なんでそこで半世紀前のヤラナイカが出てくるんですか?」
キャーリサ「ヤポンの奥ゆかしい優秀らしーんだよ。こう、同性同士で結婚できないもんだから、同じ籍になるためには養子縁組で済ますってゆーな」
ヴィリアン「謎の仕様でしょうか?下手に結婚するよりも説得力はあるような……?」
キャーリサ「まーそのなんだ。この姉がいつまで経っても進展しないお前らを哀れんで手助けしてやろーとゆータームだし。ほら、洗い浚い吐け」
ヴィリアン「と、おっしゃいましても。お姉様に話できるようなことは全く……」
キャーリサ「やっぱりホ――待て待て愚妹。ボウガンを床へ降ろすんだ、ゆっくりとな?」
ヴィリアン「冗談でも言って良い事と悪い事がありますよ!」
キャーリサ「いや、それがマジな話なの。私もバカではないし、『騎士団長』にオルウェルの女性遍歴を聞いたしー?」
ヴィリアン「……ど、どうでした?」
キャーリサ「結論から言えば十中八九ゲ○だな」
ヴィリアン「極論過ぎません?」
キャーリサ「いやでもなー妹よ?あの歳になるまで結構モテんのに、浮いた話もゼロっていうのは厳しいだろー?」
ヴィリアン「二次元しか興味ないだけかもしれませんよ!」
キャーリサ「落ち着け、そっちの方がより凶悪で深刻だ――と、不憫に思った私は既に手を打ってある。おい」 コンコンンコンコンンコンンコンコココンッ!!
ヴィリアン「ドアを超連打する意味ってあります?不審者ですよね?」
???『すいませーん!宅配便のお届けに来ましたー!』
ヴィリアン「宮殿に直で!?警備の人間をスルーして!?」 ガチャッ
レッサー(???)「――くっ!よく見破りやがりましたね!それでこそイギリスを背負って生きる一族に相応しい!」
ヴィリアン「このシチュエーションで見抜けなかったら脳が蕩けています……ていうかお姉様、こちらは?」
キャーリサ「メッサーだ」
レッサー「レッサーちゃんですよ?メッサーだとキャベツ野郎っぽいんでやめてくれませんか?」
(※メッサー=ドイツ語でメッセル、剣という意味らしい)
キャーリサ「前にテロを起こしたとき、手足となって働いてテロリストの一人だ」
ヴィリアン「『――あ、もしもし警備ですか?今わたしの部屋に不審者が。えぇ二名ほど』」
レッサー「思っていたよりも超塩対応!?そこまで警戒するんですか!?」
キャーリサ「なんだお前、ギチロンしようとしてたのをまだ根に持ってるしー?」
ヴィリアン「アレを根に持たない人間がいたら天使だと思いますよ?」
レッサー「ともあれはじめましてヴィリアン殿下!私は『明け色の陽射し』、『明け色の陽射し』のレッサーです!レッサーちゃんとお呼びくださいな!」
ヴィリアン「資料に載っていた名前と違いません?」
レッサー「なんだったら『ア系ロ×陽射し!』って覚えて帰ってくださいね!ロ×が率いる集団だけに!」
キャーリサ「相変わらず誇りの欠片もないのな」
ヴィリアン「で、そのレッサーちゃんさんは?」
レッサー「最近のお気にはゴブリンっ娘です!パンクファッション&ロ×だなんて可能性を感じますよね!可能性っていうか正確には前二文字を取るんですが!」
ヴィリアン「性的なお話ですよね。ドラク○の功罪とも言い換えられますが」
ヴィリアン「あとついでに言いますと、このテロリストどもに依頼したからこそ失敗カマしたのではないかと」
レッサー「ふっ、甘いですね!我々のお仕事である荷物の運搬は完璧にこなしましたとも!」
ヴィリアン「『――あ、警備ですか?今テロリストが自白を』」
レッサー「待ってくれません?レック○・レッサーちゃんからドゥームズデ○・レッサーちゃんへジョブチェンしたんですから、横に置いておきましょうよ!」
キャーリサ「より規模の大きいヴィランになっただけだし」
ヴィリアン「てゆうか帰って下さいませんか?私も公務で疲れてないとは言えませんので」
レッサー「アックアの野郎にギャン言わせてやりましょうや……ッ!」
ヴィリアン「――お話次第ですね」
キャーリサ「なー妹よ、お前も実はフラストレーション溜めてたんだなー」
レッサー「いっちゃん怖いやつですよね。普段温厚な人がブチ切れると手に負えなくなるタイプ」
レッサー「ともあれ!あの野郎は『聖人』としても力を失いつつも、なんだかんだで上から数えた方が早いぐらいの魔術師ですねアァ妬ましい!」
ヴィリアン「私怨が多分に入ってますが……」
レッサ−「丁度季節もハロウイン!なので多少はっちゃけても『ハロウィンだから!』で逃げ切ることも可能ですよ!」
ヴィリアン「ですから脳が蕩けています」
レッサー「作戦はこうです!まずはアックアにしこたまお酒を飲ませます!そして酩酊するオッサン!
ヴィリアン「ペランダに置いてある鉢植えの皿ぐらい浅いです」
レッサー「翌日起きたらさぁ大変!なんと横にはマッパの行き後れ・マークスリーが!」
ヴィリアン「お姉様がクーデター失敗した理由が分かりました。絶対に味方にしちゃいけない人を味方にしたせいですね」
キャーリサ「ドイツと日本の過ちと同じだな。『次はイタリア抜きでしよう』って」
レッサー「何を仰いますか!この作戦は完璧でありますよ!いざとなったらフレキシブルに対応することで目的を達成できるというねっ!」
ヴィリアン「つまり?」
レッサー「オッサンが『責任取るのである!』とか言い出したら、ドッキリをドッキリでなくすればいいのですな……!」 ニチャアァッ
ヴィリアン「――素晴らしいお考えですね!あ、今お茶をお出ししますから!」
キャーリサ「待て待てアホども。まープラン的にはありだし、カタブツのオルウェルならハニトラに弱そーな気もするがー」
ヴィリアン「ならいいじゃないですか」
キャーリサ「前提条件から無理そーじゃないか?どうやってあの男に酒を飲ませる?」
ヴィリアン「私が飲ませればいいのでは?」
キャーリサ「罠だろ。私がするよりはまだマシだろーが、それでも罠を疑われるだろ」
レッサー「心配ご無用!現代の軍師直○こと私にお任せを!」
キャーリサ「姉の力でゴリ押し一択か。あれ風評被害著しいよな」
レッサー「いえいえ、ここはヴィリアン殿下に一芝居打ってもらって、『公務で晩餐会があるのでアルコールを口にしないといけない』って設定で!」
キャーリサ「それでオルウェルに相手をしろと?年齢的にキツいだろ」
ヴィリアン「普通に飲めますし、今までも飲んできましたが?」
キャーリサ「そうだなー。キッツいだろ、色々な意味で」
レッサー「そこはそれオッサンが断ってきたら、ウチのサーヴァンドのトーマ=カミジョー(クラス・コメディアン)を召喚し、そっちに任せると言えば?」
キャーリサ「悪魔かよオマエ……ッ!?あんな×獣を世に解き放つつもりかっ!」
ヴィリアン「お二人とも、評価が酷すぎます」
レッサー「『年齢制限の壁に阻まれたオーク』?」
ヴィリアン「オーク要素あります?」
キャーリサ「――いいかヴィリアン?お前にはまだ早いと思って教えていなかったが、男はみんなある意味オークなんだぞー?」
ヴィリアン「『ある意味』って範囲拡大したら大体のものに当て嵌まりますよね?」
レッサー「ではサインの打ち合わせをしましょうか!グーチョキパー順に『押し倒せ!・一発かませ!・既成事実を作れ!』でお願いしますよ!」
ヴィリアン「むしろ私の目の前に居るのが雌オーク」
……
アックア「――で、これは何の茶番であるか?」
ヴィリアン「……すいません。お姉様と悪魔が暴走した結果です」
アックア「キャーリサ殿下が軟禁されている以上、実行犯達も然るべき対応をするのが道理であるな」
ヴィリアン「ま、まぁまぁ!今は反省して年下の少女から三食昼寝余った時間で魔術のレクチャーを受けるという過酷な労働下にあるとのことですし!」
アックア「至れり尽くせりであるな。キャーリサ殿下が助走して殴ってもおかしくないのである」
ヴイリアン「で、でもお食事もお酒も用意してしまいましたし、折角だから頂きませんか?」
アックア「むぅ……罪人の分際でこのような豪華な食事など言語道断であるが……」
ヴィリアン「あ、ではたまたまロンドンまでお越しになっている上条さんを」
アックア「――私が食べるのである。上条少年の貴重な青春の時間を奪うのはダメである故に」
ヴィリアン「あの、どうして皆さんはあの方を毛嫌いしているのでしょうか?」
アックア「『善良っちゃ善良なんだけどそれだけにタチが悪い』のであるな。本人に全く悪気がないのが何とも」
ヴィリアン「まぁでは頂きましょうか……あ、いいワインですね」
アックア「お供させて頂くのである。というか普通に飲み慣れてる感がするのであるが……?」
ヴィリアン「お付き合いではそれなりに飲んでいますから!」
アックア「あぁまぁそうであるが、というかまぁ水を摂取するのがいいのであるな。アルコールの分解には水が必要であるし、かつ腹に何も入れてないと酔いが回りやすく」
ヴィリアン「オルウェルも飲んでくださいよ?どうぞ」
アックア「あぁいや私は自分で――と妙に透明度の高い酒であるな……?」
ヴィリアン「ポーランド直輸入のスピなんとかだそうです」
アックア「えっと……私はできれば軽い酒の方が好みなのであるが」
ヴィリアン「男の人は強い度数が好きだって言っていましたが?」
アックア「個人差であるな。アルコール度数の強い酒を飲めば男らしいという風潮があるのはあるが、あまり推奨できるものではないのである」
ヴィリアン「『え、でも聖人名乗るんだったら一気飲みぐらい余裕じゃないですか!』ってアドバイザーの方が」
アックア「悪魔であるな。あとその人物はクレタ人の末裔か何かである」 ゴクッ
ヴィリアン「いい飲みっぷりですね。次はこちらのウイスキーを」
アックア「……これもまた結構キツめなのであるが」
ヴィリアン「『え、セイジン?性別の性に別人の別ですか?』と」
アックア「もうタダの悪口であるな?そしてその突き詰め方だと聖人ではなく性別に行き着くだけで」 ゴクッ
ヴィリアン「あまり無理はなさらないでくださいね、勧めている張本人が言うのもどうかと思いますが」
アックア「ヴィリアン殿下どうかお気遣いなく。槍働きでもないたかが酒ごとき、この私が負けることはないのである」
ヴィリアン「次はこちらですね。日本のお酒で花酒っていうらしいです」 ドンッ!
アックア「話聞いてたのであるか?度数の高い順に飲まされているのであるが?」
アックア「しかもこれ原料用の甕だからフローリングが軋む程度に重いのであるな!」
(※度数が高すぎるため加水して出荷する用として認可されている。しかし勝手に以下略)
ヴィリアン「そんなっ!?レッサーチャンさんが善意で用意してくれたのに!?」
アックア「その善意はヘドロよりも濁っていると思うのである。いやまぁ飲むのであるが」 ゴクゴクゴクッ
ヴィリアン「……酔いませんね。お強いんですか?」
アックア「魔術で自動的に毒を無害化するのであるな。故に殆ど酔わない」
ヴィリアン「お酒を造った人たちに謝ってください今すぐに!」
アックア「いやだから殿下?私は『聖女』の『聖人』であったため、こう自動的に害悪を遠ざける力が――くっ!?」
ヴィリアン「どうしました?」
アックア「酩酊感……これは――敵の魔術師の攻撃であ、る……」 パタッ
ヴィリアン「……上手く行きましたか?」
レッサー「――完璧で御座いますな、サー!」
ヴィリアン「手際は非常にお見事でしたけれど。一体どうやってオルウェルを酔わせたのですか?まさかとは思いますが、毒?」
レッサー「いいえ魔術ですよ?ボスから教わった対『聖人』用の術式で、『聖人』を酔いつぶした逸話をモチーフに組んでるため『こうかはばつぐんだ!』ですな」
ヴィリアン「あなたと魔術の奥義って相性的には最悪だというのは理解できました」
レッサー「さっ、次はあなたの番ですよ!サインは――こうっ!」 スッ
ヴィリアン「普通に使ったら一発反則負けのぐーちょきぱー全部!?いえまぁ中身は全部同じですけども!」
レッサー「あなたの人生の全てが報いるチャンスですよ!?ここで行かなかったらオークっぽい人類に政略結婚で嫁がされますからね!?」
ヴィリアン「それはオークっぽい人類の方に失礼では?」
……
インデックス「あれ、とうまー。にゅーすで知り合いが出てるんだよ」
上条「ニュースに?ついにレッサーが大使館襲撃罪でパクられた?」
インデックス「方角的にはそっちかも。う゛ぃりあん殿下とあっくあが婚約するんだって」
上条「超見づらいな。へーそうなん――あ、そうだ!朝からアイツからメール来てたんだよ!」
インデックス「意外に付き合いいいよね……けっこんの報告?」
上条「いや短文だった。大した中身はないんだけど、縦読みすると『私は無罪である』って見えないこともない」
インデックス・上条「……」
インデックス「け、結婚式にはお呼ばれするのかなぁっ!?」
上条「一応戦友だし、付き合ったきっかけ作ったのも俺らみたいなもんだからな!きっと呼んでもらえるぜ!」
インデックス「てんとーむしのお歌を歌うんだよね!まーかせて!賛美歌ちっくに荘厳な歌い方するんだよ!」
上条「じゃあ俺はその後フィアンマと一緒に『魔王』を歌うぜ!」
インデックス「来ないと思うよ?そんなに仲良かったっけ?」
-終-
(※レッサーさん=とある界の喪黒福○先生、その日の気分で相手を不幸にします。ご応募ありがとうございました)
――学校
先生「では本日は以上で終わりとなりますが――ハロウィンイベントのプリントは必ずは親御さんへ渡しましょう!ではさようなら!」
一堂「せんせーさよーならー!」
美山「……」
少女A「ねぇねぇ美山くんっ、美山くんは何のコスプレするの?やっぱりコナンく○?」
少女B「良かったらウチらと班組もうよ!」
美山「何か妙に勧めてくる人がいるけれども、コナンく○はしないよ。というかイベント自体に出るつもりがないんだ」
少女C「えー、なんでー?コスしなくてもさー、一緒に遊ぼうぜー?」
美山「いや、そうじゃなくて。うちは両親がいないから、わざわざ出なくてもいいかなぁって」
少女D「そうなの?ウチもいないけど、親戚のおばさんが来るから参加するよ?」
美山「そうなの?」
少女E「このガッコだとそんな子ばっかだし、安心させるっていうか、楽しんでますよー?って意味?そんな感じ?」
美山「あぁだからか。子供っぽいイベントだとは思ったけれど、学園側にも僕たちにもメリットがあったんだね」
美山「なら、そうだね。誘いたい人はいる、かな?」
少女A・B・C・D・E「――そいつ、誰?」
少年A「……くっ!美山くんめ、クラスのアイドルたちを独占しやがって!」
少年B「絶許だにゃー。俺がこんな体じゃなかったら領域展○してぬっコロしてんだぜぃ!」
少年C「だがしかし美山きゅんだったらボクはイケる派や……ッ!」
美山「どっかで見たような三人がいるよね?僕がマルチバースとかに紛れ込んだんじゃなくて?」
……
結標「――社会のクソどもに集まってもらったのには他でもないのよ……ッ!!!」
一方通行「なンか言い出したぞショ×野郎が」
海原「自分も暇ではないのですが、というか我々は解散したのでは?あ、一方通行、統括理事長就任おめでとうございます。どんな気持ちです?ねぇ今どんな気持ちですか?」
一方通行「ぶち殺すぞ?」
土御門「まぁそう言ってやるなよ海原。なんだかんだで今までの分の精算しようとしてんだからな」
海原「まぁ、そこは自分も評価しないではないのですが」
結標「15歳以上の男子は追放して頂戴!カメラの前である事無い事言いふらすわよ!?」
海原「ごめんなさい一方通行、自分がとても愚かでした」
土御門「海原が珍しく反省した!?目の前に悪すぎる反面教師のお陰だな!」
一方通行「あァまァケジメだし、誰かに評価されるよォなことでもねェが――ンで?なンで今更俺らが呼び出されてンだァ?」
結標「今度――美山きゅんの学校でハロウィンイベントがあるのよ」
海原「どちら様ですか?」
結標「あんた達にはないモノを全て兼ね備えている天使よ!いやむしろ悪魔かもしれないわね!」
一方通行「なンかキメてンのいンぞ」
土御門「俺は知ってる。予知系能力者でレベル4は確実って言われてる少年だ」
海原「少年、あぁそういう……つまり彼が何かトラブルにでも巻き込まれて、自分達の力を借りたいと?」
結標「……招待状が、来ないのよ」
土御門「解・散☆」
海原「ではこれからどこかに食事へいきませんか?顔を会わせる機会もあるかどうか分かりませんから」
一方通行「共犯者同士で馴れ合いたくもねェよ。グラサンとデートでもしてろ」
結標「オラ聞けよ腐ったミカンども!あんたたちの力を貸してって頭を下げてんでしょうが!」
一方通行「一ミリも下げてねェよ。せめて扱き下ろす言葉ぐらい外しとけや」
海原「協力させるにしてももっと詳細をあきらかにしてください。招待状とは一体何なんですか?」
土御門「ハロウィンイベントだ。あそこの学校は親御さんがいなかったり、シングルで忙しい人ばっか集められてんだ」
土御門「だからたまーにイベントやって『ほらほらあなたのお子さんは元気にやってますよ』ってアピールする場を作るんだと」
海原「グラサンが熟知してるのはさておきまして、何か問題があるとは思えませんが」
結標「来ないのよ私に招待状が!?」
一方通行「……お前との続柄はなンだよ?」
結標「SNS友達よ!」
海原「でしたらその美山くんのご親戚とかが優先されるのでは?言っても知人枠ですし」
結標「白井さんと初春さんって子にはおくってるのに、どうして私には来ない……!?」
一方通行「優先順位だろ」
結標「――それで、今回のターゲットはレベル4のテレポーターと同レベル相当のハッカーよ。できるだけ命を奪う方向でやりなさい、手段は問わないわ」
一方通行「お前釘刺しとくけど、そいつらに何かあったら問答無用でぶっ殺すかンな?覚悟しとけ?」
結標「違うわ!私はただ美山きゅんに悪い虫がつかないようにしてるだけよ!」
土御門「ストーカーあるあるだな」
海原「コマツナにへばりついてるアオムシの自己主張ってこんな感じなんでしょうね」
結標「くっ!ここまで言っても動かないオスガ×どもめ!お前らなんて気がついたら出番が激減して『アイツ誰?』って忘れられてしまえバーカバーカバーカ!」 ダッ
一方通行「なンか……バットマ○にあぁいうのいたよなァ。センターマ○んだっけ?」
土御門「結標はワンフェイスだな。顔一つが狂ってるから」
……
結標「――好きにしなさいよ!でも!体は許しても心までは屈しないんだからねっ!?」
初春「ヘンタイ……!?御坂さんだけじゃ飽き足らず、ついにそこまで堕ちましたか!?」
白井「超ザッケんですわ!つーか誰……あぁ結標、でしたっけ?」
結標「そっちの子にはiiyam○最高クラスのノーパソを……!Ryze○のほぼ最新型が入ってるわ!」
初春「まさかAM○が天下取る日が来るとはこの海のリハ○の目をもってしても。あ、結構お高いモデルですね。頂けるんですか?」
白井「堂々と買収されない!的確なチョイスだと思いますけれど!」
……
初春「あー……美山くんの学校のハロウィンイベントに行きたいと?」
結標「反省したのよ!もう神様に誓って悪いことはしないわ!ガッダム!」
白井「全く反省してやがりませんですわね。美山との関係性もそうですけど、そもそもその痴女丸出しの格好はどこいってもドレスコード違反ですわよ?」
結標「好きでやってるんじゃないの!白井さんだったら同じテレポーターだから、あんまりごちゃっとした服着てると邪魔に感じるって!」
初春「あ、そうなんですか?そういえば白井さんも肌色率の高い私服が多いですよね」
白井「何となく、ですわね。データ上には現れませんけれど、重量制限の壁もありますし軽いに越したことはないですわ」
結標「それに何かつけてない方が気持ちいいし!」
初春「好きでやってんじゃねぇか痴女」
白井「まぁ同意しますけど」
初春「お前もかい。『テレポーターはHENTAI多い説』」
結標「初代が『父親のヌードデッサンのエジキになる』って業があるのよ!」
(※エスパー魔○。設定が『中二の娘をヌードモデルに使って作品として世に発表』という)
白井「マジレス致しますと芸術は芸術なんでしょうが、それでも今の時代なら児童虐待でお縄になりますわ」
初春「いいから話を続けろ、なっ?私たちも暇じゃないんですから」
白井「とは言いましてもねぇ?逆に厚意で頂いたものを、はいどうぞと第三者に譲渡するのは人としていかがなものかと思いますし」
初春「そして美山くんとそこそこ仲の良い我々なのに、HENTAI二号機さんのお話は一度も伺ったことがないというのも問題ですよねぇ」
結標「ストーカーだけど悪い?」
初春「悪いだろ」
白井「――ならしょうがないですわ!愛故に暴走は誰にでも起こりうる話ですの!」
初春「おい黒子、正気に戻れ、なっ?」
結標「良かった……!同じストーカーの白井さんだったら理解してくれると思ってたわ……!」
白井「ですが!わたくしたちのチケットを差し上げるのには人道的にマズい――ならぱ!テレポーターなら、ねっ?分かりますわよ、ねっ?」
結標「そっか……!合法的に入れないんだったらそれ以外の方法がある……!」
初春「おまわりさんこの人たちです」
……
美山「――どうかな?似合うかい?」
少女A「おぉ……貴い……!ブリジッ○きゅんは実在してたんだ!」
少女B「クソッ天使かよ!いいや私たちを堕落させる悪魔かも!」
美山「ていうかこれ変な服だよね。シスターさんが着てるっぽい服なのに下はショートパンツだし。というか誰なの?」
結標(※イ○コス)「それは20年ぐらい前にゲーセンデビューを果たして一躍大人気になりつつも海外でのアホみたいな事件に巻き込まれて長らく不遇なポジションに泣いたけれどもつい最近不死鳥の如く復活を果たして全世界のショ×からはパイオニアとして評価されるブリジッ○きゅんっていうキャラクターなのよ……ッ!!!」
ほぼ全員「……」
結標「ちなみに使い方は強攻撃でYOYO配置しつつ、立ち弱で牽制しながら立ち回るのを得意とするキャラであり」
(※設置型飛び道具派としてテスタメン○さんと並んで持ちキャラでした)
少女A〜E「……」 ビーーーーーーーーーーーーーーッ
結標「待って!?防犯ブザーを正しい用途で使用しないで!?」
美山「正しいんだったらいいんじゃないかな。あとおねーさんこんにちは、ハロウィンイベントに来てたんだね」
結標「ぐ、偶然よねっ!コスプレの種類まで同じだなんて!」
美山「あぁ仮装してたんだね?私服かと思った」
結標「そうね!いつもとほぼ肌色率は同じぐらいよっ!」
少年A「ヤベェ痴女ヤベェ!子供ばっかいるのに全く弁えてない!」
少年B「もしかして美山くんって……不幸なのかにゃー?今度から優しくしよう」
少女C「てゆうかうわぁって感じなんだけど。高校卒業したのにブレザー着て徘徊してるおばさんっぽい『うわぁ』だわ」
少女D「気づいてないのは自分だけ、周囲が教えてくれないのは優しさ、そして誰もツッコまないのは関わり合いになりたくないから」
結標「やっかましいわメスガ×ども!まだ高校……ぐらいよ!多分きっとその筈!」
美山「それで僕のコスプレってどうかな?似合ってる?」
結標「天使かよ……ッ!」
美山「そう?なんだか女の子っぽい格好だから騙されたのかと思ったんだけど」
結標「あぁいや違うのよ?このコスのバックストーリーは紛れもなく性別も男子だし実際に本人も男らしくなりたいってバックストーリーがあるし!」
結標「そして設定年齢が少年だから今だからこそできるコスプレっていうか美があるのよ!時世止まれ永遠に!」
美山「そう?おねーさんがそう言うんだったらそうなのかな」
少女A「……」 グッ!
結標「……」 グッ!
少年A「今のハンドサインは何?」
少年B「『お前は敵だけど上手く誤魔化してくれてありがとう』って意味だぜぃ。もしくは同担アリの子」
少年C「このクラスは本当にどこへ行くんやろねぇ……?」
美山「てゆうかおねーさんは誰に呼ばれたの?」
結標「それはね――何よ?」 ポンッ
警備員「すいません。こちらまでご同行願えます?ちょっとした質問を二・三ばかりしたいので」
結標「……あい」
……
初春「――すいません白井さん。今○○学園から通報が入ったんですよ」
白井「……聞き覚えがあるような、というか美山の転向した先ですわね」
初春「えぇ私たちが招待状もらった先でもありますが。そこに白井、もといHENTAIが出たそうで」
白井「その言い間違えありですの?普段から心の中で呼んでいないと出ない間違え方ですわね?」
初春「警備の方曰く、『美山きゅんのおねーちゃん』と意味不明の供述をしているとのことです」
白井「わたくし達が招待された日は明日だったのに、なんであの女は今日吶喊したのか」
初春「内覧会と保護者参観日を間違えたと推測されます。どうします?引き取りにいきますか?」
白井「初春、この間のカメラの映像は?」
初春「既に消去済みですが何か?」
白井「――さっ、今日も元気にアホどもの取り締まりに勤しむ時間ですわよ!グズグズしてると置いていきますわ!」
初春「まぁでもパトロールへ行ったところで、ヒットするのは超能力を持て余したヘンタイか暇を持て余したヘンタイの二択なんですけどね」
白井「合法的に始末できる方法があればいいですわね。将来の法改正に期待ですわ」
初春「あ、今メールで『美山きゅんの半ズボンになりたい』って供述が」
白井「美山は将来ヤヴァイぐらいにモテそうな気配はしますが……正直、ここまで大人気だとは」
初春「まぁ世の中には知らなくていい知識や開けなくていい扉が往々にしてあるもんですしねぇ。猟奇殺人を調べていると本当にそう思いますよ」
白井「あなたあなたでネジがどっか外れてますからね?」
-終-
(※人はどこから来てどこへ向うのか、癖(へき)は人類に付いて回る宿痾。ご応募ありがとうございました)
――
レッサー「――チャオちゅー○とバルクールって似てません?」
上条「無理矢理だろ。誰が間違えんだ」
レッサー「いやでもどっかの運営の上司が『うちの猫はバルクールが好きで!』と初対面の相手をビビらせたって逸話が」
(※実話です)
上条「その相手は困ったろ。『ぬこさん達の遊びをそう称してる親バカかも?』って可能性もゼロでは」
レッサー「なお面白かったので今日まで指摘してないそうです」
上条「殺伐としてんだよ関係が。そいつらに信頼関係はねぇのか」
レッサー「『他人のノーパソの神楽黎明○で負けまくった後にセーブしやがった外道』だそうです。何かの呪文ですかね?」
上条「あー……あれな。ローグライクかつバッテンが永遠に残るタイプのゲームだから。うん、同人ゲームに例えるならば、ステータス画面にずっと残るタイプの」
レッサー「好きなエ×同人作家さんの久々の新作が全年齢ゲームを作ったばりの残念さですよね!」
上条「いや、いいと思うよ?ファンはファンなんだからな?」
レッサー「今日お呼びしたのは他でもなく!上条さんにしか頼めないことがありまして!」
上条「おう。本題入れや」
レッサー「アニェーゼさんに『くぎ○演じる宝鐘マリ○さんが更に演じるエロゲ×が出るんですけどどう思いますか?』って聞きに行かないと!」
上条「エ×ではなし、本題入れって言ったよな?何お前一の倍数の日はアホになる呪いでもかかってんの?」
レッサー「実は『キンタの大冒○』の替え歌、『プーチ×チ×の大冒険』が32番までできたんですが、そろそろネタが枯渇してきまして……」
上条「マジでそんなに作ったのスゲー!?本家もそこまでは長くなかったよな!?」
レッサー「『プーチ×、ポーランド侵攻』はちょっとマズいですかね?キン×系としては我がながら会心の出来だと自負しているんですが」
上条「お前の存在自体が不謹慎だよ。中の人に迷惑かける前にボスから教育してもらえよ」
レッサー「ロ×教育に教育……!一部の人に需要ありそうですよねっ!」
上条「ホントに帰っていいか?そろそろ闇咲が出てきてヨゴレ仕事させられそうで怖いんだよ。『事故物件清掃編』とか」
レッサー「本当に帰られそうなので本題へ入りますが――誰とは言いませんが、あのアマ調子ぶっこいてませんかベイ?」
上条「あれお前そんな語尾してたっけ?ベイスター○のマスコットキャラぐらい?」
レッサー「コミック○版でも若返りやがったんですよ!?まぁドヤった直後にテーマパークにボコられてリタイアしましたけどロープ!?」
上条「そんな雑なぶっちゃけかた初めて聞いたわ。あとベイロープは五和を下してんだからドヤったっていいと思う」
レッサー「なお、アレ本人から聞いた話ですと『集団戦に強い天草式には一発カマして全力で逃げるしかない』だそうです」
上条「下手に殺ってたら死ぬまで追いかけられるしなぁ。落とし所としちゃあんなもんか」
レッサー「――さて!上条さんにおかれましては『新たなる光』が開店休業中なのは……」
レッサー「開店休業中と回転九ギョウ虫って似てません?」
上条「――帰るわ。帰ってARISAの事務所で冬支度するわ。今年の冬は寒くなるっていうから」
レッサー「私が悪かったんでカンバップリーズ!あと『今年は寒い』は毎年言われてますから今更ですよ!」
上条「温暖化なのにな」
レッサー「んでまぁまぁまぁまぁ?私が『明け色の陽射し』に引き抜かれましたでしょ?ですんで残ったメンバーどもはバラバラに活動し始めましてね」
上条「お前調子ぶっこいているけどボスに捨てられるよ?」
レッサー「フロリスは山へ芝刈りに!ランシスなんて川へ洗濯に!」
上条「桃太郎か。そしてその流れで言ったらドンブラすんのはベイロープかよ」
レッサー「政略結婚が待ってるんだそうです」
上条「日本昔話にありそう!?あぁそう、へー、なんでまた?」
レッサー「あーご実家がそこそこの名家、つーかアーサー王伝説の騎士の末裔を自称していますんで。親父さんは日本でところの国会議員みたいなもんですし?」
上条「あ、悪い虫その一発見」
レッサー「奇遇ですな、私の目の前にも悪い虫その二が」
上条「――お互いに傷付ける戦いやめようぜ。ただただ不毛なだけだから」
レッサー「私は殴り合いも嫌いじゃないですけどね。ペイロープの話に戻しますと、まぁ親御さんが調子ぶっこいてまして」
上条「ほう、どんな感じに?」
レッサー「『あれこれイギリスの政治gdgdだし今が離脱のチャンスじゃね?』」
上条「あー……それもうフラグじゃね?『お前らこのクソ忙しいときに何やってんの?』って普通の人から反感喰らうパターン」
レッサー「目的と手段を間違えてる方は往々にしていますからなぁ。スコットランド独立はスコットランド人を幸福にするのが目的であり、独立は数多ある手段の一つに過ぎません」
レッサー「てーのを勘違いしたバカを諫めるために、娘さんを人身御供にして凌ごうってハラです」
上条「あれお前もしかして怒ってる?」
レッサー「なのでその幻想をクッコロしてきてください。具体的にはF×××してきていいですよ!」
上条「俺が親父さんに殺されるわ。政略結婚以前の問題で」
レッサー「なおベイロープ親父は入り婿です――ここまでいえば、分かりますよね?ねっ?」
上条「さっきから仲間の個人情報ペラペラと喋ってるお前が心配だわ。で、俺にどうしろと?」
レッサー「たらし込んで来てくださいよ!いつもの要領で!」
上条「お前さっきからちょいちょいケンカ売ってるからな?俺じゃなかったらぐーぱん飛んでるよ?」
……
フロリス『――ンー、大丈夫かヨ?』
ベイロープ「『まぁ……これも仕事みたいなもんだしね。役割から逃げるのも、だし』」
フロリス『なんかあったらぶん殴って逃げて来いヨ。最悪レッサーに鉄砲玉させっからサ?』
ベイロープ「『本当に飛んでいくわよね?パンサー尾○のように物理的にヒットするでしょ、マンを?』」
フロリス『既にオマエの後ろにレッサーが!!!』
ベイロープ「『怖くて後ろを振り向けないわ――それじゃまた。今から顔合わせだし』」
フロリス『うぃっす。お疲れさまっす』 ピッ
ベイロープ「……ふぅ。さて、待ち合わせの相手は――?」
男『――で、競走馬のアレって超大変なんだよ……を、こうして……するんであって』
上条『マジで!?ってことはウ○娘さんたちの待ってる運命ってそこまでエグいの!?』
男『品種交配だからねぇ。良血統の馬ってのはどうしても、だし』
上条『……もしかしてエ×同人よりも現実の方が酷い?』
男『そりゃーもう人道なんか関係ないからね。実態知ったら引くぐらい酷いよ』
ベイロープ「――何を!ここで!!やってるのだわ……ッ!?」
上条「あぁ待ってる間、ヒマだったんで競走馬の品種改良の話を彼としていた」
ベイロープ「話題のチョイスが下手!?イギリス人なんだから馬の話題振っとけみたいな常識はないわよ!?」
上条「いやなんかちょい前までやってたCMがある日を堺にパッタリやめちまったし」
ベイロープ「知ってるわよね?誰かが何かをしてお見せできなくなったって確信した上で言ってるわよね?」
男「それでも我が国は300年の歴史があるからね。ウマ達に自由恋愛なんてとてもとても」
ベイロープ「まだ続けるの品種改良の話?一応年頃のレディの前なのに?」
上条「大切なことだろうが!ウ○娘さんたちの今後に関わるんだぞ!?」
ベイロープ「下手するとこのままコンテンツ自体が打ちきりになるわ。てゆうかこれどういう状況?」
男「いや、それがなんか僕が待ち合わせ場所に来たらさ」
上条「『ウチの娘を嫁にしたければ俺を倒してからしてもらおうか!』」
ベイロープ「なんで父親気分?お父様もそこまでアホではない……かな?多分きっと」
上条「で、そのあと『君の国でウ○娘って流行ってるんだって?』って話フラれて」
男「発想は凄いんだけど、競走馬が待ってる過酷な運命とかはどうなってるんだろうな、って素朴な疑問をね」
ベイロープ「もっとこう話題は無かったの?そして私はウ○娘よりも話題量で劣ると?」
上条「――なぁ、ベイロープ」 ポンッ
ベイロープ「肩に手を置かないで」
上条「この人だったら――任してもいい、そう俺は思うぜ?」
ベイロープ「ウ○娘の話だけで判断しやがった!?」
……
ベイロープ「――で?人を無理矢理キャンセルさせておいて何?遊園地でデートしてこい?」
上条「う、噂とかされると恥ずかしいし……!」
ベイロープ「あなたにとっては外国じゃない。あぁでもロンドンだから意外と知り合いは多いんだっけ」
上条「軍師・直レッサー曰く、『ラブラブなところを撮影してハゲ親父に送ってやりまさぁ!』だって」
ベイロープ「ハゲてはいないわよ?連邦離脱派と存続派の板挟みになってストレスが常にカンスト状態なだけで」
上条「まぁまぁいいじゃないか!折角だし俺をオモテナシすれば!」 ワクワク
ベイロープ「外国のテーマパーク目当てで来やがったわね?まぁ、いいけど。まずあそこにあるのが――」
フロリス「――オーオー、見せつけてくれるじゃねーカ?」
ベイロープ「笑いの刺客ね。あともっとこう、うん、人選……狭い範囲で人員を使い倒すんじゃなくて」
フロリス「ワタシだって嫌だゼ。何か知らねー人から電話かかってきて、『あなたの演技力にかかってますよ!?』と言われて仕方ねーシ」
上条「『もしかして;レッサー』」
フロリス「なにそれ新しいスイーツ?」
ベイロープ「どっちかって言えば都市伝説よね。這い寄る混沌の亜種」
フロリス「つーワケで恨みはないが、そっちの可愛いねーちゃんは――……?」
ベイロープ「何よ」
フロリス「ワタシの方が可愛い場合はどうすれば……?」
ベイロープ「好みの問題でしょーが!?あなたの方が童顔っちゃ童顔だけども!」
フロリス「あ、じゃあいいワー。お疲れさまでーす」
ベイロープ「ここで切られると事実が確定したみたいになるわ!意義あり!もう一回絡んできなさいよ!」
上条「あ、本場のホーンテッドハウトあった!行こうぜ!」
ベイロープ「聞きなさいよ話を!?」
……
ランシス「――ようこそ……悪魔が集いし邪教の館へ……」
ベイロープ「だから配役考えて?あのアホの交友関係の少なさから考えたらラス一の人材だけれども!」
上条「その場のノリで裏切りそうだよな。『それはそれでオイシイ!』とか言いながら」
ランシス「怖い話するね……さっき、知らない人から電話がかかってきた」
ベイロープ「うん、その下り今まさにフロリスとやってきたばかりだから。どうせレッなんとかさんからでしょ?」
ランシス「……そして、その少女はこう言った――『どうしてみんな顔に防具をつけてないの?』って……!」
ベイロープ「いつまで引っ張るの異世界転生ネタ?まぁそうだけど全員がなぁなぁで済ませてるんだからツッコまないであげて!」
上条「い、一部だけだから!ハードファンタジーではきちんと装備してるから!」
ベイロープ「見苦しいわそこ。諦めなさいよ」
ランシス「フィクシヨンの中のアマゾネスはほぼマッパだけど……リアルな世界で森林の中、軽装だったら……命にかかわる怪我もするし……」
上条「ちなみにビキニアーマー発祥はアメリカのエ×雑誌らしいぞ!」
ベイロープ「ねぇデートって単語の意味知ってる?笑いの刺客のツッコミまくるって主旨じゃないのよ?」
レッサー「――くっくっくっく……!見事ですよ我が刺客ども!」
ベイロープ「――よし、殺す」
レッサー「待ってつかーさいよ!?今解明編なんですからもっとこう引っ張らせてくださいな!」
上条「解明するような謎ねぇだろ。敢えて言えばお前の存在意義ぐらいで」
レッサー「デートの最中に襲い掛かる謎の刺客達!困難を乗り越えることによって二人の絆は深まるのですな!」
ベイロープ「困難は特になかったわ。折角遊園地に来たんだから少しぐらい楽しみたかったのだけれど」
レッサー「そうでしょそうでしょう!私も先んじて仕掛けた甲斐があったもんですよ!」
ベイロープ「ねぇあの子バグってない?こちらからの問いかけガン無視してるわよね?」
上条「今は無きペッパ○君に話しかけたときと同じだな。銀行で一人でペラペラ喋ってっから目立つのなんのって」
レッサー「さっ、上条さん!ここで告知があるんですよねっ!?」
上条「告知はねぇよ。告白はあっけど」
ベイロープ「そ、そうなの?ギャグじゃなくて真面目な話で?」
上条「俺、実は言おうかずっと迷ってたんだけど……勇気出して言うよ!その――」
上条「――前の年上タイプに戻れないかな?実は俺、年上のお姉さんがタイプなんだ」
ベイロープ「またゴミのような理由で難癖つけられた!?そして人をメイドコボみたいに換装できるとでも!?」
上条「だったら神裂とステイルにも配慮してやってくれよ!あいつらなんか神様の一存で妙に大人になっちまってっけど!」
上条「ボスとかその他ロ×枠を見るとそんな制限もなくなっちまったみたいだし!年上のお姉さんになってください!」
レッサー「さぁ、ベイロォォオーっ!(※巻き舌)あなたの覚悟が問われる場面ですね、返答は如何に!?」
ベイロープ「――アホ二人は正座。あとランシスはフロリス捕まえてきて」
-終-
ネフテュス『――起きなさい、起きるのですハマヅラのピラ友よ……』
娘々『「最近黒エルフが出過ぎてエルフの価値がタダ下がりしてるブヒね」とか思ってるお前だよ、お前』
上条「どっちも俺じゃねぇわ!あと浜面の友人枠だけどチンピ×枠じゃなくて学生枠だわ!」
ネフテュス『私は――立場的に人間の生き死にについては一家言あるのだけれど』
上条「おう?」
ネフテュス『浜面って30代前かつ18歳未満だなんて、ね?人類って可能性に満ち溢れているわよね?』
娘々『「――え、その歳だったらまだいくらでもやり直せんじゃん何言ってんだコイツ」ってツッコんだぜ』
上条「お前もしかして浜面の老け顔だってイジってる?苦労してんだよ、俺の見えないところできっと」
ネフテュス『神様は嘘を吐かない。ただしゴッド・ジョークはかっ飛ばすわ……!』
娘々『暇を持て余した神々の遊び……!』
上条「帰ってくれよ。もしくは俺を解放してくれよ。遊び相手は浜面一人居りゃいいだろ」
ネフテュス『そうはいかないのよ少年。あなたは今世界のどこでもありどこでもない空間にいるの』
娘々『だからあんま動かない方がいーぜ?引っかかってるだけだかんなー?』
上条「……あれ?俺確か異世界で宿屋バイトをしてたんじゃ……?」
ネフテュス『あなたを回収した後に手違いが起きたみたいで。多重空間に落ちそうな感じよ』
上条「簡単に言うと?」
ネフテュス『余所見しながら引っ張り上げたら、手が滑って変なトコに落ちたわ』
上条「ザッケンなテメーコノヤロー!完全にお前らの責任だろ!?」
娘々『いやいやちゃんと引き上げるって心配すんな矮小な人間よ。ただちょっと目は瞑ってた方がいいかもなーって』
ネフテュス『そうね。あなたのためを思って言ってるの、神を信じて?』
上条「……なんかあんのか?」
娘々『そこら辺がなー、超不安定だから他の次元と重なってんのよ。所謂マルチバースってヤツだぜ』
ネフテュス『しかも位相的に”少年の生まれなかった世界”が集まっててね。精神衛生上見ない方がいいかなと』
上条「そんな風になっんてのな。むしろ逆に見てみたいわ」
ネフテュス『あなたがピラ友だから警告するのだけれど、精神的に辛いわよ?』
上条「あ、平気平気。オティヌスに百年単位で精神攻撃喰らってっから慣れてるわ」
ネフテュス・娘々『やだこの子こわい』
上条「へー、俺の居ない世界線かー?誰が『幻想殺し』もってんだろ?やっぱ一方通行か?それとも浜面かな?」
……
一方通行『……はァ。どォいつもこォいつもなァにやってンのかねェ!どンだけぶち殺せば気が済むんだァ?』
御坂『――させ、ないわ。もう、そんなことは終わりにする……!』
一方通行『……俺も正ォ直なとこ飽き飽きしてンだわ。二周目って言やァ分かるか?』
御坂『……二周目?モータースポーツの周回遅れ?』
一方通行『いやァそっちじゃなくRPGの方。「強いままでニューゲーム」ってやつ?ゲームしねェ派?』
御坂『バカにしないでよ!知ってるわよ!』
一方通行『ボスキャラぶち殺すまでレベル上げたまンまで、序盤の街に来たら戦闘が戦闘じゃなくなンだろ?作業っつーかァ、稼ぎですらねェわ』
一方通行『レアアイテム落とす訳でもねェのに、俺はいつまでこの茶番に付き合わされンだよ、ってェ話してンだわ』
御坂『……人が、人が死んでんのよ!?誰の手でもないあんたが殺した!』
一方通行『まァそォだけども。だからどォしたって話だよなァ?誰か止めてくれるンですかァ?』
御坂『あたしが――』
佐天『――ってあれあれ?御坂さんじゃないですか、何やってんですかこんなトコで?またケンカ――って酷い怪我してるじゃないですか!?』
御坂『佐天、さん……?なんでここにいるのよ……!?』
佐天『なんでって酷いですね。何か死にそうな顔で歩いてたからストーカーしてただけですよ!』
御坂『いやそれ堂々と言うようなこっちゃない……』
佐天『てかあなた!そこの美白の方!御坂さんを虐めましたね!あたしが代って成敗しますよ!』
一方通行『……引っ込ンでろ。ガキの顔出すシーンじゃねェンだよ』
佐天『まーまーそう言わずに!自分で言うのもなんなんですが、こう見えても合気道やってんですよね!』
佐天『やってるっつーか通わせられてるって言いますか!昔っから要領悪くて転んでばっかいたんで!』
御坂『ちょっ!?逃げなさいよ!レベル0が出てきたって勝ち目なんかある訳ないでしょ!?』
一方通行『――ハッ!アッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハアァッ!!!随分頼もしい援軍だなァオイ!』
佐天『――はい、捕まえた』
パキイィンッ!!!
一方通行『ア――ギャッ!?』 ギリギリギリギリッ
佐天『いやー、どうやって近寄ろうか迷ってたんですけど、調子ぶっこいててくれてサンキューですわ。いや全く』
一方通行『動か、ねェ……!?なンだ!?』
佐天『動かないのは合気の技で関節を決めているからで、能力が発動しないのはあたしに触れられてるからですね』
御坂『佐天、さん……?あなた』
佐天『ナントカブレイカーって言うらしいんですよ?ちょっと前に助けたロン毛の神父さんが言ってましたが――あ、折れた』 ポキッ
一方通行『……こ、殺す!絶対にころ――』
佐天『それじゃ、いっきますよー?受け身取らないと死んじゃったからゴンメナサイね――』
佐天『――ってまぁ、どっちみち死ぬまで投げるんですけどね』 ブゥンッ
グシャッ!!!
一方通行『――ガッ……!?』
佐天『あたしの”最弱”は”最強”にも通る……!』
……
上条「やだこの子格好いい……!」
娘々『もうこれでいいんじゃね?今時男主人公よりもこっちの方が客受けしするよなぁ?』
ネフテュス『それについてはコメントを差し控えたいと思うわ。身罷れると面倒だから』
上条「佐天さんに『幻想殺し』が行きやがったのかよ!意外、でもないな!フラグを高く高く積むところは俺似てっけどもだ!」
ネフテュス『なお、この世界軸では逆ハーを構築する模様ね』
上条「男は入ってくんなよ!女子同士の間で完結してあげて!」
娘々『っていう世界もあるみたいだぜ』
上条「どこだ!?ここか!それともこっちか!?」
……
美山『――犯人はあなただ、犯田さん』
犯田『お、俺が!?だって俺の能力は火を出すだけだ!彼女の死因は鈍器のようなものだった筈だ!』
モブ『そうだ!犯田が犯人だとしても隠す時間はなかったぞ!』
美山『そうだね。犯田さんが発火能力者であれば犯行は不可能、消去法でテレポーターのおねーさんが犯人ということになるけれども――』
美山『――しかし半田さんの能力が、別のものだとすれば?』
犯田『……なに?』お前だって火を出すのを見ただろ!?』
美山『キャンプファイヤーの時の話だね。ライターを忘れた先生に代って、犯田さんが種火をつけてくれたよね。確か火傷もしたんだっけ?』
モブ『そ、そうだよ!犯田さんは能力のコントロールが下手だから少し手が赤くなるって!』
美山『――でもそれ火傷ではないよね?僕の目には霜焼けに見えるんだけど?』
モブ『霜焼け……?』
犯田『……ッ!』
美山『火傷は引きつるような跡が残ったり、もっと軽度でも皮膚の表面が癒着したりする痕跡が残る。でもそんな痕跡はないよね?』
美山『詳しくはカエル先生に診察したもらえば白黒つくんじゃないかな。ま、その前に自白した方がいいとは思うけれど』
犯田『……』
美山『あなたの能力は発火能力ではない、温度を操る能力だったってことだね。能力を使い温度を下げて生み出した氷、それが凶器となった。違うかな?』
美山『しかしあなたは一度火を起こしてみせた。それで犯人候補から逃れられると思ったのかい?』
モブ『犯田……?嘘、だよな?嘘なんだよな?なあぁっ!?』
犯田『……あぁそうさ、俺だ!俺がやったんだよ!あの女が「12歳未満の男子にしか興味ない」っていうからさ!』
美山『なにそれこわい』
犯田『――終わりだ!全部燃やしてやるぜ!』 ゴオオッ!
美山『はいはい。お疲れさま』 パキイィンッ!
犯田『んなっ!?火が消え――』
結標『天誅!!!』
犯田『がっ!?』
結標『大丈夫美山きゅん!?怪我はない!?』
美山『丁度いいタイミングだね。今おねーさんの容疑を晴らしたところさ』
結標『え、そうなの?でもあのアマ美山きゅんに色目使ってたからぶっ殺そうっては思ってたけど』
美山『自首しなよ?未遂でも準備の程度では罪になるからね?』
……
上条「配役おかしくね?なんで美山君がコナ○くんさんっぽい事やってんの?」
ネフテュス『「異能力探偵美山くん』だそうよ。きっとスピンオフで出るわ』
娘々『「犯人はこの中にいる――ズバリ、バディ役の女」』
上条「探偵の相方が犯罪者……いや昔から結構あるか。ただ別の意味で怖いわ。美山君がいつ美山さんになるかって意味で」
ネフテュス『高校生が抜かされるって……』
上条「べ、別にいいじゃねぇか!むしろ最近じゃ俺たちの方が多数派だと言えなくもないかも知れないし!」
娘々『少子高齢化が進む訳だぜ』
上条「もっとだ!俺が居なくても回る世界でもっと危機的なヤツはないのか!?」
ネフテュス『もう目的が変っているわね』
……
ハマヅーラ『ぶははははははははははははははっ!この世界は我ら悪セラレータの手中に落ちたのだ!』
モブ『悪セラレータの魔の手がもうここにまで……誰か、誰かこの世界を救って……!』
ハマヅーラ『くっくっく!諦めろ愚民どもめ!とある山の魔神(ましん)は全て我らの旗下にある!」
レッサー『――待ちなさい!弱きを助け強きを挫く!ブリテンの守護者である私が許しませんよ!』
ハマヅーラ『……ほう?命知らずがまだ居たようだな――来ぉい!魔神レンゴーク!』
魔神レンゴーク【――ま゛っ!】
モブ『なんて巨大な魔神……!?あんなのに人が勝てる訳がない!』
ハマヅーラ『怖ろしかろう?逃げるのならば逃げても――な、なんだこの光はっ!?』
レッサー『――来なさい!八大竜王丸ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!』
八大竜王丸【おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!】
ハマヅーラ『んなっ!?まだ魔神が残っていただと!?』
レッサー『私の右手が光るとき!世界を越えて八大竜王丸は私の元へ召喚される!――行け!必殺技ですよ!』
八大竜王丸【必殺――ハギス断裂剣ッ!!!】
浜面『ぐ、ぐなああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?』
レッサー『――ふっ!悪は消えましたね。首を洗って待っていなさいよ悪セラレータ!』
……
上条「すいません魔神さん、企画の主旨を分かってないアホを一人発見しました」
ネフテュス『可能性は無限大……スパロ○系になっている、かもしれない』
娘々『最近やっと参戦したが、もうちょっと早く出てほしかったぜ。日テ○系は不遇続きで』
上条「あとだから誰が知ってんだよ。かれこれ30年以上の前にやってた魔神英雄伝ワタ○のネタやって誰が『あぁ知ってる知ってる!』って共感してくれんだよ」
(※林原めぐ○さんのレギュラーデビュー作品)
ネフテュス『なお少女が乗っていた魔神「八大竜王丸」はこの作品完全オリジナルで、決してパクりではないと念を押しておくわね』
娘々『オリキャラオリキャラ。誰が疑うでもなくオリキャラだぜ。股間からコンドルが顔出してコンドル・フォームに変身できるんだ』
(※魔神英雄○ワタル。多くの女子と一部の男子を冥府ショタ道へと叩き落とした)
上条「あの世界の主人公乗ってた機体が竜王○だろ?竜王繋がりでしょーもないネタ混ぜやがって!早く俺を帰せ!」
(※パワーアップ後の機体。初期は竜神○)
ネフテュス『そんなに急ぐとまた私の手元が意図的に狂うわ』
娘々『次はどこにすっかな?浜面が女になった世界で良くね?』
上条「カンビオー○さんがいる世界に行ってくれ。似たキャラのよしみで神殺ししてもらうから」
-終-
(※上条さんの”次”は多分佐天さんだったんじゃねぇかなと割とマジで思います。ご応募ありがとうございました)
――
上条「『――はいもしもし、いつもお世話になっております上条でございます』」
刀夜『当麻?電話の応対がオッサン臭いんだけど、成長したのか加齢したのかジャッジはどうしたらいいと思う?』
上条「『成長してんだよ。ついこの間もマタイさんからかかった来たとき、”ヘイこちらFBI!”ってボケて国際問題になりかけたんだ』」
刀夜『マタイさんってどちら様だい?僕の本能がスルーしなさいよって訴えてるからあんま強くは聞かないけどね!』
上条「『ローマ正教の偉い人だったんだけど、そろそろ死んだことにして引退するんだって。だから驚かないでほしいってわざわざ』」
刀夜『――まぁそれはいいとしてだ!当麻は、えーっと……あー、当麻は、さ?アレなのかな?僕の見立てではアレだと思うんだけど、やっぱりアレなんだよね?』
上条「『何言ってんのか分かんねぇよ。代名詞多くて』」
刀夜『じゃあ、聞くけど……当麻はまだ当麻だけのゲヴェルニー○を見つけては居ないんだよね?』
上条「『貴族じゃねぇよ俺。あとそれ本好きの下克○ネタだけどね、意味合いが微妙に広くてハイともイイエとも言えねぇんだよ』」
刀夜『まだ童×だね?』
上条「『言い方ちょっと考えようか?実の親からそんな質問振られる子供の気持ちになれや』」
刀夜『父さんは――ナイショだぞ!どうしてもって言うんだったらせーので言い合おう、せーのっ!』
上条「『俺が生まれてる時点で確定してね?あと俺と父さんってそっくりだかんな?特にアホなとこが』」
刀夜『……ふむ、その反応を見るとセーフなようだね。つまりお付き合いしている方も居ないっと』 プツッ
上条「『D×と現時点で交際してるかどうかは別問題じゃ?』――ってなんだったんだよ一体」 ピッ
インデックス「とうまー、誰からのお電話だったんだよー?」
上条「父さんだった。俺が童×かって」
インデックス「当麻ってお父さん似なんだよね」
上条「あっはっはっはっはーどういう意味か説明してくださいよテメー」
……
御坂旅掛「――どうだい?」
刀夜「うん、童×だったみたいだ!」
旅掛「いや、その情報はいらねぇ。つーか息子さん高校生だろ。普通はそんなもんじゃねぇの?」
刀夜「女どものエジキになってないようで一安心だね!」
旅掛「若い内は少しぐらいヤンチャするぐらいが健全じゃねーの?」
刀夜「それじゃ御坂さんのお嬢さんも?」
旅掛「ザッケンなテメー!美琴ちゃんはパパが一番だよって言ってくれるわ!?」
刀夜「当麻の当麻はまだ覚醒に至っていないそうです」
旅掛「なぁ上条さん?詩的な言い方キメてんのかもだけど、逆に気持ち悪くなってるからな?」
刀夜「しかしまぁ偶然ってのは怖いですなぁ。詩菜さんのお友達の旦那さんが旅掛だったとは」
旅掛「ホントになぁ。しかも子供同士が学園都市に行ってる――つーかオタクの当麻君だっけ?そんなにダメダメなんだ?」
刀夜「えぇまぁ誰に似たんだか非常に奥手でしてね。なので御坂さんが宜しければ……」
旅掛「おぉ言っとく言っとく。美琴ちゃんじゃなくても女子校行ってんだから、何人か紹介すればいいんだろ?」
刀夜「よろしくお願いします。あ、でもお友達が居ないんだったら、無理にとは……」
旅掛「美琴ちゃんならいるわ!友達ぐらい100人単位で余裕だわ!」
……
刀夜「――で、僕の息子はですね学園都市に住んでいるのですが、これがまた目に入れても痛くないほど可愛くてですね」
ワシリーサ「あの……ミスタ上条?商談はもう終わったと思うのだけれども」
刀夜「なら本格的に当麻の話ができますね!」
ワリシーサ「――サーシャーーーーーーーッ!このオッサンにナーベラーのピクルス出してあげてー!」
サーシャ「私見ですが、ネタで作った割に中々美味しくできたと思います。どうぞ」
刀夜「おぉこれはありがとうエキセントリックなお嬢さん」
サーシャ「――フッ、第一の解答ですが、もうそのイジられ方も慣れたものです」
刀夜「でも昔はそんなに悪目立ちしなくなったのも、それはそれでどうかなと思わなくもないんだよね。かの笑うせぇるすま○も、『実は同性でした』ってオチが今のご時世だとハッピーエンドに」
ワシリーサ「ウチの子に失礼な話題を聞かせないでくださるかしら?」
刀夜「大事にしてるんだったらまずその格好を……まぁいいですね!そんなことよりもこれは当麻が6歳の頃の話なんですが!」
ワシリーサ「――と、私は用事があるのでここで失礼しますね?残りの話はサーシャが伺いますわ」
サーシャ「第二の解答ですが、真っ平ゴメンだコノヤロウ」
刀夜「おぉ美しいお嬢さんから可憐なお嬢さんへチェンジしたのですね!」
サーシャ「第一の質問、私は可憐ですか?」
刀夜「そうですとも!是非ウチの息子の彼女にほしいぐらいだよ!」
サーシャ「第二の質問、彼女とはステディな関係という意味でしょうか?」
刀夜「そうだね。正直当麻の方が釣り合わないかもだけど、学園都市に来たら是非――ってあぁもう時間だ!詩菜さんに定期連絡しないと!じゃっまたね!何かあったら名詞の番号にまで!」 シュタッ
サーシャ「第三の解答ですが、了解しました。ではいずれ」
サーシャ「……」
サーシャ「学園都市……私のステディ」
……
刀夜「――えぇとミス・バードウェイ、この度はベルリング大学の最年少での博士号取得おめでとうございます」
パトリシア「ありがとうございます。でもこれは私のチームの皆さんが頑張った結果であり、全員を代表しての結果だと思っています」
刀夜「またまたご謙遜を。チームの方々は『博士お一人がやった、我々は悪目立ちしたくないから名義貸しをしただけだ』と仰っていますよ?」
パトリシア「暴露早いですね!名義貸しだってわかってるんだったらもっとこう慮ってほしかったです!」
刀夜「くっくっくっく……!この事実を公表されたくなかったら、僕と名刺交換してください……!」
パトリシア「あれー?芸風が誰かに似てますねー?お姉さんの知り合いに一人、つーかウチで世話していた態度のデカイ居候に似ているような……?」
刀夜「まぁジョークはさておきまして、博士の今後の展開とか方針などをパパッとお聞かせ願えれば」
パトリシア「インタビュアーさんのチェンジは……あ、できないんですよね?向こうの会社の関係で?」
刀夜「雑なように見えるのは専門用語を言われても理解できませんので……」
パトリシア「出来る方を寄越すという選択肢はなかったんですかね。まぁ、えぇと鋭意努力と言いますか頑張って行きたいと思います」
刀夜「――はい、ここで博士から告知があるそうです!」
パトリシア「やっぱりあなたあの人の関係者ですよね?ツッコミが上手いのに本質はボケっていうあの人の肉親ですよね?」
パトリシア「あと告知はずっとやってますからね?今まで何だったんですか?雑談としてカットされるんですか?」
刀夜「博士もツッコミスキルが高いようで将来が楽しみですね」
パトリシア「あーあと日本には行きたいと思います。実は何回かプライベートと学会でお邪魔してますから」
刀夜「あぁ学園都市ですね。実は僕の息子もそちらに居るんですよ、まぁ学業も能力も捗ってないようですが」
パトリシア「あぁこれ確実にお兄さんですね。なんて言いますか、姉がいつも息子さんには遊んでもらいまして……」
刀夜「まぁもしよろしければ当麻の勉強でも見てやってください。連絡先は先程の名詞に書いてありますので」
パトリシア「息子の連絡先を商談相手に……!?」
刀夜「――あと、これはまぁ個人的にと言いますか、あくまでも僕の想像なのですが」
刀夜「少し前に息子が外国で大ケガをしましてね。その時に助けてくれた方たちに父親として『当麻を助けてくれてありがとう』と言わなくてはならないんですよ」
パトリシア「……いや、私は何も。姉がやったことですから」
刀夜「――でも!当麻と一番長く暮らしてるのは私(と詩菜さん)なんだから勘違いしないでよねっ!?」
パトリシア「お兄さんも大変だなぁ。だから昔ちょっとヤンチャしちゃったのかなぁ」
……
建宮「――おぅっ!いい飲みっぷりなのよなオッサン!」
刀夜「あなたにオッサン呼ばわりされる筋合いはないんですが……あなたも中々イケる口じゃないですか。ささ、もう一献どうぞどうぞ」
建宮「ありがとうなのよ!お前さんとは初めて会った気がしないのよな!」
刀夜「あぁよく言われますねぇそれ。なんでか知らないですけど、最近多いんですよ」
建宮「伏龍が天に登ってるだけなのよな!」
刀夜「当麻はずっと龍でしたが何か?」
建宮「なんだこのオッサン怖いのよ!?何かこう意味ありげにボカした会話をしたかったのによ!」
刀夜「ふっ、僕は妻と息子を愛しているからね――そう、異世界転生も辞さないぐらいにはねっ!」 ワクワク
建宮「フッてるのよな?それ積極的に行きたくてフッてるようにしか見えないのよ」
刀夜「それで息子のお嫁さんを探しているのだけど、誰か良い人居ませんかね?」
建宮「あー、ウチの若い衆だと――」
五和「――はじめましてお義父様っ!五和と申しますっ!」
建宮「いや、お前さんは……」
五和「――あ゛ぁ゛?」
建宮「気立てのイイコなのよ!お買い得なのよな!俺が二次専じゃなきゃ放っておかなかったのに、なのよ!」
刀夜「いやでもこの子、僕とそんなに年齢離れてなくない?」
……
刀夜「――と、いう訳でハッピー・ハロウィーーーーンっ!!!」
上条「……おう。ハッピーかどうか知らんが、まぁハロウィンだな。世間様的には」
刀夜「なんだ当麻!父さんと会えて嬉しくないのかなっ!?」
上条「あぁうん、二択でいえば僅差で嬉しいのは嬉しいんだが……その、だな。父さんの背後でメンチ切りあっている人たちってナニ?」
御坂・バードウェイ・五和「……」 ジーッ
サーシャ「第一の解答ですが、何かこうオッサンが手当たり次第に声をかけまくってフラグが乱立したのだと推測されます」
上条「何やってんだ、なぁ!?地雷積んで来るとは薄々予感はしてたけどクアッドコアとは聞いてねぇぞ!?」
刀夜「処理速度も速くなったね!ただ有意義な使い方をしているかは分からないけどね!」
上条「一応、うん皆さんからコメント頂けます?」
御坂「べ、別にパパから頼まれたんであって仕方なく付き合ってんだからねっ!?」
上条「ややこしくなるからツンデレ起動すんのやめといてくれるか?主旨が180度曲がるんだよ」
刀夜「むしろ言葉の裏を楽しむのがツンデレの意義だと父さん思うんだよね」
上条「やかましいわ!かもしんねぇけど話がややこしくなるんだよ!」
バードウェイ「お前が跪いて忠誠を誓うのであれば僕にしてやらんでもない!」
上条「なぁボスってなに喰ったらそんなに態度がビッグになるの?やっぱりイギリス飯が原因なの?」
刀夜゜滅多なことはいうもんじゃないよ当麻!こう見えても多重投票可とはいえ2000万票近く集めたんだからね!」
上条「ボスだけジャンルが違うんだよ。L×なんだよ」
五和「お願いします!寿退社したいんですよ!」
上条「必死か」
刀夜「ちなみに五和さん、干支はどれかな?」
上条「いやそんなに違わねぇだろ!?建宮が神裂といっしょくたにしてネタにしてっからそういうイメージついただけで!」
サーシャ「第一の私見ですが、『聖人』神裂火織が年上に見られるのであれば、他の例もあるかと」 ニッチャニッチャ
上条「……なぁロシアの子、お前何食ってんの?干物っぽいんだが」
サーシャ「たこの花です」
上条「うん?花?」
刀夜「たこを日干しした後、カツオブシみたいに削った郷土食だね。天草市五和町の名物だ」
上条「買収してんじゃねぇよ!?それに買収してフォローさせないといけないようなもんでもねぇしさ!」
サーシャ「第一の提案ですが、私は全くあなたに興味がありません。美味しいものと名物の食べ歩きがしたいです」
上条「くっ!コイツはコイツで相当なボケキャラ……!」
刀夜「当麻と遊ぶのはこの僕を倒してからしてあばばばばばはばばばばっ!?」 パタッ
バードウェイ「もういいのか?それじゃ行くぞ、案内しろよ」
御坂「全然躊躇せずに攻撃した……!?」
五和「あの、未来の関係的にも即断即決はいかがなものかと思うんですが……」
バードウェイ「勝ったものが勝ちだ……ッ!!!」
上条「ちょっと何言ってるのか分からないですね。あと父さんは自業自得感もあるから、まぁこのぐらいだったら適度なオシオキとして受け入れよう」
御坂「――あぁもう埒が明かないわ!こうなったらスポーツでもなんでもして白黒つけましょうよ!」
五和「の、望むところですよ!私もあなたにはちょっと言いたい事があるんですからねっ!」
バードウェイ「ふっ、年増どもが時代の流れを知るが良いさ!」
上条「あ、あれ……?俺を差し置いて醜い争いが……」
御坂「べ、別にあんたのためにやってんるじゃないんだからねっ!?」
上条「そりゃそうだろ。誰が女子のガチゲンカ見て需要あるんだよ」
サーシャ「――第二の提案なのですが、勝負がつくまでに何か奢ってください」
上条「……あぁうん。サイフ(※父さん)もいるし、少しぐらいだったら……」
サーシャ「第一の演技ですが――べ、別に奢ってほしい訳じゃないんだからね」
上条「やめなさいよ。ただでさえ君の親御さんには嫌われてんのに、抹殺指令とか出しそうだ」
サーシャ「第一の否定ですが、あの女は喜ぶだけだと思います」
上条「苦労してんだなぁ」
-終-
(※ある意味一人勝ち……ほぼほぼ刀夜さんが暴走していましたが。ご応募ありがとうございました)
――上条家
上条「――ただいまー、あとハッピー・ハロウィーン?お菓子ください。しもはく全国のスーパーで使える商品券でもいいです」
詩菜(※装備;血のついた包丁)「あら、お帰りなさい当麻さん。もうすぐお夕飯できるから、手を洗ってきなさいね?」
上条「自首するんだ母さん!今なら計画的犯行ではなく突発的事故だったって立証できる範囲だ!」
上条「父さんの普段の行いを見れば『まぁ一回ぐらい刺されても……』って執行猶予を勝ち取れるかもしれないし!」
詩菜「あらあら当麻さんは刀夜さんに似てツッコミ気質ね?」
上条「母さんにぶっちゃけるのも何なんだけど、少しだけ呪われた血なんだよ。周囲が命と人生張ってツッコミ待ちの事件ばっか起こすから。前理事長とか現理事長とか」
詩菜「やっぱり血は争えないわねぇ。当麻さんのおじいさんもそうだったそうよ?」
上条「俺のじいちゃん……知りたいなような聞きたくないような……!記憶のせいで深くツッコめないが……!」
詩菜「お玄関で話すようなことでもないですし、とにかくお帰りなさい?」
上条「いや、その前に父さんの安否について聞きたいんだよ。今夜のフルコースになってるとか、そういうんじゃない、ですよね?」
詩菜「またバカな事言って、そんな訳ないでしょ?刀夜さんは急な残業が入って帰れなくなるって」
上条「はー、大変だな父さん。何の仕事してるのか未だ謎だけど」
詩菜「外部の人間には言えないこともあるらしいのよねぇ。どこかで浮気とかしてなきゃいいんだけど」
上条「父さんに限ってないだろ?モテないって前に言ってたし」
詩菜「あらあら刀夜さんは息子に何を吹き込んでるのかしらぁ?」
上条「フォローした筈がヤブヘビに!?ごめんな父さん!骨は拾ってやっから!」
詩菜「あ、そうそう。今お風呂場が工事中だから手は洗面所で洗ってくださいね?」
上条「ん?普通は洗面所で洗うもんじゃ?」
詩菜「そうねぇ。何言ってるのかしら私」
上条「てか工事って水漏れでもし――」
ガチャッ
刀夜「――当麻逃げるんだ!詩菜さんのSAN値が減っ」
バタンッ
詩菜「……」
上条「あの……?」
詩菜「大丈夫よ?多分ちょっとハゲ気味の地縛霊だから」
上条「オシオキするにしろ、せめて理由ぐらいは知りたいんですけど」
詩菜「『後輩の女の子から恋愛相談を受けていたと思ったら、その相手が自分だった件』」
上条「え、父さんスゲーな!その歳でまだそんなモテ方すんのかよ!学生レベルの話だろそれ!」
詩菜「悪いようにはしてないし、当麻さんにもお話があるから、ねっ?ゆっくりお話ししましょう?」
上条「……あーい」
……
上条「前に見た怖い話で、保険外交員さんが勧誘に来た家でやたらフランクに受け入れてもらったと思ったら、実は家の人じゃなくて殺人鬼だったって話知ってる頂きます」
詩菜「随分と長い頂きますだけど、どうぞ召し上がれ」
上条「やっぱり母さんの手料理は世界一だな。俺もこの味を出したいんだけど、中々難しいんだよなぁ」
詩菜「ありがとう。でも当麻さんとは年季が違うんだからね?」
上条「やっぱりみりん風調味料じゃなくてみりん使った方が味はいいんだよなぁ。あ、しかもこれキッコーマ○じゃなくダル○みりんだ」
詩菜「完全に把握しているのね?母さんも安心だわ」
上条「俺じゃなくて近所に住んでる兄妹の妹さんの方が家政学校行ってんだよ。本人曰くメイド学校で、そこからのお裾分けでまぁ色々と」
詩菜「そうなの?じゃあきちんとご挨拶した方がいいかしら」
上条「まぁ、あっちに戻るときにお菓子でも持ってってみるよ。珍しいやつ」
詩菜「そうね。あんまり仰々しくするのもかえって重いわよね」
上条「迷惑被ってんのはむしろこっちではあるんだけど……」
詩菜「それで――そのお嬢さんは可愛らしい方なの?」
上条「可愛いけど、そういう相手じゃないよ。保護者的な?」
詩菜「……あのね、当麻さん?私もあんまりこういうことは言いたくないのだけれど、人の親としてはきちんとしておくべきだと思うのよね」
上条「なにを?」
詩菜「――女はみんなオオカミなの」
上条「それ俺の知ってる常識と違うよ。逆じゃね?」
詩菜「まぁ確かにちょっと頭がアレな感じの男性は結構な頻度でいるわ?でもそれ以上にメスガキどもは厄介なの、分かる?」
上条「取り敢えず落ち着こう!目の中の光彩が無くなってきてますから!」
詩菜「折角だからお話しするけどね。もんーうホンッッッッッッッッッッッッッットに母さんが父さんと出会ったときは大変だったのよ。特に高校生の時は」
詩菜「幼馴染みから学校の先輩、あと近所の教会のシスターや自称魔法使いや自称退魔士やアイドルに財閥の跡取り娘!」
詩菜「果ては宇宙人やメイドロボットに鬼の血を引く三姉妹とかもうどうすればいいのよ!?」
(※主に葉っぱ系)
上条「時代を感じるよね。昔のエロゲ×で一本に一台はいたメイドロボットって最近は枯渇気味だよな。代わりに入ったロ×とツンデレ枠」
上条「あとビリビリ……幽霊……うっ!頭が!」
詩菜「当麻さんもまさかとは思うけど、そんなことにはなってない、かしら?大丈夫よね?」
上条「ナ、ナニヲイッテルノカチョットワカンナイデスヨ?」
詩菜「後で詳しい教えてね?もしかしたらアドバイスできるかもだし」
上条「てか母さんさ?まぁ……メイドロボだの宇宙人はさておくとしてだ」
詩菜「魔法使いと退魔士とアイドルは否定しないの?」
上条「さておくとしてだ!そんな濃い個性ばかりの中でよく母さんと父さんは結婚できた――ハッ!?俺が知らないだけで母さんは何かの能力者!?」
詩菜「そういうのも憧れた時期もあったけど、私はただの人ですよ」
上条「そんじゃ父さんが惚れたのは能力とか肩書きとかとは別だったんだな。ちょっと感動した」
詩菜「いいえ違いますよ?刀夜さんと結ばれたのは努力が少しだけ実っただけで」
上条「あ、その話初めて……だよな?前に聞いたっけか?」
詩菜「刀夜さんが恥ずかしがるから言わなかったけど……当麻さんももう高校生ですからね。後学のためにも知っていた方がいいかしら」
上条「正直親のノロケ話は率先して聞きたいとは――」
詩菜「外堀から埋めたのよ」
上条「……はい?」
詩菜「まず他の女どもが醜く争ってる間に刀夜さんの人間関係を埋めることにしたいの。具体的にはお父様とお母様を味方に、ね?」
上条「えっと……どういう?」
詩菜「いや別に大したことは何もしてないわね。ただ刀夜さんの居ないタイミングを見計らって家へ遊びに行って、仲良くなって帰ってきたり」
上条「ストーカーかな?」
詩菜「まぁそうね」
上条「『まぁそうね』!?否定しねぇの!?」
詩菜「当時はストーカーって言葉も無かったし、それに誰に迷惑をかけてた訳じゃなかった――と、いうか今思い出してもおかしいのよね」
上条「な、なにが?」
詩菜「刀夜さんは確かにモテてはいたんだけど、普通好きな相手の前でケンカってしないでしょ?幻滅されても嫌だし、そもそも迷惑をかけるし」
上条「あぁまぁそりゃそうか。『俺のためにケンカしないで!』って台詞は一回ぐらい言ってみたいが、それがいつもじゃ疲れるよな」
詩菜「本当にあの子達が刀夜さんを好きだったのか、たまに何か運命の糸みたいなので操作されてたとか、ありそうなも無いことを考えるんだけど……」
上条「……どうだろうなぁ。そんな変な仕込みができるのは、よっぽど暇を持て余した暇人ぐらいだろうしなぁ」
詩菜「そしてただケンカばかりして女どもに刀夜さんは疲れ切ってたから、まぁその、休める相手として寄り添ってる間に、みたいな感じ」
上条「意外にまともで安心したわ。父さんの謎のフラグインフレには戦慄してっけど」
詩菜「まぁ今も苦労してないとは言わないけど……後悔したことは一回もないし、ずっと幸せよ。当麻さんもそういう相手を見つけてあげてね?」
上条「……あぁ、そうだね」
詩菜「例えばの話だけど魔導兵器さんやツンデレさんや聖人さんや巫女さんやシスターさん(ドレッド)やシスターさん(小)やシスターさん(大)やシスターさん(天使)や同級生(デコ)さんや先輩さん(姉)や妹さん(メイド)やヤンデレさんや天使さん(メガネっ娘)や部活友達さん(レッサー)やロ×(ボス)さんやロ×(翻訳)さん達に刺されないようにしなさいってこと」
上条「ほほ把握されてんだな俺の人間関係!?俺だって深く整理したことねぇのに!?」
詩菜「あと最後にモノを言うのは男性は欲(よく)に負けるってことかしらね。私たちはどこまでいっても本能からは逃れられないんですよ?」
上条「結局父さんが欲に負けた話なの?一番聞きたくないよそんな話!」
詩菜「でね?母さんも当麻さんがそんなドロォッとした青春をおくってほしくしないの。すきすきだいちゅきつよつよソー○みたいな?」
上条「あの作者は天才だと思うわ。よくまぁあのアタマ悪いタイトルでドロォッとした人間関係描けんなって意味で」
詩菜「――そんな争いを無くすためにもやっぱり美琴ちゃんがいいと思うのよ?」
上条「あ、あれ……?雲行きが?」
詩菜「美琴ちゃんのお母様の美鈴さんや旦那様とも家族ぐるみでお付き合いしてて人柄はよく分かってるし、本人はほら?将来有望じゃない?」
上条「優良物件だってのは否定しないが、路上で超電磁砲ぶっぱするような相手はちょっと……」
詩菜「あ、ほら見てLin○で美琴ちゃんとお友達にね」
上条「母さん母さん、あなたがやってたことを今まさに息子がタゲされてんだって気づいてくれるかな?」
詩菜「あの子の秘めた闇は若い頃の私を見てるようで、ね?ちょっと強引なところがあっても、そっちの方が幸せになれると思うの」
上条「微妙に母さんの思惑が入ってるような?」
詩菜「うん、ぶっちゃけ刀夜さんに色目を使うようなお相手は困るのよねぇ。当麻さんもNTRとか嫌でしょ?」
上条「結局それが目的じゃないですかコノユロー」
-終-
(※上条さんの嫁が刀夜さんにフラグ立てられるなんてことも……ご応募ありがとうございました)
――バッキンガム宮殿
キャーリサ「――いやー、BB×の葬式も無事終わったなー」
ヴィリアン「お姉様、超不謹慎です。『国葬ネタどう?』みたいに振られてるのに、余所の国はオーケーみたいなのはちょっと……」
キャーリサ「異世界の話でも激動の時代を生き抜いて天寿全うした王族と、選挙期間中にテロで殺された政治家。比べるのもおこがましいしー?」
キャーリサ「というよりアレだしー?お前もそろそろ嫁ぎ先ほ決めるがいいんじゃー?」
ヴィリアン「あの、順番からすると大姉様が片付かない以上、我々はまだなのではないかと愚行いたします」
キャーリサ「オークっぽい人間と人間っぽいオーク、どっちがいー?」
ヴィリアン「そんな二択あります?それで『じゃ、じゃあ辛うじて人類の方で!』って言うと思いましたか?」
キャーリサ「お前のフィアンセってオーガだろー?」
ヴィリアン「……怒りますよ?」
キャーリサ「一瞬『あー』って顔してたよな?最近私も『オルウェルって本当に人類か?』って思うよーになってきたし」
ヴィリアン「それはきっとローマ正教に魔術的な改造をされているからです!もしくは魔術師としての才能、そして努力の賜物です!」
キャーリサ「『――”騎士団長”、待つのである。もう少し、もう少しで我らは兄弟になれるのであるな……ッ!』」
ヴィリアン「ぶち殺しますよ?なんでそこで半世紀前のヤラナイカが出てくるんですか?」
キャーリサ「ヤポンの奥ゆかしい優秀らしーんだよ。こう、同性同士で結婚できないもんだから、同じ籍になるためには養子縁組で済ますってゆーな」
ヴィリアン「謎の仕様でしょうか?下手に結婚するよりも説得力はあるような……?」
キャーリサ「まーそのなんだ。この姉がいつまで経っても進展しないお前らを哀れんで手助けしてやろーとゆータームだし。ほら、洗い浚い吐け」
ヴィリアン「と、おっしゃいましても。お姉様に話できるようなことは全く……」
キャーリサ「やっぱりホ――待て待て愚妹。ボウガンを床へ降ろすんだ、ゆっくりとな?」
ヴィリアン「冗談でも言って良い事と悪い事がありますよ!」
キャーリサ「いや、それがマジな話なの。私もバカではないし、『騎士団長』にオルウェルの女性遍歴を聞いたしー?」
ヴィリアン「……ど、どうでした?」
キャーリサ「結論から言えば十中八九ゲ○だな」
ヴィリアン「極論過ぎません?」
キャーリサ「いやでもなー妹よ?あの歳になるまで結構モテんのに、浮いた話もゼロっていうのは厳しいだろー?」
ヴィリアン「二次元しか興味ないだけかもしれませんよ!」
キャーリサ「落ち着け、そっちの方がより凶悪で深刻だ――と、不憫に思った私は既に手を打ってある。おい」 コンコンンコンコンンコンンコンコココンッ!!
ヴィリアン「ドアを超連打する意味ってあります?不審者ですよね?」
???『すいませーん!宅配便のお届けに来ましたー!』
ヴィリアン「宮殿に直で!?警備の人間をスルーして!?」 ガチャッ
レッサー(???)「――くっ!よく見破りやがりましたね!それでこそイギリスを背負って生きる一族に相応しい!」
ヴィリアン「このシチュエーションで見抜けなかったら脳が蕩けています……ていうかお姉様、こちらは?」
キャーリサ「メッサーだ」
レッサー「レッサーちゃんですよ?メッサーだとキャベツ野郎っぽいんでやめてくれませんか?」
(※メッサー=ドイツ語でメッセル、剣という意味らしい)
キャーリサ「前にテロを起こしたとき、手足となって働いてテロリストの一人だ」
ヴィリアン「『――あ、もしもし警備ですか?今わたしの部屋に不審者が。えぇ二名ほど』」
レッサー「思っていたよりも超塩対応!?そこまで警戒するんですか!?」
キャーリサ「なんだお前、ギチロンしようとしてたのをまだ根に持ってるしー?」
ヴィリアン「アレを根に持たない人間がいたら天使だと思いますよ?」
レッサー「ともあれはじめましてヴィリアン殿下!私は『明け色の陽射し』、『明け色の陽射し』のレッサーです!レッサーちゃんとお呼びくださいな!」
ヴィリアン「資料に載っていた名前と違いません?」
レッサー「なんだったら『ア系ロ×陽射し!』って覚えて帰ってくださいね!ロ×が率いる集団だけに!」
キャーリサ「相変わらず誇りの欠片もないのな」
ヴィリアン「で、そのレッサーちゃんさんは?」
レッサー「最近のお気にはゴブリンっ娘です!パンクファッション&ロ×だなんて可能性を感じますよね!可能性っていうか正確には前二文字を取るんですが!」
ヴィリアン「性的なお話ですよね。ドラク○の功罪とも言い換えられますが」
ヴィリアン「あとついでに言いますと、このテロリストどもに依頼したからこそ失敗カマしたのではないかと」
レッサー「ふっ、甘いですね!我々のお仕事である荷物の運搬は完璧にこなしましたとも!」
ヴィリアン「『――あ、警備ですか?今テロリストが自白を』」
レッサー「待ってくれません?レック○・レッサーちゃんからドゥームズデ○・レッサーちゃんへジョブチェンしたんですから、横に置いておきましょうよ!」
キャーリサ「より規模の大きいヴィランになっただけだし」
ヴィリアン「てゆうか帰って下さいませんか?私も公務で疲れてないとは言えませんので」
レッサー「アックアの野郎にギャン言わせてやりましょうや……ッ!」
ヴィリアン「――お話次第ですね」
キャーリサ「なー妹よ、お前も実はフラストレーション溜めてたんだなー」
レッサー「いっちゃん怖いやつですよね。普段温厚な人がブチ切れると手に負えなくなるタイプ」
レッサー「ともあれ!あの野郎は『聖人』としても力を失いつつも、なんだかんだで上から数えた方が早いぐらいの魔術師ですねアァ妬ましい!」
ヴィリアン「私怨が多分に入ってますが……」
レッサ−「丁度季節もハロウイン!なので多少はっちゃけても『ハロウィンだから!』で逃げ切ることも可能ですよ!」
ヴィリアン「ですから脳が蕩けています」
レッサー「作戦はこうです!まずはアックアにしこたまお酒を飲ませます!そして酩酊するオッサン!
ヴィリアン「ペランダに置いてある鉢植えの皿ぐらい浅いです」
レッサー「翌日起きたらさぁ大変!なんと横にはマッパの行き後れ・マークスリーが!」
ヴィリアン「お姉様がクーデター失敗した理由が分かりました。絶対に味方にしちゃいけない人を味方にしたせいですね」
キャーリサ「ドイツと日本の過ちと同じだな。『次はイタリア抜きでしよう』って」
レッサー「何を仰いますか!この作戦は完璧でありますよ!いざとなったらフレキシブルに対応することで目的を達成できるというねっ!」
ヴィリアン「つまり?」
レッサー「オッサンが『責任取るのである!』とか言い出したら、ドッキリをドッキリでなくすればいいのですな……!」 ニチャアァッ
ヴィリアン「――素晴らしいお考えですね!あ、今お茶をお出ししますから!」
キャーリサ「待て待てアホども。まープラン的にはありだし、カタブツのオルウェルならハニトラに弱そーな気もするがー」
ヴィリアン「ならいいじゃないですか」
キャーリサ「前提条件から無理そーじゃないか?どうやってあの男に酒を飲ませる?」
ヴィリアン「私が飲ませればいいのでは?」
キャーリサ「罠だろ。私がするよりはまだマシだろーが、それでも罠を疑われるだろ」
レッサー「心配ご無用!現代の軍師直○こと私にお任せを!」
キャーリサ「姉の力でゴリ押し一択か。あれ風評被害著しいよな」
レッサー「いえいえ、ここはヴィリアン殿下に一芝居打ってもらって、『公務で晩餐会があるのでアルコールを口にしないといけない』って設定で!」
キャーリサ「それでオルウェルに相手をしろと?年齢的にキツいだろ」
ヴィリアン「普通に飲めますし、今までも飲んできましたが?」
キャーリサ「そうだなー。キッツいだろ、色々な意味で」
レッサー「そこはそれオッサンが断ってきたら、ウチのサーヴァンドのトーマ=カミジョー(クラス・コメディアン)を召喚し、そっちに任せると言えば?」
キャーリサ「悪魔かよオマエ……ッ!?あんな×獣を世に解き放つつもりかっ!」
ヴィリアン「お二人とも、評価が酷すぎます」
レッサー「『年齢制限の壁に阻まれたオーク』?」
ヴィリアン「オーク要素あります?」
キャーリサ「――いいかヴィリアン?お前にはまだ早いと思って教えていなかったが、男はみんなある意味オークなんだぞー?」
ヴィリアン「『ある意味』って範囲拡大したら大体のものに当て嵌まりますよね?」
レッサー「ではサインの打ち合わせをしましょうか!グーチョキパー順に『押し倒せ!・一発かませ!・既成事実を作れ!』でお願いしますよ!」
ヴィリアン「むしろ私の目の前に居るのが雌オーク」
……
アックア「――で、これは何の茶番であるか?」
ヴィリアン「……すいません。お姉様と悪魔が暴走した結果です」
アックア「キャーリサ殿下が軟禁されている以上、実行犯達も然るべき対応をするのが道理であるな」
ヴィリアン「ま、まぁまぁ!今は反省して年下の少女から三食昼寝余った時間で魔術のレクチャーを受けるという過酷な労働下にあるとのことですし!」
アックア「至れり尽くせりであるな。キャーリサ殿下が助走して殴ってもおかしくないのである」
ヴイリアン「で、でもお食事もお酒も用意してしまいましたし、折角だから頂きませんか?」
アックア「むぅ……罪人の分際でこのような豪華な食事など言語道断であるが……」
ヴィリアン「あ、ではたまたまロンドンまでお越しになっている上条さんを」
アックア「――私が食べるのである。上条少年の貴重な青春の時間を奪うのはダメである故に」
ヴィリアン「あの、どうして皆さんはあの方を毛嫌いしているのでしょうか?」
アックア「『善良っちゃ善良なんだけどそれだけにタチが悪い』のであるな。本人に全く悪気がないのが何とも」
ヴィリアン「まぁでは頂きましょうか……あ、いいワインですね」
アックア「お供させて頂くのである。というか普通に飲み慣れてる感がするのであるが……?」
ヴィリアン「お付き合いではそれなりに飲んでいますから!」
アックア「あぁまぁそうであるが、というかまぁ水を摂取するのがいいのであるな。アルコールの分解には水が必要であるし、かつ腹に何も入れてないと酔いが回りやすく」
ヴィリアン「オルウェルも飲んでくださいよ?どうぞ」
アックア「あぁいや私は自分で――と妙に透明度の高い酒であるな……?」
ヴィリアン「ポーランド直輸入のスピなんとかだそうです」
アックア「えっと……私はできれば軽い酒の方が好みなのであるが」
ヴィリアン「男の人は強い度数が好きだって言っていましたが?」
アックア「個人差であるな。アルコール度数の強い酒を飲めば男らしいという風潮があるのはあるが、あまり推奨できるものではないのである」
ヴィリアン「『え、でも聖人名乗るんだったら一気飲みぐらい余裕じゃないですか!』ってアドバイザーの方が」
アックア「悪魔であるな。あとその人物はクレタ人の末裔か何かである」 ゴクッ
ヴィリアン「いい飲みっぷりですね。次はこちらのウイスキーを」
アックア「……これもまた結構キツめなのであるが」
ヴィリアン「『え、セイジン?性別の性に別人の別ですか?』と」
アックア「もうタダの悪口であるな?そしてその突き詰め方だと聖人ではなく性別に行き着くだけで」 ゴクッ
ヴィリアン「あまり無理はなさらないでくださいね、勧めている張本人が言うのもどうかと思いますが」
アックア「ヴィリアン殿下どうかお気遣いなく。槍働きでもないたかが酒ごとき、この私が負けることはないのである」
ヴィリアン「次はこちらですね。日本のお酒で花酒っていうらしいです」 ドンッ!
アックア「話聞いてたのであるか?度数の高い順に飲まされているのであるが?」
アックア「しかもこれ原料用の甕だからフローリングが軋む程度に重いのであるな!」
(※度数が高すぎるため加水して出荷する用として認可されている。しかし勝手に以下略)
ヴィリアン「そんなっ!?レッサーチャンさんが善意で用意してくれたのに!?」
アックア「その善意はヘドロよりも濁っていると思うのである。いやまぁ飲むのであるが」 ゴクゴクゴクッ
ヴィリアン「……酔いませんね。お強いんですか?」
アックア「魔術で自動的に毒を無害化するのであるな。故に殆ど酔わない」
ヴィリアン「お酒を造った人たちに謝ってください今すぐに!」
アックア「いやだから殿下?私は『聖女』の『聖人』であったため、こう自動的に害悪を遠ざける力が――くっ!?」
ヴィリアン「どうしました?」
アックア「酩酊感……これは――敵の魔術師の攻撃であ、る……」 パタッ
ヴィリアン「……上手く行きましたか?」
レッサー「――完璧で御座いますな、サー!」
ヴィリアン「手際は非常にお見事でしたけれど。一体どうやってオルウェルを酔わせたのですか?まさかとは思いますが、毒?」
レッサー「いいえ魔術ですよ?ボスから教わった対『聖人』用の術式で、『聖人』を酔いつぶした逸話をモチーフに組んでるため『こうかはばつぐんだ!』ですな」
ヴィリアン「あなたと魔術の奥義って相性的には最悪だというのは理解できました」
レッサー「さっ、次はあなたの番ですよ!サインは――こうっ!」 スッ
ヴィリアン「普通に使ったら一発反則負けのぐーちょきぱー全部!?いえまぁ中身は全部同じですけども!」
レッサー「あなたの人生の全てが報いるチャンスですよ!?ここで行かなかったらオークっぽい人類に政略結婚で嫁がされますからね!?」
ヴィリアン「それはオークっぽい人類の方に失礼では?」
……
インデックス「あれ、とうまー。にゅーすで知り合いが出てるんだよ」
上条「ニュースに?ついにレッサーが大使館襲撃罪でパクられた?」
インデックス「方角的にはそっちかも。う゛ぃりあん殿下とあっくあが婚約するんだって」
上条「超見づらいな。へーそうなん――あ、そうだ!朝からアイツからメール来てたんだよ!」
インデックス「意外に付き合いいいよね……けっこんの報告?」
上条「いや短文だった。大した中身はないんだけど、縦読みすると『私は無罪である』って見えないこともない」
インデックス・上条「……」
インデックス「け、結婚式にはお呼ばれするのかなぁっ!?」
上条「一応戦友だし、付き合ったきっかけ作ったのも俺らみたいなもんだからな!きっと呼んでもらえるぜ!」
インデックス「てんとーむしのお歌を歌うんだよね!まーかせて!賛美歌ちっくに荘厳な歌い方するんだよ!」
上条「じゃあ俺はその後フィアンマと一緒に『魔王』を歌うぜ!」
インデックス「来ないと思うよ?そんなに仲良かったっけ?」
-終-
(※レッサーさん=とある界の喪黒福○先生、その日の気分で相手を不幸にします。ご応募ありがとうございました)
――学校
先生「では本日は以上で終わりとなりますが――ハロウィンイベントのプリントは必ずは親御さんへ渡しましょう!ではさようなら!」
一堂「せんせーさよーならー!」
美山「……」
少女A「ねぇねぇ美山くんっ、美山くんは何のコスプレするの?やっぱりコナンく○?」
少女B「良かったらウチらと班組もうよ!」
美山「何か妙に勧めてくる人がいるけれども、コナンく○はしないよ。というかイベント自体に出るつもりがないんだ」
少女C「えー、なんでー?コスしなくてもさー、一緒に遊ぼうぜー?」
美山「いや、そうじゃなくて。うちは両親がいないから、わざわざ出なくてもいいかなぁって」
少女D「そうなの?ウチもいないけど、親戚のおばさんが来るから参加するよ?」
美山「そうなの?」
少女E「このガッコだとそんな子ばっかだし、安心させるっていうか、楽しんでますよー?って意味?そんな感じ?」
美山「あぁだからか。子供っぽいイベントだとは思ったけれど、学園側にも僕たちにもメリットがあったんだね」
美山「なら、そうだね。誘いたい人はいる、かな?」
少女A・B・C・D・E「――そいつ、誰?」
少年A「……くっ!美山くんめ、クラスのアイドルたちを独占しやがって!」
少年B「絶許だにゃー。俺がこんな体じゃなかったら領域展○してぬっコロしてんだぜぃ!」
少年C「だがしかし美山きゅんだったらボクはイケる派や……ッ!」
美山「どっかで見たような三人がいるよね?僕がマルチバースとかに紛れ込んだんじゃなくて?」
……
結標「――社会のクソどもに集まってもらったのには他でもないのよ……ッ!!!」
一方通行「なンか言い出したぞショ×野郎が」
海原「自分も暇ではないのですが、というか我々は解散したのでは?あ、一方通行、統括理事長就任おめでとうございます。どんな気持ちです?ねぇ今どんな気持ちですか?」
一方通行「ぶち殺すぞ?」
土御門「まぁそう言ってやるなよ海原。なんだかんだで今までの分の精算しようとしてんだからな」
海原「まぁ、そこは自分も評価しないではないのですが」
結標「15歳以上の男子は追放して頂戴!カメラの前である事無い事言いふらすわよ!?」
海原「ごめんなさい一方通行、自分がとても愚かでした」
土御門「海原が珍しく反省した!?目の前に悪すぎる反面教師のお陰だな!」
一方通行「あァまァケジメだし、誰かに評価されるよォなことでもねェが――ンで?なンで今更俺らが呼び出されてンだァ?」
結標「今度――美山きゅんの学校でハロウィンイベントがあるのよ」
海原「どちら様ですか?」
結標「あんた達にはないモノを全て兼ね備えている天使よ!いやむしろ悪魔かもしれないわね!」
一方通行「なンかキメてンのいンぞ」
土御門「俺は知ってる。予知系能力者でレベル4は確実って言われてる少年だ」
海原「少年、あぁそういう……つまり彼が何かトラブルにでも巻き込まれて、自分達の力を借りたいと?」
結標「……招待状が、来ないのよ」
土御門「解・散☆」
海原「ではこれからどこかに食事へいきませんか?顔を会わせる機会もあるかどうか分かりませんから」
一方通行「共犯者同士で馴れ合いたくもねェよ。グラサンとデートでもしてろ」
結標「オラ聞けよ腐ったミカンども!あんたたちの力を貸してって頭を下げてんでしょうが!」
一方通行「一ミリも下げてねェよ。せめて扱き下ろす言葉ぐらい外しとけや」
海原「協力させるにしてももっと詳細をあきらかにしてください。招待状とは一体何なんですか?」
土御門「ハロウィンイベントだ。あそこの学校は親御さんがいなかったり、シングルで忙しい人ばっか集められてんだ」
土御門「だからたまーにイベントやって『ほらほらあなたのお子さんは元気にやってますよ』ってアピールする場を作るんだと」
海原「グラサンが熟知してるのはさておきまして、何か問題があるとは思えませんが」
結標「来ないのよ私に招待状が!?」
一方通行「……お前との続柄はなンだよ?」
結標「SNS友達よ!」
海原「でしたらその美山くんのご親戚とかが優先されるのでは?言っても知人枠ですし」
結標「白井さんと初春さんって子にはおくってるのに、どうして私には来ない……!?」
一方通行「優先順位だろ」
結標「――それで、今回のターゲットはレベル4のテレポーターと同レベル相当のハッカーよ。できるだけ命を奪う方向でやりなさい、手段は問わないわ」
一方通行「お前釘刺しとくけど、そいつらに何かあったら問答無用でぶっ殺すかンな?覚悟しとけ?」
結標「違うわ!私はただ美山きゅんに悪い虫がつかないようにしてるだけよ!」
土御門「ストーカーあるあるだな」
海原「コマツナにへばりついてるアオムシの自己主張ってこんな感じなんでしょうね」
結標「くっ!ここまで言っても動かないオスガ×どもめ!お前らなんて気がついたら出番が激減して『アイツ誰?』って忘れられてしまえバーカバーカバーカ!」 ダッ
一方通行「なンか……バットマ○にあぁいうのいたよなァ。センターマ○んだっけ?」
土御門「結標はワンフェイスだな。顔一つが狂ってるから」
……
結標「――好きにしなさいよ!でも!体は許しても心までは屈しないんだからねっ!?」
初春「ヘンタイ……!?御坂さんだけじゃ飽き足らず、ついにそこまで堕ちましたか!?」
白井「超ザッケんですわ!つーか誰……あぁ結標、でしたっけ?」
結標「そっちの子にはiiyam○最高クラスのノーパソを……!Ryze○のほぼ最新型が入ってるわ!」
初春「まさかAM○が天下取る日が来るとはこの海のリハ○の目をもってしても。あ、結構お高いモデルですね。頂けるんですか?」
白井「堂々と買収されない!的確なチョイスだと思いますけれど!」
……
初春「あー……美山くんの学校のハロウィンイベントに行きたいと?」
結標「反省したのよ!もう神様に誓って悪いことはしないわ!ガッダム!」
白井「全く反省してやがりませんですわね。美山との関係性もそうですけど、そもそもその痴女丸出しの格好はどこいってもドレスコード違反ですわよ?」
結標「好きでやってるんじゃないの!白井さんだったら同じテレポーターだから、あんまりごちゃっとした服着てると邪魔に感じるって!」
初春「あ、そうなんですか?そういえば白井さんも肌色率の高い私服が多いですよね」
白井「何となく、ですわね。データ上には現れませんけれど、重量制限の壁もありますし軽いに越したことはないですわ」
結標「それに何かつけてない方が気持ちいいし!」
初春「好きでやってんじゃねぇか痴女」
白井「まぁ同意しますけど」
初春「お前もかい。『テレポーターはHENTAI多い説』」
結標「初代が『父親のヌードデッサンのエジキになる』って業があるのよ!」
(※エスパー魔○。設定が『中二の娘をヌードモデルに使って作品として世に発表』という)
白井「マジレス致しますと芸術は芸術なんでしょうが、それでも今の時代なら児童虐待でお縄になりますわ」
初春「いいから話を続けろ、なっ?私たちも暇じゃないんですから」
白井「とは言いましてもねぇ?逆に厚意で頂いたものを、はいどうぞと第三者に譲渡するのは人としていかがなものかと思いますし」
初春「そして美山くんとそこそこ仲の良い我々なのに、HENTAI二号機さんのお話は一度も伺ったことがないというのも問題ですよねぇ」
結標「ストーカーだけど悪い?」
初春「悪いだろ」
白井「――ならしょうがないですわ!愛故に暴走は誰にでも起こりうる話ですの!」
初春「おい黒子、正気に戻れ、なっ?」
結標「良かった……!同じストーカーの白井さんだったら理解してくれると思ってたわ……!」
白井「ですが!わたくしたちのチケットを差し上げるのには人道的にマズい――ならぱ!テレポーターなら、ねっ?分かりますわよ、ねっ?」
結標「そっか……!合法的に入れないんだったらそれ以外の方法がある……!」
初春「おまわりさんこの人たちです」
……
美山「――どうかな?似合うかい?」
少女A「おぉ……貴い……!ブリジッ○きゅんは実在してたんだ!」
少女B「クソッ天使かよ!いいや私たちを堕落させる悪魔かも!」
美山「ていうかこれ変な服だよね。シスターさんが着てるっぽい服なのに下はショートパンツだし。というか誰なの?」
結標(※イ○コス)「それは20年ぐらい前にゲーセンデビューを果たして一躍大人気になりつつも海外でのアホみたいな事件に巻き込まれて長らく不遇なポジションに泣いたけれどもつい最近不死鳥の如く復活を果たして全世界のショ×からはパイオニアとして評価されるブリジッ○きゅんっていうキャラクターなのよ……ッ!!!」
ほぼ全員「……」
結標「ちなみに使い方は強攻撃でYOYO配置しつつ、立ち弱で牽制しながら立ち回るのを得意とするキャラであり」
(※設置型飛び道具派としてテスタメン○さんと並んで持ちキャラでした)
少女A〜E「……」 ビーーーーーーーーーーーーーーッ
結標「待って!?防犯ブザーを正しい用途で使用しないで!?」
美山「正しいんだったらいいんじゃないかな。あとおねーさんこんにちは、ハロウィンイベントに来てたんだね」
結標「ぐ、偶然よねっ!コスプレの種類まで同じだなんて!」
美山「あぁ仮装してたんだね?私服かと思った」
結標「そうね!いつもとほぼ肌色率は同じぐらいよっ!」
少年A「ヤベェ痴女ヤベェ!子供ばっかいるのに全く弁えてない!」
少年B「もしかして美山くんって……不幸なのかにゃー?今度から優しくしよう」
少女C「てゆうかうわぁって感じなんだけど。高校卒業したのにブレザー着て徘徊してるおばさんっぽい『うわぁ』だわ」
少女D「気づいてないのは自分だけ、周囲が教えてくれないのは優しさ、そして誰もツッコまないのは関わり合いになりたくないから」
結標「やっかましいわメスガ×ども!まだ高校……ぐらいよ!多分きっとその筈!」
美山「それで僕のコスプレってどうかな?似合ってる?」
結標「天使かよ……ッ!」
美山「そう?なんだか女の子っぽい格好だから騙されたのかと思ったんだけど」
結標「あぁいや違うのよ?このコスのバックストーリーは紛れもなく性別も男子だし実際に本人も男らしくなりたいってバックストーリーがあるし!」
結標「そして設定年齢が少年だから今だからこそできるコスプレっていうか美があるのよ!時世止まれ永遠に!」
美山「そう?おねーさんがそう言うんだったらそうなのかな」
少女A「……」 グッ!
結標「……」 グッ!
少年A「今のハンドサインは何?」
少年B「『お前は敵だけど上手く誤魔化してくれてありがとう』って意味だぜぃ。もしくは同担アリの子」
少年C「このクラスは本当にどこへ行くんやろねぇ……?」
美山「てゆうかおねーさんは誰に呼ばれたの?」
結標「それはね――何よ?」 ポンッ
警備員「すいません。こちらまでご同行願えます?ちょっとした質問を二・三ばかりしたいので」
結標「……あい」
……
初春「――すいません白井さん。今○○学園から通報が入ったんですよ」
白井「……聞き覚えがあるような、というか美山の転向した先ですわね」
初春「えぇ私たちが招待状もらった先でもありますが。そこに白井、もといHENTAIが出たそうで」
白井「その言い間違えありですの?普段から心の中で呼んでいないと出ない間違え方ですわね?」
初春「警備の方曰く、『美山きゅんのおねーちゃん』と意味不明の供述をしているとのことです」
白井「わたくし達が招待された日は明日だったのに、なんであの女は今日吶喊したのか」
初春「内覧会と保護者参観日を間違えたと推測されます。どうします?引き取りにいきますか?」
白井「初春、この間のカメラの映像は?」
初春「既に消去済みですが何か?」
白井「――さっ、今日も元気にアホどもの取り締まりに勤しむ時間ですわよ!グズグズしてると置いていきますわ!」
初春「まぁでもパトロールへ行ったところで、ヒットするのは超能力を持て余したヘンタイか暇を持て余したヘンタイの二択なんですけどね」
白井「合法的に始末できる方法があればいいですわね。将来の法改正に期待ですわ」
初春「あ、今メールで『美山きゅんの半ズボンになりたい』って供述が」
白井「美山は将来ヤヴァイぐらいにモテそうな気配はしますが……正直、ここまで大人気だとは」
初春「まぁ世の中には知らなくていい知識や開けなくていい扉が往々にしてあるもんですしねぇ。猟奇殺人を調べていると本当にそう思いますよ」
白井「あなたあなたでネジがどっか外れてますからね?」
-終-
(※人はどこから来てどこへ向うのか、癖(へき)は人類に付いて回る宿痾。ご応募ありがとうございました)
――
レッサー「――チャオちゅー○とバルクールって似てません?」
上条「無理矢理だろ。誰が間違えんだ」
レッサー「いやでもどっかの運営の上司が『うちの猫はバルクールが好きで!』と初対面の相手をビビらせたって逸話が」
(※実話です)
上条「その相手は困ったろ。『ぬこさん達の遊びをそう称してる親バカかも?』って可能性もゼロでは」
レッサー「なお面白かったので今日まで指摘してないそうです」
上条「殺伐としてんだよ関係が。そいつらに信頼関係はねぇのか」
レッサー「『他人のノーパソの神楽黎明○で負けまくった後にセーブしやがった外道』だそうです。何かの呪文ですかね?」
上条「あー……あれな。ローグライクかつバッテンが永遠に残るタイプのゲームだから。うん、同人ゲームに例えるならば、ステータス画面にずっと残るタイプの」
レッサー「好きなエ×同人作家さんの久々の新作が全年齢ゲームを作ったばりの残念さですよね!」
上条「いや、いいと思うよ?ファンはファンなんだからな?」
レッサー「今日お呼びしたのは他でもなく!上条さんにしか頼めないことがありまして!」
上条「おう。本題入れや」
レッサー「アニェーゼさんに『くぎ○演じる宝鐘マリ○さんが更に演じるエロゲ×が出るんですけどどう思いますか?』って聞きに行かないと!」
上条「エ×ではなし、本題入れって言ったよな?何お前一の倍数の日はアホになる呪いでもかかってんの?」
レッサー「実は『キンタの大冒○』の替え歌、『プーチ×チ×の大冒険』が32番までできたんですが、そろそろネタが枯渇してきまして……」
上条「マジでそんなに作ったのスゲー!?本家もそこまでは長くなかったよな!?」
レッサー「『プーチ×、ポーランド侵攻』はちょっとマズいですかね?キン×系としては我がながら会心の出来だと自負しているんですが」
上条「お前の存在自体が不謹慎だよ。中の人に迷惑かける前にボスから教育してもらえよ」
レッサー「ロ×教育に教育……!一部の人に需要ありそうですよねっ!」
上条「ホントに帰っていいか?そろそろ闇咲が出てきてヨゴレ仕事させられそうで怖いんだよ。『事故物件清掃編』とか」
レッサー「本当に帰られそうなので本題へ入りますが――誰とは言いませんが、あのアマ調子ぶっこいてませんかベイ?」
上条「あれお前そんな語尾してたっけ?ベイスター○のマスコットキャラぐらい?」
レッサー「コミック○版でも若返りやがったんですよ!?まぁドヤった直後にテーマパークにボコられてリタイアしましたけどロープ!?」
上条「そんな雑なぶっちゃけかた初めて聞いたわ。あとベイロープは五和を下してんだからドヤったっていいと思う」
レッサー「なお、アレ本人から聞いた話ですと『集団戦に強い天草式には一発カマして全力で逃げるしかない』だそうです」
上条「下手に殺ってたら死ぬまで追いかけられるしなぁ。落とし所としちゃあんなもんか」
レッサー「――さて!上条さんにおかれましては『新たなる光』が開店休業中なのは……」
レッサー「開店休業中と回転九ギョウ虫って似てません?」
上条「――帰るわ。帰ってARISAの事務所で冬支度するわ。今年の冬は寒くなるっていうから」
レッサー「私が悪かったんでカンバップリーズ!あと『今年は寒い』は毎年言われてますから今更ですよ!」
上条「温暖化なのにな」
レッサー「んでまぁまぁまぁまぁ?私が『明け色の陽射し』に引き抜かれましたでしょ?ですんで残ったメンバーどもはバラバラに活動し始めましてね」
上条「お前調子ぶっこいているけどボスに捨てられるよ?」
レッサー「フロリスは山へ芝刈りに!ランシスなんて川へ洗濯に!」
上条「桃太郎か。そしてその流れで言ったらドンブラすんのはベイロープかよ」
レッサー「政略結婚が待ってるんだそうです」
上条「日本昔話にありそう!?あぁそう、へー、なんでまた?」
レッサー「あーご実家がそこそこの名家、つーかアーサー王伝説の騎士の末裔を自称していますんで。親父さんは日本でところの国会議員みたいなもんですし?」
上条「あ、悪い虫その一発見」
レッサー「奇遇ですな、私の目の前にも悪い虫その二が」
上条「――お互いに傷付ける戦いやめようぜ。ただただ不毛なだけだから」
レッサー「私は殴り合いも嫌いじゃないですけどね。ペイロープの話に戻しますと、まぁ親御さんが調子ぶっこいてまして」
上条「ほう、どんな感じに?」
レッサー「『あれこれイギリスの政治gdgdだし今が離脱のチャンスじゃね?』」
上条「あー……それもうフラグじゃね?『お前らこのクソ忙しいときに何やってんの?』って普通の人から反感喰らうパターン」
レッサー「目的と手段を間違えてる方は往々にしていますからなぁ。スコットランド独立はスコットランド人を幸福にするのが目的であり、独立は数多ある手段の一つに過ぎません」
レッサー「てーのを勘違いしたバカを諫めるために、娘さんを人身御供にして凌ごうってハラです」
上条「あれお前もしかして怒ってる?」
レッサー「なのでその幻想をクッコロしてきてください。具体的にはF×××してきていいですよ!」
上条「俺が親父さんに殺されるわ。政略結婚以前の問題で」
レッサー「なおベイロープ親父は入り婿です――ここまでいえば、分かりますよね?ねっ?」
上条「さっきから仲間の個人情報ペラペラと喋ってるお前が心配だわ。で、俺にどうしろと?」
レッサー「たらし込んで来てくださいよ!いつもの要領で!」
上条「お前さっきからちょいちょいケンカ売ってるからな?俺じゃなかったらぐーぱん飛んでるよ?」
……
フロリス『――ンー、大丈夫かヨ?』
ベイロープ「『まぁ……これも仕事みたいなもんだしね。役割から逃げるのも、だし』」
フロリス『なんかあったらぶん殴って逃げて来いヨ。最悪レッサーに鉄砲玉させっからサ?』
ベイロープ「『本当に飛んでいくわよね?パンサー尾○のように物理的にヒットするでしょ、マンを?』」
フロリス『既にオマエの後ろにレッサーが!!!』
ベイロープ「『怖くて後ろを振り向けないわ――それじゃまた。今から顔合わせだし』」
フロリス『うぃっす。お疲れさまっす』 ピッ
ベイロープ「……ふぅ。さて、待ち合わせの相手は――?」
男『――で、競走馬のアレって超大変なんだよ……を、こうして……するんであって』
上条『マジで!?ってことはウ○娘さんたちの待ってる運命ってそこまでエグいの!?』
男『品種交配だからねぇ。良血統の馬ってのはどうしても、だし』
上条『……もしかしてエ×同人よりも現実の方が酷い?』
男『そりゃーもう人道なんか関係ないからね。実態知ったら引くぐらい酷いよ』
ベイロープ「――何を!ここで!!やってるのだわ……ッ!?」
上条「あぁ待ってる間、ヒマだったんで競走馬の品種改良の話を彼としていた」
ベイロープ「話題のチョイスが下手!?イギリス人なんだから馬の話題振っとけみたいな常識はないわよ!?」
上条「いやなんかちょい前までやってたCMがある日を堺にパッタリやめちまったし」
ベイロープ「知ってるわよね?誰かが何かをしてお見せできなくなったって確信した上で言ってるわよね?」
男「それでも我が国は300年の歴史があるからね。ウマ達に自由恋愛なんてとてもとても」
ベイロープ「まだ続けるの品種改良の話?一応年頃のレディの前なのに?」
上条「大切なことだろうが!ウ○娘さんたちの今後に関わるんだぞ!?」
ベイロープ「下手するとこのままコンテンツ自体が打ちきりになるわ。てゆうかこれどういう状況?」
男「いや、それがなんか僕が待ち合わせ場所に来たらさ」
上条「『ウチの娘を嫁にしたければ俺を倒してからしてもらおうか!』」
ベイロープ「なんで父親気分?お父様もそこまでアホではない……かな?多分きっと」
上条「で、そのあと『君の国でウ○娘って流行ってるんだって?』って話フラれて」
男「発想は凄いんだけど、競走馬が待ってる過酷な運命とかはどうなってるんだろうな、って素朴な疑問をね」
ベイロープ「もっとこう話題は無かったの?そして私はウ○娘よりも話題量で劣ると?」
上条「――なぁ、ベイロープ」 ポンッ
ベイロープ「肩に手を置かないで」
上条「この人だったら――任してもいい、そう俺は思うぜ?」
ベイロープ「ウ○娘の話だけで判断しやがった!?」
……
ベイロープ「――で?人を無理矢理キャンセルさせておいて何?遊園地でデートしてこい?」
上条「う、噂とかされると恥ずかしいし……!」
ベイロープ「あなたにとっては外国じゃない。あぁでもロンドンだから意外と知り合いは多いんだっけ」
上条「軍師・直レッサー曰く、『ラブラブなところを撮影してハゲ親父に送ってやりまさぁ!』だって」
ベイロープ「ハゲてはいないわよ?連邦離脱派と存続派の板挟みになってストレスが常にカンスト状態なだけで」
上条「まぁまぁいいじゃないか!折角だし俺をオモテナシすれば!」 ワクワク
ベイロープ「外国のテーマパーク目当てで来やがったわね?まぁ、いいけど。まずあそこにあるのが――」
フロリス「――オーオー、見せつけてくれるじゃねーカ?」
ベイロープ「笑いの刺客ね。あともっとこう、うん、人選……狭い範囲で人員を使い倒すんじゃなくて」
フロリス「ワタシだって嫌だゼ。何か知らねー人から電話かかってきて、『あなたの演技力にかかってますよ!?』と言われて仕方ねーシ」
上条「『もしかして;レッサー』」
フロリス「なにそれ新しいスイーツ?」
ベイロープ「どっちかって言えば都市伝説よね。這い寄る混沌の亜種」
フロリス「つーワケで恨みはないが、そっちの可愛いねーちゃんは――……?」
ベイロープ「何よ」
フロリス「ワタシの方が可愛い場合はどうすれば……?」
ベイロープ「好みの問題でしょーが!?あなたの方が童顔っちゃ童顔だけども!」
フロリス「あ、じゃあいいワー。お疲れさまでーす」
ベイロープ「ここで切られると事実が確定したみたいになるわ!意義あり!もう一回絡んできなさいよ!」
上条「あ、本場のホーンテッドハウトあった!行こうぜ!」
ベイロープ「聞きなさいよ話を!?」
……
ランシス「――ようこそ……悪魔が集いし邪教の館へ……」
ベイロープ「だから配役考えて?あのアホの交友関係の少なさから考えたらラス一の人材だけれども!」
上条「その場のノリで裏切りそうだよな。『それはそれでオイシイ!』とか言いながら」
ランシス「怖い話するね……さっき、知らない人から電話がかかってきた」
ベイロープ「うん、その下り今まさにフロリスとやってきたばかりだから。どうせレッなんとかさんからでしょ?」
ランシス「……そして、その少女はこう言った――『どうしてみんな顔に防具をつけてないの?』って……!」
ベイロープ「いつまで引っ張るの異世界転生ネタ?まぁそうだけど全員がなぁなぁで済ませてるんだからツッコまないであげて!」
上条「い、一部だけだから!ハードファンタジーではきちんと装備してるから!」
ベイロープ「見苦しいわそこ。諦めなさいよ」
ランシス「フィクシヨンの中のアマゾネスはほぼマッパだけど……リアルな世界で森林の中、軽装だったら……命にかかわる怪我もするし……」
上条「ちなみにビキニアーマー発祥はアメリカのエ×雑誌らしいぞ!」
ベイロープ「ねぇデートって単語の意味知ってる?笑いの刺客のツッコミまくるって主旨じゃないのよ?」
レッサー「――くっくっくっく……!見事ですよ我が刺客ども!」
ベイロープ「――よし、殺す」
レッサー「待ってつかーさいよ!?今解明編なんですからもっとこう引っ張らせてくださいな!」
上条「解明するような謎ねぇだろ。敢えて言えばお前の存在意義ぐらいで」
レッサー「デートの最中に襲い掛かる謎の刺客達!困難を乗り越えることによって二人の絆は深まるのですな!」
ベイロープ「困難は特になかったわ。折角遊園地に来たんだから少しぐらい楽しみたかったのだけれど」
レッサー「そうでしょそうでしょう!私も先んじて仕掛けた甲斐があったもんですよ!」
ベイロープ「ねぇあの子バグってない?こちらからの問いかけガン無視してるわよね?」
上条「今は無きペッパ○君に話しかけたときと同じだな。銀行で一人でペラペラ喋ってっから目立つのなんのって」
レッサー「さっ、上条さん!ここで告知があるんですよねっ!?」
上条「告知はねぇよ。告白はあっけど」
ベイロープ「そ、そうなの?ギャグじゃなくて真面目な話で?」
上条「俺、実は言おうかずっと迷ってたんだけど……勇気出して言うよ!その――」
上条「――前の年上タイプに戻れないかな?実は俺、年上のお姉さんがタイプなんだ」
ベイロープ「またゴミのような理由で難癖つけられた!?そして人をメイドコボみたいに換装できるとでも!?」
上条「だったら神裂とステイルにも配慮してやってくれよ!あいつらなんか神様の一存で妙に大人になっちまってっけど!」
上条「ボスとかその他ロ×枠を見るとそんな制限もなくなっちまったみたいだし!年上のお姉さんになってください!」
レッサー「さぁ、ベイロォォオーっ!(※巻き舌)あなたの覚悟が問われる場面ですね、返答は如何に!?」
ベイロープ「――アホ二人は正座。あとランシスはフロリス捕まえてきて」
-終-