鳴護「ドッキリ企画を監督しよう！」（※SSご応募企画）
――オービット・ポータル芸能警備事務所
鳴護「――そろそろ法的な告訴を検討しているんですけど、事務所には担当の方っています？」
マネージャー「おはようございますARISAさん。挨拶は友好的な対人関係の上でももっとこう、穏当なものの方が好ましいかと」
鳴護「だってリスナーさんから『最後に歌歌ったのっていつだっけ？』みたいなふつおた貰うんですからね！？」
マネージャー「え？年末に通常版二種類と限定版二種類のファン殺しのミニアルバム出したじゃないですか」
鳴護「あの売り方もどうかと思いますけどね！会社の売り方にあたしは関与してないですから！」
マネージャー「そう、ですかね？『じゃあ次のCD用にお写真撮りますねー』って専門のカメラマンさん呼んだ時点で分かりそうなものですが」
鳴護「思いましたよ！あたしだって『ジャケット撮影の筈なのに何枚撮るんだろう……？』って不安になるぐらいだったのに、実はミニ写真集でしたからね！」
マネージャー「おめでとうございます！結構売れましたよ！」
鳴護「主犯はそっちですからね？あたしを使ってファンの子たちの信心を試そうとか遊んでいません？」
マネージャー「それで今日のお仕事なんですが」
鳴護「明確に否定してくださいよ！？できれば文章に残してほしいぐらいで！」
マネージャー「えぇまぁ事務所側と致しましても、最近のARISAさんへ負担をかけすぎではないかとの意見が出ていましてね」
鳴護「アイドルのするようなお仕事なかったですからね？あぁいやアイドル違いますけど、シンガーソングライターですけど」
マネージャー「サメを引き合いに無理をさせていたのではないかと」
鳴護「ホラー映画はスクリーンから飛び出てはきませんが、監督は場合によってカチコミかけてくるんですよ？実力行使という名の」
マネージャー「弊社と致しましても大変心苦しく思っていまして……で、今回の企画は企画段階からARISAさんにもご参加頂ければな、と」
鳴護「あ、いいじゃないですか。あたしが曲がりなりにも参加すれば……発言権はあるんですよね？クマのぬいぐるみ程度の権利しか持たないとか、そういうんじゃなく？」
マネージャー「あー……どうでしょうね？企画立案は担当の者に任せきりでしたので」
鳴護「ちなみにどんな企画を？」
マネージャー「ドッキリですね」
鳴護「言っちゃうかな！？ドッキリってドッキリなんだから事前に『ありますよ！』って知らせてどうするんですか！？」
マネージャー「ご要望でしたし、弊社はノット・ブラック企業を目指しておりますので」
鳴護「目指してるんであってブラックではないとは言ってないヤツですよね？努力目標として掲げているだけで」
マネージャー「誤解されているかもしれませんが、当社の福利厚生はかなり手厚いですよ。死なない限りは義体化して助けますし、万が一死んでも備品のご遺族には多額の保険金が」
鳴護「限りなく特殊なお仕事ですよね。死して屍拾うどころか有効利用すると」
マネージャー「まぁそんな訳ですので、今回は事前にドッキリ対象へドッキリを告知済みに」
鳴護「あたし、本番でリアクションできる自信がないんですが……」
マネージャー「具体的な内容はこれから詰めるらしいですが、まぁ何とかなりますよ」
鳴護「……ちなみに人選を聞いても？」
マネージャー「――さっ、こちらの部屋で会議をされているようですよ！ARISAさんも参加するのであればお早くどうぞ！」
鳴護「そういうとこですよ？都合が悪くなったら声を張るって当麻君の悪いところがうつってますよ？」
鳴護「そしてまぁどうせいつものメンバーなんでしょうけどね！まぁ覚悟はできてますから！」
――第一会議室
マネージャー「こちらです」
鳴護「初めてこっちの方にまで来ましたよ。会議室なんてあったんですね」
マネージャー「えぇ先週ですね、シャットアウラ社長が『なんかあった方が良くないか？良いだろ？良いって言えよオイ』と、倉庫を突然改造しまして」
鳴護「姉がすいません！たまに面倒臭くなるけど基本的には優秀な人なんです！たまにだけです！」
マネージャー「なのでリフォームさせて遊ばせておくのは忍びないと、以前はカラオケ屋でしていた企画会議を今週からこちらで開催することになりました」
鳴護「なにそれ聞いてないんですけど？カラオケ屋でどうやって会議してたんですか？」
マネージャー「ウチの構成作家曰く、『カラオケ屋さんは冬でもあったかいしご飯も出るし夏は涼しいんだぜ！？なんていったってカラオケも歌えるし！』と主張されておりましてね」
鳴護「最後のが主目的ですよね？むしろ歌以外でカラオケ屋さん行く人っています？あ、でも最近はご飯美味しいんでしたっけ」
マネージャー「そこら辺の情緒は分かりかねますが、その方のお身内の方が軒並みファミレスから出禁を喰らっているらしく……」
鳴護「『もしかして；インデックスちゃん』」
マネージャー「そんな訳で会議室を使用した記念すべき第一回目がこちらです。なお不評でしたが」
鳴護「なんか……なんかこう経費流用してる疑いが……まぁ、深くは考えないでおこうかな。あと次からはあたしも呼んでください。ボイトレ名目で領収書貰ってきますから」
マネージャー「分かりました。では――――――ん？」
鳴護「入らないんですか？」
マネージャー「あー……そのですね、ARISAさん悪いんですが、下のローソ○で生カスタードシュークリー○買ってきてもらえません？」
鳴護「急にパシられるんですか！？てかそんな商品あります！？」
（※あります）
マネージャー「いえ、そういう訳ではなく。その中で取り込み中といいますか……」
鳴護「はい？……あー、何か聞こえて」
声A『――やめてください！手を離して！』
声B『くっくっくっく……！いいから大人しく言うことをききなさいな、さぁ早く脱いで！』
声A『誰か、誰か助け――』
鳴護「事件ですよね？場合によっては全国放送される可能性のある犯罪の案件ですよね？」
マネージャー「まぁ一般的にはそのご判断は正しいんですけども」
鳴護「そんな事言ってる場合じゃないですよ！」
ｶﾞﾁｬｯ
上条（声A）「――やめて離して！？俺の服を脱がさないで！？」
レッサー（声B）「いいではないですか！さぁ私の用意したビッグボ○（in新○）スーツへ着替えるんです……ッ！！！」
鳴護「本当に何やってるのかなぁ！？意味が！意味が分からないし想像してたのと違うしなにそれ恥ずかしいスーツは！？」
レッサー「何って私がリアルで爆笑したクソダサスーツに決まってるじゃないですか！多分ブランド物なんでしょうが、どこで買えるかググりましたよ！」
鳴護「違う、そうじゃなくてね？なんでレッサーちゃんは当麻君に無理矢理そのスーツを着せようとしているのかな？せめて逆じゃない？」
レッサー「いえ、だから今回はドッキリの企画ですよ？分かってます？」
鳴護「正直に言えば分かっていません。あと不本意です」
レッサー「仮にこうアリサさんとスタッフがご挨拶するじゃないですか？メイクさんでも衣装さんでもいいですが」
鳴護「まぁ、するけど」
レッサー「そんなときスタッフさんがこの衣装着てたらどう思いますかっ？」
鳴護「怖いからスルーします」
レッサー「そのリアクションを見て！戸惑う＠RIS＠さんを見て楽しむのがドッキリ番組の本懐でしょうが……ッ！！！」
鳴護「勝手に人の名前をライバー風にしないで下さい。いそうだよ、多分探したら何人かいるよ」
レッサー「第一上条さんも度胸がないんですよ！こんなスーツ着たら爆笑必至じゃないですか！オイシイと思ってくださいな芸人ならば！」
上条「そ、そうかな？『あ、こいつ衣装で笑いを取りに来てる芸のないヤツだ』とか思われない？かな？」
レッサー「それはそれでオイシイじゃないですか！どうせ確実にスベるんですから！現にオリジナルがスベり止まり知らずじゃないですか！」
（※存在自体がスベってる）
鳴護「うん、あのね？もうその辺にしてくれないかな？そろそろ主旨がブレるから」
マネージャー「……ご紹介しますね。こちらが企画立案されたスタッフのお二人です」
上条「よろしくなっ！」
レッサー「かかってきなさい！私はいつなんどき誰とでも戦う用意がありますよ！」
鳴護「えっと……」
マネージャー「差し入れ……あぁ今何か買って来ますから！皆さんは企画の話し合いを進めておいてくだされば」
鳴護「逃げるんですかっ！？あたしを置いて！？」
マネージャー「企画立案から参加したいと仰ったのはARISAさんですし、ではそういうことで！」 ﾊﾟﾀﾝｯ
鳴護「逃げた……！あたしを置いて……！」
レッサー「大丈夫ですよ！上条さんのムチャ振りは私が責任を持って止めますからね！」
鳴護「レッサーちゃんちにはきっと大きなクローゼットがあるよね。棚が無数についてるやつ」
レッサー「おおっとこれは一本取られましたな！今は『棚に上げる』を遠回しにチクっとやったんですね分かります！」
鳴護「上手く言ってないのにハードルあげないで！？確かにちょっと良くなかったよ今は！」
上条「落ち着けARISA！レッサーは構えば構うほど調子に乗るから！」
鳴護「……どうやって止めるの？」
上条「強めのツッコミ？」
鳴護「暴力だよね？気持ちは分かるけど、痛いぐらいに分からないでもないけど」
レッサー「世界一ギャランティに汚い俳優ウィル＝スミ○ばりの一流ツッコミですね分かります！」
鳴護「暴力だよね？殴りたくなる気持ちは分からないでもないけど、殴った上に居残ったメンタルはどうかと思うよ？」
レッサー「あれ相手が白人だったらどうだったんでしょうねっ！」
鳴護「うん、レッサーちゃんも分かってて言ってるよね？あといい加減センシティブな話はやめにしない？」
――第一会議室
レッサー「改めましてこんにちは！イギリスが生んだサンデ○ことレッサーちゃんですな！」
鳴護「特に興味はないです……サンデ○？」
レッサー「フリーレ○と灰○という二大ロ×路線を貫く硬派な雑誌ですが？」
鳴護「違う、そうじゃない。吸血鬼ものとかもやってる」
レッサー「私が来たからにはもう安心ですよ！アサリさんへ対する全ての不当な扱いは私がシャットアウトしますから！」
鳴護「アリサです。『また誤字かな？』って細かいボケは拾いにくいから大概にしてくれるかな？」
鳴護「てゆうかどういう状況でレッサーちゃんが企画会議に……？」
上条「えーっと、なんかこっちに来てたのを拾ってみました。反省はしています、俺が全面的に悪かったです」
鳴護「元あった場所に返してきなさい！ウチではこれ以上ボケ要員はいらないでしょっ！？」
上条「よーし分かった！返してくるぜ！」
レッサー「リアクション違くないです？ここは普通『だったらボクも家出してやるんだ！』ってホームドラマが始まりません？」
上条「企画の打ち合わせをするんだよ！お前と遊んでる暇はねぇんだから帰れよ！」
鳴護「いやそこまでは流石に、っていうかレッサーちゃんが参加してくれてもいいけど、海外にはドッキリ番組ってあったっけ？」
レッサー「何を仰いますやら！アメリカ発祥イギリス直輸入されたんで、世界の中ではかなり早めの方だと自負しております！」
鳴護「イギリス人とドッキリって塩素系洗剤とアルカリ性洗剤並に相性悪いよね。混ぜたら危険っていう」
レッサー「いやまぁ、一時期やり過ぎて社会問題にまで発展しましたが……最近はそうでもないですよ？『あぁなんだテレビでやってたのはまだまともだったんだなー』みたいな」
鳴護「その結論に至るまで一体どんな惨事が……？」
レッサー「動画配信サイトのドッキリですよ。あっちは完全に素人さんが素人の思いつきで散々やらかしやがったため、まぁ？みたいな」
鳴護「具体的には一体何を……？」
レッサー「では上条さん、実例として街をブラっててください。行き先は何だっていいです」
上条「『いっけね！このままだとまた遅刻……！』」
鳴護「打ち合わせしてないかな？してるよね？流れるように再現ブイへ入るのって不自然だからね？」
レッサー「そこはそれ私と上条さんのノリの良さと言いますか、なんだかんだで男友達みたいな気安さが」
鳴護「あー……レッサーちゃんそういうタイプだよね。実際にはフロリスちゃんの方が女の子っぽいけど」
レッサー「それに関しては異議があります。が、ともあれ普通に歩いている通行人を――」
上条「『あだっ！？』」 ﾊﾟｼｰﾝｯ
レッサー「――と、殴ってそのリアクションを楽しむってドッキリが流行りました」
（※マシです）
鳴護「犯罪だよぉ！？悪ふざけの域を通り越して純然たる傷害罪！」
上条「スゲーな海外！日本のアホチューバーも大概だけど下には下があんのな！」
レッサー「えぇまぁ日本であればペヤン○の巨大カップそば等のイロモノを食べて投稿したり、ご自分でアニメなりCG投稿したりするんですが……」
レッサー「海外のド底辺層は金なし・知識なし・ツールなしで、スマートフォン以外何もないって環境だとどうしても肉体言語ぐらいしか……」
鳴護「正直『その発想はなかった』よね。決して真似しようとは思わないとはいえ」
レッサー「なおこのようなBeat it動画は現在ではもれなく摘発されますのでご注意下さい。てか犯罪証拠をアップロードしてますしね」
鳴護「あぁうん、悪い意味で先駆者なのは分かったよ。悪い意味で」
レッサー「ありがとうございます！ではご理解頂けたところでドッキリの内容なんですが、ナイフとハンマーのどっちがご所望でしょうか？」
鳴護「チョイスが邪悪！？あたしに何をさせるつもりなのか！もしくはさせられるのか！」
レッサー「あぁいえいえアリサさんには指一本触れませんとも！これは上条さんが痴情のもつれで襲われたとき、偶然居合わせたってドッキリですから！」
鳴護「あたし言って――は、なかったね。じゃあ改めて宣言するけど、事件性を伴うか可能性があるドッキリはやめよう？面倒臭くなったら面倒だから」
上条「いやでも、それだと数字が、なっ？俺たちは常に勝負しているんであって、さっ？」
鳴護「勝負方法が違いますー！野球選手が剣道場で試合申し込まれてるのが現状ですー！」
レッサー「私だったら『え、マジでいいんですかっ！？こっちは野球部員ですしバンブーソードじゃなく金属バットでいいですよね！？どこ当てても一本にならなきゃ試合続行って事ですよね！？』と歓喜しますけど」
鳴護「ホンッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッットに最愛ちゃんチックだよね！参考にならない……！」
上条「あのすいませんアドバイザーの方、ウチのARISAさんがおこなのでそろそろ真面目に……」
レッサー「あ、じゃあちょっとやってみましょうか。上条さんプリーズ？」
上条「え、なにまたやんの？いいけどさっきと同じだろ――うっ！？」 ﾌﾟｽｯ
レッサー「『へ、へへへへへへへっ！や、やっちまいましたよ！も、もう後戻りはできないんですからね……ッ！』」
鳴護「勇者のタマとろうとするチンピラ風だよね。ヤケに似合うけど」
上条「『そ、その声は……アリサ、か？か、カラダが冷た、く……』」
鳴護「引くからねっ！？迫真の演技されても逆に視聴者さんは『うわぁ』って思うだけだよ！？」
レッサー「ここでアリサさんの人間性が試されるんですな！刺さったナイフを抜くor中までグッと押し込むかの！」
鳴護「後々まで人間関係に支障をきたすよね？ドッキリだって分かってないのにトドメ刺そうとしたら、イメージ以前に消えてなくならないかな？」
レッサー「えぇまぁですので事前告知式に！前もって上条さんが刺されるのが分かっていれば安心して対応出来ますよねっ！」
上条「お芝居、だよな？当日こっそりとオモチャじゃないナイフと交換されてとかない、よな？」
レッサー「くっくっくっく……！騙す側も緊張感を抱く！それでこそ最高のドッキリができるというものですな……！」
鳴護「何回でも言うけど人選ミスだよ。やっちゃいけない人にやっちゃいけないことをセッティングさせようとしているよ」
レッサー「おぉそこまで仰るのでしたらアリサさんこそ何か私案はないので？私はそこら辺の路上で出来る、低予算かつ準備ゼロのものをプレゼンした筈ですが？」
鳴護「んー、もうちょっと予算かけてもいいからさ？ファンタジー的なのがいいかな、えっと非日常的なやつ？」
レッサー「あぁホラー系ですね！なんですか、そっち好きなら最初から言ってくださいよ！私実はそっちのも用意してたんですから！」
鳴護「あ、ローカルすぎるのはダメだからね？イギリスと日本の心霊系って絶望的に違うからね？」
レッサー「分かってますよサー！こんなこともあろうかと我が魂の親友ルイセンコ＝サテンからネタを仕入れてますんで！」
鳴護「超心当たりあるそのハンドル。ほぼ誰か特定できた」
レッサー「ヤポンには『コンピューターおばあちゃ○』って都市伝説が」
鳴護「それみんなのう○の古典的名作、てゆうか誰も知らないよ！なんでそんな細かいネタばかり持ってくるのかな！？」
レッサー「ともあれその『ターボばあちゃん』さんです。ただですなー、そのまま引っ張ってくるのは宜しくないので『ターボかみじょう』にしましょうか」
鳴護「何それ面白いそう」
上条「え！？走らされんの俺！？」
レッサー「じゃあちょっとシミュレートしてみましょうか。どっかの山道でアリサさんがタクシー乗ってる設定で、運転手が私で――」
レッサー「『……大丈夫ですか？そんなボロボロの格好なのに、こんなところで何を……？』」
鳴護「設定もっと穏便にならないかな？それあたし幽霊だったってオチに誘導しようとしてるよね？」
上条「いや多分レッサーがやろうとしてたネタはハイエー○……ごめんなんでもない、続けて続けて？」
レッサー「『ねぇお客さん、知ってます？ここね、ここの道って出るんですよ』」
鳴護「あたしにも即興で演技しろと？……『な、。何がですか？』」
レッサー「『カ・モ・シ・カ』」
鳴護「山奥だからね？珍しくはないけど、どっかの誰の実家近くでも出るらしいよ！」
（※10kmぐらい北で目撃証言あり。写真撮って新聞に載った人がいる程度には珍しい）
レッサー「『やだなぁ、ジョークですよぉ。カモシカじゃなくてね……オバケが』」
鳴護「『えー！やめてくださいよ！そういうの苦手なんですから！』」
レッサー「『あっはい分かりました−。それじゃラジオでもかけますね−、カチッ』」
鳴護「話が進まないな！？ネタ振ってるのはそっちのなのにアッサリ過ぎない！？」
レッサー「『今夜の一発目はレッサー＝チャンの新曲うぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅッ！【プーチ○の大冒険】、ヒアウイゴオオォッ！！！』」
鳴護「ありがちだけど！ちょっと地方のローカルDJで巻き舌すれば格好いいと思っている人多いけど！」
レッサー「『あるー日プーチ○が歩いていたらー、負けてー逃げ出ーすロシアへーいー♪』」
（※「キンタの大冒○」のメロディでお楽しみください）
レッサー「『そこーにー出くわしーたープーチ○はー、士気を高めよーとコサックダンス♪』」
レッサー「『プーチ○・コーサック♪プーチ○・コーサック♪プーチ×・コ、サックー♪』」
（※直訳「プーチ○のサッ×野郎」）
上条「お前らはホントに人の悪口言わせてるときが一番輝いてるよな！」
鳴護「……えっと？」
上条「あぁ今のは『キンタの大冒○』ってアホソングの替え歌だ。憶えなくていいし是非とも記憶から抹消してくれ」
レッサー「三番まで作りました！十番まで仕上がったらミ○さんに歌わせてPデビューしようと思います！」
上条「許してやれよ。初○さんだってそんなもののために生まれたんじゃねぇんだよ」
レッサー「え？薄い本でドロッドロになるためですよね？」
上条「助けてARISA！？何か見かねてツッコんだけど俺にはレッサーが制御できない！？」
鳴護「ベイロープさんがやってた『取り敢えずアイアンクローで黙らせる』が最適解のような……」
レッサー「『――っていうのは冗談でしてね、ターボばあちゃんって知ってます？』」
鳴護「『あぁそれだったら知ってます。おばあさんがダッシュで追いかけてくるやつですよね？』」
レッサー「『そうそう、それの亜種がね、出るんですよ。ここにターボかみじょうが』」
鳴護「『明らかに固有名詞ですけど……なんか怖いですね』」
レッサー「『ってお客さん！？バックミラーに！？』」
鳴護「『や、やだなー！やめてくださいよー！』」
上条「『うぽおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ！！！』」
鳴護「叫び声にクセがある。『うぽー』ってオノマトペ、人生で初めて聞いたよ」
レッサー「『まさか本当に出るとは！チッ、お客さんシートベルト締めてください！今からスピード落としますんで！』」
鳴護「『落とすんですか！？追い付かれますよ！？』」
レッサー「『あ、大丈夫ですよ。ターボ系はパニクって事故起こすのが目的ですんで、法定速度を守っていきますから』」
鳴護「『そ、そうです、か？』」
レッサー「『それでですね、今からお客さん学園都市まで帰るっていうじゃないですか？』」
鳴護「『はい、長距離ですいません』」
レッサー「『もう少し降りたらインターから高速乗りますけど、大丈夫！心配しないで下さい！ターボかみじょうがついてこられるような速度を保ちつつ安全運転に努めますから！』」
レッサー「『お客さんも様子見ててくださいねっ？途中で脱落しそうになったら速度落として待ちましょう！』」
鳴護「うん、怖いは怖いけど人間の方が怖いよ。ターボ当麻君で死ぬまでマラソンさせようって話だよね？」
レッサー「ドッキリの仕掛け側が安全地帯だとは限りませんよ……！どうですか！？上条さんだけが疲労するドッキリなんて如何でしょうかねっ！？」
上条「――い、いいのか！？お、俺に何かあったら被害者が一人減って、アリサのツッコミの負担が増えるだけだぞ！？」
鳴護「人類史上最低レベルの脅しだよ。でも納得できるのが残念だよね」
レッサー「ちなみに余談ですが我が友ルイセンコ氏曰く、『あたしが同乗者だったら窓開けて煽りまくる』だそうです」
鳴護「もうどんな煽り方するか手に取るように分かるよ。きっと心霊スポット行ったときと一緒だ」
上条「分かるわー。『オイっ！ビビっちゃってるのかい幽霊！幽霊ビビっちゃってるのかいオイッ！』って言われたらもう無理だもの」
鳴護「仮に幽霊さんが例えいたとしても、出たら逆に負けだよね。何をどうやってもギャグにしかならないから」
レッサー「素晴らしい……！いつか相見えたいものですな！」
鳴護「呼べば来るよ？呼ばなくても来るんだけど」
上条「敵に回せば面倒臭いが、味方にしたらもっと面倒臭い……！やるなレッサー！伊達にイギリス人じゃないぜ！」
レッサー「ありがとうございますありがとうございますっ！何か目の奥がツーンとしますが、きっとこれは予想外の高評価で感動したせいに決まっていますよねっ！」
鳴護「レッサーちゃんのプランは分かったけど……当麻君はどういう感じのを考えてるのかな？」
上条「俺は普通よ？廃墟・廃鉱・廃ホテルの三択で」
鳴護「当麻君も中々涙子ちゃんの悪いところがうつっちゃってると思うな？まず心霊系から流すってどうだろ？」
上条「いやいやマジな話心霊系って人気あんじゃん？こないだも岡山の廃ホテルで注意喚起してたしさ」
鳴護「特定の層の人たちに人気なのと、一般ウケするかどうかは別じゃ……？」
レッサー「あのー、さっき言い忘れましたけどウチらの方でも廃墟潜入系動画って人気ですよ？ブレアウィッ○とか流行ったんで、その影響が強いんですが」
鳴護「あー、あったよねぇ」
レッサー「なんといっても事前準備がいらないですからね。予備知識も何もなく撮影できる上、必要なのは法律を破る勇気とアホの子の行動力だけですんで」
鳴護「……むしろ幽霊さんが出ればオイシイ、みたいな？」
レッサー「ザッツライッ！そういうアホが結構いますよ！地球の未来は明るいですよねっ！」
上条「自分の事務所の食えない芸人を心霊スポットへ吶喊させてる芸人もいるぐらいだからな！ないとは言えないよな！」
（※松竹芸○の北野○）
レッサー「でもあんまりファンタジー設定でも引きません？いくらなんでも途中で気づくだろ、的なのありますよねぇ？」
鳴護「リアリティが必要って事かな？」
レッサー「はい、私だったらまず古ぼけた洋館にアリサさんを閉じ込めます」
鳴護「その時点でもう非人道的かつ非現実的だけどね。それで？」
レッサー「次に近所の刑務所を襲撃して、囚人を何人が逃がします」
鳴護「反社だよね？国家へケンカ売るレベルの反社だよね？」
レッサー「そして洋館へと放たれる死刑囚ども！ドッキリなしのリアル・デスゲームの開幕ですな！」
レッサー「ただ問題は放送コードに引っかかるようなお色気路線もあるかもですが！！！」
鳴護「ハードすぎるんじゃないかな？金田○君の密室トリックじゃないんだから」
上条「まぁアリサが嫌だって言うんだったら、もっと穏当な感じにするか？『ARISAご本人登場！』みたいな？」
鳴護「……いいね！ファンの子たちの前へあたしが仮装して登場して、歌ってバレる、みたいなの！」
上条「あー違う違う。心霊スポットで」
鳴護「死んでるよね？その設定だとあたし幽霊さんとして出てくるって事かな？」
鳴護「まぁ微妙に生きているのかどうか怪しいところはあるけども！秋沙ちゃんのお友達の幽霊さんの方が近いっちゃ近いだろうけども！」
上条・レッサー「ナイス・ノリツッコミ☆」
鳴護「本当に二人って仲良いよね？もう魂の兄妹とか？」
レッサー「兄、さん……？あなたが私の生き別れの、兄さんなんですか……ッ！？」
上条「おっとそれ以上父さんの名誉を毀損するのはやめて貰おうか！何かこう、センシティブな話題なので俺には兄妹はいませんよ！きっとな！」
鳴護「あ、じゃあもうお父さんドッキリでいいんじゃないかな？全部終わったあとに、あたしが看板持って【ドッキリ大成功！】ってプラカード持って出ていけば」
上条「いいかアリサ？――母さんはな、殺るときには殺る人なんだよ……ッ！！！」
鳴護「何となく知ってた。当麻君が多々命懸けになってるのに超根性発揮して突撃していくのは、きっと誰かに似たんじゃないかって思ってたよ」
上条「思えば父さんも普通の人じゃないんだよな。死線を潜ってきたからこそできる悲しい瞳をしている……！」
鳴護「疲れているんだよ、多分一人息子さんが結構高い頻度で行方不明になったりICUに搬送されるから」
上条「つーかさっきからレッサー静かなんだけど……トイレ行ったんか？」
鳴護「当麻君デリカシーを持とうか。いくらレッサーちゃんでも堂々とは行かないと思うし――ってこれ、メモ？レッサーちゃんのイスのところに？」
上条「どうせ腹減ったからメシ買いに行ったとかだろ？今頃野生のハギスと戦って」
鳴護「――大変だよ！急いで捕獲しないと！」
上条「え、嫌だけど？相手にしたら負けだって」
鳴護「そんな事言ってる場合じゃないよ！これ読んで！」
上条「んー……？」
レッサーメモ【日本のパパンにご挨拶してきます☆】
上条「あのアマアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ！？人の家庭をぶち壊して俺を日本から追い出そうってハラじゃねぇかよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ！！！」
鳴護「いやぁ流石にレッサーちゃんでもそこまでは――」
鳴護「……」
鳴護「――やるね！手段のためには目的を選ばないから！」
上条「……待て！まだ慌てるような時間じゃない！」
鳴護「連絡すれば？お母さんに」
上条「これはきっと――ドッキリなんだ……ッ！！！」
鳴護「あたしとしてはそっちの方が楽でいいけど。早く止めないと修復不可能な傷が家族間にできるよ？」
上条「あ、じゃあドッキリ企画どうする？修羅場関係にするか？カノジョ連れの人に告白してリアクションみるとか？」
鳴護「諦めないで！？そしてそのドッキリは笑うに笑えないよ！？」
上条「幸せな人間なんていなくなればいいんだ……」
鳴護「ヤケになりすぎてるよ！もっとこう前向きに！」
上条「よし、だったら適当に応募しようぜ！俺はマネージャーさんに言って車出して貰うから、アリサは適当に文面考えてて！HP用のを！」
鳴護「あぁうん、今から追走劇が入るかと思うと憂鬱だけどやっとくよ……」
上条「俺は（バー）コードさんにも連絡して、ヒマだったら乗せて貰えないか頼んでみる！」
鳴護「ハゲに対して当りが強くないかな？あとヒマじゃないと思うよその人も？」
-終-
※エイプリルフールを逃しましたがドッキリ企画です
【誰】が【誰】へ【何をする】か、書くと良い事があるかも知れません
例）――
【上条さん】が【御坂さん】へ【実はL王愛読者だったんだと告白ドッキリ】する
【絹旗さん】が【フレンダさん】へ【どう考えてもバレている心霊ドッキリ】する
【HAMADURA】が【ソシャゲーの開発先】へ【煉○さん訪問ドッキリ】をする
禁書・超電磁砲キャラ限定で、お互いが知り合いかどうかや死亡フラグは無視します
個人でドッキリ（友人・知人同士のイタズラ）か、番組か何かなのかは設定して頂ければそのように
〆切りは大体二週間ぐらいでしょうか。では宜しければご参加下さい
鳴護「――そろそろ法的な告訴を検討しているんですけど、事務所には担当の方っています？」
マネージャー「おはようございますARISAさん。挨拶は友好的な対人関係の上でももっとこう、穏当なものの方が好ましいかと」
鳴護「だってリスナーさんから『最後に歌歌ったのっていつだっけ？』みたいなふつおた貰うんですからね！？」
マネージャー「え？年末に通常版二種類と限定版二種類のファン殺しのミニアルバム出したじゃないですか」
鳴護「あの売り方もどうかと思いますけどね！会社の売り方にあたしは関与してないですから！」
マネージャー「そう、ですかね？『じゃあ次のCD用にお写真撮りますねー』って専門のカメラマンさん呼んだ時点で分かりそうなものですが」
鳴護「思いましたよ！あたしだって『ジャケット撮影の筈なのに何枚撮るんだろう……？』って不安になるぐらいだったのに、実はミニ写真集でしたからね！」
マネージャー「おめでとうございます！結構売れましたよ！」
鳴護「主犯はそっちですからね？あたしを使ってファンの子たちの信心を試そうとか遊んでいません？」
マネージャー「それで今日のお仕事なんですが」
鳴護「明確に否定してくださいよ！？できれば文章に残してほしいぐらいで！」
マネージャー「えぇまぁ事務所側と致しましても、最近のARISAさんへ負担をかけすぎではないかとの意見が出ていましてね」
鳴護「アイドルのするようなお仕事なかったですからね？あぁいやアイドル違いますけど、シンガーソングライターですけど」
マネージャー「サメを引き合いに無理をさせていたのではないかと」
鳴護「ホラー映画はスクリーンから飛び出てはきませんが、監督は場合によってカチコミかけてくるんですよ？実力行使という名の」
マネージャー「弊社と致しましても大変心苦しく思っていまして……で、今回の企画は企画段階からARISAさんにもご参加頂ければな、と」
鳴護「あ、いいじゃないですか。あたしが曲がりなりにも参加すれば……発言権はあるんですよね？クマのぬいぐるみ程度の権利しか持たないとか、そういうんじゃなく？」
マネージャー「あー……どうでしょうね？企画立案は担当の者に任せきりでしたので」
鳴護「ちなみにどんな企画を？」
マネージャー「ドッキリですね」
鳴護「言っちゃうかな！？ドッキリってドッキリなんだから事前に『ありますよ！』って知らせてどうするんですか！？」
マネージャー「ご要望でしたし、弊社はノット・ブラック企業を目指しておりますので」
鳴護「目指してるんであってブラックではないとは言ってないヤツですよね？努力目標として掲げているだけで」
マネージャー「誤解されているかもしれませんが、当社の福利厚生はかなり手厚いですよ。死なない限りは義体化して助けますし、万が一死んでも備品のご遺族には多額の保険金が」
鳴護「限りなく特殊なお仕事ですよね。死して屍拾うどころか有効利用すると」
マネージャー「まぁそんな訳ですので、今回は事前にドッキリ対象へドッキリを告知済みに」
鳴護「あたし、本番でリアクションできる自信がないんですが……」
マネージャー「具体的な内容はこれから詰めるらしいですが、まぁ何とかなりますよ」
鳴護「……ちなみに人選を聞いても？」
マネージャー「――さっ、こちらの部屋で会議をされているようですよ！ARISAさんも参加するのであればお早くどうぞ！」
鳴護「そういうとこですよ？都合が悪くなったら声を張るって当麻君の悪いところがうつってますよ？」
鳴護「そしてまぁどうせいつものメンバーなんでしょうけどね！まぁ覚悟はできてますから！」
――第一会議室
マネージャー「こちらです」
鳴護「初めてこっちの方にまで来ましたよ。会議室なんてあったんですね」
マネージャー「えぇ先週ですね、シャットアウラ社長が『なんかあった方が良くないか？良いだろ？良いって言えよオイ』と、倉庫を突然改造しまして」
鳴護「姉がすいません！たまに面倒臭くなるけど基本的には優秀な人なんです！たまにだけです！」
マネージャー「なのでリフォームさせて遊ばせておくのは忍びないと、以前はカラオケ屋でしていた企画会議を今週からこちらで開催することになりました」
鳴護「なにそれ聞いてないんですけど？カラオケ屋でどうやって会議してたんですか？」
マネージャー「ウチの構成作家曰く、『カラオケ屋さんは冬でもあったかいしご飯も出るし夏は涼しいんだぜ！？なんていったってカラオケも歌えるし！』と主張されておりましてね」
鳴護「最後のが主目的ですよね？むしろ歌以外でカラオケ屋さん行く人っています？あ、でも最近はご飯美味しいんでしたっけ」
マネージャー「そこら辺の情緒は分かりかねますが、その方のお身内の方が軒並みファミレスから出禁を喰らっているらしく……」
鳴護「『もしかして；インデックスちゃん』」
マネージャー「そんな訳で会議室を使用した記念すべき第一回目がこちらです。なお不評でしたが」
鳴護「なんか……なんかこう経費流用してる疑いが……まぁ、深くは考えないでおこうかな。あと次からはあたしも呼んでください。ボイトレ名目で領収書貰ってきますから」
マネージャー「分かりました。では――――――ん？」
鳴護「入らないんですか？」
マネージャー「あー……そのですね、ARISAさん悪いんですが、下のローソ○で生カスタードシュークリー○買ってきてもらえません？」
鳴護「急にパシられるんですか！？てかそんな商品あります！？」
（※あります）
マネージャー「いえ、そういう訳ではなく。その中で取り込み中といいますか……」
鳴護「はい？……あー、何か聞こえて」
声A『――やめてください！手を離して！』
声B『くっくっくっく……！いいから大人しく言うことをききなさいな、さぁ早く脱いで！』
声A『誰か、誰か助け――』
鳴護「事件ですよね？場合によっては全国放送される可能性のある犯罪の案件ですよね？」
マネージャー「まぁ一般的にはそのご判断は正しいんですけども」
鳴護「そんな事言ってる場合じゃないですよ！」
ｶﾞﾁｬｯ
上条（声A）「――やめて離して！？俺の服を脱がさないで！？」
レッサー（声B）「いいではないですか！さぁ私の用意したビッグボ○（in新○）スーツへ着替えるんです……ッ！！！」
鳴護「本当に何やってるのかなぁ！？意味が！意味が分からないし想像してたのと違うしなにそれ恥ずかしいスーツは！？」
レッサー「何って私がリアルで爆笑したクソダサスーツに決まってるじゃないですか！多分ブランド物なんでしょうが、どこで買えるかググりましたよ！」
鳴護「違う、そうじゃなくてね？なんでレッサーちゃんは当麻君に無理矢理そのスーツを着せようとしているのかな？せめて逆じゃない？」
レッサー「いえ、だから今回はドッキリの企画ですよ？分かってます？」
鳴護「正直に言えば分かっていません。あと不本意です」
レッサー「仮にこうアリサさんとスタッフがご挨拶するじゃないですか？メイクさんでも衣装さんでもいいですが」
鳴護「まぁ、するけど」
レッサー「そんなときスタッフさんがこの衣装着てたらどう思いますかっ？」
鳴護「怖いからスルーします」
レッサー「そのリアクションを見て！戸惑う＠RIS＠さんを見て楽しむのがドッキリ番組の本懐でしょうが……ッ！！！」
鳴護「勝手に人の名前をライバー風にしないで下さい。いそうだよ、多分探したら何人かいるよ」
レッサー「第一上条さんも度胸がないんですよ！こんなスーツ着たら爆笑必至じゃないですか！オイシイと思ってくださいな芸人ならば！」
上条「そ、そうかな？『あ、こいつ衣装で笑いを取りに来てる芸のないヤツだ』とか思われない？かな？」
レッサー「それはそれでオイシイじゃないですか！どうせ確実にスベるんですから！現にオリジナルがスベり止まり知らずじゃないですか！」
（※存在自体がスベってる）
鳴護「うん、あのね？もうその辺にしてくれないかな？そろそろ主旨がブレるから」
マネージャー「……ご紹介しますね。こちらが企画立案されたスタッフのお二人です」
上条「よろしくなっ！」
レッサー「かかってきなさい！私はいつなんどき誰とでも戦う用意がありますよ！」
鳴護「えっと……」
マネージャー「差し入れ……あぁ今何か買って来ますから！皆さんは企画の話し合いを進めておいてくだされば」
鳴護「逃げるんですかっ！？あたしを置いて！？」
マネージャー「企画立案から参加したいと仰ったのはARISAさんですし、ではそういうことで！」 ﾊﾟﾀﾝｯ
鳴護「逃げた……！あたしを置いて……！」
レッサー「大丈夫ですよ！上条さんのムチャ振りは私が責任を持って止めますからね！」
鳴護「レッサーちゃんちにはきっと大きなクローゼットがあるよね。棚が無数についてるやつ」
レッサー「おおっとこれは一本取られましたな！今は『棚に上げる』を遠回しにチクっとやったんですね分かります！」
鳴護「上手く言ってないのにハードルあげないで！？確かにちょっと良くなかったよ今は！」
上条「落ち着けARISA！レッサーは構えば構うほど調子に乗るから！」
鳴護「……どうやって止めるの？」
上条「強めのツッコミ？」
鳴護「暴力だよね？気持ちは分かるけど、痛いぐらいに分からないでもないけど」
レッサー「世界一ギャランティに汚い俳優ウィル＝スミ○ばりの一流ツッコミですね分かります！」
鳴護「暴力だよね？殴りたくなる気持ちは分からないでもないけど、殴った上に居残ったメンタルはどうかと思うよ？」
レッサー「あれ相手が白人だったらどうだったんでしょうねっ！」
鳴護「うん、レッサーちゃんも分かってて言ってるよね？あといい加減センシティブな話はやめにしない？」
――第一会議室
レッサー「改めましてこんにちは！イギリスが生んだサンデ○ことレッサーちゃんですな！」
鳴護「特に興味はないです……サンデ○？」
レッサー「フリーレ○と灰○という二大ロ×路線を貫く硬派な雑誌ですが？」
鳴護「違う、そうじゃない。吸血鬼ものとかもやってる」
レッサー「私が来たからにはもう安心ですよ！アサリさんへ対する全ての不当な扱いは私がシャットアウトしますから！」
鳴護「アリサです。『また誤字かな？』って細かいボケは拾いにくいから大概にしてくれるかな？」
鳴護「てゆうかどういう状況でレッサーちゃんが企画会議に……？」
上条「えーっと、なんかこっちに来てたのを拾ってみました。反省はしています、俺が全面的に悪かったです」
鳴護「元あった場所に返してきなさい！ウチではこれ以上ボケ要員はいらないでしょっ！？」
上条「よーし分かった！返してくるぜ！」
レッサー「リアクション違くないです？ここは普通『だったらボクも家出してやるんだ！』ってホームドラマが始まりません？」
上条「企画の打ち合わせをするんだよ！お前と遊んでる暇はねぇんだから帰れよ！」
鳴護「いやそこまでは流石に、っていうかレッサーちゃんが参加してくれてもいいけど、海外にはドッキリ番組ってあったっけ？」
レッサー「何を仰いますやら！アメリカ発祥イギリス直輸入されたんで、世界の中ではかなり早めの方だと自負しております！」
鳴護「イギリス人とドッキリって塩素系洗剤とアルカリ性洗剤並に相性悪いよね。混ぜたら危険っていう」
レッサー「いやまぁ、一時期やり過ぎて社会問題にまで発展しましたが……最近はそうでもないですよ？『あぁなんだテレビでやってたのはまだまともだったんだなー』みたいな」
鳴護「その結論に至るまで一体どんな惨事が……？」
レッサー「動画配信サイトのドッキリですよ。あっちは完全に素人さんが素人の思いつきで散々やらかしやがったため、まぁ？みたいな」
鳴護「具体的には一体何を……？」
レッサー「では上条さん、実例として街をブラっててください。行き先は何だっていいです」
上条「『いっけね！このままだとまた遅刻……！』」
鳴護「打ち合わせしてないかな？してるよね？流れるように再現ブイへ入るのって不自然だからね？」
レッサー「そこはそれ私と上条さんのノリの良さと言いますか、なんだかんだで男友達みたいな気安さが」
鳴護「あー……レッサーちゃんそういうタイプだよね。実際にはフロリスちゃんの方が女の子っぽいけど」
レッサー「それに関しては異議があります。が、ともあれ普通に歩いている通行人を――」
上条「『あだっ！？』」 ﾊﾟｼｰﾝｯ
レッサー「――と、殴ってそのリアクションを楽しむってドッキリが流行りました」
（※マシです）
鳴護「犯罪だよぉ！？悪ふざけの域を通り越して純然たる傷害罪！」
上条「スゲーな海外！日本のアホチューバーも大概だけど下には下があんのな！」
レッサー「えぇまぁ日本であればペヤン○の巨大カップそば等のイロモノを食べて投稿したり、ご自分でアニメなりCG投稿したりするんですが……」
レッサー「海外のド底辺層は金なし・知識なし・ツールなしで、スマートフォン以外何もないって環境だとどうしても肉体言語ぐらいしか……」
鳴護「正直『その発想はなかった』よね。決して真似しようとは思わないとはいえ」
レッサー「なおこのようなBeat it動画は現在ではもれなく摘発されますのでご注意下さい。てか犯罪証拠をアップロードしてますしね」
鳴護「あぁうん、悪い意味で先駆者なのは分かったよ。悪い意味で」
レッサー「ありがとうございます！ではご理解頂けたところでドッキリの内容なんですが、ナイフとハンマーのどっちがご所望でしょうか？」
鳴護「チョイスが邪悪！？あたしに何をさせるつもりなのか！もしくはさせられるのか！」
レッサー「あぁいえいえアリサさんには指一本触れませんとも！これは上条さんが痴情のもつれで襲われたとき、偶然居合わせたってドッキリですから！」
鳴護「あたし言って――は、なかったね。じゃあ改めて宣言するけど、事件性を伴うか可能性があるドッキリはやめよう？面倒臭くなったら面倒だから」
上条「いやでも、それだと数字が、なっ？俺たちは常に勝負しているんであって、さっ？」
鳴護「勝負方法が違いますー！野球選手が剣道場で試合申し込まれてるのが現状ですー！」
レッサー「私だったら『え、マジでいいんですかっ！？こっちは野球部員ですしバンブーソードじゃなく金属バットでいいですよね！？どこ当てても一本にならなきゃ試合続行って事ですよね！？』と歓喜しますけど」
鳴護「ホンッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッットに最愛ちゃんチックだよね！参考にならない……！」
上条「あのすいませんアドバイザーの方、ウチのARISAさんがおこなのでそろそろ真面目に……」
レッサー「あ、じゃあちょっとやってみましょうか。上条さんプリーズ？」
上条「え、なにまたやんの？いいけどさっきと同じだろ――うっ！？」 ﾌﾟｽｯ
レッサー「『へ、へへへへへへへっ！や、やっちまいましたよ！も、もう後戻りはできないんですからね……ッ！』」
鳴護「勇者のタマとろうとするチンピラ風だよね。ヤケに似合うけど」
上条「『そ、その声は……アリサ、か？か、カラダが冷た、く……』」
鳴護「引くからねっ！？迫真の演技されても逆に視聴者さんは『うわぁ』って思うだけだよ！？」
レッサー「ここでアリサさんの人間性が試されるんですな！刺さったナイフを抜くor中までグッと押し込むかの！」
鳴護「後々まで人間関係に支障をきたすよね？ドッキリだって分かってないのにトドメ刺そうとしたら、イメージ以前に消えてなくならないかな？」
レッサー「えぇまぁですので事前告知式に！前もって上条さんが刺されるのが分かっていれば安心して対応出来ますよねっ！」
上条「お芝居、だよな？当日こっそりとオモチャじゃないナイフと交換されてとかない、よな？」
レッサー「くっくっくっく……！騙す側も緊張感を抱く！それでこそ最高のドッキリができるというものですな……！」
鳴護「何回でも言うけど人選ミスだよ。やっちゃいけない人にやっちゃいけないことをセッティングさせようとしているよ」
レッサー「おぉそこまで仰るのでしたらアリサさんこそ何か私案はないので？私はそこら辺の路上で出来る、低予算かつ準備ゼロのものをプレゼンした筈ですが？」
鳴護「んー、もうちょっと予算かけてもいいからさ？ファンタジー的なのがいいかな、えっと非日常的なやつ？」
レッサー「あぁホラー系ですね！なんですか、そっち好きなら最初から言ってくださいよ！私実はそっちのも用意してたんですから！」
鳴護「あ、ローカルすぎるのはダメだからね？イギリスと日本の心霊系って絶望的に違うからね？」
レッサー「分かってますよサー！こんなこともあろうかと我が魂の親友ルイセンコ＝サテンからネタを仕入れてますんで！」
鳴護「超心当たりあるそのハンドル。ほぼ誰か特定できた」
レッサー「ヤポンには『コンピューターおばあちゃ○』って都市伝説が」
鳴護「それみんなのう○の古典的名作、てゆうか誰も知らないよ！なんでそんな細かいネタばかり持ってくるのかな！？」
レッサー「ともあれその『ターボばあちゃん』さんです。ただですなー、そのまま引っ張ってくるのは宜しくないので『ターボかみじょう』にしましょうか」
鳴護「何それ面白いそう」
上条「え！？走らされんの俺！？」
レッサー「じゃあちょっとシミュレートしてみましょうか。どっかの山道でアリサさんがタクシー乗ってる設定で、運転手が私で――」
レッサー「『……大丈夫ですか？そんなボロボロの格好なのに、こんなところで何を……？』」
鳴護「設定もっと穏便にならないかな？それあたし幽霊だったってオチに誘導しようとしてるよね？」
上条「いや多分レッサーがやろうとしてたネタはハイエー○……ごめんなんでもない、続けて続けて？」
レッサー「『ねぇお客さん、知ってます？ここね、ここの道って出るんですよ』」
鳴護「あたしにも即興で演技しろと？……『な、。何がですか？』」
レッサー「『カ・モ・シ・カ』」
鳴護「山奥だからね？珍しくはないけど、どっかの誰の実家近くでも出るらしいよ！」
（※10kmぐらい北で目撃証言あり。写真撮って新聞に載った人がいる程度には珍しい）
レッサー「『やだなぁ、ジョークですよぉ。カモシカじゃなくてね……オバケが』」
鳴護「『えー！やめてくださいよ！そういうの苦手なんですから！』」
レッサー「『あっはい分かりました−。それじゃラジオでもかけますね−、カチッ』」
鳴護「話が進まないな！？ネタ振ってるのはそっちのなのにアッサリ過ぎない！？」
レッサー「『今夜の一発目はレッサー＝チャンの新曲うぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅッ！【プーチ○の大冒険】、ヒアウイゴオオォッ！！！』」
鳴護「ありがちだけど！ちょっと地方のローカルDJで巻き舌すれば格好いいと思っている人多いけど！」
レッサー「『あるー日プーチ○が歩いていたらー、負けてー逃げ出ーすロシアへーいー♪』」
（※「キンタの大冒○」のメロディでお楽しみください）
レッサー「『そこーにー出くわしーたープーチ○はー、士気を高めよーとコサックダンス♪』」
レッサー「『プーチ○・コーサック♪プーチ○・コーサック♪プーチ×・コ、サックー♪』」
（※直訳「プーチ○のサッ×野郎」）
上条「お前らはホントに人の悪口言わせてるときが一番輝いてるよな！」
鳴護「……えっと？」
上条「あぁ今のは『キンタの大冒○』ってアホソングの替え歌だ。憶えなくていいし是非とも記憶から抹消してくれ」
レッサー「三番まで作りました！十番まで仕上がったらミ○さんに歌わせてPデビューしようと思います！」
上条「許してやれよ。初○さんだってそんなもののために生まれたんじゃねぇんだよ」
レッサー「え？薄い本でドロッドロになるためですよね？」
上条「助けてARISA！？何か見かねてツッコんだけど俺にはレッサーが制御できない！？」
鳴護「ベイロープさんがやってた『取り敢えずアイアンクローで黙らせる』が最適解のような……」
レッサー「『――っていうのは冗談でしてね、ターボばあちゃんって知ってます？』」
鳴護「『あぁそれだったら知ってます。おばあさんがダッシュで追いかけてくるやつですよね？』」
レッサー「『そうそう、それの亜種がね、出るんですよ。ここにターボかみじょうが』」
鳴護「『明らかに固有名詞ですけど……なんか怖いですね』」
レッサー「『ってお客さん！？バックミラーに！？』」
鳴護「『や、やだなー！やめてくださいよー！』」
上条「『うぽおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ！！！』」
鳴護「叫び声にクセがある。『うぽー』ってオノマトペ、人生で初めて聞いたよ」
レッサー「『まさか本当に出るとは！チッ、お客さんシートベルト締めてください！今からスピード落としますんで！』」
鳴護「『落とすんですか！？追い付かれますよ！？』」
レッサー「『あ、大丈夫ですよ。ターボ系はパニクって事故起こすのが目的ですんで、法定速度を守っていきますから』」
鳴護「『そ、そうです、か？』」
レッサー「『それでですね、今からお客さん学園都市まで帰るっていうじゃないですか？』」
鳴護「『はい、長距離ですいません』」
レッサー「『もう少し降りたらインターから高速乗りますけど、大丈夫！心配しないで下さい！ターボかみじょうがついてこられるような速度を保ちつつ安全運転に努めますから！』」
レッサー「『お客さんも様子見ててくださいねっ？途中で脱落しそうになったら速度落として待ちましょう！』」
鳴護「うん、怖いは怖いけど人間の方が怖いよ。ターボ当麻君で死ぬまでマラソンさせようって話だよね？」
レッサー「ドッキリの仕掛け側が安全地帯だとは限りませんよ……！どうですか！？上条さんだけが疲労するドッキリなんて如何でしょうかねっ！？」
上条「――い、いいのか！？お、俺に何かあったら被害者が一人減って、アリサのツッコミの負担が増えるだけだぞ！？」
鳴護「人類史上最低レベルの脅しだよ。でも納得できるのが残念だよね」
レッサー「ちなみに余談ですが我が友ルイセンコ氏曰く、『あたしが同乗者だったら窓開けて煽りまくる』だそうです」
鳴護「もうどんな煽り方するか手に取るように分かるよ。きっと心霊スポット行ったときと一緒だ」
上条「分かるわー。『オイっ！ビビっちゃってるのかい幽霊！幽霊ビビっちゃってるのかいオイッ！』って言われたらもう無理だもの」
鳴護「仮に幽霊さんが例えいたとしても、出たら逆に負けだよね。何をどうやってもギャグにしかならないから」
レッサー「素晴らしい……！いつか相見えたいものですな！」
鳴護「呼べば来るよ？呼ばなくても来るんだけど」
上条「敵に回せば面倒臭いが、味方にしたらもっと面倒臭い……！やるなレッサー！伊達にイギリス人じゃないぜ！」
レッサー「ありがとうございますありがとうございますっ！何か目の奥がツーンとしますが、きっとこれは予想外の高評価で感動したせいに決まっていますよねっ！」
鳴護「レッサーちゃんのプランは分かったけど……当麻君はどういう感じのを考えてるのかな？」
上条「俺は普通よ？廃墟・廃鉱・廃ホテルの三択で」
鳴護「当麻君も中々涙子ちゃんの悪いところがうつっちゃってると思うな？まず心霊系から流すってどうだろ？」
上条「いやいやマジな話心霊系って人気あんじゃん？こないだも岡山の廃ホテルで注意喚起してたしさ」
鳴護「特定の層の人たちに人気なのと、一般ウケするかどうかは別じゃ……？」
レッサー「あのー、さっき言い忘れましたけどウチらの方でも廃墟潜入系動画って人気ですよ？ブレアウィッ○とか流行ったんで、その影響が強いんですが」
鳴護「あー、あったよねぇ」
レッサー「なんといっても事前準備がいらないですからね。予備知識も何もなく撮影できる上、必要なのは法律を破る勇気とアホの子の行動力だけですんで」
鳴護「……むしろ幽霊さんが出ればオイシイ、みたいな？」
レッサー「ザッツライッ！そういうアホが結構いますよ！地球の未来は明るいですよねっ！」
上条「自分の事務所の食えない芸人を心霊スポットへ吶喊させてる芸人もいるぐらいだからな！ないとは言えないよな！」
（※松竹芸○の北野○）
レッサー「でもあんまりファンタジー設定でも引きません？いくらなんでも途中で気づくだろ、的なのありますよねぇ？」
鳴護「リアリティが必要って事かな？」
レッサー「はい、私だったらまず古ぼけた洋館にアリサさんを閉じ込めます」
鳴護「その時点でもう非人道的かつ非現実的だけどね。それで？」
レッサー「次に近所の刑務所を襲撃して、囚人を何人が逃がします」
鳴護「反社だよね？国家へケンカ売るレベルの反社だよね？」
レッサー「そして洋館へと放たれる死刑囚ども！ドッキリなしのリアル・デスゲームの開幕ですな！」
レッサー「ただ問題は放送コードに引っかかるようなお色気路線もあるかもですが！！！」
鳴護「ハードすぎるんじゃないかな？金田○君の密室トリックじゃないんだから」
上条「まぁアリサが嫌だって言うんだったら、もっと穏当な感じにするか？『ARISAご本人登場！』みたいな？」
鳴護「……いいね！ファンの子たちの前へあたしが仮装して登場して、歌ってバレる、みたいなの！」
上条「あー違う違う。心霊スポットで」
鳴護「死んでるよね？その設定だとあたし幽霊さんとして出てくるって事かな？」
鳴護「まぁ微妙に生きているのかどうか怪しいところはあるけども！秋沙ちゃんのお友達の幽霊さんの方が近いっちゃ近いだろうけども！」
上条・レッサー「ナイス・ノリツッコミ☆」
鳴護「本当に二人って仲良いよね？もう魂の兄妹とか？」
レッサー「兄、さん……？あなたが私の生き別れの、兄さんなんですか……ッ！？」
上条「おっとそれ以上父さんの名誉を毀損するのはやめて貰おうか！何かこう、センシティブな話題なので俺には兄妹はいませんよ！きっとな！」
鳴護「あ、じゃあもうお父さんドッキリでいいんじゃないかな？全部終わったあとに、あたしが看板持って【ドッキリ大成功！】ってプラカード持って出ていけば」
上条「いいかアリサ？――母さんはな、殺るときには殺る人なんだよ……ッ！！！」
鳴護「何となく知ってた。当麻君が多々命懸けになってるのに超根性発揮して突撃していくのは、きっと誰かに似たんじゃないかって思ってたよ」
上条「思えば父さんも普通の人じゃないんだよな。死線を潜ってきたからこそできる悲しい瞳をしている……！」
鳴護「疲れているんだよ、多分一人息子さんが結構高い頻度で行方不明になったりICUに搬送されるから」
上条「つーかさっきからレッサー静かなんだけど……トイレ行ったんか？」
鳴護「当麻君デリカシーを持とうか。いくらレッサーちゃんでも堂々とは行かないと思うし――ってこれ、メモ？レッサーちゃんのイスのところに？」
上条「どうせ腹減ったからメシ買いに行ったとかだろ？今頃野生のハギスと戦って」
鳴護「――大変だよ！急いで捕獲しないと！」
上条「え、嫌だけど？相手にしたら負けだって」
鳴護「そんな事言ってる場合じゃないよ！これ読んで！」
上条「んー……？」
レッサーメモ【日本のパパンにご挨拶してきます☆】
上条「あのアマアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ！？人の家庭をぶち壊して俺を日本から追い出そうってハラじゃねぇかよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ！！！」
鳴護「いやぁ流石にレッサーちゃんでもそこまでは――」
鳴護「……」
鳴護「――やるね！手段のためには目的を選ばないから！」
上条「……待て！まだ慌てるような時間じゃない！」
鳴護「連絡すれば？お母さんに」
上条「これはきっと――ドッキリなんだ……ッ！！！」
鳴護「あたしとしてはそっちの方が楽でいいけど。早く止めないと修復不可能な傷が家族間にできるよ？」
上条「あ、じゃあドッキリ企画どうする？修羅場関係にするか？カノジョ連れの人に告白してリアクションみるとか？」
鳴護「諦めないで！？そしてそのドッキリは笑うに笑えないよ！？」
上条「幸せな人間なんていなくなればいいんだ……」
鳴護「ヤケになりすぎてるよ！もっとこう前向きに！」
上条「よし、だったら適当に応募しようぜ！俺はマネージャーさんに言って車出して貰うから、アリサは適当に文面考えてて！HP用のを！」
鳴護「あぁうん、今から追走劇が入るかと思うと憂鬱だけどやっとくよ……」
上条「俺は（バー）コードさんにも連絡して、ヒマだったら乗せて貰えないか頼んでみる！」
鳴護「ハゲに対して当りが強くないかな？あとヒマじゃないと思うよその人も？」
-終-
※エイプリルフールを逃しましたがドッキリ企画です
【誰】が【誰】へ【何をする】か、書くと良い事があるかも知れません
例）――
【上条さん】が【御坂さん】へ【実はL王愛読者だったんだと告白ドッキリ】する
【絹旗さん】が【フレンダさん】へ【どう考えてもバレている心霊ドッキリ】する
【HAMADURA】が【ソシャゲーの開発先】へ【煉○さん訪問ドッキリ】をする
禁書・超電磁砲キャラ限定で、お互いが知り合いかどうかや死亡フラグは無視します
個人でドッキリ（友人・知人同士のイタズラ）か、番組か何かなのかは設定して頂ければそのように
〆切りは大体二週間ぐらいでしょうか。では宜しければご参加下さい