エイプリルフールver2021
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円周「――はい、っていう訳で始まっちゃったみたいなんだけど!第一回チキチキ壁ドン大会!」
上条「ドッキリは?そういう主旨じゃなくない?」
円周「そういうリクなんだから仕方がないよね?多分当麻お兄ちゃんはどうでもよくって、女の子のリアクションだけ見たい的な?」
上条「そんなバカな!?……そ、そういえばキャラグッズが俺以外ばっかりだったような……?」
円周「かなり前から自覚あったよね?超電磁砲第一期ぐらいには悲しい現実を理解してたよね?」
上条「フィギュアが……うん、俺の所に話が来なくて、知り合いの子ばっかり……」
上条「同居人がコソコソしてたから、なんだろうなって思って尾行したらグッズの話し合いだったり……」
円周「お兄ちゃん、うん、その話は止めようか?テンションが下がるし、ただただ悲しい」
上条「そうだよな!明日っていう字は『明星が出ている日』って書くしな!」
円周「夜だけよね?金星が見える時点で朝方か夕方の二択だけど、疲れてる人か病んでいる人以外は『あ、お星様きれー!』って見上げないよね?」
上条「よーしやってやるぜ!数こなせって話だったからビリビリの妹は全員整列!壁際で待機、俺は台車借りてくるから!」
円周「そうだけどもそういうこっちゃないと思うよ?物理的には一万弱だけど、実質的にはCG1枚の差分9969枚の超詐欺商法だよ?」
上条「ある意味握手会商法と言えなくもないぜ……ッ!!!」
木原「『いいから、言う事聞け、な?キンタ×引き抜くぞ?』」
上条「はい、すいませんでした」
木原「じゃあ、モトハル兄君のスタンバイできたみたいなので。どうぞ、思う存分」
上条「より酷い。絵面的には地獄かな。そして土御門ももっと仕事選べや!」
木原「なお壁ドンの前後は省略していますが、魔神的なアレかコナ○的なアレで解決しております☆」
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上条「――アニェーゼ!」
ドンッ!
アニェーゼ「――オラァッ!」 バスッ
上条「そげぶっ!?」
アニェーゼ「何やってんですかい?何が『アニェーゼ!』ですか、あぁ気持ちが悪いったらありゃしないですねぇ」
アニェーゼ「私みたいなか弱い人間を追い詰めて、力づくでどうにかしようってんで?うっわー、引きますよ」
上条「な、なにを……?」
アニェーゼ「おぉっとあなたは這いつくばっているのがお似合いですよ。て、ゆうか顔上げたら見えちゃうじゃないですか」
上条「見える?」
アニェーゼ「いやですよぉ上条さん。私の口から言わせたいんですかぁ?『少女シスターのおぱんつ見えちまいますよ』って」
上条「ち、違うっ!」
アニェーゼ「あぁ、いいんですいいんです。私は上条さんがどんだけヘンタイでも、人様は言えないようなクッソ歪んだ性癖をお持ちでも、ね?」
アニェーゼ「助けられた恩があるじゃないですか?だから何も言いませんし、逆らいやしません――表面上は、ですが」
上条「人聞きの悪い事言うなや!」
アニェーゼ「あぁいいんですって言ってるじゃねぇですか。上条さんはもっと素直になって良いんですよ。そりゃまぁ?世界を救った英雄さんですからねぇ?」
アニェーゼ「――でも、そのヒーロー様が?年端もいかない女の子の前に跪いておパンツ見まいとプルプル震えるなんて?あぁ誤解しねぇでくださいよ、そんな惨めな姿がお似合いだって言ってんですからね!」
上条「……っ!」
アニェーゼ「辛かったでしょう苦しかったでしょう?できもないしない大役押しつけられて、聖人君子のように奉り上げられて大変でしたよねぇ?」
アニェーゼ「でも実際の上条さんはゴミのような性癖をお持ちのド底辺――分かりますとも。バレやしないかってビクビクしてたってことぐらいは」
アニェーゼ「素直になって良いんですよ?私は誰にも言いませんって、だからこう正直に言やあいいじゃないですか?」
アニェーゼ「『――俺は少女に踏まれて喜ぶドヘンタイです』って!素直に言えばご褒美、上げちゃうかもしれませんねぇ?」
アニェーゼ「さ、どうします?卑屈になって懇願したら……考えてあげなくも――」
上条「……」
アニェーゼ「――すいません、このぐらいで勘弁してもらえませんか?」
上条「いや違うわ!?キャラ的には正しいかもしれないが、俺が求めてんのはドS的な対応で『ご褒美ですよねっ!』とかそういうこっちゃねぇわ!」
アニェーゼ「そして期待を裏切って悪いんですが、冬は寒いんでショーパン履いてますけど。それで良かったら見ますかい?」
上条「見――ないよ!俺はいいこだからねっ!悪魔の誘惑に負けたりなんかしないもんっ!」
アニェーゼ「でも嫌いじゃないんですよね?」
上条「うん――ってこともない!まぁ中にはそういう人がいる可能性も否定はできないがな!」
――
上条「――ルチア!」
ドンッ!
ルチア「……」
上条「……あの、何かリアクションはないんでしょうか……?」
ルチア「痴漢撃退スプレーは、えぇと確かここに」
上条「現実的!?できればそういうのはとっさのときのために取り出しやすいところに持ってた方が良いよ!いや良くないけど!」
ルチア「以後注意します。有益なアドバイスをありがとうございました」
上条「どう致しまして――じゃねぇよ!もっとこう感想とかを頂きたいんですがねっ!?」
ルチア「どうもこうも”かべどん”ですよね?前にシスターたちが『白い人がするのがいい』って盛り上がっていました」
上条「チクショウ!こんなところでも俺への不当な風当たりが!」
ルチア「『ツンツン頭はヘタレ受け』……なんでしょう、今にして思えば何かの暗喩だったとか……?」
上条「違うと思うよ?男性の尊厳を傷つける怖ろしい悪魔の囁きかな?」
ルチア「そうですね。十字教では同性愛は禁じられていますし」
上条「知ってんじゃねぇか。意外でも何でもないが」
ルチア「他人の趣味を禁じるまではやり過ぎです。しかし仮にも聖書で禁じられているものを、その信徒が忌諱するのもまた自由でして」
上条「なんだろう……?この『どうせビンタ一発もらって終わりだな!』って予想から大きく外れた不安感――ハッ、まさか!?」
上条「――お前、ルチアじゃないな!?」
ルチア「いいえ、ルチアですけど?というか他に誰かが?」
上条「嘘吐け!あの男嫌いが俺に壁ドンされたら全力で嫌がるに決まってる!……て、自分で言ってて悲しいなコレ!」
ルチア「殿方は今も苦手ですし、正直あなたも得意という訳ではありません――が、特に身の危険を覚えてもいませんし」
上条「わ、わるいことしちゃうぞー!」
ルチア「ではどうぞ?できるものであればご随意に」
上条「なんかこう別の意味で信頼されてる!?」
ルチア「できる訳がないでしょう?そんな相手に何を怯えろというのですか、バカバカしいにも程がありますよ」
上条「……なんかお時間取らせちゃってすいませんでした……」
ルチア「いえ別に迷惑と言うほどでは――あぁそうそう」
上条「あい?」
ルチア「”いいこと”ならいつでもどうぞ?」
上条「助けてハマえもん!?好感度マックスになったらなんか優しくてコレジャナイ感が凄い!」
――
上条「――アンジェレネ!」
ドンッ!
アンジェレネ「あ、あーあー、そういうのですか。は、はーい、チーズっ」
上条「ニカッ☆」 パシャッ
アンジェレネ「あ、あの然るべき手続きを経ないと、い、今の画像がわたしのLINE○で全シスターに回覧されることになるんですけど……」
上条「絵面的にとっても危険!?俺も首謀者(円周)に『え、次アンジェレネ?大丈夫?何がって大丈夫なの?』って二回聞いたけど!」
アンジェレネ「い、いまのでわたしの乙女心が傷ついたので、ハードルがワンランクアップしました。お、おめでとうございます。せ、セブンプレミア○のチョコバウムも追加ですね」
上条「なんで?君の乙女心って糖分でできてんの?○さん?死んだ魚の目をしている○さんなの?」
アンジェレネ「い、いえいえそんなとんでもないですっ!だ、ダッ○のアソートとパル○の箱だなんていただけません……!」
上条「また安くはないけど自分で買うのはちょっと躊躇ういいライン突いてくるよね?峠の走り屋だってもっと穏やかに攻めるよ?だって事故るもの」
アンジェレネ「な、なお余談ですけど、レートはだんだんと上昇していく仕様です……!ぐ、具体的にはブラックサンダ○の季節限定味も、た、食べたいかなぁって」
上条「世界一気弱な脅迫!?怖さは一切ないがただ鬱陶しい!」
アンジェレネ「さ、さぁどうするんですか?し、シスター・アニェーゼおよびシスター・オルソラに出回ることになるんですけど……」
上条「君らほんっっっっっっっっっっっっっっと逞しくなったな!最初にキョドってたのと……まぁ態度自体はそんなに変わんないけど、計算高くなったな!」
アンジェレネ「さ、さぁどうしますかねっ!?で、でるとこ出て裁判に持ち込むのも、や、ヤブサメではありませんよっ!?」
上条「『やぶさか』な?ヤブサメだと俺が射貫かれちゃうから。シューティング・ザ・ハートだから」
アンジェレネ「う、上手くはいなかなぁって」
上条「分かってるわ!自分で言った瞬間にスベってんのは分かるから!」
上条「しかし俺は脅しには屈しないが、たまたま持っていたNANAC○を貸してあげよう!ただできればコンビニじゃなくてスーパーで買って下さい家計的に!」
アンジェレネ「あ、ありがとうございますありがとうございますっ!こ、これでシスター・ルチアに没収されたスイーツの仇が討てます……!」
上条「結果的にその子たちは延命してると思うよ?だってボッシュートされなかったらそのまま食われてんだろ?」
――
上条「――オルソラ!」
ドンッ!!!
オルソラ「あらあらまぁまぁ、これはこれでございますね。如何なされたのでございましょうね?」
オルソラ「あ、そういえばついこの間、桜並木を歩いておりましたら、大きな風呂敷を持ったお婆さまが難儀されておりまして」
オルソラ「わたくしが声をかけると『孫に会いに来たのに場所が良く分からない』と仰いまして」
オルソラ「世の中には合縁奇縁ございますれば、どうかお連れ下さい桃太郎様、と行動を共にすることになりましたのでございますが――」
オルソラ「――何故かそのあと、二人そろって警察に保護されたのは良き思い出でございますよね!」
上条「俺は?超緊張して手ぇプルプルしてる俺のチキンハートに対する感想とリアクションをプリーズ!?」
オルソラ「それがなんとビックリ!保護された警察官の方がお探しになっていたお孫様でございまして!」
上条「いやそれは良かったけども!俺が聞きたいのはそういうことじゃなくて!」
オルソラ「そしでお礼にお孫様との婚姻を勧められましたが、神に仕える身と致しましてお断りを」
上条「あ、ごめんちょっとそげぶする用事できたから外していいかな?あと全然これは関係のない話なんだけど、その人達の連絡先とか知ってる?拳で話し合いをしてくるから」
オルソラ「……」
上条「……なに?」
オルソラ「――あぁ、失礼致しましたので!『きゃーいやーえっちー!』と?を引っぱたけば宜しいのでございますね!よーし、でございますよー!」
上条「いやご褒美っちゃご褒美だけども!俺が望んでるのはもっと素のリアクションがね!?」
アンジェレネ「あ、あのーシスター・アニェーゼ?き、気になったんですけど」
アニェーゼ「何か?」
アンジェレネ「お、オーダーは『年下』ってあっ――」
ルチア「――年下ですよ?」
オルソラ「――年下でございますよ?」
アンジェレネ「で、ですよねっ!あ、あははっ!か、勘違いしちゃいましたっ!わ、わたしったらついウッカリ!」
アニェーゼ「おめでとうございますシスター・アンジェレネ。それが大人になるってぇことです」
――
上条「――円周!」
ドンッ!
円周「きゃー、こわーい、当麻お兄ちゃんに壁ドンされちゃったー」
上条「おぉ!やっとそれっぽいリアクションが返ってきたぜ!」
円周「――って、どうするの?これからどうなっちゃうの?」
円周「お兄ちゃんは私を押し倒すの?無理矢理組み敷いて抵抗できないまま、本能の赴くまま欲望をぶつけるんだよねっ!」
円周「分からせる分からせるって、必死で言い訳しながらみっともなく縋り付くんだよねぇ。違うのかなぁ?」
円周「それとも年下に反撃された方がお好み?いいよ、私当麻お兄ちゃんが望むんだったらなんだってしてあげるよ!」
円周「ね、ね?お兄ちゃんはどうしたいのかな?私は何をすればいいのかな?」
上条「すいません、もう勘弁してもらえませんか?とあるコンプラに引っかかりまくりやがるんです。お前の言動のほぼ全てが」
円周「うん、うんっ!そうだよね、こんなとき『レッサー』だったらこういうんだよね……ッ!」
円周「『――獣欲、条例を制す……ッ!!!』」
上条「やかましいわ!俺も円周も十八歳未満だから適応外だわ!」
(※長編SSの影響により一部のシスターさんの好感度がMAXになっています。ご応募ありがどうございました)
――
姫神「――ごめんなさい。吹寄さんがまさかお笑いに興味があったとは」
吹寄「姫神さん、開幕ホームラン狙うのやめてくれないかな?そこからまず始まるのってどうかと思うんだけど」
姫神「吹寄さんの心の強さはピンで輝く才能だと思っていた。視聴率6%の誰も見てないし優勝してもパッとしないR-1で一発咲かせるタイプ」
吹寄「そのパッとしないのに出させられる私って何?友情ってなんだろ?」
姫神「しかし友情は大事。トリオでやっていくようにネタを作り直す」
吹寄「もう一人いたの?あ、いつかのシスターの子?」
姫神「インデックスさんは違う。ご当地アイドルからお笑い芸人へと脱却を計っている女の子が」
吹寄「まさかとは思うけど……ARISA、とかじゃないわよね?割りと濃い親衛隊を誇ってるアイドルと同じ名前ってだ、よね?」
姫神「あ。新メンバーとして面通しを」
吹寄「ちょっとマジだったら会話してみたいけど!あの存在感の塊みたいな相手にどうやって姫神さんが立ち向かうと……!?」
姫神「いいところに気づいた。相手はローカルとはいえ一角の人間。私ごときがかなう訳もない」
吹寄「そこまで卑屈にならなくっても……相手がどうかなってだけであって」
姫神「なのでこう寄生プレイを念頭に」
吹寄「だから大丈夫?相当心配なことになってるけど、それでいいの?納得できるの?」
姫神「なんかこう守護霊的な感じで?」
吹寄「これ以上ないってぐらいビジュアル面ではメッセージ性が強いわよね!」
姫神「最近は黒髪冬服セーラーだと驚かれる。なんでだろう?」
吹寄「カバンが、ね、うん。誰とは言わないけど、昔の学生が持っていたようなのを通販で取り寄せて使ってる時点で、寄せに行ってるわよね?」
姫神「では面接を始めます。あなたがお笑いの道を志したきっかけは?」
吹寄「覚えていません。だって志してないですから」
姫神「中々いいリターン。『じゃあなんで君ここにいるの?』とボケが成立する」
土御門「いや待つんだにゃー、実は天然ってことも考えられるぜぃ」
吹寄「あ、教室だったの!?何か姫神さんの部屋かと思って油断してたわ!」
姫神「何かPの方からありますか?」
青ピ「おっぱいのサイズはどのくらいで?あぁセクハラやないよ?ただ学術的見地に立った上での質問ですのん」
吹寄「話にいっちょ噛みしてくるなヨゴレ芸人!貴様の徹頭徹尾エ×に走るところは清々しいけど!」
姫神「友人にその強烈な個性を譲ろうという気持ちは?」
吹寄「ヒロア○のラスボスみたいな事言ってる。分けてあげられるもんだったらあげたいけど!」
姫神「そこはボケてくれないと。減点一」
吹寄「じゃあ逆に聞くけど正解は?なんて返せば正解だったの?」
青ピ「まずは自己啓発本を読まずにペンタブを買うんよ?そしてシ○にアカウント作ぉて大体毎日一枚ずつ投稿しよぉと」
吹寄「絵師よね?最近なんかこうあからさまに絵心のある人が素人に偽装してアクセス数稼ぐ商法あるみたいだけど、間違われないかな?」
土御門「髪をバッサリ切って超後悔するんだにゃー!」
姫神「やめてください。私にとっては本体みたいな所があるから」
吹寄「それは別に好きにすればいいと思う。そこまで伸ばすの大変だったろうし」
姫神「髪には魔力が宿るとかなんとか。ただ全くおばあちゃんの話を真剣に聞いていなかったので詳しくは」
吹寄「姫神さん?姫神さんってそういうところあるわよね?こう、なんだかんだ言って雑っていうか」
姫神「それでプロデューサーさん。彼女に必要なものは?」
土御門「そうですにゃー。最近のお笑いは本業以外のセンスも求められますたい。絵本書いたり文学やったり」
吹寄「最初からそっちの道行ったらどうなの?どんな道通ろうと勝手だけど遠回りよね?」
土御門「だがピン芸人に求められるのはリアクションの才能!コンビと違って一人分の出演料で済むだけ経済的ですたい!」
吹寄「そんなしょーもない理由で?てっきり相方が不祥事起こして仕方がなくとか、やむにやまれぬ事情だと思ってたわ」
土御門「なのでさぁ行けカプセル怪獣吹寄制理!カミやんにドッキリを敢行するんだ!」
吹寄「教室で!?……あぁまぁいないか」
青ピ「小萌センセに呼ばれて進路指導室行ってるんよ。羨ましいことに」
吹寄「最後通牒なのに?小萌先生が諦めた笑顔で淡々と語りかけてくるのはもう終わりって事よね?」
姫神「頑張って吹寄さん。この課題をクリアすれば『アリサとあいさと制理』に入れる」
吹寄「ごめんね姫神さん?あなた達のある意味強烈な個性に挟まれたら、私なんか影も形も残らないと思うの。いや本気で」
青ピ「んでお題は何にしまっしゃろ?エイプリルフールも近いですし、多少ハジケてもええんちゃいます?」
土御門「そうだにゃー。あんまこう後引くのはよくないにゃー、笑って済ませられるようなレベルを見極めるのも大事だにゃー」
吹寄「話を勝手に進めるな!あんまいい趣味じゃないでしょーが!」
姫神「吹寄さん。それは違う。私たちは上条君が打たれ強くなるのを願って(悪い事を)している」
吹寄「もう一回言うけど大丈夫?ピュアと言えなくもなかった姫神さんが、フォースのイギリス面へ堕ちてるんだけど……」
青ピ「あ、ハーイ!ボクにエエ考えがありますぅ!それは恋人ドッキリ!」
吹寄「土御門の注意聞いてた?考え得る限り、身内の死亡ネタの時点になるぐらいド外道よそれ?」
姫神「あ。じゃあそれで」
吹寄「待ってよ!?いくらなんでも洒落にならないでしょーが!人としてもスルーできないわよ!?」
姫神「吹寄さんがやらないんだったら私がする。折角用意された舞台を蹴るのはイクナイ」
吹寄「これがもう私へ対するドッキリになってない?人間性判定テストみたいな?」
青ピ「姫神はんがやらすぐらいやったらボクがやるよ!ご褒美なんてさせへんよ!」
吹寄「オイコラ貴様!姫神さんがご褒美だったら私もそこそこでしょうが!同じとは言わないけどね!」
土御門「だったら俺が!俺がカミやんの恋人役をやったるんだぜぃ!」
吹寄「キャスティングに無理がありすぎるわ!?いくら上条でも男子二人に『そうだったのか!』はないわよ!多分ね!」
姫神・青ピ・土御門「……」
吹寄「いや、どうぞどうぞの流れだけども!ここで乗っかる芸人根性は持ってないわ!」
――上条家のアパート
ピンポーン
上条「――はーい、どちら様でー?」
吹寄「ど、どうも!」
上条「おぉ吹寄、珍しいな。どした?」
吹寄「うんまぁ近くまで来たから、ついでに、みたいな感じ?」
上条「意味が分からんが、まぁ上がるか?お茶っぽい何かを煎れるから」
吹寄「一体何を飲まされるんだろう……?」
上条「昆布茶ってあるよね?梅昆布茶とかの」
吹寄「ごめん、お茶買ってきたからそれでいいでしょ?どうせ辛い話が待ってるんだから」
上条「まぁ聞けよ吹寄。立ち話もなんだし、俺の考案したカツオ茶を飲んでいけよ、なっ?」
吹寄「出汁よね?『あれ?夕飯の用意をするのはまだ早いのに、なんで出汁取ってるんだろう?』って思ったけど、ギャグ……よね?」
上条「くっくっくっく……!しかも最近じゃ顆粒出汁の素が主流でカツオブシは逆に安いんだぜ……!」
吹寄「――お邪魔しまーす!」
上条「おい待て待て!またオチてねぇんだから勝手に入るな!」
吹寄「意外――でもないけど、片付いてるな」
上条「あぁよく爆破とか襲撃とかされるから、下手に物を置けないんだ」
吹寄「ギャグ……怖いから深くはツッコまないわ。きっとギャグなんでしょうから」
上条「まぁ座ってくれ。それで用事は?」
吹寄「その……憶えていないんだよな?」
上条「――い、いくら借金があったんですかっ!?」
吹寄「金の話はしてない。ていうか真っ先にそこか」
上条「必ず返しますから!だからインデックスを持っていかないで下さい!インデックスだけはどうか!絶対に大切なんです!」
吹寄「どうぞどうぞ二回目!?積極的に同居人を売りに来てる!?」
上条「おぉ吹寄も順調にツッコミのスキルを伸ばしてきてるな!年末の仕上がりが楽しみだぜ!」
吹寄「出ないわよ?一回ぐらいは高校生らしいイベントしたい気もするけど、お笑い大会は嫌よ」
上条「吹寄はピンで出るんだっけ?じゃあ俺とはライバルだな!」
吹寄「聞きなさいよ話を!?そしてその話ちょっとだけ興味が出て来たわ!どんだけスベるネタなのかも含めて!」
上条「いやだから落ち着けって。借金でもないしネタの打ち合わせでもないんだったら、何の用だ?
吹寄「そ、そのだな、驚かないで聞いてほしいのだが!」
上条「おぅ!何かもう前フリにしか聞こえないのは俺の心が汚れてるせいだと思うけど、どうした!」
吹寄「――じ、実は私は、貴様の恋人なんだ……ッ!!!」
上条「……」
吹寄「……っ!」
上条「――あぁ、やっぱり!」
吹寄「――ごめんなさい!ウ――」
吹寄「……なんて、今?」
上条「やっぱりって言ったんだよ。確かにそうだなーって」
吹寄「な、なんでよ!?」
上条「いやなんか吹寄ってさ?時々俺の方ジーッと見てくるし、何か言いたそうにしてんじゃん?」
上条「でも性格からして文句や説教するんだったら直でその日のうちに言うし、何か用事あんだろうなーとか思ってたんだよ」
上条「あぁ良かった!俺の勘違いじゃなかったんだな!今時『好きな子をついつい見る』みたいなベタな話じゃないってことで!」
吹寄「――ッ!――――っ!?」
上条「なんで問い詰めに来た方がダメージ受けてんの?」
吹寄「なんでもないっ!いいからキッチン借りるぞ!」
上条「あ、はい。なんかすいません?」
吹寄「か、カノジョの手料理というものは憧れなんだろう!?」
上条「ぶっちゃけ俺の方が上手――ごめんなさいっ!謝るから包丁はおろして下さい!」
吹寄「ったくもう!調味料どこよ!?」
上条「上の戸棚……あれ?なんで知らないんだろう?」
吹寄「さ、最近は来てなかったからね!色々あって!うんそう色々ね!」
……
上条「――ふー、ごちそうさまでした。それなりに美味しかったよ」
吹寄「貴様のその一言で台無しだが!お粗末様でした!」
上条「んじゃお茶は俺が――ってきらしてんだったな。ちょっと買ってくるよ、何がいい?」
吹寄「あー、お構いなく。好きでやってんだから」
上条「そっか、という訳にもいかねぇだろ。ついでに安いケーキでも買って来るわ」 バタンッ
吹寄「あー、本当に無理しないでねー?」
吹寄「……」
吹寄「………………まぁ、このままってのも悪くない、かも?……うん?」
吹寄「ベッドの下に何か――あぁそうか!これが有名なエ×本発掘して拗れるって
姫神「――」
吹寄「ベッドの下の怪!?」
姫神「………………ど。ドッキリ大成功……ぐふっ!?」
吹寄「脱水症状になりかけてる!?早く水を!?いや救急車!?」
姫神「い……意外と乙女な吹寄さんの柔らかい部分を目撃してしまった……ショック……!」
吹寄「責任はそっちでしょうが!?前もって潜伏してるだなんて聞いてないわよ!?」
姫神「いや。まぁ。吹寄さんは悪くない。上条君がビーストになる危険性も考えてスタンバっていました」
吹寄「気遣ってくれてありがとう!危ないところだったわね!」
姫神「どういたしまして。ただその。本当に悪かったと思うのは――制理ー。うしろうしろー」
吹寄「そんな『しむ○−、うしろうしろー』みたいに言われ」 クルッ
土御門・青ピ「――よっ、お疲れさんっ!!!」 グッ
吹寄「――――――」
……
上条「ただいまー――ってあれ姫神?床なんか拭いてどうした、つーか吹寄は?」
姫神「『どっきりぃだぁいせぇいこお』」 ゴシゴシ
上条「ドラえも○はそんなねっちょりした口調じゃねぇ。最新のはこう口調が軽やかにバージョンアップしてる」
姫神「吹寄さんのはドッキリだったんだけど」 ゴシゴシ
上条「マジでっ!?うっわー俺超恥ずかしい!なんかドヤ顔で語ってた俺のバカ!」
姫神「それはまぁ。勝負的には痛み分け」 ゴシゴシ
上条「で、それは分かったんだが、なんで姫神さん拭き掃除してんの?」
姫神「明日からクラスメイトが二人減るかもしれない。しかし今日のこれとは関連性は全くない」
上条「いやでも血痕が」
姫神「ない。全くない。おーけー?」
上条「――そう、だな!関係ないんだから覚えてる必要性はないよな!だって関係はないのだから!」
姫神「理解してくれてよかった。あ。それと上条君」
上条「はいよ?」
姫神「次はきっと生き別れの妹が増えるパターン」
上条「やめろよ本当にタチ悪いぞ!?せめてお姉ちゃんぐらいだったら笑って許すけどな!」
(※何となくアホ二人が消されたのを悟る→まいっかで済ます。ご応募ありがとうございました)
――
マネージャー「ドッキリ番組のお仕事が来ています」
鳴護「はぁ、本当に来ちゃったんですね。てか最近そういうの多いような」
マネージャー「低予算かつスタジオが要らず、加えてタレントの拘束時間が短く抑えられますからね。広告費を削られてる業界にとっては苦肉の策でしょう」
鳴護「あたしがお呼ばれするぐらいですからねー。できればもっと生産的なお仕事がほしいですけど」
マネージャー「海外ではケーブルテレビのジャッカ○というタチの悪いのが古参でありまして、そこからストリート系のに移っていった気がしますよね」
鳴護「――すいません、お話を遮るようでアレなんですが。最近分かった事があるんですよ」
マネージャー「何か?」
鳴護「マネージャーさんがあるある話を披露するときは、大抵ロクでもない本題の前フリだっていうパターンが」
マネージャー「先様の提案は『ARISA引退ドッキリ』です」
鳴護「できれば外してほしかったよ!?どうしてこの縁起の悪いないようなんですかっ!?」
マネージャー「それだけ知名度が上がった的な話ではないでしょうか。取り敢えずキャスティングは上条さん、セクウェンツィア社長、あとはお任せでいいですよね?」
鳴護「まぁ、その二人は身内なのでフォローはできますけど。他にも?」
マネージャー「そちらはご用意しておきますので、ささどうぞどうぞ。隣室に上条さんがスタンバっておられますから」
鳴護「相変わらず巻きの展開ですよね!あたしが断るかもって可能性を残してほしかったですけど!」
――
上条「あ、どうもお疲れさまです」
鳴護「ごめんね?急に呼び出しちゃって」
上条「いや全然全然。それより大事な話って?」
鳴護「……うん、それなんだけどね。前から思ってたんだけど――」
鳴護「――あたし、アイドル引退しようと思うの……ッ!」
上条「へー?アイ、ドル……?」
鳴護「……」
上条「――あぁ、アイドルな!そっか、そうだよなアイドルアイドル!そうだった!いや忘れてたわけじゃないけど!」
鳴護「当麻君の中でのあたしはどんな認識だったのかな?ちょっと歌が上手いだけの素人?」
上条「声優寄りのグラドル」
鳴護「っていう説もない訳ではないけど!酷いよそこまではっきり言わなくっても!」
上条「あぁ分かったぜ!アイドルっぽい仕事はやめて声優の方に専念するって事だな!うん、そっちの方がいいんじゃないかな!」
鳴護「全然分かってないのが分かったよ。残念だよね。てか『なんで!?』とか『やめないで!』みたいなリアクション違うの!?」
上条「――俺はアリサの意思を尊重したいと思ってるんだ……ッ!」 キリッ
鳴護「当麻君はあれかな?付き合った子に『別れたいの』って言われたらそのまますぐに『じゃあ仕方がないな』って分かれるタイプだよね?」
上条「え、普通はそうじゃねぇの!?いや付き合ったことないから分かんないけど!」
鳴護「駆け引きもあるよ!もっと構ってみたいな意思表示って場合もあるから!」
上条「あの……一般的な男性を代表して言うけど、そんな面倒臭い駆け引きで、しかもよりにもよって付き合うかどうかを持ってくる時点で、うん。もうないです、もういいです、お腹いっぱいです」
鳴護「正論ハラスメントよくないと思います!いくら正論だからって言っていいい事と悪い事があるんだよ!」
上条「それは時と場合に寄るとしか。あと正論だと思ってる極論は多々あるから、完全に正しいとも言えない」
上条「しかしそっか……やめちまうのか。学業に専念するとかそういう理由?それとも歌う側じゃなくて作る側に行こうって?」
鳴護「どうしようマネージャーさん!当麻君がガチのトーンであたしの心配をしてくるんです……!」
上条「そうだな、アリサもいい歳になったしな。グラドル業界も厳しいだろうからいい機会もかもしれないな……」
鳴護「もっと肯定してよ!あたしの残した実績を見て!こう『勿体ないな!』みたいなのないのかな!?」
上条「それはそうだけどもう決めたことなんだろ?外野がどうこう口を挟むことじゃねぇだろうし、そんな軽い気持ちで引退だなんて言うはずないしな!」
鳴護「憎い……!基本犯罪以外全肯定してくる当麻君の懐の深さが仇に……!」
上条「――よし!じゃあ引退会見はパーッとやろうぜ!折角だからな!」
鳴護「て、てってれれー!ど、ドッキリでしたー!」
上条「……」
鳴護「テレビの企画でね!仕方がなく!仕方がなくなんだよ!あたし悪くなくて!」
上条「……あぁ、うん、よかったんじゃね?わー、うれしいなー、引退しないんだなー」
鳴護「体感温度が下がってる!?マネージャーさん責任取ってくださいよコレ!?どうするんですかこの後始末!?」
マネージャー「すいません。自分はやめるように言ったんですが、思いの外ARISAさんの承認欲求が強くて」
鳴護「タレントを守ろうとする気配がない!?てかあたしが率先するってないよ!?」
上条「気をつけろアリサ!事務所側は『どっかの野良犬が消えればそれはそれでまぁいっかな』ぐらいに軽く考えてるぞ!」
鳴護「ごめんね当麻君!この人も所詮は姉ちゃんの部下だから!」
――
鳴護「――あたし、アイドル引退しようと思うの……ッ!」
シャットアウラ「……理由を聞いても?」
鳴護「え、理由!?えーっと限界を感じて、みたいな?」
シャットアウラ「ならば仕方がないな。自分に責任があるのであれぱ悔いはないだろう」
鳴護「あ、うん、お姉ちゃんも引き留めない系なんだね?それはそれで寂しいんだけど」
シャットアウラ「……なぁ、アリサ憶えているか?お前がシンガーになりたいって言ったとき、私はこう言ったよな」
シャットアウラ「『それでお前が幸せになるんだったら好きにすればいい、けど幸せにならないんだったらするな』って」
鳴護「記憶の捏造が甚だしいよね?あたしの中でのあなたの記憶は誘拐されたりドツキ回されたりするところがスタート地点なんだけど」
シャットアウラ「あぁ、懐かしいな。あのとき二人で見上げた夜空、そこに浮かんでいたのがポラリスだったっけ」
鳴護「曲のタイトルの由来も捏造した!?そんなバックストーリーなかったのに!?」
シャットアウラ「私が裏稼業を選んだばっかりに、お前には寂しい思いをさせてきたが……反省はしている」
鳴護「本当に誰?あたしが辿ってきたルートとは別世界から来た人?」
シャットアウラ「あぁいや私も残念だとは思っているよ?しかしそれが外部ではなく、自分に問題があるのであればしたがないとも思う」
鳴護「ま、まぁそういう人たちも毎年一定数はいるだろうけど……」
シャットアウラ「……そうだな、昔話をしよう。あるアイドルグループの話をしようか」
鳴護「なんて?そしてなんで?」
シャットアウラ「ある女性だけのバンドがあったんだ。まぁ持ち前の実力、そして彼女たちの実力、他には事務所の力とほんのちょっとの原作パワーで社会現象にまで成り上がった」
鳴護「自己評価高くないかな?そしてドッキリ企画なのにそこまで余所様の原作を扱き下ろすってある?」
シャットアウラ「あぁ勿論彼女たちも努力をしていたんだ。慣れないこともしたし出来ない事もやろうとした、しかしいつしか限界は来た」
シャットアウラ「それが才能だったのであれば諦めもついたかもしれない。売れずに終わることがどれだけ幸せだったろうな……?」
シャットアウラ「……たった一夜にして、だ。彼女たちはその座を奪われメンバーは散り散りになった!自分達で決断する間もなくな!」
鳴護「一体何が……?」
シャットアウラ「いや、些細なことさ。誰でも気にしないような小さな小さなミス。それを悪し様に言われて耐えられなかった心の弱さ、とでも言おうか」
鳴護「あー、だからあたしには自分で決めたんだったらって」
シャットアウラ「……しかし、そうだな。たまにこう思うんだ――」
シャットアウラ「『――西葛西に住んでたあの子、今も元気にしているだろうか?』ってな」
(※”西葛西 初春 けいおん 同棲”でググってみよう)
鳴護「先週会ってお茶したけど?涙子ちゃんの快気祝いに呼ばれた席で元気そうにしてたよ?」
鳴護「てゆうかもう何年前の話!?いい加減元号も変ったんだから許してあげないと!」
シャットアウラ「『オイシイ』とか『鉄板』って単語の意味は知っているか?」
鳴護「違う、そうじゃなくて。当の本人にバレたら全力ハッキングして個人情報晒されるよ?いやマジで」
鳴護「あとちょっと何を言ってるのか分からなかったけど、本当に仲の良い友達だったら連絡取ってるよね?」
鳴護「グループ解散してからそれっきりだってことは、つまりぶっちゃけ仕事だけの関係だったって事だよね?」
シャットアウラ「まぁしかしアリサが選んだのであれば、そこまでの話だったのだろう。傷つかずに済んだのを喜びたいと思う」
鳴護「言い出しづらい……!この空気ではちょっと1」
シャットアウラ「――やっぱり監督に頼んで嫌がらせをしてもらった甲斐があったな」
鳴護「ちょっとカメラ止めてもらえるかな?あと大っっっっっっっっっっっっっっっ事な話があるから、暫くスタッフの人も離れてて?」
鳴護「あぁお願いじゃなくて命令だから。多分物が落ちる音とかガラスの割れる音がするとは思うけど、通報しなくて良いからね?」
――
鳴護「――あたし、アイドル引退しようと思うの……ッ!」
レッサー「あぁついにグラドルからMUTEK○デビューを決意されましたか!歩がと金に化けましたね、カネの話だけに!」
鳴護「うん、だからね?実は当麻君のころから薄々思ってたんだけど、人選に悪意が無いかな?もっとこう、ピュアっていうか、せめて人の心を持った選抜をしてくれないの?」
レッサー「人の体に悪魔の心!人呼んでイギリス人とは私の事ですが!」
鳴護「デビルマ○と何が違うの?」
レッサー「最近は”マン”自体も如何なものかと言われているのでパーソンですかね。そしてキャップも今度は人種が変りますし」
鳴護「なんかこう一部の人の暴走で置いてけぼりになってる感が」
レッサー「もしくはこう、『イギリスならジンだな、イギリスジ○』」
鳴護「だから死体蹴りだよね?今頃何やってんだろ水嶋ヒ○さんって思うよね」
レッサー「まぁ細けぇこたぁどうでもいいんですよ!キャップが×イ好きするキャラに変ったことについて熱く語り合いましょう!」
鳴護「細かいって言った?あたしの引退宣言を細かいって?」
レッサー「あー、よくあるんですよねそういうの。若い頃はアニソン歌って人気出たのに、売れたら調子ぶっこいて掌返す」
レッサー「売れてるときだったら気にもしなかったんですが、当然一般客からは飽きられて評価されなくなってくる」
レッサー「そして晩年になって容姿も司会回しも演技も全部ダメになり、『私のタレントとしての価値はなんだったんだろう?』と見つめ直した結果」
レッサー「最終的に一貫してついてきたファンはアニヲタだけだって話が」
(※森口博○さん)
鳴護「歌も上手いんだからいいじゃない!まさか押尾コータロ○さんが出てくれるとは思いもしなかったけど!」
レッサー「えぇまあですからねアリサさん。そりゃヲタは鬱陶しいかもしれませんし、金束が服着て動いてるぐらいにしか認識してないのかもしれません」
鳴護「そこまでの暴言中々ないよ?あとレッサーちゃんも西葛西される方の人種だからね?憶えておいてね?」
レッサー「だがしかし!ちょっと反省したフリをしてGジェ○の主題歌蹴ったのをなかった事にすれば!アレンジ版を出して一儲けできるのですよ!」
鳴護「ファンなんだよね?ファンなのにそんな穿った見方で支持しているの?単語の定義に革命起きないかな?」
レッサー「何を仰いますか!?私はアリサさんの芸能活動をこのままドブに捨てるのは勿体なくてあえて苦言を呈しているというのに!」
鳴護「あぁうん、どうもありがとう?今日一番の心ある台詞なのに、どう煽ろうかって魂胆しか見えてこないけど」
レッサー「とはいえ理由を伺ってもよろしいですか?それとももう決心は揺らがないので?」
鳴護「そ、そんなことないよっ!必死になって惜しんでくれるんだったら気が変るかもしれないよねっ!」
レッサー「えっとほら、ファンの方だって悲しむと思うんですよね?なんて言っても急ですし、体調が悪いとかでなければ続けてほしいと思いますよ」
鳴護「いいね!そういうの!」
レッサー「ファンだってきっとこう思っているに違いありません。『あぁ歌歌ってるARISA可愛いな』とか、『お芝居しているARISA可愛いな』とか」
レッサー「他にも『イジられてるARISA可愛いな』、『グラビアで緊張してるARISA可愛いな』とかですねっ!」
鳴護「待って?ウチの子たちは基本『可愛いな』しか思ってないの?」
レッサー「何言ってんですか!?人様がお金払って支持してくれるんですよ!?こんな幸せな事ってありますか!?」
鳴護「いやまぁ!それはそれで光栄だけども!もっと他に注目してくれるとか!」
レッサー「誰とは言いませんが、某シンガー系アイドルが事務所とケンカして作詞・作曲を全く別の人に依頼しても売り上げが大差なかったという話も……」
鳴護「違うもん!ウチの子たちは違うが分かる子だもん!長文で応援してくれる子だっているし!」
レッサー「大概のファンはそうっちゃそうですけど……そうですか、ここまで言っても決意が変らないんじゃ仕方がありません!ファンとして引退を認めましょう!」
鳴護「はい、そんなファンであるレッサーちゃんに問題です、あたしのファーストシングルは?」
レッサー「『TEENAGE DREA○』」
鳴護「聖飢魔○!?間違うってあるかな!?」
レッサー「ではファンの皆さんに最後のお言葉をどうぞ」
鳴護「あぁうんじゃあ――待って?なんて言ったのかな今?」
レッサー「ですから視聴されているファンの方にコメントプリーズと」
鳴護「”視聴”!?まさかこれ――」
レッサー「配信していますけど何か?お陰でれっさーちゃんねるのカウント数が過去最高に!ありがとうございました!」
鳴護「――うん、もういい機会だしホントにやめちゃおっかなぁ!!!」
(※本当にこの先アイドルとしてやっているのでしょうかARISAさん。ご応募ありがとうございました)
――
チャッチャッチャララッチャララ、チャッチャッチャララッチャララ♪
娘々『――ようこそ愚民ちゃんども☆元気してたかにゃー?』
娘々『この世界では誰でも思い込みや勘違い、そしてド天然と呼ばれるものがあるぜ。きひひ』
娘々『むかしあるところにアホと凄いアホがいた。むかしっつーか最近先週の話だけどな』
娘々『凄いアホはいつもいつもク○ちゃんのイラストを描く際、令呪モドキを必ずつけていたんだそうだ』
(※プリズマ☆イリ○)
娘々『アホは”まぁ何か意味があるんだろうな”、と思って特に聞かずにいたそーだ。そう、ついこの間までは』
娘々『何かの拍子に、次のアレな打ち合わせをしているとき、世間話の延長で?軽い気持ちで聞いたんだそーだよ。”そういえば”って』
娘々『すると凄いアホは一瞬何の事を言われたのか分からない顔をしたあと、恐る恐るこう言ったんだ』
娘々『”ク○にゃんのお腹の紋章って感度1000%とかのエ×い用途じゃないの (´・ω・`)?”……ってな!!!』
(※実話です)
娘々『あんま堂々としたもんだから指摘した方が心配になって原作見返したけど、あれは痛みを共有するって意味だから!』
娘々『……しかし、それは勘違い?マジで?本当に?』
娘々『”どこか”の世界ではク○にゃんに淫紋がついていたのに、”ここは”違ってた、かも、しれないぜ?』
娘々『そんな奇妙な世界が、ほら、ここにも一つ――』
――
御坂「――ぐー……」
???「――きてくださーい。超非常事態ですよー」
御坂「むにゃむにゃ……あと10分……ゲコ太らぶりー……」
絹旗(???)「さっさと起きろよこの超貧乳」
御坂「ぬっ殺すわよ?てかあんたはあたしと大差ないじゃないの!?」
絹旗「すいません、超緊急事態なので。寝起きからご機嫌で何よりです」
御坂「ハッ倒すわよ?てか、なんであなたがあたしの……部屋?」
絹旗「では、ないですよねぇ。どう考えてもどっかの学区の路上ですし」
御坂「なんで?あぁ制服も着てるし、あれ?」
絹旗「ちなみに私も超同じ境遇かと。昨日寝て起きたらここにいました。何かの能力、でしょうか?」
御坂「可能性がゼロじゃないってのが何とも悲しいわよね。取り敢えずコンビニで何か食べましょ――」
男1「――あ、ごめんちょっといいかな?」
御坂「あ、なによ?」
男2「今からどっか行かない?そっちの女の子と四人で」
絹旗「すいません、超お呼びじゃないです」
男3「そういわずに!何でもするから!」
絹旗「失せろ」 ピシィッ
男1・2・3「サーセンしたあぁっ!!!」
御坂「素手でコンクリ砕いた……凄い能力だったのね」
絹旗「まぁ暴力に関しては超そこそこ。しかしあれがナンパですか、初めて体験しましたが超嬉しくないですね」
御坂「あたしも嫌い。てか遊びたいんだったら遊んでそうなクソビッ×巨乳とか引っかけなさいよ。あと金髪巨乳とか、いくらでもいるでしょ」
絹旗「超概ね同意ですが――てか、気づいてます?」
御坂「あによ?」
絹旗「何かこう、超見られていません?いつもより注目を集めているっていいますか」
御坂「さぁ?あなたが大立ち回りやったからじゃないの?それより、コンビニで何か食べましょう」
絹旗「私もお腹は減ってますけど。なんかこう……うーん?」
――コンビニ
御坂「肉系のサンドイッチと牛乳でいい?面倒だから会計一緒するわ」
絹旗「すいません、超ゴチになります」
御坂「奢るって言った覚えは……まぁいいわ。買ってくる」
絹旗「では私は『弱虫ペダ○』で新○君がバックから攻められた結果を超確認します」
御坂「言い方考えてね?普通に『チャンピオ○読む』でいい――ってどうしたのよ?急に固まって」
絹旗「こ、これ!見てください!表紙になってる女の子が!」
御坂「あぁぶっちゃけ必要性が分からないアイドルのね。それが?」
絹旗「そうじゃなくて人選を超見てください!特に胸部を!」
御坂「なんでよ。あたしからすれば超不愉快なだけじゅない。巨乳とか巨乳とか巨乳とか、ただただ不快っていうね」
絹旗「違います!グラビアに載ってるのがド貧乳でお馴染みの坂下千里○になっているんですよ……ッ!?」
御坂「それはちょっと坂下千里○に失礼なんじゃないか?生放送で一児の母が『千里は〜』って時々出るぐらい痛々しいわ」
絹旗「ほらこっちのエ×い本も!巨乳の文字が消えて全て『貧乳』に超変っているじゃないですか!」
御坂「嘘――マジで!?誰が得すんのよこの特集!?」
絹旗「それにホラ!パチスロ誌ではレ○とネ○がメインヒロインの超扱いになっています!」
御坂「落ち着いて、ねっ?ぶっちゃけそれは前からだしパチスロ誌を描いてるライターは全っ然原作なんて知らないから、ねっ?」
――路上
絹旗「……超落ち着いて聞いてください、御坂さん。我々は貧乳こそがステータスな世界へ迷い込んでしまったようなのです……!」
御坂「そこ?世界観変るっていってもそこ変化させんの?もっと他に『これは!?』みたい候補あったでしょ?」
絹旗「何言ってるんですか!我々の下克上が叶ったんですよ!今こそ革命が起きたのを声高らかに超言祝ごうではないですか!」
御坂「キャラがブレてる。や、まぁ悪い気はしないけど、別にそこまで有り難がるってのも本末転倒じゃない?」
絹旗「ノー、何を言っているのかワッカッリッマセーン」
御坂「キャラが原形留めてないわー。てかなんでそのキャラやろうと思ったの?」
浜面「お?絹旗じゃね?」
絹旗「あぁ超丁度良いところに来ましたね浜面――正直に答えなさい。慎ましやかな貧乳とクソビッチの持つ巨乳、どちらがお好きで?」
浜面「ひ、人によって違うけど俺は貧乳の方が良いと思うな!女性としての魅力があるっていうかさ!一般的にな!」
絹旗「ついでのカノジョの滝壺さんについてコメントを超お願いします」
浜面「滝壺?俺のカノジョはフレンダだけど?」
絹旗「やっぱりコイツカラダ目当てだったんですね!超意外でもないですけど!」
浜面「失敬な!俺はただ愛した女性が貧乳だっただけだぜ!偶然だよきっと!」
絹旗「――と、このように超好待遇にランクアップしてる訳ですけど」
御坂「比較対象が嬉しくない。あとなんか気のせいかもしれないけど、そのおっさん見てるとイライラしてくる」
絹旗「あと怖ろしいのでツッコみませんが、生存者が私・フレンダ・麦野となると消されたのは消去法で……まぁ超いいです。聞かなかったことにしましょう」
黄泉川「――あれ?もしかしてあんたもあっちから来たヒトじゃん?」
絹旗「この――悪魔め!」
黄泉川「酷い言われようだし超失敬じゃん。あ、第三位じゃん。マジでちっこいのとソックリ」
御坂「えーっと、あぁ!小さなのがお世話になってる先生、でしたよね?」
黄泉川「賑やかでいいじゃんよ」
御坂「てか先生も”あっち”の?」
黄泉川「そーじゃんよー。こっち来た時はマジで大変だったじゃん?大抵パニクって挙動不審になったりしてんじゃん」
絹旗「――ふっ、超僻みですね!」
黄泉川「いや、それがそうでもないじゃん!こっちへ来たのは正解だと思ってるじゃん!」
御坂「なんでよ。向こうほどチヤホヤされないでしょーが」
黄泉川「好きでもない相手にモテたり、いつもジロジロ見られたり、電車に乗ったらそこそこの確率で痴漢に遭うよりかマシじゃん?」
御坂「あー……そういう悩みが出るんですね」
黄泉川「あんたらも気をつけるじゃんよ?立場か入れ替わったってことは、今までの経験が通じないまま放り込まれたのと同じってことじゃん?」
御坂「そこまで節操ない世界じゃない――かもしれないじゃない!ちょっと自信ないし地域によってはアレだけど!」
絹旗「ヨーロッパでもシモ関係はナーロッ○と同レベルですからね。超笑いますが」
黄泉川「まぁぶっちゃけ鬱陶しかったのから解放されて良かったじゃんよ?」
御坂「それは金持ちが『貧乏になってみたいよね』っていうのと同じ……!言ってみたいわあたしだって!一度でいいから!」
黄泉川「何人かいるみたいじゃんよ。ほれ、あんたのお友達のなんて言ったかな、おっぱい大きい子」」
御坂「おっぱい大きい友達はいないけど?」
絹旗「マジレスするのも超怖いんですが」
食蜂「……御坂さぁぁぁぁん……!」
絹旗「見てください!補正下着で超ギッチギチに胸を固めたアマが!」
御坂「あぁ……こっちの世界観でモテたければそうするしかないのね」
食蜂「あなたも転生組みたいだげどぉ……!あなたに、あなただけに勝ち誇られる日が来ようとはねぇ……!」
御坂「ざっまぁwwwwwwwwwwwwwww」
食蜂「巨乳はステータスよぉ!目利き力のある人にしか理解されないけどぉ!」
御坂「どうよ!巨乳なのに隠せないその屈辱を!はは、アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!!!」
絹旗「すいません、この人は超情緒不安定なんですよ。笑いながら泣くっていう」
御坂「――いい世界ね!この世界だったら破壊衝動は抑えられるわ!」
絹旗「あの、超まさかとは思いますけど、このままこちらへ残るつもりじゃ……?」
御坂「まさかないでしょ、ないない。悪い気はしないけど」
御坂「あたしはDNA的に巨乳になる未来が確定してるから、このままここに残ってもねぇ?意味無いっていうか?」
絹旗「その上から目線に超ムカツキますけど、まぁ将来大きくなる可能性もありますからねぇ」
御坂「もしそうなったらどんな扱いになるのかしらね?そうなると徐々に人気が超減る子役のような切なさ?」
絹旗「その例えだとこの国にロリコ×しか超いないことに……」
御坂「まぁどっちでもいいわよ。適当に元凶っぽいやつ見つけ出してフルボッコすれば帰れるでしょ?」
絹旗「前向きなのには超同意します――ってあれ?浜面のチンピラ友達が」
上条「……」
御坂「あぁ、あんた。丁度良いところに来たわね、あんたも元の世界に戻りたかったら力を貸しなさいよ!」
絹旗「――いえ、超違います!この反応は恐らく――」
御坂「ん?どゆこと?」
上条「……なぁ、ビリビリ。俺は前からずっと言おうと思っていた!今日こそ言わせてもらうぜ!」
御坂「お、おぉ!?やんのかコラ!?かかってきなさいよ!?」
絹旗「ミサカハ・コンラン・シテイル」
上条「実は俺――年下の貧乳がベストフェイバリットだったんだ……ッ!!!」
御坂「――ごめん、あたしこの世界に残るわ。悪いけどパパとママによろしく言っといて」
絹旗「決断超早っ!?大口叩いてのに一瞬で意見変えたな!?」
御坂「あ、でもあたしがここにいるってことはどっちの世界にもいるんじゃない。ならいっかー、心配して損したわー」
絹旗「何言ってんですか!?超何言ってんですか!?確かに私的にもこっちの方が良いですけど!未来の可能性を考えれば戻りましょうね、っていう結論になったじゃないですか!」
御坂「も……モト、の?せかい……?えーっと……?」
絹旗「このアマ今日のアレコレを超なかった事にしようとしてる!?」
御坂「おかしいわ、記憶が二つ……くっ!もう混濁が始まってる、ですって!?」
絹旗「徐々に自分への言い訳を強化していませんか?てか私は全然そんなことないんですけど、超あっちの記憶しかないんですけど」
食蜂「……行きましょお。この人はもうこの世界に呑まれたわぁ」
御坂「あなたは自分の世界へ帰るのを諦めないで!あたしが食い止めている間に!さぁ早く!」
絹旗「何を?自分の欲望を優先させている以外の何物でもないですよね?」
……
チャッチャッチャララッチャララ、チャッチャッチャララッチャララ♪
娘々『――こうして、奇妙な世界は永遠に閉じられた訳だ。まぁ誰だっていい世界があればそっちに行くよねぇ』
娘々『だが母親譲りのDNAさんはお仕事をするのか?それともマニア向けのままなのか?事態は風雲急を告げる……!』
ネフテュス『――つまり結論は”どっちの世界でも手堅い人気のロ×最高”って事よね?』
娘々『オイ話聞いてたかテメー?』
(※おっぱいはゴールではなくスタートです、画風が崩れて人気を失った原画さんが一体何人いることか……。ご応募ありがとうございました)
――
小萌「……はぁ、なのですよ」
黄泉川「おんやどうしたんじゃん小萌先生?つーかまぁ大体検討はつくじゃんけど」
小萌「残念ながら我がクラスのバカルテット案件なのですよー……」
黄泉川「センセセンセ、一人増えてる」
小萌「あのアホの子ちゃんたちの悪影響か、最近は姫神ちゃんまで問題を起こす側に……!」
黄泉川「あぁあの、えっと外見は都市伝説のボス的な感じなのに、中身が普通だっていう」
小萌「この間なんか熱中症で保健室に運ばれたので、お話したら『ブギーポッ○の仮装をしてた』とかちょっと何言ってるのか分らないですよね!」
黄泉川「そのセンス嫌いじゃないじゃんよ。ただ確実に持て余すだろうなとは思うじゃんが」
小萌「この間も上条ちゃんが災誤先生に向って『あ、災誤ハンターライズだ!』ってボッコボコにされたり!」
黄泉川「今ではコンプラ的に厳しいじゃんよ。制裁加えてるところだけ撮られてSNSで拡散されるじゃん」
小萌「幸いウチの生徒ちゃんたちにそんな悪い子はいないですよ!若干怪しい金髪グラサン以外は!」
黄泉川「土御門の年齢詐称疑惑は何回か再燃してるじゃんよ。なんかこう超年上のおねーさんと出歩いてたって目撃証言も」
小萌「このままだと災誤先生にお詫びを兼ねて私をもらってもらわねばならないのですよ!?」
黄泉川「災誤先生はロ×コンじゃない」
小萌「ですよねっ!?人格者だとは思うのですけど!外見があっち系の主人公っぽくて好みが分かれるところですよね!?」
黄泉川「あぁじゃあ私から全員ぶん殴っとくじゃん?災誤先生はヴィジュアル的に問題あるけど、私だったらご褒美じゃんね、と言い逃れできなくもないじゃん?」
小萌「本当にその理屈が通りそうなのが怖いのですよ……」
黄泉川「つってもなぁ、じゃん?青いのは絶対に反省しないだろうし、姫神はともかく残りのアホ二人も喜びそうじゃん」
小萌「プロレスラーにビンタされるようなものでしょうか?」
黄泉川「もっとこうシモ関係じゃん?……てか小萌先輩もいい歳なんだから、そろそろ夢見るのはやめた方がいいですよ?」
小萌「真顔で諭される程なのですか?!わ、私だって白馬の王子様が迎えにくるなんて思ってないのですよ!」
黄泉川「まぁ、そうじゃんね」
小萌「ただちょっと魔術と科学の間に挟まれたんだし、折角一発逆転ホームランでヒロイン昇格をお願いしたいだけで!」
黄泉川「センセーあなた疲れてるじゃん?そして年の差考えろじゃん?」
小萌「――まぁ?年下を連れ込んでヨロシクやってるヒトには分からないかも知れないですがね!」
黄泉川「どっちかっつーと白モヤシの観察日記?基本的には悪いヤツじゃないじゃんが」
小萌「かと思えばスッゴイ上の方から『上条当麻って進級するンですよねェ?』って圧がかかってきたり……!」
黄泉川「あ、ごめん。それ私とは一切関係ないけど一応謝っておくじゃん。関係ないんだけどじゃん」
小萌「あぁもう全てをぶん投げたいのですよ!そして婚活パーティをハシゴしたり!」
黄泉川「言っちゃなんなんだけど、小萌先生を第一印象で選ぶ男はマニアか犯罪者かそのハイブリッドじゃんね」
小萌「私も好きでマニア体型に生まれたのではないのですよ!グラスランナー一族の血の宿命とでも呼ぶべきものが!」
(※ホビッ○はトールキ○に著作権があります)
黄泉川「ま、まぁまぁ先生落ち着いて!きっとこの世界にはそれでもいいって青ピとかいるじゃん!」
小萌「ならばせめて職場ではテッペンを取りたいと頑張ってみたものの!スタイルも人気も高い同性の同僚に全て先を行かれている始末ですよ!」
黄泉川「あ、流れ弾がこっちにまで飛んできたじゃん」
小萌「もう私はどうすれば……!」
黄泉川「あー、まぁ更正させたいって気持ちは分かるじゃんし、そもそも三バカが根っからの悪でもないってのも分かるじゃん」
小萌「そうなのですよ!全員が全員危機意識が足りてないだけで、悪くは――……」
黄泉川「先生?」
小萌「――黄泉川先生、協力してくれませんか?」
――朝のホームルーム
キーンコーンカーンコーン
黄泉川「――はいはーい、お前ら全員席に着くじゃんよ」
吹寄「黄泉川先生?クラスが違うんですけど?」
黄泉川「そこまで天然じゃないじゃんね。今日は、あーっと、報告があるじゃん」
上条「小萌先生がいないけど、風邪でも引いたんですか?」
黄泉川「いや、記憶喪失になったじゃん」
上条「なんでだよ!?」
土御門「え、カミやんがそれツッコむの?」
上条「あ、ゴメンちょっと言いすぎたかもしれない!意外と身近だよね記憶喪失って!あるある!そういうの!」
青ピ「えー、嘘ちゃいますのん?いくらなんだって、なぁ?」
上条「何言ってたんだよ!小萌先生がそんなネタに走るような真似する筈がないだろ!?」
黄泉川「あー、上条?重すぎる信頼は時としてヒトを傷つけるじゃんね?具体的には廊下まで聞こえる発言は慎むじゃん」
姫神「優しくなければ生きていけない。しかし優しさは人を傷つける」
吹寄「ワイルドとタフな歌よね、それって」
黄泉川「あーまぁそんな訳で、小萌先生は記憶を無くしているじゃん!だから取り扱いには細心の注意を払うように!」
上条「病院は?こんなとこにいるぐらいだったら専門の機関で看て貰わないと!」
黄泉川「記憶が戻るかもしれないじゃん!だから今日はここのクラスで体験学習生としてすごすじゃん!」
上条「だからなんで?もしかして俺たちには知らされてないだけで、小萌先生ってすっげー嫌われてる?」
黄泉川「やかましいじゃん!もう決定事項じゃんね!」
吹寄「先生、設定に無理がありすぎます」
黄泉川「――いいから入ってくるじゃん!この子が一日見学するけど気にしないじゃん!」
小萌「は、始めまして、なのですよー?」
上条「見た感じはまぁ普段と同じっぽいけど。先生、俺の事が分からないんですか?」
小萌「おにーさんは誰なのです?」
上条「くっ!?元からして結構演技派だからヤオってるのかどうかの判断がつかない!」
土御門「まぁまぁカミやん。取り敢えず様子見だにゃー、ガチだったらヤッバいから」
青ピ「――そんなっ!?ボクの妹は記憶がないっていうんのかいっ!?」
姫神「あ。ガチの変質者がいる」
上条「お前ホンッッッッッッッッットブレねぇな!てかここで設定盛ったって『あ、そうだったのか!』ってはなんねぇよ!」
小萌(お、思っていた以上に上条ちゃんたちがアホすぎるのですよ……!)
――授業中
教師「――で、藤原秀衡が病没した後、奥州藤原氏は没落の一途を辿り」
上条「……」
青ピ「(なぁなぁカミやん、ヒマなんやけど)」
上条「(ヒマってお前、今日は小萌先生が見張ってんだから遊ぶわけにはいかないだろうが)」
青ピ「(えー、どうせ記憶がないんやし見張ってなんかいまへんって。古今東西ゲームでも)」
小萌「(――青ピおにーちゃんは真面目に授業を受けるのですよねっ!)」 ニマッ
青ピ「頑・張・るでっ!ほらカミやんも気ぃ取られてへんで先生の一言一句ノートに書かんと!テスト出るでテスト!」
教師「うるさいぞ、青なんとか。廊下立ってろ」
青ピ「ホラ行くでカミやん!もうセンセー、この子にはボクがよく言っときますさかい!」
上条「自爆すんだったら一人で散ってくれよ!?何お前主犯が俺みたいに巻き込んでんの!?」
土御門「――先生!じゃあ俺がカミやんの代わりに立ってます!」
姫神「上条君は腰に爆弾を抱えている。私が代理になる」
上条「だからこれ”どうぞどうぞ”の流れじゃねぇか!?俺の姫神に教えてんだテメーら!?」
教師「上条いいから立っていなさい。姫神は教師の間でも人気が高いんだ」
上条「大丈夫か?
吹寄「(先生、あの……なんかすいません)」
小萌「(吹寄ちゃんが何に言ってるのは分からないですけど、姫神ちゃんの将来が心配になるのですよ……!)」
――放課後
土御門「……いやー、疲れたぜぃ!まさかカミやんが立たされっぱなしだったとはな!」
上条「お前らが全員でネタに走るからだよ?いい加減俺はアリサと一緒に法的な手段に出てもいいんだからな?」
青ピ「友情、プライスレスやん?」
上条「よーし歯ぁ食いしばれ!俺の懐は無限大だけど単位はそれほどでもねぇって教えてやっからな!」
姫神「お疲れさまです。小萌ちゃんの前でモメたりしない。めっ」
吹寄「みんな、あのね?もうちょっと正気っていうか事実を疑おう?えっとなんていうか常識な行動をね、取るべきだと思うの」
小萌「三人ともダメダメだったのですよ!学校はお勉強をするところなのです!」
青ピ「勉強――そう、学生時代にすべきなのは果たしてそれだけでしっしゃろか……ッ!?」
小萌「はい、そういう屁理屈を言わない。本文はお勉強、だって黄泉川おねーさんが言ってたのです」
上条「違和感ねぇな!流石先生!」
小萌「何言ってるのか分らないですけど、全然嬉しくはないのですよ☆」
姫神「さて今日一日終わったのだけど。小萌ちゃんはこれからどうするの?」
小萌「どうって……おうちへ帰るのですけど?」
姫神「それはダメ。小萌先生オリジンの部屋はちょっと子供には刺激が強すぎる」
青ピ「刺激って。何かありますのん?性的な意味でとか実験体がーとか?」
小萌「ちょっと待つのですよ!個人情報を晒すのは良くないのです!」
姫神「と言っているので内容は伏せる。しかし誰かが預らなくてはいけない」
青ピ「はいはーい!ボク!ボクが!」
吹寄「黙っていなさい性犯罪者予備軍」
青ピ「なんでやの!?逮捕されたことなんかまだないのに!?」
小萌「職質は……はい、学校へも報告が来るのですよ」
土御門「俺は一身上の都合でパスだぜぃ。つーか妹が泊まりがけで実習なんだよ」
吹寄「あ、じゃあ私が」
小萌「吹寄おねーちゃんは優等生だからいいのですよ!もっとこう問題児ちゃんの私生活に迫りたいのです!」
上条「ってことは消去法で俺か姫神か」
青ピ「ハンターイ!カミやんさんチでは男女って意味で問題あると思いまーす!」
小萌「い、いえそれはまぁ成り行きっていいますか、それはそれでって言いますか!」
上条「いいや俺は大丈夫だぜ!疚しい所なんて一切ない!見ろ、小萌先生のボディを!」
上条「新築物件のようにツルン・ストン・ストーンだ!一部の主流派になりつつあるマニア以外に需要はないんだぞ!」
上条「決して!そう決して俺がエ×根性を挟む余裕すらない!全く異性として意識の仕様がない!」
上条「むしろあの外見でヘビースモーカーって設定もそろそろヤバなってきてる!誰とは言わないけどその設定も二度と出て来ないと思うぜ!」
吹寄「上条?あの。留年したくないんだったら口をもっと慎め、ねっ?手遅れ感が凄いけど」
姫神「ならば私が。前に暮らしていたこともあるし適材適所」
小萌「あぁまぁ姫神ちゃんなら……」
姫神「そして今のウチに籍を入れる」
小萌「意外な方向から狙われいたのですよ!?」
上条「いいよね!女性同士の友情って!」
吹寄「黙ってろ百合中」
姫神「そういう意味ではない。もっと純粋な意味で養子縁組をしたい」
土御門「純粋も何もワケわからんのだにゃー?」
姫神「実は前からずっと思っていた――小萌先生の『月詠』って苗字って超かっこいい」
小萌「「人様のご先祖様になんてヒドイを言うのですか!?あぁまぁ嫌いじゃないですけど!実際気に入ってますけど!」
姫神「そして『月○のパクリはやめてください』って抗議のメールが来そう」
小萌「勝手ですよ!?それ言うんだったら日本の神話の方がずっと先ですからね!?」
上条「……ふっ、中々やるな姫神!確かにその苗字が手に入るんだったら俺も養子にしてほしいぐらいだぜ!」
姫神「あ。では希望者全員で先生の子供に」
小萌「うん、腐ったミカンども内申点は憶えておくといいのですよ?」
吹寄「私は関係ありませんけど!?」
(※最初は「ラノベ史上最小のヒロイン」って言われていたのですが。ご応募ありがとうございました)
――『必要悪の教会』 ステイルの私室
ステイル「さてっと……次の報告書――どうぞ」 コンコンコンコン
アニェーゼ「すいません、夜分遅く失礼しやす」 ガチャッ
ステイル「おや珍しいね、というか初めてだったと思うけど」
アニェーゼ「ですね。まぁ信仰の系統が違うんで当然っちゃ当然ですけど」
ステイル「もう帰れば?なんていうかこう、一応平和的に問題解決したっちゃしたんだから」
アニェーゼ「ゴミのような上役が絶滅したら考えないでもないです」
ステイル「まぁ、実力主義だからねウチは。君らも役に立っているんだから評価はされる」
アニェーゼ「ほぼほぼ雑用ですけどね。まぁ命の危険が少ない分だけありがたいですよ」
ステイル「まぁ女性かつシスターでなければいけない仕事もあるし、そういった意味ではスキマ産業と言えなくも――で?世間話をするためにここへ?」
アニェーゼ「あぁすいやせん。今日はご相談があって参りました」
ステイル「うん」
アニェーゼ「実は、その、デリケートな問題ですんで、というか私の手にも余る感じなのですが」
ステイル「回りくどいよ。僕だって暇じゃないし、曲がりなりにも非合法組織の一員なんだから少しぐらい変な話でも動揺はしないさ」
アニェーゼ「――『最大主教』さんに妊娠疑惑が持ち上がってんですよ」
ステイル「な、なんだってーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!?」
アニェーゼ「超動揺してるじゃねぇですか。私も『あ、これフってんな』とは思いましたが」
ステイル「誰だって驚くよ!?試しに本人以外に言ったらそんなリアクションするよ普通は!」
ステイル「……というか待て、待ってくれ。それは本当なのかい?本人がそう言ったとか?」
アニェーゼ「ではねぇんですが。目撃証言が続々と上がってきてまして」
――証言一
ローラ「フーンフーン♪ららーらーらーー♪」
ルチア「これは『最大教主』、お仕事お疲れさまでございます」
ローラ「あらシスター・ルチア。ふっふーん!丁寧な挨拶良かれしことなりきが、『お疲れさま』は本来目下へ使うものなりしよ!」
ルチア「存じております」
ローラ「あ、あら?『最大教主』……うん、ここてだ一番偉い人……あれ?」
ルチア「体はロンドンにあろうとも信仰の心はローマにございますので」
ローラ「別にどこにいてもローマ正教徒でいいと思うしが……」
ルチア「……イギリス流のジョークはこういうものでは?」
ローラ「うん、あなたにそれを吹き込んだ金髪グラサンは個人的にそげぶしとくのよな!あとシスターはあのアホの話を真に受けない!」
ルチア「大変失礼致しました。それで『最大教主』は随分ご機嫌が宜しいようにお見受け致しますが、何かございましたか?」
ローラ「ん?あー、いや別に?何にもなかりしなみたいな?」
ルチア「そうですか、では失礼致します」
ローラ「聞いて!?上司が言ってるんだからもう一回ぐらいは興味持って!?」
ルチア「情緒不安定すぎるような……で、何かされているようですが……編み物、ですか?」
ローラ「そうなりことよね!ちょっと気分が乗ったから昔デア○で買ったのを持ち出したみたりしな!」
ルチア「途中で飽きてぶん投げるハタ゜ーンですし、そもそも春ですが」
ローラ「いいの!どうせまだ時間は数ヶ月――」
ローラ「――じゃなかった!たまにはそんな気まぐれがあっても良かりしかね!」
ルチア「宜しいかと。一昔前は女性の嗜みでしたし、一昔前は、ですが」
ローラ「うぐっ!?このアマ中々痛いところを……!まぁいいわ!今日はこのぐらいにしておいたるわ!さらばっ!」 ダッ
ルチア「はぁ。一体何がしたかった――あら?忘れ物ですね。後で届けて……」
ルチア「このサイズ……赤ん坊の靴下……?」
――
アニェーゼ「とウチのシスターが」
ステイル「ギャグじゃないの?誰とは言わないけどウチのアホが意図的に情報開示してたよね?」
アニェーゼ「まぁこれだけだったら『部屋掃除してたらデア○見つけたんでやってる感出してました』で、終わるんですが」
ステイル「実際にそうじゃないの?あれ安いからって買うと、内容の薄さと全巻揃えたときのかさばり感に戦慄するんだよね」
アニェーゼ「そして証言はこれだけではなくまだまだ他にも……!」
ステイル「大丈夫?行数稼いでるとか怒られない?」
――証言二
オルソラ「――おや?そこを歩くのはローラ様ではございませんか?」
シェリー「げっ」
ローラ「ハロー、シスター・オルソラ!そしてそこの『げっ』つったライオン女!トップの前でぐらい敬意を払えかりし!」
シェリー「これはこれはスチュアート様。お目もじにする日を楽しみしておりましたのよ」
ローラ「あぁそういえばそなたは一応お嬢よな……なんかそんなイメージないけど。服以外」
オルソラ「わたくしどもは新刊を探しに来たのでございますが、まぁまぁ!ローラ様もでございますか!?」
シェリー「一緒にすんなよ。あぁでもコイツも意外とアレかもな……」
ローラ「大丈夫?なんとなく薄い本の気配がしたりしが、我が聖教の頭脳班トップ二人がそんなライトな感じでいいと思ってるの?」
オルソラ「てっきりわたくしは『ハリ×ド○』派だとにらんでおりましたのに、まさかの『スネ×ハ○』派だとは!まぁそういうのもアリでございますね!」
ローラ「土御門のアホの影響?女子寮にゲ○ポルノを持ち込んだのはあのアホ以外におらぬのよな?」
シェリー「んであんたはなんで本屋に?護衛もつけないくる意味は?」
ローラ「わ、私はちょ、ちょいと、なぁ?大した用事でないのだけれど!ま、まぁ気晴らし的な?」
オルソラ「わたくしがオススメするこの『仇の息子をNTRってやった』はスネハ○本の頂点に立つと言っても過言では無いブツでございまして!特にそのタイトルとは裏腹に内容は圧巻の一言!」
オルソラ「以前好いていたリリ○様の息子に面影が似ているだけで惹かれつつ、かつ親友の息子であるマルフォ○との三角関係で悩むのが見所でございまして!」
オルソラ「特に最後!ラストシーンでは『実は初恋の相手をハリ○の瞳に見るのではなく、本人を見ていた』という新解釈は涙なしには見られぬのでございますよ!」
ローラ「ねぇ聞いて?ルチアもそうだったんだけど、そなたらは私のボケを悉く潰しよるな?」
シェリー「『存在自体がボケ』という意味では、極東のロ×教師と対角を為すと言えなくもないわね」
オルソラ「――それでローラ様がお持ちになっているのは、たま○クラブでございますね?どちらかご妊婦の方のお知り合いでも?」
ローラ「え!?あー……いやいや、そういんじゃなかりしな?決して、そう決して邪推したりしは良きなきことなりしよ?」
ローラ「そ、それじゃーまたいつかお目にかかろうとなりしな!ふははははははははははははははははっ!」
シェリー「去り方が中ボスだな」
オルソラ「途中で寝返って味方になったら弱すぎて使えないタイプでございますね!」
――
ステイル「面白いな『最大主教』。僕の知らないところでそこそこ積極的に出歩いているんだね」
アニェーゼ「妊婦さん御用達のあの雑誌を趣味で買う人はいない――つまりもう確定じゃねぇですかね?」
ステイル「とは言い切れない。ふなっし○のウエディングノート付録目当てで買ったオッサンもいないことはないらしいね」
アニェーゼ「なにそれキモい」
ステイル「不審行動をしているのは理解したけど……」
アニェーゼ「あと神裂さんも目撃してますかね」
――証言三
神裂「――『最大教主』、神裂火織お召しによって参上致しました」
ローラ「ふむ。良きにはからえたりけるよ」
神裂「いい加減そのアホ日本語も矯正したく存じますが。して、ご用命とは一体?」
ローラ「いやなに、大した用ではなく、今日はちょっと聞きたいことがあってな」
神裂「はい、何なりと」
ローラ「その、あー……そう!例えばの話、子育てがしやすい都市など、神裂が知りうる限り教えてはもらたりけるか?」
神裂「子育て、ですか?治安という意味ででしょうか?」
ローラ「うむ!教育も大事だがまずは治安よな!ワンパクでもいいが怪我をして貰っても困る!」
神裂「そうですね。イギリスは私よりもお詳しいでしょうし、私の知っている日本ですと東京の近郊が人気でしたね」
神裂「都会に近くて交通の便も良く、かつ自然があるという意味では埼玉や神奈川が好まれていました」
ローラ「……そうか」
神裂「はい」
ローラ「と、時にこれは日本から通販で買ったレモンチーズケーキなのよな!神裂も遠慮せず食べるがいい!」
神裂「はい、ご馳走になります」」
ローラ「そういえばー、そういえば最近ー!甘い物よりもすっぱいものが好きになったのよー!」
神裂「冬が終わって柑橘系スイーツが出回る時期ですからね。私もあまり甘すぎるよりは少しぐらいすっぱい方が」
ローラ「げふっげふっ!こ、この吐き気は一体……ッ!?」
神裂「飲み過ぎでは?最近酒量が増えているとステイルが」
ローラ「……チッ」
神裂「舌打ち!?」
ローラ「空気読めよ」
神裂「流暢な日本語で汚い言葉を吐かれた!?」
――
ステイル「何かごめんね。神裂がこう、うん残念すぎて。僕の所へ来た訳が理解できたよ」
アニェーゼ「神裂さんは……こういう事に関してはポンコツなんですよね。仕事が出来てスタイルも『死ねば?』っていうぐらいなのに、残念」
ステイル「しかしまぁ困ったね。こうもあからさまに妊活してますアピールされても」
アニェーゼ「と、いうことはステイルさんはお相手がどなたかご存じないんで?」
ステイル「いたら勇者だよ。あの女、あの外見のままで第二次世界大戦の前からいるんだよ?」
アニェーゼ「その手の人にはご褒美ですけど」
ステイル「まぁ僕は違うけれど……そうだね、これはどういうつもりか一度聞かないといけないね」
アニェーゼ「ご一緒します。マジだったら全員でお祝いですね」
……
ローラ「……」
ステイル「あ、いたいた。て誰かと話しているね」
アニェーゼ「あの子は……シスター・アンジェレネ?なんでこんな所で『最大教主』と話してんですか」
ステイル「きっとアレだよ、道に迷ったとかそんなのだよ」
アニェーゼ「返事が適当すぎやしませんか……?まぁ確かにあの子の生態は同じ隊でも『なんで?』って疑問に思うときがありますが」
アンジェレネ「――あ、あのぉすいません?あなたの妊娠疑惑について、こ、コメントいただけたらなぁって!」
ステイル「空気読んでね君!?今年なんか出番多いみたいだけど強化年間なのかな!?」
アニェーゼ「流石一部で『アンジェレネ師匠』と怖れられているだけはありますぜ……!相手がラスボスでも怯まない空気の読めなさ加減!」
ローラ「お、ステイルとシスター・アンジェレネ!良きところへ来た!」
ステイル「……なんか不審な行動していますけど、その心は一体?」
ローラ「実は私――ママになりたりけるのよ……ッ!!!」
アニェーゼ・アンジェレネ「お、おぉーっ!」
ステイル「……ちなみに相手は誰ですか?」
ローラ「えーっとぉ、恥ずかしいけどぉ、日本人のぉ、ツンツン頭でぇ」
ステイル「――はい解散!童×が父親になれるわけがないからね!はいはいドッキリドッキリ!」
ローラ「あっさり斬って捨てた!?」
アニェーゼ「残念ですがこの世界、『童×→非童×→死亡』というフラグが存在するですので、逆説的に死なない限りは童×だと」
アンジェレネ「じ、成仏してください成仏してください、は、ハマなんとかさん……!」
ローラ「多分生きてるわ!土御門ルートで感動も意外性もなく帰って来たるわ!」
(※ドッキリにかかるような素直ないいこが……。ご応募ありがとうございました)
――
御坂「――今日集まってもらったのは他でもないわ――あなた達の腕を見込んで調査してほしいことがあるのよ……ッ!」
食蜂「唐突すぎないかしらぁ?『来い!』って腕掴まれて連行されたと思ったらぁ、第一声がそれぇ?」
御坂「大切なことなのよ!あんたにも関係するし!」
食蜂「て、ゆうかねぇ?まず人選を聞かせなさいよぉ。私は常盤台のライバル同士って括りでまぁ分かるわぁ」
食蜂「でもぉ、そっちの子たちはどちらさんかしらぁ?」
絹旗「こんにちは、流浪の超ダメ映画ハンターこと絹旗最愛です」
食蜂「もう面倒臭いわぁ。ツッコミどころも多い上にツッコんだら超長尺で解説してきそうだしぃ」
絹旗「いやー、ドラゴンクエス○超良かったですよね!制作が意識高い系に全振りして映画をダメにするっていう黄金パターンでしたね!」
食蜂「聞いてないわぁ。個人的には事務所を出た途端、宣伝を一切しなくなった西前頭四枚目さんの映画の方が気になるっちゃなるけどぉ」
絹旗「コンビそろってアホの所業ですね。個人的には超オイシイとすら思います」
食蜂「人選おかしくなぁい?この子やっぱりちょっとアレだしぃ、もう一人もぉ」
レッサー「はじめましておっぱ×さん!イギリスが生んだコープス・パーテ○ことレッサーちゃんですが何か!」
食蜂「シリーズ名よねぇ?確かそれ派生作品の中で蘇生関係の呪文の呼び名じゃなかったぁ?」
レッサー「マイフェイバリットは『わたしのなか、見ないで』ですね!」
食蜂「もういい加減にしてくれるかしらぁ?基本ボケの私がさっきからツッコみまくってるってどぉいうことぉ?」
絹旗「前年のツッコミ強化選手(被害者)がARISAさんだったので、今年は……あっ」
食蜂『違うわよぉ!?あんな地獄に叩き込まないで!?」
御坂「フッ、我ながら怖ろしい面子を集めてしまったわ!」
食蜂「だから、ねっ?キャストがどうしてここまで飛び道具揃えてるのぉ?」
御坂「あたしの知り合い枠がこれしかなかったから決まってんでしょうがぬっ殺すぞコノアマ……ッ!!!」
食蜂「超理不尽。そしてネタじゃなくて真実力の話でドラ乗って悲しいわぁ……!」
絹旗「知り合い……?」
レッサー「そこは流してあげましょうよ。私だって一回共闘しただけなんですから」
御坂「いい加減にしなさいよアンタ達!チームなんだから少しの不和が全体に影響を与えかねないんだからね!」
食蜂「まとまってないわよぉ?全員ここに連れて来られて来ただけだからねぇ?」
御坂「そんなことはどうでもいいのよ!あたしたちが全力で調査しなきゃいけないこと、それはっ!」
御坂「『――上条当麻、童×切られてんじゃねぇか説』……ッ!!!」
食蜂・レッサー「な、なんだってーーーーーー!?」
絹旗「すいません。超興味無いです」
御坂「黙りなさい!あたしたちには大事なことなんだからねっ!?」
絹旗「浜面のチン友(チンピラ友達)なのは知ってますけど。別に童×かどうかが超問題なのですか?」
御坂「考えてもみてよ!これがもし逆だったら不買運動が起きたりマンガが刻まれたりゲームディスクが叩き割られるわ!」
(※”非処女 かんな○ 下級○2”でググってみよう)
食蜂「逆だからよぉ?逆じゃないからギャグになってるのよぉ?」
レッサー「待ってつかーさい!上条さんのファンだったらきっと『それはそれでオイシイね!』って言うと思います!」
食蜂「過激派よねぇ?『人気投票で下位に来た方がオイシイ』って投票しない人たちよぉ?」
絹旗「……くっくっくっく……!超ようこそ、ツッコミ強化年間へ……!」
食蜂「やめて言わないでぇ!?そんな残酷なことってないでしょお!?」
御坂「あたしたちが守らないと!他に誰が守るって言うのよ!?ポッと出の誰かに持って行かれたらどうするの!?」
食蜂「どうもしないとは言っておくわぁ。ただちょっと不幸な事故で死人が出るかもだけとぉ」
絹旗「はい、質問です。その方が非童×だという根拠はどちらから?記憶が超ないだけですか?」
御坂「良い事聞いたわね!まずはこの動画を見なさい!」 ピッ
――動画 上条のアパート 深夜
上条「おぉう……水……超乾燥してる風呂場……」
インデックス「うーん……もっと食べたいんだよムニャムニャ……」
上条「……相変わらず寝相が悪いな。よっと」 サッ
インデックス「ぐー……」
上条「どれ……コップはっと」
――
絹旗「見事なまでに超ノーヒットですね。超手慣れた感じでエ×根性の欠片もなく毛布をかけ直しています」
食蜂「……正直ぃ、思うところがないわけでないけどぉ、これってぇあの人がジェントルってぇだけじゃないのぉ?」
レッサー「待ってください!童×だったらこんなにスマートな対応出来ませんよ!」
食蜂「そりゃガン見するとか、挙動不審になるとかはするでしょうけどぉ」
レッサー「まず毛布を掛けるフリをして引っぺがして下着姿を拝む!次に毛布を掛けるフリをして押す倒してチチにタッチ!」
レッサー「最後に性欲に負けて一ラウンドおっ始めるまでがコンボでしょーが……ッ!!!」
食蜂「ねぇ、この子病気なのぉ?」
絹旗「超ご心配なく。エ×いゲームのシナリオ書いてる人は24時間こんな感じです」
御坂「これも逆に考えて!もしこれが立場的に逆だったらどうするのよ!?」
食蜂「あー……分からないでも、かしらぁ?『寝顔可愛いわねぇ』って感じで」
御坂・絹旗・レッサー「乙女wwwwwwwwwwww」
食蜂「なんでよぉ!?他になんかリアクションはないでしょぉ!?」
御坂「言ってあげなさい、ほら」
レッサー「まず間違えたフリを寝床に潜り込む!次にぬいぐるみと間違えたフリをして抱きつく!」
レッサー「もしくは飼い犬と間違えたフリをしてイイコイイコしている間に、幼女が戦記するんですよ!?分かりますかっ!?」
食蜂「全然分かりません」
絹旗「私もノッておきながら乙女性に疑問が。そして御坂さんに質問が」
御坂「なによ」
絹旗「今の動画、超どうやって撮ったんです?」
御坂「ぼ、防犯カメラよ!たまたま家の中まで映り込んじゃったから仕方がないじゃない!」
食蜂「仕方がない要素がないわぁ。免責される要件が全部外してるわぁ」
レッサー「まぁまぁ面白いんでいいじゃないですか!それよりも上条さんが非童×だと分かったところでどうしましょうか!カチコミますかっ!?」
食蜂「明らかに煽ってるのが一人いるわねぇ」
絹旗「そういう芸風ですので。国民全員が超そんな感じ」
御坂「そうね、まずは相手を特定したいところだけど……あのシスターさんは違うの?」
レッサー「×ぶち抜かれた時点でシスター服着れません!」
食蜂「やめなさいよぉ。そういう生々しい話は」
レッサー「ヒロインとしての資格を失います……つまり、死……ッ!」
食蜂「なんでよぉ。特定の業種の特定のお仕事の人たちだけでしょぉ」
絹旗「いいえ、おっぱ×大きい人。実は私の周囲でも童×を失ったがため、超死んだと思しきHAMADURAが……!」
食蜂「うん、もしもその理屈で言うんだったらこの世の全てのお父さんお母さんは死んでるってことになるわよねぇ?」
御坂「ってことは――まさかっ!?あたしパパとママの本当の子じゃなかった……っ!?」
食蜂「バカなのかな?御坂さん今日ずっとボケてるけど大丈夫ぅ?クレームとか来ないぃ?」
御坂「おかしいとは思っていたのよ!あたしのハハだったら胸囲力がこんなにも違うだなんて!」
食蜂「ソックリだと思うわよぉ?その人の話を聞かないところが特にぃ?」
御坂「しかしだとすれば誰が一体……?何かいっぱいいたシスターたちが犯人、ってことじゃないのよね?」
レッサー「信仰的に厳しいっすなぁ。あ、いや無理じゃないんですけど、そうなった場合は確実に捕まえなきゃいけないんで」
御坂「なんて怖ろしいの!昨今のコラプラ的にも厳しいわね!」
絹旗「まぁそこはそれ価値観は自由ということで超お茶を濁すしかない訳なのですが。えーっとストーカーの御坂さん?」
御坂「違うわ、愛よ……ッ!!!」
食蜂「イタイ犯罪者はみんなそう言うわぁ」
御坂「だ、誰が愛してるのって言うのよ!?」
食蜂「もう一回言うけど本当に大丈夫?怒られたりとかしないのぉ?」
絹旗「まぁ動機が超愛憎のどちらかはさておきまして、上条さんウォッチャーの第一人者はあなたでオーケー?」
御坂「まぁね!こう見てもワンダリング率は高いわね!」
絹旗「で、あれば逆説的にご本人を除いて、つか下手をすれば当人よりもその行動を超把握しているのは」
御坂「あたし、ってことか……!」
食蜂「なんかこう長編のキーマンっぽい会話してるけどぉ、実際にはただのストーカーよぉ?自首すればぁ?」
レッサー「おっぱ×さん静かに!今面白いところなんですから!」
絹旗「従いまして御坂さんはどなたか心当たりありませんか?ここ最近で超行動が変化したり、距離が変った的な女子は?」
御坂「何人かいるわね。シスターさんたちを除外するんだったら、あたしの妹とかあいつの同級生とか」
レッサー「おっ、いいじゃないですか妹さん説!ドロっとした展開好みです!」
御坂「あ、それは確認済みなのよ。『あの人とミサカは残念ながら清い関係なのです、とミサカはどんよりと内心を暴露します』って言ってたから」
食蜂「なんて聞いたのぉ?実の、っていうかまぁDNA的な姉妹にそんな身も蓋もない質問をしたっていうのぉ?」
御坂「同級生も多分違うわ。『そんなにヒロイン力ないです。てゆうか少し分けてください』って言ってたし」
食蜂「どんな会話ぁ?なにをどうすればヒロイン力に話が弾むのぉ?」
御坂「なんかこうちっこい金髪の子がいたけど、流石にあれはない、わよね?だったらあたしも当て嵌まるわけだから」
絹旗「(貧乳とロ×は超違いますけどね)」 ボソッ
御坂「他にも有象無象が群がっていたけれども!どいつもこいつも急に言動が変った――」
御坂「……」
食蜂「御坂さぁ――み、御坂、さん?肩をギュッと掴まれると超痛いんだけどぉ?」
御坂「……なんだっけか?急に言動が変ったり?距離感が変ったりしてる?」
御坂「――いるじゃなぁい、一人。そしてここに、ねっ?」
食蜂「ま、まぁそうだけどぉ!?そうだけど違うっていうかぁ!?」
御坂「言動っていうか体型が一新してるじゃない!なにをどう改造すればそうなんのよ!教えてくださいお願いします!」
食蜂「卑屈ねぇ!」
レッサー「つまりそうなった原因は――あ、成程!筋は通ってますね!」
食蜂「ないわよぉ!?甚だ不本意ではあるしぃ、何よりもあの人にペ×の汚名を着せるのが心苦しいったらないわぁ!?」
食蜂「てかあなた煽ってるでしょぉ!?た、助けて!もう一人の子ぉ!」
絹旗「今にして思えば――非童×で盛り上がってたとき、一人だけ超否定してた人がいましたっけ」
食蜂「四面楚歌!?ちょっと待ってぇ!?理性的なリアクションしてただけで敵認定されるのぉ!?」
御坂「まさか身内に裏切られるとはね……」
食蜂「嘘でしょ?身内だなんてこれっぽっちも思ってないわよねぇ?ただそれが言いたかっただけでしょお?」
御坂「――さっ、お着替えしましょうか!大丈夫、同じ女性として無茶なことは言わないわ!ただガチャ用衣装のスチール撮影を撮るだけだから!」
食蜂「嘘よぉ!?散々『これ、中学生が着ていいのぉ?大丈夫?』って運営とモメてるんだからねっ!?」
レッサー「ウルセーいいから脱げ!私はもう脱いでいます!」
食蜂「だからなんで?このメンツの中で一番手に負えないのはあなたのフリーダム力よぉ?」
絹旗「まぁまぁ。容疑は容疑で確定していないので、そこまで超酷いことはダメですよ」
食蜂「良心!ありがたいわぁ!」
絹旗「ですので間を取って私が責任持って長編ダメ映画に特別出演させることで仁義と超いきましょうか
(※最近地上波でやったばっかりのジオストー○。あれレビューで「これ災害映画じゃなくて映画災害じゃね」って酷評されてた)
食蜂「地獄よねぇ?オチたらそこで終わりの短編と違って長々とイジられる方が辛いわよねぇ!?」
御坂「さぁ――あんたの罪を数えなさいよ……ッ!!!」
食蜂「ない、とは言わないけど今回に限っては100%冤罪よぉ!?」
レッサー「『もしかして;最初から誰かをハメるためだけに集合』」
御坂「――ふっ」
食蜂「み、御坂さぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!?」
(※意外に可能性あると思います。ご応募ありがとうございました)
――滅んだ世界
オティヌス「くっくっくっく……どうしたそのザマは?世界を救うんじゃなかったのか、あぁん?」
上条「チクショウ……下乳が!下乳さえ見えなければ勝っていたのは俺だったのに……!」
オティヌス「最初はチラチラ見てたのに、最後の方はもうガン見してたからな」
上条「最期になるかもしれないからね!人生的な意味でも世界的な意味でも!」
オティヌス「この世界は私の下乳に負けたのか?まぁそれはそれで神的にはさもありなんとだけ言っておくが」
上条「……もう殺せよ。そして俺の墓には『我が最大かつ終生のライバルにして天運がなければ確実に負けていたであろう偉大な上条・S・当麻』って刻めよ」
オティヌス「自己評価高くないか?こっち無傷で何回フルボッコにしたのか忘れたのに。ベースボールリーグ公式戦全試合ノーヒットノーランで優勝したぐらい勝っているんだぞ?」
上条「そういえばラフプレーで一躍有名になった○○○○高校、センバツ出てたよね?」
オティヌス「あれは故意だと思うが、止めなかったアンパイヤと監督に全責任がある。てゆうか何でもかんでも拾うと思うなよ?」
上条「――隙あり!」
オティヌス「な、なにっ!?」
上条「……」
オティヌス「……うん?」
上条「いやちょっと言ってみたかっただけで他意はないんだ。つーか体痛いし一歩も動けねぇよ」
オティヌス「意外と余裕ないか?お前これから処刑されるのに何ボケてんの?死ぬの?」
上条「――くっ、殺せ!」
オティヌス「こういう時でもないと使い道ないからなその台詞。汎用性皆無なのにギャグで大流行したが」
上条「俺はどうなっても構わない!でもHAMADURAにだけは手を出さないでくれ!俺はいいがHAMADURAだけは許してやってくれ!」
上条「でもHAMADURAに手を出してみろ!具体的には言えないけどスッゴイ叱りとばすぞ!『ダ・メ・だ・ゾ☆』ってな!」
オティヌス「どうぞどうぞ』の流れになってるよな?何が何でも一人では死なず道連れを作ろうって邪悪な意図を感じる」
上条「や、やめろよ!?新しい世界では美人で巨乳で処×の管理人さんに下宿してるだなんで絶対にやめろよ!?絶対だからな!?」
オティヌス「だからお前私のことをバカだと思っていないか?てか民話であったよな、山姥から小僧を庇って豆に化けさせる住職」
オティヌス「……まぁいい。興が乗ってきた、少しだけお前で遊んでやろう」
上条「そんなっ!?俺の人生昔から不幸で嫌われて暴漢に刺されて学園都市来て人助けをしたら記憶失って魔術と科学のゴタゴタに巻き込まれたらイギリス内戦と世界大戦に巻き込まれてお前らの戦いに駆り出されて」
上条「色々あって全部解決したと思ったらニセモノが出現して誰一人疑う事もなく15年付き合ってきた相棒にフワっとした動機で裏切られて人生初のちゅーは病気うつされ――」
上条「……」
上条「もう殺せよ」
オティヌス「ヤケになるんじゃない。なんかこう、聞いてて悲しいだろ。ちょっともらい泣きしそうだ」
上条「俺、次に生まれ変わったら普通の人生を送るんだ……ッ!」
オティヌス「……フラグっぽいが、まぁいい。目を閉じて受け入れろ、今のよりかはマシな人生を送らせてやる」
――
上条「……ん?あれ、ここって俺のアパート……?」
上条「ふー、ビックリしたなんだ夢だったのかー」
オティヌス「――おはようお兄ちゃん。もー、いい加減ひとりで起きないといけないんだからね」
オティヌス「私がいないと何にも出来ないんだからもーっ」
上条「……これは昔、新年度のときにあったドッキリなんだが」
オティヌス「おい何か急に語り出したぞお兄ちゃん」
上条「まぁ聞けよ。それでもな、えっと知らない女子から『お弁当作ってきました!』って昼休みにな」
オティヌス「おぉやったな!モテモテじゃないか!」
上条「うんまぁだから一緒に食べようかって他の裏庭行ったんだが、後ろから『ドッキリ!大成功!』ってプラカードを持ったアホどもがついてくるんだ」
オティヌス「ハードル高すぎじゃないか?もうなんかオチが分かってるのに見るシックス・セン○みたいなもんだろ?」
上条「でも一応な!仕組まれてるとはいえ女の子の手作りだ!好感度を稼ぐためにも食べようって感じになるじゃねぇか!?」
オティヌス「姑息だか、まぁ分からないでもないな。どうせだったら誠意的なものを出したいよな」
上条「少しぐらいマズかったり見栄えがよくなくても食べたさ!中身が虫とかゲテモノじゃない限りは漢(おとこ)を見せる感じで!」
上条「でもなんか受け取った弁当はヤケに重いんだよ!なんだこれモチの塊かっちゅーぐらいには!」
オティヌス「なんだろう、ちょっと楽しくなってきた」
上条「まぁそのときは焚き火でもワイルドに食ってやろうかと!意を決して俺は開けたんだ!」
オティヌス「そろそろキレてよくないか?ドッキリだって分かってる上に雑なんだろ?」
上条「するとそこに入っていたのはどっかで拾った石だったんだ……ッ!!!」
オティヌス「イジメでは?これ教育委員会に流せば大騒ぎになるぞ?」
上条「それと同じでお前ももっと作り込めや!?心情的に騙されてあげたいけど違和感が大きすぎて呑み込めねぇんだよ!?」
オティヌス「石弁当と私の演技が同じレベルだったのか……!?」
上条「ちなみにその時は『そうそうそう、見事な自然石!京都の名だたる庭園を彷彿とさせる枯山水(かれさんすい)ですね!』」
上条「『――って食えるか!?いっちょ噛みしたいけど流石に前歯折れるわ!?』とノリツッコミで事なきを得たが」
オティヌス「お前もう芸人でよくないか?なんで世界なんか救ってんだ?」
上条「お前も石弁当と同じで雑なんだよ!?キャラには作り込んでないわ衣装はいつもの下乳幅広帽子だわ!ナメてんのか!?」
オティヌス「つまり妹よりも姉派、だと?」
上条「違うけど合ってる。いや俺が言いたいのはそこでは決してないんだけど、そうっちゃそうだけども!」
オティヌス「姉……なんかこう巨乳か?」
上条「なぁ神様、お前らってアホしかいねぇの?それとも基本俺たちに興味なんてねぇの?どっち?」
――通学路
オティヌス「おはよう上条当麻、今日もいい天気だ。まぁだからといって何も代わり映えのしない日々なのだが」
上条「さっき自宅で会ったじゃねぇか!?いつもの恥女ルック(羞恥耐性50未満で装着可)だし、キャラ作りできないんだったらせめて外見から入りなさいよ!」
上条「誰とは言わないけど世の中の絵師さんだって頑張ってるのが……お前に分かるっていうのかよっ!?」
オティヌス「一切合切分からないな」
上条「お前に『モノクロにしたら全員姉妹』って煽られる人の身にもなってみろよ!『ざまあwwww』って思うよな!?」
オティヌス「少なくとも対象の人格がひん曲がっていることだけは理解した」
上条「というわけで俺はこの辺で失礼しまーす」
オティヌス「まぁ待て待て人間。何が気に食わないのが言ってみるがいい」 ガシッ
上条「お前なんで急に神様感出して来たの?そんなに神様感出してなかったよね?」
オティヌス「世界の半分を貴様にくれてやろう……ッ!」
上条「それ神様違う魔王。最近じゃ堕ちた神様系の魔王もそこそこいるっちゃいるけど」
オティヌス「ちなみにこのキャラは近所に住む年上のダウナー系幼馴染みを演じてみた。どうだろうか?」
上条「努力のカケラもなかったですよ?特に頑なに衣装チェンジをしないところが」
オティヌス「お、女の子に無茶を言うもんじゃない、ぞ?」
上条「人間の文化史上、お前の服より大抵が露出度下だわ!水着だってセパレート以外は勝ってるよ!悪い意味でね!」
オティヌス「彼(か)の皇帝ネロはこう宣ったという――」
上条「ネロ?あぁローマ皇帝で十字教弾圧した皇帝だっけ」
オティヌス「『――我にウエディングドレスを着せてお嫁さん皇帝にするつもりか!?』と!」
上条「ちょっと何言ってるのか分らないですよコノアマ?あと、黙れ」
オティヌス「くっくっくっく……恐れ戦くがいいニンゲンめ!神の仕掛けたトラップはこのあとも二度三度貴様を襲うであろう!」 バッ
上条「だからなんで急に神様属性前面に出してきたの?あとお前さっきまで『人間』って流暢に発音してないっけ?」
――教室
上条「おざっすー」 ガラガラ
オティヌス(グラサン)「おはよう上条当麻」
オティヌス(黒髪ロング)「おはよう上条当麻」
オティヌス(青髪ピアス)「おはよう上条当麻」
オティヌス(胸パッド)「おはよう上条当麻」
上条「――ごめんなさい!俺が悪かったから!俺の心が壊れる前にこの茶番をいい加減にやめてください!」
オティヌス(グラサン)「おっとギブアップかね?ふっ、ニンゲンの弱き精神であればその程度か……!」
上条「だから雑なんだよお前っつーかお前ら!?全員コピペ状態で間違い探しクイズ程度の差分してないから不安定になるんだよ!俺が!」
上条「そして土御門と青ピと姫神はいいよ?まだ何か似せようって努力は買うから!例えそれが見当違いの方向だとしても!」
上条「ただその、えっと、なんて言ったらいいのか、こう、ハッキリ断言しちまうと後々人間関係に支障をきたすかもしれないだろ!?」
オティヌス(胸パッド)「私の力をもってしても、テンプレ委員長的な存在はそれ以上加味できない訳であって」
上条「オイコラ吹寄さんdisってんじゃねぇぞアァンッ!?吹寄さんはあぁ見えて俺たちのボケを一つ一つ(暴力で)拾ってくれる希有な人なんだからな!」
オティヌス(胸パッド)「おぉっと私は何も言っていないぞ?名無しのモブかもしれないのに巨乳だけが特徴だとか酷い言いくざだな」
上条「――気をつけろ!敵の魔術師は俺たちを不安にさせて疑心暗鬼にさせようとしている!耳を傾けずに俺たちの培った絆を信じるんだ!」
オティヌス(胸パッド)「まだ一年経ってないだろ。高校で会ったメンツが八ヶ月弱で絆って」
上条「時間は関係無いだろ!長年連れ添って夫婦だって諦念になった途端離婚したりな!」
オティヌス(胸パッド)「打算だからな。もしくはよく練られた計算ともいう」
オティヌス(フィギュア)「――おい席に着け、この腐ったオレンジどもが」 ガラガラッ
上条「小萌先生ナメんなよ!?絶対にそんなこと言わねぇしサイズ感どう考えてもおかしいだろ!?」
上条「1/10って卓上フィギュアじゃねぇか!このクオリティだったらきっと売れるぜ!」
オティヌス「――ふっ、心せよ上条当麻!この世界は貴様へ対してとても残酷だぞ!」
上条「てかお前これ本筋とは関係ないところで楽しくなってきてないか?ドッキリ仕掛ける側がノリノリってどうなの?」
上条「俺の心を折りに来てるけどもだ!もっとこうギャグ以外でできたでしょっ!?」
――上条のアパート
チュンチュンッ
上条「――って夢オチはダメだって大先生も言ってるだろうが!?あぁでもよかったが!怖かったが!」
オティヌス「なんだ?起き抜けにご機嫌じゃないか」
上条「インデック、ス……?」
オティヌス「ほう、起き抜けに別の女の名前とはいいご身分だなぁ?」
上条「いや違うんですよ!?これはきっと敵の魔術師の攻撃で!」
オティヌス「ヒマか。魔術師だって一々お前に攻撃しかけるほどヒマか」
上条「いや……何か、夢を見てたんだと思う。なんかこう楽しい夢だった、気がする」
オティヌス「楽しかろうと夢は所詮夢さ。そこに現実性を求めてはいかんな」
上条「そりゃそうだろうけど」
オティヌス「胡蝶の夢だよ。蝶になって登山してる夢を見ていたのか、それとも今の世界とは蝶が見ている夢なのか」
上条「お前はいつも何を言ってるのか分からないな!」
オティヌス「適度な刺激と少々の外連味とそこそこの悲劇。豊かな人生を造る上で必要なのはそれだけだ、満たされた世界などすぐに飽きる」
上条「格言、か?」
オティヌス「体験談だよ、ただの――さて、そろそろ時間だ」
上条「トールたちと合流するんだっけ?」
オティヌス「あの気分屋が口約束を守るのであればな。マリアンがストッパーになってくれればいいんだが……」
上条「なんかこう、気のせいかもしれないけどあの子って俺へ対してアタリが強くないかな?」
オティヌス「そうだな。初対面でオーバーオール引きずり降ろしたのを根に持ってないと思っているんだったら、まぁそうかもな」
上条「だから俺は悪くねぇよ!?その初顔合わせの時にドラム子さんが一発ギャグを仕込んだの誰だって話で!?」
オティヌス「あれは笑ったよな。まさかミョルニルが橋本環○の完コピするとは……」
上条「お前ら芸達者だよね意外と?人生楽しんでるよな?」
オティヌス「まぁ、程々に充実してはいるが。まずは奴らとの抗争が先だな」
上条「――あぁ、行こうぜ!」
オティヌス「貴様の好きなシスターさんが鹵獲し放題だって」
上条「無理だよ!瞳の虹彩ないまま刃物振り回す相手はエ×い目線で見られないよ!?」
オティヌス「まぁ”それ”はもうなくなったようだがな」
(※ギャグのようでいてギャグではない……!ご応募ありがとうございました)
円周「――はい、っていう訳で始まっちゃったみたいなんだけど!第一回チキチキ壁ドン大会!」
上条「ドッキリは?そういう主旨じゃなくない?」
円周「そういうリクなんだから仕方がないよね?多分当麻お兄ちゃんはどうでもよくって、女の子のリアクションだけ見たい的な?」
上条「そんなバカな!?……そ、そういえばキャラグッズが俺以外ばっかりだったような……?」
円周「かなり前から自覚あったよね?超電磁砲第一期ぐらいには悲しい現実を理解してたよね?」
上条「フィギュアが……うん、俺の所に話が来なくて、知り合いの子ばっかり……」
上条「同居人がコソコソしてたから、なんだろうなって思って尾行したらグッズの話し合いだったり……」
円周「お兄ちゃん、うん、その話は止めようか?テンションが下がるし、ただただ悲しい」
上条「そうだよな!明日っていう字は『明星が出ている日』って書くしな!」
円周「夜だけよね?金星が見える時点で朝方か夕方の二択だけど、疲れてる人か病んでいる人以外は『あ、お星様きれー!』って見上げないよね?」
上条「よーしやってやるぜ!数こなせって話だったからビリビリの妹は全員整列!壁際で待機、俺は台車借りてくるから!」
円周「そうだけどもそういうこっちゃないと思うよ?物理的には一万弱だけど、実質的にはCG1枚の差分9969枚の超詐欺商法だよ?」
上条「ある意味握手会商法と言えなくもないぜ……ッ!!!」
木原「『いいから、言う事聞け、な?キンタ×引き抜くぞ?』」
上条「はい、すいませんでした」
木原「じゃあ、モトハル兄君のスタンバイできたみたいなので。どうぞ、思う存分」
上条「より酷い。絵面的には地獄かな。そして土御門ももっと仕事選べや!」
木原「なお壁ドンの前後は省略していますが、魔神的なアレかコナ○的なアレで解決しております☆」
――
上条「――アニェーゼ!」
ドンッ!
アニェーゼ「――オラァッ!」 バスッ
上条「そげぶっ!?」
アニェーゼ「何やってんですかい?何が『アニェーゼ!』ですか、あぁ気持ちが悪いったらありゃしないですねぇ」
アニェーゼ「私みたいなか弱い人間を追い詰めて、力づくでどうにかしようってんで?うっわー、引きますよ」
上条「な、なにを……?」
アニェーゼ「おぉっとあなたは這いつくばっているのがお似合いですよ。て、ゆうか顔上げたら見えちゃうじゃないですか」
上条「見える?」
アニェーゼ「いやですよぉ上条さん。私の口から言わせたいんですかぁ?『少女シスターのおぱんつ見えちまいますよ』って」
上条「ち、違うっ!」
アニェーゼ「あぁ、いいんですいいんです。私は上条さんがどんだけヘンタイでも、人様は言えないようなクッソ歪んだ性癖をお持ちでも、ね?」
アニェーゼ「助けられた恩があるじゃないですか?だから何も言いませんし、逆らいやしません――表面上は、ですが」
上条「人聞きの悪い事言うなや!」
アニェーゼ「あぁいいんですって言ってるじゃねぇですか。上条さんはもっと素直になって良いんですよ。そりゃまぁ?世界を救った英雄さんですからねぇ?」
アニェーゼ「――でも、そのヒーロー様が?年端もいかない女の子の前に跪いておパンツ見まいとプルプル震えるなんて?あぁ誤解しねぇでくださいよ、そんな惨めな姿がお似合いだって言ってんですからね!」
上条「……っ!」
アニェーゼ「辛かったでしょう苦しかったでしょう?できもないしない大役押しつけられて、聖人君子のように奉り上げられて大変でしたよねぇ?」
アニェーゼ「でも実際の上条さんはゴミのような性癖をお持ちのド底辺――分かりますとも。バレやしないかってビクビクしてたってことぐらいは」
アニェーゼ「素直になって良いんですよ?私は誰にも言いませんって、だからこう正直に言やあいいじゃないですか?」
アニェーゼ「『――俺は少女に踏まれて喜ぶドヘンタイです』って!素直に言えばご褒美、上げちゃうかもしれませんねぇ?」
アニェーゼ「さ、どうします?卑屈になって懇願したら……考えてあげなくも――」
上条「……」
アニェーゼ「――すいません、このぐらいで勘弁してもらえませんか?」
上条「いや違うわ!?キャラ的には正しいかもしれないが、俺が求めてんのはドS的な対応で『ご褒美ですよねっ!』とかそういうこっちゃねぇわ!」
アニェーゼ「そして期待を裏切って悪いんですが、冬は寒いんでショーパン履いてますけど。それで良かったら見ますかい?」
上条「見――ないよ!俺はいいこだからねっ!悪魔の誘惑に負けたりなんかしないもんっ!」
アニェーゼ「でも嫌いじゃないんですよね?」
上条「うん――ってこともない!まぁ中にはそういう人がいる可能性も否定はできないがな!」
――
上条「――ルチア!」
ドンッ!
ルチア「……」
上条「……あの、何かリアクションはないんでしょうか……?」
ルチア「痴漢撃退スプレーは、えぇと確かここに」
上条「現実的!?できればそういうのはとっさのときのために取り出しやすいところに持ってた方が良いよ!いや良くないけど!」
ルチア「以後注意します。有益なアドバイスをありがとうございました」
上条「どう致しまして――じゃねぇよ!もっとこう感想とかを頂きたいんですがねっ!?」
ルチア「どうもこうも”かべどん”ですよね?前にシスターたちが『白い人がするのがいい』って盛り上がっていました」
上条「チクショウ!こんなところでも俺への不当な風当たりが!」
ルチア「『ツンツン頭はヘタレ受け』……なんでしょう、今にして思えば何かの暗喩だったとか……?」
上条「違うと思うよ?男性の尊厳を傷つける怖ろしい悪魔の囁きかな?」
ルチア「そうですね。十字教では同性愛は禁じられていますし」
上条「知ってんじゃねぇか。意外でも何でもないが」
ルチア「他人の趣味を禁じるまではやり過ぎです。しかし仮にも聖書で禁じられているものを、その信徒が忌諱するのもまた自由でして」
上条「なんだろう……?この『どうせビンタ一発もらって終わりだな!』って予想から大きく外れた不安感――ハッ、まさか!?」
上条「――お前、ルチアじゃないな!?」
ルチア「いいえ、ルチアですけど?というか他に誰かが?」
上条「嘘吐け!あの男嫌いが俺に壁ドンされたら全力で嫌がるに決まってる!……て、自分で言ってて悲しいなコレ!」
ルチア「殿方は今も苦手ですし、正直あなたも得意という訳ではありません――が、特に身の危険を覚えてもいませんし」
上条「わ、わるいことしちゃうぞー!」
ルチア「ではどうぞ?できるものであればご随意に」
上条「なんかこう別の意味で信頼されてる!?」
ルチア「できる訳がないでしょう?そんな相手に何を怯えろというのですか、バカバカしいにも程がありますよ」
上条「……なんかお時間取らせちゃってすいませんでした……」
ルチア「いえ別に迷惑と言うほどでは――あぁそうそう」
上条「あい?」
ルチア「”いいこと”ならいつでもどうぞ?」
上条「助けてハマえもん!?好感度マックスになったらなんか優しくてコレジャナイ感が凄い!」
――
上条「――アンジェレネ!」
ドンッ!
アンジェレネ「あ、あーあー、そういうのですか。は、はーい、チーズっ」
上条「ニカッ☆」 パシャッ
アンジェレネ「あ、あの然るべき手続きを経ないと、い、今の画像がわたしのLINE○で全シスターに回覧されることになるんですけど……」
上条「絵面的にとっても危険!?俺も首謀者(円周)に『え、次アンジェレネ?大丈夫?何がって大丈夫なの?』って二回聞いたけど!」
アンジェレネ「い、いまのでわたしの乙女心が傷ついたので、ハードルがワンランクアップしました。お、おめでとうございます。せ、セブンプレミア○のチョコバウムも追加ですね」
上条「なんで?君の乙女心って糖分でできてんの?○さん?死んだ魚の目をしている○さんなの?」
アンジェレネ「い、いえいえそんなとんでもないですっ!だ、ダッ○のアソートとパル○の箱だなんていただけません……!」
上条「また安くはないけど自分で買うのはちょっと躊躇ういいライン突いてくるよね?峠の走り屋だってもっと穏やかに攻めるよ?だって事故るもの」
アンジェレネ「な、なお余談ですけど、レートはだんだんと上昇していく仕様です……!ぐ、具体的にはブラックサンダ○の季節限定味も、た、食べたいかなぁって」
上条「世界一気弱な脅迫!?怖さは一切ないがただ鬱陶しい!」
アンジェレネ「さ、さぁどうするんですか?し、シスター・アニェーゼおよびシスター・オルソラに出回ることになるんですけど……」
上条「君らほんっっっっっっっっっっっっっっと逞しくなったな!最初にキョドってたのと……まぁ態度自体はそんなに変わんないけど、計算高くなったな!」
アンジェレネ「さ、さぁどうしますかねっ!?で、でるとこ出て裁判に持ち込むのも、や、ヤブサメではありませんよっ!?」
上条「『やぶさか』な?ヤブサメだと俺が射貫かれちゃうから。シューティング・ザ・ハートだから」
アンジェレネ「う、上手くはいなかなぁって」
上条「分かってるわ!自分で言った瞬間にスベってんのは分かるから!」
上条「しかし俺は脅しには屈しないが、たまたま持っていたNANAC○を貸してあげよう!ただできればコンビニじゃなくてスーパーで買って下さい家計的に!」
アンジェレネ「あ、ありがとうございますありがとうございますっ!こ、これでシスター・ルチアに没収されたスイーツの仇が討てます……!」
上条「結果的にその子たちは延命してると思うよ?だってボッシュートされなかったらそのまま食われてんだろ?」
――
上条「――オルソラ!」
ドンッ!!!
オルソラ「あらあらまぁまぁ、これはこれでございますね。如何なされたのでございましょうね?」
オルソラ「あ、そういえばついこの間、桜並木を歩いておりましたら、大きな風呂敷を持ったお婆さまが難儀されておりまして」
オルソラ「わたくしが声をかけると『孫に会いに来たのに場所が良く分からない』と仰いまして」
オルソラ「世の中には合縁奇縁ございますれば、どうかお連れ下さい桃太郎様、と行動を共にすることになりましたのでございますが――」
オルソラ「――何故かそのあと、二人そろって警察に保護されたのは良き思い出でございますよね!」
上条「俺は?超緊張して手ぇプルプルしてる俺のチキンハートに対する感想とリアクションをプリーズ!?」
オルソラ「それがなんとビックリ!保護された警察官の方がお探しになっていたお孫様でございまして!」
上条「いやそれは良かったけども!俺が聞きたいのはそういうことじゃなくて!」
オルソラ「そしでお礼にお孫様との婚姻を勧められましたが、神に仕える身と致しましてお断りを」
上条「あ、ごめんちょっとそげぶする用事できたから外していいかな?あと全然これは関係のない話なんだけど、その人達の連絡先とか知ってる?拳で話し合いをしてくるから」
オルソラ「……」
上条「……なに?」
オルソラ「――あぁ、失礼致しましたので!『きゃーいやーえっちー!』と?を引っぱたけば宜しいのでございますね!よーし、でございますよー!」
上条「いやご褒美っちゃご褒美だけども!俺が望んでるのはもっと素のリアクションがね!?」
アンジェレネ「あ、あのーシスター・アニェーゼ?き、気になったんですけど」
アニェーゼ「何か?」
アンジェレネ「お、オーダーは『年下』ってあっ――」
ルチア「――年下ですよ?」
オルソラ「――年下でございますよ?」
アンジェレネ「で、ですよねっ!あ、あははっ!か、勘違いしちゃいましたっ!わ、わたしったらついウッカリ!」
アニェーゼ「おめでとうございますシスター・アンジェレネ。それが大人になるってぇことです」
――
上条「――円周!」
ドンッ!
円周「きゃー、こわーい、当麻お兄ちゃんに壁ドンされちゃったー」
上条「おぉ!やっとそれっぽいリアクションが返ってきたぜ!」
円周「――って、どうするの?これからどうなっちゃうの?」
円周「お兄ちゃんは私を押し倒すの?無理矢理組み敷いて抵抗できないまま、本能の赴くまま欲望をぶつけるんだよねっ!」
円周「分からせる分からせるって、必死で言い訳しながらみっともなく縋り付くんだよねぇ。違うのかなぁ?」
円周「それとも年下に反撃された方がお好み?いいよ、私当麻お兄ちゃんが望むんだったらなんだってしてあげるよ!」
円周「ね、ね?お兄ちゃんはどうしたいのかな?私は何をすればいいのかな?」
上条「すいません、もう勘弁してもらえませんか?とあるコンプラに引っかかりまくりやがるんです。お前の言動のほぼ全てが」
円周「うん、うんっ!そうだよね、こんなとき『レッサー』だったらこういうんだよね……ッ!」
円周「『――獣欲、条例を制す……ッ!!!』」
上条「やかましいわ!俺も円周も十八歳未満だから適応外だわ!」
(※長編SSの影響により一部のシスターさんの好感度がMAXになっています。ご応募ありがどうございました)
――
姫神「――ごめんなさい。吹寄さんがまさかお笑いに興味があったとは」
吹寄「姫神さん、開幕ホームラン狙うのやめてくれないかな?そこからまず始まるのってどうかと思うんだけど」
姫神「吹寄さんの心の強さはピンで輝く才能だと思っていた。視聴率6%の誰も見てないし優勝してもパッとしないR-1で一発咲かせるタイプ」
吹寄「そのパッとしないのに出させられる私って何?友情ってなんだろ?」
姫神「しかし友情は大事。トリオでやっていくようにネタを作り直す」
吹寄「もう一人いたの?あ、いつかのシスターの子?」
姫神「インデックスさんは違う。ご当地アイドルからお笑い芸人へと脱却を計っている女の子が」
吹寄「まさかとは思うけど……ARISA、とかじゃないわよね?割りと濃い親衛隊を誇ってるアイドルと同じ名前ってだ、よね?」
姫神「あ。新メンバーとして面通しを」
吹寄「ちょっとマジだったら会話してみたいけど!あの存在感の塊みたいな相手にどうやって姫神さんが立ち向かうと……!?」
姫神「いいところに気づいた。相手はローカルとはいえ一角の人間。私ごときがかなう訳もない」
吹寄「そこまで卑屈にならなくっても……相手がどうかなってだけであって」
姫神「なのでこう寄生プレイを念頭に」
吹寄「だから大丈夫?相当心配なことになってるけど、それでいいの?納得できるの?」
姫神「なんかこう守護霊的な感じで?」
吹寄「これ以上ないってぐらいビジュアル面ではメッセージ性が強いわよね!」
姫神「最近は黒髪冬服セーラーだと驚かれる。なんでだろう?」
吹寄「カバンが、ね、うん。誰とは言わないけど、昔の学生が持っていたようなのを通販で取り寄せて使ってる時点で、寄せに行ってるわよね?」
姫神「では面接を始めます。あなたがお笑いの道を志したきっかけは?」
吹寄「覚えていません。だって志してないですから」
姫神「中々いいリターン。『じゃあなんで君ここにいるの?』とボケが成立する」
土御門「いや待つんだにゃー、実は天然ってことも考えられるぜぃ」
吹寄「あ、教室だったの!?何か姫神さんの部屋かと思って油断してたわ!」
姫神「何かPの方からありますか?」
青ピ「おっぱいのサイズはどのくらいで?あぁセクハラやないよ?ただ学術的見地に立った上での質問ですのん」
吹寄「話にいっちょ噛みしてくるなヨゴレ芸人!貴様の徹頭徹尾エ×に走るところは清々しいけど!」
姫神「友人にその強烈な個性を譲ろうという気持ちは?」
吹寄「ヒロア○のラスボスみたいな事言ってる。分けてあげられるもんだったらあげたいけど!」
姫神「そこはボケてくれないと。減点一」
吹寄「じゃあ逆に聞くけど正解は?なんて返せば正解だったの?」
青ピ「まずは自己啓発本を読まずにペンタブを買うんよ?そしてシ○にアカウント作ぉて大体毎日一枚ずつ投稿しよぉと」
吹寄「絵師よね?最近なんかこうあからさまに絵心のある人が素人に偽装してアクセス数稼ぐ商法あるみたいだけど、間違われないかな?」
土御門「髪をバッサリ切って超後悔するんだにゃー!」
姫神「やめてください。私にとっては本体みたいな所があるから」
吹寄「それは別に好きにすればいいと思う。そこまで伸ばすの大変だったろうし」
姫神「髪には魔力が宿るとかなんとか。ただ全くおばあちゃんの話を真剣に聞いていなかったので詳しくは」
吹寄「姫神さん?姫神さんってそういうところあるわよね?こう、なんだかんだ言って雑っていうか」
姫神「それでプロデューサーさん。彼女に必要なものは?」
土御門「そうですにゃー。最近のお笑いは本業以外のセンスも求められますたい。絵本書いたり文学やったり」
吹寄「最初からそっちの道行ったらどうなの?どんな道通ろうと勝手だけど遠回りよね?」
土御門「だがピン芸人に求められるのはリアクションの才能!コンビと違って一人分の出演料で済むだけ経済的ですたい!」
吹寄「そんなしょーもない理由で?てっきり相方が不祥事起こして仕方がなくとか、やむにやまれぬ事情だと思ってたわ」
土御門「なのでさぁ行けカプセル怪獣吹寄制理!カミやんにドッキリを敢行するんだ!」
吹寄「教室で!?……あぁまぁいないか」
青ピ「小萌センセに呼ばれて進路指導室行ってるんよ。羨ましいことに」
吹寄「最後通牒なのに?小萌先生が諦めた笑顔で淡々と語りかけてくるのはもう終わりって事よね?」
姫神「頑張って吹寄さん。この課題をクリアすれば『アリサとあいさと制理』に入れる」
吹寄「ごめんね姫神さん?あなた達のある意味強烈な個性に挟まれたら、私なんか影も形も残らないと思うの。いや本気で」
青ピ「んでお題は何にしまっしゃろ?エイプリルフールも近いですし、多少ハジケてもええんちゃいます?」
土御門「そうだにゃー。あんまこう後引くのはよくないにゃー、笑って済ませられるようなレベルを見極めるのも大事だにゃー」
吹寄「話を勝手に進めるな!あんまいい趣味じゃないでしょーが!」
姫神「吹寄さん。それは違う。私たちは上条君が打たれ強くなるのを願って(悪い事を)している」
吹寄「もう一回言うけど大丈夫?ピュアと言えなくもなかった姫神さんが、フォースのイギリス面へ堕ちてるんだけど……」
青ピ「あ、ハーイ!ボクにエエ考えがありますぅ!それは恋人ドッキリ!」
吹寄「土御門の注意聞いてた?考え得る限り、身内の死亡ネタの時点になるぐらいド外道よそれ?」
姫神「あ。じゃあそれで」
吹寄「待ってよ!?いくらなんでも洒落にならないでしょーが!人としてもスルーできないわよ!?」
姫神「吹寄さんがやらないんだったら私がする。折角用意された舞台を蹴るのはイクナイ」
吹寄「これがもう私へ対するドッキリになってない?人間性判定テストみたいな?」
青ピ「姫神はんがやらすぐらいやったらボクがやるよ!ご褒美なんてさせへんよ!」
吹寄「オイコラ貴様!姫神さんがご褒美だったら私もそこそこでしょうが!同じとは言わないけどね!」
土御門「だったら俺が!俺がカミやんの恋人役をやったるんだぜぃ!」
吹寄「キャスティングに無理がありすぎるわ!?いくら上条でも男子二人に『そうだったのか!』はないわよ!多分ね!」
姫神・青ピ・土御門「……」
吹寄「いや、どうぞどうぞの流れだけども!ここで乗っかる芸人根性は持ってないわ!」
――上条家のアパート
ピンポーン
上条「――はーい、どちら様でー?」
吹寄「ど、どうも!」
上条「おぉ吹寄、珍しいな。どした?」
吹寄「うんまぁ近くまで来たから、ついでに、みたいな感じ?」
上条「意味が分からんが、まぁ上がるか?お茶っぽい何かを煎れるから」
吹寄「一体何を飲まされるんだろう……?」
上条「昆布茶ってあるよね?梅昆布茶とかの」
吹寄「ごめん、お茶買ってきたからそれでいいでしょ?どうせ辛い話が待ってるんだから」
上条「まぁ聞けよ吹寄。立ち話もなんだし、俺の考案したカツオ茶を飲んでいけよ、なっ?」
吹寄「出汁よね?『あれ?夕飯の用意をするのはまだ早いのに、なんで出汁取ってるんだろう?』って思ったけど、ギャグ……よね?」
上条「くっくっくっく……!しかも最近じゃ顆粒出汁の素が主流でカツオブシは逆に安いんだぜ……!」
吹寄「――お邪魔しまーす!」
上条「おい待て待て!またオチてねぇんだから勝手に入るな!」
吹寄「意外――でもないけど、片付いてるな」
上条「あぁよく爆破とか襲撃とかされるから、下手に物を置けないんだ」
吹寄「ギャグ……怖いから深くはツッコまないわ。きっとギャグなんでしょうから」
上条「まぁ座ってくれ。それで用事は?」
吹寄「その……憶えていないんだよな?」
上条「――い、いくら借金があったんですかっ!?」
吹寄「金の話はしてない。ていうか真っ先にそこか」
上条「必ず返しますから!だからインデックスを持っていかないで下さい!インデックスだけはどうか!絶対に大切なんです!」
吹寄「どうぞどうぞ二回目!?積極的に同居人を売りに来てる!?」
上条「おぉ吹寄も順調にツッコミのスキルを伸ばしてきてるな!年末の仕上がりが楽しみだぜ!」
吹寄「出ないわよ?一回ぐらいは高校生らしいイベントしたい気もするけど、お笑い大会は嫌よ」
上条「吹寄はピンで出るんだっけ?じゃあ俺とはライバルだな!」
吹寄「聞きなさいよ話を!?そしてその話ちょっとだけ興味が出て来たわ!どんだけスベるネタなのかも含めて!」
上条「いやだから落ち着けって。借金でもないしネタの打ち合わせでもないんだったら、何の用だ?
吹寄「そ、そのだな、驚かないで聞いてほしいのだが!」
上条「おぅ!何かもう前フリにしか聞こえないのは俺の心が汚れてるせいだと思うけど、どうした!」
吹寄「――じ、実は私は、貴様の恋人なんだ……ッ!!!」
上条「……」
吹寄「……っ!」
上条「――あぁ、やっぱり!」
吹寄「――ごめんなさい!ウ――」
吹寄「……なんて、今?」
上条「やっぱりって言ったんだよ。確かにそうだなーって」
吹寄「な、なんでよ!?」
上条「いやなんか吹寄ってさ?時々俺の方ジーッと見てくるし、何か言いたそうにしてんじゃん?」
上条「でも性格からして文句や説教するんだったら直でその日のうちに言うし、何か用事あんだろうなーとか思ってたんだよ」
上条「あぁ良かった!俺の勘違いじゃなかったんだな!今時『好きな子をついつい見る』みたいなベタな話じゃないってことで!」
吹寄「――ッ!――――っ!?」
上条「なんで問い詰めに来た方がダメージ受けてんの?」
吹寄「なんでもないっ!いいからキッチン借りるぞ!」
上条「あ、はい。なんかすいません?」
吹寄「か、カノジョの手料理というものは憧れなんだろう!?」
上条「ぶっちゃけ俺の方が上手――ごめんなさいっ!謝るから包丁はおろして下さい!」
吹寄「ったくもう!調味料どこよ!?」
上条「上の戸棚……あれ?なんで知らないんだろう?」
吹寄「さ、最近は来てなかったからね!色々あって!うんそう色々ね!」
……
上条「――ふー、ごちそうさまでした。それなりに美味しかったよ」
吹寄「貴様のその一言で台無しだが!お粗末様でした!」
上条「んじゃお茶は俺が――ってきらしてんだったな。ちょっと買ってくるよ、何がいい?」
吹寄「あー、お構いなく。好きでやってんだから」
上条「そっか、という訳にもいかねぇだろ。ついでに安いケーキでも買って来るわ」 バタンッ
吹寄「あー、本当に無理しないでねー?」
吹寄「……」
吹寄「………………まぁ、このままってのも悪くない、かも?……うん?」
吹寄「ベッドの下に何か――あぁそうか!これが有名なエ×本発掘して拗れるって
姫神「――」
吹寄「ベッドの下の怪!?」
姫神「………………ど。ドッキリ大成功……ぐふっ!?」
吹寄「脱水症状になりかけてる!?早く水を!?いや救急車!?」
姫神「い……意外と乙女な吹寄さんの柔らかい部分を目撃してしまった……ショック……!」
吹寄「責任はそっちでしょうが!?前もって潜伏してるだなんて聞いてないわよ!?」
姫神「いや。まぁ。吹寄さんは悪くない。上条君がビーストになる危険性も考えてスタンバっていました」
吹寄「気遣ってくれてありがとう!危ないところだったわね!」
姫神「どういたしまして。ただその。本当に悪かったと思うのは――制理ー。うしろうしろー」
吹寄「そんな『しむ○−、うしろうしろー』みたいに言われ」 クルッ
土御門・青ピ「――よっ、お疲れさんっ!!!」 グッ
吹寄「――――――」
……
上条「ただいまー――ってあれ姫神?床なんか拭いてどうした、つーか吹寄は?」
姫神「『どっきりぃだぁいせぇいこお』」 ゴシゴシ
上条「ドラえも○はそんなねっちょりした口調じゃねぇ。最新のはこう口調が軽やかにバージョンアップしてる」
姫神「吹寄さんのはドッキリだったんだけど」 ゴシゴシ
上条「マジでっ!?うっわー俺超恥ずかしい!なんかドヤ顔で語ってた俺のバカ!」
姫神「それはまぁ。勝負的には痛み分け」 ゴシゴシ
上条「で、それは分かったんだが、なんで姫神さん拭き掃除してんの?」
姫神「明日からクラスメイトが二人減るかもしれない。しかし今日のこれとは関連性は全くない」
上条「いやでも血痕が」
姫神「ない。全くない。おーけー?」
上条「――そう、だな!関係ないんだから覚えてる必要性はないよな!だって関係はないのだから!」
姫神「理解してくれてよかった。あ。それと上条君」
上条「はいよ?」
姫神「次はきっと生き別れの妹が増えるパターン」
上条「やめろよ本当にタチ悪いぞ!?せめてお姉ちゃんぐらいだったら笑って許すけどな!」
(※何となくアホ二人が消されたのを悟る→まいっかで済ます。ご応募ありがとうございました)
――
マネージャー「ドッキリ番組のお仕事が来ています」
鳴護「はぁ、本当に来ちゃったんですね。てか最近そういうの多いような」
マネージャー「低予算かつスタジオが要らず、加えてタレントの拘束時間が短く抑えられますからね。広告費を削られてる業界にとっては苦肉の策でしょう」
鳴護「あたしがお呼ばれするぐらいですからねー。できればもっと生産的なお仕事がほしいですけど」
マネージャー「海外ではケーブルテレビのジャッカ○というタチの悪いのが古参でありまして、そこからストリート系のに移っていった気がしますよね」
鳴護「――すいません、お話を遮るようでアレなんですが。最近分かった事があるんですよ」
マネージャー「何か?」
鳴護「マネージャーさんがあるある話を披露するときは、大抵ロクでもない本題の前フリだっていうパターンが」
マネージャー「先様の提案は『ARISA引退ドッキリ』です」
鳴護「できれば外してほしかったよ!?どうしてこの縁起の悪いないようなんですかっ!?」
マネージャー「それだけ知名度が上がった的な話ではないでしょうか。取り敢えずキャスティングは上条さん、セクウェンツィア社長、あとはお任せでいいですよね?」
鳴護「まぁ、その二人は身内なのでフォローはできますけど。他にも?」
マネージャー「そちらはご用意しておきますので、ささどうぞどうぞ。隣室に上条さんがスタンバっておられますから」
鳴護「相変わらず巻きの展開ですよね!あたしが断るかもって可能性を残してほしかったですけど!」
――
上条「あ、どうもお疲れさまです」
鳴護「ごめんね?急に呼び出しちゃって」
上条「いや全然全然。それより大事な話って?」
鳴護「……うん、それなんだけどね。前から思ってたんだけど――」
鳴護「――あたし、アイドル引退しようと思うの……ッ!」
上条「へー?アイ、ドル……?」
鳴護「……」
上条「――あぁ、アイドルな!そっか、そうだよなアイドルアイドル!そうだった!いや忘れてたわけじゃないけど!」
鳴護「当麻君の中でのあたしはどんな認識だったのかな?ちょっと歌が上手いだけの素人?」
上条「声優寄りのグラドル」
鳴護「っていう説もない訳ではないけど!酷いよそこまではっきり言わなくっても!」
上条「あぁ分かったぜ!アイドルっぽい仕事はやめて声優の方に専念するって事だな!うん、そっちの方がいいんじゃないかな!」
鳴護「全然分かってないのが分かったよ。残念だよね。てか『なんで!?』とか『やめないで!』みたいなリアクション違うの!?」
上条「――俺はアリサの意思を尊重したいと思ってるんだ……ッ!」 キリッ
鳴護「当麻君はあれかな?付き合った子に『別れたいの』って言われたらそのまますぐに『じゃあ仕方がないな』って分かれるタイプだよね?」
上条「え、普通はそうじゃねぇの!?いや付き合ったことないから分かんないけど!」
鳴護「駆け引きもあるよ!もっと構ってみたいな意思表示って場合もあるから!」
上条「あの……一般的な男性を代表して言うけど、そんな面倒臭い駆け引きで、しかもよりにもよって付き合うかどうかを持ってくる時点で、うん。もうないです、もういいです、お腹いっぱいです」
鳴護「正論ハラスメントよくないと思います!いくら正論だからって言っていいい事と悪い事があるんだよ!」
上条「それは時と場合に寄るとしか。あと正論だと思ってる極論は多々あるから、完全に正しいとも言えない」
上条「しかしそっか……やめちまうのか。学業に専念するとかそういう理由?それとも歌う側じゃなくて作る側に行こうって?」
鳴護「どうしようマネージャーさん!当麻君がガチのトーンであたしの心配をしてくるんです……!」
上条「そうだな、アリサもいい歳になったしな。グラドル業界も厳しいだろうからいい機会もかもしれないな……」
鳴護「もっと肯定してよ!あたしの残した実績を見て!こう『勿体ないな!』みたいなのないのかな!?」
上条「それはそうだけどもう決めたことなんだろ?外野がどうこう口を挟むことじゃねぇだろうし、そんな軽い気持ちで引退だなんて言うはずないしな!」
鳴護「憎い……!基本犯罪以外全肯定してくる当麻君の懐の深さが仇に……!」
上条「――よし!じゃあ引退会見はパーッとやろうぜ!折角だからな!」
鳴護「て、てってれれー!ど、ドッキリでしたー!」
上条「……」
鳴護「テレビの企画でね!仕方がなく!仕方がなくなんだよ!あたし悪くなくて!」
上条「……あぁ、うん、よかったんじゃね?わー、うれしいなー、引退しないんだなー」
鳴護「体感温度が下がってる!?マネージャーさん責任取ってくださいよコレ!?どうするんですかこの後始末!?」
マネージャー「すいません。自分はやめるように言ったんですが、思いの外ARISAさんの承認欲求が強くて」
鳴護「タレントを守ろうとする気配がない!?てかあたしが率先するってないよ!?」
上条「気をつけろアリサ!事務所側は『どっかの野良犬が消えればそれはそれでまぁいっかな』ぐらいに軽く考えてるぞ!」
鳴護「ごめんね当麻君!この人も所詮は姉ちゃんの部下だから!」
――
鳴護「――あたし、アイドル引退しようと思うの……ッ!」
シャットアウラ「……理由を聞いても?」
鳴護「え、理由!?えーっと限界を感じて、みたいな?」
シャットアウラ「ならば仕方がないな。自分に責任があるのであれぱ悔いはないだろう」
鳴護「あ、うん、お姉ちゃんも引き留めない系なんだね?それはそれで寂しいんだけど」
シャットアウラ「……なぁ、アリサ憶えているか?お前がシンガーになりたいって言ったとき、私はこう言ったよな」
シャットアウラ「『それでお前が幸せになるんだったら好きにすればいい、けど幸せにならないんだったらするな』って」
鳴護「記憶の捏造が甚だしいよね?あたしの中でのあなたの記憶は誘拐されたりドツキ回されたりするところがスタート地点なんだけど」
シャットアウラ「あぁ、懐かしいな。あのとき二人で見上げた夜空、そこに浮かんでいたのがポラリスだったっけ」
鳴護「曲のタイトルの由来も捏造した!?そんなバックストーリーなかったのに!?」
シャットアウラ「私が裏稼業を選んだばっかりに、お前には寂しい思いをさせてきたが……反省はしている」
鳴護「本当に誰?あたしが辿ってきたルートとは別世界から来た人?」
シャットアウラ「あぁいや私も残念だとは思っているよ?しかしそれが外部ではなく、自分に問題があるのであればしたがないとも思う」
鳴護「ま、まぁそういう人たちも毎年一定数はいるだろうけど……」
シャットアウラ「……そうだな、昔話をしよう。あるアイドルグループの話をしようか」
鳴護「なんて?そしてなんで?」
シャットアウラ「ある女性だけのバンドがあったんだ。まぁ持ち前の実力、そして彼女たちの実力、他には事務所の力とほんのちょっとの原作パワーで社会現象にまで成り上がった」
鳴護「自己評価高くないかな?そしてドッキリ企画なのにそこまで余所様の原作を扱き下ろすってある?」
シャットアウラ「あぁ勿論彼女たちも努力をしていたんだ。慣れないこともしたし出来ない事もやろうとした、しかしいつしか限界は来た」
シャットアウラ「それが才能だったのであれば諦めもついたかもしれない。売れずに終わることがどれだけ幸せだったろうな……?」
シャットアウラ「……たった一夜にして、だ。彼女たちはその座を奪われメンバーは散り散りになった!自分達で決断する間もなくな!」
鳴護「一体何が……?」
シャットアウラ「いや、些細なことさ。誰でも気にしないような小さな小さなミス。それを悪し様に言われて耐えられなかった心の弱さ、とでも言おうか」
鳴護「あー、だからあたしには自分で決めたんだったらって」
シャットアウラ「……しかし、そうだな。たまにこう思うんだ――」
シャットアウラ「『――西葛西に住んでたあの子、今も元気にしているだろうか?』ってな」
(※”西葛西 初春 けいおん 同棲”でググってみよう)
鳴護「先週会ってお茶したけど?涙子ちゃんの快気祝いに呼ばれた席で元気そうにしてたよ?」
鳴護「てゆうかもう何年前の話!?いい加減元号も変ったんだから許してあげないと!」
シャットアウラ「『オイシイ』とか『鉄板』って単語の意味は知っているか?」
鳴護「違う、そうじゃなくて。当の本人にバレたら全力ハッキングして個人情報晒されるよ?いやマジで」
鳴護「あとちょっと何を言ってるのか分からなかったけど、本当に仲の良い友達だったら連絡取ってるよね?」
鳴護「グループ解散してからそれっきりだってことは、つまりぶっちゃけ仕事だけの関係だったって事だよね?」
シャットアウラ「まぁしかしアリサが選んだのであれば、そこまでの話だったのだろう。傷つかずに済んだのを喜びたいと思う」
鳴護「言い出しづらい……!この空気ではちょっと1」
シャットアウラ「――やっぱり監督に頼んで嫌がらせをしてもらった甲斐があったな」
鳴護「ちょっとカメラ止めてもらえるかな?あと大っっっっっっっっっっっっっっっ事な話があるから、暫くスタッフの人も離れてて?」
鳴護「あぁお願いじゃなくて命令だから。多分物が落ちる音とかガラスの割れる音がするとは思うけど、通報しなくて良いからね?」
――
鳴護「――あたし、アイドル引退しようと思うの……ッ!」
レッサー「あぁついにグラドルからMUTEK○デビューを決意されましたか!歩がと金に化けましたね、カネの話だけに!」
鳴護「うん、だからね?実は当麻君のころから薄々思ってたんだけど、人選に悪意が無いかな?もっとこう、ピュアっていうか、せめて人の心を持った選抜をしてくれないの?」
レッサー「人の体に悪魔の心!人呼んでイギリス人とは私の事ですが!」
鳴護「デビルマ○と何が違うの?」
レッサー「最近は”マン”自体も如何なものかと言われているのでパーソンですかね。そしてキャップも今度は人種が変りますし」
鳴護「なんかこう一部の人の暴走で置いてけぼりになってる感が」
レッサー「もしくはこう、『イギリスならジンだな、イギリスジ○』」
鳴護「だから死体蹴りだよね?今頃何やってんだろ水嶋ヒ○さんって思うよね」
レッサー「まぁ細けぇこたぁどうでもいいんですよ!キャップが×イ好きするキャラに変ったことについて熱く語り合いましょう!」
鳴護「細かいって言った?あたしの引退宣言を細かいって?」
レッサー「あー、よくあるんですよねそういうの。若い頃はアニソン歌って人気出たのに、売れたら調子ぶっこいて掌返す」
レッサー「売れてるときだったら気にもしなかったんですが、当然一般客からは飽きられて評価されなくなってくる」
レッサー「そして晩年になって容姿も司会回しも演技も全部ダメになり、『私のタレントとしての価値はなんだったんだろう?』と見つめ直した結果」
レッサー「最終的に一貫してついてきたファンはアニヲタだけだって話が」
(※森口博○さん)
鳴護「歌も上手いんだからいいじゃない!まさか押尾コータロ○さんが出てくれるとは思いもしなかったけど!」
レッサー「えぇまあですからねアリサさん。そりゃヲタは鬱陶しいかもしれませんし、金束が服着て動いてるぐらいにしか認識してないのかもしれません」
鳴護「そこまでの暴言中々ないよ?あとレッサーちゃんも西葛西される方の人種だからね?憶えておいてね?」
レッサー「だがしかし!ちょっと反省したフリをしてGジェ○の主題歌蹴ったのをなかった事にすれば!アレンジ版を出して一儲けできるのですよ!」
鳴護「ファンなんだよね?ファンなのにそんな穿った見方で支持しているの?単語の定義に革命起きないかな?」
レッサー「何を仰いますか!?私はアリサさんの芸能活動をこのままドブに捨てるのは勿体なくてあえて苦言を呈しているというのに!」
鳴護「あぁうん、どうもありがとう?今日一番の心ある台詞なのに、どう煽ろうかって魂胆しか見えてこないけど」
レッサー「とはいえ理由を伺ってもよろしいですか?それとももう決心は揺らがないので?」
鳴護「そ、そんなことないよっ!必死になって惜しんでくれるんだったら気が変るかもしれないよねっ!」
レッサー「えっとほら、ファンの方だって悲しむと思うんですよね?なんて言っても急ですし、体調が悪いとかでなければ続けてほしいと思いますよ」
鳴護「いいね!そういうの!」
レッサー「ファンだってきっとこう思っているに違いありません。『あぁ歌歌ってるARISA可愛いな』とか、『お芝居しているARISA可愛いな』とか」
レッサー「他にも『イジられてるARISA可愛いな』、『グラビアで緊張してるARISA可愛いな』とかですねっ!」
鳴護「待って?ウチの子たちは基本『可愛いな』しか思ってないの?」
レッサー「何言ってんですか!?人様がお金払って支持してくれるんですよ!?こんな幸せな事ってありますか!?」
鳴護「いやまぁ!それはそれで光栄だけども!もっと他に注目してくれるとか!」
レッサー「誰とは言いませんが、某シンガー系アイドルが事務所とケンカして作詞・作曲を全く別の人に依頼しても売り上げが大差なかったという話も……」
鳴護「違うもん!ウチの子たちは違うが分かる子だもん!長文で応援してくれる子だっているし!」
レッサー「大概のファンはそうっちゃそうですけど……そうですか、ここまで言っても決意が変らないんじゃ仕方がありません!ファンとして引退を認めましょう!」
鳴護「はい、そんなファンであるレッサーちゃんに問題です、あたしのファーストシングルは?」
レッサー「『TEENAGE DREA○』」
鳴護「聖飢魔○!?間違うってあるかな!?」
レッサー「ではファンの皆さんに最後のお言葉をどうぞ」
鳴護「あぁうんじゃあ――待って?なんて言ったのかな今?」
レッサー「ですから視聴されているファンの方にコメントプリーズと」
鳴護「”視聴”!?まさかこれ――」
レッサー「配信していますけど何か?お陰でれっさーちゃんねるのカウント数が過去最高に!ありがとうございました!」
鳴護「――うん、もういい機会だしホントにやめちゃおっかなぁ!!!」
(※本当にこの先アイドルとしてやっているのでしょうかARISAさん。ご応募ありがとうございました)
――
チャッチャッチャララッチャララ、チャッチャッチャララッチャララ♪
娘々『――ようこそ愚民ちゃんども☆元気してたかにゃー?』
娘々『この世界では誰でも思い込みや勘違い、そしてド天然と呼ばれるものがあるぜ。きひひ』
娘々『むかしあるところにアホと凄いアホがいた。むかしっつーか最近先週の話だけどな』
娘々『凄いアホはいつもいつもク○ちゃんのイラストを描く際、令呪モドキを必ずつけていたんだそうだ』
(※プリズマ☆イリ○)
娘々『アホは”まぁ何か意味があるんだろうな”、と思って特に聞かずにいたそーだ。そう、ついこの間までは』
娘々『何かの拍子に、次のアレな打ち合わせをしているとき、世間話の延長で?軽い気持ちで聞いたんだそーだよ。”そういえば”って』
娘々『すると凄いアホは一瞬何の事を言われたのか分からない顔をしたあと、恐る恐るこう言ったんだ』
娘々『”ク○にゃんのお腹の紋章って感度1000%とかのエ×い用途じゃないの (´・ω・`)?”……ってな!!!』
(※実話です)
娘々『あんま堂々としたもんだから指摘した方が心配になって原作見返したけど、あれは痛みを共有するって意味だから!』
娘々『……しかし、それは勘違い?マジで?本当に?』
娘々『”どこか”の世界ではク○にゃんに淫紋がついていたのに、”ここは”違ってた、かも、しれないぜ?』
娘々『そんな奇妙な世界が、ほら、ここにも一つ――』
――
御坂「――ぐー……」
???「――きてくださーい。超非常事態ですよー」
御坂「むにゃむにゃ……あと10分……ゲコ太らぶりー……」
絹旗(???)「さっさと起きろよこの超貧乳」
御坂「ぬっ殺すわよ?てかあんたはあたしと大差ないじゃないの!?」
絹旗「すいません、超緊急事態なので。寝起きからご機嫌で何よりです」
御坂「ハッ倒すわよ?てか、なんであなたがあたしの……部屋?」
絹旗「では、ないですよねぇ。どう考えてもどっかの学区の路上ですし」
御坂「なんで?あぁ制服も着てるし、あれ?」
絹旗「ちなみに私も超同じ境遇かと。昨日寝て起きたらここにいました。何かの能力、でしょうか?」
御坂「可能性がゼロじゃないってのが何とも悲しいわよね。取り敢えずコンビニで何か食べましょ――」
男1「――あ、ごめんちょっといいかな?」
御坂「あ、なによ?」
男2「今からどっか行かない?そっちの女の子と四人で」
絹旗「すいません、超お呼びじゃないです」
男3「そういわずに!何でもするから!」
絹旗「失せろ」 ピシィッ
男1・2・3「サーセンしたあぁっ!!!」
御坂「素手でコンクリ砕いた……凄い能力だったのね」
絹旗「まぁ暴力に関しては超そこそこ。しかしあれがナンパですか、初めて体験しましたが超嬉しくないですね」
御坂「あたしも嫌い。てか遊びたいんだったら遊んでそうなクソビッ×巨乳とか引っかけなさいよ。あと金髪巨乳とか、いくらでもいるでしょ」
絹旗「超概ね同意ですが――てか、気づいてます?」
御坂「あによ?」
絹旗「何かこう、超見られていません?いつもより注目を集めているっていいますか」
御坂「さぁ?あなたが大立ち回りやったからじゃないの?それより、コンビニで何か食べましょう」
絹旗「私もお腹は減ってますけど。なんかこう……うーん?」
――コンビニ
御坂「肉系のサンドイッチと牛乳でいい?面倒だから会計一緒するわ」
絹旗「すいません、超ゴチになります」
御坂「奢るって言った覚えは……まぁいいわ。買ってくる」
絹旗「では私は『弱虫ペダ○』で新○君がバックから攻められた結果を超確認します」
御坂「言い方考えてね?普通に『チャンピオ○読む』でいい――ってどうしたのよ?急に固まって」
絹旗「こ、これ!見てください!表紙になってる女の子が!」
御坂「あぁぶっちゃけ必要性が分からないアイドルのね。それが?」
絹旗「そうじゃなくて人選を超見てください!特に胸部を!」
御坂「なんでよ。あたしからすれば超不愉快なだけじゅない。巨乳とか巨乳とか巨乳とか、ただただ不快っていうね」
絹旗「違います!グラビアに載ってるのがド貧乳でお馴染みの坂下千里○になっているんですよ……ッ!?」
御坂「それはちょっと坂下千里○に失礼なんじゃないか?生放送で一児の母が『千里は〜』って時々出るぐらい痛々しいわ」
絹旗「ほらこっちのエ×い本も!巨乳の文字が消えて全て『貧乳』に超変っているじゃないですか!」
御坂「嘘――マジで!?誰が得すんのよこの特集!?」
絹旗「それにホラ!パチスロ誌ではレ○とネ○がメインヒロインの超扱いになっています!」
御坂「落ち着いて、ねっ?ぶっちゃけそれは前からだしパチスロ誌を描いてるライターは全っ然原作なんて知らないから、ねっ?」
――路上
絹旗「……超落ち着いて聞いてください、御坂さん。我々は貧乳こそがステータスな世界へ迷い込んでしまったようなのです……!」
御坂「そこ?世界観変るっていってもそこ変化させんの?もっと他に『これは!?』みたい候補あったでしょ?」
絹旗「何言ってるんですか!我々の下克上が叶ったんですよ!今こそ革命が起きたのを声高らかに超言祝ごうではないですか!」
御坂「キャラがブレてる。や、まぁ悪い気はしないけど、別にそこまで有り難がるってのも本末転倒じゃない?」
絹旗「ノー、何を言っているのかワッカッリッマセーン」
御坂「キャラが原形留めてないわー。てかなんでそのキャラやろうと思ったの?」
浜面「お?絹旗じゃね?」
絹旗「あぁ超丁度良いところに来ましたね浜面――正直に答えなさい。慎ましやかな貧乳とクソビッチの持つ巨乳、どちらがお好きで?」
浜面「ひ、人によって違うけど俺は貧乳の方が良いと思うな!女性としての魅力があるっていうかさ!一般的にな!」
絹旗「ついでのカノジョの滝壺さんについてコメントを超お願いします」
浜面「滝壺?俺のカノジョはフレンダだけど?」
絹旗「やっぱりコイツカラダ目当てだったんですね!超意外でもないですけど!」
浜面「失敬な!俺はただ愛した女性が貧乳だっただけだぜ!偶然だよきっと!」
絹旗「――と、このように超好待遇にランクアップしてる訳ですけど」
御坂「比較対象が嬉しくない。あとなんか気のせいかもしれないけど、そのおっさん見てるとイライラしてくる」
絹旗「あと怖ろしいのでツッコみませんが、生存者が私・フレンダ・麦野となると消されたのは消去法で……まぁ超いいです。聞かなかったことにしましょう」
黄泉川「――あれ?もしかしてあんたもあっちから来たヒトじゃん?」
絹旗「この――悪魔め!」
黄泉川「酷い言われようだし超失敬じゃん。あ、第三位じゃん。マジでちっこいのとソックリ」
御坂「えーっと、あぁ!小さなのがお世話になってる先生、でしたよね?」
黄泉川「賑やかでいいじゃんよ」
御坂「てか先生も”あっち”の?」
黄泉川「そーじゃんよー。こっち来た時はマジで大変だったじゃん?大抵パニクって挙動不審になったりしてんじゃん」
絹旗「――ふっ、超僻みですね!」
黄泉川「いや、それがそうでもないじゃん!こっちへ来たのは正解だと思ってるじゃん!」
御坂「なんでよ。向こうほどチヤホヤされないでしょーが」
黄泉川「好きでもない相手にモテたり、いつもジロジロ見られたり、電車に乗ったらそこそこの確率で痴漢に遭うよりかマシじゃん?」
御坂「あー……そういう悩みが出るんですね」
黄泉川「あんたらも気をつけるじゃんよ?立場か入れ替わったってことは、今までの経験が通じないまま放り込まれたのと同じってことじゃん?」
御坂「そこまで節操ない世界じゃない――かもしれないじゃない!ちょっと自信ないし地域によってはアレだけど!」
絹旗「ヨーロッパでもシモ関係はナーロッ○と同レベルですからね。超笑いますが」
黄泉川「まぁぶっちゃけ鬱陶しかったのから解放されて良かったじゃんよ?」
御坂「それは金持ちが『貧乏になってみたいよね』っていうのと同じ……!言ってみたいわあたしだって!一度でいいから!」
黄泉川「何人かいるみたいじゃんよ。ほれ、あんたのお友達のなんて言ったかな、おっぱい大きい子」」
御坂「おっぱい大きい友達はいないけど?」
絹旗「マジレスするのも超怖いんですが」
食蜂「……御坂さぁぁぁぁん……!」
絹旗「見てください!補正下着で超ギッチギチに胸を固めたアマが!」
御坂「あぁ……こっちの世界観でモテたければそうするしかないのね」
食蜂「あなたも転生組みたいだげどぉ……!あなたに、あなただけに勝ち誇られる日が来ようとはねぇ……!」
御坂「ざっまぁwwwwwwwwwwwwwww」
食蜂「巨乳はステータスよぉ!目利き力のある人にしか理解されないけどぉ!」
御坂「どうよ!巨乳なのに隠せないその屈辱を!はは、アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!!!」
絹旗「すいません、この人は超情緒不安定なんですよ。笑いながら泣くっていう」
御坂「――いい世界ね!この世界だったら破壊衝動は抑えられるわ!」
絹旗「あの、超まさかとは思いますけど、このままこちらへ残るつもりじゃ……?」
御坂「まさかないでしょ、ないない。悪い気はしないけど」
御坂「あたしはDNA的に巨乳になる未来が確定してるから、このままここに残ってもねぇ?意味無いっていうか?」
絹旗「その上から目線に超ムカツキますけど、まぁ将来大きくなる可能性もありますからねぇ」
御坂「もしそうなったらどんな扱いになるのかしらね?そうなると徐々に人気が超減る子役のような切なさ?」
絹旗「その例えだとこの国にロリコ×しか超いないことに……」
御坂「まぁどっちでもいいわよ。適当に元凶っぽいやつ見つけ出してフルボッコすれば帰れるでしょ?」
絹旗「前向きなのには超同意します――ってあれ?浜面のチンピラ友達が」
上条「……」
御坂「あぁ、あんた。丁度良いところに来たわね、あんたも元の世界に戻りたかったら力を貸しなさいよ!」
絹旗「――いえ、超違います!この反応は恐らく――」
御坂「ん?どゆこと?」
上条「……なぁ、ビリビリ。俺は前からずっと言おうと思っていた!今日こそ言わせてもらうぜ!」
御坂「お、おぉ!?やんのかコラ!?かかってきなさいよ!?」
絹旗「ミサカハ・コンラン・シテイル」
上条「実は俺――年下の貧乳がベストフェイバリットだったんだ……ッ!!!」
御坂「――ごめん、あたしこの世界に残るわ。悪いけどパパとママによろしく言っといて」
絹旗「決断超早っ!?大口叩いてのに一瞬で意見変えたな!?」
御坂「あ、でもあたしがここにいるってことはどっちの世界にもいるんじゃない。ならいっかー、心配して損したわー」
絹旗「何言ってんですか!?超何言ってんですか!?確かに私的にもこっちの方が良いですけど!未来の可能性を考えれば戻りましょうね、っていう結論になったじゃないですか!」
御坂「も……モト、の?せかい……?えーっと……?」
絹旗「このアマ今日のアレコレを超なかった事にしようとしてる!?」
御坂「おかしいわ、記憶が二つ……くっ!もう混濁が始まってる、ですって!?」
絹旗「徐々に自分への言い訳を強化していませんか?てか私は全然そんなことないんですけど、超あっちの記憶しかないんですけど」
食蜂「……行きましょお。この人はもうこの世界に呑まれたわぁ」
御坂「あなたは自分の世界へ帰るのを諦めないで!あたしが食い止めている間に!さぁ早く!」
絹旗「何を?自分の欲望を優先させている以外の何物でもないですよね?」
……
チャッチャッチャララッチャララ、チャッチャッチャララッチャララ♪
娘々『――こうして、奇妙な世界は永遠に閉じられた訳だ。まぁ誰だっていい世界があればそっちに行くよねぇ』
娘々『だが母親譲りのDNAさんはお仕事をするのか?それともマニア向けのままなのか?事態は風雲急を告げる……!』
ネフテュス『――つまり結論は”どっちの世界でも手堅い人気のロ×最高”って事よね?』
娘々『オイ話聞いてたかテメー?』
(※おっぱいはゴールではなくスタートです、画風が崩れて人気を失った原画さんが一体何人いることか……。ご応募ありがとうございました)
――
小萌「……はぁ、なのですよ」
黄泉川「おんやどうしたんじゃん小萌先生?つーかまぁ大体検討はつくじゃんけど」
小萌「残念ながら我がクラスのバカルテット案件なのですよー……」
黄泉川「センセセンセ、一人増えてる」
小萌「あのアホの子ちゃんたちの悪影響か、最近は姫神ちゃんまで問題を起こす側に……!」
黄泉川「あぁあの、えっと外見は都市伝説のボス的な感じなのに、中身が普通だっていう」
小萌「この間なんか熱中症で保健室に運ばれたので、お話したら『ブギーポッ○の仮装をしてた』とかちょっと何言ってるのか分らないですよね!」
黄泉川「そのセンス嫌いじゃないじゃんよ。ただ確実に持て余すだろうなとは思うじゃんが」
小萌「この間も上条ちゃんが災誤先生に向って『あ、災誤ハンターライズだ!』ってボッコボコにされたり!」
黄泉川「今ではコンプラ的に厳しいじゃんよ。制裁加えてるところだけ撮られてSNSで拡散されるじゃん」
小萌「幸いウチの生徒ちゃんたちにそんな悪い子はいないですよ!若干怪しい金髪グラサン以外は!」
黄泉川「土御門の年齢詐称疑惑は何回か再燃してるじゃんよ。なんかこう超年上のおねーさんと出歩いてたって目撃証言も」
小萌「このままだと災誤先生にお詫びを兼ねて私をもらってもらわねばならないのですよ!?」
黄泉川「災誤先生はロ×コンじゃない」
小萌「ですよねっ!?人格者だとは思うのですけど!外見があっち系の主人公っぽくて好みが分かれるところですよね!?」
黄泉川「あぁじゃあ私から全員ぶん殴っとくじゃん?災誤先生はヴィジュアル的に問題あるけど、私だったらご褒美じゃんね、と言い逃れできなくもないじゃん?」
小萌「本当にその理屈が通りそうなのが怖いのですよ……」
黄泉川「つってもなぁ、じゃん?青いのは絶対に反省しないだろうし、姫神はともかく残りのアホ二人も喜びそうじゃん」
小萌「プロレスラーにビンタされるようなものでしょうか?」
黄泉川「もっとこうシモ関係じゃん?……てか小萌先輩もいい歳なんだから、そろそろ夢見るのはやめた方がいいですよ?」
小萌「真顔で諭される程なのですか?!わ、私だって白馬の王子様が迎えにくるなんて思ってないのですよ!」
黄泉川「まぁ、そうじゃんね」
小萌「ただちょっと魔術と科学の間に挟まれたんだし、折角一発逆転ホームランでヒロイン昇格をお願いしたいだけで!」
黄泉川「センセーあなた疲れてるじゃん?そして年の差考えろじゃん?」
小萌「――まぁ?年下を連れ込んでヨロシクやってるヒトには分からないかも知れないですがね!」
黄泉川「どっちかっつーと白モヤシの観察日記?基本的には悪いヤツじゃないじゃんが」
小萌「かと思えばスッゴイ上の方から『上条当麻って進級するンですよねェ?』って圧がかかってきたり……!」
黄泉川「あ、ごめん。それ私とは一切関係ないけど一応謝っておくじゃん。関係ないんだけどじゃん」
小萌「あぁもう全てをぶん投げたいのですよ!そして婚活パーティをハシゴしたり!」
黄泉川「言っちゃなんなんだけど、小萌先生を第一印象で選ぶ男はマニアか犯罪者かそのハイブリッドじゃんね」
小萌「私も好きでマニア体型に生まれたのではないのですよ!グラスランナー一族の血の宿命とでも呼ぶべきものが!」
(※ホビッ○はトールキ○に著作権があります)
黄泉川「ま、まぁまぁ先生落ち着いて!きっとこの世界にはそれでもいいって青ピとかいるじゃん!」
小萌「ならばせめて職場ではテッペンを取りたいと頑張ってみたものの!スタイルも人気も高い同性の同僚に全て先を行かれている始末ですよ!」
黄泉川「あ、流れ弾がこっちにまで飛んできたじゃん」
小萌「もう私はどうすれば……!」
黄泉川「あー、まぁ更正させたいって気持ちは分かるじゃんし、そもそも三バカが根っからの悪でもないってのも分かるじゃん」
小萌「そうなのですよ!全員が全員危機意識が足りてないだけで、悪くは――……」
黄泉川「先生?」
小萌「――黄泉川先生、協力してくれませんか?」
――朝のホームルーム
キーンコーンカーンコーン
黄泉川「――はいはーい、お前ら全員席に着くじゃんよ」
吹寄「黄泉川先生?クラスが違うんですけど?」
黄泉川「そこまで天然じゃないじゃんね。今日は、あーっと、報告があるじゃん」
上条「小萌先生がいないけど、風邪でも引いたんですか?」
黄泉川「いや、記憶喪失になったじゃん」
上条「なんでだよ!?」
土御門「え、カミやんがそれツッコむの?」
上条「あ、ゴメンちょっと言いすぎたかもしれない!意外と身近だよね記憶喪失って!あるある!そういうの!」
青ピ「えー、嘘ちゃいますのん?いくらなんだって、なぁ?」
上条「何言ってたんだよ!小萌先生がそんなネタに走るような真似する筈がないだろ!?」
黄泉川「あー、上条?重すぎる信頼は時としてヒトを傷つけるじゃんね?具体的には廊下まで聞こえる発言は慎むじゃん」
姫神「優しくなければ生きていけない。しかし優しさは人を傷つける」
吹寄「ワイルドとタフな歌よね、それって」
黄泉川「あーまぁそんな訳で、小萌先生は記憶を無くしているじゃん!だから取り扱いには細心の注意を払うように!」
上条「病院は?こんなとこにいるぐらいだったら専門の機関で看て貰わないと!」
黄泉川「記憶が戻るかもしれないじゃん!だから今日はここのクラスで体験学習生としてすごすじゃん!」
上条「だからなんで?もしかして俺たちには知らされてないだけで、小萌先生ってすっげー嫌われてる?」
黄泉川「やかましいじゃん!もう決定事項じゃんね!」
吹寄「先生、設定に無理がありすぎます」
黄泉川「――いいから入ってくるじゃん!この子が一日見学するけど気にしないじゃん!」
小萌「は、始めまして、なのですよー?」
上条「見た感じはまぁ普段と同じっぽいけど。先生、俺の事が分からないんですか?」
小萌「おにーさんは誰なのです?」
上条「くっ!?元からして結構演技派だからヤオってるのかどうかの判断がつかない!」
土御門「まぁまぁカミやん。取り敢えず様子見だにゃー、ガチだったらヤッバいから」
青ピ「――そんなっ!?ボクの妹は記憶がないっていうんのかいっ!?」
姫神「あ。ガチの変質者がいる」
上条「お前ホンッッッッッッッッットブレねぇな!てかここで設定盛ったって『あ、そうだったのか!』ってはなんねぇよ!」
小萌(お、思っていた以上に上条ちゃんたちがアホすぎるのですよ……!)
――授業中
教師「――で、藤原秀衡が病没した後、奥州藤原氏は没落の一途を辿り」
上条「……」
青ピ「(なぁなぁカミやん、ヒマなんやけど)」
上条「(ヒマってお前、今日は小萌先生が見張ってんだから遊ぶわけにはいかないだろうが)」
青ピ「(えー、どうせ記憶がないんやし見張ってなんかいまへんって。古今東西ゲームでも)」
小萌「(――青ピおにーちゃんは真面目に授業を受けるのですよねっ!)」 ニマッ
青ピ「頑・張・るでっ!ほらカミやんも気ぃ取られてへんで先生の一言一句ノートに書かんと!テスト出るでテスト!」
教師「うるさいぞ、青なんとか。廊下立ってろ」
青ピ「ホラ行くでカミやん!もうセンセー、この子にはボクがよく言っときますさかい!」
上条「自爆すんだったら一人で散ってくれよ!?何お前主犯が俺みたいに巻き込んでんの!?」
土御門「――先生!じゃあ俺がカミやんの代わりに立ってます!」
姫神「上条君は腰に爆弾を抱えている。私が代理になる」
上条「だからこれ”どうぞどうぞ”の流れじゃねぇか!?俺の姫神に教えてんだテメーら!?」
教師「上条いいから立っていなさい。姫神は教師の間でも人気が高いんだ」
上条「大丈夫か?
吹寄「(先生、あの……なんかすいません)」
小萌「(吹寄ちゃんが何に言ってるのは分からないですけど、姫神ちゃんの将来が心配になるのですよ……!)」
――放課後
土御門「……いやー、疲れたぜぃ!まさかカミやんが立たされっぱなしだったとはな!」
上条「お前らが全員でネタに走るからだよ?いい加減俺はアリサと一緒に法的な手段に出てもいいんだからな?」
青ピ「友情、プライスレスやん?」
上条「よーし歯ぁ食いしばれ!俺の懐は無限大だけど単位はそれほどでもねぇって教えてやっからな!」
姫神「お疲れさまです。小萌ちゃんの前でモメたりしない。めっ」
吹寄「みんな、あのね?もうちょっと正気っていうか事実を疑おう?えっとなんていうか常識な行動をね、取るべきだと思うの」
小萌「三人ともダメダメだったのですよ!学校はお勉強をするところなのです!」
青ピ「勉強――そう、学生時代にすべきなのは果たしてそれだけでしっしゃろか……ッ!?」
小萌「はい、そういう屁理屈を言わない。本文はお勉強、だって黄泉川おねーさんが言ってたのです」
上条「違和感ねぇな!流石先生!」
小萌「何言ってるのか分らないですけど、全然嬉しくはないのですよ☆」
姫神「さて今日一日終わったのだけど。小萌ちゃんはこれからどうするの?」
小萌「どうって……おうちへ帰るのですけど?」
姫神「それはダメ。小萌先生オリジンの部屋はちょっと子供には刺激が強すぎる」
青ピ「刺激って。何かありますのん?性的な意味でとか実験体がーとか?」
小萌「ちょっと待つのですよ!個人情報を晒すのは良くないのです!」
姫神「と言っているので内容は伏せる。しかし誰かが預らなくてはいけない」
青ピ「はいはーい!ボク!ボクが!」
吹寄「黙っていなさい性犯罪者予備軍」
青ピ「なんでやの!?逮捕されたことなんかまだないのに!?」
小萌「職質は……はい、学校へも報告が来るのですよ」
土御門「俺は一身上の都合でパスだぜぃ。つーか妹が泊まりがけで実習なんだよ」
吹寄「あ、じゃあ私が」
小萌「吹寄おねーちゃんは優等生だからいいのですよ!もっとこう問題児ちゃんの私生活に迫りたいのです!」
上条「ってことは消去法で俺か姫神か」
青ピ「ハンターイ!カミやんさんチでは男女って意味で問題あると思いまーす!」
小萌「い、いえそれはまぁ成り行きっていいますか、それはそれでって言いますか!」
上条「いいや俺は大丈夫だぜ!疚しい所なんて一切ない!見ろ、小萌先生のボディを!」
上条「新築物件のようにツルン・ストン・ストーンだ!一部の主流派になりつつあるマニア以外に需要はないんだぞ!」
上条「決して!そう決して俺がエ×根性を挟む余裕すらない!全く異性として意識の仕様がない!」
上条「むしろあの外見でヘビースモーカーって設定もそろそろヤバなってきてる!誰とは言わないけどその設定も二度と出て来ないと思うぜ!」
吹寄「上条?あの。留年したくないんだったら口をもっと慎め、ねっ?手遅れ感が凄いけど」
姫神「ならば私が。前に暮らしていたこともあるし適材適所」
小萌「あぁまぁ姫神ちゃんなら……」
姫神「そして今のウチに籍を入れる」
小萌「意外な方向から狙われいたのですよ!?」
上条「いいよね!女性同士の友情って!」
吹寄「黙ってろ百合中」
姫神「そういう意味ではない。もっと純粋な意味で養子縁組をしたい」
土御門「純粋も何もワケわからんのだにゃー?」
姫神「実は前からずっと思っていた――小萌先生の『月詠』って苗字って超かっこいい」
小萌「「人様のご先祖様になんてヒドイを言うのですか!?あぁまぁ嫌いじゃないですけど!実際気に入ってますけど!」
姫神「そして『月○のパクリはやめてください』って抗議のメールが来そう」
小萌「勝手ですよ!?それ言うんだったら日本の神話の方がずっと先ですからね!?」
上条「……ふっ、中々やるな姫神!確かにその苗字が手に入るんだったら俺も養子にしてほしいぐらいだぜ!」
姫神「あ。では希望者全員で先生の子供に」
小萌「うん、腐ったミカンども内申点は憶えておくといいのですよ?」
吹寄「私は関係ありませんけど!?」
(※最初は「ラノベ史上最小のヒロイン」って言われていたのですが。ご応募ありがとうございました)
――『必要悪の教会』 ステイルの私室
ステイル「さてっと……次の報告書――どうぞ」 コンコンコンコン
アニェーゼ「すいません、夜分遅く失礼しやす」 ガチャッ
ステイル「おや珍しいね、というか初めてだったと思うけど」
アニェーゼ「ですね。まぁ信仰の系統が違うんで当然っちゃ当然ですけど」
ステイル「もう帰れば?なんていうかこう、一応平和的に問題解決したっちゃしたんだから」
アニェーゼ「ゴミのような上役が絶滅したら考えないでもないです」
ステイル「まぁ、実力主義だからねウチは。君らも役に立っているんだから評価はされる」
アニェーゼ「ほぼほぼ雑用ですけどね。まぁ命の危険が少ない分だけありがたいですよ」
ステイル「まぁ女性かつシスターでなければいけない仕事もあるし、そういった意味ではスキマ産業と言えなくも――で?世間話をするためにここへ?」
アニェーゼ「あぁすいやせん。今日はご相談があって参りました」
ステイル「うん」
アニェーゼ「実は、その、デリケートな問題ですんで、というか私の手にも余る感じなのですが」
ステイル「回りくどいよ。僕だって暇じゃないし、曲がりなりにも非合法組織の一員なんだから少しぐらい変な話でも動揺はしないさ」
アニェーゼ「――『最大主教』さんに妊娠疑惑が持ち上がってんですよ」
ステイル「な、なんだってーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!?」
アニェーゼ「超動揺してるじゃねぇですか。私も『あ、これフってんな』とは思いましたが」
ステイル「誰だって驚くよ!?試しに本人以外に言ったらそんなリアクションするよ普通は!」
ステイル「……というか待て、待ってくれ。それは本当なのかい?本人がそう言ったとか?」
アニェーゼ「ではねぇんですが。目撃証言が続々と上がってきてまして」
――証言一
ローラ「フーンフーン♪ららーらーらーー♪」
ルチア「これは『最大教主』、お仕事お疲れさまでございます」
ローラ「あらシスター・ルチア。ふっふーん!丁寧な挨拶良かれしことなりきが、『お疲れさま』は本来目下へ使うものなりしよ!」
ルチア「存じております」
ローラ「あ、あら?『最大教主』……うん、ここてだ一番偉い人……あれ?」
ルチア「体はロンドンにあろうとも信仰の心はローマにございますので」
ローラ「別にどこにいてもローマ正教徒でいいと思うしが……」
ルチア「……イギリス流のジョークはこういうものでは?」
ローラ「うん、あなたにそれを吹き込んだ金髪グラサンは個人的にそげぶしとくのよな!あとシスターはあのアホの話を真に受けない!」
ルチア「大変失礼致しました。それで『最大教主』は随分ご機嫌が宜しいようにお見受け致しますが、何かございましたか?」
ローラ「ん?あー、いや別に?何にもなかりしなみたいな?」
ルチア「そうですか、では失礼致します」
ローラ「聞いて!?上司が言ってるんだからもう一回ぐらいは興味持って!?」
ルチア「情緒不安定すぎるような……で、何かされているようですが……編み物、ですか?」
ローラ「そうなりことよね!ちょっと気分が乗ったから昔デア○で買ったのを持ち出したみたりしな!」
ルチア「途中で飽きてぶん投げるハタ゜ーンですし、そもそも春ですが」
ローラ「いいの!どうせまだ時間は数ヶ月――」
ローラ「――じゃなかった!たまにはそんな気まぐれがあっても良かりしかね!」
ルチア「宜しいかと。一昔前は女性の嗜みでしたし、一昔前は、ですが」
ローラ「うぐっ!?このアマ中々痛いところを……!まぁいいわ!今日はこのぐらいにしておいたるわ!さらばっ!」 ダッ
ルチア「はぁ。一体何がしたかった――あら?忘れ物ですね。後で届けて……」
ルチア「このサイズ……赤ん坊の靴下……?」
――
アニェーゼ「とウチのシスターが」
ステイル「ギャグじゃないの?誰とは言わないけどウチのアホが意図的に情報開示してたよね?」
アニェーゼ「まぁこれだけだったら『部屋掃除してたらデア○見つけたんでやってる感出してました』で、終わるんですが」
ステイル「実際にそうじゃないの?あれ安いからって買うと、内容の薄さと全巻揃えたときのかさばり感に戦慄するんだよね」
アニェーゼ「そして証言はこれだけではなくまだまだ他にも……!」
ステイル「大丈夫?行数稼いでるとか怒られない?」
――証言二
オルソラ「――おや?そこを歩くのはローラ様ではございませんか?」
シェリー「げっ」
ローラ「ハロー、シスター・オルソラ!そしてそこの『げっ』つったライオン女!トップの前でぐらい敬意を払えかりし!」
シェリー「これはこれはスチュアート様。お目もじにする日を楽しみしておりましたのよ」
ローラ「あぁそういえばそなたは一応お嬢よな……なんかそんなイメージないけど。服以外」
オルソラ「わたくしどもは新刊を探しに来たのでございますが、まぁまぁ!ローラ様もでございますか!?」
シェリー「一緒にすんなよ。あぁでもコイツも意外とアレかもな……」
ローラ「大丈夫?なんとなく薄い本の気配がしたりしが、我が聖教の頭脳班トップ二人がそんなライトな感じでいいと思ってるの?」
オルソラ「てっきりわたくしは『ハリ×ド○』派だとにらんでおりましたのに、まさかの『スネ×ハ○』派だとは!まぁそういうのもアリでございますね!」
ローラ「土御門のアホの影響?女子寮にゲ○ポルノを持ち込んだのはあのアホ以外におらぬのよな?」
シェリー「んであんたはなんで本屋に?護衛もつけないくる意味は?」
ローラ「わ、私はちょ、ちょいと、なぁ?大した用事でないのだけれど!ま、まぁ気晴らし的な?」
オルソラ「わたくしがオススメするこの『仇の息子をNTRってやった』はスネハ○本の頂点に立つと言っても過言では無いブツでございまして!特にそのタイトルとは裏腹に内容は圧巻の一言!」
オルソラ「以前好いていたリリ○様の息子に面影が似ているだけで惹かれつつ、かつ親友の息子であるマルフォ○との三角関係で悩むのが見所でございまして!」
オルソラ「特に最後!ラストシーンでは『実は初恋の相手をハリ○の瞳に見るのではなく、本人を見ていた』という新解釈は涙なしには見られぬのでございますよ!」
ローラ「ねぇ聞いて?ルチアもそうだったんだけど、そなたらは私のボケを悉く潰しよるな?」
シェリー「『存在自体がボケ』という意味では、極東のロ×教師と対角を為すと言えなくもないわね」
オルソラ「――それでローラ様がお持ちになっているのは、たま○クラブでございますね?どちらかご妊婦の方のお知り合いでも?」
ローラ「え!?あー……いやいや、そういんじゃなかりしな?決して、そう決して邪推したりしは良きなきことなりしよ?」
ローラ「そ、それじゃーまたいつかお目にかかろうとなりしな!ふははははははははははははははははっ!」
シェリー「去り方が中ボスだな」
オルソラ「途中で寝返って味方になったら弱すぎて使えないタイプでございますね!」
――
ステイル「面白いな『最大主教』。僕の知らないところでそこそこ積極的に出歩いているんだね」
アニェーゼ「妊婦さん御用達のあの雑誌を趣味で買う人はいない――つまりもう確定じゃねぇですかね?」
ステイル「とは言い切れない。ふなっし○のウエディングノート付録目当てで買ったオッサンもいないことはないらしいね」
アニェーゼ「なにそれキモい」
ステイル「不審行動をしているのは理解したけど……」
アニェーゼ「あと神裂さんも目撃してますかね」
――証言三
神裂「――『最大教主』、神裂火織お召しによって参上致しました」
ローラ「ふむ。良きにはからえたりけるよ」
神裂「いい加減そのアホ日本語も矯正したく存じますが。して、ご用命とは一体?」
ローラ「いやなに、大した用ではなく、今日はちょっと聞きたいことがあってな」
神裂「はい、何なりと」
ローラ「その、あー……そう!例えばの話、子育てがしやすい都市など、神裂が知りうる限り教えてはもらたりけるか?」
神裂「子育て、ですか?治安という意味ででしょうか?」
ローラ「うむ!教育も大事だがまずは治安よな!ワンパクでもいいが怪我をして貰っても困る!」
神裂「そうですね。イギリスは私よりもお詳しいでしょうし、私の知っている日本ですと東京の近郊が人気でしたね」
神裂「都会に近くて交通の便も良く、かつ自然があるという意味では埼玉や神奈川が好まれていました」
ローラ「……そうか」
神裂「はい」
ローラ「と、時にこれは日本から通販で買ったレモンチーズケーキなのよな!神裂も遠慮せず食べるがいい!」
神裂「はい、ご馳走になります」」
ローラ「そういえばー、そういえば最近ー!甘い物よりもすっぱいものが好きになったのよー!」
神裂「冬が終わって柑橘系スイーツが出回る時期ですからね。私もあまり甘すぎるよりは少しぐらいすっぱい方が」
ローラ「げふっげふっ!こ、この吐き気は一体……ッ!?」
神裂「飲み過ぎでは?最近酒量が増えているとステイルが」
ローラ「……チッ」
神裂「舌打ち!?」
ローラ「空気読めよ」
神裂「流暢な日本語で汚い言葉を吐かれた!?」
――
ステイル「何かごめんね。神裂がこう、うん残念すぎて。僕の所へ来た訳が理解できたよ」
アニェーゼ「神裂さんは……こういう事に関してはポンコツなんですよね。仕事が出来てスタイルも『死ねば?』っていうぐらいなのに、残念」
ステイル「しかしまぁ困ったね。こうもあからさまに妊活してますアピールされても」
アニェーゼ「と、いうことはステイルさんはお相手がどなたかご存じないんで?」
ステイル「いたら勇者だよ。あの女、あの外見のままで第二次世界大戦の前からいるんだよ?」
アニェーゼ「その手の人にはご褒美ですけど」
ステイル「まぁ僕は違うけれど……そうだね、これはどういうつもりか一度聞かないといけないね」
アニェーゼ「ご一緒します。マジだったら全員でお祝いですね」
……
ローラ「……」
ステイル「あ、いたいた。て誰かと話しているね」
アニェーゼ「あの子は……シスター・アンジェレネ?なんでこんな所で『最大教主』と話してんですか」
ステイル「きっとアレだよ、道に迷ったとかそんなのだよ」
アニェーゼ「返事が適当すぎやしませんか……?まぁ確かにあの子の生態は同じ隊でも『なんで?』って疑問に思うときがありますが」
アンジェレネ「――あ、あのぉすいません?あなたの妊娠疑惑について、こ、コメントいただけたらなぁって!」
ステイル「空気読んでね君!?今年なんか出番多いみたいだけど強化年間なのかな!?」
アニェーゼ「流石一部で『アンジェレネ師匠』と怖れられているだけはありますぜ……!相手がラスボスでも怯まない空気の読めなさ加減!」
ローラ「お、ステイルとシスター・アンジェレネ!良きところへ来た!」
ステイル「……なんか不審な行動していますけど、その心は一体?」
ローラ「実は私――ママになりたりけるのよ……ッ!!!」
アニェーゼ・アンジェレネ「お、おぉーっ!」
ステイル「……ちなみに相手は誰ですか?」
ローラ「えーっとぉ、恥ずかしいけどぉ、日本人のぉ、ツンツン頭でぇ」
ステイル「――はい解散!童×が父親になれるわけがないからね!はいはいドッキリドッキリ!」
ローラ「あっさり斬って捨てた!?」
アニェーゼ「残念ですがこの世界、『童×→非童×→死亡』というフラグが存在するですので、逆説的に死なない限りは童×だと」
アンジェレネ「じ、成仏してください成仏してください、は、ハマなんとかさん……!」
ローラ「多分生きてるわ!土御門ルートで感動も意外性もなく帰って来たるわ!」
(※ドッキリにかかるような素直ないいこが……。ご応募ありがとうございました)
――
御坂「――今日集まってもらったのは他でもないわ――あなた達の腕を見込んで調査してほしいことがあるのよ……ッ!」
食蜂「唐突すぎないかしらぁ?『来い!』って腕掴まれて連行されたと思ったらぁ、第一声がそれぇ?」
御坂「大切なことなのよ!あんたにも関係するし!」
食蜂「て、ゆうかねぇ?まず人選を聞かせなさいよぉ。私は常盤台のライバル同士って括りでまぁ分かるわぁ」
食蜂「でもぉ、そっちの子たちはどちらさんかしらぁ?」
絹旗「こんにちは、流浪の超ダメ映画ハンターこと絹旗最愛です」
食蜂「もう面倒臭いわぁ。ツッコミどころも多い上にツッコんだら超長尺で解説してきそうだしぃ」
絹旗「いやー、ドラゴンクエス○超良かったですよね!制作が意識高い系に全振りして映画をダメにするっていう黄金パターンでしたね!」
食蜂「聞いてないわぁ。個人的には事務所を出た途端、宣伝を一切しなくなった西前頭四枚目さんの映画の方が気になるっちゃなるけどぉ」
絹旗「コンビそろってアホの所業ですね。個人的には超オイシイとすら思います」
食蜂「人選おかしくなぁい?この子やっぱりちょっとアレだしぃ、もう一人もぉ」
レッサー「はじめましておっぱ×さん!イギリスが生んだコープス・パーテ○ことレッサーちゃんですが何か!」
食蜂「シリーズ名よねぇ?確かそれ派生作品の中で蘇生関係の呪文の呼び名じゃなかったぁ?」
レッサー「マイフェイバリットは『わたしのなか、見ないで』ですね!」
食蜂「もういい加減にしてくれるかしらぁ?基本ボケの私がさっきからツッコみまくってるってどぉいうことぉ?」
絹旗「前年のツッコミ強化選手(被害者)がARISAさんだったので、今年は……あっ」
食蜂『違うわよぉ!?あんな地獄に叩き込まないで!?」
御坂「フッ、我ながら怖ろしい面子を集めてしまったわ!」
食蜂「だから、ねっ?キャストがどうしてここまで飛び道具揃えてるのぉ?」
御坂「あたしの知り合い枠がこれしかなかったから決まってんでしょうがぬっ殺すぞコノアマ……ッ!!!」
食蜂「超理不尽。そしてネタじゃなくて真実力の話でドラ乗って悲しいわぁ……!」
絹旗「知り合い……?」
レッサー「そこは流してあげましょうよ。私だって一回共闘しただけなんですから」
御坂「いい加減にしなさいよアンタ達!チームなんだから少しの不和が全体に影響を与えかねないんだからね!」
食蜂「まとまってないわよぉ?全員ここに連れて来られて来ただけだからねぇ?」
御坂「そんなことはどうでもいいのよ!あたしたちが全力で調査しなきゃいけないこと、それはっ!」
御坂「『――上条当麻、童×切られてんじゃねぇか説』……ッ!!!」
食蜂・レッサー「な、なんだってーーーーーー!?」
絹旗「すいません。超興味無いです」
御坂「黙りなさい!あたしたちには大事なことなんだからねっ!?」
絹旗「浜面のチン友(チンピラ友達)なのは知ってますけど。別に童×かどうかが超問題なのですか?」
御坂「考えてもみてよ!これがもし逆だったら不買運動が起きたりマンガが刻まれたりゲームディスクが叩き割られるわ!」
(※”非処女 かんな○ 下級○2”でググってみよう)
食蜂「逆だからよぉ?逆じゃないからギャグになってるのよぉ?」
レッサー「待ってつかーさい!上条さんのファンだったらきっと『それはそれでオイシイね!』って言うと思います!」
食蜂「過激派よねぇ?『人気投票で下位に来た方がオイシイ』って投票しない人たちよぉ?」
絹旗「……くっくっくっく……!超ようこそ、ツッコミ強化年間へ……!」
食蜂「やめて言わないでぇ!?そんな残酷なことってないでしょお!?」
御坂「あたしたちが守らないと!他に誰が守るって言うのよ!?ポッと出の誰かに持って行かれたらどうするの!?」
食蜂「どうもしないとは言っておくわぁ。ただちょっと不幸な事故で死人が出るかもだけとぉ」
絹旗「はい、質問です。その方が非童×だという根拠はどちらから?記憶が超ないだけですか?」
御坂「良い事聞いたわね!まずはこの動画を見なさい!」 ピッ
――動画 上条のアパート 深夜
上条「おぉう……水……超乾燥してる風呂場……」
インデックス「うーん……もっと食べたいんだよムニャムニャ……」
上条「……相変わらず寝相が悪いな。よっと」 サッ
インデックス「ぐー……」
上条「どれ……コップはっと」
――
絹旗「見事なまでに超ノーヒットですね。超手慣れた感じでエ×根性の欠片もなく毛布をかけ直しています」
食蜂「……正直ぃ、思うところがないわけでないけどぉ、これってぇあの人がジェントルってぇだけじゃないのぉ?」
レッサー「待ってください!童×だったらこんなにスマートな対応出来ませんよ!」
食蜂「そりゃガン見するとか、挙動不審になるとかはするでしょうけどぉ」
レッサー「まず毛布を掛けるフリをして引っぺがして下着姿を拝む!次に毛布を掛けるフリをして押す倒してチチにタッチ!」
レッサー「最後に性欲に負けて一ラウンドおっ始めるまでがコンボでしょーが……ッ!!!」
食蜂「ねぇ、この子病気なのぉ?」
絹旗「超ご心配なく。エ×いゲームのシナリオ書いてる人は24時間こんな感じです」
御坂「これも逆に考えて!もしこれが立場的に逆だったらどうするのよ!?」
食蜂「あー……分からないでも、かしらぁ?『寝顔可愛いわねぇ』って感じで」
御坂・絹旗・レッサー「乙女wwwwwwwwwwww」
食蜂「なんでよぉ!?他になんかリアクションはないでしょぉ!?」
御坂「言ってあげなさい、ほら」
レッサー「まず間違えたフリを寝床に潜り込む!次にぬいぐるみと間違えたフリをして抱きつく!」
レッサー「もしくは飼い犬と間違えたフリをしてイイコイイコしている間に、幼女が戦記するんですよ!?分かりますかっ!?」
食蜂「全然分かりません」
絹旗「私もノッておきながら乙女性に疑問が。そして御坂さんに質問が」
御坂「なによ」
絹旗「今の動画、超どうやって撮ったんです?」
御坂「ぼ、防犯カメラよ!たまたま家の中まで映り込んじゃったから仕方がないじゃない!」
食蜂「仕方がない要素がないわぁ。免責される要件が全部外してるわぁ」
レッサー「まぁまぁ面白いんでいいじゃないですか!それよりも上条さんが非童×だと分かったところでどうしましょうか!カチコミますかっ!?」
食蜂「明らかに煽ってるのが一人いるわねぇ」
絹旗「そういう芸風ですので。国民全員が超そんな感じ」
御坂「そうね、まずは相手を特定したいところだけど……あのシスターさんは違うの?」
レッサー「×ぶち抜かれた時点でシスター服着れません!」
食蜂「やめなさいよぉ。そういう生々しい話は」
レッサー「ヒロインとしての資格を失います……つまり、死……ッ!」
食蜂「なんでよぉ。特定の業種の特定のお仕事の人たちだけでしょぉ」
絹旗「いいえ、おっぱ×大きい人。実は私の周囲でも童×を失ったがため、超死んだと思しきHAMADURAが……!」
食蜂「うん、もしもその理屈で言うんだったらこの世の全てのお父さんお母さんは死んでるってことになるわよねぇ?」
御坂「ってことは――まさかっ!?あたしパパとママの本当の子じゃなかった……っ!?」
食蜂「バカなのかな?御坂さん今日ずっとボケてるけど大丈夫ぅ?クレームとか来ないぃ?」
御坂「おかしいとは思っていたのよ!あたしのハハだったら胸囲力がこんなにも違うだなんて!」
食蜂「ソックリだと思うわよぉ?その人の話を聞かないところが特にぃ?」
御坂「しかしだとすれば誰が一体……?何かいっぱいいたシスターたちが犯人、ってことじゃないのよね?」
レッサー「信仰的に厳しいっすなぁ。あ、いや無理じゃないんですけど、そうなった場合は確実に捕まえなきゃいけないんで」
御坂「なんて怖ろしいの!昨今のコラプラ的にも厳しいわね!」
絹旗「まぁそこはそれ価値観は自由ということで超お茶を濁すしかない訳なのですが。えーっとストーカーの御坂さん?」
御坂「違うわ、愛よ……ッ!!!」
食蜂「イタイ犯罪者はみんなそう言うわぁ」
御坂「だ、誰が愛してるのって言うのよ!?」
食蜂「もう一回言うけど本当に大丈夫?怒られたりとかしないのぉ?」
絹旗「まぁ動機が超愛憎のどちらかはさておきまして、上条さんウォッチャーの第一人者はあなたでオーケー?」
御坂「まぁね!こう見てもワンダリング率は高いわね!」
絹旗「で、あれば逆説的にご本人を除いて、つか下手をすれば当人よりもその行動を超把握しているのは」
御坂「あたし、ってことか……!」
食蜂「なんかこう長編のキーマンっぽい会話してるけどぉ、実際にはただのストーカーよぉ?自首すればぁ?」
レッサー「おっぱ×さん静かに!今面白いところなんですから!」
絹旗「従いまして御坂さんはどなたか心当たりありませんか?ここ最近で超行動が変化したり、距離が変った的な女子は?」
御坂「何人かいるわね。シスターさんたちを除外するんだったら、あたしの妹とかあいつの同級生とか」
レッサー「おっ、いいじゃないですか妹さん説!ドロっとした展開好みです!」
御坂「あ、それは確認済みなのよ。『あの人とミサカは残念ながら清い関係なのです、とミサカはどんよりと内心を暴露します』って言ってたから」
食蜂「なんて聞いたのぉ?実の、っていうかまぁDNA的な姉妹にそんな身も蓋もない質問をしたっていうのぉ?」
御坂「同級生も多分違うわ。『そんなにヒロイン力ないです。てゆうか少し分けてください』って言ってたし」
食蜂「どんな会話ぁ?なにをどうすればヒロイン力に話が弾むのぉ?」
御坂「なんかこうちっこい金髪の子がいたけど、流石にあれはない、わよね?だったらあたしも当て嵌まるわけだから」
絹旗「(貧乳とロ×は超違いますけどね)」 ボソッ
御坂「他にも有象無象が群がっていたけれども!どいつもこいつも急に言動が変った――」
御坂「……」
食蜂「御坂さぁ――み、御坂、さん?肩をギュッと掴まれると超痛いんだけどぉ?」
御坂「……なんだっけか?急に言動が変ったり?距離感が変ったりしてる?」
御坂「――いるじゃなぁい、一人。そしてここに、ねっ?」
食蜂「ま、まぁそうだけどぉ!?そうだけど違うっていうかぁ!?」
御坂「言動っていうか体型が一新してるじゃない!なにをどう改造すればそうなんのよ!教えてくださいお願いします!」
食蜂「卑屈ねぇ!」
レッサー「つまりそうなった原因は――あ、成程!筋は通ってますね!」
食蜂「ないわよぉ!?甚だ不本意ではあるしぃ、何よりもあの人にペ×の汚名を着せるのが心苦しいったらないわぁ!?」
食蜂「てかあなた煽ってるでしょぉ!?た、助けて!もう一人の子ぉ!」
絹旗「今にして思えば――非童×で盛り上がってたとき、一人だけ超否定してた人がいましたっけ」
食蜂「四面楚歌!?ちょっと待ってぇ!?理性的なリアクションしてただけで敵認定されるのぉ!?」
御坂「まさか身内に裏切られるとはね……」
食蜂「嘘でしょ?身内だなんてこれっぽっちも思ってないわよねぇ?ただそれが言いたかっただけでしょお?」
御坂「――さっ、お着替えしましょうか!大丈夫、同じ女性として無茶なことは言わないわ!ただガチャ用衣装のスチール撮影を撮るだけだから!」
食蜂「嘘よぉ!?散々『これ、中学生が着ていいのぉ?大丈夫?』って運営とモメてるんだからねっ!?」
レッサー「ウルセーいいから脱げ!私はもう脱いでいます!」
食蜂「だからなんで?このメンツの中で一番手に負えないのはあなたのフリーダム力よぉ?」
絹旗「まぁまぁ。容疑は容疑で確定していないので、そこまで超酷いことはダメですよ」
食蜂「良心!ありがたいわぁ!」
絹旗「ですので間を取って私が責任持って長編ダメ映画に特別出演させることで仁義と超いきましょうか
(※最近地上波でやったばっかりのジオストー○。あれレビューで「これ災害映画じゃなくて映画災害じゃね」って酷評されてた)
食蜂「地獄よねぇ?オチたらそこで終わりの短編と違って長々とイジられる方が辛いわよねぇ!?」
御坂「さぁ――あんたの罪を数えなさいよ……ッ!!!」
食蜂「ない、とは言わないけど今回に限っては100%冤罪よぉ!?」
レッサー「『もしかして;最初から誰かをハメるためだけに集合』」
御坂「――ふっ」
食蜂「み、御坂さぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!?」
(※意外に可能性あると思います。ご応募ありがとうございました)
――滅んだ世界
オティヌス「くっくっくっく……どうしたそのザマは?世界を救うんじゃなかったのか、あぁん?」
上条「チクショウ……下乳が!下乳さえ見えなければ勝っていたのは俺だったのに……!」
オティヌス「最初はチラチラ見てたのに、最後の方はもうガン見してたからな」
上条「最期になるかもしれないからね!人生的な意味でも世界的な意味でも!」
オティヌス「この世界は私の下乳に負けたのか?まぁそれはそれで神的にはさもありなんとだけ言っておくが」
上条「……もう殺せよ。そして俺の墓には『我が最大かつ終生のライバルにして天運がなければ確実に負けていたであろう偉大な上条・S・当麻』って刻めよ」
オティヌス「自己評価高くないか?こっち無傷で何回フルボッコにしたのか忘れたのに。ベースボールリーグ公式戦全試合ノーヒットノーランで優勝したぐらい勝っているんだぞ?」
上条「そういえばラフプレーで一躍有名になった○○○○高校、センバツ出てたよね?」
オティヌス「あれは故意だと思うが、止めなかったアンパイヤと監督に全責任がある。てゆうか何でもかんでも拾うと思うなよ?」
上条「――隙あり!」
オティヌス「な、なにっ!?」
上条「……」
オティヌス「……うん?」
上条「いやちょっと言ってみたかっただけで他意はないんだ。つーか体痛いし一歩も動けねぇよ」
オティヌス「意外と余裕ないか?お前これから処刑されるのに何ボケてんの?死ぬの?」
上条「――くっ、殺せ!」
オティヌス「こういう時でもないと使い道ないからなその台詞。汎用性皆無なのにギャグで大流行したが」
上条「俺はどうなっても構わない!でもHAMADURAにだけは手を出さないでくれ!俺はいいがHAMADURAだけは許してやってくれ!」
上条「でもHAMADURAに手を出してみろ!具体的には言えないけどスッゴイ叱りとばすぞ!『ダ・メ・だ・ゾ☆』ってな!」
オティヌス「どうぞどうぞ』の流れになってるよな?何が何でも一人では死なず道連れを作ろうって邪悪な意図を感じる」
上条「や、やめろよ!?新しい世界では美人で巨乳で処×の管理人さんに下宿してるだなんで絶対にやめろよ!?絶対だからな!?」
オティヌス「だからお前私のことをバカだと思っていないか?てか民話であったよな、山姥から小僧を庇って豆に化けさせる住職」
オティヌス「……まぁいい。興が乗ってきた、少しだけお前で遊んでやろう」
上条「そんなっ!?俺の人生昔から不幸で嫌われて暴漢に刺されて学園都市来て人助けをしたら記憶失って魔術と科学のゴタゴタに巻き込まれたらイギリス内戦と世界大戦に巻き込まれてお前らの戦いに駆り出されて」
上条「色々あって全部解決したと思ったらニセモノが出現して誰一人疑う事もなく15年付き合ってきた相棒にフワっとした動機で裏切られて人生初のちゅーは病気うつされ――」
上条「……」
上条「もう殺せよ」
オティヌス「ヤケになるんじゃない。なんかこう、聞いてて悲しいだろ。ちょっともらい泣きしそうだ」
上条「俺、次に生まれ変わったら普通の人生を送るんだ……ッ!」
オティヌス「……フラグっぽいが、まぁいい。目を閉じて受け入れろ、今のよりかはマシな人生を送らせてやる」
――
上条「……ん?あれ、ここって俺のアパート……?」
上条「ふー、ビックリしたなんだ夢だったのかー」
オティヌス「――おはようお兄ちゃん。もー、いい加減ひとりで起きないといけないんだからね」
オティヌス「私がいないと何にも出来ないんだからもーっ」
上条「……これは昔、新年度のときにあったドッキリなんだが」
オティヌス「おい何か急に語り出したぞお兄ちゃん」
上条「まぁ聞けよ。それでもな、えっと知らない女子から『お弁当作ってきました!』って昼休みにな」
オティヌス「おぉやったな!モテモテじゃないか!」
上条「うんまぁだから一緒に食べようかって他の裏庭行ったんだが、後ろから『ドッキリ!大成功!』ってプラカードを持ったアホどもがついてくるんだ」
オティヌス「ハードル高すぎじゃないか?もうなんかオチが分かってるのに見るシックス・セン○みたいなもんだろ?」
上条「でも一応な!仕組まれてるとはいえ女の子の手作りだ!好感度を稼ぐためにも食べようって感じになるじゃねぇか!?」
オティヌス「姑息だか、まぁ分からないでもないな。どうせだったら誠意的なものを出したいよな」
上条「少しぐらいマズかったり見栄えがよくなくても食べたさ!中身が虫とかゲテモノじゃない限りは漢(おとこ)を見せる感じで!」
上条「でもなんか受け取った弁当はヤケに重いんだよ!なんだこれモチの塊かっちゅーぐらいには!」
オティヌス「なんだろう、ちょっと楽しくなってきた」
上条「まぁそのときは焚き火でもワイルドに食ってやろうかと!意を決して俺は開けたんだ!」
オティヌス「そろそろキレてよくないか?ドッキリだって分かってる上に雑なんだろ?」
上条「するとそこに入っていたのはどっかで拾った石だったんだ……ッ!!!」
オティヌス「イジメでは?これ教育委員会に流せば大騒ぎになるぞ?」
上条「それと同じでお前ももっと作り込めや!?心情的に騙されてあげたいけど違和感が大きすぎて呑み込めねぇんだよ!?」
オティヌス「石弁当と私の演技が同じレベルだったのか……!?」
上条「ちなみにその時は『そうそうそう、見事な自然石!京都の名だたる庭園を彷彿とさせる枯山水(かれさんすい)ですね!』」
上条「『――って食えるか!?いっちょ噛みしたいけど流石に前歯折れるわ!?』とノリツッコミで事なきを得たが」
オティヌス「お前もう芸人でよくないか?なんで世界なんか救ってんだ?」
上条「お前も石弁当と同じで雑なんだよ!?キャラには作り込んでないわ衣装はいつもの下乳幅広帽子だわ!ナメてんのか!?」
オティヌス「つまり妹よりも姉派、だと?」
上条「違うけど合ってる。いや俺が言いたいのはそこでは決してないんだけど、そうっちゃそうだけども!」
オティヌス「姉……なんかこう巨乳か?」
上条「なぁ神様、お前らってアホしかいねぇの?それとも基本俺たちに興味なんてねぇの?どっち?」
――通学路
オティヌス「おはよう上条当麻、今日もいい天気だ。まぁだからといって何も代わり映えのしない日々なのだが」
上条「さっき自宅で会ったじゃねぇか!?いつもの恥女ルック(羞恥耐性50未満で装着可)だし、キャラ作りできないんだったらせめて外見から入りなさいよ!」
上条「誰とは言わないけど世の中の絵師さんだって頑張ってるのが……お前に分かるっていうのかよっ!?」
オティヌス「一切合切分からないな」
上条「お前に『モノクロにしたら全員姉妹』って煽られる人の身にもなってみろよ!『ざまあwwww』って思うよな!?」
オティヌス「少なくとも対象の人格がひん曲がっていることだけは理解した」
上条「というわけで俺はこの辺で失礼しまーす」
オティヌス「まぁ待て待て人間。何が気に食わないのが言ってみるがいい」 ガシッ
上条「お前なんで急に神様感出して来たの?そんなに神様感出してなかったよね?」
オティヌス「世界の半分を貴様にくれてやろう……ッ!」
上条「それ神様違う魔王。最近じゃ堕ちた神様系の魔王もそこそこいるっちゃいるけど」
オティヌス「ちなみにこのキャラは近所に住む年上のダウナー系幼馴染みを演じてみた。どうだろうか?」
上条「努力のカケラもなかったですよ?特に頑なに衣装チェンジをしないところが」
オティヌス「お、女の子に無茶を言うもんじゃない、ぞ?」
上条「人間の文化史上、お前の服より大抵が露出度下だわ!水着だってセパレート以外は勝ってるよ!悪い意味でね!」
オティヌス「彼(か)の皇帝ネロはこう宣ったという――」
上条「ネロ?あぁローマ皇帝で十字教弾圧した皇帝だっけ」
オティヌス「『――我にウエディングドレスを着せてお嫁さん皇帝にするつもりか!?』と!」
上条「ちょっと何言ってるのか分らないですよコノアマ?あと、黙れ」
オティヌス「くっくっくっく……恐れ戦くがいいニンゲンめ!神の仕掛けたトラップはこのあとも二度三度貴様を襲うであろう!」 バッ
上条「だからなんで急に神様属性前面に出してきたの?あとお前さっきまで『人間』って流暢に発音してないっけ?」
――教室
上条「おざっすー」 ガラガラ
オティヌス(グラサン)「おはよう上条当麻」
オティヌス(黒髪ロング)「おはよう上条当麻」
オティヌス(青髪ピアス)「おはよう上条当麻」
オティヌス(胸パッド)「おはよう上条当麻」
上条「――ごめんなさい!俺が悪かったから!俺の心が壊れる前にこの茶番をいい加減にやめてください!」
オティヌス(グラサン)「おっとギブアップかね?ふっ、ニンゲンの弱き精神であればその程度か……!」
上条「だから雑なんだよお前っつーかお前ら!?全員コピペ状態で間違い探しクイズ程度の差分してないから不安定になるんだよ!俺が!」
上条「そして土御門と青ピと姫神はいいよ?まだ何か似せようって努力は買うから!例えそれが見当違いの方向だとしても!」
上条「ただその、えっと、なんて言ったらいいのか、こう、ハッキリ断言しちまうと後々人間関係に支障をきたすかもしれないだろ!?」
オティヌス(胸パッド)「私の力をもってしても、テンプレ委員長的な存在はそれ以上加味できない訳であって」
上条「オイコラ吹寄さんdisってんじゃねぇぞアァンッ!?吹寄さんはあぁ見えて俺たちのボケを一つ一つ(暴力で)拾ってくれる希有な人なんだからな!」
オティヌス(胸パッド)「おぉっと私は何も言っていないぞ?名無しのモブかもしれないのに巨乳だけが特徴だとか酷い言いくざだな」
上条「――気をつけろ!敵の魔術師は俺たちを不安にさせて疑心暗鬼にさせようとしている!耳を傾けずに俺たちの培った絆を信じるんだ!」
オティヌス(胸パッド)「まだ一年経ってないだろ。高校で会ったメンツが八ヶ月弱で絆って」
上条「時間は関係無いだろ!長年連れ添って夫婦だって諦念になった途端離婚したりな!」
オティヌス(胸パッド)「打算だからな。もしくはよく練られた計算ともいう」
オティヌス(フィギュア)「――おい席に着け、この腐ったオレンジどもが」 ガラガラッ
上条「小萌先生ナメんなよ!?絶対にそんなこと言わねぇしサイズ感どう考えてもおかしいだろ!?」
上条「1/10って卓上フィギュアじゃねぇか!このクオリティだったらきっと売れるぜ!」
オティヌス「――ふっ、心せよ上条当麻!この世界は貴様へ対してとても残酷だぞ!」
上条「てかお前これ本筋とは関係ないところで楽しくなってきてないか?ドッキリ仕掛ける側がノリノリってどうなの?」
上条「俺の心を折りに来てるけどもだ!もっとこうギャグ以外でできたでしょっ!?」
――上条のアパート
チュンチュンッ
上条「――って夢オチはダメだって大先生も言ってるだろうが!?あぁでもよかったが!怖かったが!」
オティヌス「なんだ?起き抜けにご機嫌じゃないか」
上条「インデック、ス……?」
オティヌス「ほう、起き抜けに別の女の名前とはいいご身分だなぁ?」
上条「いや違うんですよ!?これはきっと敵の魔術師の攻撃で!」
オティヌス「ヒマか。魔術師だって一々お前に攻撃しかけるほどヒマか」
上条「いや……何か、夢を見てたんだと思う。なんかこう楽しい夢だった、気がする」
オティヌス「楽しかろうと夢は所詮夢さ。そこに現実性を求めてはいかんな」
上条「そりゃそうだろうけど」
オティヌス「胡蝶の夢だよ。蝶になって登山してる夢を見ていたのか、それとも今の世界とは蝶が見ている夢なのか」
上条「お前はいつも何を言ってるのか分からないな!」
オティヌス「適度な刺激と少々の外連味とそこそこの悲劇。豊かな人生を造る上で必要なのはそれだけだ、満たされた世界などすぐに飽きる」
上条「格言、か?」
オティヌス「体験談だよ、ただの――さて、そろそろ時間だ」
上条「トールたちと合流するんだっけ?」
オティヌス「あの気分屋が口約束を守るのであればな。マリアンがストッパーになってくれればいいんだが……」
上条「なんかこう、気のせいかもしれないけどあの子って俺へ対してアタリが強くないかな?」
オティヌス「そうだな。初対面でオーバーオール引きずり降ろしたのを根に持ってないと思っているんだったら、まぁそうかもな」
上条「だから俺は悪くねぇよ!?その初顔合わせの時にドラム子さんが一発ギャグを仕込んだの誰だって話で!?」
オティヌス「あれは笑ったよな。まさかミョルニルが橋本環○の完コピするとは……」
上条「お前ら芸達者だよね意外と?人生楽しんでるよな?」
オティヌス「まぁ、程々に充実してはいるが。まずは奴らとの抗争が先だな」
上条「――あぁ、行こうぜ!」
オティヌス「貴様の好きなシスターさんが鹵獲し放題だって」
上条「無理だよ!瞳の虹彩ないまま刃物振り回す相手はエ×い目線で見られないよ!?」
オティヌス「まぁ”それ”はもうなくなったようだがな」
(※ギャグのようでいてギャグではない……!ご応募ありがとうございました)