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Clock(trial)

クリスマスの日ver2019

 
――グレムリン 旧アジト

トール「ドヴェルグの秘技でTSできるのってねぇかな?アーティファクトでもいいけど」

マリアン「開幕超必殺技撃ってくるのやめろよ」

トーク「あぁ今のゲームだと開幕CW(センターウェポン)って言うらしいな」

マリアン「当たるバカいるか?横ダッシュで近接格闘喰らって半分持って行かれるわ」

トール「なあ頼むぜマリアン。ドヴェルグの腕を見込んで、なっ?」

マリアン「私たち歴史史上最低の見込まれ方してるな。いると思うか?『性別変えたいけど、そうだ!ドヴェルグさんならなんとかしてくれるんじゃね!』って」

トール「取り敢えず都合が悪かったらドラえも○みたいに出てくるからな。北欧神話にケルト神話で」

マリアン「というか前にも似たようなアホ相談受けた、よな?」

ミョル子【だねぇ。前もクリスマスじゃなかったっけ?】 ガタゴト

トール「……これにはな深い事情があるんだ」

マリアン「不快事情だろ。何となく分かるわ」

トール「ほら、エロゲ×には一人ぐらいホ×の親友が出てくるよな?」

マリアン「知らんわそんなニッチな常識!?なんで私が知ってると思った!?」

ミョル子【最近じゃテンプレだよねー。なんでか知んないけど】 ガタゴト

トール「あぁそれはな。元を辿ると『Dear My Frien○(2005年)』ってゲームがあってな」

マリアン「長ったらしい説明はいらねぇよ!別に興味無いし!」

トール「クソ重くて欝シナリオが多い中、バッドエンドが同性の友人から告白されて『僕たちこれからもいい友達だよね!』って終わるんだ」

ミョル子【あぁタイトルの通り『親友』って意味なのか】 ガタゴト

マリアン「だからいいんだよそんな説明は。脳に無駄な知識がインプットされると、その分容量で損した気分になったわ」

トール「まぁそれと同じなんだよ。俺と上条当麻もいい仲になった。そうだな、例えるならば×××奴隷だ」

マリアン「女の子が二人いるのに躊躇いもなく言いやがったなトール!?お前本当に大丈夫か!?」

トール「でもな!実はなかったことにされんだ!運営が『いや単発企画だし』って意味不明な説明をされて!」

マリアン「そりゃそうだよ。私だってその狂った世界観が延々続いたら、世界がエントロピー崩壊するだろ」

ミョル子【どんだけパラレル多いんだよ、って事だよねぇ】 ガタゴト

トール「だから俺は世界を相手に戦わなきゃいけないんだ!それが例え投稿された希望を曲解してでも!」

マリアン「その人に謝れ。そして速やかに消えろよ」

トール「いや別に邪悪な意志はないんだよ!クリスマスだからってチヤホヤされるのが嫌だって訳じゃない!」

トール「『どうせ酷い目に遭うのが期待されてる』ってだけで、そこに俺の自由意志は入ってないって思ってくれ!」

マリアン「――なぁトール、お前疲れてるんだよ。てかよくイギリスの喧嘩祭に顔突っ込まなかったな?」

トール「別件で色々とやってたからな。アレイスターの”可能性”、全員が全員お行儀良くイギリス向う訳ねーだろ、って話だ」

マリアン「いいぞ、そういうのをもっと強調していこう。じゃないとただのアホどもだと思われる」

トール「だから俺は上条ちゃんに俺のミョルニルをトールハンマーしようかって」

マリアン「やめろ。コイツが汚される感じがするからその例えはやめろ」

ミョル子【スッゴイ風評被害だよ】 ガタゴト

トール「だからもう本格的に性転換した方が良くね?アレイスターだってやってんだしさ」

トール「『そもそも男だと思ってたんだけど、実は少女だった!』ってオチもありだと思うんだぜ」

マリアン「お前がいいんだったらなんでもいいだろ。HENTAIに私らを巻き込むな」

トール「そ、そうかな?ふ、二人だけの話だよな?」

マリアン「だから照れて頬染めるなバカ!お前がそんなんだから特殊な癖(へき)の人に目ぇつけられるんだ!」

ミョル子【トールのさー、サンタさんっぽい服もクリスマス企画で実装されそうだなー】 ガタゴト

マリアン「悪夢かな。誰が得するんだその罰ゲーム」



――学園都市 多分クリスマス

上条「えーっと……買い出しは洗面場用の洗剤に、パイプ用の洗剤」

上条「あとシンクの汚れ落しと、レンジの簡単汚れふきシートにコンロの油汚れ落しシートも買ったと」

オルソラ?「どんだけ汚れ溜るんだ。テッシュか雑巾で拭けばいいだろ」

上条「おっと待ってくれ!最近の家電や下水道は意外にデリケートだから、きちんとした方法でクリーニングした方が長持ちするんだ!」

オルソラ?「なんて主婦感覚。高校生にしてこの生活感は……!?」

上条「まぁでもウチの場合は、家電の寿命が来る前に発破されるんだがな!」

オルソラ?「もう人里離れた場所に家建てろよ。近所迷惑この上ないな」

上条「だって仕方がないでしょうが!?魔術師も能力者もノック感覚で攻撃してくんだよ!」

オルソラ?「大変だな−。ま、俺もそっちの方だが」

上条「いい加減にし――あれ?」

オルソラ?「――お久しゅうございましたね!お加減お変わりないかと存じますのですよ!」

上条「……」

オルソラ?「本日はく・り・す・ま・す!☆という事でしたので、不肖わたくしがデートお誘いなんかをしちゃったりなんかしたいなー、と。ダメ?」

上条「――よーし、ホンモノだな!まごう事なきホンモノのオルソラだ!パーティ会場でもこんなんだったぜ!」

オルソラ?「妥協が早すぎるぜぃ上条ちゃんよ。自分でも『こんな低クオリティで申し訳ない』って思うぐらいのレベルなのに、そこまでキャパシティが広いと引くわー」

オルソラ?「てかパーティ会場から閉め出されたじゃねぇか。どうやって知ったんだ」

上条「が、外見だけでもオルソラとデートできれば……!」

オルソラ?「おおよそ主人公らしからぬローテンションと低い志だぜ」

上条「俺もいい加減学習してきたんだよ。お前らヘンタイ魔術にイジられるのも慣れてきたんだ、こうあるだろ?デートやラキスケ、物事を失敗なく進めててさ?」

上条「『よーしなんか上手くいってる、このまま上手く行けば終わる――って事はニセモノなんだな!』って、確信するようになってきたんだよ……ッ!!!」

オルソラ?「体験学習が悲しすぎる。だってもうドッキリしか経験してない上、上手くいっても相手の掌の上だって事だもんな」

オルソラ?「てかオルソラちゃんだったらよぉ、上条ちゃんが誘えばついてくるんじゃね?一応好感度的にはプラマイ大幅に勝ち越してんだろ」

上条「……弟ぐらいにしか見てもらってないと思うんだよ。マジな話で言えばさ」

オルソラ?「そーかそーか辛かったな。ならこのオルソラちゃんのおっぱいで慰めてやるぜ、なっ?」

上条「オルソラはそんな事言わない!でも念のためもう一回言ってくれよ!」 ピッ

オルソラ?「大丈夫か上条ちゃん?俺と会ってから好感度下がりまくってるぞ?」

上条「……マッチ売りの少女って話があってだな」

オルソラ?「もう一回言うけど大丈夫か?あんま悲しい言われたら俺だってもらい泣きするんだぞ?」

上条「マッチ売りの少女はマッチを擦るたびに幸せな夢を見たたんだ。ただ当然手は届かなかった」

オルソラ?「俺あの話の寓意がよく分かんねぇんだよな。『放火して暖を取りましょう』って意味なのか、『マッチよりも花を売りましょう』ってアグレッシブな意味なのか」

上条「少女は手を伸ばしちゃダメだったんだ!きっと火傷して現実に引き戻されるよりは、夢が夢のママの方が!」

上条「俺だってそうだよ!例えニセモノだと分かっていても、『右手』で触れた瞬間に失われてしまう……ッ!」

オルソラ?「左手で触ればいいじゃん」

上条「ダメに決まってんだろ!?!魔術で化けた相手を見破るって口実で合法的にタッチする計画』なんだから!」

オルソラ?「いい加減にしろ。それだとミコっちんのアレがわざとだってことになる――つーか解くな?」 パキィンッ

トール(オルソラ?)「よお久しぶり。遊ぼうぜ?」

上条「そのままで良かったのに……!中身がヤローでも幸せな気分になれたって言うのに……!」

トール「慣れたとしてもフェイクだからな。ドラッグで多幸感味わってんのと大差ねぇよ」

上条「じゃあ次は私服ワンピースになったにオルソラでお願いします!」

トール「なんでだよ。つーかこのクソ寒いのワンピで出歩かないだろ」

上条「いいだろクリスマスに夢見たって!てかお前なんできたんだよ!?」

トール「あれ?遊びに来たんだけど間違ってたか?日本だとクリスマスって友達と遊ぶ日じゃないの?」

上条「――いや全くその通りだな。一部の例外は違うみたいだけど、外人のお前が言うんだったら100%正しいわ」

トール「俺は十字教じゃねぇけどな。照り焼きのターキー食うのは好きだ」

上条「微妙に日本文化が浸透しているような……まぁいいや。俺も暇だから付き合うのはいいけど」

トール「じゃあ行こうぜ。ここでタベってるよっか建設的だ」

上条「ある一点においてはこの上なく生産的ではないがな!」



――アーケード

トール「おぉ……スゲェな日本人!正直見くびってた!」

上条「いやまぁ、年末近いしかき入れ時だしな。ここの街で売ってる電飾だけで見栄えはいいしな」

トール「こんな熱心に生誕祝う十字教徒どもなんて中々いねぇぞ!」

上条「ごめんなさい。君が何言ってるのか俺には全然分からないけど、日本人を代表してゴメンナサイしておくわ」

トール「しかしカップルばっかりだなー。神の子も草葉の陰で泣いてんぞオイ」

上条「そ、そうかな?きっと立川辺りでのんびりしてるんじゃないかな」

トール「どうする?腕でも組む?」

上条「なんでだよ!?話題になるわ!」

トール「いやなんかこう、流石にカップルの日に付き合わせるのは悪りーかなーって」

上条「知ってたのかよ。つーかまぁ余所の国でも同じか」

トール「だからせめて恋人気分だけでも味わって欲しい的なヤツ?」

上条「サービス精神を発揮するんだったらもっと別の場面で頼む!無茶振りとかしない範囲で!体に優しくな!」

トール「でもそこいらの女どもより俺の方が可愛くね?」

上条「あー……いやいや!今一瞬納得しそうになったけど、認めたら終わる瞬間ってあると思うんだよ!」

上条「てかお前は男!俺の癖(へき)も年上だけ!」

トール「いいじゃねぇか。言わてぇヤツには言わせておけば」 グッ

上条「ちょ離せって――テメコラ身体強化使いやがってんな!だから誰かに見られたら!」

トール「珍しい俺っ娘だって設定で」

上条「レアかどうかが問題になってんじゃねぇよ!そんなことよりも――」

青ピ「……」

上条「――いや違うんだ!これはアレだ、敵の魔術師の攻撃なんだ……ッ!」

トール「魔術師部分は合ってる。攻撃してるのも、まぁそうと言えなくもない」

上条「ウルっっっっセぇよ!俺が言ってんのはそういうこっちゃなくて!こいつに見られたら面倒クセェって――」

青ピ「――フッ、流石やんな。我が宿命のライバル、上条当麻よ……ッ!」

上条「ほーらもう面倒だ。もうなんか前フリしてから面倒臭いの始まるってわかるもの」

トール「個人的には初見でこのリアクションが取れる人間は傑物だと思う」

青ピ「アストルフ○きゅんがちょい話題になったと思ったら……なんて早さや!それでこそボクのライバルに相応しい!」

上条「流行ったってつーか、今はもうある種の癖の人の定番になったっつーか」

トール「『獣欲業を征す(柔よく剛を制す)』」

上条「やかましいわ!その格言言った人も後世でイジられまくってるとは思わないよ!?」

青ピ「――クッ!見せつけてくれおって!待ったれよ、新学期が始まったらボクも男の娘のカノジョ作ってダブルデートや!」 ダッ

上条「だからどうしてだよ。男の娘がカノジョに入るかどうかは人の定義に寄るな!」

トール「一々拾うんだ……?」

上条「てかアイツはアホだかにまだいいよ!?別に青ピが誰に話したって『また話盛ってー』みたいな感じなんだから!」

上条「でもな!世の中には出会ったら即死級のヤツだっているんだよ!」

トール「例えば、てか具体的にどうよ?」

上条「そうだな。分かりやすく言えば」

御坂「――どいて!そいつ殺せない!」

トール「おぉっと俺の事ぁ開幕CW言いながら、コイツはブーストウェポン決めにかかってんぞオイ」

上条「悠長に構えてんじゃねぇよ!?お前の責任なんだからなんとかしろよ!強いんだろ!?」

トール「任せろ――『ポッと出の馬の骨に取られるよりは、これはこれでアリ』」

御坂「う、うーんー……?んーんんんんーーーーー…………?」

上条「なんでここで長考入んだよ」

トール「『男子の一番は席が埋まってしまったが、女子の方はまだ空席』」

御坂「……」 チラッ、チラチラッ

上条「みさか、は、ものほしそうに、こっち、を、みている」

トール「『今度動画を進呈する』」

御坂「ま、まぁ……いい、かな?うんまぁ、そういう多様性も必要よねっ!」

上条「だから違うっつってんだろ!」

トール「――さっ、デートの続きだ。何か食ったらまたブラブラしよーぜ」

上条「だからデートじゃねぇって!俺は純粋に年上の管理人さんが好きな一般人だ!」

トール「それも最近のセンからすればニッチじゃね?」

上条「運営!運営に悪意がある!最初のお題じゃなくて添えた方を実現しやがったからな!」



(※素敵☆なクリスマス企画なのに初っ端から爛れたご応募ありがとうございましたコノヤロー)



――学園都市 路上 クリスマス

十字教徒「恵まれない子供たちに愛の手を!どうか募金お願いします!」

十字教徒「そこの方もどうか少しだけで結構ですから、募金を――」

土御門「『ジングっベー、ジングッベー、すっずっがなーる』」

土御門「『香港−、民主化−、一言もふれーずー』

土御門「『ジングっベー、ジングッベー、すっずっがなーる』」

土御門「『くっさっれー、俗物っはー、アカに日和るー』」

十字教徒「あの……?」

土御門「ん?あぁごめんごめん、今新曲考えてたところでよく聞いてなかった。何だって?」

十字教徒「あの、ですから恵まれない子供たちへ募金をですね」

土御門「今のサビの歌詞さ、『核兵器持ってる国へは行かないヘタレ』か、『ソ連が崩壊するまで待つに待った』の、どっちがいと思うかにゃー?」

十字教徒「結構です!あっちへ行ってください!」

土御門「募金求めるんだったらバチカンの地下銀行から出してやれよ。そうすりゃ万単位で救われるんだぜぃ?」

十字教徒「そんなものはありません!」

土御門「……お前さ、バチカン行ったことある?ちなみに俺はないけど」

十字教徒「だからっ!」

土御門「あんな世界遺産の見本市みたいな宮殿、維持すんのにどんだけかかると思ってるんだ?」

十字教徒「……え?」

土御門「アーティファクトも含めた多くの文化遺産は古い分だけ修理が必要、建物も同じ。そしてもって給料も払う必要がある」

土御門「ついでに言えば教皇猊下の移動費や滞在費、全部ロハだと思ってんの?それとも寄付で?」

十字教徒「そ、それは……!」

土御門「まぁ――決めるのはお前だ!あと……分かるな?」

十字教徒「……」

土御門「いやぁ、良い事をすると気持ちがいいにゃー」

神裂「待ちなさいそこの悪魔よ。敬虔なる信徒を堕落へと導くものよ」

土御門「やだちょっと素敵な二つ名」

神裂「クリスマスなのに余計な真似をしないいただきたいものです。一応アレでも十字教徒なのですから」

土御門「いや、違うんだにゃー。十字教系”協”会に間違って入ったなんちゃって信徒だぜぃ」

神裂「あぁそれでこんな寒いときに募金を求めていたのですか。普通は信徒で集まって友誼を深めるモノですからね、この時期は」

土御門「まぁ日本の場合、正統なのがカルト並にカルトだから仕方がないんだぜぃ。つーかねーちんどうしたの?男漁り?」

神裂「違いますよ、仕事です。厄介な人物の目撃例がこちらで」

土御門「厄介?誰だよ?」

神裂「あぁいえお気になさらず。どうせステイルがあの子にプレゼント渡したくて、適当にデマを拾っただけでしょうから」

土御門「ねーちんも会いたいしな」

神裂「当たり前ではないですか。それではあなたもよいクリスマスを」

土御門「それよりメインヒロインと初期ヒロインが応募皆無だった件について一言」

神裂「お黙りなさいこのチンピラが!」 ダッ

土御門「ねーちんも丸くなった。良くも悪くもカミやんの影響か……さて、帰ってメシでも」

男A『――やるのか、やろうってのか?この俺と?』

男A『いいぜ!俺はやりたくなんかないんだが、こっちにはやらない理由なんてないんだからな!』

土御門「なんだこのオレオレ。俺が多すぎてゲシュタルト崩壊しそう」

男B『戦いなど俺様は望まないさ。だってそうだろう?同レベルのモノしか争いは発生しないんだからな』

男B『つまり――そうか!貴様は俺様と同じステージに立ちたい、という訳だな?』

土御門「初めて聞いたよ、一人称”俺様”。舞夏の持ってる乙女系ゲームで存在だけは知っ、て、た……が?」

垣根(男A)「俺が?俺が上がるんじゃない!お前が俺に高みにまで登ってこられるか、それが問題なんだろう?」

フィアンマ(男B)「高いところだけが偉いと誰が決めた?……俺様はそこにいたから分かる、今の貴様だけ無様か、ってな」

土御門「取り敢えず待てバカ二人。こんな街中でおっ始めたら死屍累々佐天涙子ってレベルじゃねぇぞ」

土御門「てか何やってんの!?クリスマスだってのにヤロー二人で中二マウント合戦ってちょっと楽しそうだな!?」

垣根「お前は……『グループ』の……ッ!」

フィアンマ「魔術師、か?微量の魔力しか感じられんが――ふっ、まぁこの程度が俺が止められるとでも思ったか!」

土御門「あぁどっちも正解だけどもなんで臨戦態勢入ってんだよ!どっちもケンカ売られるような因縁はねぇぞ俺!」

垣根「因縁……あぁそうだ!お前にはない!だが一方通行と俺の戦いはまだ終わっちゃいないのさ!」

土御門「一方通行……?お前何言ってんだ?」

垣根「あの大通りで俺を叩きのめして!再生するのに時間はかかっちまったが、決着はまだついてない!」

土御門「あー……はいはい、切れっ端かなんかで、学園都市に回収されずにずっと再生してやがったのか」

土御門「で、フィアンマの方は?」

フィアンマ「貴様からあの”僧正”と似た雰囲気がする!同系列かそれに近い魔術師だ!」

土御門「超心外。実家から派生していったヤツだからあっちが傍流だぜ……あぁって事はお前も……?」

フィアンマ「Bダッシュで弾き飛ばされたときはもうダメだと思ったが……今の俺様は死ぬわけにはいかん!」

土御門「面白そうだよな。もし死んでたら『Bダッシュで轢殺』って墓碑に刻んでやるよ」

垣根「だから――お前が素直にアイツの居場所を吐くのも良し!吐かなければ後悔すると思うぜ?」

土御門「えーっとだなー。垣根、お前確かアレイスターと取引したいって言ってたんだっけ?」

垣根「なんでお前がそれを!?……アイツか!」

土御門「いや違う違う。垣根(白)が言ってたんだよ」

垣根「シロ……?」

土御門「あとお前が調べれば直ぐに分かるが、アレイスターは統括理事長辞めてんだ。今は別の人だにゃー」

垣根「親船……いや、どのクソヤローがなった?」

土御門「一方通行さん」

垣根「――その口、縫われてぇのか……ッ!?」

土御門「だから調べてみろよマジだから。そんなしょーもない嘘吐かないし、お前の事知ってんだから脅威度も分かってるって事だよ」

垣根「そんな……まさか――」

フィアンマ「アレイスターが……そうか。不祥事の責任を取ったのか」

土御門「存在自体が不祥事だけど、つーかそんなまともなメンタルは持ってない――で、フィアンマの方か。僧正、つーか魔神は消滅しました」

フィアンマ「……そうか。またあの『右手』に世界が救われたのか……!」

土御門「いいや?僧正と魔神どもは別件だけど、大体別の『右手』の人?」

フィアンマ「なんだって!?そんな危険な『右手』なんてどこに……!?」

土御門「まぁ結果的に世界は救われたし、魔神どももこっちの世界には干渉しなくなった。俺たちが生きてる間ぐらいは多分平気?」

フィアンマ「そうか……」

土御門「っちゅー訳で!お前らがケンカする理由はないし前からの懸念も片付いた!だからここで解散!」

垣根・フィアンマ「……」 ジーッ

土御門「おいおい、やめてくれよオイ。そんな捨てられた子犬みたいな寂しそうな目で見るなよ」

垣根「だって、なぁ?」

フィアンマ「一念発起して来てみたら……ノコノ○程度の扱い」

土御門「クリボ○じゃないかにゃー?ジャンプして踏んだレベルの。新手のギャグかと思ったぜぃ」

フィアンマ「世界を救うはずだった俺がどうして……!?」

土御門「……あぁうん、分かったよ。メシぐらい食わせてやるからウチ来る?今日は俺しかいねぇから、大したモンは作れないけど」

垣根「……あぁ、頼む」

フィアンマ「……世話になる」

土御門「まぁ恩売っとくって打算だから気にすんな



――土御門のアパート

垣根・フィアンマ『……』

土御門「……連れてきちゃった……!珍しく俺が、この俺が!危機的状況から脱出できなかった!」

土御門「や、でもアレを見捨てるのは流石になぁ……けど居座られると辛い……!」

土御門「舞夏がメイド合宿じゃなければ!今頃はピンク色のクリスマスを送っていられたのに……!」

土御門「……」

土御門「落ち着け、ここは京都のぶぶ漬け的なモノを出せば『あ、歓迎されてなくね?』ってKY二人でも理解できる――が、しかし!」

土御門「あいつらの空気読めてない感は異常!余程のブツを饗さない限りはなんでも空気読まずにバクバク食うに違いない……!」

土御門「そして我が義妹メイドの舞夏が作る料理は世界で最もエロ美味い!だから俺が少々ぶち壊そうとしても幻想は壊れない……」

土御門「てか残ってるのは……あー、おでんか。味が染みてて美味しそうなんだにゃー」

土御門「あとは野菜とイチゴ……?あぁクリスマスケーキ作りの実習で残ったのかにゃー」

土御門「――もう、こうなったら……!」



――土御門のアパート

フィアンマ「オイ、なんかブツブツ言ってるが大丈夫なのか?」

垣根「知らねえな。なんで俺に聞くんだよ」

フィアンマ「知り合いじゃなかったのか?」

垣根「知り合いの知り合いだ。顔と名前とにゃーにゃー言ってるのだけは知っていたがな」

フィアンマ「ふーん……」

垣根「……なぁ、さっき『魔術』って言ってなかったか?」

フィアンマ「なんだ、興味があるのか。だがお前はダメだ、能力者が魔術を使おうとするとダメージを受ける、らしい」

垣根「そういう意味での興味はねぇよ。ただ学園都市の”外”にもそんなのがあんのか、ってな」

フィアンマ「能力者にしてはアッサリ認めるな。自分達だけが最高の存在だと思い上がっていると聞いたんだが」

垣根「俺は最強かそれに近いのは間違いない。が、能力者にしたってゼロから造り上げるよりも、元からどっかでノウハウがあって、そこを参考にした方が早い」

垣根「正気のまま狂ったアレイスターなら、対立する連中であっても手段として取り入れる。なら前からあった方が辻褄は合う」

フィアンマ「中々聡いな。貴様、名前は?」

垣根「垣根帝督。あとテメェから名乗るのがルールだよ、オッサン」

フィアンマ「フィアンマだ。昔は宗教団体のそこそこの位置にいたが、今はまぁNGOみたいなことをやっている」

垣根「なんだ?世界征服でもやろうってのか?」

フィアンマ「それはもう失敗したから逆だな。自分達ができなかったことを、後進ができないように妨害する日々さ」

垣根「なんて不毛な人生だ」

フィアンマ「だが自分で選んだ道だ。今度こそ、な」

土御門「――ハイハイハイハイ!ご飯を持ってきたんにゃー!手を洗って席に着け野郎ども!」

垣根「あぁすま――な、い?」

フィアンマ「茶色……のスープに、鮮やかな果実が浮いているな。ほう、これは始めて見た」

土御門「土御門元春特製!『おでんイチゴ』だ!さつ、遠慮なく食え!たんと食え!イチゴのおかわりもあるからな!」

垣根「テメェ……!」

土御門「お?なんだ怒ってんのか?人が善意で出したのにケチつけようってのか?あぁ!?」

土御門「学園都市第二位と元『右席』はそんなにシミっだれもんなのかよ!?言ってみろ、なぁっ!」(意味不明)

垣根「い、いや確かにトマトおでんの話を聞いたことはあるけどな!おでんにイチゴってのは――」

フィアンマ パクッ

土御門・垣根「マジで食った!?」

垣根「――ってお前が言うなよ」

フィアンマ「ん?見た目はアレだが、悪くはない。酸味とスープの風味が効いている」

垣根「マジが……じゃあ俺も――こ、これはっ!?」

垣根「イチゴの酸味と魚介類の甘さがマッチして――まさに、味の『未元物質』……ッ!!!」

土御門「その例え、分かりやすいか?『他に言いようがない』ってのは伝わってくるけど、具体的な内容はないよな?」

土御門「……てかじゃあ俺も食べてみるわ。そこまで言うんだったら」 パクッ

土御門「……」

土御門「うっわなんだよこれゲロマズいじゃん!お前ら味覚死んでんのか!?」

垣根「……そうだよな、不味いよな。実は俺もそう思う」

フィアンマ「まさしく。南部イタリア人の食い道楽をナメないでもらおう」

土御門「だったらお前らなんで……?」

垣根「――だが、嘘吐きは見つかったみたいだな!なぁ?」

土御門「――待つんだにゃー!これはきっと上条当麻のトラップに間違いな――」

土御門「――あ゛っーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!?」

フィアンマ「こうして悪は退治された。あと冷蔵庫に入っていた作りおきのメシは非常に美味かったんで許した」

垣根「『おでんの具にトマト』は実際にあるらしい。俺は食ったことないけど、ただ!食べ物で遊んじゃ俺の『未元物質』になっちまうぜ!」

土御門「ぜ、善意で声かけたのに……!俺がオチ要員とは……!」


(※ご応募ありがとうございました。なおこの後「ウチくる?」と垣根さん(余り)はオッレルス勢力になったとかならないとか)



――とある高校 クリスマス前

吹寄「――私たちは小萌先生に多大なご迷惑をおかけしてるわ……ッ!」

上条「そうだな、吹寄の言うことはもっともだよな。土御門に青ピ、反省しなきゃだぞ?」

青ピ「カミやんそれ、マジで言うとる?熱でもあるん?」

姫神「上条君の心には棚が何個あるのかな?」

土御門「五十歩百歩って言葉をまさかリアルで使う日が来るとは思わなかったぜぃ」

吹寄「黙りなさい上条当麻。貴様が最も心身共に負担になってるじゃないこのド不良が!」

上条「だっていいじゃないか!俺は素行的にはそんなにヘマしてないのにただちょっと世界を救って日数がアレってだけで!」

土御門「もうカミやんはヒーローアカデミ○入ればいいんだにゃー」

上条「あっはっはっはー!何を言っているんだいツチミガト君、あっちはフィクションでこっちはノンフィクションじゃないか!」

姫神「これはこれで。棚に上げていることになるんだろうか?」

土御門「どっちのヴィランも白くて頭がちょっとアレって流行りなんだにゃー」

吹寄「私たちに関係ない話はどうでもいいのよ。それよりも小萌先生のことでしょ」

姫神「年末進行で納期は短く。更には素行の悪い三生徒のせいでお疲れ」

上条「納期関係なくないか?一介の教職員にどういう繋がりが?」

吹寄「なんかもう『大覇星祭のときはなんだったんだ』、みたいな感じよね。校舎崩壊したり宇宙から謎生物が侵略してみたり」

青ピ「あー……あったなぁ。ボクらの人生がアニメ化でもしよったら、そこの前後だけバッツリ切られてそうな」

土御門「いやぁ、今までのパターンからすると『なんでそこ残しちゃったの?』って感じで残ると思うぜぃ」

上条「口を慎めお前ら、なっ?」

吹寄「そんなアホどもに日々!悩ませている小萌先生を労って差し上げたい――」

吹寄「――っていう純粋な企画なのに!『放課後集合ね』って号令かけたのにいるのはどうしていつもの面子だけ……ッ!?」

土御門「そりゃアレだよ。クリスマス近いからだにゃー」

吹寄「……どういう意味よ」

土御門「高校生のクリスマスは三回、カミやんに至っては四回なのにその一回をどうして潰せるか、っちゅー話なんだぜぃ」

上条「俺も三回だよ?サザ○さんみたいにループしない限りはみんなと一緒に卒業するからね?」

姫神「まぁ。予定があったら『どうせなんかのイベントか面倒事だろ』って警戒して来ない」

青ピ「『小萌センセの負担になっとぉお前が言うな』、ってツッコミかもしれへんし」

上条「……否定は出来ないよなぁ。でもだからこそ、誠意ぐらいは見せたいっても思う」

吹寄「でしょう!?先約があろうがなかろうが!」

土御門「てかまぁ、俺たちはいいんたぜぃ。クリスマスだって路上で中二ゴッコを企画してるぐらいで」

吹寄「また非建設的な……他人様に迷惑かけなきゃいいけどね」

姫神「ちなみに私もキャスティングされている。水乃○さん」

吹寄「姫神さんを巻き込まないで!ネタ企画ならネタキャラだけでしなさい!」

青ピ「――だが、しかし!小萌センセのためであればボクらの遊びなんてどうだって!」

吹寄「その二つを秤にかけるな。それからしてます冒涜してるわよね」

土御門「俺たちはいいんだけども、問題なのはお前がナチュラルに『小萌先生はクリスマスに予定がない』って決めつけてる、って話なんだぜぃ」

吹寄「あったら……うん、その犯罪、じゃない?絵的に?」

上条「超コメントしづらいな!肯定するのもアレだが、だからって違うと強くは言えない感じの!」

吹寄「大人の女性なんだし、男性と節度あるお付き合いをしている、って可能性はあるけど……」

上条「てゆう疑惑が上がってますが、小萌先生んちで下宿していた姫神さんどーすか?」

姫神「私が同居していたときは……特に何も?まぁ普通――ではないけれど。普通普通。うん」

吹寄「まぁでも言っててもしょうがないじゃない。サプライズなんだからアポとる訳にもいかないし」

上条「わりと吹寄ってアバウトなトコあるよな……あー、じゃあこうしようぜ。クリスマスには小萌先生のお宅へ直撃する!この面子でだ!」

上条「それでお邪魔になりそうだったら即・解散!路上でブギーポッ○ごっこを全員でする!」

吹寄「私をプレイに巻き込まないで」

姫神「大丈夫。きっと楽しい。私の殿○さん再現は神レベル……ッ!」

青ピ「たまに底の知れない引き出しをボクたちに見せつけるよね、姫神はんって」

上条「もしも万が一!彼氏がいた場合は俺たちが先生に相応しいかどうかを試す!ダメだったらそげぶ!」

吹寄「ただの傷害罪」

上条「問題ない!小萌先生がペ×い男に騙されるよりは!」

土御門「一方通行だった場合?」

上条「あー………………まぁ、一方通行だったら…………あー……」

姫神「上条初段。長考入りました」

吹寄「てか誰よ」

土御門「カミやんのダチでロ×疑惑とネ×(orタ×)疑惑がある人だぜぃ」

吹寄「また極端な疑惑かけられるわね!?」

青ピ「どんな癖(へき)があっても――ええんやで?この世界は可能性という名前のアガペーで満ち溢れてんのや」

上条「お前もう悟りとか開きそうだね。もしくはエロマンガ画になって一山当てそう」

青ピ「――その手段があったか……ッ!?」

上条「おいおいやめろやめろ。ここで開眼すんなよ」

土御門「まーカミやんの案でいいんじゃねーの?あんまこう期待値を上げずに、居てくれればラッキー!的な?」

吹寄「なんかもう企画の意図が変わってる気がするわね……」



――クリスマス 昼間

姫神「ごめん。待った?」

上条「――遅いよ!俺たちは二時間前から待ってたんだから!」

吹寄「怒られる意味がなさ過ぎるわ。集合時間の二時間前から何やってたんだ貴様ら」

土御門「『誰か一番通行人から気持ち悪がられて写メされるか対決』」

姫神「上条君たちがどこへ行きたいのかが分からない」

吹寄「……て、ゆうかその、一番問題行動を起こすアホの子はどこ……?」

上条「いやだから、今頃風紀委員の詰め所?」

吹寄「風紀委員の人に謝って!?あの人達も忙しい中で何仕事増やしてんのよ!?」

土御門「いやぁ、俺だってまさかマジ通報されるとは思わなかったんだぜぃ。俺としたことがしくじっちまったにゃー」

姫神「珍しいよね。土御門君が居ればフォローしそこねのは」

土御門「ただちょっと当日になって『あれこれ青ピに小萌先生の家教えたらストーカーになるんじゃね?』って不安がよぎったとかは、うん、全然ないよ?」

姫神「前言撤回。確かにその不安はあった」

吹寄「まさかそこまでは……ねぇ?ない、わよね?」

上条「なぁ、吹寄。こう考えたらいい――俺たちは青ピの犠牲を無駄にはしない、ってな……ッ!」

吹寄「フォローしてあげなさいよ。友達でしょ?」

上条「え?焼却炉に物入れて燃やそうとしたの止めただけで、なんか空気悪くなったのがとも、だち……?」

姫神「これも珍しい。ダーク上条君が場に出てる」

土御門「カミやんカミやん、ねぇ俺は!?俺たちはずっ友だよね!?」

上条「そうだな。誰かを学園都市の外へ逃がそうとしていたら、いつの間にか行方をくらましてた挙げ句」

上条「俺史上最大のピンチ&インデックスの貞操の危機状態で、一番頼みたいときにバカンスしてた人だって友達なんだよな」

吹寄「……なにか嫌なことでもあったの……?相談にのるわよ?」

姫神「インデックスさんのところを詳しく。あの神父さんがついにドロドロの三角関係に足を踏み入れた……ッ!」

土御門「そんな度胸があるんだったら日本くんだりまで逃げて来させないぜぃ。そもそもあのアマ灼いて終了してたし」



――小萌先生のマンション 前

姫神「ついた。ここ――ってなに?吹寄さん。どうしたの?」

吹寄「い、いえ別に。ただちょっと思ったよりもなんかこう、雰囲気のあるマンションだなって」

土御門「ウチのガッコの安月給じゃこんなもんだぜぃ。てかもっといい感じの想像してたん?」

吹寄「前にね。黄泉川先生が凄いところ住んでるって話をしてたじゃない?だから小萌先生もって」

土御門「この世界中であそこより危険で安全な場所なんて探すのが大変だにゃー」

吹寄「なにそれ。ツッコミ待ち?」

土御門「ホワイトハウスって世界中から狙われてる割りにはガード堅いよね、って話だ」

上条「中の人は気さくなオッサンなんだがな。下ネタ好きのド変態」

吹寄「分からない話題を振られても困るよのね。まぁいいけど、それじゃ行きましょうか」

上条「まぁ行っても……うん。あんま期待はしない方が」

吹寄「期待って何よ。あぁクリスマスだからケーキでも作ってるとか?そんな訳ないでしょ」

上条「だ、だよなぁ!」

吹寄「でも先生のことだからもしかして?ってのはあるわよね。お菓子作りが趣味、とか。可愛い物が好きそうってイメージだけど」

上条・姫神・土御門「……」

吹寄「な、なによ!?その生暖かい視線は!?」

上条「……あぁそうかお前知らないんだったか。だからこんな無謀な計画立てられたのか」

吹寄「だから。何を言って」

姫神「――吹寄さん。鍵はここにある。あとは回すだけ」

土御門「どっから取り出したんだにゃー?」

姫神「鍵を忘れた時用に。場所は変わってなかった」



――回想 小萌先生の汚部屋

小萌「――ただいま、なのですよー……」 カチャッ

小萌 カチッ、カチッ、ジジジッ

小萌「――ぷはー……この一服のために生きてるのですよー……」

小萌「……なーにが電子タバコですか。あんなのただのフレーバーじゃないですか。あんなクッッッソ甘いので騙そうって……」

小萌「ぷっっっはー……やっぱ缶ピー(※1)はいいのですよー……もうこれだけあればハッピーなのですよー……
(※1・両切りピース50本入り缶。元々重い銘柄の上、フィルター無しなので超キツい煙草。勿論合法だけどちょっとアレ)

小萌「……」

小萌「――誰も、誰が好き好んでロ×体型に生まれたわけじゃねぇって訳なのですよ!別に好きで1×歳から成長止まった訳じゃ!」

小萌「タバコを吸っているだけで職質され、飲み屋さんへ入るときには身分証の提示を求められ、電車は小学生料金だと窓口で払い戻される……!」

小萌「……」

小萌「――ま、まぁまぁまぁまぁ、料金は良いのですよ。それは誤解する方が悪いですし、先生も間違えて子供用の切符とか買っちゃいますし?間違えて……」

小萌「……」

小萌「――問題なのは、私には特殊な癖(へき)のヤローばっか集まってくるのですよ……ッ!」

小萌「どいつもこいつも……!女扱いしねーと思ったら幼女と思われていたり!逆に視線が怪しかったらその筋(※2)のヤローだったり!」
(※2・『もしかして;一方通○』)

小萌「挙げ句の果てに黄泉川先生が……!あの、男っ気がないあの子ですら最近ちょっと変わってますし……!」

小萌「私はもうこのまま、生徒に手を出すぐらいしかねーのですか……!?」

小萌「……ぷはー……すー………………」

小萌「……あー……寝ましょう。もうなんかどうでもいいのですよー……」

小萌「……けっ、クリスマスなんてどうでもいいのですよ。明日は……寝て過ご、し……」



――小萌先生の部屋 現在

小萌「ぐかー……ぐー……ぐおおおお……ッ!」

吹寄「………………ドラゴン?」

上条「正気に戻れ吹寄!凶悪ないびきに聞こえるかもだがあれは人間のだ!多分だけど!」

上条「『なんかの巣?』って思うぐらい汚い部屋だし、『ドラゴン・ブレス放った残滓?』ってぐらい煙臭いが!」

上条「ここは先生の部屋なんだ!帝竜に姿を変えられたエリアじゃなく!」

姫神「うん。上条君も現実を受け入れようか。私もかなり動揺しているけれど」

土御門「正直青ピ連れてきた方が良かったかもだぜぃ。これだったら100年の恋も冷めるんだにゃー」

吹寄「……説明を」

上条「まぁ……誰しも完璧な人はいないっていうか。プライベートでは意外にズボラっていうか?」

姫神「私が同居していたとき。少し目を離すと部屋が腐海になっていた」

土御門「そういや青ピもここの住所は知ってるって言ってたような……?本能的に敢えて踏み込まないのか?」

上条「っていうわけでだな、その、小萌先生はお疲れで眠ってるしさ?俺たちが上がり込んでも気づかないぐらいに!」

土御門「いやカミやん。これは泥酔してるだけでお疲れって訳では」

上条「黙ってろ三下が!俺は吹寄のダメージが減るように些細な嘘を吐いてんだよ!」

吹寄「――『真夏に降る雪を見たのか?』」

上条「な、なんだって?」

吹寄「言わなかったかしら?全部の著書読んでるのよ、上遠○先生」

姫神「と。いうことは」

吹寄「楽しそうじゃない、ブギーポッ○ごっこ。私を呼ばなかったことを後悔するといいわ……!」

上条「『ふっ、中々言うじゃねぇか。表へ出ろ、ここじゃちっと狭すぎる――』」

上条「『なんせ、俺の能力じゃ細かい調節ができないんだからな!』

ガチャッ、パタンッ

姫神「『――こうして。小萌先生の負の一面は守られた。というか全員で押しかけていたら大変なことになっていた。かもしれない』」

姫神「『私も実家はもうないけれど。たまには帰って炊事と洗濯をしてあげよう。そう思ったクリスマスの日――』」

土御門「まー……真面目な人ほど溜め込むんだぜぃ。もっとテキトーに生きた方がいいんだにゃー」

吹寄「黙れ、元凶その二」



(※「最年長熟女ヒロイン」と呼ばれた先生も今はどこに。ご応募ありがとうございました)



――学園都市 特設会場 ARISA公開録音

鳴護「『――――――――――叶えたい、ねがいーがあーるよー……ッ!』」

鳴護「『はい、ありがとうございましたっ。友達の歌ですが、いい曲ですよねっ!お呼ばれしませんでしたが!』」

鳴護「『本日は”ARISAのネットラジオで聞くじゃんね!”の公録にようこそ!いやなんかもう何年もやってる感じですよねっ!ベテランか!』」

鳴護「『クリスマスですよねー、クリスマス。皆さんはどうですか?私的には毎年お仕事を入れられてる日ですよ!必ずね!』」

鳴護「『いや私には関係ないんですけども、アイドルだって彼氏さん彼女さんが居るって時代じゃないかな−、なんて思っちゃったりも』」

鳴護「『そういえば日本のトップアイドルの入籍、ほとんどニュースでやりませんでしたねー。なんかもう夢でも見てたのかと思うぐらいに』」

鳴護「『あぁあと年末に合わせて、あの!けいお○でお馴染みのアイドルユニットが再結成するそうです!初春さん見てるー!?』」

鳴護「『……』」

鳴護「『……えぇと、インカムでマネージャーさんがスッゴイ怒ってますよ。令和になったんだから忘れてあげて、だそうです』」

鳴護「『という訳で公録なんですけど、イベントですよ!いつもネットラジオを聞いてくれてありがとう!イベント、いいですよね!』」

鳴護「『なんかこうテンション上がりますけど、イベントはするよりも見る側に回った方が楽しいですよね!』」

鳴護「『……』」

鳴護「『……はい、また怒られました。ファンの人に夢を売ったげてください、とのお説教が』」

鳴護「『だって仕方がなくない!?みんなが遊んでるんだったらあたしも遊びたいし!もしくはゆっくり休みたいよ!労働環境の改善を!アイドルにもリアルを!』」

鳴護「『まぁ……元アイドルか反社的なアレに手を出したり、かと思えば不倫して数年で公共放送に戻っきたりしますね』」

鳴護「『不祥事を起こしても引退させてもらえない職場ってどうなの?とか思ったり――あぁごめんなさい!荒れる話はもうしません!』」

鳴護「『では続きまして――”ふつおたスペシャル”!いつも皆の小ネタを募集しているふつおたのスペッッッシャルなバージョンです!』」

鳴護「『本日は会場に入場するとき、全員が座席番号指定なんですね。こうA-○○番みたいな』」

鳴護「『で、その番号をハンドルに入れて、メールを送ってもらいまして――会場限定のふつおた募集と!』」

鳴護「『顔出しオッケーならステージに上がってもらっちゃおっかなー?ファンのみんなは基本良い子だから晒すのはやめてあげてねー?』」

鳴護「『じゃあ……すいません、タブレットどもです。募集があった人の中から、無作為に選んじゃいますね?』」

鳴護「『実はこうスタッフの人が、というかおね――社長さんが事前にチェックした方が良いんじゃね?みたいなこと言ってたんですよ』」

鳴護「『でもそれじゃあアレですよね、あたしのファン友に悪い子なんて居ません!だからぶっつけ本番でも大丈夫!』」

鳴護「『でもフリじゃないからね!?”放送事故起こせ”って言ってるんじゃないから!?間違えないでね!?』」

鳴護「『なんかあったら野音出禁になるんだから!ボケるのはいいけど節度を守って!最低限のはね!』」

鳴護「『……えーっと、なんか警備の方が目に見えていいポジショニングをし始めましたけども!まぁ気づかなかったとして、最初のふつおた!』」

鳴護「『座席番号はR-18番の方です!あ、マイク持っていきます?それともステージへ上がりま――』」

青ピ「――」 スッ

鳴護「『……あの、ノーリアクションかつ無言で来られるとちょっと怖いんですけど。照れるとか笑うとか、もっとこう』

青ピ「初めて――君を見たとき、ボクはその瞬間に恋に落ちた」

鳴護「『……はい?』

青ピ「その声を聞いて虜になり、君から目を離せなくなった。タクトを振る指揮者のように、万人は君の一挙手一投足を注目してしまう」

青ピ「それは罪か、はたまた祝福か」

鳴護「あ、すいません。警備の方、ダメなヤツです」

青ピ「――一億二年前から愛していました!どぉかボクと結婚を前提にお付き合いしてくださっ」

シャットアウラ「――せいやっ!」

青ピ「素早っ!?」 バスッ

シャットアウラ「……」

ズルズルズルズルズルッ

鳴護「『……』」

鳴護「『――はい、っていう訳で流れるような放送事故でしたね!多分ステージの主催者の方からものっそい怒られると思います!マネージャーさんが!』」

鳴護「『まぁ教訓としては”ファンを信じるな”ですね!ファンと言っても中にはアレな子がいるんですね!学習しました!』」

鳴護「『えーっと……じゃあイベントは終わりで――え、違うの!?続けるの!?こんな状況なのに!?』」

鳴護「『事故ですよね?今のって確実にワイドショーでリピートされる部分ですよね!?ファンの男が急にステージへ!みたいな!』」

鳴護「『アイドルさんが”怖かったぁ”って内心売名ゲットだぜ!で大笑いしてる感じのシーンなのに……本当に?ギャグじゃない?』」

鳴護「『てゆうか普通に怖いです!こんなテンションにも関わらず公録を続行させる事務所に不信感もあります!』」

鳴護「『”あなたが悪いんじゃ……?”いやまぁ事前に調べなかったあたしも悪いっちゃ悪いですけど!そういう問題じゃなくないですか、これ!?』」

鳴護「『みなさん!アイドルになるんだったら慎重に事務所は選んでね!あたしのところはブラックだからそれ以外で!』」

鳴護「『――はい!って言うわけで私もプロだからやりますよ!お仕事に穴を開けないようにですね!』」

鳴護「『てかクリスマスも反対だったんだよ、もーーーーーーーーーーーーーーーっ!こんなことならインデックスちゃんと一緒に逃げていれば良かった!』」

ピッ

鳴護「『あ、あれ?端末が……あぁこれを読めと。しっかりチェックしてるじゃないですか』」

鳴護「『それでは続きまして、じゃないや最初の”ふつおた”!座席番号I-XX番の方、どうぞっ!』」

インデックス「出づらい。これ以上ないってぐらい出づらいんだよ」

鳴護「『お、おーっと!?これはサプライズだーーーっ!あたしのお友達の子ですね!やったー、来てくれたんだね!』」

インデックス「うん?さっきがくやで挨拶したんだよ?」

鳴護「『そうだね、憶えてるけどね!でもそのあとに”お友達枠でこっそり来てることにしちゃおうか!”って付け加えたよね!』」

インデックス「嘘を吐くのは良くないことなんだよ?私はシスターとして看過できないんだからね」

鳴護「『……うぅ、ただでさえメンタルがダメージ受けてるのに!インデックスちゃんを見ても癒されない……!』」

インデックス「てゆうかじむしょが悪いのかも。普通はとめるんだよ。カナミンコンサートでも乱入者がいたらストップするしね」

鳴護「『理解者が少なくとも一人いてくれてありがとう。でも会場のみんなは”テンパるARISA超ウケるwwww”ぐらいにしか考えてないと思うけどね!』」

インデックス「とうまのふぁん層と被るよね。いじられればいじられるほど『オイシイよね!』って喜ぶ感じの」

鳴護「『もうファンじゃなくないかな、その人達』」

インデックス「まぁそれはいいんだけど、わたしはなんで呼ばれたのかな?ふつおたってなーに?」

鳴護「『当麻君の頭はスポンジなのかな?”教えといてね!企画の主旨をね!”って何回か念押ししたのに!』」

インデックス「お歌でも一緒に歌う?賛美歌は得意なんだよ」

鳴護「『あー……シスターさんなんだよね』」

インデックス「……うん、シスター服着てるのにね。最近じゃ誰もそういってくれないんだよ……!」

鳴護「『ごめんごめん!シスターさんなら歌おうか!えっ、とこの時期に相応しい”清しこの夜”なんでどうかなっ!?」

インデックス「いいちょいすかも。あ、でも問題が」

鳴護「『な、なに?』」

インデックス「そういうのって事前に楽曲を用意してないと流せないんじゃないの?なんだったらアカペラでもいいけど」

鳴護「『ぐ、偶然ね!偶然だけどこのあと歌う曲目の中にあったから!用意してあったからそういう心配はしなくて平気だよ!』」

インデックス「じゃあみんなで歌おうよ。歌詞は知らなくてもいいから」



――特設会場

インデックス「『いーとーおー、やーあーすーーーくーーー』」

鳴護「『――はい、ありがとうございました−。いやー、みんなで歌うと心が洗われるようですねっ!厳かな感じで!』」

インデックス「そうだね。十字教では大切な祭日であるけど、本当はイースターの方が大事だからね?それを忘れちゃダメなんだよ」

鳴護「『流石本物のシスターさんは違うんだねー。他に何かミニ知識ありませんか?』」

インデックス「クリスマスなんだから本当は家族と一緒の方がベターであって、それをダシにして騒ごうだなんて失礼かも!」

インデックス「そもそも信仰のない人があるフリをするのは、それ自体が信仰へ対する冒涜であって」

鳴護「『――はーい!以上偶然いたお友達のインデクッスちゃんでしたー!ここじゃアレだから控え室の方へ行ってね!差し入れのお菓子好きなだけ食べてていいから!』」

鳴護「『なんかもう気を遣ってもらったのか嫌がらせを受けているのか微妙なセンですけど!まぁそれはさておいて次の曲へ――』」

鳴護「『あぁまだ時間ある?もう一人だけ、じゃあですねー……これか、T-13番席の方!どうぞ!』」

上条「ちょえっす。俺ARISAの超ファンでーす。応援してまーす」

鳴護「『――以上、”ふつおたスペシャル”のコーナーでしたー!拍手ー!!!』」

上条「俺まだステージ上がったばっかなのに!?」

鳴護「『いやあの、気持ちはありがたいんだよ?ありがたいんだけどね?』」

鳴護「『ここまでの事務所の仕込みと、と――もとい、あなたのリアクション次第では、あたしのアイドル生命に関わるっていうかな!?』」

上条「あぁ、アリサもう諦めてアイドルって認めたんだ?」

鳴護「『忘れてた!?アイドルじゃないよ!シンガーソングライター枠なのになんでクリスマスイベントなんてやってんだろ!?怖っ!?』」

上条「てかもう衣装があざといもの。それもうスカートさんが仕事してないよね、ってぐらい短いスカートだし」

鳴護「『デ、デザインだから!これはこういうんだから恥ずかしくないもん!』」

上条「前社長が見たらきっとこう言うよ!――そこまでやれとは言ってない、って!」

鳴護「『確かに言うとは思うけど!でももっとブラックな職場だったけども!』」

上条「衣装だけじゃなく普通に仕切ってただろ。まずシンガーソングライターが普通にラジオするかどうか、その時点で気づけよ」

鳴護「『す、する人だっているもん!福山雅○さんやドリカムの中○さんとか!』」

上条「ドてっぺんだろ。アイドル枠かどうかで彷徨ってる人が『一緒だね』って言うのは畏れ多いわ」

鳴護「『ほ、他にも声優さんとかよくお仕事と一緒したり!』」

上条「もう声優で良くね?演技が上手い歌姫じゃなく、歌が上手い声優的な?」

鳴護「『それはそれでなんか本職の方に悪いような……』」

上条「まぁなんでもいいんだけどさ。これってファンと対談するコーナーなんだろ?」

鳴護「『うんそう。でもあなたは厳密にはファンではないよね?』」

上条「何言ってんだよ!?俺はARISAが路上でデモテープ売ってた頃から応援してたんだぞ!」

鳴護「『それはありがとうなんだけど……最新のアルバム、どれが良かった?てゆうか送ったの聞いてくれた?』」

上条「当たり前だよ!全部良かったよ!」

鳴護「『……どの曲が一番良かったかな?』」

上条「あぁ曲名は忘れちまったんだけど、こうギターがブワッとしてベースがビョーンとして、ドラムが這い寄る感じで」

鳴護「『抽象的すぎて特定できないよ!表現は独特なのに中身がスカッスカで!』」

上条「思い出した!歌詞が『君に会いたくて』とか、『忘れないよ』みたいなの!」

鳴護「『絶対聞いてないじゃん!?何そのJ-popにありがちなフレーズ!」

上条「……実はさ。もらったCD、インデックスがベランダに吊しちゃってさ?」

鳴護「『あれあれ?実はあたしスッゴイ嫌われるのかな?』」

上条「そうじゃなくてベランダで育ててる家庭菜園にカラスが来るようになって」

鳴護「『そんな扱い!?効果があるのかないのか、イマイチ信用できない民間療法みたいなカラス除けなのに!?』」

上条「俺も止めたんだけど……でも『ありさの顔が描いてあるから、いつでも会えるんだよ!』ってさ」

鳴護「『怒るに怒れないよ!それズルいよ!もう一枚ぐらい送らないとって気にさせられるし!』」

上条「というかことで許してほしい!ごめんな!」

鳴護「『……いや、だからね?ファンじゃないよね、普通は送ったのがダメになったんだったら、ダウンロードとか聞き放題とかあるのに』」

上条「――俺にとってARISAは特別だからな」 キリッ

鳴護「『ギャグの一環では聞きたくなかったよ!そんな明らかにネタだって分かった上で言われても困るかな!』」

上条「よーしいいぞARISA!ツッコミも様になってきた!これで来年のR-1も狙える!」

鳴護「『だからアイドル!あぁアイドルも違うシンガー枠だしそもそもR-1はピンの大会だからね!?』」

上条「よーしそれじゃあオーディエンスのみんなに聞いてみようぜ!この中でARISAがお笑い大会に出て欲しいって人は拍手を!」

鳴護「『ちょっ待っ!?』」

パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチッ!!!

鳴護「『ファンの人たちに裏切られた!?みんな良い子ばっかりだと思ってたのに!』」」

上条「……いや違うんだよARISA。ファンの子達は君が一生懸命なところが見たいだけなんだ……ッ!」

鳴護「『予選でスベってるところがリピートされるだけだよね?多少知名度あるから、余計にイジられるだけだよね?』」

上条「だが負けないぜ!今年こそは建宮と組んだユニット、『ツインアフロ』がお笑い界の頂点を獲る……ッ!」

鳴護「『なにそのコンビ名。もう面白いよ』」

上条「じゃあ頑張ってくださいARISAさん!ファンとして応援しています!」

鳴護「『絶対違うよね。当麻君たちも出場者として笑うために仕込んでるだけだよね?』」

ステージ下の観客「あ、あのー?」

鳴護・上条「はい?」

ステージ下の観客「随分仲良いみたいだけど……お二人の関係は?」

鳴護・上条「た、ただの友達です?」

観客一堂「嘘吐くなコラ」



(※ほぼARISAの一人語りでした。ラジオの台本書く人って本当に大変らしいです。ご応募ありがとうございました)



――某学区 倉庫

食蜂「……」

雲川「まぁ……呼ばれて来たんだけど。殺風景な場所までわざわざ呼び出して、始末でもするつもり?」

雲川「あの統括理事どもへの牽制じゃ共闘、もしくは共犯の関係だって思ったんだけど。平和になればパイの切り方で戦争にだってなるけど」

雲川「あぁ断っておくけど、私に何かあったら即座に狙撃されると思って?その程度の安全策はあるけど」

雲川「ついでに『能力』も私がこのカチューシャをつけてる間は効かないと思う……筈ね。ファイブオーバーだっけ?流出した技術由来らしいわよ?」

雲川「でもあんたの人形は止めようがないし。なんだっけ?イギリスじゃ国際指名手配一歩手前までやらかしやがったんだっけ?」

雲川「後先考えずに能力解放されたら厳しいわね。まぁお守り代わりって訳だけど」

食蜂「……」

雲川「それで?一体何の用?人生相談でもいーけど、ふっかける訳?」

食蜂「に」

雲川「に?」

食蜂「人気がピンチなのよぉおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」

雲川「ハラに来るけど。予想外に重いカミングアウトでビックリだけど」

雲川「ちょっとお腹が空いてカツ丼頼んだら、サンプル写真よりも一回り大きいのが来てこれどうしよう、って感触だけど」

食蜂「『食蜂さんは第二部で一番株が上がったね!』って言われてたのに!最終盤でスベっただけでANO-ZAMAだなんて酷いわぁ!」

雲川「いや出番があっただけマシじゃないのか?世の中には金髪グラサンの鉄砲玉にやられてそれっきり、って可哀想なJKだっているんだけど?」

食蜂「最初はそれはもう酷かったわぁ!『アンチ御坂派の非人道キャラ』でファンからヘイトを一身に集めていたのよぉ!」

雲川「まぁ、そうだけど。あれ絶対狙ってやってたよな」

食蜂「それが一転!コミックスと原作で操折ちゃん大活躍したわぁ!ヌレなんとかさんの最初で最後の見せ場(当時は)だったのにぃ!」

雲川「薄い本だけど?FG○・アズレ○・艦こ○、あと大体100サークルに一冊ぐらい出る本ですら、基本あんたメインだったけど」

食蜂「だったのに、全部追い抜いて美味しいところを持っていったと思ったら!最期の最期でトチ狂って、気がついたら前よりも好感度は低く……!」

雲川「人気投票、投票対象ですらなかった私が言うのもなんだけど。あんた今やったら選外あるんじゃない?タイミングに救われたわね、ちっ」

食蜂「スピンオフも決まってぇ!『私たちの戦いはこれからよぉ!』ってときに!なんでこぉなっちゃった訳ぇ!?」

雲川「まず『右腕パチった罪』でイエローカード、次に『特に大した動機じゃないが、フワッとしたその場のノリで全員洗脳』で一発レッドで即退場」

食蜂「第二部で作り上げた評判が!一気に頭がちょっとアレな子にぃ!そんなの!そんなのってなくなぁい!?」

雲川「前からそうだったけど?」

食蜂「まぁ初見で『なんだこの中学生にあるまじきナイッバディ(※巻き舌)ってなるのは分かるけどぉ!」

雲川「違うけど。『あぁ、栄養分がそっちに持って行かれたんですね分かります』的な意味だ」

食蜂「あなたに!あなただけには言われたくないわぁ!?」

雲川「どうも初めまして雲川です。統括理事の一人のブレーンやっています。無能力者ですが、頭脳を買われましたけど?」

食蜂「同じ枠なのに……ッ!おっぱい大きい=アホってテンプレっぽいのに……!」

雲川「こっちはこっちで充分苦労してるけど」

食蜂「……私ねぇ、思ったんだけどさぁ?ちょっとこれともすればあっちのレギュラーかも?ってぐらいいい位置にはいたでしょお?」

雲川「気がついたら準レギュだけど……クソむかつくけど」

食蜂「でも常時って訳じゃないのはなんでか――分かったのよぉ☆」

雲川「超嫌な予感しかしないんだけど」

食蜂「ロ×かペ×い体型じゃないとヒロインorレギュラーの資格を失う……ッ!!!」

雲川「じゃあなんで一時的にも人気あったんだよ。無理がある」

食蜂「小学生ボディだったから、とか?」

雲川「……即座に否定出来ない答えを持ってくるな!『超電磁砲、ロ×だけがレギュラー許される説』とか、うん!違うけど!」

雲川「理由は今ちょっとパッと浮かんでこないけど!それは違う!」

食蜂「――今にして思えば、私の人気の絶頂期はつるぺ○スクール水着を披露した直後……ッ!」

雲川「やめよう食蜂。某『アイテム』のあの子が、『あの私あんま活躍してないのに、どうして超20位内にランクインしてるんでしょうか?』って言ってたけど」

食蜂「この体型が憎いわぁ……!私も、御坂さんのようなフラットなボディが欲しかったわぁ!」

食蜂「この間ゲームの販促で一緒したとき、『ライデンは重量級なのに御坂さんってば軽量級よねぇ☆』って言ったらマジギレされたしぃ!」

雲川「あんた分かってるわよね?いやまぁ確かに無いけど第三位。でも中学生ぐらいだったら、あのぐらいじゃないかなぁと」

食蜂「――そこで!恥を忍んであなたに頼みたいのよぉ!同じハンディキャップを持つ身としてねぇ!」

雲川「大丈夫?これもし御坂美琴が聞いてたら暗殺とかされない?」

雲川「というけど、この流れで私を誘うって事は……」

食蜂「幸い季節はクリスマス。攻めに攻めて攻めるときだって女性週刊誌に書いてあったわぁ!」

雲川「お嬢様設定なんだから俗な本読むなよ。あと女性週刊誌ってム○並の記事しか書いてないけど」

食蜂「ここは一つ、共同戦線を張りましょうよぉ?どぉ?」

雲川「共同で?あんたと私が?」

食蜂「……これはねぇ、戦いなのよ……!なんか価値観が一周回って巨○が不利になった私たちの叛逆とも言えるわぁ……!」

雲川「だから中々否定できない話を振るな」

食蜂「――いい?このチャンスを逃したら後はないわよぉ、あなただってぇいつまでも先輩じゃいられないでしょお?」

食蜂「あと一年?それとも数ヶ月?何年生だから知らないけどぉ、同じガッコのパイセン枠は不動じゃ無いわよねぇ?」

雲川「――くっ!腐ってもレベル5ということ……!?中々痛いところを突いてくる!」

食蜂「この程度のツッコミでダメージを受ける方が痛いわぁ。割とマジで」

雲川「しかしクリスマス、といってもなぁ。イベントごとは得意では無いんだけど」

食蜂「あなたの身内に居たでしょお?メイドさんなのか嬢(じょう)なのか分かんない子」

雲川「人の妹をバーニ○呼ばわりはするな。まぁあっちの仕事も仕事だと思うけど、まだ中学だぞ」

食蜂「できれば力を借りたいなー、なんて思うんですけどぉ?」

雲川「……いや、マズいな。妹も分類からすれば平たい胸族だから……」

食蜂「……あぁそれは厄介よねぇ。中途半端にフラグ立ってそうな気がするわぁ」

雲川「最近じゃ色気付いてきてな」

食蜂「まぁ中学生だしねぇ」

雲川「小学校の時の担任の話をしなくなったんだぞ……!?」

食蜂「怖いわぁ。それがさも『おかしいだろ?』って同調力を求めてくるのが、特にぃ」

雲川「よく分からないんだけど、こういうのはアレだ。気持ちが大切だって言うだろ?」

食蜂「そう、かしらぁ?下手な手料理って逆に地雷だって思うけどぉ……」

雲川「『――旦那様の胃袋をつかむ者が全てを制す』」

食蜂「そ、その言葉は……ッ!?」

雲川「メイド学校へ通っている妹が言っていた。これが全てのメイドの極意なのだ、と」

雲川「何を言っているんだコイツは、と当時の私は聞き流したのだけど――今!これが世界の真実ではないかと!」

食蜂「……分かったわぁ!その道のプロが言うんだったら間違いないわよねぇ!」



――クリスマス近いある日 アーケード

上条「いやー今年ももうクリスマスだ以下略。てかもう俺の人生よりも学生やってる時間の方が長いんじゃねぇのか」

黒いワゴン車 キキーッ

上条「おっ?トヨ○ハイエー○、別名レ××ワゴン」

黒服たち ダッ

上条「おいお前らちょっと待てタゲ間違えてねぇ――」

パタン、キキーブロロロロロロロッ

インデックス「あれー?とうまー、とうまはどこ行っちゃったんだよ?」



――某学区 倉庫

上条「――離せ!人違いだ!俺はただの一般人なんですよ!」

上条「だからこう、肉は軟らかいし男優としてもイマイチ演技ができません!だからお家に戻してプリーズ!」

食蜂「××ビデオ出演から口に出せないレベルのお話まで、ありとあらゆる誘拐の可能性を考慮しているわねぇ」

雲川「……あんたに頼んだ私がアホだったけど。無理矢理攫ってこいだなんて誰が言った、誰が!」

食蜂「あらぁ?でもこうでもしないとアポは取れないんじゃないのぉ?……モテすぎて」

雲川「本人は自覚ないようだけど、周囲が牽制しすぎて台風の中心は無風なんだよ。分かれ」

上条「せん、ぱい……?どうしたんですか雲川先輩っ!?そんなエロい体して!?」

雲川「服だけど!?なんで初手からセクハラ!?」

食蜂「いやまぁ、その道のプロにそう見えなくもない、なんていうかエロ重視のサンタコスよねぇ。具体的には一世風靡したアンミ○風」

上条「――先輩を離せ!××ビデオには俺が主演して借金は肩代わりしてやるよ!」

食蜂「たまに思うんだけどぉ、上条さんって『しあわせのおうじさま』そのままよねぇ」

雲川「後ろから刺した人間が良く言うけど。あのな上条後輩、私の話を聞くんだ」

上条「先輩……もういいんだ、俺はアングラ界でのトップを目指すって決心したんだ!」

食蜂「ちょっと見たいわぁ。××ビデオ界の頂点に立つ上条さん。ある意味一番角が立たない終わり方よねぇ」

雲川「だからな、あーっと、これはその、お疲れ会というかな?ほら、イギリスに学園都市で色々大変だったろ?」

雲川「こっちの女も反省しているし、その謝罪も兼ねていると思っていいけど」

上条「はぁ。てかそっちの人は初対め――」

食蜂「――はい、上条さんのためにぃ、今日はメイド二人がご奉仕し、ちゃ、う、ゾ☆」

雲川「おい、いくらなんでもそんなんで誤魔化される訳が」

上条「――俺が生まれてきたのは、このためだったのか……!」

雲川「……あぁごめん。なんでもない、続けて続けて?」

食蜂「エロは理性を超越するわねぇ――(まぁ、このアマはいい雰囲気になったら始末するとしてぇ)」

雲川「おいあんた凄い事サラッと言わなかったか?」

食蜂「気のせいよぉ。それより今日はクリスマス、ご主人様のさめにお料理を用意したわぁ」

雲川「拙い手料理だけど。良かったら食べていって欲しいけど」

上条「マジで!?……あぁ良かった!今日はつい、て、る……?」

食蜂「どうして疑問系なのかしらぁ?」

上条「……定番なんだよ。クリスマスのある鳥の丸焼き、ローストビーフ、あとは……サラダだな。色から判断するとそれ以外ない、よな?」

雲川「まぁ食べてみてくれ。一品ずつ作ってみたけど」

上条「……あぁそう。それじゃー、チキンをもらおうかなー、定番だし定番」

食蜂「流石上条さん☆それは私が作った方よぉ」

上条「じゃあいただきます――」

シャクッ

上条「……」

雲川「おいなんだ今の音は!?”ガリ”ぐらいならまだ分かるが、肉以外の音がしたぞ!?」

食蜂「あ、あれぇ?ちゃんとオーブンで焼いたのにぃ?」

雲川「……何か余計なモノは入れなかった?火が入りにくいものとか?」

食蜂「これといってないわよぉ?強いて言えば隠し味に生卵を入れただけしぃ?」

上条 ボリッバリッ、シャクッモグモグモグッ

雲川「お、おい……後輩?」

上条「――ふー、美味しかったぜ!全部残さず食べちまった!ごめんな、一人で全部!君と先輩の分もあったのに!」

食蜂「いいわよぉ。あなたが喜んでくれるんだったらぁ」

雲川「漢だ……!漢がいる……!」

上条「さぁ次は先輩の方だな!先輩は何を作ってくれたんだ?」

雲川「あぁ私はローストビーフをだな」

上条「へー、よく作ったな。家庭で作るのは難しいんだぞ、あれ。塊の肉調達するのがさ」

雲川「そうなんだけど。わざわざ業者に発注したんだけど」

上条「おぉ!それテンション上がるな!つーかこんなに分厚いロースビーフ始めて見た!」

雲川「だろう!?仕入れたそのままだけど!」

上条「………………え?」

雲川「え、とはどういう意味だけど。えって」

上条「あー……これ、さ?もしかして、この塊のまま?」

雲川「勿論だとも!そして中まできちんと火は通してあるけど!」

食蜂゜大変だったよのぉ。何時間も、ねぇ?」

雲川「あんまり言ってくれるな。大事なのは味だから、な?」

上条「――よし!俺は強い、絶対に強い!強い俺の消化器官も強いに決まってる!」
(※食肉として卸売りが小売りに出す肉は、表面に雑多な菌やウイルスが付着したままの状態です)

上条「丁度腹が減っていたんだ!よーし食べるぞう!全部責任持って!」
(※従って小売りは「トリミング」という、表面を削ってからお客に出すのですが、肉を削れば削るだけ利益率は下がります)

上条「ごめんな、先輩とハチミツっぽい子も!ロースビーフも全部食べちゃうけど問題ないよなイタダキマス!」
(※なので×××、もしくは××系の店舗ではケチってトリミングをほぼしないor削らない状態で出すため、よく食中毒患者を量産します)

雲川「ま、待て上条!一人で平らげるには量が!」

食蜂「いいんじゃなぁい?上条さんも喜んでくれるんだったら別にぃ」

上条「――――――――ゲフッ!?」

雲川・食蜂「た、倒れたーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!?」



――プロローグ

上条「つーか一部の食中毒菌は毒素を出すんだ!しかもその毒素は加熱した程度じゃ無効化されない!」

上条「不謹慎と言われるかもしれないけど、某総菜店で食中毒があった事故もそれだ!とにかく気をつけろ!」

風斬「あ、あのー上条さん?」

上条「あぁどうした風斬。空に浮いてプカプカして」

風斬「い、いえ私はいつも通りですけど。上条さんの方こそ半透明で幽霊のように浮いてるような……?」

上条「なんかもうここでダベってた方がいいかもしれないな!次もきっと俺が酷い目にあって人間不信になるターンだろうし!」

風斬「でも、ほらあれ!上条さんボディにエッチなサンタさんの服を着た女の子達が!」

上条「――俺には、帰る場所があるんだ……ッ!」

風斬「超単純!?」



(※いやホントに食べ物には注意しましょう。まぁでも体に戻ったらピンク色以下自粛。ご応募ありがとうございました)



――『必要悪の教会』 ステイルの私室

ローラ「い、いけないことなりよステイル!い、いくら私がミリキ溢れる存在だと言っても、流石に14歳に手を出すのはちょっと……!」

ステイル「何言ってるんだリアルBBA。あんた年齢不詳だったけど、本当に妖怪BBAだったんだな」

ローラ「いいこと?よき女には秘密の二つや三つ持っている方がミステリアスなりことなのよな?」

ステイル「それ以前に悪魔に性別ってあったっけ?僕の知る限りだと大淫婦を除けば基本的中性だったはずだけど?」

ローラ「そこはほら、あれでしょう?流行りのユニセックスというやつで」

ステイル「生の在り方自体を否定はしないけどね。ただ未改造のオッサンが女子に交じって金メダル獲ったり、トイレに侵入したり」

ステイル「割を食ってるのは弱い人達だと思うけども――さて、そろそろいいかな?」

ローラ「だから私には心を決めた人がおるのよ!」

ステイル「あぁそう良かったね――『魔女狩りの王』!」 ゴウンッ

ローラ「初手で超必殺技!?私が何をしたって言うなりしことか!?」

ステイル「一つ、あの子に直接的に危害を加えた。二つ、あの子に間接的に危害を加えた」

ステイル「三つ、前から敵に回ってくれてありがとう。これで心置きなく攻撃できる……!」

ローラ「いい上司を演じてたと思うけど!?実は部下からここまで恨まれてたなんて!」

ステイル「……」

ローラ「す、ステーイルー?」

ステイル「……許さないからな。僕はお前を許さない!」

ローラ「ほう、大した心影なりしよな」

ステイル「お前が上条当麻に取り入って仲間に引き入れたりなんかするなよ!」

ステイル「対外的に見れば彼とは何度も共闘した仲だけど、その時に僕は手加減なんかしない!だからするなよ!」

ローラ「あれこれ邪魔者を一網打尽にせんと目論んでる……?」

ローラ「というか待って!私はまぁ存在がアレだけど、そこいらの無能どもよりも遙かに有能だったでありんせん!?」

ステイル「いや、土御門のアホ古文と廓詞は違う」

ローラ「くっ!中々日本文化に精通しおって!……あぁじゃあ禁書目録もそうなりしことよ!」

ステイル「あの子を巻き込んだのも貴様だ!」

ローラ「――じゃあ私が見初めなかったらどうなっておったろうなぁ?」

ステイル「……なに?」

ローラ「『原石』――神裂と同じ生まれながらの才能持ちの上、高い魔力と才能を持つ。そんな存在が野において幸せになれた、とでも?」

ローラ「いずこかの『結社』に回収されたり、学園都市に奪われたり、そう今と大差ない人生であったろうなぁと思わない?」

ステイル「……だからってお前のしたことが許される訳がない!」

ローラ「許し?はて私はお前に許しなど求めたことはないと思ったけれど。そもそも禁書目録も私のために利用しただけ」

ローラ「ただだからといって無碍に遣い潰したり、駒として粗雑にアツカッタツモリハない。私が”有能”なりしからよな」

ステイル「たらればの話で僕が納得するとでも?というかわざわざな何の用だ、自首しに来たって訳でもないみたいだが」

ローラ「ふむ、やりのこした仕事、というか心残りが一つおぉてな。これよ」 スッ

ステイル「……大学ノート?魔術的な罠か?」

ローラ「デートマニュアルよな」

ステイル「そうかいデートマニュ………………なに?お前今何つった?」

ローラ「男子が女子へエロいことするための」

ステイル「全部か全部そういうやつだけじゃないぞ!多いのは事実だが!」

ステイル「いや違うそうじゃない!手書き、という偉い達筆だけど!」

ローラ「移動時間暇だったからHAMADURAと一緒に『最強のデートプラン』を書いてみた」

ステイル「またぶっちゃけたな!?あぁまぁ確かに『あいつら移動中に何話してんだろ?』とは思ったが、しょーもない話題で盛り上がってたな!」

ローラ「なので!私の知る限り最も近しい殿方にプレゼント!これがあれば意中の女性をゲッツできるわ!」

ステイル「ごめん。そろそろ灼いていいかな?頭の悪さが下げ止まらない」

ローラ「大悪魔コロンゾンの作りけりし御業が刻まれているのに!?」

ステイル「お前男の影がクソほどもなかったのに何言ってんだ」

ローラ「そ、そ、そそんなことはなかりし話なのよな!私だって若い頃は派手にやってた訳よ!」

ステイル「年齢ないって言ってただろリアルBBA」

ローラ「こう、お慕いした殿方には手紙をよな」

ステイル「いつの時代か分からないけど、20世紀初めだったら女性から男性へ、ってのは先進的だけどさ」

ローラ「ついでに髪の一房を包んで」

ステイル「怖い怖い怖い怖い!?お前の一房って言っても2m超えてるんだから、手紙が盛り上がるわ!?パンパンになるよ!?」

ローラ「ついでに悪魔補正で徐々に伸びていく……!」

ステイル「呪いの人形枠か。リアル悪魔なんだから正しいは正しいか」

ステイル「いや、あのさぁ?悪魔って一杯いるよね。聖書のサタンから旧約の方。ソロモンもそうだし」

ローラ「ふふん!崇めるが良いのよ!」

ステイル「でもコロンゾンってあのアホが『喚びました!』って自称しただけで、他の文献には一切出て来ないドマイナーな悪魔なんだよね」

ローラ「言っちゃだめステイル!『あれこれラスボスにするんだったらもっとメジャーな方が……』とか言わないで!」

ステイル「というか君さぁ、アリとナシの境界線ってあるよね?もっとこう厳守してもらわないと、真面目にやってる僕らが困るんだよ。わかる?」

ローラ「あ、あれ?マジ説教の構えなりし?」

ステイル「てか日本のアホを合法的に拷問できたのは良かったけど、彼ってポケモンブリーダ○並に同じ失敗ばっかりするよね?」

ステイル「学園都市でトールたちと戦ったときに反省したはずなのに、またここに来てやらかしたり、ピカチュ○は万能じゃないんだよ?」

ローラ「ちょっと何言ってるのか不明瞭なりよな。あと拷問は合法では決してない訳よな」

ステイル「で、なんで唐突にデートプラン?しかも僕に?」

ローラ「いやなに私としても、如何に大悪魔としても好悪の感情ぐらいはありけるのよ。真面目な部下へ対して」

ステイル ペッ

ローラ「唾棄したな!?言い終えないぐらいに!」

ステイル「あぁごめんごめん、気持ち悪い、じゃなかった、気持ち悪かったからつい、ね」

ローラ「どうして部下の好感度がマイナスに……!?」

ステイル「本当に心当たりがなかったら殺してやりたいよね。まぁなくてもそうなんだけど」

ローラ「だからこう!せめて勤勉だった姿勢に感動して!大悪魔直々にマニュアルを作ってきたのよな!」

ステイル「有り難みが皆無の上に余計なお世話だけどね。で、これを読めって?」

ローラ「人生経験豊富な私が作ったのよ!」

ステイル「君ちょっとキャラ崩れてきてるからな?建宮に寄ってきてる……て、何々『デートマニュアル』」

ローラ「まぁ私に言わせれば男の女なんてのは単純なものなのよな。出会い系でプレステー○なのよむ

ステイル「メーカー名を出すな。あとそれ素人じゃないから、多分――『一、服装は清潔感があるものにしましょう』」

ステイル「『男の方で”格好良い”と思っていても、大抵外しているので無難な格好で』」

ローラ「どうなのよ?この的確極まりないアドバイス!」

ステイル「刺さるかな。別に僕は格好良いとは思っていないけど、遠回しに非難されている気がするよね」

ローラ「そもそも『格好良い人が着ればなんだって格好良い』ってのが前提かしらなりし。その意味で身長が高いから有利よな」

ステイル「あんまり高くても当り判定が大きくて困るんだけどね。殴る蹴るの勝負じゃないし」

ローラ「ステーイル。汝はそっち方面を伸ばす気はないの?」

ステイル「急に真面目な話を振られてもね、失った信頼は返ってこない訳だが」

ローラ「……昔は素直で優しい子だったのになぁ……」

ステイル「僕がお前を裏切ったんじゃない、お前が僕を裏切ったんだ。それを忘れるな」

ローラ「カードを全て晒していない相手に信用できないと?まるで子供の言い草と大差ないが」

ステイル「何百年生きて尚、妥協も成長もしない大人に言われると説得力があるよね。ナイスジョークだ」

ローラ「術式で縛るよりは、と思ったのだけどなぁ」

ステイル「そんなチープな考えた方しか出来ないから結局は人に負けるんだよ。というかこのノートも大した内容じゃな――」

ステイル「『二つ、正式な身分証を持ち歩き潔白を疑わぬ事』……?」

ローラ「大事なのよ!」

ステイル「まぁ正論ではあるんだが……なんだかな。微妙に悪意というか作為を感じるよ」

ローラ「神に誓って疚しいことはしておらぬわよ」

ステイル「その神のアンチテーゼだろ君ら。神がもし全知全能であれば、悪さをする役割の存在をも想像したことになるけど?」

ローラ「だからその神に誓うと言うておろうが」

ステイル「君らがいるんだからどうせ碌なもんじゃないんだよ、ソイツも……まぁいいや。それで次は」

ステイル「『三つ、相手の年齢は社会人だと言ったので鵜呑みにしてしまった。そういう意味で軽率だった』……」

ローラ「自らの過ちを認めるのも大切なのよな」

ステイル「違っげーよBBA。というかこれ、僕の予想が正しければ」

ステイル「『捕まっても黙秘する勇気、泥沼の法廷闘争を戦い抜く根性、そして最後は現金を掴ませて示談へ持ち込む資金力』……」

ローラ「いざというときには、なっ?」 ポンッ

ステイル「僕に触るな気持ち悪い。ってゆうかこれ、なに?なんなの?」

ローラ「HAMADURAと話し合った結果、最後は豊富な資金力で司法を味方につけるのがベストなんだそうな」

ステイル「うん、言いたいことは分からないでもないし、札束で相手の頬をぶん殴る手法はウチでも採用してない事はないんだ。有効だからね、単純に」

ステイル「でもね、それってデートマニュアルって表に書いてあるよね?なんで」

ローラ「ポリスに捕まったとき示談に持ち込んで無罪を勝ち取る極意?」

ステイル「君ら随分煮詰まってたんだね。余裕ぶっこいたように見えてたけど、実は内心超パニックだったの?」

ローラ「……いやそれは違うなりしよ、ステイル。人は追い詰められたときにこそ真の力を発揮するものなのよ」

ステイル「人はね。HAMADURAって人は知らないけど、お前はヒトじゃないだろ」

ステイル「……まぁいいや。こんなの真面目に付き合う必要なんてなかった。さっさと読み飛ばして、ぶち殺そ――」 ペラペラッ

ステイル「『二十四、会話が途切れたときには煙草の話で好印象!最近は喫煙者に厳しい世界だからきっと話が合うよ!』」

ステイル「これ……アレだよね。さっきから誰か特定の相手を決め打ちして書いてるよね?」

ローラ「え、なんのこと?」

ステイル「場合によっては殺され方を選ばせてあげるつもりだったんだけど、これはちょっとかなぁ」

ローラ「抹殺が前提で!?どういう育てられ方をしたの!?」

ステイル「君の方針、というか『必要悪の教会』のやり方そのままだけども。どれ、そろそろ温まってきたしいいかな」

ローラ「待てぇいステイル!その判断は時期尚早かしらぁ☆」

ステイル「なんか混ざってる。君もその子も大分評価が暴落したよね」

ローラ「せめて最後まで!ラストまで見終わってから感想を聞かせて欲しいけるのよ!中身も知らず批判する評論家はダメ!」

ステイル「作品を読まずに批評するのは勝手だと僕は思うけど。ただそれで共感が広がるかは別にして」

ローラ「最近の若者!そうやってどっちつかずの意見を言えばバズると思うておるのか!?」

ステイル「微妙に古いよね。あぁそういえばそういう流行らそうとして流行んなかったのもあったよね」 ボッ

ローラ「だから最後だけ!最後のオチだけでいいから読んでくれないかかしら!?」

ステイル「そこを読めば僕のこの溢れんばかりの殺意が止まるっていうのかい?それはちょっと興味があるね、えっと」

ステイル「『百、昔の女の話を切り出さず、例え嘘であっても他に好きになった人はいない、と主張する』」

ローラ「どう!?」

ステイル「パラパラとしか見ていないけど、これ書いた人間は随分生きづらい世界を生きてるんだね、としか。もしくは病んでる」

ローラ「キャーやめてステイル!?元の上司である私に何たる酷いことを――」

ローラ「……」

ローラ「……あれ?」

ステイル「――で?君は僕に殺されたがってるようだけど、きっと”それ”が本題なんだよね?」

ステイル「短くなった髪に趣味の悪い学園都市製の最近アクセ、まるでどこかの誰かを見ているようだよ」

ローラ「……」

ステイル「何かの弾みで、もしくはあのアホの気まぐれでほんの一瞬自由になれたんだろうが、生憎忙しくてね。これ以上構ってはやれない」

ローラ「……教育を間違えたのであろうなぁ。自分の欲求に従って惨殺すべきだと教えた方が良かった」

ステイル「いいや。君へ対して指一本たりとも攻撃しないのは、まさに僕の希望だからね」

ステイル「その『牢獄』で余生を楽しく過ごせばいいんじゃないかな、元上司として幸せになれることを祈っている。慣れればきっと、なれるよ?」

ローラ「この……このっ!」

ステイル「――さようならローラ=スチュアート。どうか君にも善いクリスマスを」



(※ダークな終わり方ですが、これもまたステイルさんには相応しいかと。てか第二部で最初から最後までブレなかった人ですね。ご応募ありがとうございました)



――とある匿名掲示板

レッツー【あれっすなぁ。クリスマスも近けーのにイベントガチャは外ればっかすなぁ】

K・ハッター【ですかねぇ。基本常盤台イベで全部持っていった感が超ムカつきます】

アイーサ【きっと運営の考え。クリスマスだと25日までは盛り上がって終わりだけど。常盤台メイドなら季節を問わない】

レッツー【あぁそういう思惑が。メイドさん好きですもんね、みんな大好きJCメイド!】

KMJ【JCは強調しないであげて?俺もどうかなとは思うけど、そこはこう、マウント野郎が幅をきかせていく中、あんまり不用意な事は、なっ?】

K・ハッター【なんであんなヒーラヒラした衣装が超好きなんでしょう。超動きづらいじゃないですか】

レッツー【いやいや着せて良し眺めて良し脱がせて良しと三拍子揃ったコスですな!】

KMJ【なんでだよ。裸(ら)前提ならいらないだろ】

レッツー【ほうほう!では逆にお聞きしますが、あなたはエロい円盤買うときに素のまま買うタイプですか!?】

KMJ【言いたい事は分からないでもないが、ジャケット抜きだったら違法コピーしたヤツなんじゃないかな】

レッツー【メイドさん――それは流石の偉大な大英大国が生んだ至極の文化!】

KMJ【大英帝国()】

K・ハッター【大英帝国()】

レッツー【よーし大人買いしてやりますよそのケンカを!大体どなたか見当つきますけど、まずはアンラッキーマンにサントリ○角瓶(6リットル)をぶち込みに!】

アイーサ【大英帝国(笑)をdisるのは良くない。手元の資料にはこう書いてあった】

アイーサ【産業革命(笑)で男性の大人だけではなく女子供にまで労働需要が高まったため。社会進出も多少は容認されるようになった】

アイーサ【その中で数少ない職場として貴人女性の家庭教師。付き人。そしてメイドだった】

K・ハッター【落差が超激かないですかね?なんでだよと】

アイーサ【またメイドを雇う=アッパークラスと見なされるため。中にはメイドの格好して訪問するだけのなんちゃってメイドや。子供を誘拐してメイドにしたり】

KMJ【すっげお前ら未来に生きてんな大英帝国()】

アイーサ【うん。だからイギリスを馬鹿にするのいくない。かれこれ数百年前から頭イタイ国】

レッツー【擁護ありがとうございますアイーサさん。でも内容はフレンドリーファイアしてませんかね?後ろからガンガン当てに来てますよね?】

K・ハッター【まぁオッサンどもがMD好きなのは超分かりました。DNAに刻まれた業のような】

KMJ【待てやコラ。ロ×犯罪者が一人いたからって日本人男性がそうだって決めつけるなよ!】

レッツー【ほう?では違うと?】

KMJ【そうだよ!中にはこう管理人さんや管理人さん、あと管理人さんが好きな健全な男子だっているんだからな!】

レッサー【出たよwwwwwwwwww中古物件マーニー(巻き舌で)がwwwwwwwwww】

KMJ【ウルセぇな!人間誰でもどんな癖(へき)でも自由なんだよ!】

K・ハッター【あーはいはい、アホどもは超失せてください。話が進みません】

アイーサ【まぁでも強いデッキを作るんだったら☆上位は入れなきゃいけない。でも重い】

K・ハッター【ですね。軽くて強いキャラも居るには居ますけど、それでも超強いかと言えばそうじゃないですし】

アイーサ【そして人気キャラほどレアリティが高い……ふふ。普通ってなんだろう】

K・ハッター【全部レアカードだったら逆に問題でしょう。運営は食ってくためにやってますし、ユーザーの射幸心を超煽る方向で】

KMJ【いやでも低レアでもいいキャラ居るよ!あの人も強いじゃん!】

K・ハッター【誰かいましたっけ?フロなんとさん?】

KMJ【じゃなくて上条当麻(☆1)さんとかさ!】

レッツー【はあwwwwwww?誰っすかカミジョーwwwwwwwwwww?知らない名前ですねwwwwwwwwwwwww?】

大英帝国バンザイ【誰?つーか誰っすか?】

フロッグイーター殲滅隊【ご 本 人 降 臨】

KMJ【串刺して来やがったなヘンタイ!?しかも全員同じキャラだから別に刺す必要もないっていう!】

アイーサ【あー……クリスマスバージョンだっけ?無償で配られるんだから人気がある……かもしれない】

レッツー【デッキの肥やしですけど何か?主人公補正乙wwwwww】

KMJ【やめろよコラ!?一月からので登場決定してるけど、どうせあっちのファンの怒りを買ってスゴスゴ戻ってくるんだから!】

K・ハッター【え?あっちが本編じゃないですか?】

KMJ【そろそろ泣いていいかな?俺もう頑張ったよね】

アイーサ【まぁまぁ。イジられるのは人気の証。なんかこう存在すら忘れられるよりはマシ】

レッツー【主人公で存在忘れられるのは、作品自体が人気エンプティじゃねぇかと思いますが】

KMJ【でも逆に考えるんだ――今までのゲームで皆勤賞を成し遂げていると!】

アイーサ【なんて卑屈な胸の張り方】

レッツー【でもアレでしょ?その人PSPの最初期ゲーで他の人は魔術や能力バンバン使うのにグーパンだけで頑張った勇者()でしょ?】

KMJ【す、水面蹴りもしてたもん!俺の収録だけ『あれ?はじめの一○?』って思ったけどもだ!】

K・ハッター【なんかもうイロモノ枠ですよね。一周回って】

レッツー【ていう訳でゲラアウッ!マッマのおっぱいでもイートインしてなさいな】

KMJ【お前のかーちゃん、イギリスじーん】

レッツー【ウルセェですねコノヤロー!?イギリス人のかーちゃんで悪いんですか!?イギリス人だからってあなたに迷惑かけましたかアアァァンッ!?】

K・ハッター【世界中の紛争の多くがイギリスもしくは旧植民地だった場所ばっかですよね。超偶然かなー?】



――上条家のアパート

上条「……クソ……!なんで俺だけが!ビリビリとかは高ランクで高レアなのに……!」

上条「悪くはない……ただ、運営がロハって配ってることは、『あったら嬉しいけど課金させるほどの価値はない』って判断されてるだけで……!」

上条「出してもらうのはありがたい、そして出番があるのはもっとありがたい――だが!最近は!」

上条「格ゲー出たときに『あ、御坂さんとのバーターですね』だし、今じゃ『一方さんと……あぁお疲れ様です』だし……!」

上条「このままじゃ巻髪さんにも追い抜かれて……!」

ローラ『――もし、そこの迷えりし若人よ』

上条「でも身体能力超強化ってズルくないか?『なんて今時の主人公っぽい!?』って思った人多いよね?」

ローラ『おい無視するなよこのガキ』

上条「おぉビックリした!?――ってどちら様?」

ローラ『ふっふっふ!迷えるラムよ!私が来たからにはもう心配はなかりしことなりわよ!』

上条「あ、すいません。土御門君のお家は隣でして」

ローラ『ここで合ってるのに?!何を基準にして邪険にしたもうかしら!?』

上条「デリバリーしてヘルスする業者のおねーさんですよね?」

ローラ『だから違うと言っているのよ!一体どこをどう見たら私が専門業の方だと!』

上条「無駄に高い露出度と無駄にエロい存在が」

ローラ『存在にまで責任は持てないかしら。うむ、ステイル少年には酷なことをしたもうたと』

上条「さっきからもう古文なのかアホ敬語なのか分かんないぐらい間違ってんですけど。あとステイルは神父さんだから、うんきっと」

ローラ『まぁあの薄情ロン毛のことは横へ侍っておればいいの。私は迷える若人を救いに来た救世主……!』

上条「あ、すいません。俺そういうのは好きな人とって決めてまして」

ローラ『だからそういう業者じゃないわ!まぁメイドサンタだなんてそっちか路上でのビラ配りかの二択なりしけれども!」

上条「でもおねーさん……一目惚れ、って信じますか?」

ローラ『あらあら?身の危険を感じるかしら?』

上条「いやそれは流石に冗談です。ただ中には出会った女性に片っ端から恋に落ちる病気の知り合いが一人」

ローラ『あぁ本当に?私もその逆バージョンを知ってるやもしれん。グーパンするとき、拳に惚れ薬でも塗ってんのかと』

上条「『もしかして;ただのDV』」

ローラ『ダメ男に惚れる女は昔から多きことよな――とまぁしょーないことはさておき』

ローラ『少年よ、汝の思いは受け取った……!その願いを叶えて進ぜよう……!』

上条「マジで!?全ヒロインが管理人さんになってくれるの……ッ!?」

ローラ『どういう世界観?国中が支配されてその管理人って設定なら、うんまぁ。ありがちなりしけれど』

上条「え、それじゃ今日から俺は魔法使いとしての資格を失う……ッ!?」

ローラ『いやまぁ10代後半の男子高校生の願いっちゃ大体それで一杯だろうけども』

上条「あれもダメこれもダメ!オプション料金いくら払ったら許され年ですかぁ!?」

ローラ『だから違うって。あとそのグレ方だと本職の方は怖い人呼ばれる』

上条「てか顔も住所も電話番号ですらバレてるのに、そこで暴れられるってある種尊敬するわ」

ローラ『だから基本的に真っ当な人はお世話にならない――ってどうして事情に詳しいかはさておくとして!願いを叶えたりけるのよ!』

上条「原作×××、もしくは超あらすじ紹介だけのアニメ化はしないでほしいです」

ローラ『無かったわ−、そんな事実は2019年には全然?全て優秀で文句なんてありようもなかったけりしわー』

ローラ『むしろ逆に考えしことなれば!『あの失敗がテンドンしたからこそ、次回こそは失敗しない』と!」

上条「ナチュラルに失敗って言ったなこのアマ?」

ローラ『つまり!私が叶えてあげたいのは少年のレア☆5キャラに追加される権利なのよ……ッ!』

上条「マジで!?そんなエロい格好で乗り込んで来たのに!?」

ローラ『なのに!あなたもいつまでもログインするだけでもらえるGRレオリ○扱いでいいのっ!?』

上条「レオリ○さんの悪口はやめろよ!えっと……色々な意味で廃人ばっかのあの世界の中じゃ安全地帯だろ!?」

ローラ『どうする少年よ。プレゼン主は”新衣装の”と特典っぽいものをつけてくれてるのよ!』

上条「……マジか!どの衣装にするか迷うぜ!」


※上条さんのレギュラー衣装一覧

上条当麻・制服(夏)
上条当麻・制服(冬)
上条当麻・制服(冬・パーカー付)
上条当麻・私服(夏)
上条当麻・私服(冬)
上条当麻・私服(冬・コート付)


ローラ『……もっとこう、うん、なんていうか』

上条「悪かったな衣装少なくてさ!でも俺一方通行みたいなお洒落さんじゃないから服少ないんだよ!すぐ破られるし!」

ローラ『発言がエロ系少年漫画っぽいのはどうなのかしら』

上条「でもあれだぞ?誰とは言わないが、ワイシャツ一枚でフィギュア化されるよりは人道的だと思うんだ」

ローラ『少年の中での”人道”ってどういう意味?気がついたら一軍に定着してるってことなりし?』

上条「……でもそっか……俺がついにレアキャラに昇格か……長かったぜ!」

ローラ『頑張ったご褒美なりしよな。まぁこのぐらいは許されるのよ』

上条「ポーズはあれだ、『八大竜王召喚!』的な感じで!ビリビリをビリビリしたときのでお願いします!」

ローラ『そこだけ聞くと実に不穏な何かが起きたように聞こえる。ついにやったか、的な犯罪臭が』

上条「一応言っとくけど異世界転生した瞬間、性欲の虜になってマッハで奴隷買ったり嫁量産する連中には言われたくはないからな!」

ローラ『まぁされも時代の流れであってり――了解した。少年よ、次回アップデートを刮目して待つがよかろうな……!』

上条「ありがとうサンタさん!……には、見えないけど!」



――とある匿名掲示板

KMJ【いやー参っちゃったなー、まさかの上条当麻☆6!八大竜王顕現バージョンなんてな!】

KMJ【女性キャラは全部無力化して、男性キャラ(でカップリング本が存在する人)も無力化なんてな!】

レッツー【あ、すいませんカミジョー抜きで】

KMJ【なんっっっっっっっっっっっっでだよ!?折角最強キャラが出たんだから使えや!?】

K・ハッター【私は嫌いじゃないですよ?この突き抜けた黒歴史的な強さは、B級映画のヒーローモノを見ているようで中々】

KMJ【だろっ!?】

K・ハッター【だがしかし、こういうゲームは対戦にしろ対人にしろ駆け引きを超楽しむが醍醐味であって】

K・ハッター【ぶっちゃけ強すぎるキャラは『空気読め』的な総ツッコミが入り、自粛の嵐になるだけかと】

KMJ【頑張ったのに……!心ある人達が俺の活躍を望んでくれたのに……!】

K・ハッター【なお、このキャラが『御坂美琴・ガルダ覚醒ver』だったら、全マニアが超眼の色を変えてガチャ回したと思いますよ?】

KMJ【言ってること違っ!?俺じゃ許されなくてビリビリだと許されるのっておかしいと思います!】

レッツー【黙らっしゃい!向こうはJC主人公なんですから当然なんですよ!】

KMJ【クッソ!こうなったらTSして若返ったらワンチャンあるかも……!】

アイーサ【それもう理事長が達成済み。『KMJさん乙wwww』で笑われるだけど思う】

KMJ【だってもうあのオッサンプライドないもの。ラスボスっぽかったオーラもかなぐり捨てて笑いを取りに来ているもの】

アイーサ【私は上条君には別方向で行ってほしい。みんな違ってみんないい】

KMJ【コテハンの人……!】

アイーサ【全方向ヘタレ受けが似合うと思う。メッチャクチャにされて喜ぶ?】

KMJ【もう人間不信になりそうだよ】

レッツー【いやでもノンケ攻めなんてどうでしょうかね?最初は引きながらやってるウチにドハマリする上条さん!】

KMJ【実名は出すな!あとハマってる時点で素質充分って事だがな!】

K・ハッター【いっそのことHAMADURAと絡んでみては?超人気出るかもしれませんよ?】

KMJ【……俺も人気投票する前まではイケボDURAが上位来ると思ってたよ。なんだかんだで10位ぐらいにはさ?】

KMJ【でも蓋を開ければ選外だし!本当に厳しい世界だよなぁ、甘くないって言うか!】



(※まぁレアリティ高くても人気が伴わなければkono-zamaに。補足しておきますと上条さんが不遇なのではなく女性ヒロイン達が強すぎるだけかと。ご応募ありがとうございました)



――学園都市 某所和室

バードウェイ・絹旗・レディリー「――かんぱーい!」 カチン

絹旗「いやー、今年は超大変でしたよねぇ。アニメが始まって終わったかと思えばまた始まりますし」

バードウェイ「だな。私はどうにか間に合ったし。出番なかったのになー、人気者は辛いわー」

レディリー「その話題はやめて頂戴。私が欠片も噛んでない話だから」

絹旗「やだーARISAさん入って超良かったじゃないですかー。私たちよりも上なのに」

バードウェイ「そうだぞ。自分が投票対象ですらなかったのに、他人をやっかむのは感心できんぞ」

レディリー「別に映画枠で仲良しこよしって訳じゃないし、そもそも私やシャットアウラが出てない時点でおかしいでしょう?」

絹旗「シャットなんとかさんは仕方がないんじゃないですか?あぁほらバンドを無理矢理させられてるとき、超ストレスで全員が全員」

レディリー「それ以上は言うな、なっ?元号も変わったのに初春さんイジりは変えないの?」

バードウェイ「誰とは言わないけど、原作にケチつけたレギュラーは人気投票20位内に入れなかったな。他は一位、九位、十位って金星なのに」

レディリー「やめない?ドSは口が悪いって意味じゃないのよ?毒舌を暴言と履き違えて、実力は予選落ちレベルなのに審査員してる落語家崩れと一緒になっちゃダメ」

絹旗「まぁイジられるのは人気だって証拠だしいいんじやいないですかね。ウチの面子も若い方から二人入りましたし」

バードウェイ「時代はやっぱロ×だよな」

絹旗「私の将来は超違くなる予定ですけど、まぁ現状ではロ×ですね」

レディリー「あなた達に怖いものとかないの?いくら真実だからって言って良い事と悪いことぐらいあるでしょ?」

バードウェイ「しかし時代が望んでいるのだから仕方がない……!むしろ乗らないとこのビッグウェーブに!」

レディリー「流行り、なのかしらね。何かここ数十年同じところをグルグル回ってる気がするんだけど」

絹旗「と、いうかですね。超基本的な質問なんですけど、なんで私らが仲良くパーティしてるのかと」

バードウェイ「そもそも接点があった訳ではないからな。敢えて言えば全員ドSロ×だけってことかな」

レディリー「私はどっちもイケる口だけど?」

絹旗「本当に無駄に生きてきましたね。超死ねばいいのに」

レディリー「ふっ、殺して欲しいもんだわ」

絹旗「あ、そうですか。じゃちょっと失礼しまーす」

レディリー「無駄に残機を減らそうとしないで!?ただスッゴく痛いだけで死ねないんだから!?」

絹旗「てか別にSではないのと不死身属性は別ですからね。フレメアの友達の露出狂女なんか見るに」

バードウェイ「フロイラインだな。あいつは『そもそも人類なのか?』って疑問がある、どうなんだ先輩?そこら辺の話は」

レディリー「あー、いるのはいるわね。吸血鬼とか不死人とか、最近は姿を見ないけど」

絹旗「狼男なんかも?」

レディリー「分類からすれば、まぁ一応は。そっちは大体獣憑かせの魔術師が殆どよ」

バードウェイ「異種へのトランスは魔術の初歩の初歩だ」

絹旗「なんかちょっと楽しそうですねぇ。面倒なんで私はパスですけど」

レディリー「という訳で私は違うのよ。あなた達は……慎ましやかな胸と裏腹にビッグな態度でSだって分かるけど」

絹旗「身体的特徴の話はするな。これから大きくなる」

レディリー「私も昔はそう思ってた時期があったわ……」

バードウェイ「アンブロジアなんか食べるからだよ。もっと言えば十字教の死に損ないなんて放っておけば良かったんだ」

レディリー「ただ、長生きしてる分だけ、少し人を見る目はあるんだけど……あなたは、違うわよね?」

バードウェイ「私か?私はドSだぞ?普通に」

絹旗「普通の定義があっち行ったりこっち行ったりしてますね」

バードウェイ「名前もいつか『ハード・S・ウェイ』って改名しようと思ってるぐらいだ」

絹旗「先祖に超祟り殺されますよ?私があなたの身内だったら、どんなに可愛くても呪殺しますよね」

レディリー「体を張った自虐ネタであって、むしろMの方が合ってるかしら」

絹旗「そして最後のウェイ部分が『ウェーイ!』みたいなノリで超ツボです。私だったら一生外を歩けませんけど」

バードウェイ「ほう、ウチの家名に文句でもあると?」

絹旗「それをネタ路線に超変えようって話じゃないですか。てか私たちは一体何の話をしてたんでしたっけ?」

バードウェイ「誰が一番ドSかだろ?」

絹旗「あ、そうでしたそうでした。とある界の最凶ドSロ×は誰か白黒つけるんでしたっけ」

レディリー「いや違うわよ?てゆうか女子会リクなのに主旨変わってない!?」

バードウェイ「できればユキチ様こと風○じゃなかった、結標も呼びたいところだったんだが。アイツは違うしな」

絹旗「友達助けたのにショ○ショ○と仲間から罵られるのは可哀想、そう超思ってた時期が私にもありました」

レディリー「なんかもう収集がつかない!もっとこう、うん女子会的なアレに軌道修正しましょう?」

バードウェイ「しかし勝負、といってもな……あぁじゃあ第三者に白黒つけてもらおうか?ここじゃ冷静な判断をつけられる審判が不在だ」

絹旗「えぇいいでしょう、超いいでしょうとも。水曜どうでしょ○とボケようと思いましたが、自重して表出ろって事デスネ分かります」

レディリー「だから、ね?あなた達どうしたの?さっきと明らかにテンション違う――」

レディリー「――てこれ、最初に乾杯したのって、アルコー」

バードウェイ「いくぞゴスロリ!お前にドSに真髄を叩き込んでやる!」

絹旗「いや、あなたも相当のドレスっぽいの着てるじゃないですか――ってそういやフレンダもフレメアも着てましたね。海外じゃ普通?」

バードウェイ「親の趣味による。あとあんまり盛りすぎると誘拐されるから程々にだな」

絹旗「超笑えません」

レディリー「いや本当に連れて行かれるのよ。だからフワッとした言い方でハーメルンの笛吹き男や、魔女の仕業だってボカす訳で」

絹旗「もうファンタジーを通り越して超夢がないですよね」



――クリスマスのアーケード街

バードウェイ「――よし、ではまず私が先攻しよう」

絹旗「分かりました。なら私が超後行ですね」

レディリー「待ってくれない?二人ともギアをトップに入れたままで走り出すのやめない?せめて何をするとかしないとかってルール付けをね」

バードウェイ「だからどっちがよりドSだって勝負をだな」

レディリー「勝負なの?それは勝負していいものなのかしら?」

絹旗「ですから道行く人居るじゃないですか?クソカップルにクソカップル、そしてワンチャン狙いの超シングルどもが」

レディリー「流れるように毒を吐くあなたも相当キてるわよね?病巣って意味ではより深刻だと思うわ」

レディリー「主旨は分かったけれど、てか分かりたくもなかったけどね。本当にこんなんで白黒つくの?それでいいの?」

バードウェイ「まぁモノは試しだ。手本を見せるから――おい、そこの」

通行人A「は、はい?」

バードウェイ「跪いて私のクツを舐めろ!」

通行人A「すいません!条例が厳しいので失礼しますっ!」 ダッ

バードウェイ「――というような感じかな。ちっ、条例に助けられたか。運の良いヤツめ」

レディリー「ツッコミどころが、うん。『そこなの!?』って感じでね」

絹旗「いいですかレディリーさん。これは人を見極めるのが大切なのですよ、明らかにアウツ!な人は様々な意味で厳しいですし、かといってノーマルなら釣れない」

絹旗「なので『あ、コイツロ×っぽいな』ってヤツを超狙っていくと、そこそこの確率で釣れますから」

レディリー「顔で分かるものなの?てかそんなんでカテゴリ分けしちゃってもいいもんなの?」

絹旗「では次は私が超手本を見せましょうか。いいですか?一度しかしませんからね?」

レディリー「あっはいお願いします――いやいや!私を巻き込まないで!?この流れだと私もって感じになってるけど!?」

絹旗「すいまっせーん、超いいですかー?」

土御門「はい?なんだにゃー?」

絹旗「ちょっと腹パンしてもいいですか?」

レディリー「何があったの!?道行く人に傷害を持ちかけて『じゃあお願いします』って人は居ないと思うわ!?」

土御門「――5年遅いわ!妹になってから出直せこの×リ野郎が!」 ペッ

絹旗「……クソ。しくじりましたね、レディリーさんの言うことが当たりました」

レディリー「違う。そうじゃない。ていうか『○○年早い』って罵りはたまに聞くけど、『○○年遅い』は初めて聞いた」

バードウェイ「あー、やっぱりシスコンだったか。面倒なんだよな、シスコンってロ×とカブってるから」

絹旗「ですね。妹属性はどうしても年下を含みますから、ロ×も嫌いじゃないですって人超多いんですよ」

レディリー「この人達が本当に何を言ってるのか分からないわ……!?」

絹旗「という訳でほら。どうぞどうぞ、超よりどりみどりですよ?」

レディリー「この酔っ払いどもが……!」

バードウェイ「同志絹旗よ、やはり初心者では荷が重いと思うんだよ。流石に声かけはハードルが、な?」

絹旗「ですかねぇ。ドS的には千尋の谷から突き落とす的なのが正しいかもですが、敢えてレールを外すのも一興かと」

レディリー「仲良いわよね。今日出会ったばかりなのに親友みたいに息合ってるのっておかしくない?」

バードウェイ「そうだなて……じゃあアイツだ、アイツなんてどうだ?声をかけやすいと思うぞ?」

レディリー「……もうここまで来たらさっさと帰って飲み直したいけど……誰?どの人?」

絹旗「ですからあの人です」

青ピ カッカッカッカッカッカッ!!!

青ピ ピタッ

青ピ カッカッカッカッカッカッ!!!

レディリー「新手のパントマイム?」

絹旗「ごく自然な動きで超不自然にアーケードを何往復もしている方ですね。業者かな」

バードウェイ「無駄一つ無い動作でただただ無駄なことをしている!その馬鹿さ加減はもう達人の域にまで達している!」

レディリー「や、あの、ただのナンパ待ちか。暇を持て余してウロウロしてる貧乏学生にしか……」

青ピ チラッチラチラッ

絹旗「――さっ!仲間になりたそうに超こっちを見ていますよ!レディリーさんゲットしてください!」

レディリー「地雷が地面に露出してるのにどれだけの人間が踏みに行くの?『DANGER』って文字が浮かんでいるようだもの」

バードウェイ「忘れたか――ここにいるのはそれを見て腹を抱えて笑う人種だって事をな!」

レディリー「あれ……?たかたが十数年しか生きてないガキに、私が気圧されて……!?」

絹旗「まぁネタはネタなんではりきってどうぞ!さぁプリーズ!」

レディリー「うぅ帰りたいわ……あの、すいません?」

青ピ「――はいなっお嬢さん!ボクでいいんやったらクリスマス入籍なんて、どうっ!?」

レディリー「発想が虫かな。異性に出会った瞬間即求婚って」

絹旗「ですがそれだと人類の約半数が節足動物レベルって事に」

青ピ「――ふっ、男っちゅーんは永遠の狩人やんね!愛を追い求めて彷徨い続ける愛のハンター×ハンタ○や!」

バードウェイ「おいハンターは二つ並べない方がいいぞ。『いい加減にしろや』つて思ってる人が万単位でいるからな」

青ピ「で、君たちこれからヒマ?良かったらおにーさんとお茶でもせぇへん?あぁいやいやボクは平気やよ?ロ×って訳じゃないん」

レディリー「自分からロ×って自己申告してくるときは、それもう薄い本でピンチになってる時よね?」

青ピ「あぁそうやなくって。ボクはオハヨウからオヤスミまで幅広い癖をカバーしてる!言わば万能型特化能力者よね!」

バードウェイ「……なぁ、こういうの過去いたか?」

レディリー「いたわね。大体猟奇殺人者か写真家か芸術家」

絹旗「なんでしょうね、『あぁ……』っていう反応しか。詳しくは超言わないのが華ですか」

青ピ「大丈夫!何人でもいいんやで!?」

絹旗「やっぱり人類未満の思考として思えませんが。超ぶっぱしときます?」

バードウェイ「喜ばれたらそれはそれで嫌だしな。そら行けレディリー!ロ×ババアの貫禄見せてやれ!」

レディリー「待って頂戴?この面子で一方的に損してるのって私だけじゃない?絡むのも、うんこう損をしているのよね。現状ね」

青ピ「――ロ×ババア……ッ!?合法、だと……ッ!!!」

レディリー「生理的に無理よ」

絹旗「というか合法の部分でロ×では超ねぇよってね――ハッ!?ということはつまり!」

バードウェイ「残念だなレディリー=タングルロード!ドSロ×じゃない貴様と我々との友情もここまでだ!」

レディリー「高くて絶望的なハシゴをかけておきながら、いざとなったら蹴りつけて外すの非人的すぎない?」

青ピ「時代はまさにロ×!この世界はロ×から生まれてロ×に還――」

バスッ

青ピ「……」

上条「――すいません。このゴミこっちで片付けますから、と゛うか裁判だけは勘弁してください!裁判以外で!」

絹旗「ナイスな腹パンでしたが腰が入っていませんでしたね。もっとこう腎臓を内出血させて、後々まで超ダメージを与えるような」

上条「何この子怖い――てか、ボスにレディリーじゃん。何やってんだよこんなとこで」

バードウェイ「ナンパだが?」

上条「なんて闇が深い!?よりにもよってコイツをか!?コイツはガチだからセーフティがイカレてんだぞ危ねぇなぁ!」

レディリー「怖かった……!色々な意味で身の危険を感じたわ……!」

絹旗「これでまた、一歩大人に近づきました、よね?超良かった良かった」

レディリー「味方面してる仲間が一番怖い……!」

上条「……アホやってるんだったらウチ来るか?小萌先生のアパート押しかけたらちょっとアレで、口直しと現実逃避で何人か集まってんだよ」

バードウェイ「まぁここにいるよりは建設的か。イジるのも飽きたしな」

絹旗「浜面の邪魔をするのは超吝かではないですけど、滝壺さんは気が引けますしね。では私も」

レディリー「私は――」

上条「暇だったら行こうぜ?一人で考え込んでてもいい考えなんて大概浮かばないもんだし。どうしても青ピと一緒したいん」

レディリー「お邪魔するわね!ヨロシク!」

上条「……この短時間で魔術師をドン引かせるだなんて何やったんだ青ピ。まぁいいや、ともあれ」

上条「――メリー・クリスマス!」

バードウェイ「十字教徒でもないくせにな」

上条「シメの台詞やってんだから割り込むなよぉ!?あとそれは別に俺だけじゃなくて全世界的な問題だろうが!」



(※今の流行りはドSロ×、いや本当にそれでいいのかと小一時間。ツンデレと同じで陳腐化したらいやですねぇ。ご応募ありがとうございました)

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