月曜日のとあるタウン 〜検証編〜
――特設スタジオ
佐天『レッッッッッッッッッッディースっエンッジェントルメンッ！テレビをザッピングしていたらノリで決まってしまいましたこの企画！』
佐天『テレビのスタジオなのに何なんだとか、そういえば舞台設定間違ったなとかありますが気にしないっ！』
佐天『なお約半数が”癖（へき）”関係に偏っていますが今回！全責任者としてどうお考えですか統括理事長！？』
アレイスター「アレだよ、『深淵を覗く者はまた深淵からも覗かれるのだ』という言葉があるように」」
アレイスター「『癖を語る者はまた癖からも語られているのだ』、と」
佐天『ちょっと何言ってるのか分かんないです。要は客層だって事ですよね、ニッチで趣味でやってるHPの』
佐天『まぁともあれ二・三週ぐらいに渡ってお届けするこの企画、司会進行とメインツッコミ役は”棚中の闇営業芸人”こと佐天涙子がお送りします！』
上条「問題発言。そしてあぁそうか！イベントの司会だからギャラ発生してんのかこれ！」
アレイスター「年齢的にアウツなので、私が個人的に図書券を渡している」
佐天『なお順番通りにやってるつもりですが、投稿したのに載ってねぇな！とかありましたら、その旨をご報告下さい！ただの管理間違えです！』
佐天『ちなみに余談ですけど運営が選挙事務所へ遊びに行ったりするので忙しくて緊急企画とか！そういう裏はございませんのでご注意下さい！』
上条「何やってんだ運営。暇か」
佐天『では特に気にせずやっていきましょうかっ！栄えあるトップバッターはこの人だぁっ！』
上条（※人気投票第三位確定）「どもっす！上条当麻ですっ！」
佐天『すいません上条さん、その目障りなサンドイッチマン風看板外してもらっていいですかね？目障りなんで非常に』
上条（※人気投票第三位確定）「カン、バン……？あぁゴメンゴメン、外すの忘れてた！
佐天『あり得ないですよね？どこで作ってきたんですか、その手作り感たっぷりの段ボール製』
上条（※人気投票第三位確定）「これは近所のスーパーでもらってきてだな。インデックスと一緒に作ろうとしたら、なんか断られた」
佐天『いいから外せ、なっ？』
上条「あっはい、浮かれてましたすいません。あ、あと佐天さんも9位おめでとう」
佐天『あたしが入っていいのかちょっとどうかなーって思いますけどね。誰とは言いませんが世界のHAMADUIRAやかんざきさんじゅうはっさいさんを差し置いて』
上条「『アニメ第三期で垣根が活躍した垣根と心理定規大躍進！！！』って話はよく聞くんだけど、でも同じく体張った浜面は？浜面はノーサンキューなの？」
佐天『究極的に言えば、まぁ顔？』
上条「まぁな！薄々そんな予感はしてたんだけどな！」
佐天『まぁまぁ心が痛くなる話はさておき、上条さんが提唱する説はこっっちらーっ！』
上条「『人気って頑張りよりも顔しか見てないんじゃないか説』……ッ！！！」
佐天『それやった。つーかその真理っぽいことは、敢えてこうボカす方向で』
上条「君あれだぞ、こう見えても人気投票第三位に俺は食いこんだ男だぞ？」
佐天『はぁ。それが何か』
上条「ビリビリ、一方通行とスピンオフが続いたんだから、順当に来れば次は俺の番だって事に……ッ！！！」
佐天『すいません、涙で前が見えません。多分最新巻で死ぬか死ぬより酷い目に遭って、現実逃避してんですね分かります』
上条「という訳で”学びやの園”へ行って来るぜ！またな！」
佐天『せめて主旨だけでも話していきましょうよ？なんかこうのっけから”癖（へき）”の話なんですよね？」
上条「俺はいつも思うんだよ、恋ってするじゃんか？」
佐天『まぁ、するっちゃしますけど。そんなサラっという程のことは』
上条「そして異性か同性に恋するのって、確率で言えば50%じゃん？」
佐天『はいまずその謎確率がアウトです。なんでだよ、つーかなんでだよ』
上条「でもな！俺の近くには居ないんだよ！つーことはどこかで隠れてるってことであってだ」
上条「――つまり常盤台とか学びやの園とか！俺の目の届かないところでキャッキャウフフしてんだよイヤラシイ！」
佐天『現実っていう平屋の上へ妄想を建て増しして高層ビル作ろうとしてません？まだバベルの塔の方が道徳的ですよ？』
上条「だって仕方がないわー。俺が決めたんじゃないんだもの、検証してくれって言われたんだから仕方がないわー」
佐天『テンプレ系転生主人公ですね。別名『転生の当たり屋』」
アレイスター「『常識ブッチして目立ってればそりゃ悪いヤツにも目をつけられるよね？』を端的に現したいい表現だね」
上条「――じゃちょっと行ってくるぜ！成果楽しみにしててな！」
佐天『VTRは？どういうシステムなんですか、これ？』
アレイスター「まぁそこは探り探りやっていこうじゃないか」
――学びやの園 外部との入り口
女性警備員「……」
上条「あ、お疲れ様です」
女性警備員「あ、どうも――ちょっと待って？君なに普通に入ろうとしてんのかな？」
上条「あぁ、すいません。やっぱりダメですか？」
女性警備員「決まってるでしょう？」
上条「高校生一枚で」
女性警備員「遊園地か」
上条「女子一枚で」
女性警備員「堂々と嘘を吐くわね」
上条「心は女の子かもしれないじゃないか！」
女性警備員「不用意にコメントしたら炎上するから何も言わないわよ。とにかく規則だから」
上条「規則規則っていつもそればっかりだよ！」
女性警備員「イギリスでね。誰がどう見てもオッサンに見えて性別もオッサンなのに女性と言い張るオッサンを収監したのよ」
女性警備員「あんまりウルッッッッツサイから自己申告通りの方へ」
上条「オッサン成分多すぎですよね」
女性警備員「そうしたら『そのオッサンの言う通りにしたら問題を起きるぞ』、とそのまんま事件が頻発してね。わかる？」
上条「分かった。要は俺がそのオッサンを止めればいいんだな？」
女性警備員「『――あ、もしもし？風紀委員の子？今頭イタイ子がゲートの前まで来ててね』」
上条「――大変なんだ！俺がなんとかしないと世界が滅ぶんだ！」
女性警備員「そのネタは見飽きたわ。週に多いときで三回、さっきも青髪のアホが吶喊しようとして捕まったばかりよ」
上条「……聞いてくれ、ダーウィンなゲームに巻きこまれたんだ！何か知らないけど！」
女性警備員「取り敢えずイケメンの高校生についていけば生き残れるわよ。アレもほぼ”顔”」
上条「善悪って顔に出るよねー。見てくれよ、この俺のあふれ出る無害オーラを」
女性警備員「ごめんなさい。もっと年上にしか興味がないの」
上条「……そっかし、じゃあしょうがないな。お疲れ」
女性警備員「はいそこ、流れで入れると思わない。無理だからね？どうやっても」
上条「てか詳しいですねサブカル」
女性警備員「好きだからねー」
白井「遅れましたわ！HENTAIが現れたって通報はこちらですの！？」
女性警備員「あ、おまわりさんこの人です」
白井「また性懲りもなく乙女の園へ立ち入ろうとする輩め、天に変ってこのわたくしが許しませんの！何故ならば――」
白井「『ジッャジメント――』」
上条「おっす」
白井「『――では、ないですの！』」
女性警備員「白井さん！？どうしちゃったの白井さん！？」
白井「てゆうか白井黒子でもないですのよ。たまたまこう、通りかかっただけの通行人Kですわ」
上条「イイ感じで他人のフリしてくれるじゃねぇか。そんなに仲良くはないけども流石に傷つくぜ」
白井「あなたと関わると面倒臭いことになりますのよ、超面倒臭くなるのが分かってる上、お姉様にご報告したらジットリとした目で見られますし」
――学びやの園 出入り口ゲート脇の警備員詰め所 休憩室
上条「――うん、良い茶葉使ってるな。味がする」
白井「普通のペットボトルですら味はするのですけど……」
上条「知ってるかい、白井さん。”ハーブ”の定義は『香りのする草』であって、雑草からタマネギまで全部引っくるめてハーブって呼ぶらしいんだぜ？」
白井「……はぁ、それが何か？」
上条「最近のマイブームはハーブ料理なんだ……ッ！」
白井「やめてくださいませ。精神攻撃で黒子の心を揺さぶろうたってそうは問屋が卸しませんのよ」
白井「まぁ取り敢えず備品で宜しければ缶コーヒーと缶クッキーをお好きなだけ持ち帰ればいいですの！」
上条「なんだかんだ言って良い子なんだよね。誰かが関わらなければ」
白井「それで？ゲート前で奇行に及ぶとはどのような了見ですの？まさかまたお姉様に危機が及んでいるとでも？」
上条「いや今回は特に。てか君は俺を疑うし巻き込んでるのも事実なんだが、それ以上に巻き込まれに行ってるからな」
白井「強きを挫き弱気を輔く、お姉様に相応しいですわね！」
上条「そこはそれ、相方の君が手綱をキープすべきだと思うんだよ俺は。てか何やってんの？」
白井「――あ、戸棚の奥に隠してあった高級お菓子も持って行けばいいですわ！勘違いしないでくださいまし、賞味期限が近いだけですのよ！」
上条「あぁなんかツボったんだ？正直胃袋に深淵を飼ってる子が居るから、ありがたくもらうけどもだ」
白井「ですから。あなたは一体のご用でこちらにまでいらしたのですか、と聞いているのですわ。わたくしの事はさておくとして」
上条「百合カップルを探しに」
白井「ちょっと何言ってるのか分からないですわね。てかなんで常盤台に？」
上条「じゃあ逆に聞くけど学びやの園を差し置いてどこにいるっていうんだよ！？」
白井「な、なんていう説得力……！？い、いやでも騙されませんわよ！」
上条「騙すってなんだよ」
白井「確かに常盤台にそれっぱい子はおりますわ。『あれ？この子たちってこんなに距離近かったかしら？』という感じの！」
上条「あぁ長期休暇後に増えるよな。夏休みとか冬休みとか」
白井「ですけども！大抵そういうのは周囲の暗黙の了解！騒がすイジらず見守りつつ！それが淑女たる姿勢ですのよ！」
白井「恥をお知りなさい！同じ百合好きとしてミーハーもいいところですわ！」
上条「何人の人が”ミーハー”って単語を理解出来るんだろう。白井さん年齢詐称してないか？」
白井「ぶち殺しますわよ？」
（※白井さんの中の人39歳、上条さんの中の人38歳）
上条「――なぁ白井さん。俺には夢があるんだよ」
白井「……なんですの。突然」
上条「例えば、そう例えばだ。女の子同士で好きになっちまって、幸運にも両思いだって分かって恋人になる。それはとてもいいことだと思うんだよ」
上条「他の誰にも言えなくて、現代でもノーマルじゃないから隠さなきゃいけなくて。家族は勿論、親しい友人にもだ」
上条「……なぁ、それって幸せって言えるか？二人だけの閉じた世界はそりゃ居心地はいいんだろうけどさ」
白井「意外とマジですのね。わたくしは……黒子はそこまで考えたことはありませんわ」
上条「うん、だから俺は少しずつ味方を増やしていけばいいと思うんだよ。徐々に二人の世界を広げていくんだ」
白井「それは……難しいのでは？」
上条「最終的に戦わなきゃいけないのは”世間様”って壁なんだよ。レベル上げしないでボスに挑んだってまず、勝てない」
上条「ずっと隠していたりするのもいいとは思うんだ。似たような境遇の人たちの旗印になる必要もないし、究極的なところは二人が幸せになってくれればさ？」
上条「でも、それで割り切れるか？親しい友達や家族からも祝福して欲しいって思わないかな？」
白井「……ですわね」
上条「勿論好奇な目で見られるだろうし、失礼で無責任な言動に晒されることだってあると思う。そういうリスクはあるさ」
上条「でも、それを乗り越えていくのも選択肢の一つだと俺は思う。どうかな？」
白井「……ありがとうございます上条さん。少し、いえかなり参考になりましたの」
上条「お礼なんていいって。俺はただ過程で百合厨に少しぐらいジットリした目で観察されるのも、また必要不可欠な試練だと思うんだよ」
白井「今までの時間をお返しなさいこの三下が！！！」
――特設スタジオ
佐天『予想以上にヒッドい。まさか検証の入り口にすら立っていなかったとは……』
上条「だってしょーがねーじゃん！今回は土御門も白井さんも手伝ってくれなかったし！」
上条「編集されてたけどあのあとビリビリに出会って、『お前の服をくれないか？（※常盤台に潜入するために）』って頭下げたら、打ち首にされそうになったんだぞ！？」
佐天『ナイス判断ですよ御坂さん。てかあたしだってそうします。吸血鬼だったら道路標識で刎ねると思います』
上条「でも不思議だよな。今朝起きたらマンションの前に常盤台の制服セットが置いてあってさ」
佐天『ダメですよ御坂さん！この人をこれ以上甘やかしちゃ！殺すぐらいのツッコミを入れないと！』
上条「って感じたぜアレイスター！俺の説はどうだ！？」
アレイスター「――却下。流石にスタートラインにすら立ってないのは認められない」
上条「……クソッ……！もう少しだったのに……！」
佐天『何が？ねぇどこをどうすればもう少しだと思ったんですか？』
上条「最後に――一つだけ言わせてほしい。検証して分かった事があるんだ」
佐天『さっさと降りて下さい。次の検証あるんですから』
アレイスター「しっ、面白そうだから最後まで聞いてみよう。スベったらスベったでオイシイ」
佐天『ド外道ですよね』
上条「百合はってのはさ、どこにあるとかここにあるとか、高Ko○が廃刊になってアオ○になって帰って来たとか、そういう事じゃないんだ」
佐天『要りますか？エロ雑誌の話題挟む必要性ってありましたか？』
アレイスター「しかもそれ高校生（っぽい）子が出るのであって、特に同性愛を扱ったものではないね」
上条「場所もでもなく時間でもない。それはつまり――」
上条「――誰の心の中にもあるんじゃないか、ってね」
佐天『おいそれ言いたかっただけじゃないのか！？』
上条「そして君と初春さんも――うん分かってる分かってる。俺は分かってるから、なっ？」
佐天『これもうセクハラですよね？いや初春が嫌いっちゅー訳じゃないんですけど、性的な意味で見たことは流石にないって言いますか』
アレイスター「普通は見ないね。そういう癖でもない限りは」
佐天『てか百合厨の方って人生楽しそうですよね。女の子が二人歩いていたら『あ、付き合ってる！』みたいに感じるんですか』
上条「え、違うの？」
佐天『――以上！上条さんのプレゼンでしたー！ありがとうございましたーーーーーっ！』
上条「また、会おうぜ……ッ！！！」
――特設スタジオ
佐天『――はーいっ！って言う訳で開幕から検証すらしていないという波乱の幕開けとなりました！大丈夫かこの企画！』
アレイスター「ふっ、問題ないとも。私の『プラン』に影響はない」
佐天『ほぼ無計画＆行き当たりばったり＆かつ超科学を使うのはアフォだから意味がなかった、というコンボ入ってますけど？』
アレイスター「――正直『あ、これ話がデカくなりすぎじゃないの？大丈夫かな？』と心配になったものの、まぁ頑張ったよ！」
佐天『”学園都市を作ったワケ＝KMJさん（仮名）のため”って理由も、実は学園都市は半世紀前からやってた（筈）だから、KMJ個人は関係無いって言いますしね』
アレイスター「『幻想殺し』が欲しかったんであり、別に個人がって話でもなかったんだ。でも何か彼が『俺のために！？』みたいに言ってきたから……『ふっ、よく分かったな』みたいな？」
佐天『その無責任っぷりにはあたしもドン引きします。何発か殴っとこうかな、これ――えっと準備？いいんですか？マジで？』
佐天『はい、では続いて次の方どうぞっ！なんかもうこれでいいのか不安ですけど！』
上条「――やぁ、また会ったな！」
佐天『カムバック早っ！？だって舞台の袖でウロウロしてて、なんでハケないのかな？って思ってたら次もですか！』
上条「いやだから今回も仕方がないんだよ。リクエスト三択で俺一つ、浜面一つ、一方通行一つでさ」
上条「一方通行は他の人と内容がカブって来たし、浜面は浜面だからいいとして」
佐天『その「浜面だから」って片し方はどうかなー、うん』
上条「あんだけ頑張ってんのに、同じチームの女の子二人しか上位来てないんだぜ？」
佐天『上条さんの以前のプレゼン、”やっぱ顔”説が俄然真実味を帯びてきてますね……！』
上条「俺だって否定してほしかったわ！」
アレイスター「しかし上条当麻君、こうは考えられないだろうか――」
アレイスター「――『助けて下さい！』って来る人は大抵容姿が整ってるってことをね……ッ！！！」
上条「確かに……ッ！？」
佐天『いやそれはですね、こう、うん、敢えて。そう、敢えてアレな感じにランクダウンさせる意味はないんじゃないですかね？』
上条「考えてみよう、もしインデックスが屈強なオッサンだったら……ッ！？」
アレイスター「ベランダで干されよりも、あの年増どもを殲滅させて終わりだろうな。というか人選の段階で変えるだろうが」
佐天『それ以前に何人かのパイセンがトチ狂わないって話も。いや、いいですよこの話はもう。プレゼンしちゃってくださいな』
上条「――『新たなる光、実は既に解散してる説』を検証してきた……ッ！」
佐天『あたらなるひかり？』
アレイスター「というサークルみたいなものだね。正直私も『あぁ！』とか思ってた」
上条「この間ある場所で理事長ハザードしたんだ。ゾンビがハザードする感じで」
佐天『この上下逆になったオッサンが大量発生したんですか。なにそれ超見たい』
上条「その時に一人出張って来てたんだけど、四人中三人が姿を見せず……」
佐天『……どこか別の所で活動されていたのでは？バイオがハザードする的な混乱だつたら、集結どころか連絡取るのも一苦労ですし？』
上条「いや、そういうレベルの相手じゃない。例えばロンドンでテロがあったら、全員が即ぶっ飛ばしに駆けつけるような連中だから」
アレイスター「天草式のテストの時だね」
上条「てか俺も不思議に思ってたんだよ。だから今回は事前に全員からインタビューを取ってあるんだ」
佐天『あぁそれじゃ結論は出てるんですね。では、どぞー』
――ロンドン某所 路上
上条「すいませーんベイロープさん。ちょっとお話聞かせてもらっても構いませんかね？」
ベイロープ「またどっからわいてきたのかしら、このナマモノ」
上条「アンチエイジングの秘訣と天草式相手へ飛行術式を使った理由について一言お願いします！」
ベイロープ「終わった話よ。なんかこう色々と物議を醸したのに、結局ランクインしたのはアホ一人ってどういうこと？」
上条「あぁまぁそれはハマッヅゥラァ（※巻き舌）の友達もだよな。出番が少ない方から二人が入るって――ハッ！？」
上条「もしかして一定の年齢以上だと票が入らないシステムに……ッ！？」
ベイロープ「いやそりゃソーシャルゲームをするようなファンは限られるでしょ。まず毎日投票するかってこともあるし」
上条「あぁそれが動機でアンチエイジングを？」
ベイロープ「帰っていい？人をイジる目的でロンドンまで来たのは面白いけど」
上条「待って下さい本題はちゃんとあるんです！ぶっちゃけ『新たなる光』についてです！」
ベイロープ「路上でアンケートっぽい聞かれるような話じゃないんだけど……何よ」
上条「あぁそれが解散したって話があるんですけど、ホントですか？」
ベイロープ「……」
上条「……」
ベイロープ「……いえ、全然？解散してないわよ？」
上条「嘘つくの下手だな！今時子供でももう少しナチュラルな演技するわ！」
ベイロープ「待ってよ。今の間は驚いたからであって、どう嘘を吐くか考えてたんじゃないわ」
ベイロープ「というかそんな噂はどこから？迷惑にも程があるわ」
上条「イギリスにアホ理事長が押し寄せたとき、出てきたのがアホとボスだけだったし？」
ベイロープ「あー……あれはね、忙しかったのよ。確かそうだったわ」
上条「あぁホント？そりゃ他の”黄金”系も登場してたし、そっちで実は戦っていました！的な熱い展開か！」
ベイロープ「オーゴン……？」
上条「――はい、って訳でベイロープさんでしたー！ありがとうございましたー！」
ベイロープ「待って！？せめて最後まで話を聞かせて！？あのおバカが今度はどんな危ない地雷原でタップダンス大会してきたのかだけでいいから！」
――ロンドン某所 路上
上条「あ、すいませんランシスさんですよね？」
ランシス「……やだ、バレちゃった……☆」
上条「あれキミそんなキャラだっけ？」
ラシンス「なんかこう、アニメと混ざって変なテンションに……？」
上条「『魔力を感じるヘンタイ女』は流石に放送コード的に引っかかるんですよねー、すいませんねー」
ランシス「それはおかしい……誰とは言わないけど、魔力供給をエロいことでしなくては体を維持出来ない黒なんとかさんがいる……！」
上条「あれはいいんだよ。なんつーか……ホラ！最初からみんな分かってる（※性的な意味で）から問題にならないんだよ！きっとな！」
ランシス「……黒いエロさん……？」
上条「オイやめろ！褐色肌が人気だからってそんな不本意な二つ名付けるんじゃない！」
ランシス「喜ぶんじゃないかな……逆に」
上条「んな話はどうでもいいんだよ。それよりか『新たなる光』が解散してんじゃね？って噂が流れてんだけど」
ランシス「――待って……ッ！」
上条「お、おぅ？」
ランシス ﾌﾙﾌﾙ
上条「えっと、なに？」
ランシス「ここじゃダメ……こっちへ、こっち」
上条「あぁ……分かった。重要なことなのか」
ラシンス「ん……」
――路地裏
ランシス「……ここがいい……」
上条「――それで？マジな話どうなの？」
ランシス「……覚悟は……」
上条「――ある！ネタ企画だと思っていたけど、俺の探究心は冒険者並だぜ……！」
ランシス「……分かった、それじゃ――脱いで？」
上条「了解、脱げばいいんだ……な？」
上条「……」
上条「……わっつ？」
ランシス「着てる方が、いい……？でも、初心者同志だとスタンダードがベター……」
上条「いやあの、キミ何言ってんの？『新たなる光』解散説の真相を聞いてんだけど？」
ランシス「え……？違う、けど……？」
上条「じゃあ何を？」
ランシス「……興奮してきちゃった」
上条「唐突すぎる！？てかお前それ今自己申告する意味ってあるかなっ！？」
ランシス「いや、なんか一線越えとけばレッサー越え、も、できるし……？」
上条「今大切なところなんだよ俺は！？スキャンダルがあったら確定した順位ごと抹殺されかねない！」
――ロンドン某所 路上
上条「すいません。フロリスさんですよね？」
フロリス「イイエ違います。他人です」
上条「そうですか、それは失礼しました。ありがとうございましたー」
フロリス「――ってチョイチョイ待て待て待てヨ！？何スルーしてんだヨ！？」
上条「いや、違うっていうんだから仕方がないかなって」
フロリス「粘れ粘れ！アッサリか！」
フロリス「ナンカ、憑き物が落ちたっていうか、妙にスッキリした顔してねーカ？ア？」
上条「いや別に何もなかったよ？うん、これといって変った事なんて何も？」
フロリス「……マジか？どっかで嗅いだことのあるボディソープの香りがするんだけど」
上条「お前は俺のかーちゃんか――どーもありがとうございましたー！」
フロリス「強引にシメようとしてる！？いや早いって！」
上条「で、どうなんですかフロリスさん？グループ解散の真相について！」
フロリス「ヤ、そんなアイドルユニット解散のノリで聞かれてもナ。つーか根拠はナンカあんのかヨ？」
上条「なんかイギリスで理事長が氾濫起こしたじゃん？」
フロリス「あったらしいナ」
上条「その時レッサーは所々で目撃されてたらしいんだけど、他のメンバーは居なかったよねーって話が膨らんでる」
フロリス「アー……まァ、うン」
上条「ぶっちゃけ聞くけど、君何やってたの？」
フロリス「女子サッカーのワールドカップ見てたワ」
上条「予想以上にしょーもないな！？てかそれ優先事項か！？ロンドン陥落するよりも大切なことか！？」
フロリス「いやワタシは悪くないって。フツーテレビで試合とか見る時って用意すんジャンか？」
フロリス「レッサーを着信拒否にしてから電源切って、コークとポテチをドカ買いしてテンション上げる的な？」
上条「あぁ分かるは分かるけど。レッサー着拒する必要なくないか？」
フロリス「試合見てから実況SNSで盛り上がって、まぁ今日は疲れたなナーって適当にメシ食って寝てダ」
フロリス「何日か寝てたら騒動終わってたゼ！っていうナ」
上条「――以上、『新たなる光』解散の検証は終わりとなります！会場の佐天さんにお返ししますねー！」
フロリス「だからやっつけダロ。それとレッサーが可哀想だから話だけでも聞いてやれヨ」
――ロンドン某所 路上
レッサー「『ヤミトォーーーーーーーーーーーーークッ！』」
レッサー「『本日は金に汚い反社とズブズブ、闇営業芸人の皆さんに集まってもらいましたっ！』」
レッサー「『年収数億！一本（※1クール）の収入が数百万円の彼らで・す・が！』」
レッサー「『な、な、な、な、なんとっ！明らかにかたぎじゃない人と飲み食いするだけでヒャックマンエーン！数時間遊べば大金が入るのです！』」
レッサー「『そんな、芸能界（）の裏を赤裸々に語ってもらいましょう！ヤミ・トォォォォォォォクッ！！！』」
上条「……
レッサー「『っていう訳で始まりましたね闇営業芸人が！』」
上条「おいいい加減にしとけよ。俺が黙ってるって事は類焼すんのが怖くて黙ってるんだからな？察しろや！」
レッサー「え、何言ってるんですか！？超面白いじゃないですか、これからご本人からご家族まで『闇営業』って呼ばれるんですよ！？」
上条「やめなさい。こう、なんか不特定多数を敵に回すような真似は謹んで！」
レッサー「あぁそういえば学園都市でブイブイ言わせている人も確か」
上条「それ”反射”な？”反社”じゃないからね？お前このネタ余所で使うなよ？不謹慎だからな、普通に？」
レッサー「てか『ここから先は〜』って多用しすぎじゃないですかね？」む
上条「――以上、レッサーさんの証言でしたー！、スタジオの佐天さーん！あと宜しくお願いしますねー！」
――学園都市 特設スタジオ
上条「――うん、解散しなかったらしいよ？」
アレイスター「あれ結局どれだけの時間が経過したんだろうね？正味三日ぐらい？」
上条「オルソラがアニェーゼたちのメシ用意していたしなぁ。しびれ切らすぐらいには焦ってたのは間違いないし――ともかく！」
上条「『新たなる光・実は解散してたんじゃね？』説は不成立ということで！」
佐天『解散以前の問題じゃないですかね。チームの皆さんの横の繋がりがないったらありゃしない訳で』
佐天『あと空白の数時間に一体どんな爛れた行為が……？』
上条「マリカ○してたよ、いやマジで」
佐天『やめて。条件反射でもうマリカ○って聞くと、「あ、言えないようなことなんだな」って徐々に洗脳されつつあるんですから！』
――学園都市 特設スタジオ
佐天『なんかもうのっけからこう説は不成立だったり自己解決したり！企画の意義を問われる展開になっていますが！』
アレイスター「ノリで見切り発車した。反省はしていないこともない」
佐天『はいありがとう統括理事長の方！会場からブーイングの嵐が響いております！いいぞもっとやったんさい！』
アレイスター「君はフリーダムだよね？多分私も君の行動だけは読めない気がするよ？」
佐天『では気を取り直して、つーか舞台袖から上条さんが消えたと連絡が入ったので次の方！張り切ってプレゼン、ぷりーず！』
姫神「あ。どうも。底辺高から来ました」
佐天『落差が激しいな！？前の人がある意味ボケだったのに対して奥ゆかしいぜ！』
姫神「そんな。照れる」
佐天『表情筋が一ミリも動いてないのに淡々と言われましても、説得力が……』
姫神「プレゼン。いいかな？」
佐天『独特の間合いをお持ちの方ですね。まぁ妙なテンションですが、どうぞ』
姫神「学園都市には解明されていない謎がいっぱいある。ドアを作り忘れたビルがあったり、謎の手術服を着たオッサンが徘徊したり」
姫神「中には秘密裏に人体実験をしているという説すら……！」
佐天『だ、そうですけど？』
アレイスター「ふっ、もう心当たりがありすぎてどの話だか分からないな……ッ！」
佐天『もう少し威厳をですね。ちょい前までラスボス風だったじゃないですか。下ネタ大好きダメ親父に成り下がりましたけど』
姫神「中学生の女子。そういうのはよくない」
佐天『いやですけど』
姫神「その人はアレイスターと言うらしいけど。昔居たらしいオカルトの人とは別人。フィクションと現実を一緒にしちゃ駄目」
佐天『いえあの、道義的に正しいっちゃ正しいんですが、今世界で一番深く深く刺しているのはあなたじゃねぇかなって……』
姫神「確かエピソードの一つに。少年時代にメイドさんに手を出したヘンタイ。そんな人と同列視するのはイジメ」
（※っていう逸話があります）
佐天『人間の屑ですね！誰がとは言いませんが！』
アレイスター「ふっ、これ以上株は下がらないと知りたまえ！」
姫神「まぁそれはいい。そうじゃなくて学園都市には不思議なことがたくさんあると私は言っている」
姫神「その中でも学園都市第六位はミステリアス」
佐天『そうなんですか？』
アレイスター「あぁ。正体を知る者はごく一部だけ、しかしながらその名を語る者は数多い存在だ」
姫神「うん。”第六位”って名前を借りて。事件や事故を未然に防いだ――って噂があるんだ」
佐天『悪用はされないんでしょうか？良い事をする人もいれば、当然その逆もいるんでは？』
姫神「で。あればきっとそれも噂になっている。基本的に良い事よりも悪い事の方が広まりやすい」
姫神「だけど伝わってない。というのは」
アレイスター「本人、もしくは近い誰かが不埒な輩を成敗して回っている、かな？」
姫神「うん。奥ゆかしい。ヒーローみたいで格好良いよね」
佐天『やってそうですよねぇ。確かに』
姫神「で。私のクラスメイトが第六位なんだと思う。だから検証してみた」
佐天『あぁ成程！……なる、ほど？今なんか話がかっ飛びませんでしたか？』
アレイスター「途中までは良かったんだがね。的を射ていたし」
姫神「では。検証スタート……ッ！」
――とある学校 放課後
カチューシャの女の子「……」
姫神「……」 ｻｻｯ
カチューシャの女の子 ﾋﾟﾀｯ
姫神 ﾋﾟﾀｯ
カチューシャの女の子「……えーと……？」
姫神 ｽｰｯ
カチューシャの女の子「気のせい、うん……姫神さんなんて着いてきてない……！」 ﾀｯ
姫神「――よし！」
青ピ「いや”よし”やあらへんよ。何一つとしてええ事なんてあらへんって」
姫神「青ピ君。お疲れ様です」
青ピ「おおきに、まいど」
姫神「では失礼します。スキニーミッションが私を呼んでいる気分だから」
青ピ「だから待ちぃや、尾行してんのバレッバレやから、直ぐに逃げられんで？」
姫神「そんなことはない。大丈夫」
青ピ「……今、会話しとらんかった？」
姫神「目が合ったけど。平気。きっと私の影の薄さがステルス機能をアップさせているかも」
青ピ「そないに自虐的にならへんでも！？まぁ向こうさんも気ぃ遣ってくれとぉけども！」
青ピ「というか絵面がちょっとした都市伝説になっとぉわ。黒髪黒目の和風美人が淡々と後をつけてくシュールな光景が」
姫神「どうせだったら巫女さん服も着ようか？」
青ピ「やめてあげて！？あの子がノイローゼになるわ！」
姫神「困った……クラスメイトを困らせるつもりはなかったのに」
青ピ「……一体何があったんよ。ボクに話せないんやったらカミやんか吹寄にでも相談した方がええんちゃう？」
姫神「何と言われたら知的好奇心としか」
青ピ「……はい？」
姫神「――あの子。きっと学園都市第六位なんじゃないかな……ッ！！！」
青ピ「アイーサ、あなた疲れているのよ」
姫神「――青ピ君。これは真面目な話をしているよ」
青ピ「真面目要素イッコもないですやん。皆無ですやん」
姫神「証拠がある。疑う前にまず話を聞いてから判断してほしいな」
青ピ「はぁ、聞きますけども」
姫神「私は――彼女の名前を知らない……ッ！！！」
青ピ「姫神さん？さっきからその台詞終わりのエクスクラメーション無駄撃ちし過ぎちゃいます？資源は大切に遣ぉた方がええよ？」
姫神「分かっている。青ピ君の言いたい事は分かるよ。『知らないならば聞けば？』って普通ならそう思うよね」
青ピ「なんやできな理由でもありますのん？あ、もしかしてなんか能力でできないとか！」
姫神「名前を聞くタイミングを逃してしまった」
青ピ「コミュニケーション能力ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ！それは！問題が！姫神はん本人の問題ですやんか！？」
姫神「青ピ君に私の苦労は分からない。転校したばかりで右も左も分からずに不安だった」
青ピ「いやいや！初日からクラスの主みたいに落ち着いてましたやん！」
姫神「実は必死だった。吹寄さんがいてくれてよかった」
青ピ「や、だから……？」
姫神「クラスメイトだし席も近いし。いつもいつも見切れているから自然と話すようになった。姫神さん姫神さんと好きな本の話もするようになった」
姫神「……今更『名前なんだっけ？』とは聞けない。タイミングが悪い」
青ピ「……それと藍花の話がどぉ繋がりますのん？」
姫神「つまり私も名前を知らない彼女こそが。名前を持たない第六位かもしれない……！」
青ピ「吹寄に聞いたらええんちゃうかな？もしくは出席簿見るとか？」
姫神「それは失礼だと思う。だから今度『悦っちゃん』って呼んでみる」
青ピ「カマかけとるよね？それは失礼極まりないちゃいますのん？」
姫神「――あ。ごめん。早く追い付かないと見失うから」 ﾀﾞｯ
青ピ「ちょっ待ちぃや！？そんな直立不動のまま尾行したってバレバレですわ！？」
――商店街
カチューシャの女の子 ﾁﾗｯ
姫神「――ふう。バレてない。初めてなのに完璧な尾行」
青ピ「……姫神はん？分かってます？向こうが気ぃ遣ぉてくれてるだけやよ？」
青ピ「ここへ来るまで何度も何度も『つ、ついてきてるかな？』って確認してくれとぉのに、その言い方は良くないんちゃいます？」
姫神「またま冗談を。青ピ君は知ってる筈。こう見えて私のステルスは半端ない。はず」
青ピ「いや、なんでそないに自信たっぷりなのかは知らんけど……」
姫神「だって軟禁されている塾から。巫女さんの格好で逃げ出せた」
青ピ「多分それ向こう『逃げた』って認識してないだけと思うわー。隠す努力の欠片もみせんと『息抜きかな？じゃあ仕方がないよね』って温情くれたた゛けちゃいます？」
姫神「あ。誰かと接触する。きっとあの人が第六位かも……！」
青ピ「いやそんなアホなことは……」
御坂『――あ、すいません。キーホルダー落しましたよ？』
青ピ「ニアピン！？近いけど実は違う！」
御坂『あ、その制服素敵ですよねー。いいなー、憧れちゃうなー』
御坂『良かったら学校の話でも聞かせて貰えませんか？お茶でもしながら、ね？』
姫神「危ない……！なんか不自然に誘おうとしているよ……！」
青ピ「怖いわぁ……うんまぁ男冥利に尽きるっちゅーか、ここまで来るとちょっと」
カチューシャの女の子『ご、ごめ、んなさいっ！』
青ピ「そりゃ逃げますわ。てかウチの女子徹底的に調べられてそうやんな。なぁ姫神はん？」
姫神『――私で良かったら相談に乗る』
青ピ「まぁた変な所で行動力を発揮してからに！？尾行の話はどこ行きましたんのっ！？」
姫神「何かこの子からは強い”気”を感じる。そう――」
姫神「――いっちょカミすれば人気が出そうな」
青ピ「検証どこいったオイ」
姫神「青ピ隊員。後は任せた。私は自分のジェダ○を信じる」
青ピ「それ大抵死亡フラグですやん。何人のジェダ○が無駄死にしてったことか」
姫神「でも私はこんな時何を言えばいいのかを知っているよ。上条君が言っていた」
青ピ「いやぁ。いっくらカミやんつったって、流石にここで流されるようなのは」
姫神「『――ここは私に任せて。先に行けばいい』」 ｷﾘｯ
青ピ「任しときぃよ！第六位の一人や二人確保しとくさかいに！」
姫神「それじゃよろしく。結果は明日学校で」
……
カチューシャの女の子「……行った？」
青ピ「もう大丈夫やで。なんやすいまへんなぁ」
カチューシャの女の子「いいんだけど……いいの？」
青ピ「いいのって言われても――もしやっ！？」
カチューシャの女の子「エロい意味は一切ないわ。つーか女の子がこの脈絡で言い出したら引くでしょ」
青ピ「ボクは肉食系男子ですから、ホラ？」
カチューシャの女の子「だったら余計にバラした方が良かったんじゃないの、って言ってるのよ。モテるわよ、きっと」
青ピ「そいつぁ堪忍やで。ボクやない誰かを一方的に想像して奉り上げて、好きになってもろぉても嬉しかないですやん？」
カチューシャの女の子「まぁ、そうよね」
青ピ「ネタバレしたらあかんとちゃいますの。こういうのは隠してナンボですわ」
カチューシャの女の子「……まぁ、そうね」
――学園都市 特設スタジオ
佐天・アレイスター「……」
姫神「以上。検証は終わり。違ってたみたい」
佐天『あの……これ、おかしくないですかね？』
姫神「とは？」
佐天『姫神さんがハケた後に、どうして青い人と対象の女の子が話してんだ的な？』
佐天『しかも両方がカメラ目線かつ、如何にも「第六位の正体は自分です！」って雰囲気なのは……？」
姫神「え？違うって言ってたよね？誤解だって」
佐天『いやまぁ、言うは言うでしょうけど』
姫神「謎は謎のままがいい。それが一番波風を立てずに済む」
佐天『さっきと言ってること違くありませんか！？だったら検証すんなやと！』
姫神「ちなみに私的には名前を知らないと正直に言った。そしたら教えてくれたのでもうどうでもいい」
佐天『……あぁ。目的のメインがそっちだから後悔はないんですよね』
アレイスター「キャラが一貫してフワッフワしてたよね」
佐天『まぁ分かってましたけども！できれば！こう少し企画に忠実な人を連れてきてくださいよ！』
――学園都市 特設スタジオ
円周「はーい、どもー。っていう訳で司会を替わりました木原円周でーすっ！全国1,200万の当麻お兄ちゃん見てるー？」
円周「涙子ちゃんはオカルトを拗らせて黄色い救急車が迎えに来ちゃいましたー！仕方がないから私が司会するねっ！」
アレイスター「本当に？休憩時間終わりから行方不明だって、今スタッフ総動員で探していると連絡が来たんだが？」
円周「世の中には知らない方が幸せな事ってあるよねぇ。うんうん、コワイコワイ」
アレイスター「一応監禁した場所を教えてくれるかね？ここで大虐殺とか始められると企画がピンチだし、このコーナーだけは好きにしていいから」
円周「ありがとうアレイスターおじちゃん！涙子ちゃんはシャワー室の天井板を外した所で眠ってると思うよ！」
アレイスター「『木原』として優しい方だよね、君は」
円周「『木原』が足りない足りないって散々言われるからねぇ。私ももうそれが個性でいいやって思っちゃったしぃ？」
アレイスター「その仕草から姿勢に口調、全部が擬態で本当は科学のことしか考えてない所は、まさに『木原』だけど」
円周「うん、うんっ……！そうだよね、こんなとき『木原数多』ならきっとこう言うんだよね……ッ！」
円周「『エゴを通して何が悪りぃんだよ？羊が草食うのも狼が肉食うのも本能に従った結果だぜ』」
アレイスター「おや？暫く姿を見ないと思ったら随分と可愛らしい姿になったものだね」
円周「『数パーしか残ってねぇがな。クソガキを定期的にイジれるだけで充分だ』
アレイスター「その思想がまずオリジナルとはかけ離れているが……まぁ、悪くはないだろう。それで？」
円周「『おう、俺のテーマは”聖人って実は魔術的にもそんな強くないんじゃねえか説”だ』――」
円周「――って数多おじちゃんは言ってるけど、専門家から見てどーですかー？」
アレイスター「興味深いテーマだね。私は答えを知っているけど」
円周「よっ、流石ヘンタイっ！」
アレイスター「いや、それほどでもないさ。興味があったのでね」
円周「まぁまぁネタバレは嫌なんでアレイスターおじちゃんにはお口チャックマン（↓）してもらってぇ、ブイティーアール、どーぞっ！」
（※闇営業でお馴染みの吉本興業キンクコングの生活保護詐欺しなかった方がM1でダダスベリしたツッコミ）
アレイスター「またいつまで引っ張るんだっていうぐらいの執念だよね」
円周「あの人、お笑いのセンス以外はあるよねぇ」
――某所
神裂「武装を解いて話をしましょう。悪いようにはしませんから」
魔術師A「……くっ！まさか聖人を送り込んでくるとは！」
神裂「――救われぬ者に救いの手を。あなた方ですらも救いの対象」
円周「あ、すいませーん。ちょっとお時間よろしいですかー？」
神裂「……決め台詞を言っていた最中ですし、何よりも今取り込み中なので後にして貰えませんか？」
円周「カンザキカナ○さんですよね？」
神裂「カンザキ違いです。熱心な虎ファンではありません」
円周「あっ、ごめんなさーい間違えましたー！三咲里○さんでしたねー！」
神裂「お止めなさい。誰も得をしないのだからそういう発言は非常に良くないと思います」
円周「天空のユミ○の続編はいつになったら発売されるのかなー？」
神裂「震災前ですよ？もう活動停止したのだからないと知りなさい！」
円周「マノモネ見たいなー？まっじっこ○！まっじっこっ○！」
神裂「帰って下さい。何度も言いますけど取り込み中なのですよ今！」
円周「あ、そっちの人と交戦中なんだ？じゃあ私が片したら構ってくれるのかな。おっけー、いっくねー？」
神裂「逃げて下さい！下手な魔術結社より邪悪を感じます！」
魔術師A「な、なんだか知らんけど、またな！」
円周「（……まぁ、あっちにいた赤い神父さんに灼かれるんだろうけど）」 ﾎﾞｿｯ
神裂「――で、あなたは何なんですか。また藪から棒に」
円周「聖人さんを調べに来ましたっ！協力よろしくねっ！」
神裂「はぁ。そう言われましても、学園都市のようなやり方では結果は見えないと思いますよ？」
円周「あぁいやいやそうじゃなくてね−。聖人さんの魔術耐性について調べたいなーって」
神裂「強固ですけど何か？」
円周「あっさり洗脳されたのに？」
神裂「あれは……！まぁ、確かに迂闊だったかもしれませんけど！あの状況であれば致し方ない部分もあったかと！」
円周「自分達の本拠地に気持ち悪いおじちゃんが気持ち悪い数で押し寄せてくるんだから、まぁ普通は気持ち悪いから流されちゃうよねぇ」
神裂「何のジョークかと思いましたよ、あれ」
円周「そっだねー。私は魔術使えないし、使ってもらう訳にも行かないからインタビューで手を打とうか！」
神裂「何故に上から目線なのですか。まぁそのぐらいなら」
円周「質問一、『聖人級』と呼ばれていますが、気がついたら敵をageるためのアイコンになってしまっている現状をどうお考えですか？」
神裂「悪意がありますよね。設問もそうですが、まず失礼極まりないことを聞いてきたあなたが」
円周「質問二、普段ドヤ顔で聖人聖人言っているのに、あっさり悪魔に騙された今のお気持ちをお聞かせください」
神裂「だから悪意しかないでしょうそれ！？なんで風当りが強いんですか！？」
円周「質問三、というか改めてとあるwikiを見たら劇場版の台本で唯閃がビッグス粒子の波動光というちょっと意味分からないですよね」
神裂「はぁ。台本を頂いたとき『んー？』と思ったのですが、まぁ映画が原作と離れることはままあったのでスルーしていました」
円周「てか火織お姉ちゃんは十字教の人なんだよね？」
神裂「火織お姉ちゃん……悪くないですね」
円周「なに？」
神裂「あぁいや別に何も？はい、私は天草式十字凄教に籍を置くものです」
円周「聖人の人が人よりも強い力を使えるのは神の子さんと同じ特徴を持っている、ってことだよね？」
神裂「”人”が多くてゲシュタルト崩壊しそうですが、まぁそんな感じですね」
円周「それ、ホントに十字教の力？」
神裂「……なんですか。信仰を疑えと信者へ説くつもりですか？」
円周「んーん、そうじゃなくってねぇ。火織お姉ちゃんのゴリラパワーは生まれながらなんでしょ？」
神裂「ゴリラ言うな」
円周「十字教へ入ったのは後付けであって、ただの能力者じゃないのかなぁって」
神裂「………………はい？」
円周「例えばねぇ。学園都市の白モヤシ、セロリにBL、イッポーさんって二つ名をほしいままにしている能力者が居るんだけどぉ」
神裂「全部蔑称ですよね？」
円周「その人は学園都市で能力開発される前から能力を使えたんだよねぇ。おーけー？」
神裂「その方と同じように私も実は能力者、ですか？いいえ、それはありませんよ」
円周「どーして？」
神裂「聖人は魔術を使用すれば威力が強化され、かけられた場合の抵抗力も強くなります。ですから私は魔術系の人間であり、能力者ではないかと」
円周「うん、うん……ッ！そうだよね！、こんなとき、数多おじちゃんだったらきっとこう言うんだよね……ッ！」
円周「『砂糖がある。シュガーの方の砂糖だ、分かるかい？』」
神裂「また唐突なキャラ変更を……まぁそれが何か？」
円周「『溶き卵と小麦粉へ混ぜて生地を作る。鯛焼きの型へ流せば和風、鉄板の上で丸めればクレープ、洋風だぁな』」
円周「『お前さんは自分の力を”魔術”で解釈しやがった。だから”聖人”になった』」
円周「『白モヤシは”科学”で解釈した。だから”能力者”になった。それだけの違いだぜ』」
神裂「な、何を言うのですか！？そんな事実は到底認められるはずが！」
円周「『十字教の普及以前にも英雄たちはいた。堅くて強くてオマケに速い。お前さんと特徴が一致してるような連中がだぜ？』」
円周「『当時は十字教ってカテゴリーがなかったもんで？神とのハーフだとか竜の血を浴びたとかそんな解釈してきた訳で』」
円周「『でも結局は能力者じゃねぇのか？そいつらも？』」
神裂「そ、んな……話が……！」
円周「『じゃあ何でお前さんが生まれたんだよ？十字教のメッカ（）は向こうだろ。世界遺産登録狙って誕生でもしたのか？』」
神裂「……」
円周「『魔術にそんなに強くない、ってのもそこが原因かもなぁ？本質見違えて調子ぶっこいてるからだ。バカが』」
……
円周「データその一。聖人はメンタル的にも弱いっと……メモメモ」
魔術師A「あ、悪魔がいる……！」
――ロンドン塔
魔術師「おい、メシだぞ。イギリス風豪華家庭料理だ。食堂入ってこれが出てきたら店破壊するぐらいの味だと」」
アックア「……」
魔術師「ったく。愛想良くしろとは言わねーけどよ、もう少し喋ってくれたっていいんじゃねえのか？聖人さんよ？」
アックア「罪人は罪人らしくするのが道理であるな」
魔術師「キャーリサ様がまた暴れないように、だろ？分かっちゃいるんだが、他に手段もあったろうが。まぁいいけどよお」
ﾀﾞﾝｯ
魔術師「……なんだ？ケンカが？」
アックア「魔力の反応はないのであるな」
魔術師「じゃあ囚人が無駄な抵抗しでもし――」
ﾄﾞｻﾞｯ
アックア「……む？おい、どうしたのであるか？」
ｷﾞｨﾝｯ、ｶﾞﾁﾔｯｶﾞﾁｬｯ
アックア「何者――」
円周「あ、すいませーん！アンケートに御協力してくださーい！」
アックア「なんであるか」
円周「今お答え頂くと先着一名様に素敵なプレゼントが」
アックア「要らないのであるな。そして廊下が死屍累々になっているのは誰の仕業であるか？」
円周「こちらヴィリアンちゃんがついさっきまで着けてたピアスなんだけどーお。本当に要らないの？レアだよ？」
円周「……あ、間違って左耳ごと千切ってきちゃったよ。早くくっつけないと一生痕が残っちゃうなぁー？」
アックア「……」
円周「あはっ、そうだね！こんなとき、ウィリアム＝オルウェルならきっとこういうんだよね……ッ！」
アックア・円周「『――――――死ね……ッ！！！』」
――学園都市 特設スタジオ
円周「――と、いう訳で検証結果ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ！」
円周「『聖人は、魔術以前にメンタルが弱い……ッ！！！』」
佐天『すいません。あなたが怖いです。あ、無事発見されましたが佐天涙子です。超泣きました』
アレイスター「この子はATKに全振りしている子だからね。そして頭がちょっとアレな感じだから、虫とか菌とかそっちの方が近い」
アレイスター「最近は上条当麻君に懐いているから、一応は一線を越えなくもなかったり……？」
佐天『監禁されましたけど！？なんかお手洗いったら個室から飛び出てきましたけど！？呪○かよって！』
円周「ちなみに耳はヴィリアンちゃんのじゃありませーん。通りすがりの悪い人から借りましたー」
アレイスター「人選ミスだよね。まず魔術師がどうっていうよりも、この子を選んだ時点でもう破綻は確定していたのさ」
佐天『あの理事長さんすら軽く引いてますからね。あ、あとあたしはよく分かんなかったんですけど、真実のところはどうなんですか？効くんです？』
アレイスター「抵抗力はとても強靱だよ。ただ問題があるとすれば大抵は傲慢になる」
アレイスター「だからこそ『聖人堕とし』なんて術式体系が確立され、かつ伝承されているのさ」
佐天『碌でもないんですかねぇ』
アレイスター「『始末に負えない』というのも程度問題でね。所詮はさ？」
アレイスター「”本当に御せないのであったらさっさと始末されている”んだ。逆説的にどうでもできると思われているから、自由がある訳で」
佐天『学園都市の教育方針がよく分かる台詞でしたね！次の偉い人には何が何でも改善を要求したいと思います！』
円周「『白モヤシをぶち殺しゃあ好き勝手出来るんだろ？”木原”冥利に尽きるってもんだなぁ、オイ』」
アレイスター「そういうシステムではないし、そもそもそこら辺の抜け穴を残しておく程、君の教え子は甘かったかね？」
円周「『それができねぇから統括理事長なんてババ押しつけられてんだよ』」
――学園都市 特設スタジオ
佐天『――はい、ってな感じで前回の放送事故には触れないで進めたいと思いますが！』
佐天『逃げ場がありません！司会進行役なのに安全地帯ではないのです！』
佐天『なんであたしが拉致られたのとか、まぁ別にいつのもことっちゃあいつもことでもありますよ！』
※参考資料・佐天さん誘拐履歴
・学芸都市編（誘拐＆監禁＆溺殺未遂）
・学園都市・大覇星祭編（誘拐＆監禁＆薄い本未遂）
・学園都市・インディアンポーカー編（誘拐＆監禁＆傷害）
アレイスター「大概だよ。君もまぁ大冒険しすぎじゃないかね13歳」
佐天『なんか白い金髪の女の子や黒いエッジの効いた女の子から「一歳差でこれ……！？」と絶句された経験があります。なんだったんでしょ、あれ？』
アレイスター「心配ないとも。需要はどっちもあるから」
佐天『もう心配しかないですよね？恐怖しか感じませんが――さて！次の方、次の……あれ？いない？』
アレイスター「いるとも、ここにな」
佐天『おぉっとぉ！？まさかの掟破り！理事長自らのプレゼンだぁぁぁぁぁぁぁぁっ！ただその台詞が言いたかっただけの気もしますけど！』
初春「……なんかしょーもないですよね。えぇ、分かっていたことではありますが」
佐天『おや、どうしましたかウイハールさん。そちらは審査員の席ですよ？』
初春「人をウルタールみたいに言わないでください。急遽楽屋で委員長っぽい人と愚痴りあっていたら呼ばれまして。『審査員やっちゃいなよユー』と」
佐天『全てにおいて行き当たりばったり、HP更新すら失敗したのに気づかないまま数日経過したこの企画を体現するようなエピソードですよね』
アレイスター「学園都市の基本方針が『ガンガンいこうぜ！』なのでね。全員が全力野球、素晴らしい事だ」
初春「あの……前に崖があったらレミングス状態になるんですが。それだと」
アレイスター「レミングスのその逸話は事実ではないがね。仮に事実であったとしても、私は陰の下へ落ちても力強く生き残る者が信じたい……！」
初春「教育者としての言葉ではありませんけどね。犠牲前提かよ」
佐天『正直、さっきの女の子が理事長さんの娘さんだと言われたら違和感はありません。本当に血縁関係ないんですか？』
アレイスター「………………盲点だったね」
初春「おい若ジジイ」
アレイスター「まぁ、そんな感じでね！私も参加してみた感じなのだ！これが！」
佐天『教育者としてアレだし人の親としてもアレだし、科学じゃない才能の方でも正直アレな感じで引きます』
アレイスター「だからちょっと反省してみた。私が人生を大きく変えてしまった上条当麻君、知っているかね？」
佐天『被害者友の会会長にして、ある種の元凶の人ですよね？』
初春「佐天さん、シーっで。たまたま『右手』のオプションとしてくっついてきたのがあの方がですから、他の人でも学園都市は引っ張りこんでたでしょうし」
佐天『あの人の場合、ここへ来なくっても面白おかしい人生送っていたような……』
アレイスター「――そう、まさに思うっていたのだよ！私が彼の人生を狂わさなくても、最初から狂ってたんじゃないかと！」
初春「また醜い開き直りが始まりましたね。まぁ確かにその通りではあるんですけど」
佐天『どうなんでしょうね……？一説には「右手」がなければ”不幸”じゃなかった的な意見もありますけど？』
アレイスター「彼の性格をして、行動原理が変るとでも？」
佐天・初春「あー……」
アレイスター「と、いう訳で検証動画を見て見もらおうか。なお”世界”の再現には暇を持て余していた魔神二人にご協力頂いた」
初春「ホントに暇なんですね。その二柱」
――上条家 自宅
乙姫「――おっはよーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ！！！」 ﾄﾞｰﾝｯ
上条「ぐほぉっ！？」
乙姫「ねーねーおにーちゃん朝だよ起きなよっていうかどっか連れてってくれてもいいんじゃないかなーっ！」 ﾊﾞﾝﾊﾞﾝﾊﾞﾝ
乙姫「てゆうか可愛い妹が来てるんだからもっと喜びなよ、ねーえ？」 ﾊﾞﾝﾊﾞﾝﾊﾞﾝ
上条「えぇいもう朝からバンバン鬱陶しい！俺はトランポリンじゃねぇんだから飛び跳ねるな！」
上条「てかお前もいい歳なんだから自重しなさい！女の子がはしたないことするんじゃありませんよ！」
乙姫「……意識しちゃう？」
上条「おぉっとそんなことよりも早く起きないとね！なんだかんだで出席日数がピンチだから！」
乙姫「おにいちゃんの巻き込まれ体質だと思う」
――
上条「おはよう父さん」
刀夜「なんだい当麻。朝から乙姫ちゃんが来てくれるってのに不機嫌なんだね。贅沢を言うのは良くないよ？」
上条「ごめんね父さん。でも母さんから『父さんが高校時代は毎朝数人と競合してた』って証言がね」
刀夜「おぉっとそんなことよりも母さんのモォニンッッッッ（※巻き舌）を食べないとね！冷める前に！」
上条「都合が悪くなったらまず大声出すのは遺伝だと思うんだよ。多分爺ちゃんからの」
乙姫「おはようございます、お義父さんっ」
刀夜「おはよう乙姫ちゃん。毎日ごめんねぇ当麻はほら寝ぼすけさんだから」
上条「高校生だぞ？高校生の息子相手にその言葉使うか？」
乙姫「あーいえいえ、全然全然！将来の予行演習だと思えば」
上条「……あれ？これ少しずつ外堀埋められてないか？」
乙姫「詩菜さんが『まずは既成事実』ってアドバイスをくれたんだもーん！」
刀夜「でも乙姫ちゃん、勘違いをしてもらっては困るよ！なぜならば――」
刀夜「――当麻を世界一愛しているのはこの私だって事を、ね……ッ！！！」
乙姫「うっぜェこのオヤジ」
上条「メシ食ってないのに胃もたれが」
詩菜「あらあら刀夜さんってば当麻が可愛いのねぇ」
刀夜「勿論だとも！私の愛は家族にだけ向けられているのさ！」
詩菜「そうよねぇ。刀夜さんは色々な人にいい顔をするけど、愛しているのは私たちだけですもんねぇ？」
刀夜「……詩菜さん？なんか朝からなっちゃいけないようなテンションになってるけど、瞳のハイライトがないよ？指定忘れたのかな？」
乙姫「大体お義父さんがアレしてお義母さんに折角されるパターンだよねぇ、これってば」
上条「乙姫って確か母さんの方の親戚なんだよね？」
乙姫「うんっ！でも詩菜さんは詩菜さんって呼ばないといけないんだよっ！」
上条「あオバ――もとい、親類関係を現す代名詞は使っちゃ駄目なのか。いい歳なのに」
上条「良かった……この呪われた上条家の血は入ってなかったんだ」
乙姫「でも入れるけどね！将来的には！」
上条「慎みをモテや！今の中学生はもっとこうネットリしたエロよりガチャとかラブライ○とか好きだろ！？」
乙姫「否定はしないけど、あれってメインの購買層は社会人だと思うよ？」
上条「ソシャゲーもいいと思うんだよ！課金万歳！IFストーリー最高！原作ではフォローしきれなかった展開もありだ！」
乙姫「媚びてるよね。ここにはいない誰かへ向って？」
上条「って訳で俺は姫神に課金するため戦いにいかなくちゃいけないんだ。具体的にはバイトへ」
乙姫「どちらの人？”もしかして；非存在人物”？」
上条「……なぁ乙姫、知ってるか？」
乙姫「うん、知ってる。大体何を言うかは分かってる」
上条「実物のアイドルは、さ？老いたファンの人とお付き合いしたりバンドマンやマネージャーや実業家やお笑い芸人と結婚するけど」
上条「ラブライ○は一生、そうずっと俺たちのアイドルで居続けるって……な！！！」
乙姫「でも中の人は結婚するよね？」
上条「ウルッセェなぶん殴るぞお前！？現実からエスケープしてんだから突きつけなくてもいいだろ！？」
詩菜「――当麻さん？」
上条「――ってのはウソウソ。お前のおにいちゃんは小遣いくれてやるためにバイトあるんだ！構ってやれなくてゴメンな！」
――某ホール会場 スタッフ控え室
バイト仲間「なーカミやん。シフト替わってくれよ−、なーって」
上条「シフトってお前。俺もお前も今から警備だろ」
バイト仲間「そうだけどさ、そうじゃなくって場所だ。場所」
上条「うん？お前確か一番会場から遠いとこで楽だー、みたいなこと言ってなかったっけ？」
バイト仲間「や、俺もそう思ってたんだけど――超可愛いらしいのな。今回の子」
上条「シークレットライブじゃんか。前もそう言ってなんか白い人だっただろ、それも男」
バイト仲間「今度こそ！今度こそアイドルと接点を持てて付き合うから！」
上条「あーウルサイウルサイ。分かったから迫ってくるな」
バイト仲間「ありがとう心の友よ！もしアイドルとお近づきになったらエロ写メ送るぜ！」
上条「もうスキャンダルだろそれ」
――某ホール会場 とても人の来ない出入り口
上条「……」
上条（楽で良いなぁ。全然人来ないでやんの）
少女 ｷｮﾛｷｮﾛ
上条「すいません。そこのアホっぽい髪の色した人」
少女「――見ず知らずの人にスッゴイ悪口言われたよ！？」
上条「あ、ごめん。天然？そのドピンク色は天然だったの？」
少女「いや赤毛……光の当り具合でって感じなんですけど……」
上条「そりゃすいません。で、こっちは関係者の出入り口ですから、コンサート見に来た方は正面の方へ回って下さい」
少女「いやあの、関係者、なんですけど。あたし」
上条「重ね重ねすいません。関係者用のパスポートを拝見できますか？」
少女「……それもなんか、急いでたら無くしちゃって？」
上条「――お帰りはあちらになります」
少女「違うの！？本当に関係者なの！？」
上条「どう見てもウチの妹ぐらいにしか見えないんだよ。あぁウチのじゃないけど」
少女「いやライブするのがあたしってことなんだけど……待ってて、じゃあ今みせるから」
上条「――待って！もっと自分を大事にしないといけないぜ！」
少女「見せるって言ってもエロい意味じゃなくてね！？ワンフレーズでも聞かせればって意味だもん！」
上条「『――応援要請応援要請！野生の恥女出現！俺には荷が重すぎる！』」
少女「待って！？それが誤解だと分かった後にも尾を引きそうな感じがするよ！」
ﾊﾞﾘﾊﾞﾘﾊﾞﾘﾊﾞﾘﾊﾞﾘｯ!!!
少年？「何やってるのよ！」
少女「いやそれこっちの台詞だよ！？登場即電撃ってどうのかな！？」
上条「……」
少女「ほら！警備員さんがアフロに！」
少年？「それだけで済むんだったらいいでしょうが！ほら早く行くわよ！」
少女「でも……」
少年？「つべこべ言わない！ただでさえ狙われてるのに外の人とトラブル起こすなんて！」
少女「にゅ、入場パス持ったまま先に入った美琴ちゃんが悪いと思うんだけど……」
少年？「――あぁ！」
上条「……おいおい少年、女の子の前で格好付けたい気持ちは分かるんだけどもだ。いきなりスタンガンってあばばばばばばばっ！？」
少年？「っ誰が少年じゃゴラァッ！？」
少女「『女だとナメられるから』ってその服選んでたんだよね？自分で着たんだよね？」
少年？「ま、まぁ悪かったわよ！」
女性「――茶番はそのぐらいに」
少年？「誰――って聞くまでもないわよ。”外”の能力者さん」
女性「あの穢れた街からすればここも外なのでありますし、私も国産なのですが。あなたに用があります、同行願えませんか？」
少年？「『はい分かりました』、って言うと思う？オ・バ・サ・ン」
女性「……年長者へ対する尊敬を欠いているようですね。お尻を出しなさい、少し強めに引っぱたきます」
少年？「――行くわ！」
女性「――参ります！」
――ﾊﾟｷｨｨﾝｯ……ｯ!!!
上条「……おいおい不審者ども。何調子ぶっこいてやがんだコラ、こっちは時給666円でこき使われてんだぞ」
女性「獣の数字ですね」
少年？「やだ安い」
上条「だからマオエラみたいなのが暴れれば暴れるだけコスパ悪くなるんですよコノヤロー！」
上条「どっちもかかって来いボケ！全員とっつかえまて警備室で説教したらぁ！！！」
――学園都市 特設会場
アレイスター「って具合にね」
佐天『異議あり。方向性がこう、うん。ベクトル操作してんのか？ってぐらいに運命をひん曲げに来てません？』
初春「あとなんか妙に設定ができすぎていて『もうこっちやった方がいいんじゃね？』って」
初春「また検証のテーマが『変らなかったんじゃ？』なのに、これ全体として寄せに来てますよね？そっちの方そっちの方へと誘導してませんか？」
アレイスター「でも燃えるシチュエーションだろう？」
佐天『次の章では改造されてるか、謎の巨大ロボットのパイロットになってそうです――が、初春さーん？』
初春「超・却っっっっっっっっっっっっっ下ですね。作為的な者を感じます」
アレイスター「どうしてだね！？本家の方も悪意しか無いじゃないか！？」
初春「こっちはほぼヤラセだからです。そして魔神要素の欠片もなく、自腹で人雇っただけじゃないですか」
アレイスター「――ふっ、また失敗も良し、だな」
佐天『反省しろ、なっ？てかあの、質問いいですかね？』
アレイスター「なんだね」
佐天『最初から”魔神”さんへ泣きつくか、せめて力を借りるかすれば半世紀に渡る傍迷惑は防げたんじゃないですかね？』
アレイスター「………………盲点だったね！」
初春「おい若ジジイ。脳イッてんのか？ロン毛の維持に全知能費やしてんのか？」
――学園都市 特設ステージ
佐天『えーっと理事長自らのプレゼンもボツ！なんかこう検証するメンバーは豪華なのにイマイチ成果と比例しないぜ全くもう！』
アレイスター「初春飾利君は戻ってもらったよ。流石に彼女へ重責を押しつけるのはよくないからね」
佐天『いや別に極々気軽に判断してましたよね？いつものように毒バステ属性の通常ツッコミを』
アレイスター「それは今までの話だ。ここからは一筋縄ではいかない――君も覚悟したまえよ？」
佐天『あ、大丈夫です。そういうのいいんで続けますね』
アレイスター「ここからは本当なのだが。ふう、信じられないというのは悲しいものだね」
佐天『大体が身から出た錆ですけども。まぁ人生を振り返っていたら時間が無いので巻きで進めたいと思います、次の方どぞーーーーっ』
五和「あ、どうもっ！こんにちはですっ、五和と申しますっ！天草式十字凄教から来ましたっ！」
佐天『なんだフツーじゃないですか。親戚の大学生のお姉さん的な。脅かすからどんな飛び道具が富んでくるのかと身構えちゃいましたよ』
五和「い、いえいえいえっ滅相もない！綺麗なお姉さんだなんて！」
佐天『……あれ？様子が……？』
アレイスター「ボロが出るのも早いな。いや私が言うのもなんなんだが」
五和「あの、何か……？」
佐天『あぁいえ別になんでもないですよ。それよりプレゼンはりきってどーぞっ！』
五和「はい！私が検証したい説はこれ――『上条さんがひんぬーロ◯なんじゃないか疑惑』……ッ！」
アレイスター「――その説、認定！」
佐天『検証してないのに！？あぁいやいやまぁそういう疑惑がない訳ではないですけども！』
五和「あ、あの。一応調べてきたんでブイだけは見てほしいんですけど……」
佐天『というかエッライ風評被害ですよね。ご本人の与り知らぬ所で盛り上がって』
――ロンドン某所
五和「――ですからぁ、私思う訳なんですよぉ！上条さんったら私がどんだけモーションかけても反応しないのはぁ！」
五和「やっぱり特殊な癖（へき）をお持ちなんじゃないかって！私の魅力が通じないってのはねぇ！」
建宮「あの、五和、さん？」
五和「なんですかぁ建宮さぁん？あ！全然飲んでないじゃないですかぁ、ほらお注ぎしますよぉ！」
建宮「うん、ありがとうなのよ五和さん。てかそれ瓶の蓋だからコップとかの方がいいんだけどよ」
建宮「それよりか真っ昼間に俺の部屋来て、酒盛り始めるってぇのは、こう天草式十字凄教の幹部としてどうかなぁと」
五和「飲め、なっ？」
建宮「……はい、なのよ。いただきます……あ、オイシイのよ」
五和「でしょー！？私秘蔵の美少年ですからね！」
建宮「酒の銘柄なのよな？特定の何かを言ってる訳ではないのよ！間違えないようにするのよ！」
五和「という訳で美少年も美味しくいただく建宮さんにお伺いしたいんですが！」
建宮「超人聞きが悪いのよ。いいかよ五和？癖ってのはだな、人の数だけ業（ごう）があるのと同じで人によって違うのよ」
建宮「ノーマルと言われるものが正しいかと言われればそれもまた、数多ある癖の一つであり、これが正しいってのはないのよな」
五和「ごっごっごっ――ぷはぁ！あ、なんか言いましたか建宮さん？」
建宮「いい話をしていたのよ！お前さんが今聞くべきような！」
五和「……もう、なんなんですか皆揃って訳の分からない話ばっかり！誰に相談としても適当なアドバイスを貰えませんし！」
建宮「他に誰か聞いたのよ？あ、ほら、対馬とか同性同士だし、酒豪仲間で話も弾むのよな！」
五和「……いいえぇ、ですからもう相談してんですってばぁ！そしたら対馬さんなんて言ったと思います？ワッケ分からない事ばっかり言うんですよぉ！」
建宮「……具体的にはなんて？」
五和「『あんたの歳で高一に手ぇ出すのは社会的にマズい』ってぇ！」
建宮「この上なく適切かつ妥当で現実に即したアドバイスなのよな。つーかお前さん見た目は若い方だけと、実年齢考えたら――」
五和「あ゛あ゛！？」
建宮「まぁ飲むのよな！パーッと飲んでパーッと忘れるのよ！」
五和「ですから忘れてもらっちゃ困るんですよぉ！ただでさえ接点がないってのに！」
建宮「こないだロンドンに来たときも接点なかったのよな。それどころか我らの存在すらなかったよな……よし、分かったのよ！この漢建宮の名にかけて！」
――学園都市 上条のアパート
建宮「と、いうわけでやってきたのよ学園都市！」
五和「あの……いいのかなぁって今更ながらに思う訳ですけど」
建宮「いいに決まってるのよ！上条少年の癖（へき）がアレだったら、お前さんもさっさとどうにかするのよな！」
五和「どうにかって……沈めるか埋めるか、ですか？」
建宮「なんで無理心中なのよ。てか二人の関係は友達レベルなのよ」
五和「ま、まぁ世間的にはそういうかもですが！」
建宮「とはいえ逆に考えるのよ五和！」
五和「それ賢そうで実はそんなに大した事言わない賢者の台詞」
建宮「我らの中で一番親しいのは誰か、って事をよ？」
五和「……建宮さん？」
建宮「あ、少年とよく遊ぶの俺だった！？」
五和「無駄な時間を費やすな？こっちは遊びじゃねぇんだよ、なっ？」
建宮「まぁ男衆では俺だけども！女衆じゃあ女教皇を抜いて五和がトップなのよ！」
五和「ま、まぁそうですよね！いい事言いますね、流石は教皇代理っ！」
建宮「なのでまぁ第一関門はクリアしているのよ。要はどうやって距離を詰めるかのよな」
五和「それくせらいは私でも分かりますよぉ。ただその、上条さんの癖がアレだった場合は無効試合になるってだけで」
建宮「まぁそれは簡単な話なのよ」 ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ
五和「突入ですか！？今は学校だと思います、補修で」
建宮「なら都合が良いのよ。あ、禁書目録がいたらお前さんが注意を引きつけとくなのよな」 ｶﾞｷｶﾞｷｯｶﾞﾁｬｯ
五和「施錠されていましたし、多分いらっしゃらないかと思うんですが……てか不法侵入」
――室内
五和「やっぱりよく片付けられていますね。学園さんとは思えません」
建宮「五和的には、てか女の子的には好感度アップなのよ？」
五和「んー……？人によるんじゃないですかね？私はお世話したいタイプなので、『私がいないとダメなんだから☆』って夢があります」
建宮「なんて悲しい願望なのよ……！まぁそれはさておき見るのよ。ここに取り出したりますアイテム、ジャージャンッ！！！」
五和「Ｌ○……？」
建宮「永遠○の方が良かったのよ？」
五和「いいえ教皇代理。仮にも宗教団体のナンバーツーが、よりにもよってその本を所持しているのが引きます」
建宮「いやこれは違うのよ！俺はカギに興味はないけど、今回のトライアルのために近くのコンビニで買って来たのよ！」
五和「……コンビニで売ってましたっけ、それ……？」
建宮「細けぇこたぁいいのよ！これで上条少年の本性が分かるってぇもんなのよな……ッ！」
五和「だからその、表紙もたまに爆弾になるブツをおいてどうしようっていうんですか」
建宮「――もし仮に、少年がロ×で！かつ帰宅した瞬間にテーブルの上に置いてあったL○を見たとするのよ！」
建宮「その後、どんなりアクシヨンをするのかで癖（へき）が曝かれるってモンなのよな！」
五和「……参考まで伺いますけど、どんなリアクションが”アリ”で、”ナシ”なのはどういった感じに？」
建宮「『落とし物ですよ！』って警察へ持っていったらセーフ！」
五和「いや、その発想はおかしい」
建宮「逆にロフトやベッドの下へ厳重に保存したらアウッ！なのよ！」
五和「それはそれで禁書目録さんに見つからないよう、しまっておくって可能性がないわけでも……」
建宮「さぁ賽は投げられたのよ五和！覚悟を決めて近くの部屋（※必要悪の教会が借り上げた）でスタンバっておくのよ！」
五和「い、いいんですかねぇ？」
――二つ隣の部屋
建宮「まぁ良いか悪いかでいえば今更なのよな。もうやっちまったもんは仕方がないのよ」
五和「はぁ。まぁそれは覚悟してるんですが……建宮さん」
建宮「なんなのよ――って早速帰って来たのよ！」
五和「これ……上条さん以外もあの部屋に出入りしてますよね？女教皇に禁書目録さん、他にも隣人の方とか」
建宮「……盲点だったのよ……！」
五和「おいアフロ」
ステイル『……』 ｶﾞﾁｬｯ
五和「そして一番ヤバ目の人が入ってきてる！？」
建宮「あー……見つかったら強制送還待ったなしなのよな。可哀想なのよ」
五和「言ってる場合ですか！？早く隠さないと！」
建宮「まぁ待つのよ。恐らく問題ないのよ」
五和「倫理的な問題が山積みなんですけど……というステイルさん、何の用であちらへ……？」
ステイル ｶﾞﾗｯ､ｶﾞｻｺﾞｿｺﾞｿｯ
建宮「戸棚を開けーの、買って来たスーパーの袋から食材を補充している、のよ……？」
ステイル ﾁﾗｯ
五和「しかも賞味期限の近いものを手前に置くという！なんていう親切心！」
建宮「いんやぁ？よく見ればあれ全部お菓子なのよな、つまり特定の誰かへ対する差し入れなのよな」
五和「甲斐甲斐しいと言えば甲斐甲斐しいですよねぇ――あっ、気づいちゃいましたっ！」
ステイル『うん――うん？』 ﾊﾟﾗﾗﾗｯ
建宮「ここであのロン毛がパクったりしたらそれはそれで面白いのよな！」
五和「やめてください。口封じされそうです」
ステイル ﾎﾟｲｯ、ｶﾞﾁｬｯ
五和「あ、あれ？そのまま元の場所へ戻しましたけど、ゴミを見るような表情で」
建宮「あれは恐らく『まぁあの子よりも対象年齢が低いし、放置してもいいか』って感じなのよ」
五和「あー……禁書目録さんよりも低いってどんだけ……」
建宮「なお当時は『こんな小さい子が大丈夫か！？』って言われてたのよ」
（※2004年当時）
五和「大丈夫ってどう大丈夫なんですか。何がダメで何がセーフなのかと」
建宮「お、また帰ってきたのよ！」
神裂『……お邪魔します』 ｶﾞｻｯ
五和「女教皇まで！？いやなんか想像はつきましたけど！」
神裂『こちら、ですね』 ｶﾞｻｺﾞｻ
建宮「さっきステイルが補充したお菓子棚へ新商品を追加しているのよな。しかも前から適当な並びで」
五和「ステイルさんの方が細かい……まぁイメージ的にはそうでしょうが」
神裂『――ん？』 ﾁﾗｯ
建宮「ヒットおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ！L○に食いついたのよ！」
五和「建宮さん、企画が違う」
神裂 ｽｯ
五和「あ、あれ？ステイルさんが乱暴に置いた本を、テーブルの辺と平行になるように直しただけ？」
建宮「パッと見は普通の本なのよな。数年に一度爆弾があるのを除けば」
神裂『お邪魔致しました』 ﾊﾟﾀﾝｯ
五和「そして直ぐに帰っていきましたが……てか詳しいですよね？教皇代理？」
建宮「いや俺は違うのよな。うさく○を読むために毎月買っているだけで！」
五和「うさく○抜きで――って本当に帰って来ました！？」
建宮「いえそりゃ帰ってくるのよ。てか巻き展開でアレなのよ」
上条『たっだいまー、インデックスー？またどっか行ったのか――うん？』
五和「ぶ、ブツを発見したでありますサーっ！」
建宮「さぁどうなるのよ上条当麻！お前の本質が明らかになるのよ……ッ！」
上条『――あぁもしもし？土御門？』 ﾋﾟｯﾋﾟﾋﾟｯ
上条『お前のエロ本こっちに来てんだけど、配達ミスだと……分かったー。夕メシの時になー、それじゃー』 ﾋﾟｯ
五和・建宮「……」
上条『インデックスに見せないよう、紙袋に包んでっと』ｶﾞｻｯ
五和「……えぇと、この展開は……？」
建宮「『ラッキースケベに手慣れすぎてて、というかエロ本見つかってキャー！？的なイベントを数多くこなしてるもんだから、事実上の消化試合』、なのよ！」
五和「おいアフロ、話が違うな？」
――学園都市 特設ステージ
五和「……と、非常に残念な結果になってしまいました」
佐天『えっと……まだ、そう、まだ誰かあの部屋にいればそこそこのリアクションが見られたんでしょうけど、これはちょっと』
五和「流れ作業で回避しましたからね。多分説自体も違うんじゃないかと」
佐天『残念でしたねー。ね、理事長？』
アレイスター「『上条当麻、癖（へき）がロ×な説』――承認……ッ！！！」
五和「なんでですかっ！？今の動画見ても立証できる要素が皆無だっていのうに！？」
アレイスター「ふっ、勿論そちらの方が面白そうだからだが？」
五和「かも、しれませんけど！上条さんにだって人権ってものがあるんですから！？」
アレイスター「（誤解が広まった方が、余計なライバルが増えなくて済むよ？）」 ﾎﾞｿｯ
五和「わーいやりましたよ建宮さんっ！上条さんはロ×決定ですって！」
佐天『やっぱこの人なんか病んでる――ってスタッフから連絡が入りました。控え室で次のプレゼン用意していた上条さんが荒ぶっているそうです』
佐天『――が、隣にいた委員長っぽい人のベッドバッドが炸裂したら静かになったそうです』
アレイスター「なにそれ楽しそう」
――学園都市 特設ステージ
レッサー『って訳で！上条さんに一発くれてやがった勇者をお呼びしました！ナイスファイッ！』
吹寄「えっと、はい、どうも？なんで誉められてるのか分からないんですけど」
レッサー『全国で数万人の方が「いいぞ、もっとやれ！」と思っているかと。ハンター協会次期会長にだってなれますよ！』
吹寄「あんな壮絶なババの押し付け合いはイヤよ。誰がなっても等しく罰ゲーム」
レッサー『そしていつになったら完結するんでしょうねー。まぁそんな感じで次の挑戦者のお出ましだっ！吹寄制理さんでっすー！』
吹寄「はい、宜しくお願いします。私が検証してみたのはこの説――」
吹寄「――『上条当麻、非童貞説』……ッ！』」
アレイスター「この説は不成立だね」
レッサー『――という訳で残念でしたねー。吹寄さんでしたー、はい皆さんはくしゅー』
吹寄「待ってください理事長と司会の子！？前回と違って即却下される理由が分かりません！？」
アレイスター「あぁ口調は砕けた感じで構わないよ？私はこう見えて生徒想いだからね」
吹寄「それ、お酒の席で『無礼講だよ！』ってのと同じトラップじゃ？」
レッサー『”社会常識の範疇で”という但し書きですよね』
アレイスター「まぁ、そんな訳で駄目なものは駄目だね。受け付けで菓子折と図書カードもらって帰りたまえよ」
吹寄「ですから！なんでそんなに対応が悪いんですかっ！？せめて動画を見てから判断して下さい！」
レッサー『いやでも吹寄さんだって悪いんですよ！上条さんからDT取ったら何も残らないじゃないですか！？な、なんてヒドいことを！』
吹寄「あなたよりは悪くないと思うわ。人の存在価値をDT一本に集約するよりは」
アレイスター「なお、フワッとした感じにするために今後は”DT”で統一することにした。分かるね？」
吹寄「フワッとした響きになっても、本質は変らないんだから同じだと思います。それは逃げですよ！」
アレイスター「……」
レッサー『あんのー、吹寄さん？このロン毛はメンタル強くないんで、もう少し優しい対応をですね』
吹寄「もうちょっとこう、影のラスボスみたいな人を想像してたんだけど……ロン毛が目立つからこれといって特にはないんだけど」
レッサー『じゃあまず理事長クールタイムが経過するまでツナギですが、永遠のDT上条さんに何故非DT疑惑が持ち上がったんですかねっ！？』
吹寄「なんかもう暴言ってレベルじゃないけど。まずあたしは上条と同じクラスなのね」
レッサー『ほうほう。委員長として気苦労お察しします』
吹寄「よく言われるけど違うわ。まぁ気苦労はそこそこしてるけど――で、雰囲気ってあるじゃない？」
レッサー『あり、ますね？』
吹寄「どうして疑問系なのよ」
レッサー『”雰囲気読まない女の校内グランプリ”で三冠を達成した手前、あんまヤイヤイ言えない感じが』
吹寄「そんなしょーもない人気投票あるのね。勉強にもならないわ」
レッサー『あぁ吹寄さんはあのDTメンが夏休み明けデビューかなんかをした、と？』
吹寄「まぁザックリ言えばそうなんだけど口が悪いわ！というか司会の子違うじゃない！？』
レッサー『上条さんを心ゆくまでdisれると聞いて替わってもらいました！』
吹寄「そういう企画でもないんだけど」
レッサー『それでは49歳（一児の父親）と47歳（二児の父親）が小学生レベルの言い訳しか出来なかった件についてですが』
吹寄「そんな話はしてなかったわね？そしてゲストなのにツッコミが多いわ！」
アレイスター「まぁ待ちたまえ。万が一、そう万が一上条君が非DTになっている可能性も否定出来ない」
アレイスター「ここは一つ公平に検証してから白黒つけようじゃないか、ね？」
吹寄「最初からそう言ってます……釈然としないけど、動画どうぞ」
――某学園 長期休暇明け
土御門「――おっはよーさんだにゃー」
姫神「おはよう土御門君。あ。日焼け――は。してないね」
土御門「うん！海には行ったけど即・入院したぜぃ！泳いでもないしラッキースケベはカミやんだけだったにゃー！」
姫神「なんというか。お疲れ様でした」
土御門「まぁ仕事だしな−。世界も壊れなかったみたいで一安心ですたい――で？」
吹寄「……」
姫神「上の空？さっきからこんな感じ。フリーズしている」
土御門「視線の先は……まぁカミやんしかいないよにゃー」
上条『――いやー、久しぶりの学校はいい。まるで若返ったようだ』 ｷﾘｯ
上条『目に映る全てが新鮮で、生きてるって実感がする――あぁ、生きててよかった……ッ！』
土御門「なんかキメてんだにゃ。ドラッグ的なものを」
姫神「なんかキメてるよね。お薬的なものを」
吹寄「おかしい、わよね？不自然さしかないわよね？」
土御門「単純にお疲れっちゅー可能性もあるぜぃ。ちょい前までワールド・エネミーやらかしてたからな」
姫神「あぁ。インデックスさんから画像見せてもらったけど。中々ダイがハードしている感じで」
土御門「……あぁ！あれだけやらかしてんのに知り合い全員が襲い掛かってきたんだからショックだったんだな！」
上条『……ぐすっ』
姫神「上条君。泣きそうだからそのぐらいに。メンタル的にも不安定になってる模様」
吹寄「聞いてるんじゃないこっちの話？なに？何かあったの？」
土御門「まぁ一言でいえば少年は大人になったんだぜぃ。現実を変えようとして、さ？」
吹寄「フワッとした誤魔化され方をしたわ。誤魔化されてはないけど」
姫神「休み明けでテンションが戻って来ていない。多分そういうこと」
吹寄「……いや、そうじゃないわ。きっとカノジョができた、とか？」
土御門「あぁ二学期デビュー的なやつかにゃー？いやでもカミやんに限って、つかカミやんからDT抜いたら存在価値がない！」
姫神「酷い言われよう。でも女性慣れしている上条君はなんか違う気がする」
吹寄「うーん……？ちょっと確かめてくるわ」
土御門「『おお。ゆうしゃふきよせよ、なんじはなんとゆうかんなのだ！』」
姫神「吹寄さん。確かめるって――」
吹寄『――おはよう上条。ちょっと聞きたいんだけど』
上条『なんだい吹寄？この俺に何か用かな？』 ｷﾘｯ
吹寄『えっと……』
土御門「あ、フリーズしたぜぃ。おぉ勇者フキヨッセーよ、なんとなさけない」
姫神「ハードルが高過ぎる。クラスメイトの男子へ女子が聞ける内容ではない」
吹寄『げ、元気？テンションがおかしいようだけど、何かあった？』
上条『俺かい？俺は元気だとも、吹寄も元気そうで何じゃあないか！あっはっはっはっはー！』
姫神「ギャグアニメの偽物回ってこんな感じだよね。本当に何があったの？」
土御門「見てた方が面白いぜぃ」
吹寄『……一周回って不審者なんだけど、大丈夫？』
上条『――大丈夫だ。問題な――』
女の子の声？『――い訳がなかろう、このバカ者め』
吹寄『………………えっ？』
上条『――って腹話術をね！腹話術！最近ハマってるんだこれが！』
吹寄『そ、そう……？頑張って、ね……？』
上条『任せてくれ！形になったら披露するからな！』
吹寄「……」 ｽｯ
姫神「お帰りなさい。どうだった？」
吹寄「予想以上に……病んでた。どうすれば……！？」
姫神「ちょっと何言っているのか分かんないかな」
土御門「まぁ待つんだにゃー。何があったん？」
吹寄「上条が、その……とても上手な腹話術を……！」
姫神「それも正直『なんで？』って感じだけど。そのぐらいの奇行だったら。まぁたまにやってたし」
吹寄「しかも胸ポケットからは精巧に作られたフィギュアまで装備してたわ……！」
姫神「そういうアニメやってなかったっけ。『フィギュアに手を出したら動くようになった』的な」
青ピ「――あれは『クサ○ちゃんの元ネタが分かるかどうかで年齢が分かる』ってトラップですやん……！」
吹寄「あ、お疲れ様。ど、どうだった？結果聞くのも怖いんだけど」
青ピ「くっ！二学期デビューにどんな大ネタ仕込んでくるかと思ったらこれや！流石はカミやんボクらの手に負える相手やないっちゅーことやね！」
土御門「大丈夫、向こうもおなじように考えてるぜぃ多分。いやきっと」
青ピ「あんなボケ思いついとぉても実行に移しますかぁ！？たった一ボケのために今までの評判かなぐり捨てるような！」
姫神「上条君の評価は最高か最低の二択だから。まぁ。今までと同じといえば同じ」
青ピ「このボケに対抗するためにはどうしたら……よっしゃ！人体模型持って来ていっこく○やったるわ！」
吹寄「もうベクトルが何に向ってるのか分からないわ。てういか迷惑だからやめなさい」
青ピ「何言う取りますのん！？ボクはただカミやん一人が変な目で見られないよう、隣でフォローしようと思って！」
吹寄「マイナスにマイナス足しても負の数字が大きくなるだけよね。借金が増えるって言うか」
青ピ「女には分からんのよ！無双の友情を育んだボクらの絆は！」
姫神「中々いい台詞……メモメモと」
吹寄「……まぁ人体模型はやりすぎだとして、何かフォローする方法を考えましょう？何か良いアイディアを出し合えば……」
姫神「その前に。まずどう接するかを決めよう。触れない方向で行くのか。それとも最初に事情。というか設定を説明してもらうか」
青ピ「そこは触れない優しさもあるんとちゃいます？ボクやったらイジってほしいけど」
吹寄「それ、イジメにならないの？」
青ピ「いやいや、逆逆。イジってもらうことで『あぁギャグなんか！』ってこうフワッとした感じになりますやん？」
吹寄「あー確かに……そう？なるかな？」
土御門「いやいや大切だぜぃ！見る人が見れば『あ、なんだツッコミ待ちか』って思うかもだぜぃ！」
姫神「みんな薄々は気づいているけど。ガチだったら面倒臭いから踏み込んでこない。だね」
吹寄「それはそれで可哀想じゃない」
上条「――あのー、すいません？さっきから全部聞こえてるんですけど、つーかお前らしれついじゃないですかねコノヤロー」
吹寄「待って！これは大切なのよ、今後とも適度な距離を保って卒業まで良好な関係を保つためには！」
上条「表面上だけじゃねぇか。踏み込んでこいよもっと！」
姫神「あ。謎のキャラ設定が元に戻っている」
上条「あれは……違うんだよ！オティヌスが潜り込んでたのに気づいてどうしたらいのか分からなくなって！」
吹寄「なんでそれでキャラ替わるのよ」
上条「人格変ったら現実も改変されてる可能性も」
土御門「深夜アニメの発想だにゃー」
上条「いやこれには深い理由があっ――」
オティヌス（小）「――こんにちは愚民ども。私が神だよ」
吹寄・姫神・土御門・青ピ「……」
上条「な、なーんつってな！あっはっはっはっはっはっはー！」
吹寄「……上条当麻、貴様疲れているのよ」
上条「あぁもうお陰様でな！あとメンタル的にも辛かったのはお前らの仕打ちだったけどな！」
オティヌス（小）「極限状態にこそ本性が出るものさ。その点、私は見捨てたりはしないとも」
上条「マジで……ッ！？」
土御門「気付カミやん。DVする旦那がたまに優しくするのを勘違いしてるだけぜぃ」
吹寄「……何かもう、DTが吹っ飛ぶようなネタよね……」
――学園都市 特設スタジオ
吹寄「――と、いう悲しい事件があったわ……」
レッサー『ヤッベェ超楽しそうですねあなた方のクラス！毎日がボケ曜日で羨ましい！』
吹寄「『授業よりも内職が捗る』って一部の生徒からの評判は高いわ」
レッサー『担任の方はさぞや職員室で肩身の狭い思いをされているでしょうに』
アレイスター「というこれ、見る必要あったのかね。個人的には嫌いではないが」
吹寄「ホームルーム前の教室ですからね。ですが特に苦労も検証すらしていませんが、私たちには非常に衝撃だったとも」
アレイスター「私もね。『木原』の誰かでそんなのいたようながしないでもないが」
レッサー『少し前に謎人格とおしゃべりする子いました。あれと同じですね――さて、TS理事長っどうしますかっ！？』
アレイスター「うん、面白くはあったんだけど主旨とは違うからね。アリナシでいえばナシかな」
レッサー『いやでもそれは違うんじゃないですかね？逆に、そう逆にこう考えられはしないでしょうか……ッ！！！』
アレイスター「とは？」
レッサー『15センチ前後のフィギュアで脱DTを果たしたから、恋人（）と離れなくなった――とねっ！！！』
アレイスター「――おめでとう、吹寄君！君の説は妥当だと証明されてしまったようだ！」
吹寄「スタジオのさじ加減か。そして最低だな、司会も主催者も」
レッサー『なんて暴言を！？世の中にはフィギュアと寄り添う”覚悟”を決めた人間だっているんですよ！？』
吹寄「だから少子高齢化に歯止めがかからないのね」
上条「おいテメェら俺イジるもいい加減にしろ」
――特設スタジオ
佐天『――はい、って訳で予想以上に精神的ダメージと肉体的ダメージか積み重なった挙げ句！三回目にまでもつれ込んでしまいましたが！』
アレイスター「イベントも近いからね。それだけで食ってる人間は力が入るものなのさ」
佐天『えぇまぁ、誰はと言いませんが吉本の芸人の扱いを聞いても「仕事を貰えるだけマシじゃね？」って戦慄の台詞を……』
アレイスター「『なんでお前コミケ知ってんだ』というツッコミ待ちだったのだが、まぁいいだろう！スルーされるのもそれはそれで明日への糧となる！」
佐天『あなた実はもう一人二人隠し子さん居ませんかね？具体的にはお姉さんが巨乳で妹さんがメイド服着た。芸風が微妙にカブってます』
アレイスター「雲川鞠亜君のメンタルはとても好ましいものだね。若人が活気ある社会は全体が嵩上げされて良くなるというものだね」
佐天『学園都市の学生は半分ぐらい死んだ魚の目をしていますがね。誰かさんの配剤のお陰で』
アレイスター「純水培養よりも雑草の方が踏まれても踏まれてもよく育つものだよ。たった一つだけの花のように」
佐天『事務所を蹴った人たちはほぼ干されましたけどね。というか意外ですね、レッサー＝チャンさんが乱入してメタネタ全開でいくもんだとばかり』
アレイスター「うん、何かね予想以上に闇が深かったらしくてね。下手したら戦後最悪のマネーロンダリングに繋がるかもって」
佐天『あーシャレにならないやつですか。ならあたしも踏み込みません！面倒臭いからです！』
アレイスター「まぁそっちはそっちでね。こっちはこっちで面倒臭くなるんだが』
佐天『うん、知ってました』
BGM【ガガ○ッ、ガガ○ッ、ガオガイガ○！ガガ○ッ、ガガガ○ッ、ガオガイガ○！】
佐天『ほーらもうこの音楽流れてきた時点で面倒臭い。普通のプレゼンじゃないって丸わかりですけど！』
姫神「――どうも。底辺高のガイガ○こと姫神秋沙です」
佐天『BGMとキャラがエラい合ってないな！？てかテンションが”素”！？上げようとする努力の欠片もない！』
姫神「そんなことは決してない。こうちょっとワクワクしている。気がする」
佐天『なんでしょうね。さっきも言いましたが、日本人形が付喪神化した的な外見なのに中身はヌルいって言いますか』
姫神「よく『地獄に流しそう』って言われる。元ネタよく知らないけど」
佐天『地獄の少女のですよね。なんでしょうか、あたしの中のゴーストが「それカンペキ中の人同じじゃん」つってんですけど』
佐天『てかなんで勇者王の中のロボットなんですか？』
姫神「どうせ合体しないと勝てないんだから。、最初から合体させた方がコスト的にも整備的にも何より性能的にも上の筈」
佐天『変形合体ロボ全否定ですね』
姫神「あとパイロットに素人を乗せるのはもってのほか。誰とは言わないけれど」
佐天『まぁなんかありましたよね！「ロボット用意するんだったら中の人も用意しとけよ婚后コンツェルン！」と御坂さんが後日ツッコんでいましたっけ！』
姫神「シリーズ最後だからはっちゃけたと思う。どっこい一番人気はあのシリーズだから。人気者。羨ましい」
佐天『いやぁ、意外とそういう訳でも。こないだエゴサかけたらエロ画像ばっか引っかかったり』
姫神「それは仕方がない。人気者のサガみたいなもの。それに比べたら私なんてゲストで出ても顔すら出して貰えない」
佐天『いやあれはギャグって進行上あんまり顔出しするのも』
姫神「出ていたのはバストショットの顔なし。様々な意味でバストショット」
佐天『やめてください。なんか今回の企画妙にエロ方面へ偏ってますけど』
姫神「『類は友を呼ぶ』？」
佐天『その台詞を使っちゃいますと、全部の不幸の原因がマホカン○されますので。あまりこう、もっと優しくしてあげてください』
姫神「まぁそんな感じで。勇者になってみたい」
佐天『っていうか説ですか？』
姫神「という訳でもない。批判は覚悟している。でも誰かがしなければならない。だから私が買って出た」
佐天『はぁ。何か大変な覚悟をされているようですが、一体どのようなお説の証明を？』
姫神「それは見て貰って方が早い。そして感じて」
佐天『えーっと、ではまぁ、どうぞ！』
――朝のホームルーム
教師「――上条、上条当麻！……いないのか、全くアイツはいつもいつも」
上条「あ、すいません。遅刻しました−」 ｶﾞﾗｶﾞﾗｯ
教師「遅いぞ！もう少し家を出ればいいだろうが！」
上条「ちっ、ウッセーな」
教師「なんだと！それが教師に対する態度か！？」
上条「ウルセェっつってんだよ。教員試験に受かっただけのクズが偉そうにしてんじゃねぇよ」
教師「だれ、誰が！」
上条「センセーが偉いっていうんだったら異常な性犯罪率何とかしてから言ってみろよ。女子高生好きなんだろ？」
教師「先生は、先生はなぁ！そんな邪な、JKが好きで教職になったんじゃないぞ！見くびるな！」
上条「JKとか言うなよ。なんかこう生々しいだろ」
教師「第一俺はJCの方が好きなんだよ！JKも嫌いじゃないんだがな！」
上条「ここ中学だぞ？見えないかもだけど学ラン着てんのに問題発言だろ。女子全員引いてるわ」
上条「そしてだからすーぐ癖（へき）の方へ話盛ってくるからそんな募集ばっか集まるんだよ！もっとこうラブコメ風味なのはなかったのか！？」
（※ただの類友です。ありがとうございました）
教師「いいから座れ！お前のせいでどんだけ授業が遅れたと思っているんだ！？」
上条「HRだろ。本鈴鳴ってなねぇだろ」
ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗｯ!!!
青ピ「――オウオウオウ！上条当麻出て来いや！」
上条「あ、ここじゃないですよ？」
青ピ「え？ここのクラスじゃなかったん？」
上条「はい。隣の棟の一番下の真ん中の部屋だったと思います」
青ピ「あ、そうなん？ごめんなぁ、聞いてた場所と大分違ってたわ」
上条「この学校のクラスって分かりにくいかもですから」
青ピ「ありがとー。恥かくとこやったわー。それじゃおおきにな！」
上条「アッハイお疲れ様でーす」
ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗｯ
上条「――ふう」
教師「上条……？今のって……？」
上条「何？何かあった？」
教師「いや、何もなかったっていうか、ニアミスしたけど……というか、隣の棟の一番下の真ん中って校長室じゃ……？」
上条「あれ？校長って上条当麻って名前じゃなかったっけ？」
教師「佐々木だよ。ハゲてるのに」
上条「ハゲ関係ないだろ。そっちかー、間違えちったなー反省反省。あ、ほら。HR進めなよ」
教師「……意外に黒いよな」
青ピ「――って待たんかいゴラァァァアアアアアアアアアアアアアッ！？」
上条「……ちっ。戻って来やがったか」
青ピ「危なかったわマシで！ハゲが部屋から出て来ぃへんかったら吶喊しとったやん！？何してくれますのん！？」
上条「いや俺は善意で自首をだな」
青ピ「あぁまぁ確かに不審者即通報すんのがジャスティスなご時世やけども！古き良きヤンキーの殴り込みスタイルやから受け取ってぇよ！」
上条「表出ろ、上等だよ」
――屋上
青ピ「オゥオゥ悪いなぁ、わざわざ顔貸して貰ぉて。ボクも大事にはしとぉなかったんやけど」
上条「っセェよ。人んチのクラスまで乗り込んで来ていつの時代のヤンキーだコラ」
青ピ「ヤンキー？誰がヤンキーやねんな。ボクは――愛の戦士や……ッ！！！」
上条「……あぁ、そう。うん、なんか、頑張ってな」
青ピ「あからさまに引いとる！？……あぁいや違うわ！春先から梅雨にかけて多なる人らとはちゃうわ！」
青ピ「ボクが言ぉとんのは！ワレ誰の女に手ぇ出しとんじゃい、っちゅーことや！」
上条「博多弁と関西弁は別物だが……女？なんの話だよ？」
青ピ「白ぁ切るんも大概にしぃよ！A組の子ぉや！」
上条「A組……あぁ！ストーカーされてるから助けてほしいって頼んできた子か！」
青ピ「そんなん嘘に決まってんだろうが！その証拠にボクが朝から晩までへばりついてガードしとったわ！」
上条「犯人お前だったのか。良かった−、放課後通報しとくな」
青ピ「照れ隠しにきまっとりますやんだってボクと話すとは目をこう潤ましぃの」
上条「可哀想に。泣くほどお前が嫌いだったんだな――つーかまぁ、アレだ」
上条「ニセ彼氏役なんつージャン○でも今時やらないような仕事ダルかたんだ。ここで白黒つけちまった方が楽でいいわな」
青ピ「いやそれつい三年前までそこそこ長いこと連載しとったよ！去年は映画にもなっそげぶっ！？」
上条「これに懲りたら彼女に近づくな、そして映画版の話は二度とするな――分かったな！？」
青ピ「い、いつも泣くんは……原作のファン、やんね……！」
――上条の寮
上条「……」 ﾊﾟﾀﾝｯ
土御門「お帰りだゃー。ご飯にする？お風呂にする？それとも、オ・レ☆？」
上条「台所から包丁取ってくれ。多分今だったら正当防衛で無罪になれると思うから」
土御門「おぉっとカミやん！ツッコミはツッコミでも俺はもっとソフトなのが好みなんだぜぃ！」
上条「黙れグラサン。いくら隣だからって勝手に入り込んでんじゃねぇよ」
土御門「んー、なんか舞夏が帰って来ないんだにゃー。鍵閉めたまま出かけちまったらしくて」
上条「あ、そう。お帰りはあちらです」
土御門「いいじゃねぇかにゃー。耳寄りな情報だってあるんだぜぃ？」
上条「いらんわ。どうせまたどっかの公園に野生の管理人さんが出るとかガセネタなんだろ」
土御門「今度は違うぜぃ。つーかカミやん派手にやり過ぎたにゃー」
上条「派手って……なんだよ。俺がなんかしたってのか」
土御門「勿論ですたい。あっちこっちのスキルアウトがそりゃーもう血眼になって探し回ってるんだゃー。何したん？」
上条「一々誰に喧嘩売ったとか覚えてるわけないだろ？」
土御門「あのなぁ。隣人のよしみで言ってやるけど無謀すぎるんだ、お前は」
上条「ニャーニャー言わなくなったら説教かよ」
土御門「そりゃ人助けすんなとは言わない。トラブルに巻き込まれるヤツ助けてチンピラに喧嘩売るのも、まぁ悪くはない」
土御門「ただ無鉄砲すぎるって言ってるんだよ。もう少し利口になれよ。風紀委員巻き込むとか、誰かに頼るとか」
上条「帰れ」
土御門「警告はした。どう受け取るかはお前の自由だ……ヤレヤレ。キャラでもないこと言っちまったにゃー」 ﾊﾟﾀﾝ
上条「ウルセェよ」
ｶﾞｼｬｯｰﾝ
上条「なんだ……？石……クソったれ。家がバレたのかよ――いや、石に紙、か？」
上条「『お前の妹は預った』……？はぁ？バカじゃねーのか、俺に妹なんていねぇよ。とうとう頭までおかしくなっ――」
上条「……」
上条「……最悪だ！あのバカども隣のトコの妹誘拐しやがったのか……！？」
――どこかの空き地
上条「――ぐっ！？」 ｽﾞｻｧｯ
浜面「――おおっと上条さんよぉ！手ぇ出したらどうなるか言ったよなぁ！？」
上条「……クソが！人質取らねぇとケンカもできないのかよ！」
浜面「あれー？あれあれー？だってケンカじゃねぇもんよ、これってリンチだ、リンチ。分かる？一方的に俺らがボコってんの？」
上条「……妹に手ぇ出してみろ。本当に殺すからな……！」
浜面「心配すんなって。俺らの大将は弱いものイジメが大っ嫌いで幼女好きだからな！」
上条「今の台詞の中に安心出来る要素がねぇな」
浜面「アンタは強ぇーんだろ？俺だってこんなことしたかねーんだけど、メンツっつーもんがあるんだわ」
上条「……カツアゲしてた社会のゴミどもに面子？――はっ！なんだ！チンピラより芸人になった方が向いてるぞ、お前！」
浜面「――テメェ……ッ！！！」 ﾌﾞｩﾝｯ
上条「く――……ん？」 ｶｷｨﾝｯ
土御門「はい、お疲れ。てか金属バッドは拙いぜぃ。変な所にクリティカルしたらネンショー行きだにゃー」
青ピ「ほんまこのアホは……なにやっとんのや！いやマジで！」
上条「お前ら……？」
土御門「時間稼ぎご苦労さん。舞夏は俺がしっかり助けた――って言いたかったんだけどな」
青ピ「助けたのはボクやね。そりゃゅムッサ苦しい男どもに可憐なメイド服が連れ攫われそうになってんだから、問題無用でボコるっちゅーもんで｝
土御門「俺に一言言ってくれれば上手くやったのに。なんで代わりにボコられてんだよ、不器用なヤツ」
上条「……巻き込んだのは俺だ。だから俺が責任取るのも当たり前に決まってんだろ」
土御門「まぁいいんだけどにゃー――つーかここからは俺も混ぜて貰うぜぃ。人の妹餌づけしようとしやがったカスは残らず地獄に堕とす！」
青ピ「ボクはボクで勝手にやりますけどぉ？」
上条「お前ら――バカだ。ここに二人もスッゲーバカがいる！」
土御門「人のこと言えた義理はないぜぃ。なぁ？」
チンピラ「り、リーダー？」
浜面「や、やっちまえ！相手はたった三人だ！」
上条「おう来やがれクソッタレども！」
――学園都市 特設スタジオ
姫神「『――そして、三人の絆は（性的な意味で）深まった。めでたしめでたし』」
佐天『あの……すいません。説、うん、はい、説を証明しようって主旨なんですけど……？』
姫神「これを機に私は言いたい。『みんな（カップリングが）違ってみんな（性的な意味で）いい』と……ッ！！！」
佐天『――はい！以上動画テロを敢行した姫神さんでしたー！なんかもう再現VTRですらなかったな！』
姫神「ありがとう。男子同士の友情。フォーエバー」
佐天『アイーサ、あなた疲れてるんですよ。あ、ほらお帰りはあちらです』
御坂「――ごめなんさい、今の動画はソフト化の予定はないのかしら？もし良かったら製作委員会として一枚噛みたいんだけど、どうかな！？」
佐天『そして人気投票はいざ知らず、オチ要因として重宝されている御坂さん流石です」
姫神「『他人の癖を笑うものは。また自分の癖を笑われているに等しい――ニーチェ』」
佐天『ちょっと深いようでいてアッッッサイ言葉ですよね』
アレイスター「そしてニーチェは言っていない。彼も流石に極東の島国でネタにされまくるとは予想だとにしなかったろうが」
――学園都市 特設スタジオ
オティヌス「――やぁやぁ愚民ども。私の姿を拝聴する栄誉をくれてやろう、末代までの誇りとするが良い！」
レッサー『また体がミニマムなのに態度がイデオ○級の人が来やがりましたね』
オティヌス「あぁすまないな。アニメに出ていようがなかろうが大量得票してしまったからな！アニメに出ていないのにな！」
レッサー『おーいスタッフーラッカー持ってきてください！このアホへ雑に吹き付けてムラを残してやりますから！』
オティヌス「だから人をフィギュア扱いするなと。乾かすのは食器乾燥機がベストだぞ」
レッサー『並居る家電がプラモ作りとフィギュア作りの方に評価され、一般人から「あ、これ家庭用じゃないんだ？」と敬遠される呪いが！いいぞもっとやれ！」
オティヌス「本当にいつでもどこでも楽しそうでいいなお前ら。全体数が多いだけだとは思うが」
レッサー『てか司会私でいいんですか？。なんかちょいちょい交代させられますけど、またエロボディ中学生が誘拐されたんで？』
アレイスター「もっとこう穏当な特長なかったのかな？強く否定は出来ないけどもだ」
アレイスター「君が抜擢されたのは適材適所というものだよ。人間誰にも架せられた役割がある」
レッサー『ホッホウ！では私の存在異議とは……ッ！？』
アレイスター「この章が徹頭徹尾下ネタになりそうだから、ヨゴレ担当に変わってもらったのさ。ふっ」
レッサー『うんまぁ、そんな扱いだって事は分かっていました。解散説が割りと洒落にならないぐらい雑な感じでしたしね。私たち、つーか私だけ』
オティヌス「まぁ仕方があるまいな！ヒロインと違って凡夫は地を這いずるしかないのだからな！」
レッサー『あなたは小さくてお持ち運び可能、しかも「あ、あれはっ！？」みたいなリアクション要員として同行しただけでしょうが！』
レッサー『サイズ的にも重要度的にも話に絡んで来ないから、スタジオで中継見てるワイプ芸人と同じ扱いのクセに！』
オティヌス「くくく……吠えろ吠えろ！最近じゃフィギュアがヒロインの話だってあるのだ愚昧め！時代の先端はまさに私！」
オティヌス「それとアニメには出ていないが長編SSにはしっかり出ているからな！ピンポイントで出張る賑やかしには違ってな！」
レッサー『え？長編？』
オティヌス「――と思ったが勘違いだった！別の次元の話をしていた！夏に出るウス・異本の設定だったな！」
レッサー『あなたが出るエロ同人もどんなんか興味あります。サイズ的に難しいものが――あ、でも上条さんならジャストフィット的な！」
アレイスター「うん、だからね？君が抜擢されたのはそういうところだよ？」
レッサー『しまった！？巧妙な誘導が……っ！ぐぬぬぬ……高位能力者が関わっていただなんて！』
オティヌス「科学の街のトップだから高位は高位だな。ただ能力者でもなく魔術師だが」
レッサー『そして娘が何人居たのかも、現在何をしているのかも把握してない時点で人間未満ですよね。エロだけならマシって感じで』
オティヌス「というか司会。時間が勿体ないから進行してくれないか、まぁ検証するまでもないとは思うのだが一応な」
レッサー『あぁはいはい。それではフィギュアさんの検証する説は、これだっ！』
オティヌス「『上条当麻、99パーセント性的な目で見てくる』 ……ッ！！！」
レッサー『――はい、仮説は認定！上条さんは常にエロいですからね！検証するまでもありませんでしたよね！』
アレイスター「待ちたまえ、ニュアンスが少し違うな。”見ている”ならオールウェルズだが、”見てくる”だと対象が絞られる。というからには？」
オティヌス「身の危険を感じているのは何を隠そう、この私だ！」
レッサー『上条さん……HENTAIが進行してついに6インチ前後の対象にしかおっきしなくなりましたかー。ついにそこまで逸般人の道を』
オティヌス「酷い言われようだが、これはこれでいいと思うのだよ。人種、肌の色、そして国や性別に次元。癖（へき）の前では些細な違いでしかない」
レッサー『それらを癖（へき）で括るっちゅーのは流石に畏れ多いと思うんですが』
オティヌス「神に縛られた運命など存在しない！自らの癖は自分で決めずしてなんとするのか！」
レッサー『何言ってんですか神（）が。そしてその台詞は最終回まで取って置け、なっ？』
オティヌス「実は……ここ最近、視線を感じるのだよ。ぶっちゃけ見られている」
レッサー『あぁはい。それが上条さんがガン見orチラ見してるって繋がるんですか？』
オティヌス「これはアレだな。恋をしてしまったと私は思うのだよ、フワッとした言い方を使えば」
レッサー『そうですよねぇ。ドストレートな検証要請がいくつかあったんで、フワっした言い方をすれば恋愛的な意味ですもんね』
オティヌス「まぁ最終的な落とし所というか着地点はエロいことだとは思うが」
レッサー『気遣いましょうよ！？私だって多少素行を顧みて探り探りやってんですから！』
オティヌス「という訳で見てもらおうか！（性）欲は次元の壁を越えるということをな！」
レッサー『一応あなたはフィギュアサイズなんですから、次元関係ないと思いますが……』
――上条のアパート 夕食後
オティヌス・インデックス「ごちそーさまでした」
上条「はい、お粗末様でした。あ、食べたのは流しに持っていって。あと俺が明日の用意している間にお風呂入っちゃいなさい！」
オティヌス「お前は私たちの母親か」
インデックス「私の辞書には載ってないけど、きっとこういうものなんだねー。とうまが、ってのはなんか違う気がするんだけど」
オティヌス「ダメだぞ禁書目録。当麻じゃなく母さんって呼ばないと」
インデックス「どこ目線なのかな？再婚したぱぱさんが息子を諭すような感じなのかな？」
オティヌス「ふ、すまないな。私がこんな体のばっかりで貴様には迷惑をかける」
インデックス「実の親子間で”きさま”は中々使わないんだよ……ん？どうしたのかな、とうま？」
上条 ｼﾞｰｯ
オティヌス「まだフロには入っていないぞ。間違った振りをして乱入するんだったら暫し待て！」
インデックス「私は嫌かも！？や、かもじゃなくて嫌なんだよ！」
オティヌス「もうカウントするのが馬鹿馬鹿しくなるぐらい見られているんだ。諦めろ」
インデックス「しすたーさんだから！世界で一番えっちぃのとは遠い存在だし！」
オティヌス「十字教のスキャンダルが続々と告発されているが、男女を問わない守備範囲の広さは日本も見習わなくてはな！」
（※ショ○犯罪が圧倒的に多いようです）
インデックス「……あなたにだけは言われたくないんだよ！もっと酷い事しているし！――ってどうしたの？」
上条「いやインデックスじゃなくてオティヌス……あぁやっぱいいわ。なんでもない」
オティヌス「おいおい気になるだろ少ぉ年？まさかとは思うがこのプレミアな肉体に欲情したのか？うん？」
上条「いや俺マニアじゃないからそういうのはいいです」
オティヌス「全力で受け流されるとそれはそれで辛いものがあるな！」
――風呂場
インデックス「ふー……今日も一日疲れたんだよ……」
オティヌス「ほぼテレビを見て散歩してヤツに噛みついてただけだからな」
インデックス「それがお仕事だからねー」
オティヌス「――と、いうかだな。気づいてるか？」
インデックス「あー、今の。とうまがジーッと見てるのだよね」
オティヌス「流石にこう続いていると、なぁ？見て見ぬ振りするにも限界があるのさ」
インデックス「って言っても……聞こえるんじゃないのかな？普通にここで話してれば」
オティヌス「確かに声は届くが聞いてはないだろう。今ヤツは60人分の食器の後片付けと明日の60人分の仕込みをしている最中だからな」
インデックス「……数字を突きつけられるとリアルに悪い気がしないでもないんだよむ
オティヌス「まぁ幼女シスターと同棲できるんだから、安いものだろ」
インデックス「そう言われると逆に大盤振る舞いしてるのかも！？いや主旨違うけど！そういうんじゃないんだよ！」
オティヌス「まぁでも一体何だと思う？今更出て行けというのでもないだろうな？」
インデックス「とうまが一度決めたこと、基本的に変えないからそれはないんだよ」
オティヌス「そうか、だとすると残った可能性は――癖（へき）、だな」
インデックス「うん、落差が激しい。少し前まで孤児院の話とか信仰の在り方とか、真面目に真面目に語っていた場所じゃないよね？」
オティヌス「まぁ待て禁書目録。そうは言うがな、他に何が思い当たる点はあるか？これ以外に何か妥当な何かは？」
インデックス「うーん………………？何か言いたいことがあるんじゃないの？」
オティヌス「ほう、言いたいこと？私たちの前では引っ込めるようなことをか？」
インデックス「そう言われちゃうと……だよ」
オティヌス「まぁ私も流石のこの体で相手をするのは難しいと思う。好いてくれるのは嬉しいのだがね」
インデックス「あ、あれ？またなんか唐突に理論が一足飛びしたんだよ？」
オティヌス「だが万が一！そう万が一の確率ではあるが！そうではない可能性もあるため、ここは一つ調べてみよう癖を！」
インデックス「うん！……うん？なんで？なんでその結論に達するのかな？」
オティヌス「だから仮にヤツの癖を調べてだな、私とは全然違うものだったとしよう。そうしたらそれはただの勘違いだ。別用だったって話だな」
インデックス「そ、そうかも？」
オティヌス「決行は明日だ！さぁ張り切って寝るぞ！」
インデックス「その自信がどこから来るか分からない！？てゆうかまだ洗ってないんだから出ちゃダ――」
ｶﾞﾁｬｯ
上条「あ」
オティヌス・インデックス「あ」
上条「――着替えはここに置いてくから、ちゃんと肩まで浸かって30数えてから出るんだぞー？湯冷めしちまうからなー？」
ﾊﾟﾀﾝｯ
インデックス「……なんだろうね。この、こなれた感は……屈辱なんだよ……ッ！」
オティヌス「まぁ……何年も同居していればな。あいつ本当はE×じゃないかと疑っている」
インデックス「そ、それに比べればまだフィギュアの方が健全なんだよ！」
オティヌス「というか病気だからな。癖以前の問題で」
――翌日 上条のアパート 昼間
オティヌス「――と、言うわけで癖を調べようと思うのだが、どうすればいい？」
インデックス「最初から人頼み！？いや聞かれてもわたしとうまの癖なんか把握してないんだよ！？」
オティヌス「普通はこうベッドの下とかに隠してあるもんなんだが……ないな。流石に女子が寝ている下には置かないか」
インデックス「ないんじゃないの？けっ、健全でいいと思います！」
オティヌス「むしろない方が不健全だよ。と、ここの部屋の掃除は誰がしている？」
インデックス「掃き掃除は、主に私が。”そうじき”はまだ早いんだって」
オティヌス「正しい判断だ。追い炊きですら壊しそうになっていたしな。それで？全部やってるのか？」
インデックス「あ、でも『あぶないから』って水回りはダメだよって言われてるかも」
オティヌス「水回り？風呂掃除もか？」
インデックス「うん――ってどこ行くんだよ！？」
オティヌス「私としたことが！あそこの天上は外れる仕組みになっていた！そういえばヤツの寝室もそこだし、条件は満たしている！」
インデックス「えぇーっと？」
オティヌス「定期的に夜中にゴソゴソやっているだろう！？」
インデックス「いや知ってるけどね！？お互いにそういうのは知らない振りをするのがマナーなんだよ！？」
――風呂場
オティヌス「私を天上近くまで掲げろ！どこか外れるはずだ！」
インデックス「……どうしよう、全然テンションが上がらない……！嬉しくもないし特に曝きたいって気持ちもないんだよ！」
オティヌス「もしここに隠しカメラでもあれば、私たちは対応を考えねばならんな！」
インデックス「ボッコボコにしてイギリス帰るよ？何言ってるのかな？」
オティヌス「お――外れた。この奥、天井裏に……あったぞ！何かの包みが！」
インデックス「あったけど、てか軽くて堅い……？箱、なんだよ」
オティヌス「……なんだろうな。我々の想像を絶する癖（へき）でも隠しているというのか……っ！？」
インデックス「どこをどうすればそんな発想に……あ、開いたんだよ」 ｶﾞｻｯ
10万円貯まる貯金○ ｶﾗｰﾝｯ
インデックス「……軽い、よね。まるで中身が入ってないように」
オティヌス「……音もしないからな。だって硬貨の一枚も入っていないんだから」
インデックス「えっと……貰ったか買ったかして、使おう使おうって思ってるウチに、的な？」
オティヌス「そのまま仕舞って忘れたとか……あれ？世界を敵に回した私が、泣いて……だと！？」
インデックス「別の意味で泣きそうだよ」
――夕方
上条「……どったのお前ら？何か教師は妙に優しいんだけど」
インデックス「べ、別に普通通りなんだよ？ただちょっとたまにはさ！お手伝いも率先してやらないとって思っただけで！」
オティヌス「まぁそういうことらしいぞ。洗い物を全部……は、無理だが一割ぐらいは手伝おうってな」
上条「……まぁそう言ってくれるんだったら。割れない食器を拭くぐらいは頼みたいかな」
インデックス「まっかせて！多分得意かも！」
上条「誰だってできるけどな」 ｼﾞｰｯ
オティヌス「ってお前、またそれか。一体何なんだよ？そう見つめられるとな」
上条「ん？あぁいやごめんごめん。大した事じゃないんだ」
オティヌス「言いたい事があったらはっきり言えよ、『理解者』。私は貴様のどんな癖でも受け止めてみせるさ」
インデックス「……いや癖の話って決まった訳じゃ……」
上条「そっか。じやあ言わせて貰うけど――ずっと、引っかかってたんだ」
インデックス「あ、あれ？なんてマジなトーンに……？」
上条「ずっと思ってたんだよ。ほら、バゲージの騒ぎの中でも、つーか初めて会って右手ぶち切られた時にも思ってたんだけどな」
上条「けどさ、敵同士で聞くのもアレかなってずっと俺は心の中にしまって置いたんだ。ごめんな」
オティヌス「お、おぉう！？まさか！これはまさか『実は前から……』的な展開か！？」
オティヌス「ちょっと待て時間的にはまだ早い！禁書目録を眠らせてたらそっち行くからそこで話をしようじゃないか！」
インデックス「あの……魔術、使えないんだよね？ちょこちょこ使ってるような雰囲気なんだけど、使えないからって許されたんだよね？」
オティヌス「今日は……あぁ満月じゃないな。分かっていれば元に戻れたものを！」
インデックス「そうだよね？たまに夜ベランダで月光浴してると思ったら、魔力溜めてたんだよ！？」
上条「なぁ、オティヌス！俺に教えてくれ！『理解者』としてのお願いだ！」
オティヌス「な、なんでも言ってみろ！」
上条「――お前、そのブラってどういう仕組みになってんの？」
――学園都市 特設会場
オテイヌス「……ってオチだった」
レッサー『しょーもなっ！？上条さんも上条さんですが、それ以上にオチがオチですよ！？』
オティヌス「まぁ、逆に考えれば私のチチバンドに心奪われていたと言えなくもない、うん」
レッサー『そしてまたバカポジティブ！？いやどっちかっつーと私もですけど！そこまで前向きになるのは如何なものかと！』
アレイスター「ちなみに初対面でそれ聞かれたらどうしたかね？」
オティヌス「殺すまで殺したな」
――学園都市 特設スタジオ
佐天『――はーいどうもー！突然の代理から戻って参りました佐天涙子ですっ！柵中のスペランカ○という二つ名を頂きました！でも死にませんが！』
佐天『さて！運営が弱っていたり忙しくて始めたこの企画も残すところラス2となりました！はりきっていきまっしょい！』
アレイスター「謎の少女に意味も無く襲われたり、汚れ仕事は替わって貰ったり君も散々だよね」
佐天『休憩時間をいただけたのはありがたいんですけど、別にあたしが担当しているのもフツーにヨゴレ案件ですからね。五十歩百歩的な』
佐天『まぁ運営のgdgdっぷりもコミケが終わるか涼しくなれば改善するかと思いますので！宜しければお付き合い下さい！』
佐天『ではトリの一個前の挑戦者、もとい提案者よおいでまっせーーーーッ！』
クリファパズル545『やー、どうもどうもー！小悪魔でーすっ！にひひ！』
佐天『またなんか超エモな衣装な方が……あ、写メ撮って良いですか？』 ﾊﾟｼｬｯ
アレイスター「いや、小悪魔じゃない。普通に悪魔だ」
クリファパズル545『我らがチームを代表してやってきました！なんかマジで宜しく哀愁！』
佐天『あ、知ってます！千葉県バンドの人の！』
アレイスター「あれはあれで懐古趣味というか、オッサン以上の世代にしか分からないというかな。ジェネレーションギャップだよね」
クリファパズル545『いやー、日本は良いですよねぇ！なんと言っても治安が良い！街を歩いてても十字架着けたアホどもが襲ってこない！』
佐天『ちょっと何言ってるのか分かんないですね』
アレイスター「信仰上の問題だね。『取り敢えず悪魔に人権はない』
アレイスター「というか彼、彼女を受け入れたって事実だけで全世界の十字教徒を敵に回すのと同義なんだが。いいのかな？」
クリファパズル545『まぁ職業は小悪魔からご主人様の愛奴隷へと変ったのですよ！愛が入っただけ無敵になったといえなくもない！』
佐天『あれ？これなんか前回に引き続いてヨゴレ仕事じゃないです？』
クリファパズル545『わーたしがけーんしょーしーたいのはー――「一方通行ロ×説」です……ッ！」
佐天『チェンジした意味がない。ヨゴレ仕事が連鎖で来てます』
クリファパズル545『あ、すいません噛みました。正しくは「一方通行ロ×orホ×説」でしたねっ！』
佐天『悪意のテンドン。言い直してより酷くなってる』
クリファパズル545『なお、検証するに当たって「投稿した野郎、夜道でベクトル操作に気ィつけろ」とコメントを頂いておりますよ』
佐天『てゆーか、あたしは代役の方になんじゃねぇかって思うんですけど……？』
アレイスター「ほら、彼女キャラ被ってるから。レッサー君と」
佐天『代打を送るタイミングが雑ですね！？リザーバーも一人しかいない！』
アレイスター「控え室にいた初春飾利君と上条当麻君君に『どう？』って打診はしたんだ。マッハで断られただけで」
クリファパズル545『人望の無さが手出来てますねぇ、にひひっ』
クリファパズル545『だがしかぁし！我らがご主人様は違いますよぉ！人望もありツンデレもあり！何よりも薄い本では女性よりもKMJさん（仮名）と乳繰りあってる方が多いぐらいですから！』
佐天『最後のセールスポイントですかね？あぁいやあたしは嫌いじゃないですが』
アレイスター「まぁ女性のエロ同人をどうこう言う層も居るが、だったら同性同士はいいのかって話もにもなるかな」
上条「――いいじゃねぇかよ！先の見えない愛こそが純粋なぞげぶっ！？」 ﾊﾞｽｯ
佐天『はい、話がややこしくなるので出て来ない！そしてさっさとプレゼンプリーズで！』
クリファパズル545『検証動画、どうぞっ』
――黄泉川家のマンション
クリファパズル545『――黄泉川家、緊急家族会議招集を要請します！』
黄泉川・芳川・打ち止め・ミサワ「いや、お前誰だよ」
クリファパズル545「おぉっと自己紹介が遅れました。私はご主人様の忠実な下僕、人造っつーか悪魔造悪魔のクリファパズル545と申します、にひひ』
黄泉川「あぁどうもご丁寧に。ツッコミどころが多すぎてツッコめないジャンが、家主の黄泉川じゃん」
芳川「浮いて、る？そんな羽根でどうやったら揚力をえられるっていうの……ッ！？」
黄泉川「んでこっちが居候その一の芳川桔梗じゃん。悪いヤツじゃないじゃんが、ただちょっとマッドな気があるじゃんよ」
クリファパズル545『そういうの大好物です。ドクトル・ファウストの時代からの習わしですな』
黄泉川「それって比較的最近じゃん？」
芳川「でもないわよ。あの話はドイツの民間伝承が元になっているから。そもそも下地として――」
黄泉川「ってキャラじゃん」
クリファパズル545『胃もたれしそうですねぇ。それで、そっちのが噂に聞く前妻さんで？』
ミサワ「もう！あの人ったらまた余所にオンナ作って来たの！？ウチにはまだ小さい娘がいるのに……！」
打ち止め「ってわたしの事言ったんだよ！ってミサカはミサカはこーぎするし！」
クリファパズル545『初めまして阿弥陀○さん』
打ち止め「誰がシャーマンがキングする存在感ゼロで役に立たない持ち霊だってミサカはミサカはさらに口に尖らせるのだっ！」
ミサワ「まぁ、こんなちっこいんじゃあ連れて歩くには不向きだからねぇ。特にバトルとかさ」
クリファパズル545『ですかねぇ？カミなんとかさんのバトルで連れていれば勝ったと思いますけど』
ミサワ「このガキの前でガンガン殺れるんだったら、もう最初から怖いものなんてないでしょ。チョーシぶっこいて手ぃ抜いてるから負けたんだよ」
ミサワ「ちなみ私は『番外個体』。好きな言葉は『こういうときだけ味方ヅしてんじゃねぇよババア弁護士』です」
クリファパズル545『あなたとは仲良くなれそうな気がします！」
ミサワ「私はノーサンキューで。このミサカはフラグ立ってない……よね？そういうんじゃないんだよね？」
クリファパズル545『そこいら辺は神様次第ですからねぇ。まぁ細かいことはいいんですよ！改めて黄泉川家家族会議を開きたいと思います！』
クリファパズル545『お題は――「一方通行ロ×orホ×疑惑」……ッ！！！』
一人以外「……」
クリファパズル545『な、なんですか。その「こいつ今更何言ってんだ」的なリアクションは？』
黄泉川「大体こっちの意志が伝わっててなによりじゃんよ。同居人へ対してプライバシーってのがあるじゃんよ、ねぇ？」
芳川「――その話詳しく！」
黄泉川「おい桔梗？歳を考えるじゃん、あと保護者的な立場も」
芳川「いやでも気にならないの！？彼だって健全な男子なのにそういうのに興味がなかったら不健全じゃない！」
黄泉川「否定はしないじゃんよ。ただあまりこう、若人を変な目で見るってのは」
芳川「あぁでも前にあなたと一緒にお風呂へ入れたときには」
黄泉川「エロ同人の話じゃんね！？私じゃない私が勝手にしたことじゃんよ！」
打ち止め「その薄い本だとわたしもわたしも！ってミサカはミサカは危険なコーナーを突いてみたり！」
クリファパズル545『取り敢えず薄い本の話は除外しましょう。収集がつかなくなりますし、何よりもポッと出には分が悪いです』
ミサワ「私も別に興味は無いんだけど……ラッキースケベの被害に遭ったのっているの？」
芳川「特にはないでしょ。よね？」
黄泉川「そもそも一緒に居る時間がないじゃんよ。前もちっこいの預けたら直ぐに失踪したし、その後戻って来たと思ったら帰って来ない日もあるじゃんし」
クリファパズル545『ダメですよぉ、ダッメ！あなた方にはエロ要員、もといヒロインとしての自覚があるんですか！？』
ミサワ「徹頭徹尾ない。個人的には死なない程度に苦しんで苦しんで苦しんでほしいと思っている」
黄泉川「おばさんが子供相手に何もないじゃん」
芳川「オバ！？……っていう表現はどうかと思うけど、まぁ何もないでしょ。実際に今まで何もなかったんだし」
打ち止め「あるー！」
クリファパズル545『ほーらご覧なさいよ！小さい子が頑張ってるのに恥ずかしくないんですかっアナタたちはっ！？もっとご自分の立場を理解しないと！』
芳川「むしろ子供にそういう役をやらせる社会の方が恥ずかしいわ」
クリファパズル545『ちなみにとある筋の人からは「ズッリィよお前、俺だって同居してんのは1.1人なのに年上お姉さん二人もだなんて！これ以上お前は俺から何を奪おうってんだよ！」との証言が！』
ミサワ「ヤッベェなそういう病み方ミサカ大好き☆」
クリファパズル545『だって折角ロ×から腹黒ヤンデレ、年上お姉さん×2に加えてロ×巨乳まで加わったんですから！いつ戦うんですか！？今でしょ！？』
芳川「微妙に流行りの更新が遅いわね」
クリファパズル545『……いや、ですからね。ここにお集まりの皆さんは全員、誰しもかある程度ご主人様に恩があるんでしょう？何らかの形では』
クリファパズル545『この私もそうですよ。何かこう意味もなくボッコボコにされて命を助けてられて、無理矢理忠誠を誓えと強制され――』
クリファパズル545『……あれ？最初からご主人様に出会わなければ良かった……？』
ミサワ「そこはその……考えちゃダメだと思う。他のヘンタイにそげぶされるより、まぁマシだったと思うしか」
クリファパズル545『まぁそんな訳でですね！全員この私の指示に従って貰いますよ！』
黄泉川「命を助けられたどうこうはどこいったじゃんよ」
クリファパズル545『まだご主人様から「手を出すなこのバカ」とは命令されてませんのでね！あなた方の命は私が握っていると言っても過言ではないかと！』
芳川「最低の脅しが来たわね」
打ち止め「そしてバレでさらにボコにされるまでパターンだよね、ってミサカはミサカは祈ってみる！」
――夕方
一方通行「――帰っ」 ｶﾞﾁｬｯ
ミサワ「――おかえりー、あ・な・た☆ご飯にする？食事にする？それとも夕飯？」
一方通行「全部同じだろ。食事一択じゃねェか。一方通行だよ」
ミサワ「み、ミサカがいいんだったら……全ミサカに中継かるら、待ってて！」
一方通行「イジられまくるわ。一万人弱に監視されてンのにエロ根性起こせンのは、それもう勇者って言うんだよ。もしくはヘンタイ」
ミサワ「……シミュレートと違うな。やっぱタメは嫌いっと」
一方通行「オマエいつから俺と同じ年齢になったンだよ０歳児」
ミサワ「あ、ごめんね！ちょっとそこで待ってて次の人呼んでくるから！」
一方通行「次ィ？」
打ち止め「おかえりなさいっ、あ・な・た！ってミサカはミサカは幼妻特性を前面に出して媚びてみたり！」
一方通行「オイそれ誰に教わった？ミサカネットワークにウイルスよりタチ悪ィの混ざってンぞ」
打ち止め「えーっと、ここでハグするって――多数決で！」
一方通行「なンだそれ超怖い。俺ァあれか？全世界にリアルタイムでネット配信されてンのか？」
ミサワ「くっくっくっく……その画像が出回れば社会的に死にますなぁ、おう？」
一方通行「その前にオマエは殺してやるよ。社会的じゃなくて物理的に」
打ち止め「鋼の精神力を持っている――なら次はこうだ、ってミサカはミサカはカードをドローするんだよ！」
一方通行「なンで超バランスゲーム？」
芳川「お帰りなさい。食事は作ってないし掃除もまだよ」
一方通行「じゃア！なンで出てきた！？せめてそこは嘘でもいいから『やっといた』的なターンじゃねェの！？」
芳川「甘く見てもらっては困るわね。結婚なんてヘビーなことはもう諦めているわよ！」
一方通行「うン。より下に評価下げたわ。なンとなくそォなンだろうなァとは思っちゃ居たが」
黄泉川「――ふっ、甘い甘い甘いじゃんよ小娘ども！ここ人生経験を積んだ大人出番じゃんよ！」
打ち止め「いっけーヨミカワー！あの人の堅く凍り付いた心を溶かすんだ！ってミサカはミサカは雪の女王っぽい言い方してみる！」
一方通行「いえ、帰って来てんだから手ェ洗わしてくれよ。俺を玄関から先に入れてくれよ」
ミサワ「あ、ちなみに今のは原典のアレであってアニメとは一切関係ないから！」
一方通行「いるかその情報？付け加えたことで『あァあの』ってならねェかな？余計に」
黄泉川「お、お帰りじゃん！今日は炊飯器フルコースセットでおもてなしじゃんよ！」
一方通行「――外でメシ食ってるわ。あと一人になりてェからホテルに泊まるし」
ミサワ「ま、待った！もう一人だけだから！オチがあるからそれまで付き合って！」
一方通行「オチっていわれてもなァ。俺の関係者なンだから、朝っから姿消したあのアホ悪魔ぐれェしか心当たりはないンだけどよ」
上条「――お帰りなさい、あなた」
一方通行「って脈絡ねェェェェな！？何出て来てンのオマエ！？」
上条「ご飯にする？お風呂にする？それとも、そ・げ・ぶ？」
一方通行「――よォし分かった決着着けようじゃねェか！オマエとはやっぱ殺し殺されるぐらいが丁度いいって思ってたンだよなァ！」
上条「おっしゃやったらぁコラ！俺が勝てば芳川さんは貰っていくからな！俺の寮の管理人さんになってもらうんだ！」
一方通行「貰ってるか、それ？ただ別の施設で仕事させてるだけじゃねェのか？」
芳川「――ダメよ！私のために争わないで！」
一方通行「うるせェよ」
――学園都市 特設スタジオ
クリファパズル545『という訳でご主人様はロ×でもホ×でもなく不×でした』
佐天『いいんですかっその結論で！？』
アレイスター「――面白い、認定！」
クリファパズル545『ありがとうございますっ！ありがとーみんな！私頑張りましたよっ！』
佐天『というか謎の上条当麻オチが二連続でしたが……てかクリファさんは？この流れだとオチって感じじゃ？』
クリファパズル545『えーっと……え、あぁいや恥ずかしいじゃないですか！？』
佐天『そんな恥女同然の格好なのに！？所々透けてきわどい衣装だっていうのに！？』
クリファパズル545『体は恥女でも心は乙女！そう、私は――』
一方通行「――ちょォォォォォォォォォォォォォォォッと話があンだわ。来い」
クリファパズル545『………………あい』
佐天『あー……以上、クリファなんとかさんでしたー！お疲れ様でーすっ！』
――学園都市 特設スタジオ
レッサー『ご来場の紳士淑女のみっなさーんちょえっす！我らの吉○は芸人パワハラ問題へシフトさせてようとしてますが！』
レッサー『なんか詐欺師グループのマネロン会社（美容系）が共同イベントに会社が関わっていたらアウツ！なんですけどね！』
アレイスター「レッサー君レッサー君、君『空気読む』ってスキルは持ち合わせては居ないのかな？」
レッサー『えぇモチのロンですとも！クラスメイトからは「れっさーちゃんは空気読むのホンッッッット上手いねぇ！」とよく言われますよ！』
アレイスター「その子の心中察してあまりあるな。心労かもしれないが」
レッサー『謎企画も猛暑の到来と共に続いていますが！皆さんは暑さが極限にまで来ると体が震えるという体験はおありで！？』
（※実話です）
アレイスター「危険だよね。それはもう体が『ごめんごめんもう無理だよ！』って訴えてるだけだよね？」
レッサー『なおその方は「これは……私の能力が覚醒しようとしている……！？」と謎の精神力で歯牙にもかけなかったそうです！』
（※実話です）
アレイスター「心身共に壊れているからね。それ以上壊れようがなかったってだけだからね？」
レッサー『という訳でアーイエーオーイエー俺イリエーの話の続きをですね』
アレイスター「うん、ダメだもの。詐欺グループのネーミングセンスは昭和臭しかしないし、そもそもこの話を広げるのは本意ではないかな」
レッサー『トリ勤めるのはこのお人ーー！白い人のスピンオフにも（多分）お呼ばれしない上条当麻さんです！』
上条「ぶち殺すぞ？――あぁいや間違ったこんにちはだったわー。いやー噛んだ噛んだ」
レッサー『その割には明確な殺意が込めていらしたようですが……まぁ大トリですね１意気込みの程お聞かせください！例えヨゴレであろうとも！』
上条「決めつけんなよ。まだヨゴレじゃ無い可能性もあるじゃねぇか。お前が出てきてる時点で望み薄だけと」
レッサー『大丈夫！例えシモ要素が皆無だったとしても、私の力をもってすれば一瞬で性的な展開を見せつけてやりまさぁボス！』
上条「お前ら愉快な仲間達の一員になった覚えはねぇよ。ちなみに性的なってどうするつもりだ？」
レッサー『大抵の言葉の後ろに、（※性的な意味で）って着ければエロっぽく聞こえません？』
上条「発想が小学生（※性的な意味で）！？――って俺を巻きこむなや！小学生につけたらエロ通り越して犯罪的な意味しか持ち合わせてない！」
レッサー『なので上条さん！恥ずかしがらずに読み上げてくださいプリーズ！』
上条「いや俺も詳しくは。今回なんかさ、お前一緒に検証してこいってアホ理事長から言われてんだよな」
アレイスター「上条当麻君だけでは荷が勝ちすぎている。よって緊急措置だと思ってくれたまえ」
上条「だからこの企画、どういう原理と方針で動いてたんだよ。こいつとし一緒に調べるんだったらスタジオ無駄になんだろ」
レッサー『まぁまぁ細かいことはいいとしまして――って貰いっ！これが次の指令書――』
上条「おい引ったくるな！」
レッサー『……あー……』
上条「おいバカやめろそのリアクション！？お前ですら言葉失うだなんて俺はどんな地雷踏みに行かせられるんだ！？」
レッサー『えっと、遠回しに言ってもキツいと思うのでバッサリいかせてもらいますと――』
レッサー『「ちょっとオリアナさんが非処女かどうか確かめてきちゃいなよYOU」、って感じです？』
上条「ダメだもの。その検証を『じゃあ俺が！』ってこなせるような人はいないもの」
レッサー『そこはご安心あれ！この私がついていればクイーン・エリザベス号に乗ったおつもりで！』
上条「沈められてんじゃねぇか。半世紀前までチョンマゲ結ってた極東の有色人種相手に舐めプしてたら撃沈されてんだろ」
レッサー『ともあれ！善は急げと言いますしあのアマを×りにいきましょうか！』
上条「やめて！？それをするとダークヒーローからヒーロー成分抜いた感じの人になっちゃうから！？」
アレイスター「『もしかして；犯罪者』」
上条「テメこのロン毛！この企画持って来たお前もあとでぐーぱんちすっからな！女子には使わない全力パンチを！」
レッサー『あなたの場合、誰が相手でも全力で振り抜いているような……』
――イギリス某所 教会前
レッサー「という訳でやってきました我らが故郷！最近クソ暑いですが気にすんな！」
（※ロンドンで40℃越えてるらしいです）
上条「うお……あっちーな！お前またなんかやらかしたのか！？」
レッサー「私が天候まで操れるんだったらまずフランスを焦土になるまで焼き尽くしますが何か？」
上条「だよな！そのフランスやドイツも暑いって言ってたしな！」
レッサー「だがしかし今のアホ大統領の任期が長ければ長いほど国力が落ちるので、私はむしろ応援したいと思います！ガンパレーマァクロォォ○！」
上条「悪魔か。妖怪けうけげんBBＡよりも思考がゲスい」
レッサー「さぁそんなことよりも！ちゃっちゃと検証を終わらせて帰りましょう！来週は夏コミなのでもっかい日本へ行かねばならんのですな！」
上条「検証っつったってさぁ。これ、どうしろっていうんだよ？日本でも行ったけど、確かめようがなくね？」
レッサー「そこはそれ私に完璧な『プラン』が！」
上条「ごめんな？お前は珍しく悪くないんだけど、アホ理事長のお陰で『プラン』ってイコール失敗ってイメージがあるんだよ」
レッサー「いやいや簡単ですよ？こうやってすれば――」
――レッサー・プラン
オリアナ『……』
上条『……』
オリアナ『声ぐらいかけてもいいんじゃないの？トモダチ――ではないけれど、一緒に激しい運動した仲じゃない。私たち』
上条『いや、なんか一生懸命にお祈りしてたみたいだからさ。邪魔しちゃ悪いだろ？』
オルソラ『誰に聞いて欲しいわけじゃないわよ。自分と話すっていうか、誓いっていうか。気持ちの整理？』
オルソラ『それでどうしたの？おねーさんに愛の告白でもしにきてくれたの？』
上条『――俺と結婚してくれないか？』
オルソラ『……はい』
ﾊﾟﾊﾟﾊﾟｰﾝ!ﾊﾟﾊﾟﾊﾟｰﾝ!ﾊﾟﾊﾟﾊﾟﾝｯﾊﾟﾂﾊﾟｯﾊﾟﾝ、ﾊﾟｰﾝﾊﾟｰﾊﾟﾊﾟｰﾊﾟｰﾝ!
上条『やぁありがとうありがとう！俺たち、結婚します！』
御坂『――よし殺す』
――
レッサー「――カンッッッッッッッッッッッッッペキですな！最後に刺されてお亡くなりになるところまでパーフェッ！！！」
上条「そりゃまぁ確かめるっちゅーかまぁまぁまぁまぁ！エロい意味ではコンバインするんだから普通のカップルはな！俺だって嫌いでないけどもだ！」
レッサー「実戦経験もないのに？」
上条「そりゃ散々企画でイジってきやかっだですよねコノヤローども？お前ら覚えてろよ！いつか夜道で後ろからそげぶすっかんな！」
レッサー「ある意味一生の思い出ですが、そげぶの価値が暴落中ですよね」
上条「てかオリアナだよ！仮に向こうが血迷ってオーケーしたら俺の人生終わるだろ！？いや年上のお姉さんは大好きなんだけども！」
レッサー「ですがこれ以上に有効な方法でしたら……あ、そうだ！薄い本や分厚い雑誌にあるような汚っさんを雇用してですね」
上条「本当にlesser（しょっぼい）プランだなお前。そしてそれ『あ、じゃあやろうか！』なんて言ったら主人公の資格を失うわ。チビっ子ドン引きだろ」
レッサー「いやぁ危ないところでしたね！危うく二位にランクインしそうになったじゃないですか？」
上条「なぁ知ってるか？主人公は一位になれないってジンクスがあってだな」
レッサー「あ、そうなんですか？おかしいなー、でも私の知り合いがやつてるとある科学の超電磁砲ってシリーズの主人公さんって方は例外ですかね？」
上条「――よーし分かったぜチクショー！お前のプランを実行に移して『見せられないよ！』にしてやらぁ！迷惑なんて知ったことか！」
レッサー「待ってつかーささい上条さん！？私が言うのもなんなんですけど雑すぎましたね！もっとこう対策を練らなくては！」
上条「無理だよ。だってこうなんか、もう下ネタ以外の話に派生しないもの。何をどう繕おうったってシモはシモだもの」
レッサー「お嫌いですか？」
上条「友達とアホ騒動すんのとはレベルが違うだろ！？万が一オーケーされてもそれはそれで困るし、大人の余裕を見せつけられてあしらわれるのもまぁ悪くはねぇよ！」
上条「問題なのはゴミを見るような視線で黙られたらショックだってことだ！そしてシスターさんの伝言ゲームでオルソラたちまで引かれるよ！」
レッサー「いやでもどうせ今でも引かれるんですからいいんじゃないですかね？」
上条「待って？それってどういう意味？プロポーズ未遂をネタでやる程度に、俺は周囲から思われてるってこと？」
レッサー「あぁじゃあこうしましょう。私がさりげなくガールズトークへ持ち込み、それとなく聞き出すってのは」
上条「知り合いっつーか顔見知りではあるなよな。お前が全力で笑いを取りに来る以外は、まぁ信用できるかもな」
レッサー「今度こそは大丈夫！私はこう見えて『面倒臭い女ランキング』で三年連続で獲ったオンナですから！」
上条「もうその台詞だけで面倒臭い」
レッサー「いいですか上条さん。ジョージ＝ワシントンのある逸話をご存じでしょうか？桜の樹を切ったっていう」
上条「あぁなんだっけ。正直に言ったら『よく正直に言ってくれたね！』って逆に誉められたんだったか」
レッサー「然り然り。我々に欠けているのはその精神だと思うんですよ、最初から姑息な策を弄するのではなく、お互いに腹を割って話しましょうってだけのこってす」
上条「そうだね。俺がKAMI-KAZEするってマジ提案がなければ、その言葉はもっと説得力もあったんだろうね」
レッサー「まぁまぁ騙されたと思って一つ。どうせ失敗しても私の評判が下がるだけで上条さんにはノーダメージですから」
上条「一人で試すんだったら俺にまで被害は飛んで富んでこないだろうけど……でもレッサーだしなぁ」
レッサー「なんていう説得力……！？当の私がdisられているのに『私ならしょうがないですもんねっ！』と納得しそうですね！」
上条「よーし！Goレッサー――君に、決めた……ッ！！！」
レッサー「イエーッスマスター！ポケモ○虐待ゲームのマスターまであとちょっとですよね！」
レッサー「てかあれ、本当にポケモ○好きだったら戦いとかさせます？私はイヌ好きですけど、ちょっと理解できないですよね」
上条「いいんだよ！ホケットがモンスターするアレはデジタルがモンスターするよりかはまだ分かるんだから！」
レッサー「デジタルの方はモンスター以上に人間がエロすぎるっていうねwwwwwwwwww」
上条「だから行ってこい鉄砲玉！ついでに玉砕して来やがれ！」
――
オリアナ『……』
レッサー『あ、すいませーん。アンケートなんですけどちょっとお時間よろしいですか？』
上条「初手から嘘を吐くな。腹割ってって話はどうした！？」
オリアナ『アンケートって、いいけどあなた確か前に追いかけっこした「新たなる光」の子よね？』
レッサー『すいません人違いです。あなたと私は初対面です！そういうことになってんです！』
オリアナ『まぁ陰で悪巧みされるよりは堂々と悪巧みしてる方がマシかしら。程々にしなさいよ？指名手配はされてるんだからね』
上条「なんて大人の余裕……！そしてしょーもないことで一喜一憂する俺たち！」
レッサー『違うんです！これには上条さんは関係ないんです！脅されてもいませんから！』
上条「――ってお前何やってんだゴラアァァァァァァァァァァァァァァァァァッ！！！？」
オリアナ「あ、久しぶり」
レッサー「……ちっ」
上条「何お前『脅されて仕方がなく……』みたいな演技してんだよ！？そんな事実はなかったのに！」
レッサー「おや心外ですな！ですから私は『関係ないし脅されてもいない』と事実だけを簡潔に伝えたというのに！」
上条「体（てい）だろ。ほぼ黒幕が俺って設定だって誰だって思うだろ。いや違うけど。俺は被害者だけどもだ！」
レッサー「検証が困難だからと突き合わせされた私へ対してなんて暴言を！？」
オリアナ「それで？ボウヤとお嬢ちゃんは何のご用よ？」
レッサー「……くっくっくっく！このアマ、まだ自分の立場ってぇモンを理解してそげぶっ！？」 ﾊﾞｽｯ
上条「大丈夫かレッサー！？どうしたんだ下腹を押さえて倒れるだなんて！？」
オリアナ「高速であなたがぶん殴ったからよね？惚れ惚れするような無駄のない直線でむ
レッサー「れ、レッサー死すとも……イギリスは、死なず……！」
上条「主語がまたデッカくしたなオイ。俺が聞いた中でもトップクラスだ」
オリアナ「いやだからね？その、私だって暇じゃないわけで」
上条「――オリアナ＝トムソン！」
オリアナ「は、はい？」
上条「気をつけろ！俺たちは今、敵の魔術師の攻撃を受けている……ッ！！！」
オリアナ「なんでよ。てか今その子を殴ったのはあなたよね？」
魔術師A「――ふっ、よく見破ったな！」
オリアナ「だから誰よ！？」
――学園都市 特設ステージ
上条「――そして俺たちは、たまたま居合わせた悪の魔術結社を殲滅して帰って来たんだ。いやー、死闘だった」
レッサー『しかしまさか実は逆で、政府転覆を企むテロリストを止めるためだったんですよねぇ。いやー、危ないところでした』
アレイスター「……それで結局どうなったんだね？てか君たち、誤魔化し方がそっくりだよね？」
上条「確認できるかぁアホ理事長！あぁまぁ年上のお姉さんに憧れる俺ではあるが！『じゃあ詳しくは部屋で話そっか？』みたいな真似ができるって！？」
レッサー『ぶっちゃけイタ公でも難しいと思います。てゆーかこのDTに達成不可能な目標を突きつけるなんて酷いですよ！このDT野郎にね！」
上条「そうだぞ！お前はあとで佐天さんと一緒に話があるが！どう頑張ったって越えられない壁はあるんだよ！」
アレイスター「そうかね……君にも苦手なものがあったということか。まぁこれはこれで良き結末と言えようか」
レッサー『その心は？』
アレイスター「なに、大した事ではないよ。ただ少しばかり懲りただろう？何でもかんでも一人でできるというものではな――」
オリアナ？「――と、ごめん。まだかかる？」
上条「あぁごめん。今アホがシメの台詞入ろうとしてるから、あと少しだけ」
アレイスター「アホとか言わないでくれたまえ。というかオリアナ＝トムソン君？どうして君がここに？」
オリアナ？「し、仕方がないでしょ！？ご挨拶は早めに行かないと！」
レッサー『てか、オリアナさん名前表示欄がバグってんですけど何かの仕様ですか？』
上条「――紹介します。上条オリアナ＝トムソンさんです」
上条オリアナ＝トムソン「ど、どうも？」
レッサー・アレイスター「やることしっかりやってんじゃねぇか」
−終−
（※ご応募ありがとうございました）
佐天『レッッッッッッッッッッディースっエンッジェントルメンッ！テレビをザッピングしていたらノリで決まってしまいましたこの企画！』
佐天『テレビのスタジオなのに何なんだとか、そういえば舞台設定間違ったなとかありますが気にしないっ！』
佐天『なお約半数が”癖（へき）”関係に偏っていますが今回！全責任者としてどうお考えですか統括理事長！？』
アレイスター「アレだよ、『深淵を覗く者はまた深淵からも覗かれるのだ』という言葉があるように」」
アレイスター「『癖を語る者はまた癖からも語られているのだ』、と」
佐天『ちょっと何言ってるのか分かんないです。要は客層だって事ですよね、ニッチで趣味でやってるHPの』
佐天『まぁともあれ二・三週ぐらいに渡ってお届けするこの企画、司会進行とメインツッコミ役は”棚中の闇営業芸人”こと佐天涙子がお送りします！』
上条「問題発言。そしてあぁそうか！イベントの司会だからギャラ発生してんのかこれ！」
アレイスター「年齢的にアウツなので、私が個人的に図書券を渡している」
佐天『なお順番通りにやってるつもりですが、投稿したのに載ってねぇな！とかありましたら、その旨をご報告下さい！ただの管理間違えです！』
佐天『ちなみに余談ですけど運営が選挙事務所へ遊びに行ったりするので忙しくて緊急企画とか！そういう裏はございませんのでご注意下さい！』
上条「何やってんだ運営。暇か」
佐天『では特に気にせずやっていきましょうかっ！栄えあるトップバッターはこの人だぁっ！』
上条（※人気投票第三位確定）「どもっす！上条当麻ですっ！」
佐天『すいません上条さん、その目障りなサンドイッチマン風看板外してもらっていいですかね？目障りなんで非常に』
上条（※人気投票第三位確定）「カン、バン……？あぁゴメンゴメン、外すの忘れてた！
佐天『あり得ないですよね？どこで作ってきたんですか、その手作り感たっぷりの段ボール製』
上条（※人気投票第三位確定）「これは近所のスーパーでもらってきてだな。インデックスと一緒に作ろうとしたら、なんか断られた」
佐天『いいから外せ、なっ？』
上条「あっはい、浮かれてましたすいません。あ、あと佐天さんも9位おめでとう」
佐天『あたしが入っていいのかちょっとどうかなーって思いますけどね。誰とは言いませんが世界のHAMADUIRAやかんざきさんじゅうはっさいさんを差し置いて』
上条「『アニメ第三期で垣根が活躍した垣根と心理定規大躍進！！！』って話はよく聞くんだけど、でも同じく体張った浜面は？浜面はノーサンキューなの？」
佐天『究極的に言えば、まぁ顔？』
上条「まぁな！薄々そんな予感はしてたんだけどな！」
佐天『まぁまぁ心が痛くなる話はさておき、上条さんが提唱する説はこっっちらーっ！』
上条「『人気って頑張りよりも顔しか見てないんじゃないか説』……ッ！！！」
佐天『それやった。つーかその真理っぽいことは、敢えてこうボカす方向で』
上条「君あれだぞ、こう見えても人気投票第三位に俺は食いこんだ男だぞ？」
佐天『はぁ。それが何か』
上条「ビリビリ、一方通行とスピンオフが続いたんだから、順当に来れば次は俺の番だって事に……ッ！！！」
佐天『すいません、涙で前が見えません。多分最新巻で死ぬか死ぬより酷い目に遭って、現実逃避してんですね分かります』
上条「という訳で”学びやの園”へ行って来るぜ！またな！」
佐天『せめて主旨だけでも話していきましょうよ？なんかこうのっけから”癖（へき）”の話なんですよね？」
上条「俺はいつも思うんだよ、恋ってするじゃんか？」
佐天『まぁ、するっちゃしますけど。そんなサラっという程のことは』
上条「そして異性か同性に恋するのって、確率で言えば50%じゃん？」
佐天『はいまずその謎確率がアウトです。なんでだよ、つーかなんでだよ』
上条「でもな！俺の近くには居ないんだよ！つーことはどこかで隠れてるってことであってだ」
上条「――つまり常盤台とか学びやの園とか！俺の目の届かないところでキャッキャウフフしてんだよイヤラシイ！」
佐天『現実っていう平屋の上へ妄想を建て増しして高層ビル作ろうとしてません？まだバベルの塔の方が道徳的ですよ？』
上条「だって仕方がないわー。俺が決めたんじゃないんだもの、検証してくれって言われたんだから仕方がないわー」
佐天『テンプレ系転生主人公ですね。別名『転生の当たり屋』」
アレイスター「『常識ブッチして目立ってればそりゃ悪いヤツにも目をつけられるよね？』を端的に現したいい表現だね」
上条「――じゃちょっと行ってくるぜ！成果楽しみにしててな！」
佐天『VTRは？どういうシステムなんですか、これ？』
アレイスター「まぁそこは探り探りやっていこうじゃないか」
――学びやの園 外部との入り口
女性警備員「……」
上条「あ、お疲れ様です」
女性警備員「あ、どうも――ちょっと待って？君なに普通に入ろうとしてんのかな？」
上条「あぁ、すいません。やっぱりダメですか？」
女性警備員「決まってるでしょう？」
上条「高校生一枚で」
女性警備員「遊園地か」
上条「女子一枚で」
女性警備員「堂々と嘘を吐くわね」
上条「心は女の子かもしれないじゃないか！」
女性警備員「不用意にコメントしたら炎上するから何も言わないわよ。とにかく規則だから」
上条「規則規則っていつもそればっかりだよ！」
女性警備員「イギリスでね。誰がどう見てもオッサンに見えて性別もオッサンなのに女性と言い張るオッサンを収監したのよ」
女性警備員「あんまりウルッッッッツサイから自己申告通りの方へ」
上条「オッサン成分多すぎですよね」
女性警備員「そうしたら『そのオッサンの言う通りにしたら問題を起きるぞ』、とそのまんま事件が頻発してね。わかる？」
上条「分かった。要は俺がそのオッサンを止めればいいんだな？」
女性警備員「『――あ、もしもし？風紀委員の子？今頭イタイ子がゲートの前まで来ててね』」
上条「――大変なんだ！俺がなんとかしないと世界が滅ぶんだ！」
女性警備員「そのネタは見飽きたわ。週に多いときで三回、さっきも青髪のアホが吶喊しようとして捕まったばかりよ」
上条「……聞いてくれ、ダーウィンなゲームに巻きこまれたんだ！何か知らないけど！」
女性警備員「取り敢えずイケメンの高校生についていけば生き残れるわよ。アレもほぼ”顔”」
上条「善悪って顔に出るよねー。見てくれよ、この俺のあふれ出る無害オーラを」
女性警備員「ごめんなさい。もっと年上にしか興味がないの」
上条「……そっかし、じゃあしょうがないな。お疲れ」
女性警備員「はいそこ、流れで入れると思わない。無理だからね？どうやっても」
上条「てか詳しいですねサブカル」
女性警備員「好きだからねー」
白井「遅れましたわ！HENTAIが現れたって通報はこちらですの！？」
女性警備員「あ、おまわりさんこの人です」
白井「また性懲りもなく乙女の園へ立ち入ろうとする輩め、天に変ってこのわたくしが許しませんの！何故ならば――」
白井「『ジッャジメント――』」
上条「おっす」
白井「『――では、ないですの！』」
女性警備員「白井さん！？どうしちゃったの白井さん！？」
白井「てゆうか白井黒子でもないですのよ。たまたまこう、通りかかっただけの通行人Kですわ」
上条「イイ感じで他人のフリしてくれるじゃねぇか。そんなに仲良くはないけども流石に傷つくぜ」
白井「あなたと関わると面倒臭いことになりますのよ、超面倒臭くなるのが分かってる上、お姉様にご報告したらジットリとした目で見られますし」
――学びやの園 出入り口ゲート脇の警備員詰め所 休憩室
上条「――うん、良い茶葉使ってるな。味がする」
白井「普通のペットボトルですら味はするのですけど……」
上条「知ってるかい、白井さん。”ハーブ”の定義は『香りのする草』であって、雑草からタマネギまで全部引っくるめてハーブって呼ぶらしいんだぜ？」
白井「……はぁ、それが何か？」
上条「最近のマイブームはハーブ料理なんだ……ッ！」
白井「やめてくださいませ。精神攻撃で黒子の心を揺さぶろうたってそうは問屋が卸しませんのよ」
白井「まぁ取り敢えず備品で宜しければ缶コーヒーと缶クッキーをお好きなだけ持ち帰ればいいですの！」
上条「なんだかんだ言って良い子なんだよね。誰かが関わらなければ」
白井「それで？ゲート前で奇行に及ぶとはどのような了見ですの？まさかまたお姉様に危機が及んでいるとでも？」
上条「いや今回は特に。てか君は俺を疑うし巻き込んでるのも事実なんだが、それ以上に巻き込まれに行ってるからな」
白井「強きを挫き弱気を輔く、お姉様に相応しいですわね！」
上条「そこはそれ、相方の君が手綱をキープすべきだと思うんだよ俺は。てか何やってんの？」
白井「――あ、戸棚の奥に隠してあった高級お菓子も持って行けばいいですわ！勘違いしないでくださいまし、賞味期限が近いだけですのよ！」
上条「あぁなんかツボったんだ？正直胃袋に深淵を飼ってる子が居るから、ありがたくもらうけどもだ」
白井「ですから。あなたは一体のご用でこちらにまでいらしたのですか、と聞いているのですわ。わたくしの事はさておくとして」
上条「百合カップルを探しに」
白井「ちょっと何言ってるのか分からないですわね。てかなんで常盤台に？」
上条「じゃあ逆に聞くけど学びやの園を差し置いてどこにいるっていうんだよ！？」
白井「な、なんていう説得力……！？い、いやでも騙されませんわよ！」
上条「騙すってなんだよ」
白井「確かに常盤台にそれっぱい子はおりますわ。『あれ？この子たちってこんなに距離近かったかしら？』という感じの！」
上条「あぁ長期休暇後に増えるよな。夏休みとか冬休みとか」
白井「ですけども！大抵そういうのは周囲の暗黙の了解！騒がすイジらず見守りつつ！それが淑女たる姿勢ですのよ！」
白井「恥をお知りなさい！同じ百合好きとしてミーハーもいいところですわ！」
上条「何人の人が”ミーハー”って単語を理解出来るんだろう。白井さん年齢詐称してないか？」
白井「ぶち殺しますわよ？」
（※白井さんの中の人39歳、上条さんの中の人38歳）
上条「――なぁ白井さん。俺には夢があるんだよ」
白井「……なんですの。突然」
上条「例えば、そう例えばだ。女の子同士で好きになっちまって、幸運にも両思いだって分かって恋人になる。それはとてもいいことだと思うんだよ」
上条「他の誰にも言えなくて、現代でもノーマルじゃないから隠さなきゃいけなくて。家族は勿論、親しい友人にもだ」
上条「……なぁ、それって幸せって言えるか？二人だけの閉じた世界はそりゃ居心地はいいんだろうけどさ」
白井「意外とマジですのね。わたくしは……黒子はそこまで考えたことはありませんわ」
上条「うん、だから俺は少しずつ味方を増やしていけばいいと思うんだよ。徐々に二人の世界を広げていくんだ」
白井「それは……難しいのでは？」
上条「最終的に戦わなきゃいけないのは”世間様”って壁なんだよ。レベル上げしないでボスに挑んだってまず、勝てない」
上条「ずっと隠していたりするのもいいとは思うんだ。似たような境遇の人たちの旗印になる必要もないし、究極的なところは二人が幸せになってくれればさ？」
上条「でも、それで割り切れるか？親しい友達や家族からも祝福して欲しいって思わないかな？」
白井「……ですわね」
上条「勿論好奇な目で見られるだろうし、失礼で無責任な言動に晒されることだってあると思う。そういうリスクはあるさ」
上条「でも、それを乗り越えていくのも選択肢の一つだと俺は思う。どうかな？」
白井「……ありがとうございます上条さん。少し、いえかなり参考になりましたの」
上条「お礼なんていいって。俺はただ過程で百合厨に少しぐらいジットリした目で観察されるのも、また必要不可欠な試練だと思うんだよ」
白井「今までの時間をお返しなさいこの三下が！！！」
――特設スタジオ
佐天『予想以上にヒッドい。まさか検証の入り口にすら立っていなかったとは……』
上条「だってしょーがねーじゃん！今回は土御門も白井さんも手伝ってくれなかったし！」
上条「編集されてたけどあのあとビリビリに出会って、『お前の服をくれないか？（※常盤台に潜入するために）』って頭下げたら、打ち首にされそうになったんだぞ！？」
佐天『ナイス判断ですよ御坂さん。てかあたしだってそうします。吸血鬼だったら道路標識で刎ねると思います』
上条「でも不思議だよな。今朝起きたらマンションの前に常盤台の制服セットが置いてあってさ」
佐天『ダメですよ御坂さん！この人をこれ以上甘やかしちゃ！殺すぐらいのツッコミを入れないと！』
上条「って感じたぜアレイスター！俺の説はどうだ！？」
アレイスター「――却下。流石にスタートラインにすら立ってないのは認められない」
上条「……クソッ……！もう少しだったのに……！」
佐天『何が？ねぇどこをどうすればもう少しだと思ったんですか？』
上条「最後に――一つだけ言わせてほしい。検証して分かった事があるんだ」
佐天『さっさと降りて下さい。次の検証あるんですから』
アレイスター「しっ、面白そうだから最後まで聞いてみよう。スベったらスベったでオイシイ」
佐天『ド外道ですよね』
上条「百合はってのはさ、どこにあるとかここにあるとか、高Ko○が廃刊になってアオ○になって帰って来たとか、そういう事じゃないんだ」
佐天『要りますか？エロ雑誌の話題挟む必要性ってありましたか？』
アレイスター「しかもそれ高校生（っぽい）子が出るのであって、特に同性愛を扱ったものではないね」
上条「場所もでもなく時間でもない。それはつまり――」
上条「――誰の心の中にもあるんじゃないか、ってね」
佐天『おいそれ言いたかっただけじゃないのか！？』
上条「そして君と初春さんも――うん分かってる分かってる。俺は分かってるから、なっ？」
佐天『これもうセクハラですよね？いや初春が嫌いっちゅー訳じゃないんですけど、性的な意味で見たことは流石にないって言いますか』
アレイスター「普通は見ないね。そういう癖でもない限りは」
佐天『てか百合厨の方って人生楽しそうですよね。女の子が二人歩いていたら『あ、付き合ってる！』みたいに感じるんですか』
上条「え、違うの？」
佐天『――以上！上条さんのプレゼンでしたー！ありがとうございましたーーーーーっ！』
上条「また、会おうぜ……ッ！！！」
――特設スタジオ
佐天『――はーいっ！って言う訳で開幕から検証すらしていないという波乱の幕開けとなりました！大丈夫かこの企画！』
アレイスター「ふっ、問題ないとも。私の『プラン』に影響はない」
佐天『ほぼ無計画＆行き当たりばったり＆かつ超科学を使うのはアフォだから意味がなかった、というコンボ入ってますけど？』
アレイスター「――正直『あ、これ話がデカくなりすぎじゃないの？大丈夫かな？』と心配になったものの、まぁ頑張ったよ！」
佐天『”学園都市を作ったワケ＝KMJさん（仮名）のため”って理由も、実は学園都市は半世紀前からやってた（筈）だから、KMJ個人は関係無いって言いますしね』
アレイスター「『幻想殺し』が欲しかったんであり、別に個人がって話でもなかったんだ。でも何か彼が『俺のために！？』みたいに言ってきたから……『ふっ、よく分かったな』みたいな？」
佐天『その無責任っぷりにはあたしもドン引きします。何発か殴っとこうかな、これ――えっと準備？いいんですか？マジで？』
佐天『はい、では続いて次の方どうぞっ！なんかもうこれでいいのか不安ですけど！』
上条「――やぁ、また会ったな！」
佐天『カムバック早っ！？だって舞台の袖でウロウロしてて、なんでハケないのかな？って思ってたら次もですか！』
上条「いやだから今回も仕方がないんだよ。リクエスト三択で俺一つ、浜面一つ、一方通行一つでさ」
上条「一方通行は他の人と内容がカブって来たし、浜面は浜面だからいいとして」
佐天『その「浜面だから」って片し方はどうかなー、うん』
上条「あんだけ頑張ってんのに、同じチームの女の子二人しか上位来てないんだぜ？」
佐天『上条さんの以前のプレゼン、”やっぱ顔”説が俄然真実味を帯びてきてますね……！』
上条「俺だって否定してほしかったわ！」
アレイスター「しかし上条当麻君、こうは考えられないだろうか――」
アレイスター「――『助けて下さい！』って来る人は大抵容姿が整ってるってことをね……ッ！！！」
上条「確かに……ッ！？」
佐天『いやそれはですね、こう、うん、敢えて。そう、敢えてアレな感じにランクダウンさせる意味はないんじゃないですかね？』
上条「考えてみよう、もしインデックスが屈強なオッサンだったら……ッ！？」
アレイスター「ベランダで干されよりも、あの年増どもを殲滅させて終わりだろうな。というか人選の段階で変えるだろうが」
佐天『それ以前に何人かのパイセンがトチ狂わないって話も。いや、いいですよこの話はもう。プレゼンしちゃってくださいな』
上条「――『新たなる光、実は既に解散してる説』を検証してきた……ッ！」
佐天『あたらなるひかり？』
アレイスター「というサークルみたいなものだね。正直私も『あぁ！』とか思ってた」
上条「この間ある場所で理事長ハザードしたんだ。ゾンビがハザードする感じで」
佐天『この上下逆になったオッサンが大量発生したんですか。なにそれ超見たい』
上条「その時に一人出張って来てたんだけど、四人中三人が姿を見せず……」
佐天『……どこか別の所で活動されていたのでは？バイオがハザードする的な混乱だつたら、集結どころか連絡取るのも一苦労ですし？』
上条「いや、そういうレベルの相手じゃない。例えばロンドンでテロがあったら、全員が即ぶっ飛ばしに駆けつけるような連中だから」
アレイスター「天草式のテストの時だね」
上条「てか俺も不思議に思ってたんだよ。だから今回は事前に全員からインタビューを取ってあるんだ」
佐天『あぁそれじゃ結論は出てるんですね。では、どぞー』
――ロンドン某所 路上
上条「すいませーんベイロープさん。ちょっとお話聞かせてもらっても構いませんかね？」
ベイロープ「またどっからわいてきたのかしら、このナマモノ」
上条「アンチエイジングの秘訣と天草式相手へ飛行術式を使った理由について一言お願いします！」
ベイロープ「終わった話よ。なんかこう色々と物議を醸したのに、結局ランクインしたのはアホ一人ってどういうこと？」
上条「あぁまぁそれはハマッヅゥラァ（※巻き舌）の友達もだよな。出番が少ない方から二人が入るって――ハッ！？」
上条「もしかして一定の年齢以上だと票が入らないシステムに……ッ！？」
ベイロープ「いやそりゃソーシャルゲームをするようなファンは限られるでしょ。まず毎日投票するかってこともあるし」
上条「あぁそれが動機でアンチエイジングを？」
ベイロープ「帰っていい？人をイジる目的でロンドンまで来たのは面白いけど」
上条「待って下さい本題はちゃんとあるんです！ぶっちゃけ『新たなる光』についてです！」
ベイロープ「路上でアンケートっぽい聞かれるような話じゃないんだけど……何よ」
上条「あぁそれが解散したって話があるんですけど、ホントですか？」
ベイロープ「……」
上条「……」
ベイロープ「……いえ、全然？解散してないわよ？」
上条「嘘つくの下手だな！今時子供でももう少しナチュラルな演技するわ！」
ベイロープ「待ってよ。今の間は驚いたからであって、どう嘘を吐くか考えてたんじゃないわ」
ベイロープ「というかそんな噂はどこから？迷惑にも程があるわ」
上条「イギリスにアホ理事長が押し寄せたとき、出てきたのがアホとボスだけだったし？」
ベイロープ「あー……あれはね、忙しかったのよ。確かそうだったわ」
上条「あぁホント？そりゃ他の”黄金”系も登場してたし、そっちで実は戦っていました！的な熱い展開か！」
ベイロープ「オーゴン……？」
上条「――はい、って訳でベイロープさんでしたー！ありがとうございましたー！」
ベイロープ「待って！？せめて最後まで話を聞かせて！？あのおバカが今度はどんな危ない地雷原でタップダンス大会してきたのかだけでいいから！」
――ロンドン某所 路上
上条「あ、すいませんランシスさんですよね？」
ランシス「……やだ、バレちゃった……☆」
上条「あれキミそんなキャラだっけ？」
ラシンス「なんかこう、アニメと混ざって変なテンションに……？」
上条「『魔力を感じるヘンタイ女』は流石に放送コード的に引っかかるんですよねー、すいませんねー」
ランシス「それはおかしい……誰とは言わないけど、魔力供給をエロいことでしなくては体を維持出来ない黒なんとかさんがいる……！」
上条「あれはいいんだよ。なんつーか……ホラ！最初からみんな分かってる（※性的な意味で）から問題にならないんだよ！きっとな！」
ランシス「……黒いエロさん……？」
上条「オイやめろ！褐色肌が人気だからってそんな不本意な二つ名付けるんじゃない！」
ランシス「喜ぶんじゃないかな……逆に」
上条「んな話はどうでもいいんだよ。それよりか『新たなる光』が解散してんじゃね？って噂が流れてんだけど」
ランシス「――待って……ッ！」
上条「お、おぅ？」
ランシス ﾌﾙﾌﾙ
上条「えっと、なに？」
ランシス「ここじゃダメ……こっちへ、こっち」
上条「あぁ……分かった。重要なことなのか」
ラシンス「ん……」
――路地裏
ランシス「……ここがいい……」
上条「――それで？マジな話どうなの？」
ランシス「……覚悟は……」
上条「――ある！ネタ企画だと思っていたけど、俺の探究心は冒険者並だぜ……！」
ランシス「……分かった、それじゃ――脱いで？」
上条「了解、脱げばいいんだ……な？」
上条「……」
上条「……わっつ？」
ランシス「着てる方が、いい……？でも、初心者同志だとスタンダードがベター……」
上条「いやあの、キミ何言ってんの？『新たなる光』解散説の真相を聞いてんだけど？」
ランシス「え……？違う、けど……？」
上条「じゃあ何を？」
ランシス「……興奮してきちゃった」
上条「唐突すぎる！？てかお前それ今自己申告する意味ってあるかなっ！？」
ランシス「いや、なんか一線越えとけばレッサー越え、も、できるし……？」
上条「今大切なところなんだよ俺は！？スキャンダルがあったら確定した順位ごと抹殺されかねない！」
――ロンドン某所 路上
上条「すいません。フロリスさんですよね？」
フロリス「イイエ違います。他人です」
上条「そうですか、それは失礼しました。ありがとうございましたー」
フロリス「――ってチョイチョイ待て待て待てヨ！？何スルーしてんだヨ！？」
上条「いや、違うっていうんだから仕方がないかなって」
フロリス「粘れ粘れ！アッサリか！」
フロリス「ナンカ、憑き物が落ちたっていうか、妙にスッキリした顔してねーカ？ア？」
上条「いや別に何もなかったよ？うん、これといって変った事なんて何も？」
フロリス「……マジか？どっかで嗅いだことのあるボディソープの香りがするんだけど」
上条「お前は俺のかーちゃんか――どーもありがとうございましたー！」
フロリス「強引にシメようとしてる！？いや早いって！」
上条「で、どうなんですかフロリスさん？グループ解散の真相について！」
フロリス「ヤ、そんなアイドルユニット解散のノリで聞かれてもナ。つーか根拠はナンカあんのかヨ？」
上条「なんかイギリスで理事長が氾濫起こしたじゃん？」
フロリス「あったらしいナ」
上条「その時レッサーは所々で目撃されてたらしいんだけど、他のメンバーは居なかったよねーって話が膨らんでる」
フロリス「アー……まァ、うン」
上条「ぶっちゃけ聞くけど、君何やってたの？」
フロリス「女子サッカーのワールドカップ見てたワ」
上条「予想以上にしょーもないな！？てかそれ優先事項か！？ロンドン陥落するよりも大切なことか！？」
フロリス「いやワタシは悪くないって。フツーテレビで試合とか見る時って用意すんジャンか？」
フロリス「レッサーを着信拒否にしてから電源切って、コークとポテチをドカ買いしてテンション上げる的な？」
上条「あぁ分かるは分かるけど。レッサー着拒する必要なくないか？」
フロリス「試合見てから実況SNSで盛り上がって、まぁ今日は疲れたなナーって適当にメシ食って寝てダ」
フロリス「何日か寝てたら騒動終わってたゼ！っていうナ」
上条「――以上、『新たなる光』解散の検証は終わりとなります！会場の佐天さんにお返ししますねー！」
フロリス「だからやっつけダロ。それとレッサーが可哀想だから話だけでも聞いてやれヨ」
――ロンドン某所 路上
レッサー「『ヤミトォーーーーーーーーーーーーークッ！』」
レッサー「『本日は金に汚い反社とズブズブ、闇営業芸人の皆さんに集まってもらいましたっ！』」
レッサー「『年収数億！一本（※1クール）の収入が数百万円の彼らで・す・が！』」
レッサー「『な、な、な、な、なんとっ！明らかにかたぎじゃない人と飲み食いするだけでヒャックマンエーン！数時間遊べば大金が入るのです！』」
レッサー「『そんな、芸能界（）の裏を赤裸々に語ってもらいましょう！ヤミ・トォォォォォォォクッ！！！』」
上条「……
レッサー「『っていう訳で始まりましたね闇営業芸人が！』」
上条「おいいい加減にしとけよ。俺が黙ってるって事は類焼すんのが怖くて黙ってるんだからな？察しろや！」
レッサー「え、何言ってるんですか！？超面白いじゃないですか、これからご本人からご家族まで『闇営業』って呼ばれるんですよ！？」
上条「やめなさい。こう、なんか不特定多数を敵に回すような真似は謹んで！」
レッサー「あぁそういえば学園都市でブイブイ言わせている人も確か」
上条「それ”反射”な？”反社”じゃないからね？お前このネタ余所で使うなよ？不謹慎だからな、普通に？」
レッサー「てか『ここから先は〜』って多用しすぎじゃないですかね？」む
上条「――以上、レッサーさんの証言でしたー！、スタジオの佐天さーん！あと宜しくお願いしますねー！」
――学園都市 特設スタジオ
上条「――うん、解散しなかったらしいよ？」
アレイスター「あれ結局どれだけの時間が経過したんだろうね？正味三日ぐらい？」
上条「オルソラがアニェーゼたちのメシ用意していたしなぁ。しびれ切らすぐらいには焦ってたのは間違いないし――ともかく！」
上条「『新たなる光・実は解散してたんじゃね？』説は不成立ということで！」
佐天『解散以前の問題じゃないですかね。チームの皆さんの横の繋がりがないったらありゃしない訳で』
佐天『あと空白の数時間に一体どんな爛れた行為が……？』
上条「マリカ○してたよ、いやマジで」
佐天『やめて。条件反射でもうマリカ○って聞くと、「あ、言えないようなことなんだな」って徐々に洗脳されつつあるんですから！』
――学園都市 特設スタジオ
佐天『なんかもうのっけからこう説は不成立だったり自己解決したり！企画の意義を問われる展開になっていますが！』
アレイスター「ノリで見切り発車した。反省はしていないこともない」
佐天『はいありがとう統括理事長の方！会場からブーイングの嵐が響いております！いいぞもっとやったんさい！』
アレイスター「君はフリーダムだよね？多分私も君の行動だけは読めない気がするよ？」
佐天『では気を取り直して、つーか舞台袖から上条さんが消えたと連絡が入ったので次の方！張り切ってプレゼン、ぷりーず！』
姫神「あ。どうも。底辺高から来ました」
佐天『落差が激しいな！？前の人がある意味ボケだったのに対して奥ゆかしいぜ！』
姫神「そんな。照れる」
佐天『表情筋が一ミリも動いてないのに淡々と言われましても、説得力が……』
姫神「プレゼン。いいかな？」
佐天『独特の間合いをお持ちの方ですね。まぁ妙なテンションですが、どうぞ』
姫神「学園都市には解明されていない謎がいっぱいある。ドアを作り忘れたビルがあったり、謎の手術服を着たオッサンが徘徊したり」
姫神「中には秘密裏に人体実験をしているという説すら……！」
佐天『だ、そうですけど？』
アレイスター「ふっ、もう心当たりがありすぎてどの話だか分からないな……ッ！」
佐天『もう少し威厳をですね。ちょい前までラスボス風だったじゃないですか。下ネタ大好きダメ親父に成り下がりましたけど』
姫神「中学生の女子。そういうのはよくない」
佐天『いやですけど』
姫神「その人はアレイスターと言うらしいけど。昔居たらしいオカルトの人とは別人。フィクションと現実を一緒にしちゃ駄目」
佐天『いえあの、道義的に正しいっちゃ正しいんですが、今世界で一番深く深く刺しているのはあなたじゃねぇかなって……』
姫神「確かエピソードの一つに。少年時代にメイドさんに手を出したヘンタイ。そんな人と同列視するのはイジメ」
（※っていう逸話があります）
佐天『人間の屑ですね！誰がとは言いませんが！』
アレイスター「ふっ、これ以上株は下がらないと知りたまえ！」
姫神「まぁそれはいい。そうじゃなくて学園都市には不思議なことがたくさんあると私は言っている」
姫神「その中でも学園都市第六位はミステリアス」
佐天『そうなんですか？』
アレイスター「あぁ。正体を知る者はごく一部だけ、しかしながらその名を語る者は数多い存在だ」
姫神「うん。”第六位”って名前を借りて。事件や事故を未然に防いだ――って噂があるんだ」
佐天『悪用はされないんでしょうか？良い事をする人もいれば、当然その逆もいるんでは？』
姫神「で。あればきっとそれも噂になっている。基本的に良い事よりも悪い事の方が広まりやすい」
姫神「だけど伝わってない。というのは」
アレイスター「本人、もしくは近い誰かが不埒な輩を成敗して回っている、かな？」
姫神「うん。奥ゆかしい。ヒーローみたいで格好良いよね」
佐天『やってそうですよねぇ。確かに』
姫神「で。私のクラスメイトが第六位なんだと思う。だから検証してみた」
佐天『あぁ成程！……なる、ほど？今なんか話がかっ飛びませんでしたか？』
アレイスター「途中までは良かったんだがね。的を射ていたし」
姫神「では。検証スタート……ッ！」
――とある学校 放課後
カチューシャの女の子「……」
姫神「……」 ｻｻｯ
カチューシャの女の子 ﾋﾟﾀｯ
姫神 ﾋﾟﾀｯ
カチューシャの女の子「……えーと……？」
姫神 ｽｰｯ
カチューシャの女の子「気のせい、うん……姫神さんなんて着いてきてない……！」 ﾀｯ
姫神「――よし！」
青ピ「いや”よし”やあらへんよ。何一つとしてええ事なんてあらへんって」
姫神「青ピ君。お疲れ様です」
青ピ「おおきに、まいど」
姫神「では失礼します。スキニーミッションが私を呼んでいる気分だから」
青ピ「だから待ちぃや、尾行してんのバレッバレやから、直ぐに逃げられんで？」
姫神「そんなことはない。大丈夫」
青ピ「……今、会話しとらんかった？」
姫神「目が合ったけど。平気。きっと私の影の薄さがステルス機能をアップさせているかも」
青ピ「そないに自虐的にならへんでも！？まぁ向こうさんも気ぃ遣ってくれとぉけども！」
青ピ「というか絵面がちょっとした都市伝説になっとぉわ。黒髪黒目の和風美人が淡々と後をつけてくシュールな光景が」
姫神「どうせだったら巫女さん服も着ようか？」
青ピ「やめてあげて！？あの子がノイローゼになるわ！」
姫神「困った……クラスメイトを困らせるつもりはなかったのに」
青ピ「……一体何があったんよ。ボクに話せないんやったらカミやんか吹寄にでも相談した方がええんちゃう？」
姫神「何と言われたら知的好奇心としか」
青ピ「……はい？」
姫神「――あの子。きっと学園都市第六位なんじゃないかな……ッ！！！」
青ピ「アイーサ、あなた疲れているのよ」
姫神「――青ピ君。これは真面目な話をしているよ」
青ピ「真面目要素イッコもないですやん。皆無ですやん」
姫神「証拠がある。疑う前にまず話を聞いてから判断してほしいな」
青ピ「はぁ、聞きますけども」
姫神「私は――彼女の名前を知らない……ッ！！！」
青ピ「姫神さん？さっきからその台詞終わりのエクスクラメーション無駄撃ちし過ぎちゃいます？資源は大切に遣ぉた方がええよ？」
姫神「分かっている。青ピ君の言いたい事は分かるよ。『知らないならば聞けば？』って普通ならそう思うよね」
青ピ「なんやできな理由でもありますのん？あ、もしかしてなんか能力でできないとか！」
姫神「名前を聞くタイミングを逃してしまった」
青ピ「コミュニケーション能力ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ！それは！問題が！姫神はん本人の問題ですやんか！？」
姫神「青ピ君に私の苦労は分からない。転校したばかりで右も左も分からずに不安だった」
青ピ「いやいや！初日からクラスの主みたいに落ち着いてましたやん！」
姫神「実は必死だった。吹寄さんがいてくれてよかった」
青ピ「や、だから……？」
姫神「クラスメイトだし席も近いし。いつもいつも見切れているから自然と話すようになった。姫神さん姫神さんと好きな本の話もするようになった」
姫神「……今更『名前なんだっけ？』とは聞けない。タイミングが悪い」
青ピ「……それと藍花の話がどぉ繋がりますのん？」
姫神「つまり私も名前を知らない彼女こそが。名前を持たない第六位かもしれない……！」
青ピ「吹寄に聞いたらええんちゃうかな？もしくは出席簿見るとか？」
姫神「それは失礼だと思う。だから今度『悦っちゃん』って呼んでみる」
青ピ「カマかけとるよね？それは失礼極まりないちゃいますのん？」
姫神「――あ。ごめん。早く追い付かないと見失うから」 ﾀﾞｯ
青ピ「ちょっ待ちぃや！？そんな直立不動のまま尾行したってバレバレですわ！？」
――商店街
カチューシャの女の子 ﾁﾗｯ
姫神「――ふう。バレてない。初めてなのに完璧な尾行」
青ピ「……姫神はん？分かってます？向こうが気ぃ遣ぉてくれてるだけやよ？」
青ピ「ここへ来るまで何度も何度も『つ、ついてきてるかな？』って確認してくれとぉのに、その言い方は良くないんちゃいます？」
姫神「またま冗談を。青ピ君は知ってる筈。こう見えて私のステルスは半端ない。はず」
青ピ「いや、なんでそないに自信たっぷりなのかは知らんけど……」
姫神「だって軟禁されている塾から。巫女さんの格好で逃げ出せた」
青ピ「多分それ向こう『逃げた』って認識してないだけと思うわー。隠す努力の欠片もみせんと『息抜きかな？じゃあ仕方がないよね』って温情くれたた゛けちゃいます？」
姫神「あ。誰かと接触する。きっとあの人が第六位かも……！」
青ピ「いやそんなアホなことは……」
御坂『――あ、すいません。キーホルダー落しましたよ？』
青ピ「ニアピン！？近いけど実は違う！」
御坂『あ、その制服素敵ですよねー。いいなー、憧れちゃうなー』
御坂『良かったら学校の話でも聞かせて貰えませんか？お茶でもしながら、ね？』
姫神「危ない……！なんか不自然に誘おうとしているよ……！」
青ピ「怖いわぁ……うんまぁ男冥利に尽きるっちゅーか、ここまで来るとちょっと」
カチューシャの女の子『ご、ごめ、んなさいっ！』
青ピ「そりゃ逃げますわ。てかウチの女子徹底的に調べられてそうやんな。なぁ姫神はん？」
姫神『――私で良かったら相談に乗る』
青ピ「まぁた変な所で行動力を発揮してからに！？尾行の話はどこ行きましたんのっ！？」
姫神「何かこの子からは強い”気”を感じる。そう――」
姫神「――いっちょカミすれば人気が出そうな」
青ピ「検証どこいったオイ」
姫神「青ピ隊員。後は任せた。私は自分のジェダ○を信じる」
青ピ「それ大抵死亡フラグですやん。何人のジェダ○が無駄死にしてったことか」
姫神「でも私はこんな時何を言えばいいのかを知っているよ。上条君が言っていた」
青ピ「いやぁ。いっくらカミやんつったって、流石にここで流されるようなのは」
姫神「『――ここは私に任せて。先に行けばいい』」 ｷﾘｯ
青ピ「任しときぃよ！第六位の一人や二人確保しとくさかいに！」
姫神「それじゃよろしく。結果は明日学校で」
……
カチューシャの女の子「……行った？」
青ピ「もう大丈夫やで。なんやすいまへんなぁ」
カチューシャの女の子「いいんだけど……いいの？」
青ピ「いいのって言われても――もしやっ！？」
カチューシャの女の子「エロい意味は一切ないわ。つーか女の子がこの脈絡で言い出したら引くでしょ」
青ピ「ボクは肉食系男子ですから、ホラ？」
カチューシャの女の子「だったら余計にバラした方が良かったんじゃないの、って言ってるのよ。モテるわよ、きっと」
青ピ「そいつぁ堪忍やで。ボクやない誰かを一方的に想像して奉り上げて、好きになってもろぉても嬉しかないですやん？」
カチューシャの女の子「まぁ、そうよね」
青ピ「ネタバレしたらあかんとちゃいますの。こういうのは隠してナンボですわ」
カチューシャの女の子「……まぁ、そうね」
――学園都市 特設スタジオ
佐天・アレイスター「……」
姫神「以上。検証は終わり。違ってたみたい」
佐天『あの……これ、おかしくないですかね？』
姫神「とは？」
佐天『姫神さんがハケた後に、どうして青い人と対象の女の子が話してんだ的な？』
佐天『しかも両方がカメラ目線かつ、如何にも「第六位の正体は自分です！」って雰囲気なのは……？」
姫神「え？違うって言ってたよね？誤解だって」
佐天『いやまぁ、言うは言うでしょうけど』
姫神「謎は謎のままがいい。それが一番波風を立てずに済む」
佐天『さっきと言ってること違くありませんか！？だったら検証すんなやと！』
姫神「ちなみに私的には名前を知らないと正直に言った。そしたら教えてくれたのでもうどうでもいい」
佐天『……あぁ。目的のメインがそっちだから後悔はないんですよね』
アレイスター「キャラが一貫してフワッフワしてたよね」
佐天『まぁ分かってましたけども！できれば！こう少し企画に忠実な人を連れてきてくださいよ！』
――学園都市 特設スタジオ
円周「はーい、どもー。っていう訳で司会を替わりました木原円周でーすっ！全国1,200万の当麻お兄ちゃん見てるー？」
円周「涙子ちゃんはオカルトを拗らせて黄色い救急車が迎えに来ちゃいましたー！仕方がないから私が司会するねっ！」
アレイスター「本当に？休憩時間終わりから行方不明だって、今スタッフ総動員で探していると連絡が来たんだが？」
円周「世の中には知らない方が幸せな事ってあるよねぇ。うんうん、コワイコワイ」
アレイスター「一応監禁した場所を教えてくれるかね？ここで大虐殺とか始められると企画がピンチだし、このコーナーだけは好きにしていいから」
円周「ありがとうアレイスターおじちゃん！涙子ちゃんはシャワー室の天井板を外した所で眠ってると思うよ！」
アレイスター「『木原』として優しい方だよね、君は」
円周「『木原』が足りない足りないって散々言われるからねぇ。私ももうそれが個性でいいやって思っちゃったしぃ？」
アレイスター「その仕草から姿勢に口調、全部が擬態で本当は科学のことしか考えてない所は、まさに『木原』だけど」
円周「うん、うんっ……！そうだよね、こんなとき『木原数多』ならきっとこう言うんだよね……ッ！」
円周「『エゴを通して何が悪りぃんだよ？羊が草食うのも狼が肉食うのも本能に従った結果だぜ』」
アレイスター「おや？暫く姿を見ないと思ったら随分と可愛らしい姿になったものだね」
円周「『数パーしか残ってねぇがな。クソガキを定期的にイジれるだけで充分だ』
アレイスター「その思想がまずオリジナルとはかけ離れているが……まぁ、悪くはないだろう。それで？」
円周「『おう、俺のテーマは”聖人って実は魔術的にもそんな強くないんじゃねえか説”だ』――」
円周「――って数多おじちゃんは言ってるけど、専門家から見てどーですかー？」
アレイスター「興味深いテーマだね。私は答えを知っているけど」
円周「よっ、流石ヘンタイっ！」
アレイスター「いや、それほどでもないさ。興味があったのでね」
円周「まぁまぁネタバレは嫌なんでアレイスターおじちゃんにはお口チャックマン（↓）してもらってぇ、ブイティーアール、どーぞっ！」
（※闇営業でお馴染みの吉本興業キンクコングの生活保護詐欺しなかった方がM1でダダスベリしたツッコミ）
アレイスター「またいつまで引っ張るんだっていうぐらいの執念だよね」
円周「あの人、お笑いのセンス以外はあるよねぇ」
――某所
神裂「武装を解いて話をしましょう。悪いようにはしませんから」
魔術師A「……くっ！まさか聖人を送り込んでくるとは！」
神裂「――救われぬ者に救いの手を。あなた方ですらも救いの対象」
円周「あ、すいませーん。ちょっとお時間よろしいですかー？」
神裂「……決め台詞を言っていた最中ですし、何よりも今取り込み中なので後にして貰えませんか？」
円周「カンザキカナ○さんですよね？」
神裂「カンザキ違いです。熱心な虎ファンではありません」
円周「あっ、ごめんなさーい間違えましたー！三咲里○さんでしたねー！」
神裂「お止めなさい。誰も得をしないのだからそういう発言は非常に良くないと思います」
円周「天空のユミ○の続編はいつになったら発売されるのかなー？」
神裂「震災前ですよ？もう活動停止したのだからないと知りなさい！」
円周「マノモネ見たいなー？まっじっこ○！まっじっこっ○！」
神裂「帰って下さい。何度も言いますけど取り込み中なのですよ今！」
円周「あ、そっちの人と交戦中なんだ？じゃあ私が片したら構ってくれるのかな。おっけー、いっくねー？」
神裂「逃げて下さい！下手な魔術結社より邪悪を感じます！」
魔術師A「な、なんだか知らんけど、またな！」
円周「（……まぁ、あっちにいた赤い神父さんに灼かれるんだろうけど）」 ﾎﾞｿｯ
神裂「――で、あなたは何なんですか。また藪から棒に」
円周「聖人さんを調べに来ましたっ！協力よろしくねっ！」
神裂「はぁ。そう言われましても、学園都市のようなやり方では結果は見えないと思いますよ？」
円周「あぁいやいやそうじゃなくてね−。聖人さんの魔術耐性について調べたいなーって」
神裂「強固ですけど何か？」
円周「あっさり洗脳されたのに？」
神裂「あれは……！まぁ、確かに迂闊だったかもしれませんけど！あの状況であれば致し方ない部分もあったかと！」
円周「自分達の本拠地に気持ち悪いおじちゃんが気持ち悪い数で押し寄せてくるんだから、まぁ普通は気持ち悪いから流されちゃうよねぇ」
神裂「何のジョークかと思いましたよ、あれ」
円周「そっだねー。私は魔術使えないし、使ってもらう訳にも行かないからインタビューで手を打とうか！」
神裂「何故に上から目線なのですか。まぁそのぐらいなら」
円周「質問一、『聖人級』と呼ばれていますが、気がついたら敵をageるためのアイコンになってしまっている現状をどうお考えですか？」
神裂「悪意がありますよね。設問もそうですが、まず失礼極まりないことを聞いてきたあなたが」
円周「質問二、普段ドヤ顔で聖人聖人言っているのに、あっさり悪魔に騙された今のお気持ちをお聞かせください」
神裂「だから悪意しかないでしょうそれ！？なんで風当りが強いんですか！？」
円周「質問三、というか改めてとあるwikiを見たら劇場版の台本で唯閃がビッグス粒子の波動光というちょっと意味分からないですよね」
神裂「はぁ。台本を頂いたとき『んー？』と思ったのですが、まぁ映画が原作と離れることはままあったのでスルーしていました」
円周「てか火織お姉ちゃんは十字教の人なんだよね？」
神裂「火織お姉ちゃん……悪くないですね」
円周「なに？」
神裂「あぁいや別に何も？はい、私は天草式十字凄教に籍を置くものです」
円周「聖人の人が人よりも強い力を使えるのは神の子さんと同じ特徴を持っている、ってことだよね？」
神裂「”人”が多くてゲシュタルト崩壊しそうですが、まぁそんな感じですね」
円周「それ、ホントに十字教の力？」
神裂「……なんですか。信仰を疑えと信者へ説くつもりですか？」
円周「んーん、そうじゃなくってねぇ。火織お姉ちゃんのゴリラパワーは生まれながらなんでしょ？」
神裂「ゴリラ言うな」
円周「十字教へ入ったのは後付けであって、ただの能力者じゃないのかなぁって」
神裂「………………はい？」
円周「例えばねぇ。学園都市の白モヤシ、セロリにBL、イッポーさんって二つ名をほしいままにしている能力者が居るんだけどぉ」
神裂「全部蔑称ですよね？」
円周「その人は学園都市で能力開発される前から能力を使えたんだよねぇ。おーけー？」
神裂「その方と同じように私も実は能力者、ですか？いいえ、それはありませんよ」
円周「どーして？」
神裂「聖人は魔術を使用すれば威力が強化され、かけられた場合の抵抗力も強くなります。ですから私は魔術系の人間であり、能力者ではないかと」
円周「うん、うん……ッ！そうだよね！、こんなとき、数多おじちゃんだったらきっとこう言うんだよね……ッ！」
円周「『砂糖がある。シュガーの方の砂糖だ、分かるかい？』」
神裂「また唐突なキャラ変更を……まぁそれが何か？」
円周「『溶き卵と小麦粉へ混ぜて生地を作る。鯛焼きの型へ流せば和風、鉄板の上で丸めればクレープ、洋風だぁな』」
円周「『お前さんは自分の力を”魔術”で解釈しやがった。だから”聖人”になった』」
円周「『白モヤシは”科学”で解釈した。だから”能力者”になった。それだけの違いだぜ』」
神裂「な、何を言うのですか！？そんな事実は到底認められるはずが！」
円周「『十字教の普及以前にも英雄たちはいた。堅くて強くてオマケに速い。お前さんと特徴が一致してるような連中がだぜ？』」
円周「『当時は十字教ってカテゴリーがなかったもんで？神とのハーフだとか竜の血を浴びたとかそんな解釈してきた訳で』」
円周「『でも結局は能力者じゃねぇのか？そいつらも？』」
神裂「そ、んな……話が……！」
円周「『じゃあ何でお前さんが生まれたんだよ？十字教のメッカ（）は向こうだろ。世界遺産登録狙って誕生でもしたのか？』」
神裂「……」
円周「『魔術にそんなに強くない、ってのもそこが原因かもなぁ？本質見違えて調子ぶっこいてるからだ。バカが』」
……
円周「データその一。聖人はメンタル的にも弱いっと……メモメモ」
魔術師A「あ、悪魔がいる……！」
――ロンドン塔
魔術師「おい、メシだぞ。イギリス風豪華家庭料理だ。食堂入ってこれが出てきたら店破壊するぐらいの味だと」」
アックア「……」
魔術師「ったく。愛想良くしろとは言わねーけどよ、もう少し喋ってくれたっていいんじゃねえのか？聖人さんよ？」
アックア「罪人は罪人らしくするのが道理であるな」
魔術師「キャーリサ様がまた暴れないように、だろ？分かっちゃいるんだが、他に手段もあったろうが。まぁいいけどよお」
ﾀﾞﾝｯ
魔術師「……なんだ？ケンカが？」
アックア「魔力の反応はないのであるな」
魔術師「じゃあ囚人が無駄な抵抗しでもし――」
ﾄﾞｻﾞｯ
アックア「……む？おい、どうしたのであるか？」
ｷﾞｨﾝｯ、ｶﾞﾁﾔｯｶﾞﾁｬｯ
アックア「何者――」
円周「あ、すいませーん！アンケートに御協力してくださーい！」
アックア「なんであるか」
円周「今お答え頂くと先着一名様に素敵なプレゼントが」
アックア「要らないのであるな。そして廊下が死屍累々になっているのは誰の仕業であるか？」
円周「こちらヴィリアンちゃんがついさっきまで着けてたピアスなんだけどーお。本当に要らないの？レアだよ？」
円周「……あ、間違って左耳ごと千切ってきちゃったよ。早くくっつけないと一生痕が残っちゃうなぁー？」
アックア「……」
円周「あはっ、そうだね！こんなとき、ウィリアム＝オルウェルならきっとこういうんだよね……ッ！」
アックア・円周「『――――――死ね……ッ！！！』」
――学園都市 特設スタジオ
円周「――と、いう訳で検証結果ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ！」
円周「『聖人は、魔術以前にメンタルが弱い……ッ！！！』」
佐天『すいません。あなたが怖いです。あ、無事発見されましたが佐天涙子です。超泣きました』
アレイスター「この子はATKに全振りしている子だからね。そして頭がちょっとアレな感じだから、虫とか菌とかそっちの方が近い」
アレイスター「最近は上条当麻君に懐いているから、一応は一線を越えなくもなかったり……？」
佐天『監禁されましたけど！？なんかお手洗いったら個室から飛び出てきましたけど！？呪○かよって！』
円周「ちなみに耳はヴィリアンちゃんのじゃありませーん。通りすがりの悪い人から借りましたー」
アレイスター「人選ミスだよね。まず魔術師がどうっていうよりも、この子を選んだ時点でもう破綻は確定していたのさ」
佐天『あの理事長さんすら軽く引いてますからね。あ、あとあたしはよく分かんなかったんですけど、真実のところはどうなんですか？効くんです？』
アレイスター「抵抗力はとても強靱だよ。ただ問題があるとすれば大抵は傲慢になる」
アレイスター「だからこそ『聖人堕とし』なんて術式体系が確立され、かつ伝承されているのさ」
佐天『碌でもないんですかねぇ』
アレイスター「『始末に負えない』というのも程度問題でね。所詮はさ？」
アレイスター「”本当に御せないのであったらさっさと始末されている”んだ。逆説的にどうでもできると思われているから、自由がある訳で」
佐天『学園都市の教育方針がよく分かる台詞でしたね！次の偉い人には何が何でも改善を要求したいと思います！』
円周「『白モヤシをぶち殺しゃあ好き勝手出来るんだろ？”木原”冥利に尽きるってもんだなぁ、オイ』」
アレイスター「そういうシステムではないし、そもそもそこら辺の抜け穴を残しておく程、君の教え子は甘かったかね？」
円周「『それができねぇから統括理事長なんてババ押しつけられてんだよ』」
――学園都市 特設スタジオ
佐天『――はい、ってな感じで前回の放送事故には触れないで進めたいと思いますが！』
佐天『逃げ場がありません！司会進行役なのに安全地帯ではないのです！』
佐天『なんであたしが拉致られたのとか、まぁ別にいつのもことっちゃあいつもことでもありますよ！』
※参考資料・佐天さん誘拐履歴
・学芸都市編（誘拐＆監禁＆溺殺未遂）
・学園都市・大覇星祭編（誘拐＆監禁＆薄い本未遂）
・学園都市・インディアンポーカー編（誘拐＆監禁＆傷害）
アレイスター「大概だよ。君もまぁ大冒険しすぎじゃないかね13歳」
佐天『なんか白い金髪の女の子や黒いエッジの効いた女の子から「一歳差でこれ……！？」と絶句された経験があります。なんだったんでしょ、あれ？』
アレイスター「心配ないとも。需要はどっちもあるから」
佐天『もう心配しかないですよね？恐怖しか感じませんが――さて！次の方、次の……あれ？いない？』
アレイスター「いるとも、ここにな」
佐天『おぉっとぉ！？まさかの掟破り！理事長自らのプレゼンだぁぁぁぁぁぁぁぁっ！ただその台詞が言いたかっただけの気もしますけど！』
初春「……なんかしょーもないですよね。えぇ、分かっていたことではありますが」
佐天『おや、どうしましたかウイハールさん。そちらは審査員の席ですよ？』
初春「人をウルタールみたいに言わないでください。急遽楽屋で委員長っぽい人と愚痴りあっていたら呼ばれまして。『審査員やっちゃいなよユー』と」
佐天『全てにおいて行き当たりばったり、HP更新すら失敗したのに気づかないまま数日経過したこの企画を体現するようなエピソードですよね』
アレイスター「学園都市の基本方針が『ガンガンいこうぜ！』なのでね。全員が全力野球、素晴らしい事だ」
初春「あの……前に崖があったらレミングス状態になるんですが。それだと」
アレイスター「レミングスのその逸話は事実ではないがね。仮に事実であったとしても、私は陰の下へ落ちても力強く生き残る者が信じたい……！」
初春「教育者としての言葉ではありませんけどね。犠牲前提かよ」
佐天『正直、さっきの女の子が理事長さんの娘さんだと言われたら違和感はありません。本当に血縁関係ないんですか？』
アレイスター「………………盲点だったね」
初春「おい若ジジイ」
アレイスター「まぁ、そんな感じでね！私も参加してみた感じなのだ！これが！」
佐天『教育者としてアレだし人の親としてもアレだし、科学じゃない才能の方でも正直アレな感じで引きます』
アレイスター「だからちょっと反省してみた。私が人生を大きく変えてしまった上条当麻君、知っているかね？」
佐天『被害者友の会会長にして、ある種の元凶の人ですよね？』
初春「佐天さん、シーっで。たまたま『右手』のオプションとしてくっついてきたのがあの方がですから、他の人でも学園都市は引っ張りこんでたでしょうし」
佐天『あの人の場合、ここへ来なくっても面白おかしい人生送っていたような……』
アレイスター「――そう、まさに思うっていたのだよ！私が彼の人生を狂わさなくても、最初から狂ってたんじゃないかと！」
初春「また醜い開き直りが始まりましたね。まぁ確かにその通りではあるんですけど」
佐天『どうなんでしょうね……？一説には「右手」がなければ”不幸”じゃなかった的な意見もありますけど？』
アレイスター「彼の性格をして、行動原理が変るとでも？」
佐天・初春「あー……」
アレイスター「と、いう訳で検証動画を見て見もらおうか。なお”世界”の再現には暇を持て余していた魔神二人にご協力頂いた」
初春「ホントに暇なんですね。その二柱」
――上条家 自宅
乙姫「――おっはよーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ！！！」 ﾄﾞｰﾝｯ
上条「ぐほぉっ！？」
乙姫「ねーねーおにーちゃん朝だよ起きなよっていうかどっか連れてってくれてもいいんじゃないかなーっ！」 ﾊﾞﾝﾊﾞﾝﾊﾞﾝ
乙姫「てゆうか可愛い妹が来てるんだからもっと喜びなよ、ねーえ？」 ﾊﾞﾝﾊﾞﾝﾊﾞﾝ
上条「えぇいもう朝からバンバン鬱陶しい！俺はトランポリンじゃねぇんだから飛び跳ねるな！」
上条「てかお前もいい歳なんだから自重しなさい！女の子がはしたないことするんじゃありませんよ！」
乙姫「……意識しちゃう？」
上条「おぉっとそんなことよりも早く起きないとね！なんだかんだで出席日数がピンチだから！」
乙姫「おにいちゃんの巻き込まれ体質だと思う」
――
上条「おはよう父さん」
刀夜「なんだい当麻。朝から乙姫ちゃんが来てくれるってのに不機嫌なんだね。贅沢を言うのは良くないよ？」
上条「ごめんね父さん。でも母さんから『父さんが高校時代は毎朝数人と競合してた』って証言がね」
刀夜「おぉっとそんなことよりも母さんのモォニンッッッッ（※巻き舌）を食べないとね！冷める前に！」
上条「都合が悪くなったらまず大声出すのは遺伝だと思うんだよ。多分爺ちゃんからの」
乙姫「おはようございます、お義父さんっ」
刀夜「おはよう乙姫ちゃん。毎日ごめんねぇ当麻はほら寝ぼすけさんだから」
上条「高校生だぞ？高校生の息子相手にその言葉使うか？」
乙姫「あーいえいえ、全然全然！将来の予行演習だと思えば」
上条「……あれ？これ少しずつ外堀埋められてないか？」
乙姫「詩菜さんが『まずは既成事実』ってアドバイスをくれたんだもーん！」
刀夜「でも乙姫ちゃん、勘違いをしてもらっては困るよ！なぜならば――」
刀夜「――当麻を世界一愛しているのはこの私だって事を、ね……ッ！！！」
乙姫「うっぜェこのオヤジ」
上条「メシ食ってないのに胃もたれが」
詩菜「あらあら刀夜さんってば当麻が可愛いのねぇ」
刀夜「勿論だとも！私の愛は家族にだけ向けられているのさ！」
詩菜「そうよねぇ。刀夜さんは色々な人にいい顔をするけど、愛しているのは私たちだけですもんねぇ？」
刀夜「……詩菜さん？なんか朝からなっちゃいけないようなテンションになってるけど、瞳のハイライトがないよ？指定忘れたのかな？」
乙姫「大体お義父さんがアレしてお義母さんに折角されるパターンだよねぇ、これってば」
上条「乙姫って確か母さんの方の親戚なんだよね？」
乙姫「うんっ！でも詩菜さんは詩菜さんって呼ばないといけないんだよっ！」
上条「あオバ――もとい、親類関係を現す代名詞は使っちゃ駄目なのか。いい歳なのに」
上条「良かった……この呪われた上条家の血は入ってなかったんだ」
乙姫「でも入れるけどね！将来的には！」
上条「慎みをモテや！今の中学生はもっとこうネットリしたエロよりガチャとかラブライ○とか好きだろ！？」
乙姫「否定はしないけど、あれってメインの購買層は社会人だと思うよ？」
上条「ソシャゲーもいいと思うんだよ！課金万歳！IFストーリー最高！原作ではフォローしきれなかった展開もありだ！」
乙姫「媚びてるよね。ここにはいない誰かへ向って？」
上条「って訳で俺は姫神に課金するため戦いにいかなくちゃいけないんだ。具体的にはバイトへ」
乙姫「どちらの人？”もしかして；非存在人物”？」
上条「……なぁ乙姫、知ってるか？」
乙姫「うん、知ってる。大体何を言うかは分かってる」
上条「実物のアイドルは、さ？老いたファンの人とお付き合いしたりバンドマンやマネージャーや実業家やお笑い芸人と結婚するけど」
上条「ラブライ○は一生、そうずっと俺たちのアイドルで居続けるって……な！！！」
乙姫「でも中の人は結婚するよね？」
上条「ウルッセェなぶん殴るぞお前！？現実からエスケープしてんだから突きつけなくてもいいだろ！？」
詩菜「――当麻さん？」
上条「――ってのはウソウソ。お前のおにいちゃんは小遣いくれてやるためにバイトあるんだ！構ってやれなくてゴメンな！」
――某ホール会場 スタッフ控え室
バイト仲間「なーカミやん。シフト替わってくれよ−、なーって」
上条「シフトってお前。俺もお前も今から警備だろ」
バイト仲間「そうだけどさ、そうじゃなくって場所だ。場所」
上条「うん？お前確か一番会場から遠いとこで楽だー、みたいなこと言ってなかったっけ？」
バイト仲間「や、俺もそう思ってたんだけど――超可愛いらしいのな。今回の子」
上条「シークレットライブじゃんか。前もそう言ってなんか白い人だっただろ、それも男」
バイト仲間「今度こそ！今度こそアイドルと接点を持てて付き合うから！」
上条「あーウルサイウルサイ。分かったから迫ってくるな」
バイト仲間「ありがとう心の友よ！もしアイドルとお近づきになったらエロ写メ送るぜ！」
上条「もうスキャンダルだろそれ」
――某ホール会場 とても人の来ない出入り口
上条「……」
上条（楽で良いなぁ。全然人来ないでやんの）
少女 ｷｮﾛｷｮﾛ
上条「すいません。そこのアホっぽい髪の色した人」
少女「――見ず知らずの人にスッゴイ悪口言われたよ！？」
上条「あ、ごめん。天然？そのドピンク色は天然だったの？」
少女「いや赤毛……光の当り具合でって感じなんですけど……」
上条「そりゃすいません。で、こっちは関係者の出入り口ですから、コンサート見に来た方は正面の方へ回って下さい」
少女「いやあの、関係者、なんですけど。あたし」
上条「重ね重ねすいません。関係者用のパスポートを拝見できますか？」
少女「……それもなんか、急いでたら無くしちゃって？」
上条「――お帰りはあちらになります」
少女「違うの！？本当に関係者なの！？」
上条「どう見てもウチの妹ぐらいにしか見えないんだよ。あぁウチのじゃないけど」
少女「いやライブするのがあたしってことなんだけど……待ってて、じゃあ今みせるから」
上条「――待って！もっと自分を大事にしないといけないぜ！」
少女「見せるって言ってもエロい意味じゃなくてね！？ワンフレーズでも聞かせればって意味だもん！」
上条「『――応援要請応援要請！野生の恥女出現！俺には荷が重すぎる！』」
少女「待って！？それが誤解だと分かった後にも尾を引きそうな感じがするよ！」
ﾊﾞﾘﾊﾞﾘﾊﾞﾘﾊﾞﾘﾊﾞﾘｯ!!!
少年？「何やってるのよ！」
少女「いやそれこっちの台詞だよ！？登場即電撃ってどうのかな！？」
上条「……」
少女「ほら！警備員さんがアフロに！」
少年？「それだけで済むんだったらいいでしょうが！ほら早く行くわよ！」
少女「でも……」
少年？「つべこべ言わない！ただでさえ狙われてるのに外の人とトラブル起こすなんて！」
少女「にゅ、入場パス持ったまま先に入った美琴ちゃんが悪いと思うんだけど……」
少年？「――あぁ！」
上条「……おいおい少年、女の子の前で格好付けたい気持ちは分かるんだけどもだ。いきなりスタンガンってあばばばばばばばっ！？」
少年？「っ誰が少年じゃゴラァッ！？」
少女「『女だとナメられるから』ってその服選んでたんだよね？自分で着たんだよね？」
少年？「ま、まぁ悪かったわよ！」
女性「――茶番はそのぐらいに」
少年？「誰――って聞くまでもないわよ。”外”の能力者さん」
女性「あの穢れた街からすればここも外なのでありますし、私も国産なのですが。あなたに用があります、同行願えませんか？」
少年？「『はい分かりました』、って言うと思う？オ・バ・サ・ン」
女性「……年長者へ対する尊敬を欠いているようですね。お尻を出しなさい、少し強めに引っぱたきます」
少年？「――行くわ！」
女性「――参ります！」
――ﾊﾟｷｨｨﾝｯ……ｯ!!!
上条「……おいおい不審者ども。何調子ぶっこいてやがんだコラ、こっちは時給666円でこき使われてんだぞ」
女性「獣の数字ですね」
少年？「やだ安い」
上条「だからマオエラみたいなのが暴れれば暴れるだけコスパ悪くなるんですよコノヤロー！」
上条「どっちもかかって来いボケ！全員とっつかえまて警備室で説教したらぁ！！！」
――学園都市 特設会場
アレイスター「って具合にね」
佐天『異議あり。方向性がこう、うん。ベクトル操作してんのか？ってぐらいに運命をひん曲げに来てません？』
初春「あとなんか妙に設定ができすぎていて『もうこっちやった方がいいんじゃね？』って」
初春「また検証のテーマが『変らなかったんじゃ？』なのに、これ全体として寄せに来てますよね？そっちの方そっちの方へと誘導してませんか？」
アレイスター「でも燃えるシチュエーションだろう？」
佐天『次の章では改造されてるか、謎の巨大ロボットのパイロットになってそうです――が、初春さーん？』
初春「超・却っっっっっっっっっっっっっ下ですね。作為的な者を感じます」
アレイスター「どうしてだね！？本家の方も悪意しか無いじゃないか！？」
初春「こっちはほぼヤラセだからです。そして魔神要素の欠片もなく、自腹で人雇っただけじゃないですか」
アレイスター「――ふっ、また失敗も良し、だな」
佐天『反省しろ、なっ？てかあの、質問いいですかね？』
アレイスター「なんだね」
佐天『最初から”魔神”さんへ泣きつくか、せめて力を借りるかすれば半世紀に渡る傍迷惑は防げたんじゃないですかね？』
アレイスター「………………盲点だったね！」
初春「おい若ジジイ。脳イッてんのか？ロン毛の維持に全知能費やしてんのか？」
――学園都市 特設ステージ
佐天『えーっと理事長自らのプレゼンもボツ！なんかこう検証するメンバーは豪華なのにイマイチ成果と比例しないぜ全くもう！』
アレイスター「初春飾利君は戻ってもらったよ。流石に彼女へ重責を押しつけるのはよくないからね」
佐天『いや別に極々気軽に判断してましたよね？いつものように毒バステ属性の通常ツッコミを』
アレイスター「それは今までの話だ。ここからは一筋縄ではいかない――君も覚悟したまえよ？」
佐天『あ、大丈夫です。そういうのいいんで続けますね』
アレイスター「ここからは本当なのだが。ふう、信じられないというのは悲しいものだね」
佐天『大体が身から出た錆ですけども。まぁ人生を振り返っていたら時間が無いので巻きで進めたいと思います、次の方どぞーーーーっ』
五和「あ、どうもっ！こんにちはですっ、五和と申しますっ！天草式十字凄教から来ましたっ！」
佐天『なんだフツーじゃないですか。親戚の大学生のお姉さん的な。脅かすからどんな飛び道具が富んでくるのかと身構えちゃいましたよ』
五和「い、いえいえいえっ滅相もない！綺麗なお姉さんだなんて！」
佐天『……あれ？様子が……？』
アレイスター「ボロが出るのも早いな。いや私が言うのもなんなんだが」
五和「あの、何か……？」
佐天『あぁいえ別になんでもないですよ。それよりプレゼンはりきってどーぞっ！』
五和「はい！私が検証したい説はこれ――『上条さんがひんぬーロ◯なんじゃないか疑惑』……ッ！」
アレイスター「――その説、認定！」
佐天『検証してないのに！？あぁいやいやまぁそういう疑惑がない訳ではないですけども！』
五和「あ、あの。一応調べてきたんでブイだけは見てほしいんですけど……」
佐天『というかエッライ風評被害ですよね。ご本人の与り知らぬ所で盛り上がって』
――ロンドン某所
五和「――ですからぁ、私思う訳なんですよぉ！上条さんったら私がどんだけモーションかけても反応しないのはぁ！」
五和「やっぱり特殊な癖（へき）をお持ちなんじゃないかって！私の魅力が通じないってのはねぇ！」
建宮「あの、五和、さん？」
五和「なんですかぁ建宮さぁん？あ！全然飲んでないじゃないですかぁ、ほらお注ぎしますよぉ！」
建宮「うん、ありがとうなのよ五和さん。てかそれ瓶の蓋だからコップとかの方がいいんだけどよ」
建宮「それよりか真っ昼間に俺の部屋来て、酒盛り始めるってぇのは、こう天草式十字凄教の幹部としてどうかなぁと」
五和「飲め、なっ？」
建宮「……はい、なのよ。いただきます……あ、オイシイのよ」
五和「でしょー！？私秘蔵の美少年ですからね！」
建宮「酒の銘柄なのよな？特定の何かを言ってる訳ではないのよ！間違えないようにするのよ！」
五和「という訳で美少年も美味しくいただく建宮さんにお伺いしたいんですが！」
建宮「超人聞きが悪いのよ。いいかよ五和？癖ってのはだな、人の数だけ業（ごう）があるのと同じで人によって違うのよ」
建宮「ノーマルと言われるものが正しいかと言われればそれもまた、数多ある癖の一つであり、これが正しいってのはないのよな」
五和「ごっごっごっ――ぷはぁ！あ、なんか言いましたか建宮さん？」
建宮「いい話をしていたのよ！お前さんが今聞くべきような！」
五和「……もう、なんなんですか皆揃って訳の分からない話ばっかり！誰に相談としても適当なアドバイスを貰えませんし！」
建宮「他に誰か聞いたのよ？あ、ほら、対馬とか同性同士だし、酒豪仲間で話も弾むのよな！」
五和「……いいえぇ、ですからもう相談してんですってばぁ！そしたら対馬さんなんて言ったと思います？ワッケ分からない事ばっかり言うんですよぉ！」
建宮「……具体的にはなんて？」
五和「『あんたの歳で高一に手ぇ出すのは社会的にマズい』ってぇ！」
建宮「この上なく適切かつ妥当で現実に即したアドバイスなのよな。つーかお前さん見た目は若い方だけと、実年齢考えたら――」
五和「あ゛あ゛！？」
建宮「まぁ飲むのよな！パーッと飲んでパーッと忘れるのよ！」
五和「ですから忘れてもらっちゃ困るんですよぉ！ただでさえ接点がないってのに！」
建宮「こないだロンドンに来たときも接点なかったのよな。それどころか我らの存在すらなかったよな……よし、分かったのよ！この漢建宮の名にかけて！」
――学園都市 上条のアパート
建宮「と、いうわけでやってきたのよ学園都市！」
五和「あの……いいのかなぁって今更ながらに思う訳ですけど」
建宮「いいに決まってるのよ！上条少年の癖（へき）がアレだったら、お前さんもさっさとどうにかするのよな！」
五和「どうにかって……沈めるか埋めるか、ですか？」
建宮「なんで無理心中なのよ。てか二人の関係は友達レベルなのよ」
五和「ま、まぁ世間的にはそういうかもですが！」
建宮「とはいえ逆に考えるのよ五和！」
五和「それ賢そうで実はそんなに大した事言わない賢者の台詞」
建宮「我らの中で一番親しいのは誰か、って事をよ？」
五和「……建宮さん？」
建宮「あ、少年とよく遊ぶの俺だった！？」
五和「無駄な時間を費やすな？こっちは遊びじゃねぇんだよ、なっ？」
建宮「まぁ男衆では俺だけども！女衆じゃあ女教皇を抜いて五和がトップなのよ！」
五和「ま、まぁそうですよね！いい事言いますね、流石は教皇代理っ！」
建宮「なのでまぁ第一関門はクリアしているのよ。要はどうやって距離を詰めるかのよな」
五和「それくせらいは私でも分かりますよぉ。ただその、上条さんの癖がアレだった場合は無効試合になるってだけで」
建宮「まぁそれは簡単な話なのよ」 ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ
五和「突入ですか！？今は学校だと思います、補修で」
建宮「なら都合が良いのよ。あ、禁書目録がいたらお前さんが注意を引きつけとくなのよな」 ｶﾞｷｶﾞｷｯｶﾞﾁｬｯ
五和「施錠されていましたし、多分いらっしゃらないかと思うんですが……てか不法侵入」
――室内
五和「やっぱりよく片付けられていますね。学園さんとは思えません」
建宮「五和的には、てか女の子的には好感度アップなのよ？」
五和「んー……？人によるんじゃないですかね？私はお世話したいタイプなので、『私がいないとダメなんだから☆』って夢があります」
建宮「なんて悲しい願望なのよ……！まぁそれはさておき見るのよ。ここに取り出したりますアイテム、ジャージャンッ！！！」
五和「Ｌ○……？」
建宮「永遠○の方が良かったのよ？」
五和「いいえ教皇代理。仮にも宗教団体のナンバーツーが、よりにもよってその本を所持しているのが引きます」
建宮「いやこれは違うのよ！俺はカギに興味はないけど、今回のトライアルのために近くのコンビニで買って来たのよ！」
五和「……コンビニで売ってましたっけ、それ……？」
建宮「細けぇこたぁいいのよ！これで上条少年の本性が分かるってぇもんなのよな……ッ！」
五和「だからその、表紙もたまに爆弾になるブツをおいてどうしようっていうんですか」
建宮「――もし仮に、少年がロ×で！かつ帰宅した瞬間にテーブルの上に置いてあったL○を見たとするのよ！」
建宮「その後、どんなりアクシヨンをするのかで癖（へき）が曝かれるってモンなのよな！」
五和「……参考まで伺いますけど、どんなリアクションが”アリ”で、”ナシ”なのはどういった感じに？」
建宮「『落とし物ですよ！』って警察へ持っていったらセーフ！」
五和「いや、その発想はおかしい」
建宮「逆にロフトやベッドの下へ厳重に保存したらアウッ！なのよ！」
五和「それはそれで禁書目録さんに見つからないよう、しまっておくって可能性がないわけでも……」
建宮「さぁ賽は投げられたのよ五和！覚悟を決めて近くの部屋（※必要悪の教会が借り上げた）でスタンバっておくのよ！」
五和「い、いいんですかねぇ？」
――二つ隣の部屋
建宮「まぁ良いか悪いかでいえば今更なのよな。もうやっちまったもんは仕方がないのよ」
五和「はぁ。まぁそれは覚悟してるんですが……建宮さん」
建宮「なんなのよ――って早速帰って来たのよ！」
五和「これ……上条さん以外もあの部屋に出入りしてますよね？女教皇に禁書目録さん、他にも隣人の方とか」
建宮「……盲点だったのよ……！」
五和「おいアフロ」
ステイル『……』 ｶﾞﾁｬｯ
五和「そして一番ヤバ目の人が入ってきてる！？」
建宮「あー……見つかったら強制送還待ったなしなのよな。可哀想なのよ」
五和「言ってる場合ですか！？早く隠さないと！」
建宮「まぁ待つのよ。恐らく問題ないのよ」
五和「倫理的な問題が山積みなんですけど……というステイルさん、何の用であちらへ……？」
ステイル ｶﾞﾗｯ､ｶﾞｻｺﾞｿｺﾞｿｯ
建宮「戸棚を開けーの、買って来たスーパーの袋から食材を補充している、のよ……？」
ステイル ﾁﾗｯ
五和「しかも賞味期限の近いものを手前に置くという！なんていう親切心！」
建宮「いんやぁ？よく見ればあれ全部お菓子なのよな、つまり特定の誰かへ対する差し入れなのよな」
五和「甲斐甲斐しいと言えば甲斐甲斐しいですよねぇ――あっ、気づいちゃいましたっ！」
ステイル『うん――うん？』 ﾊﾟﾗﾗﾗｯ
建宮「ここであのロン毛がパクったりしたらそれはそれで面白いのよな！」
五和「やめてください。口封じされそうです」
ステイル ﾎﾟｲｯ、ｶﾞﾁｬｯ
五和「あ、あれ？そのまま元の場所へ戻しましたけど、ゴミを見るような表情で」
建宮「あれは恐らく『まぁあの子よりも対象年齢が低いし、放置してもいいか』って感じなのよ」
五和「あー……禁書目録さんよりも低いってどんだけ……」
建宮「なお当時は『こんな小さい子が大丈夫か！？』って言われてたのよ」
（※2004年当時）
五和「大丈夫ってどう大丈夫なんですか。何がダメで何がセーフなのかと」
建宮「お、また帰ってきたのよ！」
神裂『……お邪魔します』 ｶﾞｻｯ
五和「女教皇まで！？いやなんか想像はつきましたけど！」
神裂『こちら、ですね』 ｶﾞｻｺﾞｻ
建宮「さっきステイルが補充したお菓子棚へ新商品を追加しているのよな。しかも前から適当な並びで」
五和「ステイルさんの方が細かい……まぁイメージ的にはそうでしょうが」
神裂『――ん？』 ﾁﾗｯ
建宮「ヒットおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ！L○に食いついたのよ！」
五和「建宮さん、企画が違う」
神裂 ｽｯ
五和「あ、あれ？ステイルさんが乱暴に置いた本を、テーブルの辺と平行になるように直しただけ？」
建宮「パッと見は普通の本なのよな。数年に一度爆弾があるのを除けば」
神裂『お邪魔致しました』 ﾊﾟﾀﾝｯ
五和「そして直ぐに帰っていきましたが……てか詳しいですよね？教皇代理？」
建宮「いや俺は違うのよな。うさく○を読むために毎月買っているだけで！」
五和「うさく○抜きで――って本当に帰って来ました！？」
建宮「いえそりゃ帰ってくるのよ。てか巻き展開でアレなのよ」
上条『たっだいまー、インデックスー？またどっか行ったのか――うん？』
五和「ぶ、ブツを発見したでありますサーっ！」
建宮「さぁどうなるのよ上条当麻！お前の本質が明らかになるのよ……ッ！」
上条『――あぁもしもし？土御門？』 ﾋﾟｯﾋﾟﾋﾟｯ
上条『お前のエロ本こっちに来てんだけど、配達ミスだと……分かったー。夕メシの時になー、それじゃー』 ﾋﾟｯ
五和・建宮「……」
上条『インデックスに見せないよう、紙袋に包んでっと』ｶﾞｻｯ
五和「……えぇと、この展開は……？」
建宮「『ラッキースケベに手慣れすぎてて、というかエロ本見つかってキャー！？的なイベントを数多くこなしてるもんだから、事実上の消化試合』、なのよ！」
五和「おいアフロ、話が違うな？」
――学園都市 特設ステージ
五和「……と、非常に残念な結果になってしまいました」
佐天『えっと……まだ、そう、まだ誰かあの部屋にいればそこそこのリアクションが見られたんでしょうけど、これはちょっと』
五和「流れ作業で回避しましたからね。多分説自体も違うんじゃないかと」
佐天『残念でしたねー。ね、理事長？』
アレイスター「『上条当麻、癖（へき）がロ×な説』――承認……ッ！！！」
五和「なんでですかっ！？今の動画見ても立証できる要素が皆無だっていのうに！？」
アレイスター「ふっ、勿論そちらの方が面白そうだからだが？」
五和「かも、しれませんけど！上条さんにだって人権ってものがあるんですから！？」
アレイスター「（誤解が広まった方が、余計なライバルが増えなくて済むよ？）」 ﾎﾞｿｯ
五和「わーいやりましたよ建宮さんっ！上条さんはロ×決定ですって！」
佐天『やっぱこの人なんか病んでる――ってスタッフから連絡が入りました。控え室で次のプレゼン用意していた上条さんが荒ぶっているそうです』
佐天『――が、隣にいた委員長っぽい人のベッドバッドが炸裂したら静かになったそうです』
アレイスター「なにそれ楽しそう」
――学園都市 特設ステージ
レッサー『って訳で！上条さんに一発くれてやがった勇者をお呼びしました！ナイスファイッ！』
吹寄「えっと、はい、どうも？なんで誉められてるのか分からないんですけど」
レッサー『全国で数万人の方が「いいぞ、もっとやれ！」と思っているかと。ハンター協会次期会長にだってなれますよ！』
吹寄「あんな壮絶なババの押し付け合いはイヤよ。誰がなっても等しく罰ゲーム」
レッサー『そしていつになったら完結するんでしょうねー。まぁそんな感じで次の挑戦者のお出ましだっ！吹寄制理さんでっすー！』
吹寄「はい、宜しくお願いします。私が検証してみたのはこの説――」
吹寄「――『上条当麻、非童貞説』……ッ！』」
アレイスター「この説は不成立だね」
レッサー『――という訳で残念でしたねー。吹寄さんでしたー、はい皆さんはくしゅー』
吹寄「待ってください理事長と司会の子！？前回と違って即却下される理由が分かりません！？」
アレイスター「あぁ口調は砕けた感じで構わないよ？私はこう見えて生徒想いだからね」
吹寄「それ、お酒の席で『無礼講だよ！』ってのと同じトラップじゃ？」
レッサー『”社会常識の範疇で”という但し書きですよね』
アレイスター「まぁ、そんな訳で駄目なものは駄目だね。受け付けで菓子折と図書カードもらって帰りたまえよ」
吹寄「ですから！なんでそんなに対応が悪いんですかっ！？せめて動画を見てから判断して下さい！」
レッサー『いやでも吹寄さんだって悪いんですよ！上条さんからDT取ったら何も残らないじゃないですか！？な、なんてヒドいことを！』
吹寄「あなたよりは悪くないと思うわ。人の存在価値をDT一本に集約するよりは」
アレイスター「なお、フワッとした感じにするために今後は”DT”で統一することにした。分かるね？」
吹寄「フワッとした響きになっても、本質は変らないんだから同じだと思います。それは逃げですよ！」
アレイスター「……」
レッサー『あんのー、吹寄さん？このロン毛はメンタル強くないんで、もう少し優しい対応をですね』
吹寄「もうちょっとこう、影のラスボスみたいな人を想像してたんだけど……ロン毛が目立つからこれといって特にはないんだけど」
レッサー『じゃあまず理事長クールタイムが経過するまでツナギですが、永遠のDT上条さんに何故非DT疑惑が持ち上がったんですかねっ！？』
吹寄「なんかもう暴言ってレベルじゃないけど。まずあたしは上条と同じクラスなのね」
レッサー『ほうほう。委員長として気苦労お察しします』
吹寄「よく言われるけど違うわ。まぁ気苦労はそこそこしてるけど――で、雰囲気ってあるじゃない？」
レッサー『あり、ますね？』
吹寄「どうして疑問系なのよ」
レッサー『”雰囲気読まない女の校内グランプリ”で三冠を達成した手前、あんまヤイヤイ言えない感じが』
吹寄「そんなしょーもない人気投票あるのね。勉強にもならないわ」
レッサー『あぁ吹寄さんはあのDTメンが夏休み明けデビューかなんかをした、と？』
吹寄「まぁザックリ言えばそうなんだけど口が悪いわ！というか司会の子違うじゃない！？』
レッサー『上条さんを心ゆくまでdisれると聞いて替わってもらいました！』
吹寄「そういう企画でもないんだけど」
レッサー『それでは49歳（一児の父親）と47歳（二児の父親）が小学生レベルの言い訳しか出来なかった件についてですが』
吹寄「そんな話はしてなかったわね？そしてゲストなのにツッコミが多いわ！」
アレイスター「まぁ待ちたまえ。万が一、そう万が一上条君が非DTになっている可能性も否定出来ない」
アレイスター「ここは一つ公平に検証してから白黒つけようじゃないか、ね？」
吹寄「最初からそう言ってます……釈然としないけど、動画どうぞ」
――某学園 長期休暇明け
土御門「――おっはよーさんだにゃー」
姫神「おはよう土御門君。あ。日焼け――は。してないね」
土御門「うん！海には行ったけど即・入院したぜぃ！泳いでもないしラッキースケベはカミやんだけだったにゃー！」
姫神「なんというか。お疲れ様でした」
土御門「まぁ仕事だしな−。世界も壊れなかったみたいで一安心ですたい――で？」
吹寄「……」
姫神「上の空？さっきからこんな感じ。フリーズしている」
土御門「視線の先は……まぁカミやんしかいないよにゃー」
上条『――いやー、久しぶりの学校はいい。まるで若返ったようだ』 ｷﾘｯ
上条『目に映る全てが新鮮で、生きてるって実感がする――あぁ、生きててよかった……ッ！』
土御門「なんかキメてんだにゃ。ドラッグ的なものを」
姫神「なんかキメてるよね。お薬的なものを」
吹寄「おかしい、わよね？不自然さしかないわよね？」
土御門「単純にお疲れっちゅー可能性もあるぜぃ。ちょい前までワールド・エネミーやらかしてたからな」
姫神「あぁ。インデックスさんから画像見せてもらったけど。中々ダイがハードしている感じで」
土御門「……あぁ！あれだけやらかしてんのに知り合い全員が襲い掛かってきたんだからショックだったんだな！」
上条『……ぐすっ』
姫神「上条君。泣きそうだからそのぐらいに。メンタル的にも不安定になってる模様」
吹寄「聞いてるんじゃないこっちの話？なに？何かあったの？」
土御門「まぁ一言でいえば少年は大人になったんだぜぃ。現実を変えようとして、さ？」
吹寄「フワッとした誤魔化され方をしたわ。誤魔化されてはないけど」
姫神「休み明けでテンションが戻って来ていない。多分そういうこと」
吹寄「……いや、そうじゃないわ。きっとカノジョができた、とか？」
土御門「あぁ二学期デビュー的なやつかにゃー？いやでもカミやんに限って、つかカミやんからDT抜いたら存在価値がない！」
姫神「酷い言われよう。でも女性慣れしている上条君はなんか違う気がする」
吹寄「うーん……？ちょっと確かめてくるわ」
土御門「『おお。ゆうしゃふきよせよ、なんじはなんとゆうかんなのだ！』」
姫神「吹寄さん。確かめるって――」
吹寄『――おはよう上条。ちょっと聞きたいんだけど』
上条『なんだい吹寄？この俺に何か用かな？』 ｷﾘｯ
吹寄『えっと……』
土御門「あ、フリーズしたぜぃ。おぉ勇者フキヨッセーよ、なんとなさけない」
姫神「ハードルが高過ぎる。クラスメイトの男子へ女子が聞ける内容ではない」
吹寄『げ、元気？テンションがおかしいようだけど、何かあった？』
上条『俺かい？俺は元気だとも、吹寄も元気そうで何じゃあないか！あっはっはっはっはー！』
姫神「ギャグアニメの偽物回ってこんな感じだよね。本当に何があったの？」
土御門「見てた方が面白いぜぃ」
吹寄『……一周回って不審者なんだけど、大丈夫？』
上条『――大丈夫だ。問題な――』
女の子の声？『――い訳がなかろう、このバカ者め』
吹寄『………………えっ？』
上条『――って腹話術をね！腹話術！最近ハマってるんだこれが！』
吹寄『そ、そう……？頑張って、ね……？』
上条『任せてくれ！形になったら披露するからな！』
吹寄「……」 ｽｯ
姫神「お帰りなさい。どうだった？」
吹寄「予想以上に……病んでた。どうすれば……！？」
姫神「ちょっと何言っているのか分かんないかな」
土御門「まぁ待つんだにゃー。何があったん？」
吹寄「上条が、その……とても上手な腹話術を……！」
姫神「それも正直『なんで？』って感じだけど。そのぐらいの奇行だったら。まぁたまにやってたし」
吹寄「しかも胸ポケットからは精巧に作られたフィギュアまで装備してたわ……！」
姫神「そういうアニメやってなかったっけ。『フィギュアに手を出したら動くようになった』的な」
青ピ「――あれは『クサ○ちゃんの元ネタが分かるかどうかで年齢が分かる』ってトラップですやん……！」
吹寄「あ、お疲れ様。ど、どうだった？結果聞くのも怖いんだけど」
青ピ「くっ！二学期デビューにどんな大ネタ仕込んでくるかと思ったらこれや！流石はカミやんボクらの手に負える相手やないっちゅーことやね！」
土御門「大丈夫、向こうもおなじように考えてるぜぃ多分。いやきっと」
青ピ「あんなボケ思いついとぉても実行に移しますかぁ！？たった一ボケのために今までの評判かなぐり捨てるような！」
姫神「上条君の評価は最高か最低の二択だから。まぁ。今までと同じといえば同じ」
青ピ「このボケに対抗するためにはどうしたら……よっしゃ！人体模型持って来ていっこく○やったるわ！」
吹寄「もうベクトルが何に向ってるのか分からないわ。てういか迷惑だからやめなさい」
青ピ「何言う取りますのん！？ボクはただカミやん一人が変な目で見られないよう、隣でフォローしようと思って！」
吹寄「マイナスにマイナス足しても負の数字が大きくなるだけよね。借金が増えるって言うか」
青ピ「女には分からんのよ！無双の友情を育んだボクらの絆は！」
姫神「中々いい台詞……メモメモと」
吹寄「……まぁ人体模型はやりすぎだとして、何かフォローする方法を考えましょう？何か良いアイディアを出し合えば……」
姫神「その前に。まずどう接するかを決めよう。触れない方向で行くのか。それとも最初に事情。というか設定を説明してもらうか」
青ピ「そこは触れない優しさもあるんとちゃいます？ボクやったらイジってほしいけど」
吹寄「それ、イジメにならないの？」
青ピ「いやいや、逆逆。イジってもらうことで『あぁギャグなんか！』ってこうフワッとした感じになりますやん？」
吹寄「あー確かに……そう？なるかな？」
土御門「いやいや大切だぜぃ！見る人が見れば『あ、なんだツッコミ待ちか』って思うかもだぜぃ！」
姫神「みんな薄々は気づいているけど。ガチだったら面倒臭いから踏み込んでこない。だね」
吹寄「それはそれで可哀想じゃない」
上条「――あのー、すいません？さっきから全部聞こえてるんですけど、つーかお前らしれついじゃないですかねコノヤロー」
吹寄「待って！これは大切なのよ、今後とも適度な距離を保って卒業まで良好な関係を保つためには！」
上条「表面上だけじゃねぇか。踏み込んでこいよもっと！」
姫神「あ。謎のキャラ設定が元に戻っている」
上条「あれは……違うんだよ！オティヌスが潜り込んでたのに気づいてどうしたらいのか分からなくなって！」
吹寄「なんでそれでキャラ替わるのよ」
上条「人格変ったら現実も改変されてる可能性も」
土御門「深夜アニメの発想だにゃー」
上条「いやこれには深い理由があっ――」
オティヌス（小）「――こんにちは愚民ども。私が神だよ」
吹寄・姫神・土御門・青ピ「……」
上条「な、なーんつってな！あっはっはっはっはっはっはー！」
吹寄「……上条当麻、貴様疲れているのよ」
上条「あぁもうお陰様でな！あとメンタル的にも辛かったのはお前らの仕打ちだったけどな！」
オティヌス（小）「極限状態にこそ本性が出るものさ。その点、私は見捨てたりはしないとも」
上条「マジで……ッ！？」
土御門「気付カミやん。DVする旦那がたまに優しくするのを勘違いしてるだけぜぃ」
吹寄「……何かもう、DTが吹っ飛ぶようなネタよね……」
――学園都市 特設スタジオ
吹寄「――と、いう悲しい事件があったわ……」
レッサー『ヤッベェ超楽しそうですねあなた方のクラス！毎日がボケ曜日で羨ましい！』
吹寄「『授業よりも内職が捗る』って一部の生徒からの評判は高いわ」
レッサー『担任の方はさぞや職員室で肩身の狭い思いをされているでしょうに』
アレイスター「というこれ、見る必要あったのかね。個人的には嫌いではないが」
吹寄「ホームルーム前の教室ですからね。ですが特に苦労も検証すらしていませんが、私たちには非常に衝撃だったとも」
アレイスター「私もね。『木原』の誰かでそんなのいたようながしないでもないが」
レッサー『少し前に謎人格とおしゃべりする子いました。あれと同じですね――さて、TS理事長っどうしますかっ！？』
アレイスター「うん、面白くはあったんだけど主旨とは違うからね。アリナシでいえばナシかな」
レッサー『いやでもそれは違うんじゃないですかね？逆に、そう逆にこう考えられはしないでしょうか……ッ！！！』
アレイスター「とは？」
レッサー『15センチ前後のフィギュアで脱DTを果たしたから、恋人（）と離れなくなった――とねっ！！！』
アレイスター「――おめでとう、吹寄君！君の説は妥当だと証明されてしまったようだ！」
吹寄「スタジオのさじ加減か。そして最低だな、司会も主催者も」
レッサー『なんて暴言を！？世の中にはフィギュアと寄り添う”覚悟”を決めた人間だっているんですよ！？』
吹寄「だから少子高齢化に歯止めがかからないのね」
上条「おいテメェら俺イジるもいい加減にしろ」
――特設スタジオ
佐天『――はい、って訳で予想以上に精神的ダメージと肉体的ダメージか積み重なった挙げ句！三回目にまでもつれ込んでしまいましたが！』
アレイスター「イベントも近いからね。それだけで食ってる人間は力が入るものなのさ」
佐天『えぇまぁ、誰はと言いませんが吉本の芸人の扱いを聞いても「仕事を貰えるだけマシじゃね？」って戦慄の台詞を……』
アレイスター「『なんでお前コミケ知ってんだ』というツッコミ待ちだったのだが、まぁいいだろう！スルーされるのもそれはそれで明日への糧となる！」
佐天『あなた実はもう一人二人隠し子さん居ませんかね？具体的にはお姉さんが巨乳で妹さんがメイド服着た。芸風が微妙にカブってます』
アレイスター「雲川鞠亜君のメンタルはとても好ましいものだね。若人が活気ある社会は全体が嵩上げされて良くなるというものだね」
佐天『学園都市の学生は半分ぐらい死んだ魚の目をしていますがね。誰かさんの配剤のお陰で』
アレイスター「純水培養よりも雑草の方が踏まれても踏まれてもよく育つものだよ。たった一つだけの花のように」
佐天『事務所を蹴った人たちはほぼ干されましたけどね。というか意外ですね、レッサー＝チャンさんが乱入してメタネタ全開でいくもんだとばかり』
アレイスター「うん、何かね予想以上に闇が深かったらしくてね。下手したら戦後最悪のマネーロンダリングに繋がるかもって」
佐天『あーシャレにならないやつですか。ならあたしも踏み込みません！面倒臭いからです！』
アレイスター「まぁそっちはそっちでね。こっちはこっちで面倒臭くなるんだが』
佐天『うん、知ってました』
BGM【ガガ○ッ、ガガ○ッ、ガオガイガ○！ガガ○ッ、ガガガ○ッ、ガオガイガ○！】
佐天『ほーらもうこの音楽流れてきた時点で面倒臭い。普通のプレゼンじゃないって丸わかりですけど！』
姫神「――どうも。底辺高のガイガ○こと姫神秋沙です」
佐天『BGMとキャラがエラい合ってないな！？てかテンションが”素”！？上げようとする努力の欠片もない！』
姫神「そんなことは決してない。こうちょっとワクワクしている。気がする」
佐天『なんでしょうね。さっきも言いましたが、日本人形が付喪神化した的な外見なのに中身はヌルいって言いますか』
姫神「よく『地獄に流しそう』って言われる。元ネタよく知らないけど」
佐天『地獄の少女のですよね。なんでしょうか、あたしの中のゴーストが「それカンペキ中の人同じじゃん」つってんですけど』
佐天『てかなんで勇者王の中のロボットなんですか？』
姫神「どうせ合体しないと勝てないんだから。、最初から合体させた方がコスト的にも整備的にも何より性能的にも上の筈」
佐天『変形合体ロボ全否定ですね』
姫神「あとパイロットに素人を乗せるのはもってのほか。誰とは言わないけれど」
佐天『まぁなんかありましたよね！「ロボット用意するんだったら中の人も用意しとけよ婚后コンツェルン！」と御坂さんが後日ツッコんでいましたっけ！』
姫神「シリーズ最後だからはっちゃけたと思う。どっこい一番人気はあのシリーズだから。人気者。羨ましい」
佐天『いやぁ、意外とそういう訳でも。こないだエゴサかけたらエロ画像ばっか引っかかったり』
姫神「それは仕方がない。人気者のサガみたいなもの。それに比べたら私なんてゲストで出ても顔すら出して貰えない」
佐天『いやあれはギャグって進行上あんまり顔出しするのも』
姫神「出ていたのはバストショットの顔なし。様々な意味でバストショット」
佐天『やめてください。なんか今回の企画妙にエロ方面へ偏ってますけど』
姫神「『類は友を呼ぶ』？」
佐天『その台詞を使っちゃいますと、全部の不幸の原因がマホカン○されますので。あまりこう、もっと優しくしてあげてください』
姫神「まぁそんな感じで。勇者になってみたい」
佐天『っていうか説ですか？』
姫神「という訳でもない。批判は覚悟している。でも誰かがしなければならない。だから私が買って出た」
佐天『はぁ。何か大変な覚悟をされているようですが、一体どのようなお説の証明を？』
姫神「それは見て貰って方が早い。そして感じて」
佐天『えーっと、ではまぁ、どうぞ！』
――朝のホームルーム
教師「――上条、上条当麻！……いないのか、全くアイツはいつもいつも」
上条「あ、すいません。遅刻しました−」 ｶﾞﾗｶﾞﾗｯ
教師「遅いぞ！もう少し家を出ればいいだろうが！」
上条「ちっ、ウッセーな」
教師「なんだと！それが教師に対する態度か！？」
上条「ウルセェっつってんだよ。教員試験に受かっただけのクズが偉そうにしてんじゃねぇよ」
教師「だれ、誰が！」
上条「センセーが偉いっていうんだったら異常な性犯罪率何とかしてから言ってみろよ。女子高生好きなんだろ？」
教師「先生は、先生はなぁ！そんな邪な、JKが好きで教職になったんじゃないぞ！見くびるな！」
上条「JKとか言うなよ。なんかこう生々しいだろ」
教師「第一俺はJCの方が好きなんだよ！JKも嫌いじゃないんだがな！」
上条「ここ中学だぞ？見えないかもだけど学ラン着てんのに問題発言だろ。女子全員引いてるわ」
上条「そしてだからすーぐ癖（へき）の方へ話盛ってくるからそんな募集ばっか集まるんだよ！もっとこうラブコメ風味なのはなかったのか！？」
（※ただの類友です。ありがとうございました）
教師「いいから座れ！お前のせいでどんだけ授業が遅れたと思っているんだ！？」
上条「HRだろ。本鈴鳴ってなねぇだろ」
ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗｯ!!!
青ピ「――オウオウオウ！上条当麻出て来いや！」
上条「あ、ここじゃないですよ？」
青ピ「え？ここのクラスじゃなかったん？」
上条「はい。隣の棟の一番下の真ん中の部屋だったと思います」
青ピ「あ、そうなん？ごめんなぁ、聞いてた場所と大分違ってたわ」
上条「この学校のクラスって分かりにくいかもですから」
青ピ「ありがとー。恥かくとこやったわー。それじゃおおきにな！」
上条「アッハイお疲れ様でーす」
ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗｯ
上条「――ふう」
教師「上条……？今のって……？」
上条「何？何かあった？」
教師「いや、何もなかったっていうか、ニアミスしたけど……というか、隣の棟の一番下の真ん中って校長室じゃ……？」
上条「あれ？校長って上条当麻って名前じゃなかったっけ？」
教師「佐々木だよ。ハゲてるのに」
上条「ハゲ関係ないだろ。そっちかー、間違えちったなー反省反省。あ、ほら。HR進めなよ」
教師「……意外に黒いよな」
青ピ「――って待たんかいゴラァァァアアアアアアアアアアアアアッ！？」
上条「……ちっ。戻って来やがったか」
青ピ「危なかったわマシで！ハゲが部屋から出て来ぃへんかったら吶喊しとったやん！？何してくれますのん！？」
上条「いや俺は善意で自首をだな」
青ピ「あぁまぁ確かに不審者即通報すんのがジャスティスなご時世やけども！古き良きヤンキーの殴り込みスタイルやから受け取ってぇよ！」
上条「表出ろ、上等だよ」
――屋上
青ピ「オゥオゥ悪いなぁ、わざわざ顔貸して貰ぉて。ボクも大事にはしとぉなかったんやけど」
上条「っセェよ。人んチのクラスまで乗り込んで来ていつの時代のヤンキーだコラ」
青ピ「ヤンキー？誰がヤンキーやねんな。ボクは――愛の戦士や……ッ！！！」
上条「……あぁ、そう。うん、なんか、頑張ってな」
青ピ「あからさまに引いとる！？……あぁいや違うわ！春先から梅雨にかけて多なる人らとはちゃうわ！」
青ピ「ボクが言ぉとんのは！ワレ誰の女に手ぇ出しとんじゃい、っちゅーことや！」
上条「博多弁と関西弁は別物だが……女？なんの話だよ？」
青ピ「白ぁ切るんも大概にしぃよ！A組の子ぉや！」
上条「A組……あぁ！ストーカーされてるから助けてほしいって頼んできた子か！」
青ピ「そんなん嘘に決まってんだろうが！その証拠にボクが朝から晩までへばりついてガードしとったわ！」
上条「犯人お前だったのか。良かった−、放課後通報しとくな」
青ピ「照れ隠しにきまっとりますやんだってボクと話すとは目をこう潤ましぃの」
上条「可哀想に。泣くほどお前が嫌いだったんだな――つーかまぁ、アレだ」
上条「ニセ彼氏役なんつージャン○でも今時やらないような仕事ダルかたんだ。ここで白黒つけちまった方が楽でいいわな」
青ピ「いやそれつい三年前までそこそこ長いこと連載しとったよ！去年は映画にもなっそげぶっ！？」
上条「これに懲りたら彼女に近づくな、そして映画版の話は二度とするな――分かったな！？」
青ピ「い、いつも泣くんは……原作のファン、やんね……！」
――上条の寮
上条「……」 ﾊﾟﾀﾝｯ
土御門「お帰りだゃー。ご飯にする？お風呂にする？それとも、オ・レ☆？」
上条「台所から包丁取ってくれ。多分今だったら正当防衛で無罪になれると思うから」
土御門「おぉっとカミやん！ツッコミはツッコミでも俺はもっとソフトなのが好みなんだぜぃ！」
上条「黙れグラサン。いくら隣だからって勝手に入り込んでんじゃねぇよ」
土御門「んー、なんか舞夏が帰って来ないんだにゃー。鍵閉めたまま出かけちまったらしくて」
上条「あ、そう。お帰りはあちらです」
土御門「いいじゃねぇかにゃー。耳寄りな情報だってあるんだぜぃ？」
上条「いらんわ。どうせまたどっかの公園に野生の管理人さんが出るとかガセネタなんだろ」
土御門「今度は違うぜぃ。つーかカミやん派手にやり過ぎたにゃー」
上条「派手って……なんだよ。俺がなんかしたってのか」
土御門「勿論ですたい。あっちこっちのスキルアウトがそりゃーもう血眼になって探し回ってるんだゃー。何したん？」
上条「一々誰に喧嘩売ったとか覚えてるわけないだろ？」
土御門「あのなぁ。隣人のよしみで言ってやるけど無謀すぎるんだ、お前は」
上条「ニャーニャー言わなくなったら説教かよ」
土御門「そりゃ人助けすんなとは言わない。トラブルに巻き込まれるヤツ助けてチンピラに喧嘩売るのも、まぁ悪くはない」
土御門「ただ無鉄砲すぎるって言ってるんだよ。もう少し利口になれよ。風紀委員巻き込むとか、誰かに頼るとか」
上条「帰れ」
土御門「警告はした。どう受け取るかはお前の自由だ……ヤレヤレ。キャラでもないこと言っちまったにゃー」 ﾊﾟﾀﾝ
上条「ウルセェよ」
ｶﾞｼｬｯｰﾝ
上条「なんだ……？石……クソったれ。家がバレたのかよ――いや、石に紙、か？」
上条「『お前の妹は預った』……？はぁ？バカじゃねーのか、俺に妹なんていねぇよ。とうとう頭までおかしくなっ――」
上条「……」
上条「……最悪だ！あのバカども隣のトコの妹誘拐しやがったのか……！？」
――どこかの空き地
上条「――ぐっ！？」 ｽﾞｻｧｯ
浜面「――おおっと上条さんよぉ！手ぇ出したらどうなるか言ったよなぁ！？」
上条「……クソが！人質取らねぇとケンカもできないのかよ！」
浜面「あれー？あれあれー？だってケンカじゃねぇもんよ、これってリンチだ、リンチ。分かる？一方的に俺らがボコってんの？」
上条「……妹に手ぇ出してみろ。本当に殺すからな……！」
浜面「心配すんなって。俺らの大将は弱いものイジメが大っ嫌いで幼女好きだからな！」
上条「今の台詞の中に安心出来る要素がねぇな」
浜面「アンタは強ぇーんだろ？俺だってこんなことしたかねーんだけど、メンツっつーもんがあるんだわ」
上条「……カツアゲしてた社会のゴミどもに面子？――はっ！なんだ！チンピラより芸人になった方が向いてるぞ、お前！」
浜面「――テメェ……ッ！！！」 ﾌﾞｩﾝｯ
上条「く――……ん？」 ｶｷｨﾝｯ
土御門「はい、お疲れ。てか金属バッドは拙いぜぃ。変な所にクリティカルしたらネンショー行きだにゃー」
青ピ「ほんまこのアホは……なにやっとんのや！いやマジで！」
上条「お前ら……？」
土御門「時間稼ぎご苦労さん。舞夏は俺がしっかり助けた――って言いたかったんだけどな」
青ピ「助けたのはボクやね。そりゃゅムッサ苦しい男どもに可憐なメイド服が連れ攫われそうになってんだから、問題無用でボコるっちゅーもんで｝
土御門「俺に一言言ってくれれば上手くやったのに。なんで代わりにボコられてんだよ、不器用なヤツ」
上条「……巻き込んだのは俺だ。だから俺が責任取るのも当たり前に決まってんだろ」
土御門「まぁいいんだけどにゃー――つーかここからは俺も混ぜて貰うぜぃ。人の妹餌づけしようとしやがったカスは残らず地獄に堕とす！」
青ピ「ボクはボクで勝手にやりますけどぉ？」
上条「お前ら――バカだ。ここに二人もスッゲーバカがいる！」
土御門「人のこと言えた義理はないぜぃ。なぁ？」
チンピラ「り、リーダー？」
浜面「や、やっちまえ！相手はたった三人だ！」
上条「おう来やがれクソッタレども！」
――学園都市 特設スタジオ
姫神「『――そして、三人の絆は（性的な意味で）深まった。めでたしめでたし』」
佐天『あの……すいません。説、うん、はい、説を証明しようって主旨なんですけど……？』
姫神「これを機に私は言いたい。『みんな（カップリングが）違ってみんな（性的な意味で）いい』と……ッ！！！」
佐天『――はい！以上動画テロを敢行した姫神さんでしたー！なんかもう再現VTRですらなかったな！』
姫神「ありがとう。男子同士の友情。フォーエバー」
佐天『アイーサ、あなた疲れてるんですよ。あ、ほらお帰りはあちらです』
御坂「――ごめなんさい、今の動画はソフト化の予定はないのかしら？もし良かったら製作委員会として一枚噛みたいんだけど、どうかな！？」
佐天『そして人気投票はいざ知らず、オチ要因として重宝されている御坂さん流石です」
姫神「『他人の癖を笑うものは。また自分の癖を笑われているに等しい――ニーチェ』」
佐天『ちょっと深いようでいてアッッッサイ言葉ですよね』
アレイスター「そしてニーチェは言っていない。彼も流石に極東の島国でネタにされまくるとは予想だとにしなかったろうが」
――学園都市 特設スタジオ
オティヌス「――やぁやぁ愚民ども。私の姿を拝聴する栄誉をくれてやろう、末代までの誇りとするが良い！」
レッサー『また体がミニマムなのに態度がイデオ○級の人が来やがりましたね』
オティヌス「あぁすまないな。アニメに出ていようがなかろうが大量得票してしまったからな！アニメに出ていないのにな！」
レッサー『おーいスタッフーラッカー持ってきてください！このアホへ雑に吹き付けてムラを残してやりますから！』
オティヌス「だから人をフィギュア扱いするなと。乾かすのは食器乾燥機がベストだぞ」
レッサー『並居る家電がプラモ作りとフィギュア作りの方に評価され、一般人から「あ、これ家庭用じゃないんだ？」と敬遠される呪いが！いいぞもっとやれ！」
オティヌス「本当にいつでもどこでも楽しそうでいいなお前ら。全体数が多いだけだとは思うが」
レッサー『てか司会私でいいんですか？。なんかちょいちょい交代させられますけど、またエロボディ中学生が誘拐されたんで？』
アレイスター「もっとこう穏当な特長なかったのかな？強く否定は出来ないけどもだ」
アレイスター「君が抜擢されたのは適材適所というものだよ。人間誰にも架せられた役割がある」
レッサー『ホッホウ！では私の存在異議とは……ッ！？』
アレイスター「この章が徹頭徹尾下ネタになりそうだから、ヨゴレ担当に変わってもらったのさ。ふっ」
レッサー『うんまぁ、そんな扱いだって事は分かっていました。解散説が割りと洒落にならないぐらい雑な感じでしたしね。私たち、つーか私だけ』
オティヌス「まぁ仕方があるまいな！ヒロインと違って凡夫は地を這いずるしかないのだからな！」
レッサー『あなたは小さくてお持ち運び可能、しかも「あ、あれはっ！？」みたいなリアクション要員として同行しただけでしょうが！』
レッサー『サイズ的にも重要度的にも話に絡んで来ないから、スタジオで中継見てるワイプ芸人と同じ扱いのクセに！』
オティヌス「くくく……吠えろ吠えろ！最近じゃフィギュアがヒロインの話だってあるのだ愚昧め！時代の先端はまさに私！」
オティヌス「それとアニメには出ていないが長編SSにはしっかり出ているからな！ピンポイントで出張る賑やかしには違ってな！」
レッサー『え？長編？』
オティヌス「――と思ったが勘違いだった！別の次元の話をしていた！夏に出るウス・異本の設定だったな！」
レッサー『あなたが出るエロ同人もどんなんか興味あります。サイズ的に難しいものが――あ、でも上条さんならジャストフィット的な！」
アレイスター「うん、だからね？君が抜擢されたのはそういうところだよ？」
レッサー『しまった！？巧妙な誘導が……っ！ぐぬぬぬ……高位能力者が関わっていただなんて！』
オティヌス「科学の街のトップだから高位は高位だな。ただ能力者でもなく魔術師だが」
レッサー『そして娘が何人居たのかも、現在何をしているのかも把握してない時点で人間未満ですよね。エロだけならマシって感じで』
オティヌス「というか司会。時間が勿体ないから進行してくれないか、まぁ検証するまでもないとは思うのだが一応な」
レッサー『あぁはいはい。それではフィギュアさんの検証する説は、これだっ！』
オティヌス「『上条当麻、99パーセント性的な目で見てくる』 ……ッ！！！」
レッサー『――はい、仮説は認定！上条さんは常にエロいですからね！検証するまでもありませんでしたよね！』
アレイスター「待ちたまえ、ニュアンスが少し違うな。”見ている”ならオールウェルズだが、”見てくる”だと対象が絞られる。というからには？」
オティヌス「身の危険を感じているのは何を隠そう、この私だ！」
レッサー『上条さん……HENTAIが進行してついに6インチ前後の対象にしかおっきしなくなりましたかー。ついにそこまで逸般人の道を』
オティヌス「酷い言われようだが、これはこれでいいと思うのだよ。人種、肌の色、そして国や性別に次元。癖（へき）の前では些細な違いでしかない」
レッサー『それらを癖（へき）で括るっちゅーのは流石に畏れ多いと思うんですが』
オティヌス「神に縛られた運命など存在しない！自らの癖は自分で決めずしてなんとするのか！」
レッサー『何言ってんですか神（）が。そしてその台詞は最終回まで取って置け、なっ？』
オティヌス「実は……ここ最近、視線を感じるのだよ。ぶっちゃけ見られている」
レッサー『あぁはい。それが上条さんがガン見orチラ見してるって繋がるんですか？』
オティヌス「これはアレだな。恋をしてしまったと私は思うのだよ、フワッとした言い方を使えば」
レッサー『そうですよねぇ。ドストレートな検証要請がいくつかあったんで、フワっした言い方をすれば恋愛的な意味ですもんね』
オティヌス「まぁ最終的な落とし所というか着地点はエロいことだとは思うが」
レッサー『気遣いましょうよ！？私だって多少素行を顧みて探り探りやってんですから！』
オティヌス「という訳で見てもらおうか！（性）欲は次元の壁を越えるということをな！」
レッサー『一応あなたはフィギュアサイズなんですから、次元関係ないと思いますが……』
――上条のアパート 夕食後
オティヌス・インデックス「ごちそーさまでした」
上条「はい、お粗末様でした。あ、食べたのは流しに持っていって。あと俺が明日の用意している間にお風呂入っちゃいなさい！」
オティヌス「お前は私たちの母親か」
インデックス「私の辞書には載ってないけど、きっとこういうものなんだねー。とうまが、ってのはなんか違う気がするんだけど」
オティヌス「ダメだぞ禁書目録。当麻じゃなく母さんって呼ばないと」
インデックス「どこ目線なのかな？再婚したぱぱさんが息子を諭すような感じなのかな？」
オティヌス「ふ、すまないな。私がこんな体のばっかりで貴様には迷惑をかける」
インデックス「実の親子間で”きさま”は中々使わないんだよ……ん？どうしたのかな、とうま？」
上条 ｼﾞｰｯ
オティヌス「まだフロには入っていないぞ。間違った振りをして乱入するんだったら暫し待て！」
インデックス「私は嫌かも！？や、かもじゃなくて嫌なんだよ！」
オティヌス「もうカウントするのが馬鹿馬鹿しくなるぐらい見られているんだ。諦めろ」
インデックス「しすたーさんだから！世界で一番えっちぃのとは遠い存在だし！」
オティヌス「十字教のスキャンダルが続々と告発されているが、男女を問わない守備範囲の広さは日本も見習わなくてはな！」
（※ショ○犯罪が圧倒的に多いようです）
インデックス「……あなたにだけは言われたくないんだよ！もっと酷い事しているし！――ってどうしたの？」
上条「いやインデックスじゃなくてオティヌス……あぁやっぱいいわ。なんでもない」
オティヌス「おいおい気になるだろ少ぉ年？まさかとは思うがこのプレミアな肉体に欲情したのか？うん？」
上条「いや俺マニアじゃないからそういうのはいいです」
オティヌス「全力で受け流されるとそれはそれで辛いものがあるな！」
――風呂場
インデックス「ふー……今日も一日疲れたんだよ……」
オティヌス「ほぼテレビを見て散歩してヤツに噛みついてただけだからな」
インデックス「それがお仕事だからねー」
オティヌス「――と、いうかだな。気づいてるか？」
インデックス「あー、今の。とうまがジーッと見てるのだよね」
オティヌス「流石にこう続いていると、なぁ？見て見ぬ振りするにも限界があるのさ」
インデックス「って言っても……聞こえるんじゃないのかな？普通にここで話してれば」
オティヌス「確かに声は届くが聞いてはないだろう。今ヤツは60人分の食器の後片付けと明日の60人分の仕込みをしている最中だからな」
インデックス「……数字を突きつけられるとリアルに悪い気がしないでもないんだよむ
オティヌス「まぁ幼女シスターと同棲できるんだから、安いものだろ」
インデックス「そう言われると逆に大盤振る舞いしてるのかも！？いや主旨違うけど！そういうんじゃないんだよ！」
オティヌス「まぁでも一体何だと思う？今更出て行けというのでもないだろうな？」
インデックス「とうまが一度決めたこと、基本的に変えないからそれはないんだよ」
オティヌス「そうか、だとすると残った可能性は――癖（へき）、だな」
インデックス「うん、落差が激しい。少し前まで孤児院の話とか信仰の在り方とか、真面目に真面目に語っていた場所じゃないよね？」
オティヌス「まぁ待て禁書目録。そうは言うがな、他に何が思い当たる点はあるか？これ以外に何か妥当な何かは？」
インデックス「うーん………………？何か言いたいことがあるんじゃないの？」
オティヌス「ほう、言いたいこと？私たちの前では引っ込めるようなことをか？」
インデックス「そう言われちゃうと……だよ」
オティヌス「まぁ私も流石のこの体で相手をするのは難しいと思う。好いてくれるのは嬉しいのだがね」
インデックス「あ、あれ？またなんか唐突に理論が一足飛びしたんだよ？」
オティヌス「だが万が一！そう万が一の確率ではあるが！そうではない可能性もあるため、ここは一つ調べてみよう癖を！」
インデックス「うん！……うん？なんで？なんでその結論に達するのかな？」
オティヌス「だから仮にヤツの癖を調べてだな、私とは全然違うものだったとしよう。そうしたらそれはただの勘違いだ。別用だったって話だな」
インデックス「そ、そうかも？」
オティヌス「決行は明日だ！さぁ張り切って寝るぞ！」
インデックス「その自信がどこから来るか分からない！？てゆうかまだ洗ってないんだから出ちゃダ――」
ｶﾞﾁｬｯ
上条「あ」
オティヌス・インデックス「あ」
上条「――着替えはここに置いてくから、ちゃんと肩まで浸かって30数えてから出るんだぞー？湯冷めしちまうからなー？」
ﾊﾟﾀﾝｯ
インデックス「……なんだろうね。この、こなれた感は……屈辱なんだよ……ッ！」
オティヌス「まぁ……何年も同居していればな。あいつ本当はE×じゃないかと疑っている」
インデックス「そ、それに比べればまだフィギュアの方が健全なんだよ！」
オティヌス「というか病気だからな。癖以前の問題で」
――翌日 上条のアパート 昼間
オティヌス「――と、言うわけで癖を調べようと思うのだが、どうすればいい？」
インデックス「最初から人頼み！？いや聞かれてもわたしとうまの癖なんか把握してないんだよ！？」
オティヌス「普通はこうベッドの下とかに隠してあるもんなんだが……ないな。流石に女子が寝ている下には置かないか」
インデックス「ないんじゃないの？けっ、健全でいいと思います！」
オティヌス「むしろない方が不健全だよ。と、ここの部屋の掃除は誰がしている？」
インデックス「掃き掃除は、主に私が。”そうじき”はまだ早いんだって」
オティヌス「正しい判断だ。追い炊きですら壊しそうになっていたしな。それで？全部やってるのか？」
インデックス「あ、でも『あぶないから』って水回りはダメだよって言われてるかも」
オティヌス「水回り？風呂掃除もか？」
インデックス「うん――ってどこ行くんだよ！？」
オティヌス「私としたことが！あそこの天上は外れる仕組みになっていた！そういえばヤツの寝室もそこだし、条件は満たしている！」
インデックス「えぇーっと？」
オティヌス「定期的に夜中にゴソゴソやっているだろう！？」
インデックス「いや知ってるけどね！？お互いにそういうのは知らない振りをするのがマナーなんだよ！？」
――風呂場
オティヌス「私を天上近くまで掲げろ！どこか外れるはずだ！」
インデックス「……どうしよう、全然テンションが上がらない……！嬉しくもないし特に曝きたいって気持ちもないんだよ！」
オティヌス「もしここに隠しカメラでもあれば、私たちは対応を考えねばならんな！」
インデックス「ボッコボコにしてイギリス帰るよ？何言ってるのかな？」
オティヌス「お――外れた。この奥、天井裏に……あったぞ！何かの包みが！」
インデックス「あったけど、てか軽くて堅い……？箱、なんだよ」
オティヌス「……なんだろうな。我々の想像を絶する癖（へき）でも隠しているというのか……っ！？」
インデックス「どこをどうすればそんな発想に……あ、開いたんだよ」 ｶﾞｻｯ
10万円貯まる貯金○ ｶﾗｰﾝｯ
インデックス「……軽い、よね。まるで中身が入ってないように」
オティヌス「……音もしないからな。だって硬貨の一枚も入っていないんだから」
インデックス「えっと……貰ったか買ったかして、使おう使おうって思ってるウチに、的な？」
オティヌス「そのまま仕舞って忘れたとか……あれ？世界を敵に回した私が、泣いて……だと！？」
インデックス「別の意味で泣きそうだよ」
――夕方
上条「……どったのお前ら？何か教師は妙に優しいんだけど」
インデックス「べ、別に普通通りなんだよ？ただちょっとたまにはさ！お手伝いも率先してやらないとって思っただけで！」
オティヌス「まぁそういうことらしいぞ。洗い物を全部……は、無理だが一割ぐらいは手伝おうってな」
上条「……まぁそう言ってくれるんだったら。割れない食器を拭くぐらいは頼みたいかな」
インデックス「まっかせて！多分得意かも！」
上条「誰だってできるけどな」 ｼﾞｰｯ
オティヌス「ってお前、またそれか。一体何なんだよ？そう見つめられるとな」
上条「ん？あぁいやごめんごめん。大した事じゃないんだ」
オティヌス「言いたい事があったらはっきり言えよ、『理解者』。私は貴様のどんな癖でも受け止めてみせるさ」
インデックス「……いや癖の話って決まった訳じゃ……」
上条「そっか。じやあ言わせて貰うけど――ずっと、引っかかってたんだ」
インデックス「あ、あれ？なんてマジなトーンに……？」
上条「ずっと思ってたんだよ。ほら、バゲージの騒ぎの中でも、つーか初めて会って右手ぶち切られた時にも思ってたんだけどな」
上条「けどさ、敵同士で聞くのもアレかなってずっと俺は心の中にしまって置いたんだ。ごめんな」
オティヌス「お、おぉう！？まさか！これはまさか『実は前から……』的な展開か！？」
オティヌス「ちょっと待て時間的にはまだ早い！禁書目録を眠らせてたらそっち行くからそこで話をしようじゃないか！」
インデックス「あの……魔術、使えないんだよね？ちょこちょこ使ってるような雰囲気なんだけど、使えないからって許されたんだよね？」
オティヌス「今日は……あぁ満月じゃないな。分かっていれば元に戻れたものを！」
インデックス「そうだよね？たまに夜ベランダで月光浴してると思ったら、魔力溜めてたんだよ！？」
上条「なぁ、オティヌス！俺に教えてくれ！『理解者』としてのお願いだ！」
オティヌス「な、なんでも言ってみろ！」
上条「――お前、そのブラってどういう仕組みになってんの？」
――学園都市 特設会場
オテイヌス「……ってオチだった」
レッサー『しょーもなっ！？上条さんも上条さんですが、それ以上にオチがオチですよ！？』
オティヌス「まぁ、逆に考えれば私のチチバンドに心奪われていたと言えなくもない、うん」
レッサー『そしてまたバカポジティブ！？いやどっちかっつーと私もですけど！そこまで前向きになるのは如何なものかと！』
アレイスター「ちなみに初対面でそれ聞かれたらどうしたかね？」
オティヌス「殺すまで殺したな」
――学園都市 特設スタジオ
佐天『――はーいどうもー！突然の代理から戻って参りました佐天涙子ですっ！柵中のスペランカ○という二つ名を頂きました！でも死にませんが！』
佐天『さて！運営が弱っていたり忙しくて始めたこの企画も残すところラス2となりました！はりきっていきまっしょい！』
アレイスター「謎の少女に意味も無く襲われたり、汚れ仕事は替わって貰ったり君も散々だよね」
佐天『休憩時間をいただけたのはありがたいんですけど、別にあたしが担当しているのもフツーにヨゴレ案件ですからね。五十歩百歩的な』
佐天『まぁ運営のgdgdっぷりもコミケが終わるか涼しくなれば改善するかと思いますので！宜しければお付き合い下さい！』
佐天『ではトリの一個前の挑戦者、もとい提案者よおいでまっせーーーーッ！』
クリファパズル545『やー、どうもどうもー！小悪魔でーすっ！にひひ！』
佐天『またなんか超エモな衣装な方が……あ、写メ撮って良いですか？』 ﾊﾟｼｬｯ
アレイスター「いや、小悪魔じゃない。普通に悪魔だ」
クリファパズル545『我らがチームを代表してやってきました！なんかマジで宜しく哀愁！』
佐天『あ、知ってます！千葉県バンドの人の！』
アレイスター「あれはあれで懐古趣味というか、オッサン以上の世代にしか分からないというかな。ジェネレーションギャップだよね」
クリファパズル545『いやー、日本は良いですよねぇ！なんと言っても治安が良い！街を歩いてても十字架着けたアホどもが襲ってこない！』
佐天『ちょっと何言ってるのか分かんないですね』
アレイスター「信仰上の問題だね。『取り敢えず悪魔に人権はない』
アレイスター「というか彼、彼女を受け入れたって事実だけで全世界の十字教徒を敵に回すのと同義なんだが。いいのかな？」
クリファパズル545『まぁ職業は小悪魔からご主人様の愛奴隷へと変ったのですよ！愛が入っただけ無敵になったといえなくもない！』
佐天『あれ？これなんか前回に引き続いてヨゴレ仕事じゃないです？』
クリファパズル545『わーたしがけーんしょーしーたいのはー――「一方通行ロ×説」です……ッ！」
佐天『チェンジした意味がない。ヨゴレ仕事が連鎖で来てます』
クリファパズル545『あ、すいません噛みました。正しくは「一方通行ロ×orホ×説」でしたねっ！』
佐天『悪意のテンドン。言い直してより酷くなってる』
クリファパズル545『なお、検証するに当たって「投稿した野郎、夜道でベクトル操作に気ィつけろ」とコメントを頂いておりますよ』
佐天『てゆーか、あたしは代役の方になんじゃねぇかって思うんですけど……？』
アレイスター「ほら、彼女キャラ被ってるから。レッサー君と」
佐天『代打を送るタイミングが雑ですね！？リザーバーも一人しかいない！』
アレイスター「控え室にいた初春飾利君と上条当麻君君に『どう？』って打診はしたんだ。マッハで断られただけで」
クリファパズル545『人望の無さが手出来てますねぇ、にひひっ』
クリファパズル545『だがしかぁし！我らがご主人様は違いますよぉ！人望もありツンデレもあり！何よりも薄い本では女性よりもKMJさん（仮名）と乳繰りあってる方が多いぐらいですから！』
佐天『最後のセールスポイントですかね？あぁいやあたしは嫌いじゃないですが』
アレイスター「まぁ女性のエロ同人をどうこう言う層も居るが、だったら同性同士はいいのかって話もにもなるかな」
上条「――いいじゃねぇかよ！先の見えない愛こそが純粋なぞげぶっ！？」 ﾊﾞｽｯ
佐天『はい、話がややこしくなるので出て来ない！そしてさっさとプレゼンプリーズで！』
クリファパズル545『検証動画、どうぞっ』
――黄泉川家のマンション
クリファパズル545『――黄泉川家、緊急家族会議招集を要請します！』
黄泉川・芳川・打ち止め・ミサワ「いや、お前誰だよ」
クリファパズル545「おぉっと自己紹介が遅れました。私はご主人様の忠実な下僕、人造っつーか悪魔造悪魔のクリファパズル545と申します、にひひ』
黄泉川「あぁどうもご丁寧に。ツッコミどころが多すぎてツッコめないジャンが、家主の黄泉川じゃん」
芳川「浮いて、る？そんな羽根でどうやったら揚力をえられるっていうの……ッ！？」
黄泉川「んでこっちが居候その一の芳川桔梗じゃん。悪いヤツじゃないじゃんが、ただちょっとマッドな気があるじゃんよ」
クリファパズル545『そういうの大好物です。ドクトル・ファウストの時代からの習わしですな』
黄泉川「それって比較的最近じゃん？」
芳川「でもないわよ。あの話はドイツの民間伝承が元になっているから。そもそも下地として――」
黄泉川「ってキャラじゃん」
クリファパズル545『胃もたれしそうですねぇ。それで、そっちのが噂に聞く前妻さんで？』
ミサワ「もう！あの人ったらまた余所にオンナ作って来たの！？ウチにはまだ小さい娘がいるのに……！」
打ち止め「ってわたしの事言ったんだよ！ってミサカはミサカはこーぎするし！」
クリファパズル545『初めまして阿弥陀○さん』
打ち止め「誰がシャーマンがキングする存在感ゼロで役に立たない持ち霊だってミサカはミサカはさらに口に尖らせるのだっ！」
ミサワ「まぁ、こんなちっこいんじゃあ連れて歩くには不向きだからねぇ。特にバトルとかさ」
クリファパズル545『ですかねぇ？カミなんとかさんのバトルで連れていれば勝ったと思いますけど』
ミサワ「このガキの前でガンガン殺れるんだったら、もう最初から怖いものなんてないでしょ。チョーシぶっこいて手ぃ抜いてるから負けたんだよ」
ミサワ「ちなみ私は『番外個体』。好きな言葉は『こういうときだけ味方ヅしてんじゃねぇよババア弁護士』です」
クリファパズル545『あなたとは仲良くなれそうな気がします！」
ミサワ「私はノーサンキューで。このミサカはフラグ立ってない……よね？そういうんじゃないんだよね？」
クリファパズル545『そこいら辺は神様次第ですからねぇ。まぁ細かいことはいいんですよ！改めて黄泉川家家族会議を開きたいと思います！』
クリファパズル545『お題は――「一方通行ロ×orホ×疑惑」……ッ！！！』
一人以外「……」
クリファパズル545『な、なんですか。その「こいつ今更何言ってんだ」的なリアクションは？』
黄泉川「大体こっちの意志が伝わっててなによりじゃんよ。同居人へ対してプライバシーってのがあるじゃんよ、ねぇ？」
芳川「――その話詳しく！」
黄泉川「おい桔梗？歳を考えるじゃん、あと保護者的な立場も」
芳川「いやでも気にならないの！？彼だって健全な男子なのにそういうのに興味がなかったら不健全じゃない！」
黄泉川「否定はしないじゃんよ。ただあまりこう、若人を変な目で見るってのは」
芳川「あぁでも前にあなたと一緒にお風呂へ入れたときには」
黄泉川「エロ同人の話じゃんね！？私じゃない私が勝手にしたことじゃんよ！」
打ち止め「その薄い本だとわたしもわたしも！ってミサカはミサカは危険なコーナーを突いてみたり！」
クリファパズル545『取り敢えず薄い本の話は除外しましょう。収集がつかなくなりますし、何よりもポッと出には分が悪いです』
ミサワ「私も別に興味は無いんだけど……ラッキースケベの被害に遭ったのっているの？」
芳川「特にはないでしょ。よね？」
黄泉川「そもそも一緒に居る時間がないじゃんよ。前もちっこいの預けたら直ぐに失踪したし、その後戻って来たと思ったら帰って来ない日もあるじゃんし」
クリファパズル545『ダメですよぉ、ダッメ！あなた方にはエロ要員、もといヒロインとしての自覚があるんですか！？』
ミサワ「徹頭徹尾ない。個人的には死なない程度に苦しんで苦しんで苦しんでほしいと思っている」
黄泉川「おばさんが子供相手に何もないじゃん」
芳川「オバ！？……っていう表現はどうかと思うけど、まぁ何もないでしょ。実際に今まで何もなかったんだし」
打ち止め「あるー！」
クリファパズル545『ほーらご覧なさいよ！小さい子が頑張ってるのに恥ずかしくないんですかっアナタたちはっ！？もっとご自分の立場を理解しないと！』
芳川「むしろ子供にそういう役をやらせる社会の方が恥ずかしいわ」
クリファパズル545『ちなみにとある筋の人からは「ズッリィよお前、俺だって同居してんのは1.1人なのに年上お姉さん二人もだなんて！これ以上お前は俺から何を奪おうってんだよ！」との証言が！』
ミサワ「ヤッベェなそういう病み方ミサカ大好き☆」
クリファパズル545『だって折角ロ×から腹黒ヤンデレ、年上お姉さん×2に加えてロ×巨乳まで加わったんですから！いつ戦うんですか！？今でしょ！？』
芳川「微妙に流行りの更新が遅いわね」
クリファパズル545『……いや、ですからね。ここにお集まりの皆さんは全員、誰しもかある程度ご主人様に恩があるんでしょう？何らかの形では』
クリファパズル545『この私もそうですよ。何かこう意味もなくボッコボコにされて命を助けてられて、無理矢理忠誠を誓えと強制され――』
クリファパズル545『……あれ？最初からご主人様に出会わなければ良かった……？』
ミサワ「そこはその……考えちゃダメだと思う。他のヘンタイにそげぶされるより、まぁマシだったと思うしか」
クリファパズル545『まぁそんな訳でですね！全員この私の指示に従って貰いますよ！』
黄泉川「命を助けられたどうこうはどこいったじゃんよ」
クリファパズル545『まだご主人様から「手を出すなこのバカ」とは命令されてませんのでね！あなた方の命は私が握っていると言っても過言ではないかと！』
芳川「最低の脅しが来たわね」
打ち止め「そしてバレでさらにボコにされるまでパターンだよね、ってミサカはミサカは祈ってみる！」
――夕方
一方通行「――帰っ」 ｶﾞﾁｬｯ
ミサワ「――おかえりー、あ・な・た☆ご飯にする？食事にする？それとも夕飯？」
一方通行「全部同じだろ。食事一択じゃねェか。一方通行だよ」
ミサワ「み、ミサカがいいんだったら……全ミサカに中継かるら、待ってて！」
一方通行「イジられまくるわ。一万人弱に監視されてンのにエロ根性起こせンのは、それもう勇者って言うんだよ。もしくはヘンタイ」
ミサワ「……シミュレートと違うな。やっぱタメは嫌いっと」
一方通行「オマエいつから俺と同じ年齢になったンだよ０歳児」
ミサワ「あ、ごめんね！ちょっとそこで待ってて次の人呼んでくるから！」
一方通行「次ィ？」
打ち止め「おかえりなさいっ、あ・な・た！ってミサカはミサカは幼妻特性を前面に出して媚びてみたり！」
一方通行「オイそれ誰に教わった？ミサカネットワークにウイルスよりタチ悪ィの混ざってンぞ」
打ち止め「えーっと、ここでハグするって――多数決で！」
一方通行「なンだそれ超怖い。俺ァあれか？全世界にリアルタイムでネット配信されてンのか？」
ミサワ「くっくっくっく……その画像が出回れば社会的に死にますなぁ、おう？」
一方通行「その前にオマエは殺してやるよ。社会的じゃなくて物理的に」
打ち止め「鋼の精神力を持っている――なら次はこうだ、ってミサカはミサカはカードをドローするんだよ！」
一方通行「なンで超バランスゲーム？」
芳川「お帰りなさい。食事は作ってないし掃除もまだよ」
一方通行「じゃア！なンで出てきた！？せめてそこは嘘でもいいから『やっといた』的なターンじゃねェの！？」
芳川「甘く見てもらっては困るわね。結婚なんてヘビーなことはもう諦めているわよ！」
一方通行「うン。より下に評価下げたわ。なンとなくそォなンだろうなァとは思っちゃ居たが」
黄泉川「――ふっ、甘い甘い甘いじゃんよ小娘ども！ここ人生経験を積んだ大人出番じゃんよ！」
打ち止め「いっけーヨミカワー！あの人の堅く凍り付いた心を溶かすんだ！ってミサカはミサカは雪の女王っぽい言い方してみる！」
一方通行「いえ、帰って来てんだから手ェ洗わしてくれよ。俺を玄関から先に入れてくれよ」
ミサワ「あ、ちなみに今のは原典のアレであってアニメとは一切関係ないから！」
一方通行「いるかその情報？付け加えたことで『あァあの』ってならねェかな？余計に」
黄泉川「お、お帰りじゃん！今日は炊飯器フルコースセットでおもてなしじゃんよ！」
一方通行「――外でメシ食ってるわ。あと一人になりてェからホテルに泊まるし」
ミサワ「ま、待った！もう一人だけだから！オチがあるからそれまで付き合って！」
一方通行「オチっていわれてもなァ。俺の関係者なンだから、朝っから姿消したあのアホ悪魔ぐれェしか心当たりはないンだけどよ」
上条「――お帰りなさい、あなた」
一方通行「って脈絡ねェェェェな！？何出て来てンのオマエ！？」
上条「ご飯にする？お風呂にする？それとも、そ・げ・ぶ？」
一方通行「――よォし分かった決着着けようじゃねェか！オマエとはやっぱ殺し殺されるぐらいが丁度いいって思ってたンだよなァ！」
上条「おっしゃやったらぁコラ！俺が勝てば芳川さんは貰っていくからな！俺の寮の管理人さんになってもらうんだ！」
一方通行「貰ってるか、それ？ただ別の施設で仕事させてるだけじゃねェのか？」
芳川「――ダメよ！私のために争わないで！」
一方通行「うるせェよ」
――学園都市 特設スタジオ
クリファパズル545『という訳でご主人様はロ×でもホ×でもなく不×でした』
佐天『いいんですかっその結論で！？』
アレイスター「――面白い、認定！」
クリファパズル545『ありがとうございますっ！ありがとーみんな！私頑張りましたよっ！』
佐天『というか謎の上条当麻オチが二連続でしたが……てかクリファさんは？この流れだとオチって感じじゃ？』
クリファパズル545『えーっと……え、あぁいや恥ずかしいじゃないですか！？』
佐天『そんな恥女同然の格好なのに！？所々透けてきわどい衣装だっていうのに！？』
クリファパズル545『体は恥女でも心は乙女！そう、私は――』
一方通行「――ちょォォォォォォォォォォォォォォォッと話があンだわ。来い」
クリファパズル545『………………あい』
佐天『あー……以上、クリファなんとかさんでしたー！お疲れ様でーすっ！』
――学園都市 特設スタジオ
レッサー『ご来場の紳士淑女のみっなさーんちょえっす！我らの吉○は芸人パワハラ問題へシフトさせてようとしてますが！』
レッサー『なんか詐欺師グループのマネロン会社（美容系）が共同イベントに会社が関わっていたらアウツ！なんですけどね！』
アレイスター「レッサー君レッサー君、君『空気読む』ってスキルは持ち合わせては居ないのかな？」
レッサー『えぇモチのロンですとも！クラスメイトからは「れっさーちゃんは空気読むのホンッッッット上手いねぇ！」とよく言われますよ！』
アレイスター「その子の心中察してあまりあるな。心労かもしれないが」
レッサー『謎企画も猛暑の到来と共に続いていますが！皆さんは暑さが極限にまで来ると体が震えるという体験はおありで！？』
（※実話です）
アレイスター「危険だよね。それはもう体が『ごめんごめんもう無理だよ！』って訴えてるだけだよね？」
レッサー『なおその方は「これは……私の能力が覚醒しようとしている……！？」と謎の精神力で歯牙にもかけなかったそうです！』
（※実話です）
アレイスター「心身共に壊れているからね。それ以上壊れようがなかったってだけだからね？」
レッサー『という訳でアーイエーオーイエー俺イリエーの話の続きをですね』
アレイスター「うん、ダメだもの。詐欺グループのネーミングセンスは昭和臭しかしないし、そもそもこの話を広げるのは本意ではないかな」
レッサー『トリ勤めるのはこのお人ーー！白い人のスピンオフにも（多分）お呼ばれしない上条当麻さんです！』
上条「ぶち殺すぞ？――あぁいや間違ったこんにちはだったわー。いやー噛んだ噛んだ」
レッサー『その割には明確な殺意が込めていらしたようですが……まぁ大トリですね１意気込みの程お聞かせください！例えヨゴレであろうとも！』
上条「決めつけんなよ。まだヨゴレじゃ無い可能性もあるじゃねぇか。お前が出てきてる時点で望み薄だけと」
レッサー『大丈夫！例えシモ要素が皆無だったとしても、私の力をもってすれば一瞬で性的な展開を見せつけてやりまさぁボス！』
上条「お前ら愉快な仲間達の一員になった覚えはねぇよ。ちなみに性的なってどうするつもりだ？」
レッサー『大抵の言葉の後ろに、（※性的な意味で）って着ければエロっぽく聞こえません？』
上条「発想が小学生（※性的な意味で）！？――って俺を巻きこむなや！小学生につけたらエロ通り越して犯罪的な意味しか持ち合わせてない！」
レッサー『なので上条さん！恥ずかしがらずに読み上げてくださいプリーズ！』
上条「いや俺も詳しくは。今回なんかさ、お前一緒に検証してこいってアホ理事長から言われてんだよな」
アレイスター「上条当麻君だけでは荷が勝ちすぎている。よって緊急措置だと思ってくれたまえ」
上条「だからこの企画、どういう原理と方針で動いてたんだよ。こいつとし一緒に調べるんだったらスタジオ無駄になんだろ」
レッサー『まぁまぁ細かいことはいいとしまして――って貰いっ！これが次の指令書――』
上条「おい引ったくるな！」
レッサー『……あー……』
上条「おいバカやめろそのリアクション！？お前ですら言葉失うだなんて俺はどんな地雷踏みに行かせられるんだ！？」
レッサー『えっと、遠回しに言ってもキツいと思うのでバッサリいかせてもらいますと――』
レッサー『「ちょっとオリアナさんが非処女かどうか確かめてきちゃいなよYOU」、って感じです？』
上条「ダメだもの。その検証を『じゃあ俺が！』ってこなせるような人はいないもの」
レッサー『そこはご安心あれ！この私がついていればクイーン・エリザベス号に乗ったおつもりで！』
上条「沈められてんじゃねぇか。半世紀前までチョンマゲ結ってた極東の有色人種相手に舐めプしてたら撃沈されてんだろ」
レッサー『ともあれ！善は急げと言いますしあのアマを×りにいきましょうか！』
上条「やめて！？それをするとダークヒーローからヒーロー成分抜いた感じの人になっちゃうから！？」
アレイスター「『もしかして；犯罪者』」
上条「テメこのロン毛！この企画持って来たお前もあとでぐーぱんちすっからな！女子には使わない全力パンチを！」
レッサー『あなたの場合、誰が相手でも全力で振り抜いているような……』
――イギリス某所 教会前
レッサー「という訳でやってきました我らが故郷！最近クソ暑いですが気にすんな！」
（※ロンドンで40℃越えてるらしいです）
上条「うお……あっちーな！お前またなんかやらかしたのか！？」
レッサー「私が天候まで操れるんだったらまずフランスを焦土になるまで焼き尽くしますが何か？」
上条「だよな！そのフランスやドイツも暑いって言ってたしな！」
レッサー「だがしかし今のアホ大統領の任期が長ければ長いほど国力が落ちるので、私はむしろ応援したいと思います！ガンパレーマァクロォォ○！」
上条「悪魔か。妖怪けうけげんBBＡよりも思考がゲスい」
レッサー「さぁそんなことよりも！ちゃっちゃと検証を終わらせて帰りましょう！来週は夏コミなのでもっかい日本へ行かねばならんのですな！」
上条「検証っつったってさぁ。これ、どうしろっていうんだよ？日本でも行ったけど、確かめようがなくね？」
レッサー「そこはそれ私に完璧な『プラン』が！」
上条「ごめんな？お前は珍しく悪くないんだけど、アホ理事長のお陰で『プラン』ってイコール失敗ってイメージがあるんだよ」
レッサー「いやいや簡単ですよ？こうやってすれば――」
――レッサー・プラン
オリアナ『……』
上条『……』
オリアナ『声ぐらいかけてもいいんじゃないの？トモダチ――ではないけれど、一緒に激しい運動した仲じゃない。私たち』
上条『いや、なんか一生懸命にお祈りしてたみたいだからさ。邪魔しちゃ悪いだろ？』
オルソラ『誰に聞いて欲しいわけじゃないわよ。自分と話すっていうか、誓いっていうか。気持ちの整理？』
オルソラ『それでどうしたの？おねーさんに愛の告白でもしにきてくれたの？』
上条『――俺と結婚してくれないか？』
オルソラ『……はい』
ﾊﾟﾊﾟﾊﾟｰﾝ!ﾊﾟﾊﾟﾊﾟｰﾝ!ﾊﾟﾊﾟﾊﾟﾝｯﾊﾟﾂﾊﾟｯﾊﾟﾝ、ﾊﾟｰﾝﾊﾟｰﾊﾟﾊﾟｰﾊﾟｰﾝ!
上条『やぁありがとうありがとう！俺たち、結婚します！』
御坂『――よし殺す』
――
レッサー「――カンッッッッッッッッッッッッッペキですな！最後に刺されてお亡くなりになるところまでパーフェッ！！！」
上条「そりゃまぁ確かめるっちゅーかまぁまぁまぁまぁ！エロい意味ではコンバインするんだから普通のカップルはな！俺だって嫌いでないけどもだ！」
レッサー「実戦経験もないのに？」
上条「そりゃ散々企画でイジってきやかっだですよねコノヤローども？お前ら覚えてろよ！いつか夜道で後ろからそげぶすっかんな！」
レッサー「ある意味一生の思い出ですが、そげぶの価値が暴落中ですよね」
上条「てかオリアナだよ！仮に向こうが血迷ってオーケーしたら俺の人生終わるだろ！？いや年上のお姉さんは大好きなんだけども！」
レッサー「ですがこれ以上に有効な方法でしたら……あ、そうだ！薄い本や分厚い雑誌にあるような汚っさんを雇用してですね」
上条「本当にlesser（しょっぼい）プランだなお前。そしてそれ『あ、じゃあやろうか！』なんて言ったら主人公の資格を失うわ。チビっ子ドン引きだろ」
レッサー「いやぁ危ないところでしたね！危うく二位にランクインしそうになったじゃないですか？」
上条「なぁ知ってるか？主人公は一位になれないってジンクスがあってだな」
レッサー「あ、そうなんですか？おかしいなー、でも私の知り合いがやつてるとある科学の超電磁砲ってシリーズの主人公さんって方は例外ですかね？」
上条「――よーし分かったぜチクショー！お前のプランを実行に移して『見せられないよ！』にしてやらぁ！迷惑なんて知ったことか！」
レッサー「待ってつかーささい上条さん！？私が言うのもなんなんですけど雑すぎましたね！もっとこう対策を練らなくては！」
上条「無理だよ。だってこうなんか、もう下ネタ以外の話に派生しないもの。何をどう繕おうったってシモはシモだもの」
レッサー「お嫌いですか？」
上条「友達とアホ騒動すんのとはレベルが違うだろ！？万が一オーケーされてもそれはそれで困るし、大人の余裕を見せつけられてあしらわれるのもまぁ悪くはねぇよ！」
上条「問題なのはゴミを見るような視線で黙られたらショックだってことだ！そしてシスターさんの伝言ゲームでオルソラたちまで引かれるよ！」
レッサー「いやでもどうせ今でも引かれるんですからいいんじゃないですかね？」
上条「待って？それってどういう意味？プロポーズ未遂をネタでやる程度に、俺は周囲から思われてるってこと？」
レッサー「あぁじゃあこうしましょう。私がさりげなくガールズトークへ持ち込み、それとなく聞き出すってのは」
上条「知り合いっつーか顔見知りではあるなよな。お前が全力で笑いを取りに来る以外は、まぁ信用できるかもな」
レッサー「今度こそは大丈夫！私はこう見えて『面倒臭い女ランキング』で三年連続で獲ったオンナですから！」
上条「もうその台詞だけで面倒臭い」
レッサー「いいですか上条さん。ジョージ＝ワシントンのある逸話をご存じでしょうか？桜の樹を切ったっていう」
上条「あぁなんだっけ。正直に言ったら『よく正直に言ってくれたね！』って逆に誉められたんだったか」
レッサー「然り然り。我々に欠けているのはその精神だと思うんですよ、最初から姑息な策を弄するのではなく、お互いに腹を割って話しましょうってだけのこってす」
上条「そうだね。俺がKAMI-KAZEするってマジ提案がなければ、その言葉はもっと説得力もあったんだろうね」
レッサー「まぁまぁ騙されたと思って一つ。どうせ失敗しても私の評判が下がるだけで上条さんにはノーダメージですから」
上条「一人で試すんだったら俺にまで被害は飛んで富んでこないだろうけど……でもレッサーだしなぁ」
レッサー「なんていう説得力……！？当の私がdisられているのに『私ならしょうがないですもんねっ！』と納得しそうですね！」
上条「よーし！Goレッサー――君に、決めた……ッ！！！」
レッサー「イエーッスマスター！ポケモ○虐待ゲームのマスターまであとちょっとですよね！」
レッサー「てかあれ、本当にポケモ○好きだったら戦いとかさせます？私はイヌ好きですけど、ちょっと理解できないですよね」
上条「いいんだよ！ホケットがモンスターするアレはデジタルがモンスターするよりかはまだ分かるんだから！」
レッサー「デジタルの方はモンスター以上に人間がエロすぎるっていうねwwwwwwwwww」
上条「だから行ってこい鉄砲玉！ついでに玉砕して来やがれ！」
――
オリアナ『……』
レッサー『あ、すいませーん。アンケートなんですけどちょっとお時間よろしいですか？』
上条「初手から嘘を吐くな。腹割ってって話はどうした！？」
オリアナ『アンケートって、いいけどあなた確か前に追いかけっこした「新たなる光」の子よね？』
レッサー『すいません人違いです。あなたと私は初対面です！そういうことになってんです！』
オリアナ『まぁ陰で悪巧みされるよりは堂々と悪巧みしてる方がマシかしら。程々にしなさいよ？指名手配はされてるんだからね』
上条「なんて大人の余裕……！そしてしょーもないことで一喜一憂する俺たち！」
レッサー『違うんです！これには上条さんは関係ないんです！脅されてもいませんから！』
上条「――ってお前何やってんだゴラアァァァァァァァァァァァァァァァァァッ！！！？」
オリアナ「あ、久しぶり」
レッサー「……ちっ」
上条「何お前『脅されて仕方がなく……』みたいな演技してんだよ！？そんな事実はなかったのに！」
レッサー「おや心外ですな！ですから私は『関係ないし脅されてもいない』と事実だけを簡潔に伝えたというのに！」
上条「体（てい）だろ。ほぼ黒幕が俺って設定だって誰だって思うだろ。いや違うけど。俺は被害者だけどもだ！」
レッサー「検証が困難だからと突き合わせされた私へ対してなんて暴言を！？」
オリアナ「それで？ボウヤとお嬢ちゃんは何のご用よ？」
レッサー「……くっくっくっく！このアマ、まだ自分の立場ってぇモンを理解してそげぶっ！？」 ﾊﾞｽｯ
上条「大丈夫かレッサー！？どうしたんだ下腹を押さえて倒れるだなんて！？」
オリアナ「高速であなたがぶん殴ったからよね？惚れ惚れするような無駄のない直線でむ
レッサー「れ、レッサー死すとも……イギリスは、死なず……！」
上条「主語がまたデッカくしたなオイ。俺が聞いた中でもトップクラスだ」
オリアナ「いやだからね？その、私だって暇じゃないわけで」
上条「――オリアナ＝トムソン！」
オリアナ「は、はい？」
上条「気をつけろ！俺たちは今、敵の魔術師の攻撃を受けている……ッ！！！」
オリアナ「なんでよ。てか今その子を殴ったのはあなたよね？」
魔術師A「――ふっ、よく見破ったな！」
オリアナ「だから誰よ！？」
――学園都市 特設ステージ
上条「――そして俺たちは、たまたま居合わせた悪の魔術結社を殲滅して帰って来たんだ。いやー、死闘だった」
レッサー『しかしまさか実は逆で、政府転覆を企むテロリストを止めるためだったんですよねぇ。いやー、危ないところでした』
アレイスター「……それで結局どうなったんだね？てか君たち、誤魔化し方がそっくりだよね？」
上条「確認できるかぁアホ理事長！あぁまぁ年上のお姉さんに憧れる俺ではあるが！『じゃあ詳しくは部屋で話そっか？』みたいな真似ができるって！？」
レッサー『ぶっちゃけイタ公でも難しいと思います。てゆーかこのDTに達成不可能な目標を突きつけるなんて酷いですよ！このDT野郎にね！」
上条「そうだぞ！お前はあとで佐天さんと一緒に話があるが！どう頑張ったって越えられない壁はあるんだよ！」
アレイスター「そうかね……君にも苦手なものがあったということか。まぁこれはこれで良き結末と言えようか」
レッサー『その心は？』
アレイスター「なに、大した事ではないよ。ただ少しばかり懲りただろう？何でもかんでも一人でできるというものではな――」
オリアナ？「――と、ごめん。まだかかる？」
上条「あぁごめん。今アホがシメの台詞入ろうとしてるから、あと少しだけ」
アレイスター「アホとか言わないでくれたまえ。というかオリアナ＝トムソン君？どうして君がここに？」
オリアナ？「し、仕方がないでしょ！？ご挨拶は早めに行かないと！」
レッサー『てか、オリアナさん名前表示欄がバグってんですけど何かの仕様ですか？』
上条「――紹介します。上条オリアナ＝トムソンさんです」
上条オリアナ＝トムソン「ど、どうも？」
レッサー・アレイスター「やることしっかりやってんじゃねぇか」
−終−
（※ご応募ありがとうございました）