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Clock(trial)

学園都市七大不思議探訪リターンズ 『日常へ忍び寄る恐怖』



 私達が住む日常、それはきっと穏やかで平穏なものなのだろう。
 少々退屈だが何も変わった事件など起らず、人は生きていく。

 だが、しかしそれは『幸運』であると殆どの人間は気づきもしない。気づけない。
 病気や災害に遭って始めて、人は自らが幸せの真っ只中にあったと知る――そう、失ってから思い知らされるものなのだ!

 だから我々が気づかない。これが幸運であると言う事に!
 何気ない日常の合間に潜む非日常!恐怖の世界の住人達の存在を!

 あなたは違和感を感じた事は無いだろうか?

 例えば人気の消えた夜のプラットホームで、あなたの後ろからする気配。
 例えば夜遅く帰って来たマンションで、不規則に点滅している街灯。
 それは『彼ら』の合図である――日常へ侵食しているサインに他ならないのだ。

 だが、決して気づいたとしても近づいてはいけない!不用意に足を踏み入れてはならない!
 『恐怖』の入り口はいつでも、どこにでも口を開け、あなたが落ちるのを待っているのだから――!


佐天「だから――!」

上条「……」

佐天「……プリーズ?」

上条「丸投げかっ!?こんだけ前振りしといてオトすの俺かっ!?」

佐天「彼らなのか恐怖なのか、面倒臭くなっちゃいました!」

上条「断言するこっちゃねぇな!てか事前に脚本作っとけよ!」

佐天「ふっ!この佐天涙子!街ブラ系にありがちな事前の綿密な打ち合わせがあったような、不自然な商店街のリアクションとは無縁です!」

佐天「ついこの間もARISAさんとXX学区の下町を恐怖のズンドコへ陥れてきましたがっ!」

上条「はい、カットー。最近多いステマの話はそのぐらいにね?」

上条「てかボケ×2でツッコミが居ないまま流されていく番組は見たいけどもっむ!」

佐天「池上さんに『いい質問ですね!』と褒められた後、直後のその質問に対するフリップとVが出てくるのってブロレスですよね?」

上条「謝って!プロレス関係者とファンに謝って!」

上条「よく八百長の代名詞に使われるけど、プロレスは体張りまくってんだよ!死人も結構出てるし!」

上条「頑張ってるじゃない!新日には波紋使い(※マジ)がいるんだからねっ!」

佐天「その発言を聞くと、どっちがネタ?って思いたくなるんですが……」

上条「……いや、あのさ?つーか何?これ何の話?」

上条「何かメールで呼ばれて局に来たのはいいけど、なんで一人でナレーターごっこやってんの?」

佐天「いぃやっほーーーーーーーーーーーーーーーーぅっ!!!」

上条「ちょ!?耳がキーンって!至近距離で大声は止めて!?」

佐天「さぁっ始まりましたね『学探』!つーかちょっとだけ帰ってたぜモニタの前のみんなっ!」

佐天「このまま打ち切りかと思ってたけど、よく分からない展開でまたやるぜ!かかって来い!やったンぞコラっ!」

佐天「なんかもう見切り発車でやっちまえ?的なアレコレあったり!いい加減投稿するのが面倒になってたりしますけど!」

佐天「今回もみんな大好き女子中学生っ佐天涙子がお送りしますよっ!やったねっ!人気投票じゃイマイチ振るわないけどねっ!」

上条「だからその言葉、『みんな大好き』がどの言葉を修飾するかによって大惨事になるっつーの!」

佐天「そして名誉あるカメラマン兼ツッコミ兼リアクション担当はこぉの人っ!」

佐天「噂では新刊でみさきち編で中学生を毒牙にかけようとしてる――」

佐天「――上条当麻さんですっ!!!」

上条「どんな呼び出し方?ねぇキミ俺の悪口しか言ってないよね?」

上条「あとカメラマンとツッコミとリアクション担当って事は、佐天さんは何をする人なの?賑やかし?」

佐天「いやぁ驚いちゃいましたねー、上条さん。あたしたち、実は知り合いだったんですよ!」

上条「ナ、ナンダッテーーーー」(棒読み)

佐天「『学探』始めた頃は、接点なかったですもんね?」

上条「俺の方が驚いたわ!悪い意味で君のファンから恨まれそうだよ!」

上条「最後の最後で美味しい役持ってってるし!神様もいい加減自重しろ、な?」

佐天「んー、でもあたしのキャラだったら、そのままフォークダンスしそうな……?」

佐天「ここぞとばかりに空気を読まず楽しそうにキャッキャウフフするあたし達!そしてぐぬぬな御坂さんと初春!」

佐天「『いやー、なんかちょっと悪いですね。てかあの二人ガン見してます」

佐天「『え、なんですか?”見せつけて上げよう……?”って……きゃっ!?』」

佐天「『あ、ダメです……初春が見て、る……っ!』」

佐天「『……上条、さん……っ!』」

上条「だから初春さんは巻き込まないであげよう?中の人がキャラに迷惑かけるって、珍しい状況になってっけど」

上条「てかどんなシチュ?その想像の中でフォークダンス中に俺はどんな犯罪行為を働いているの?」

佐天「『俺の右手がフォークダンスをぶち壊す……!』」

上条「刑法的な意味で?要はそれ痴漢って事じゃねぇの?どんなミラーマン?」

佐天「まぁまぁ堅い事仰らずに」

上条「堅いか?『法令遵守』を『コンプライアンス』って言い換えるぐらいに当たり前じゃ?」

佐天「んまっ!上条さんの下条さんは堅くなっているかも知れませんが!」

上条「やだこの子レッサーさんに似てきた」

上条の下条さん(年下から迫られるの、嫌いじゃないですよね?)

上条「あぁもう何か大人気だよチクショー!なんでフロリスあんなに人気出たっ!?」

佐天「あ、そっちはどうです?順調ですか?」

上条「んー、まぁそれなりに?メタネタを極力控えて嫌な話(※一般常識)」をぶち込んでるから、全体的には重いかなぁ?」

佐天「結局全員オトすんですもんねっ!」

上条「可愛い顔で言えばなんでも許されると思うよな!?現実じゃまぁ大体許されるけどな!」

佐天「やっだもうっ可愛いだなんてそんなぁっ!」

上条「そんなに褒める意味は無いよ?むしろ責めてるからな?」

佐天「まぁでも作中『探偵は事件を解決するに存在し、悲劇ですらも引き立て役に過ぎない(キリッ)』とか言いながら」

佐天「あっちのSSも、上条さんへ惚れさせる説得力強化に過ぎないですもんねっ!」

上条「ウッサいよ!こっちだって頑張ってんだから突っ込まないで上げて!?」

上条「……てかさ、何?学園探訪?リターンズ?」

佐天「いぇーすっ!」

上条「またすんの?マジで?」

佐天「秋の特番――じゃなく、野球延長で番組変更になったりしますよね?」

上条「してんのか!?ローカル局なのに!?」

佐天「いえいえ、このシーズン優勝決まるとちょっとだけ延長したりしますよね?」

上条「あー……ったっけか?昔々、それでぶち切れた芸人がお笑い番組引き上げたって、話聞いた」

佐天「で、その時のミニ番組で撮っとけ、みたいな?」

上条「……あぁ、何か『世界のビックリ映像!』とか子犬子猫がじゃれてるヤツな?」

佐天「わんっ!わんわんわんわんわんっ!」

上条「どうして犬になった!?そして今する必要性が!?」

佐天「……にゃあ?」

上条「やめろテメー!脳内再生されると抵抗出来なくなるから!」

佐天「ま、そんな感じで一つ宜しくお願いしまーす」

上条「いいけどさ……いやでも、あぁ言うのって5分?長くても10分ぐらいだよな?」

佐天「ですねっ」

上条「前の学探、大体俺らが数時間かけて撮った映像を20分ぐらいにしてたんじゃなかったっけ?」

上条「今から取材としたとしても、10分には収まらないんじゃ?」

佐天「大丈夫です!問題ありません!」

上条「君の『大丈夫』は『押すなよ!絶対に押すなよ!?』って意味だよね?」

佐天「まぁ、概ねっ?」

上条「否定しとこう?嘘でもいいから俺を安心させて上げて、ね?」

佐天「突然ですが上条さんは大胸が好きだという情報が!」

上条「嫌いじゃ無いよっ!誰だって嫌いな奴なんて居るもんか――」

上条「――って話が進まねぇよ!いい加減にしろ!」

佐天「ガラガラ、閉店――どーもありがとうございましたーっ!」

上条「ますだおか○?俺、すっげー帰りたいんだけど帰っていいかな?」

佐天「あー、ウソウソ冗談ですってば。気を悪くしないで下さいな、ね?」

上条「……いやまぁ君の唐突なボケと話の展開には、いい加減慣れたからいいんだけどさ」

佐天「てかまぁ予算もアレですが時間が非常にタイトなもんで、今回はスタジオからお送りします」

上条「スタジオ?会議室にしか見えねぇんだけど」

佐天「お題は――『心霊写真』ッ……!」

上条「……マジ?俺ちょっと苦手かも」

佐天「おっ、いーですねーナイスリアクションですよー?」

上条「いやいや、なんか気持ち悪いのが映り込んでんだろ?俺、そういう、なんつーの、えっと」

上条「お化け屋敷みたいに、『わああああぁぁっ!?』って来るタイプだったらまだ、アレなんだけど」

上条「なんかさジワジワ来るのは、うん」

佐天「最近は誰でもパソコンで作れますしねー」

上条「存在を全否定っ!?今、俺それっぽい事言ったじゃん!?」

佐天「――んがっ!今回送られてきたのはそんなまがい物ではありまっせん!正真正銘マジです!ガチです!」

上条「送られてきた?」

佐天「えぇこれはとある消息筋から秘密裏に入手したんですが」

上条「どうしよう。段々怖さが消えて胡散臭くなってる!」

佐天「えぇっと……HN『弟さんのメル友』からの投稿です」

上条「出やがったな暇人!謎の人脈っつーかワケ分からんコネばっか持ちやがって!」

佐天「『誠のサイキック青年○の皆さんこんにちは』、はいコンニチワっ!」

上条「出してるコーナーからしてまず違っ!?それは大分前に終った関西ローカルの深夜ラジオだ!」

佐天「『私は誠さんが大事務所のタレントが傷害事件を起こした際、”ツッコミ感覚でよくあるよなぁ”とヘタレたのを聞いて、以後聞くのを止めたクチです』」

上条「あー……あったなぁ、そんなん」

佐天「『塩川正十郎元財務大臣へ対し、”塩爺やなくてクソジジイやないか”と何の根拠も無く暴言を吐いたあなたを、私は生涯忘れる事はないでしょう』」

上条「タレントっつってもただの人だからな。チヤホヤされてるウチに勘違いするってだけで」

佐天「『ぶっちゃけ”俺妹”とかBGMを使ってますが、こちら側に擦り寄ってきているみたいで気持ちが悪いです』」

上条「いるよねー、誰とは言わないけど『私、ヲタなんです!』って公言するタレント。ヲタは自分でヲタって言わねーよ」

佐天「『――と、言う話はさておきまして、佐天さんその他のみなさん初めまして』」

上条「『そのたのみなさん』より『かみじょうさん』の方が短くないかな?俺の名前言うぐらいの余裕はあるよね?」

佐天「『これは近所のガキと遊んでいた時の話です』」

上条「お、やっと本題かよ」

佐天「『”ガンダムレオパルド・デストロ○を改造するとガンダムレオパルド・デストロイガンダ○になるか?”という話で盛り上がっていたのですが』」

上条「入ってなかった!?てか近所の子供に何吹き込んでやがる!?」

佐天「『デストロイは最初から変身しとけばいいんじゃね?というツッコミは野暮でしょうか?』」

上条「野暮っていうか見た人全員突っ込んでたよ!そもそもガンダムにする必要性がない!」

佐天「『妖怪ウォッチ?とやらが流行っていて、今度どこかの心霊スポットへ連れて行く約束をしたのですが――』」

上条「おー、知ってる知ってる。3DSのカメラ機能で撮ると集められんだっけ?」

佐天「『とはいえ子供を危険な場所、例えば廃墟へ連れて行くのはいけないと思います』」

上条「まぁな。廃墟っつっても私有地だし、何より他のDQNで出くわしたら面倒臭ぇし」

佐天「『なので某大学裏手の自殺橋か累ヶ淵へ――』」

上条「危険が危ないっ!?ガチの心霊スポットは自粛して上げて!?」

佐天「『お陰様で夏コミは七々々は全巻ハケたそうです、っていうか可愛ければお構いなしかコノヤロー』」

上条「その人らはな?生物にはだな、多様性というものがあってだね」

佐天「『みさきちさんの薄い本は結構あったんですが、金髪/さんの本は影も形も……』」

上条「フレンダァァァァァァァァァァァァ!?フレンダの事かァァァァァァァァァァァ!!!」

佐天「『――と、ここから本題です。この話は私がつい先日、ドライブ兼ネタ出し兼買い出し兼背景素材を撮りに行った時の事』」

上条「てかお前何なの?何の仕事してる人なの?」

佐天「『ある田舎道を通りかかった際、私はふと誰か――いえ、何かの視線を感じました』」

上条「……視線?そりゃ田舎だって人は居んだろ」

佐天「『ですが周囲に人の影は無く、どうしたものかと思い……その視線の方向へシャッターを切ったのです!』」

上条「……心霊写真、だったっけか。今日のテーマ」

佐天「『以下同封した写真をご覧下さい』――と、ですね」

上条「見たくねぇな……ガチでもネタでもどっちでもな!」

佐天「ちなみに一部、周囲の建物が分からないよう加工が加えられていますので、予めご了承下さい」

佐天「それ以外は一切無加工なので、はい」

上条「よ、よし!見ようじゃねぇか!」

佐天「ではでは――でーでんっ!」



上条「……田んぼ、だよな?稲刈り前の」

佐天「ですねぇ。どこかの地方の農道でも走ってるんでしょうか」

上条「天気は曇り、だけど……まぁ他には気になる所も無くないか?」

上条「『あぁもうすぐ収穫ですねー』みたいな、どっちかっつーと長閑なってつーか、日本の原風景みたいな感じで?」

佐天「えっと、写真の中央より若干右、少しだけ色が変わってる部分、ありますよね?」

上条「んー……あぁ、ここな。何か黒いものがポツポツと見える……カラス?」

佐天「写真を引き伸ばしたものがこちらですね」



上条「カラス――じゃ、ねぇな。布?黒いビニールかなんか?」

上条「スズメ除けか何かの、あぁデッカイ目玉の亜種とか、そんなんじゃねーの?」

佐天「……そして更に!『弟のメル友』さんが望遠で撮った写真には、なんと!なんとぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」

上条「原因分かってんじゃねぇか。つーか撮るだけの余裕あったら別に怖くはねぇ――」



上条「――って怖っ!?ネタ投稿だと思ったらその通りだったけど予想以上に怖っ!?」

上条「つか何でだよ!?何でこの田んぼの持ち主マネキンの首設置する気になった!?」

佐天「『――日常に潜む悪魔の落とし穴……そう、それはこんな所にも空いている……!』」

上条「佐天さん?確かにコレ、夜中一人で通った時に気づいたらトラウマもんだけど、よく見ればただのカカシだよね?」

上条「投げやりっつーか、何かもう色々とぶん投げてる感がすっけど、まぁ一応は」

佐天「『どうかあなたも気をつけて――ふと、違和感を憶えたとしても、決して振り返っていけません――何故なら!』」

上条「おい、出オチだと分かっててシメのコメントへ入るのは止めろ!つーかホントにしょうもねぇ番組だな!」

佐天「Showだけにねっ!」

上条「佐天さん、こないだの大覇星祭でお世話になったから、言うかどうか迷ったんだけど、君やっぱ頭良くないよね?」

上条「流れ的に俺を無視してシメる感じだったのに、わざわざここで一ボケ入れる必要無いからね?言っとくけどさ」

佐天「――と、言う訳で短いですが、血も凍るような戦慄をスタジオからお届け致しましたっ!お相手は佐天涙子とぉっ!」

上条「上じょ――」

佐天「――の二名でダラダラってお送りしましたっ!初春、愛してるよっ!」

上条「ちょっと待てお前俺のなま――」 プツッ

(※続きません)

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